JP4156743B2 - 自動車のリーク検査装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を利用した自動車のリーク検査装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のリーク検査装置として、特開昭６３−８８４２４号公報により、自動車の内部に配置される超音波発振器と、自動車の外部に配置される超音波受信器とを備え、自動車のリーク検査部位に沿って前記受信器を移動させ、該受信器による前記発振器からの超音波の受信の有無でリークの有無を検出するようにしたものは知られている。
【０００３】
そして、このものでは、複数の超音波発振器を互に異なる向きで組込んだ発振器ユニットを構成し、この発振器ユニットを自動車の内部に配置し、リーク検査部位の全域に向けて超音波が放射されるようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のものでは、複数の超音波発振器を組込んだ発振器ユニットを用いるため、設備費が高くなる不具合がある。
【０００５】
本発明は、以上の点に鑑み、安価で、且つ、信頼性の高いリーク検査装置を提供することを課題としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明は、自動車の内部に配置される超音波発振器と、自動車の外部に配置される超音波受信器とを備え、自動車のリーク検査部位に沿って前記受信器を移動させ、該受信器による前記発振器からの超音波の受信の有無でリークの有無を検出する自動車のリーク検査装置において、前記発振器を超音波の放射方向に交差する軸線回りに回転させる回転手段を設け、この回転手段による前記発信器の回転速度を、前記受信器が微小距離移動する間に前記発振器が複数回回転して、リーク箇所に前記受信器が移動したところで当該受信器が前記発振器から放射された超音波を前記発振器の回転速度に対応する周期で複数回受信するように設定している。
【０００７】
本発明によれば、超音波発振器の回転によりその回転軸線の周囲全方向に超音波が放射される。そして、超音波発振器の回転速度を、超音波発振器が微小距離移動する間に超音波発振器が複数回回転するように設定しているため、リーク箇所に超音波受信器が移動したところで当該受信器が超音波発振器から放射された超音波を該発振器の回転速度に対応する周期で複数回受信する。かくて、リークの有無を確実に検出できる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１を参照して、１は自動車Ｗの内部に配置した超音波発振器、２は自動車Ｗの外部に配置した超音波受信器である。
【０００９】
超音波受信器２は、図示省略したロボットにより自動車Ｗのリーク検査部位、例えば、ドアサッシュの周縁部分に沿って移動される。尚、超音波受信器２は自動車Ｗの両側に配置されるが、図１では片側の超音波受信器２のみを図示している。
【００１０】
超音波発振器１は、図１（Ｂ）に示す如く、電源及び発振回路を内蔵する箱体１ａにスピーカ１ｂを取付けて成るもので、所定周波数（例えば４０ＫＨｚ）の超音波がスピーカ１ｂから放射される。
【００１１】
また、本実施形態では、超音波発振器１を回転させる回転手段３が設けられている。この回転手段３は、モータを内蔵する基台３ａ上にモータで駆動される回転体３ｂを設けて成るもので、回転体３ｂに立設したブラケット３ｃに、スピーカ１ｂが回転体３ｂの回転軸線Ｏに対し所定角度θ（例えば４５°）で交差する方向を向くように超音波発振器１を取付けている。かくて、超音波発振器１は超音波の放射方向に交差する軸線Ｏ回りに回転されることになる。
【００１２】
回転手段３による超音波発振器１の回転速度は超音波受信器２の移動速度に比しかなり速く設定するもので、例えば超音波受信器２の移動速度が５ｍｍ／秒である場合、超音波発振器１の回転速度は３００ｒｐｍ程度に設定する。
【００１３】
自動車Ｗのリーク検査に際しては、超音波発振器１を回転させつつ超音波受信器２をドアサッシュの周縁部分に沿って移動させる。リーク箇所が有ると、超音波がリーク箇所を介して自動車Ｗの外部に漏洩し、超音波受信器２がリーク箇所に臨む部分に移動したところで、超音波の受信レベルが図２に示す如く、超音波発振器１の回転速度に対応する周期で複数回ピーク的に増加する。かくて、超音波受信器２からの信号を図外のパーソナルコンピュータ等の診断装置に入力し、リークの有無及びリーク箇所の位置を検出することができる。
【００１４】
尚、上記実施形態では、ドアサッシュという自動車の上部のリーク検査のため、超音波発振器１のスピーカ１ｂを斜め上方に向けたが、自動車の下部のリーク検査も同時に行う場合は、超音波発振器１に斜め下方を向くスピーカを併設しても良い。何れにしても、超音波発振器１を回転させることで自動車の左右両方向に超音波を放射でき、左側用と右側用の各別の超音波発振器を設ける必要がないため、コストが安くなる。
【００１５】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、リークの有無を確実に検出できると共に、超音波発振器の使用個数が少なくて済み、設備費を安くできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 （Ａ）本発明装置によるリーク検査状況を示す斜視図、（Ｂ）超音波発振器と回転手段を示す斜視図
【図２】 超音波受信器のリーク箇所における信号変化を示すグラフ
【符号の説明】
Ｗ 自動車 １ 超音波発振器
２ 超音波受信器 ３ 回転手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を利用した自動車のリーク検査装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のリーク検査装置として、特開昭６３−８８４２４号公報により、自動車の内部に配置される超音波発振器と、自動車の外部に配置される超音波受信器とを備え、自動車のリーク検査部位に沿って前記受信器を移動させ、該受信器による前記発振器からの超音波の受信の有無でリークの有無を検出するようにしたものは知られている。
【０００３】
そして、このものでは、複数の超音波発振器を互に異なる向きで組込んだ発振器ユニットを構成し、この発振器ユニットを自動車の内部に配置し、リーク検査部位の全域に向けて超音波が放射されるようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のものでは、複数の超音波発振器を組込んだ発振器ユニットを用いるため、設備費が高くなる不具合がある。
【０００５】
本発明は、以上の点に鑑み、安価で、且つ、信頼性の高いリーク検査装置を提供することを課題としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明は、自動車の内部に配置される超音波発振器と、自動車の外部に配置される超音波受信器とを備え、自動車のリーク検査部位に沿って前記受信器を移動させ、該受信器による前記発振器からの超音波の受信の有無でリークの有無を検出する自動車のリーク検査装置において、前記発振器を超音波の放射方向に交差する軸線回りに回転させる回転手段を設け、この回転手段による前記発信器の回転速度を、前記受信器が微小距離移動する間に前記発振器が複数回回転して、リーク箇所に前記受信器が移動したところで当該受信器が前記発振器から放射された超音波を前記発振器の回転速度に対応する周期で複数回受信するように設定している。
【０００７】
本発明によれば、超音波発振器の回転によりその回転軸線の周囲全方向に超音波が放射される。そして、超音波発振器の回転速度を、超音波発振器が微小距離移動する間に超音波発振器が複数回回転するように設定しているため、リーク箇所に超音波受信器が移動したところで当該受信器が超音波発振器から放射された超音波を該発振器の回転速度に対応する周期で複数回受信する。かくて、リークの有無を確実に検出できる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１を参照して、１は自動車Ｗの内部に配置した超音波発振器、２は自動車Ｗの外部に配置した超音波受信器である。
【０００９】
超音波受信器２は、図示省略したロボットにより自動車Ｗのリーク検査部位、例えば、ドアサッシュの周縁部分に沿って移動される。尚、超音波受信器２は自動車Ｗの両側に配置されるが、図１では片側の超音波受信器２のみを図示している。
【００１０】
超音波発振器１は、図１（Ｂ）に示す如く、電源及び発振回路を内蔵する箱体１ａにスピーカ１ｂを取付けて成るもので、所定周波数（例えば４０ＫＨｚ）の超音波がスピーカ１ｂから放射される。
【００１１】
また、本実施形態では、超音波発振器１を回転させる回転手段３が設けられている。この回転手段３は、モータを内蔵する基台３ａ上にモータで駆動される回転体３ｂを設けて成るもので、回転体３ｂに立設したブラケット３ｃに、スピーカ１ｂが回転体３ｂの回転軸線Ｏに対し所定角度θ（例えば４５°）で交差する方向を向くように超音波発振器１を取付けている。かくて、超音波発振器１は超音波の放射方向に交差する軸線Ｏ回りに回転されることになる。
【００１２】
回転手段３による超音波発振器１の回転速度は超音波受信器２の移動速度に比しかなり速く設定するもので、例えば超音波受信器２の移動速度が５ｍｍ／秒である場合、超音波発振器１の回転速度は３００ｒｐｍ程度に設定する。
【００１３】
自動車Ｗのリーク検査に際しては、超音波発振器１を回転させつつ超音波受信器２をドアサッシュの周縁部分に沿って移動させる。リーク箇所が有ると、超音波がリーク箇所を介して自動車Ｗの外部に漏洩し、超音波受信器２がリーク箇所に臨む部分に移動したところで、超音波の受信レベルが図２に示す如く、超音波発振器１の回転速度に対応する周期で複数回ピーク的に増加する。かくて、超音波受信器２からの信号を図外のパーソナルコンピュータ等の診断装置に入力し、リークの有無及びリーク箇所の位置を検出することができる。
【００１４】
尚、上記実施形態では、ドアサッシュという自動車の上部のリーク検査のため、超音波発振器１のスピーカ１ｂを斜め上方に向けたが、自動車の下部のリーク検査も同時に行う場合は、超音波発振器１に斜め下方を向くスピーカを併設しても良い。何れにしても、超音波発振器１を回転させることで自動車の左右両方向に超音波を放射でき、左側用と右側用の各別の超音波発振器を設ける必要がないため、コストが安くなる。
【００１５】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、リークの有無を確実に検出できると共に、超音波発振器の使用個数が少なくて済み、設備費を安くできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 （Ａ）本発明装置によるリーク検査状況を示す斜視図、（Ｂ）超音波発振器と回転手段を示す斜視図
【図２】 超音波受信器のリーク箇所における信号変化を示すグラフ
【符号の説明】
Ｗ 自動車 １ 超音波発振器
２ 超音波受信器 ３ 回転手段
Claims (1)
- 自動車の内部に配置される超音波発振器と、自動車の外部に配置される超音波受信器とを備え、
自動車のリーク検査部位に沿って前記受信器を移動させ、該受信器による前記発振器からの超音波の受信の有無でリークの有無を検出する自動車のリーク検査装置において、
前記発振器を超音波の放射方向に交差する軸線回りに回転させる回転手段を設け、
この回転手段による前記発信器の回転速度を、前記受信器が微小距離移動する間に前記発振器が複数回回転して、リーク箇所に前記受信器が移動したところで当該受信器が前記発振器から放射された超音波を前記発振器の回転速度に対応する周期で複数回受信するように設定することを特徴とする自動車のリーク検査装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11066099A JP4156743B2 (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 自動車のリーク検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11066099A JP4156743B2 (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 自動車のリーク検査装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000304660A JP2000304660A (ja) | 2000-11-02 |
| JP4156743B2 true JP4156743B2 (ja) | 2008-09-24 |
Family
ID=14541267
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11066099A Expired - Fee Related JP4156743B2 (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 自動車のリーク検査装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4156743B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6983642B2 (en) | 2002-05-02 | 2006-01-10 | Qst Holdings, L.L.C. | System and method for automatically judging the sealing effectiveness of a sealed compartment |
| EP2270489B1 (en) | 2009-07-02 | 2018-09-05 | HITACHI RAIL ITALY S.p.A. | Fault detection method and system |
| JP7468374B2 (ja) * | 2021-01-19 | 2024-04-16 | トヨタ自動車株式会社 | 車両診断システム |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59172371U (ja) * | 1983-05-02 | 1984-11-17 | 株式会社 日立メデイコ | 機械走査形超音波検査装置の探触子 |
| JPS635223A (ja) * | 1986-06-25 | 1988-01-11 | Matsushita Electric Works Ltd | 計測装置 |
| US4719801A (en) * | 1986-09-18 | 1988-01-19 | General Motors Corporation | Ultrasonic method and apparatus for detecting leaks |
| JPH081406B2 (ja) * | 1990-06-06 | 1996-01-10 | リオン株式会社 | 微小間隙検出装置 |
-
1999
- 1999-04-19 JP JP11066099A patent/JP4156743B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000304660A (ja) | 2000-11-02 |
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| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070404 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080507 |
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