JPH081406B2 - 微小間隙検出装置 - Google Patents

微小間隙検出装置

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JPH081406B2
JPH081406B2 JP2149032A JP14903290A JPH081406B2 JP H081406 B2 JPH081406 B2 JP H081406B2 JP 2149032 A JP2149032 A JP 2149032A JP 14903290 A JP14903290 A JP 14903290A JP H081406 B2 JPH081406 B2 JP H081406B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は微小間隙検出装置に関し、例えば自動車の外
装部材の封止状態を検査する場合等に適用して好適なも
のである。
〔発明の概要〕
本発明は微小間隙検出装置に関し、特に被検査対象部
材の周縁部に沿つて微小間隙検出子でなるアレーを形成
するようにしたことにより、微小間隙の発生及びその分
布を確実に検出することができる。
〔従来の技術〕
例えば第13図に示すような自動車1において、車体を
構成するドア2、サンルーフ等の多数の外装部材が車体
本体に対して個別に開閉動作できるように構成されてい
るのに対して、各外装部材が閉状態にロツクされたと
き、その周囲に隙間があると、外部の音が車室内に入つ
て来る場合がある。
このような不都合を解決する方法として従来自動車に
おいては、第14図〜第16図に示すように、各外装部材と
車体本体間にウエザストリツプを介挿させる方法が採用
されている。
すなわち自動車1の外装部材を構成する例えばドア2
の窓枠部(第13図のA−A線部)には、第14図に示すよ
うに、窓枠2Aの車体本体3と対向する後内側端部にウエ
ザストリツプ4が取り付けられ、ドア2がロツクされた
ときウエザストリツプ4が車体本体3に変形しながら強
く圧接されることにより車体本体3と窓枠2Aとの間を封
止するようになされている。
またドア2のドア後側部(第13図のB−B線部)に
は、第15図に示すように、ドア後内側端部2Bの車体本体
3と対向する位置にウエザストリツプ5が取り付けら
れ、ドア2がロツクされたときウエザストリツプ5が車
体本体3に変形しながら強く圧接することにより車体本
体3とドア後内側端部2Bとの間を封止するようになされ
ている。
またドア2のドア下側部(第13図のC−C線部)に
は、第16図に示すように、ドア2のドア下側端部2Cの車
体本体3と対向する位置にウエザストリツプ6が取り付
けられ、ドア2がロツクされたときウエザストリツプ6
が車体本体3に変形しながら強く圧接することにより車
体本体3とドア下側端部2Cとの間を封止するようになさ
れている。
ここでウエザストリツプ4、5及び6は、柔軟性材料
を断面管状に成形した構成を有し、外装部材としてのド
ア2を封止動作位置にロツクしたとき当該管状部を押し
つぶすように変形させることにより、車体本体と外装部
材との間の封止状態をウエザストリツプの弾性を利用し
て保持し得るようになされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
かくしてウエザストリツプは外装部材の周縁部に沿つ
てその立体形状に対応するように折れ曲がるように線状
に配設されているので、車体本体又は外装部材に対する
当たりが不十分な場合には微小間隙が生じ、風切音の発
生原因になる場合がある。
このような微小間隙を検出する手段として従来、外装
部材の周縁に沿つて超音波発生源及び検出装置を移動さ
せることにより、微小間隙を検出する方法が提案されて
いる(特開昭63-88424号公報)。
ところがこの方法によると、超音波発生源及び受音素
子を外装部材の周縁部に沿つて移動させるにつき実際上
大規模な移動装置を必要とし、簡便に微小間隙を検出で
きない問題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、外装部
材及び車体本体間の密封状態を検査するにつき、一段と
簡易な構成によつて微小間隙を検出し得るようにした微
小間隙検出装置を提案しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
かかる課題を解決するため本発明においては、密封空
間の内部に配設され、超音波を周囲に放射する超音波検
査音源部13と、密閉空間の外部に配設される超音波漏れ
検出部14とを有し、超音波検査音源部13から放射された
超音波が密封空間の封止部位における微小間隙から漏洩
するとき、超音波漏れ検出部14により超音波を検出する
ことによつて封止部位の微小間隙の有無を検出する微小
間隙検出装置において、超音波検査音源部13は少なくと
も1つの超音波振動子を有し、ほぼ均一な放射特性を持
たせることによつて実質上点音源として機能するように
構成され、超音波漏れ検出部14は、全体として封止部位
の形状に沿つた板状形状に形成され、かつ一面に封止部
位と対向するように複数の超音波センサ46を配設すると
共に、他面に複数の超音波センサ46と対をなす複数の表
示手段47を当該複数の超音波センサ46と対応する位置に
配設し、複数の超音波センサ46の受けた超音波強度が所
定のレベルを超えたとき、対応する表示手段47が表示動
作をするようにする。
〔作用〕
封止部位に封止の度合いが低い箇所があると、これに
対応する超音波センサは他の超音波センサに比較して強
い超音波を受波し、この超音波強度が所定レベル以上と
なつたとき、表示手段がこのことを表示する。表示手段
は超音波センサと対応する位置に配設されているので、
検査者は表示手段の表示を視認することにより、封止の
度合いが低い箇所の分布を容易に判別できる。
〔実施例〕
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
第1図は、本発明による微小間隙検出装置11を自動車
12の外装部材と車体本体との間の封止部(すなわちウエ
ザストリツプによる封止部)において微小間隙が生じて
いるか否かを検出する場合に適用したもので、微小間隙
検出装置11は超音波検査音源部13と、超音波漏れ検出部
14とで構成されている。
超音波検査音源部13は第2図及び第3図に示すよう
に、正12面体(1辺の長さが45〔mm〕でなる)の外形形
状を有するベース21のうち、底面部22を除く他の11個の
表面部23のほぼ中央位置にセラミツク圧電素子でなる超
音波振動子24が取り付けられ、これにより11個の超音波
振動子24から実用上無指向性の超音波検査音SONを発生
し、これにより均一な音場を形成し得るようになされて
いる。
超音波振動子24は第2図及び第4図に示すように、電
源入力用ジヤツク25から電源スイツチ26を通じて電源入
力回路27に供給される電源入力S1に基づいて(この電源
供給状態は電源投入表示ランプ28によつて表示され
る)、駆動電源入力S2を駆動信号発振回路部30に供給す
るようになされている。
駆動信号発振回路部30は11個の振動子24に対応して設
けられ、かつ互いに独立に発振動作する11個の白色雑音
発振器31でなり、所定周波数例えば40〔kHz〕の超音波
信号成分を主成分とする白色雑音信号を発振し、その発
振出力を増幅回路部32に対応するように設けられている
増幅器33を介して振動子24を駆動するようになされてい
る。
この実施例の場合、振動子24から発生される超音波検
査音SONの音圧は、増幅回路部32に設けられている音圧
調整ボリユーム34によつて調整できるようになされてい
る。
かかる構成の超音波検査音源部13は微小間隙を検査し
ようとする自動車12の内部の任意の位置(例えばダツシ
ユボード上、座席シート上等)に配置されたとき、被走
査対象となる外装部材(例えばドア41)によって封止さ
れた密封空間、すなわち自動車12の車内空間にほぼ均一
の超音波音場を形成することができる。
超音波漏れ検出部14は第5図に示すように、微小間隙
を検出しようとする外装部材としてのドア41の外周縁に
沿つてその立体形状に沿つた形状の内側面42Aをもつ枠
体42を有する。
かくして枠体42は検査しようとするドア41をロツクし
た状態で、当該ドア41の外側からその外周縁に沿うよう
に当てたとき、枠体42の内側面が丁度ドア41の外周縁に
密接しながら覆うような状態になると共に、この状態に
おいてドア41の外周縁と対向しながら所定の間隔を保っ
て一列に点在するような位置に、複数の微小間隙検出子
43がアレー状に配設される。
この実施例の場合枠体42には、第6図に示すように、
その厚みを横切るように一定に間隔を保つて多数の透孔
45が穿設され、各透孔45に全体としてペン形状を有する
微小間隙検出子43を差込むことにより、微小間隙検出子
43を枠体42にその厚みを横切るように保持できるように
なされている。
微小間隙検出子43は第7図〜第10図に示すように、内
方端面43IN上に超音波センサ46が取り付けられていると
共に、外方端面430UTに例えば発光ダイオードでなる表
示素子47が取り付けられている。
微小間隙検出子43は全体として円柱状外形形状を有
し、その内方半部43Aの直径が内方端面431Nに近づくに
従つて細くなるようなテーパが付されており、これと対
応するように枠体42(第6図)の透孔45が外方側面450U
Tから内方側面45INに行くに従つて細くなるようなテー
パが付されている。
かくして微小間隙検出子43はその内方半部43Aを枠体4
2の透孔45に外方側面450UT側から差込まれたとき、その
内方半部43Aのテーパ面が透孔45のテーパ面によつて狭
着されることにより、微小間隙検出子43の枠体42から簡
単に脱落しないように差込み保持されるようになされて
いる。
かくして微小間隙検出子43はその内方半部43Aが枠体4
2の透孔45に差込み保持された状態において、外方半部4
3Bを枠体42の外方端面450UT側に突出した状態で配列す
ることにより、その外方端面430UT上に取り付けられた
表示素子47がドア41の周縁に沿うような形状で線状に配
列され、これにより表示素子47が点灯したか否かを枠体
42の外側にいる検査員が容易に目視確認できるようにな
されている。
微小間隙検出子43は、第11図に示すように、超音波セ
ンサ46の出力端に得られる検出信号S11を判定表示回路5
1に供給し、その出力端に得られる判定出力信号S12によ
つて表示素子47を点灯駆動するようになされている。
判定表示回路51は第12図に示すように、超音波センサ
46から得られる検出信号S11を検出増幅回路52によつて
増幅し、その増幅出力S21をバンドパスフイルタ回路53
において40〔kHz〕の主成分とする周波数帯域の信号成
分を抽出し、そのフイルタ出力S22の信号レベルを検波
回路54において検波し、評定回路55において直流レベル
の検波出力S23の信号レベルが基準レベルを超えたか否
かを表す評定出力S24を表示駆動回路56に供給し、基準
レベルを超えたとき表示素子47を点灯するのに対して超
えなかつたとき表示素子47を消灯するような表示駆動出
力S25を表示素子47に供給する。
この実施例の場合、検出増幅回路52にはその増幅度を
調整するゲイン調整子57が設けられ、微小間隙検出子43
の内方半部43Aに穿設された調整用孔58(第7図)を通
じて調整治具(例えばドライバ)によつてゲイン調整子
57を調整することにより、評定回路55における評定レベ
ルに対する検波出力S23の信号レベルを調整することに
より、微小間隙の有無を評定するための基準レベルを相
対的に調整できるようになされている。
またこの実施例の場合、微小間隙検出子43の外方半部
43Bには電源供給端子を構成する一対のねじ61A及び61B
が設けられ、微小間隙検出子43を枠体42の透孔45に差込
んだ状態において枠体42の外方側面450UTから外方にね
じ61A及び62Bが突出することにより、各微小間隙検出子
43に必要に応じて容易に電源を供給できるようになされ
ている。
以上の構成において、自動車12のドア41をロツクした
状態において、ウエザストリツプに微小間隙があるか否
かを検査する際には、自動車12の車内の一部、例えばダ
ツシユボードに超音波検査音源部13を配設すると共に、
超音波漏れ検出部14をドア41の周縁部に装着する。
この状態において超音波検査音源部13は11個の振動子
24から発生される超音波によつてほぼ均一な音場を密封
空間すなわち自動車12の室内に形成し、従つてこれがド
ア41の周縁部と車体本体との間に介挿されているウエザ
ストリツプに照射される。
ここでドア41に付されたウエザストリツプ4〜6(第
14図〜第16図)と、車体本体3との間に微小間隙があれ
ば、当該微小間隙を通つた超音波が超音波漏れ検出部14
に到達するのに対して、ウエザストリツプ4〜6全体に
亘つて微小間隙がなければ超音波検査音源部13から照射
される超音波はウエザストリツプ4〜6によつて遮音さ
れることにより、超音波漏れ検出部14には到達できなく
なる。
この状態において超音波漏れ検出部14の枠体42の内面
にアレー状に配列されている透孔45は、車体本体3とド
ア41との間の隙間に沿つて配列した状態になつている。
従つてウエザストリツプ4〜6のうち、ウエザストリ
ツプ4〜6に微小間隙が生じた位置から漏れ出た超音波
は当該微小間隙と対向する透孔45又はその近傍に伝搬し
て透孔45に差込まれた微小間隙検出子43の超音波センサ
46において検出信号S11に変換される。
この検出信号S11は判定表示回路51において判定処理
されることにより、その信号レベルが評定回路55におい
て設定された評定基準レベルより大きくなつた微小間隙
検出子43だけに判定出力信号S12が得られることにより
表示素子47が点灯する。
ここで検出信号S11の信号レベルは各透孔45に伝搬し
てきた超音波の音の強さに対応し、従つてウエザストリ
ツプ4〜6に生じた微小間隙と各透孔45との間の距離に
対応し、これにより枠体42にアレー状に配列されている
微小間隙検出子43のうち表示素子47が点灯した微小間隙
検出子43と対向ウエザストリツプの部分に評定回路55の
評定基準レベルより大きい音の強さの超音波が漏れ出て
いることを表している。
かくして検査員は超音波漏れ検出部14の微小間隙検出
子43のうち点灯表示しているものの分布を読み取ること
により、ドア41の周縁部に生じている微小間隙の分布を
判知し得る。
以上の構成によれば、車体本体に対して外装部材とし
てのドアをロツクしたときその周縁部に微小間隙が生じ
たか否か、かつ生じている場合その範囲等の微小間隙の
発生分布状態を、検査員が超音波漏れ検出部14の微小間
隙検出子43の点灯状態を目視確認することにより、容易
かつ確実に読み取ることができる。
かくするにつき、この実施例によれば、超音波検査音
源部13として、所定周波数(すなわち40〔kHz〕)の超
音波を主成分とする白色雑音を用いるようにしたことに
より、自動車内部空間に局部的に定在波を発生させるよ
うなおそれを有効に回避し得、かくして微小間隙検出精
度を一段と高めることができる。
さらにこの実施例によれば、超音波検査音源部13とし
て複数の振動子24をそれぞれ独立の駆動系によつて駆動
するようにしたことにより、自動車1の車体空間に一段
と均一な超音波音場を形成することができる。
さらにこの実施例によれば、超音波検査音源部13とし
て、正12面体の外形形状を有するベース21上に振動子24
を配設するようにしたことにより、車内空間に一段と均
一な超音波音場を形成することができる。
〔2〕他の実施例 (1)上述の実施例においては、超音波検査音源部13と
して正12面体のベース21を用いるようにしたが、ベース
21の形状はこれに限らず、種々の形状のものを適用し
得、要は超音波検査音源部13から3次元的に均一な方向
に超音波を送出し得るような位置に複数の振動子を配設
できるようにすれば良い。
(2)上述の実施例においては、微小間隙検出対象とし
て自動車の車体本体に外装部材としてドア41を取り付け
た場合について述べたが、その他の外装部材、例えばサ
ンルーフ等に適用したり、自動車以外の密閉空間につい
て微小間隙を検出する場合に広く適用し得る。
〔発明の効果〕
上述のように本発明によれば、密封空間の封止部位と
対向するように複数の超音波センサ及び表示手段を対に
して配設するようにしたことにより、封止部位のうち封
止の度合いが低い箇所の分布を容易かつ確実に検出し得
る微小間隙検出装置を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による微小間隙検出装置の一実施例を示
す斜視図、第2図及び第3図はその超音波検査音源部を
示す正面図及び平面図、第4図は超音波検査音源部の駆
動回路を示すブロツク図、第5図は第1図の超音波漏れ
検出部の構成を示す斜視図、第6図は第5図の詳細構成
を示す拡大斜視図、第7図、第8図、第9図及び第10図
は第6図の微小間隙検出子43を示す平面図、左側面図、
正面図及び右側面図、第11図は微小間隙検出子43の内部
構成を示す略線図、第12図は微小間隙検出子の信号処理
回路を示すブロツク図、第13図は微小間隙検査対象とし
ての自動車を示す略線的斜視図、第14図〜第16図は自動
車について検出しようとする微小間隙部分の説明に供す
る断面図である。 1……自動車、2、41……ドア、3……車体本体、4〜
6……ウエザストリツプ、11……微小間隙検出装置、12
……自動車、13……超音波検査音源部、14……超音波漏
れ検出部、42……枠体、43……微小間隙検出子、46……
超音波センサ、47……表示素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 正英 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−88424(JP,A) 特開 昭63−61131(JP,A) 特開 昭63−228079(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密封空間の内部に配設され、超音波を周囲
    に放射する超音波検査音源部と、上記密閉空間の外部に
    配設される超音波漏れ検出部とを有し、上記超音波検査
    音源部から放射された超音波が上記密封空間の封止部位
    における微小間隙から漏洩するとき、上記超音波漏れ検
    出部により超音波を検出することによつて上記封止部位
    の微小間隙の有無を検出する微小間隙検出装置におい
    て、 上記超音波検査音源部は少なくとも1つの超音波振動子
    を有し、ほぼ均一な放射特性を持たせることによつて実
    質上点音源として機能するように構成され、 上記超音波漏れ検出部は、全体として上記封止部位の形
    状に沿つた板状形状に形成され、かつ一面に上記封止部
    位と対向するように複数の超音波センサを配設すると共
    に、他面に上記複数の超音波センサと対をなす複数の表
    示手段を当該複数の超音波センサと対応する位置に配設
    し、上記複数の超音波センサの受けた超音波強度が所定
    のレベルを超えたとき、上記対応する表示手段が表示動
    作をすることを特徴とする微小間隙検出装置。
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