JP4156299B2 - 空気マットレス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、患者の姿勢に応じて変形させた場合にあっても型崩れのしない空気マットレスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、寝たきりの患者が常時、同じ姿勢でベッド上に長期間に亘って横臥することによって患者の背中や臀部等に床擦れが生じることが知られており、この床擦れは、ベッドに接する患者の皮膚の同じ部位が長期間に亘って圧迫されて血行が悪くなり、この血行の悪化が原因となって皮膚が脆くなり擦り傷が生じたり或いは皮膚の壊死が発生することにより生じるものといわれている。
【0003】
そこで、上記のような患者の床擦れを防止するために空気マットレスが提供されている。この空気マットレスは、圧縮空気の充填によって膨張可能な所定長さのチューブ体からなるセル体を前後方向に横列状態に並設、接続してなる。
【0004】
そして、上記空気マットレスをベッド上に敷設し、この空気マットレス上に患者を横臥させ、空気マットレスの互いに前後方向に隣接するチューブ体を一定時間毎に交互に膨張、収縮させることによって、空気マットレスに接する患者の皮膚表面への押圧力を一定時間毎に緩和させて、患者の皮膚表面の血行を改善させることが試みられている。
【0005】
一方、上記空気マットレスは、この空気マットレス上に横臥した患者が食事をするためやテレビを見たりするために着座状態になるような場合、患者の姿勢に対応して屈曲変形させて用いられる。
【0006】
しかしながら、上記空気マットレスは、上述のように、セル体を前後方向に横列状態に並設、接続してなるものであることから、空気マットレスを屈曲変形させた場合に、隣接するセル体同士の接続状態が崩れてしまって患者を安定して支持することができないといった問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、屈曲変形させた場合にあってもセル体の配設状態を確実に維持して患者を安定的に支持し、患者の皮膚表面の血行の改善効果を確実に発揮し得る空気マットレスを提供する。
【0008】
【課題を解決する手段】
請求項1に記載の空気マットレスは、圧縮空気の充填によって膨脹可能な所定長さのチューブ体からなるセル体を複数個、平面長方形状のベースマット上に前後方向に横列状態に並設、接続してなる空気マットレスにおいて、前後方向に隣接した上記セル体を順次、一組のセル群とし、このセル群の長さ方向の両端部をベースマットに長さ方向に連続的に取り付けている第一環状ベルト体によって順次、抱着、固定すると共に、隣接するセル群における前後に対向するセル体を一組とし、これらの前後のセル体における上記第一環状ベルト体間の部分をベースマットに長さ方向に連続的に取り付けている第二環状ベルト体によって順次、抱着、固定していることを特徴とする。
【0009】
さらに、上記構成の空気マットレスにおいて、前後方向に隣接する環状ベルト体における対向部分を共用していることを特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明の空気マットレスは、前後方向に隣接した上記セル体を順次、一組のセル群として、そのセル群の長さ方向の両端部をベースマット上に長さ方向に連続的に取り付けられている第一環状ベルト体によって順次、抱着、固定していると共に、前後方向に隣接するセル群における前後に対向したセル体を一組とし、これらの前後のセル体における上記第一環状ベルト体間の部分をベースマットに長さ方向に連続的に取り付けられている第二環状ベルト体によって順次、抱着、固定していることから、セル群を構成するセル体同士を第一環状ベルト体によって抱着一体化していると共に、前後方向に隣接するセル群間における前後方向に隣接したセル体同士を第二環状ベルト体によって抱着一体化している。
【0011】
従って、前後方向に隣接する任意の一組のセル体同士は、第一、二環状ベルト体の何れか一方によって確実に互いに抱着一体化されており、空気マットレスを患者の姿勢に応じて屈曲変形させた場合にあっても、前後方向に隣接するセル体間に隙間が生じたり或いはセル体の配設状態が崩れたりすることはなく、患者をセル体上に安定的に支持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の空気マットレスの一例を図面を参照しつつ説明する。空気マットレスAは、図1に示したように、ベッドの上面形状に略合致した布からなる平面縦長長方形状の一定厚みのベースマットM上に、第一セル体1と第二セル体2とを上下に重ね合わせ且つ第三セル体3を第一、二セル体1、2に並設してなるセル群A1を複数組、ベースマットMの長さ方向に並設、接続してなる。
【0013】
詳細には、上記第二セル体2上に第一セル体1を上下方向に重ね合わせると共に、この上下方向に重ね合わせた第一、二セル体1、2の前側に略密接させた状態に第三セル体3を並設してセル群A1を構成しており、このセル群A1を複数組、ベースマットM上に該ベースマットMの前後方向(長さ方向)に横列状態に並設し、各セル群A1の長さ方向の両端部をベースマットMの両側端部に長さ方向に連続的に取付けている第一環状ベルト体4、4・・・によって順次、抱着、固定してあり、更に、隣接するセル群A1、A1における一方のセル群の第一、二セル体1、2と他方のセル群A1の第三セル体とを一組として、これらの前後のセル体を上記両側の第一環状ベルト体列に並列させてベースマットMの両側端部に長さ方向に連続的に取り付けている第二環状ベルト体5、5・・・によって順次、抱着、固定して空気マットレスAを構成している。
【0014】
上記第一環状ベルト体4の具体的構成は、図1乃至図3に示したように、このベースマットMの左右方向の両端部上の夫々に、ベースマットMの長さ方向(前後方向)に沿って上記セル群A1の前後幅に等しい間隔毎に一定長さを有する可撓性第一帯状体41、41・・・の下端部を縫着一体化すると共に、前後方向に隣接する第一帯状体41、41において後方側の第一帯状体41の上端を前方側の第一帯状体41の上下方向の略中央部に縫着一体化することによって形成されている。そして、前後方向に隣接する第一環状ベルト体4、4同士はベルト部42を共用しており、前後方向に互いに離間することがないように構成されている。
【0015】
同様に、上記第二環状ベルト体5の具体的構成は、ベースマットM上における第一環状ベルト体4、4間の両端部の夫々であって上記第一環状ベルト体4を構成する第一帯状体41、41・・・のベースマットMへの縫着部分から第三セル体3の前後幅だけ後方にずれた位置に、上記第一環状ベルト体4、4に沿って上記セル群A1の前後幅に等しい間隔毎に、上記第一帯状体41と同一長さを有する可撓性第二帯状体51、51・・・の下端部を縫着一体化し、更に、前後方向に隣接する第二帯状体51、51において後方側の第二帯状体51の上端を前方側の第二帯状体51の上下方向の略中央部に縫着一体化することによって形成している。そして、前後方向に隣接する第二環状ベルト体5、5同士はベルト部52を共用しており、前後方向に互いに離間することがないように構成されている。
【0016】
そして、上記ベースマットM上に一体的に設けられた各第一、二環状ベルト体4、5内に上記セル群A1の両端部を挿通支持させることによって、複数組のセル群A1、A1・・・を上記ベースマットM上に前後方向に安定的に並設、固定している。
【0017】
なお、最前の第二環状ベルト体5、5から前方に延長したベースマットM上の前端部の夫々には、可撓性前側帯状体53、53の下端が縫着一体化されていると共にこの前側帯状体53、53の上端を最前の第二帯状体51、51の上下方向の略中央部に縫着一体化して、最前の第二環状ベルト体5、5の前方に連続して前側環状ベルト体5aを設け、この前側環状ベルト体5a内に第三セル体3の両端部を挿通、固定させている。
【0018】
同様に、最後の第二環状ベルト体5、5から後方に延長したベースマットM上の後端部の夫々には、可撓性後側帯状体54、54の下端が縫着一体化されていると共にこの後側帯状体54、54の上端を最後の第二帯状体51、51の上下方向の略中央部に縫着一体化して、最後の第二環状ベルト体5、5の後方に連続して後側環状ベルト体5bを設け、この後側環状ベルト体5b内に第一、二セル体1、2の両端部を挿通、固定させている。
【0019】
詳細には、図1乃至図3に示したように、上記セル群A1の第一、二セル体1、2は、上記第一、二環状ベルト体4、5における上記第一環状ベルト体4の後半部と上記第二環状ベルト体5の前半部とが側面からみて重なり合う部分に挿通、支持されると共に、上記セル群A1の第三セル体3は、上記第一、二環状ベルト体4、5における上記第一環状ベルト体4の前半部と上記第二環状ベルト体5の後半部とが側面からみて重なり合う部分に挿通、支持されている。
【0020】
即ち、各第一セル体乃至第三セル体1〜3の長さ方向の両端部は、上記第一、二環状ベルト体4、5間における前後方向に隣接するベルト部42、52によって安定的に支持された状態となっている。
【0021】
従って、第一セル体乃至第三セル体1〜3は、空気マットレスAを屈曲させた場合にあっても上方に膨出したり或いは前後方向に妄動したりすることはなく、ベースマットM上の所定位置に安定的に支持、固定されている。
【0022】
次に、上記第一セル体乃至第三セル体1〜3を詳細に説明すると、図1及び図4に示したように、上記第一、二セル体1、2は共に同一構造を有し、内部が空気を充填可能な空気室11、21に形成され且つ上記ベースマットMの左右幅に略合致した一定長さを有する膨張、収縮可能な可撓性を有する合成樹脂製チューブ体から形成されてあり、これらの第一、二セル体1、2の長さ方向をベースマットMの幅方向に向けて上述したようにベースマットM上に並設しているものである。
【0023】
更に、上記第一、二セル体1、2の空気室11、21は、これらの空気室11、21を膨張させた際における第一、二セル体1、2の内径よりも縦幅が短く形成されている帯状の可撓性縦仕切壁12、22によって夫々、前後空気室11a 、11b 、21a 、21b に二分割されている。
【0024】
詳しくは、第一、二セル体1、2内に上記縦仕切壁12、22を幅方向を上下方向に向けた状態で全長に亘って配設し、その上下端縁を第一、二セル体1、2の上下周部における径方向の中央部に一体に融着させることにより、これら第一、二セル体1、2の空気室11、21を上記縦仕切壁12、22によって二分割しているものである。
【0025】
そして、上記第一、二セル体1の前後空気室11a 、11b 、21a 、21b 内に圧縮空気を充填すると、第一、二セル体1、2は、その縦仕切壁12、22の上下方向の緊張力によって、上下周面がその前後方向の中央部、即ち、縦仕切壁12、22の上下端部との接続部分において凹んだ状態となり、この凹み10、20部分から前後方向に向かって僅かに凸円弧状に膨張した状態となり、全体としては上下面が略平坦な断面略横長楕円形状に膨張するように構成されている。
【0026】
次に、上記第三セル体3は、内部が空気を充填可能な空気室31に形成され且つ上記第一、二セル体1、2の上下高さの和に略合致した高さを有し、上記ベースマットMの左右幅に略合致した一定長さを有する膨張、収縮可能な可撓性を有する合成樹脂製チューブ体から形成されてあり、これらの第三セル体3の長さ方向をベースマットMの幅方向に向けて上述したようにベースマットM上に並設しているものである。
【0027】
更に、上記第三セル体3の空気室31は、この空気室31を膨張させた際における第三セル体3の内径よりも横幅が短く形成されている帯状の可撓性横仕切壁32によって上下空気室31a 、31b に二分割されている。
【0028】
詳しくは、第三セル体3内に上記横仕切壁32を幅方向を前後方向に向けた状態で全長に亘って配設し、その前後端縁を第三セル体3の前後周部における径方向の中央部に一体に融着させることにより、上記第三セル体3の空気室31を上記横仕切壁32によって二分割しているものである。
【0029】
そして、上記第三セル体3の上下空気室31a 、31b 内に圧縮空気を充填すると、第三セル体3は、その横仕切壁32の前後方向の緊張力によって、前後周面がその上下方向の中央部、即ち、横仕切壁32の前後端部との接続部分において凹んだ状態となり、この凹み部分から上下方向に向かって凸円弧状に膨張した状態となり、全体としては、上下方向の中央部が凹んだ断面略縦長楕円形状に膨張するように構成されている。
【0030】
更に、図5に示したように、上記各セル群A1を構成している第一セル体乃至第三セル体1〜3の長さ方向の一端部には、内部に空気を充填させるための注入口が設けられていると共に、各セル群A1における下側に配設した第二セル体2の前後空気室21a 、21b 及び第三セル体3の下側空気室31b とを共通する空気供給管6に連結、連通させ、この空気供給管6を通じてコンプレッサBから圧縮空気を充填して第二セル体2の前後空気室21a 、21b 及び第三セル体3の下側空気室31b を一斉に膨張させるように構成している一方、隣接するセル群A1、A1において、一方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における一方の空気室及び第三セル体3の上側空気室31a と、他方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における他方の空気室とを共通する空気供給管7に連結、連通させ、他方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における一方の空気室及び第三セル体3の上側空気室31a と、一方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における他方の空気室とを上記空気供給管7とは別な共通の空気供給管8に連結、連通させ、上記空気供給管7、8を通じて上記コンプレッサBから圧縮空気を充填し、隣接する二組のセル群A1、A1における上側に配設されている空気室、即ち、第一セル体1の前後空気室11a 、11b 及び第三セル体3の上側空気室31a において前後方向に隣接する空気室を交互に膨張、減圧させるように構成されている。
【0031】
次に、上記空気マットレスAの使用要領について説明する。先ず、空気マットレスAをベッド上に敷設すると共に、上記空気マットレスAのセル体1〜3に連結、連通させた空気供給管6〜8をコンプレッサBに接続して第一セル体乃至第三セル体3に圧縮空気を充填して膨張させ、この膨張させた空気マットレスA上に患者を横臥させて用いられる。
【0032】
そして、上記コンプレッサBを作動させて上記空気供給管6を通じて第二セル体の前後空気室21a 、21b 及び第三セル体3の下側空気室31b 内に一斉に圧縮空気を供給して、これら空気室21a 、21b 、31b を常時、膨張させた状態とする。
【0033】
これと同時に、上記コンプレッサBから上記空気供給管7、8の何れか一方、例えば、空気供給管7を通じて、隣接するセル群A1、A1において、一方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における一方の空気室及び第三セル体3の上側空気室31a と、他方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における他方の空気室とに圧縮空気を充填して、これら空気室を膨張させる。
【0034】
次に、所定時間が経過した後、上記空気供給管7に連結、連通させた第一セル体1の空気室及び第三セル体3の上側空気室31a 内への圧縮空気の充填を停止する一方、上記コンプレッサBから空気供給管8を通じて、他方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における一方の空気室及び第三セル体3の上側空気室31a と、一方の組の第一セル体1の前後空気室11a 、11b における他方の空気室とに圧縮空気を充填して、これら空気室を膨張させる。
【0035】
更に、所定時間が経過した後、上記空気供給管8に連結、連通させた第一セル体1の空気室及び第三セル体3の上側空気室31a 内への圧縮空気の充填を停止する一方、上記コンプレッサBから空気供給管7を通じて、再度、この空気供給管7に連結、連通されている第一セル体1の空気室及び第三セル体3の上側空気室31a 内に圧縮空気を充填してこれら空気室を膨張させる。
【0036】
即ち、上記空気マットレスAは、各セル群A1の第二セル体2の前後空気室21a、21b 及び第三セル体3の下側空気室31b 内に常時、圧縮空気を充填し、内部の空気圧によって第二セル体2の前後空気室21a 、21b 及び第三セル体3の下側空気室31b の膨張状態を保持している一方、隣接する二組のセル群A1、A1における上側に配設されている空気室、即ち、第一セル体1の前後空気室11a 、11b 及び第三セル体3の上側空気室31a において前後方向に隣接する空気室を交互に膨張、減圧させて用いられる。
【0037】
このように、空気マットレスAにおける第二セル体2の前後空気室21a 、21b及び第三セル体3の下側空気室31b を常時、膨張させていることから、空気マットレスAは優れたクッション性を有している。
【0038】
しかも、空気マットレスAを前後方向の中央部から屈曲させて、空気マットレスA上の患者を着座状態とした場合にあっても、第二セル体2の前後空気室21a、21b 及び第三セル体3の下側空気室31b 内に常時、圧入されている空気圧によって、患者をその臀部に集中する体重に抗して安定的に且つ柔らかく支持し、患者の臀部がベッド上に着くことに起因した臀部の皮膚の血行不良を防止して床擦れの防止及び治療を行うことができる。
【0039】
更に、上記第二セル体2及び第三セル体3は、その両端部が第一、二環状バンド体4、5内に挿通、支持されている、即ち、前後方向に隣接する第二セル体2及び第三セル体3同士は、第一、第二環状バンド体4、5の何れか一方の環状バンド体によって前後方向から確実に抱着一体化されていることから、空気マットレスAの屈曲変形にもかかわらず、互いに前後方向に隣接するセル体2、3同士の密接状態を確実に保持して型崩れすることなく患者の臀部を確実に支持することができる。
【0040】
又、上記空気マットレスAは、第一セル体1の前後空気室11a 、11b 及び第三セル体3の上側空気室31a において前後方向に隣接する空気室を交互に膨張、減圧させて用いられ、空気マットレスA上に横臥する患者の皮膚に加えられる空気マットレスAの第一セル体1及び第三セル体3からの押圧力を所定時間毎に軽減させて皮膚の血行を改善し、患者の床擦れの防止及び治療を効果的に行うことができる。
【0041】
そして、上記空気マットレスAの第一セル体1の前後空気室11a 、11b 及び第三セル体3の上側空気室31a は、所定時間毎に膨張、減圧を繰り返すが、上下に重ね合わせた第一セル体1と第二セル体2とは、互いに独立していることから、空気マットレスA上の患者が前後方向に移動した場合、この患者の移動に追従して第一セル体1の膨張した空気室が第二セル体2の上周面上に圧接しながら前後方向に回動変位すると共に、第三セル体3の上側空気室31a も該上側空気室31aに隣接する第一セル体1の減圧によって第一セル体1側に、即ち、前後方向に容易に倒動することになる。
【0042】
従って、空気マットレスAの第一セル体1の前後空気室11a 、11b と第三セル体3の上側空気室31a からなる上側空気層は、空気マットレスA上の患者の動きに追従して柔軟に前後方向に撓み変形し、患者と上側空気層との擦れは防止され、その結果、患者に床擦れが発生するのを効果的に防止することができる。
【0043】
更に、上記第一セル体1及び第三セル体3は、その両端部が第一、二環状バンド体4、5内に挿通、支持されている、即ち、前後方向に隣接する第一セル体1及び第三セル体3同士は、第一、第二環状バンド体の何れか一方の環状バンド体によって確実に抱着一体化されていることから、第一セル体1の前後空気室11a、11b 及び第三セル体3の上側空気室31a の膨張、減圧動作にもかかわらず、前後方向に大きく妄動したり或いは上方に膨出したりすることはなく、第一セル体1及び第三セル体3と患者の皮膚との擦れの発生を抑制して床擦れの発生を抑制することができる。
【0044】
上記空気マットレスでは、第一、二セル体1、2を互いに独立させて、第二セル体2上に第一セル体1を重ね合わせた空気マットレスAを説明したが、図6に示したように、第一、第二セル体1、2を用いる代わりに第三セル体3を用いたもの、即ち、全てのセル体として第三セル体3を用いた空気マットレス、詳細には、ベッドの上面形状に略合致した布からなる平面縦長長方形状の一定厚みのベースマットM上に、複数の第三セル体3をベースマットMの長さ方向に並設、接続してなるものであってもよく、更に、上記第三セル体3は、その空気室31が上下方向に分割されていなくてもよい。なお、図1に示した空気マットレスAと同一構造については同一符号を付してその説明を省略する。
【0045】
又、第一、二環状ベルト体4、5の構造としては、上述のような、前後方向に隣接する帯状体41、51において後方側の帯状体41、51の上端を前方側の帯状体41、51の上下方向の略中央部に縫着一体化する代わりに、図7及び図8に示したように、ベースマットMの長さ方向に沿って上記セル群A1の前後幅に等しい間隔毎に一定長さを有する可撓性帯状体41' 、51' の下端部を縫着一体化すると共に、後方側の帯状体41' 、51' の上端を、前方側の帯状体41' 、51' 下端をベースマットMに縫着させた部分に縫着一体化させたものや、更に、前後方向に隣接する帯状体41' 、51' の対向部411'、511'同士を全面的に或いは部分的に一体化してなるものであってもよい。なお、図1に示した空気マットレスAと同一構造については同一符号を付してその説明を省略する。
【0046】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、圧縮空気の充填によって膨脹可能な所定長さのチューブ体からなるセル体を複数個、平面長方形状のベースマット上に前後方向に横列状態に並設、接続してなる空気マットレスにおいて、前後方向に隣接した上記セル体を順次、一組のセル群とし、このセル群の長さ方向の両端部をベースマットに長さ方向に連続的に取り付けている第一環状ベルト体によって順次、抱着、固定すると共に、隣接するセル群における前後に対向するセル体を一組とし、これらの前後のセル体における上記第一環状ベルト体間の部分をベースマットに長さ方向に連続的に取り付けている第二環状ベルト体によって順次、抱着、固定していることを特徴とするので、セル群を構成するセル体同士を第一環状ベルト体によって抱着一体化して、これらセル体同士が離間するのを第一環状ベルト体によって規制していると共に、隣接するセル群において前後方向に隣接するセル体同士が離間するのを第二環状ベルト体によって規制している。
【0047】
従って、前後方向に隣接する任意の一組のセル体同士は、第一、二環状ベルト体の何れか一方によって確実に互いに抱着一体化されており、空気マットレスを患者の姿勢に応じて屈曲変形させた場合にあっても、隣接するセル体間に隙間を生じさせることなく、セル体を所定の位置に横列状態に正確に配設しておくことができ、取り扱いや使用時においても形崩れが生じる虞れがないと共に、使用時にマットレスが湾曲変形しても、局部的にセル体が上方に膨出するのを阻止することができ、患者を安定的に支持することができる。
【0048】
そして、上述のように、隣接するセル体間に隙間が生じることがないので、セル体が前後方向に不測に妄動したり或いはセル体が上方に向かって突出したりすることはなく、よって、患者と空気マットレス上面との間での擦れに起因する床擦れの発生を防止することができると共に、患者の皮膚表面に局部的に大きな押圧力を加えることなく、患者を柔らかく支持して床擦れの予防及び治療を確実に行なうことができる。
【0049】
更に、前後方向に隣接する環状ベルト体における対向部分を共用しているので、前後方向に隣接する環状ベルト体同士は互いに前後方向に離間することはなく、よって、前後方向に隣接する任意のセル体同士は互いに離間するのを第一環状ベルト体と第二環状ベルト体とにより二重に規制され、空気マットレスを患者の姿勢に応じて屈曲変形させた場合にあっても、隣接するセル体間に隙間を生じさせることなく、セル体を所定の位置に横列状態により正確に配設しておくことができ、患者を安定的に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気マットレスを示した斜視図である。
【図2】図1の空気マットレスの第一、二環状ベルト体の配設状態を示した斜視図である。
【図3】図1の空気マットレスの一部を示した模式側面図である。
【図4】セル群を示した縦断面図である。
【図5】セル群とコンプレッサとの接続状態を示した模式図である。
【図6】本発明の空気マットレスの他の一例を示した斜視図である。
【図7】本発明の空気マットレスの他の一例を示した斜視図である。
【図8】図7の空気マットレスの一部を示した模式側面図である。
【符号の説明】
1 第一セル体
11 空気室
11a 前側空気室
11b 後側空気室
12 縦仕切壁
2 第二セル体
21 空気室
21a 前側空気室
21b 後側空気室
22 縦仕切壁
3 第三セル体
31 空気室
31a 上側空気室
31b 下側空気室
32 横仕切壁
4 第一環状ベルト体
5 第二環状ベルト体
41 第一帯状体
51 第二帯状体
6、7、8 空気供給管
A1 セル群
A 空気マットレス
M ベースマット
Claims (1)
- 圧縮空気の充填によって膨脹可能な所定長さのチューブ体からなるセル体を複数個、平面長方形状のベースマット上に前後方向に横列状態に並設、接続してなる空気マットレスにおいて、前後方向に隣接した上記セル体を順次、一組のセル群とし、このセル群の長さ方向の両端部をベースマットに長さ方向に連続的に取り付けている第一環状ベルト体によって順次、抱着、固定すると共に、隣接するセル群における前後に対向するセル体を一組とし、これらの前後のセル体における上記第一環状ベルト体間の部分をベースマットに長さ方向に連続的に取り付けている第二環状ベルト体によって順次、抱着、固定してあり、さらに、前後方向に隣接する環状ベルト体における対向部分を共用していることを特徴とする空気マットレス。
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