JP4155090B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像装置およびこの現像装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、電子写真方式を利用したある種の画像形成装置においては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用い、適宜の撹拌手段によって摩擦帯電されたトナーを現像領域に搬送し、トナーを潜像担持体上に形成された静電潜像に付着させることによりトナー像を形成する現像方法が利用されており、このような二成分現像剤を用いた現像方法においては、現像剤におけるトナー濃度を一定に維持するために、トナー消費量に応じて新たなトナーを補給することが行われている。
【0003】
このような画像形成装置においては、画像の高画質化が求められており、このような要請に対して、例えば粒子径が小さいトナーが用いられるようになってきており、また、トナーの小粒径化に伴ってキャリアの小粒径化が図られている。
【0004】
而して、粒子径が小さいトナーおよび粒子径が小さいキャリアを用いることにより画質の高い画像を形成することができる反面、現像剤それ自体の流動性が低下して現像剤を十分に撹拌することが困難となり、その結果、新たに補給されたトナーは、所定の帯電量を有する状態とならないまま、現像領域に供給されることとなり、かぶりやトナー飛散が発生しやすくなる、という問題がある。
そして、このような問題は、例えばカラー画像を形成する場合など印字率が高い画像を連続して出力する場合に、顕著に生ずる。
【0005】
一方、近年においては、環境保全に関する社会的な意識の高まりなどに伴って、例えばトナーをリサイクルするなどして省資源化が図られるようになってきている。
しかしながら、一旦現像に供された後に回収されたトナー(リサイクルトナー)は、その帯電特性が未使用のトナーに比して劣るものであるので、トナーの帯電量不足によるかぶりやトナー飛散が発生しやすくなる、という問題がある。
【0006】
このような問題に対して、従来より、現像剤の撹拌効率を向上させる技術が多数提案されており、例えば補助撹拌部材として機能する部材を設けることにより撹拌手段を高い現像剤撹拌能力を有する構成のものとしたりすることが行われている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3等参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平07−013420号公報
【特許文献2】
特開平09−166918号公報
【特許文献3】
特開平09−288412号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような技術においては、いずれのものも、現像剤の撹拌効率が向上する反面、現像装置内における現像剤の循環搬送速度が低下することとなり、その結果、現像剤担持体に供給される現像剤の、現像剤担持体の回転軸方向に対するトナー濃度が不均一となり、特に、印字率が高い画像を連続して出力する場合には、画像濃度むらが顕著に生じやすく、高い画質の画像を確実に形成することが困難である、という問題がある。
【0009】
以上のように、補給された新トナーを十分な帯電量を有する状態とするために、現像剤の撹拌性能を向上させることによりかぶりやトナー飛散の発生を防止しようとした場合には、現像剤の搬送性能が低下することによる画像濃度むらが発生しやすくなるという問題があり、結局、かぶりやトナー飛散の発生、および画像濃度ムラの発生、という、いわば相反する2つの問題を同時に解決することが困難である、というのが実状である。
【0010】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、現像剤の搬送速度を低下させることなしに、十分な現像剤の撹拌性能を得ることができ、従って、画質の高い画像を確実に形成することができる新規な構成の現像装置および画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の現像装置は、互いに連通してトナーとキャリアとからなる二成分現像剤の循環搬送路を形成する現像剤供給回収部および現像剤撹拌部が前後方向に並んで形成されたハウジングと、前記現像剤供給回収部の前方側部分において潜像担持体と現像領域を介して対向するように設けられた現像剤担持体と、前記現像剤供給回収部の後方側部分において現像剤担持体と対向して当該現像剤担持体の回転軸方向に沿って延びるように設けられた、回転されて現像剤を回転軸方向に搬送する現像剤供給回収手段と、前記現像剤撹拌部において、各々、互いに対向して現像剤供給回収手段の回転軸方向に沿って延びるように前後方向に並んで設けられた2つの現像剤撹拌手段とを備えてなり、
ハウジングには、現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段が対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向の上流側に位置される個所に、トナー供給用開口が形成されており、
現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段のいずれか一方の現像剤撹拌手段は、現像剤を現像剤供給回収手段と互いに逆方向に搬送するものであって、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が現像剤供給回収手段と同等のものであり、他方の現像剤撹拌手段は、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零であるものであり、
当該2つの現像剤撹拌手段は、当該2つの現像剤撹拌手段が、互いに対向する部分において、各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動されるよう回転されることを特徴とする。
【0012】
本発明の現像装置は、互いに連通してトナーとキャリアとからなる二成分現像剤の循環搬送路を形成する現像剤供給回収部および現像剤撹拌部が前後方向に並んで形成されたハウジングと、前記現像剤供給回収部の前方側部分において潜像担持体と現像領域を介して対向するように設けられた現像剤担持体と、前記現像剤供給回収部の後方側部分において現像剤担持体と対向して当該現像剤担持体の回転軸方向に沿って延びるように設けられた、回転されて現像剤を回転軸方向に搬送する現像剤供給回収手段と、前記現像剤撹拌部において、各々、互いに対向して現像剤供給回収手段の回転軸方向に沿って延びるように前後方向に並んで設けられた、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段とを備えてなり、
ハウジングには、現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段が対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向の上流側に位置される個所に、トナー供給用開口が形成されており、
現像剤供給回収手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有するものよりなり、
第1の現像剤撹拌手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有してなり、現像剤を撹拌しながら現像剤供給回収手段と互いに逆方向に搬送するものであって、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が現像剤供給回収手段と同等のものであり、
第2の現像剤撹拌手段は、複数の板状の撹拌部材が、当該撹拌部材の各々に軸部材が貫通する状態で、当該軸部材に対して互いに同方向に傾斜して設けられてなり、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零であるものであり、
第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段は、当該2つの現像剤撹拌手段が互いに対向する部分において、各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動されるよう回転されることを特徴とする。
【0013】
本発明の現像装置は、互いに連通してトナーとキャリアとからなる二成分現像剤の循環搬送路を形成する現像剤供給回収部および現像剤撹拌部が前後方向に並んで形成されたハウジングと、前記現像剤供給回収部の前方側部分において潜像担持体と現像領域を介して対向するように設けられた現像剤担持体と、前記現像剤供給回収部の後方側部分において現像剤担持体と対向して当該現像剤担持体の回転軸方向に沿って延びるように設けられた、回転されて現像剤を回転軸方向に搬送する現像剤供給回収手段と、前記現像剤撹拌部において、各々、互いに対向して現像剤供給回収手段の回転軸方向に沿って延びるように前後方向に並んで設けられた、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段とを備えてなり、
ハウジングには、現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段が対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向の上流側に位置される個所に、トナー供給用開口が形成されており、
現像剤供給回収手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有するものよりなり、
第1の現像剤撹拌手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有してなり、現像剤を撹拌しながら現像剤供給回収手段と互いに逆方向に搬送するものであって、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が現像剤供給回収手段と同等のものであり、
第2の現像剤撹拌手段は、軸部材の外周面に、または軸部材と互いに径方向に離間した位置において、回転軸方向に沿って延びるように設けられたリブよりなる撹拌部材を有してなり、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零であるものであり、
第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段は、当該2つの現像剤撹拌手段が互いに対向する部分において、各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動されるよう回転されることを特徴とする。
【0014】
本発明の現像装置においては、現像剤撹拌部においては、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零である現像剤撹拌手段が現像剤供給回収部に対して後方側に設けられていることが好ましい。
【0015】
また、本発明の現像装置においては、現像剤供給回収部においては、現像剤担持体および現像剤供給回収手段の両者の周面が、現像剤担持体と現像剤供給回収手段とが対向する部分において、互いに逆方向に移動されるよう動作制御されることが好ましい。
さらに、本発明の現像装置においては、体積平均粒径が3〜5μmであるトナーと、トナーの体積平均粒径をDt〔μm〕とするとき、体積平均粒径が5×Dt〜10×Dtであるキャリアとからなる二成分現像剤が用いられることが好ましい。
【0016】
本発明の画像形成装置は、潜像担持体と、当該潜像担持体上に形成される静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段とを有するものにおいて、
トナー像形成手段は、上記のいずれかに記載の現像装置よりなり、
潜像担持体の移動速度をV[mm/sec]、潜像担持体上に形成されるトナー像の単位面積当たりの最大付着量をM[mg/cm2 ]、潜像担持体上に形成されるトナー像の当該潜像担持体の移動方向に直交する方向における最大幅をL[mm]、現像剤供給回収手段による回転軸方向に対する現像剤移動量をW[g/sec]、現像剤供給回収手段の回転数をR[rpm]とするとき、下記条件(イ)および条件(ロ)を満足することを特徴とする。
【0017】
(条件イ) W ≧ M×V×L/1000
(条件ロ) R ≦ 600
【0018】
本発明の画像形成装置は、潜像担持体と、当該潜像担持体上に形成される静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、潜像担持体上のトナー像を転写材または中間転写体に転写する転写手段と、この転写手段による転写領域を通過して潜像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段と、潜像担持体より除去されたトナーをトナー像形成手段に回収して再利用するトナーリサイクル手段とを有するものにおいて、
トナー像形成手段は、上記のいずれかに記載の現像装置よりなり、
現像装置を構成するハウジングには、2つの現像剤撹拌手段が互いに対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向に対してトナー供給用開口より上流側に位置される個所に、トナーリサイクル手段によって回収されたトナーを現像剤撹拌部に混入するためのリサイクルトナー混入用開口が形成されていることを特徴とする。
【0019】
【作用】
上記構成の現像装置によれば、現像剤撹拌部における一方の現像剤撹拌手段(第1の現像剤撹拌手段)と現像剤供給回収手段とによって現像剤を循環搬送することにより現像剤搬送速度のバランスをとり、他方の現像剤撹拌手段(第2の現像剤撹拌手段)によって現像剤を回転軸方向に搬送することなしに周方向に撹拌することによりトナーの帯電を立ち上げる構成とされていることにより、現像剤が一方の現像剤撹拌手段により軸方向に搬送される過程において、現像剤の搬送速度を低下させることなしに現像剤撹拌部において十分な混合撹拌時間が確保される結果、現像剤撹拌部における現像剤の混合撹拌動作によりトナーが所期の電荷(帯電量)を有する状態にまで帯電された状態において、現像剤供給回収手段によって軸方向に対して均一なトナー濃度で現像剤担持体に供給され、これにより、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生が確実に防止されると共に、得られる可視画像における画像濃度むらの発生が確実に防止される。
しかも、2つの現像剤撹拌手段を当該2つの現像剤撹拌手段が対向する部分において各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動するよう回転駆動させると共に、当該2つの現像剤撹拌手段の対向部分の上方からトナーを補給する(トナーを自由落下させる)構造とされていることにより、トナー補給位置での現像剤中への補給トナーの沈み込みが加速されるので、補給トナーが現像剤中に均一に分散され、これにより、現像剤撹拌部においてトナーを十分に混合撹拌することができる。
【0020】
上記構成の画像形成装置によれば、上記のような現像装置を備えてなり、特定の動作設定条件を満足する状態で現像プロセスが行われることにより、現像剤の十分な混合、撹拌が行われてトナーが所期の帯電量を有する状態に帯電された現像剤が回転軸方向に対して均一なトナー濃度で現像剤担持体に供給されて、潜像担持体上の潜像が現像されるので、例えば、印字率が高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費およびトナー補給が繰り返して行われた現像剤が用いられる場合や、未使用のトナーに比して帯電性能が劣るリサイクルトナーを含む現像剤が用いられる場合であっても、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の問題が生じることが確実に防止され、画質の高い画像が確実に得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の画像形成装置の一例における構成の概略を示す説明図、図2は、本発明の現像装置の一例における構成の概略を示す部分断面図、図3は、図2に示す現像装置におけるA−A断面の縦断断面図、図4は、図2に示す現像装置におけるB−B断面の縦断断面図である。
【0022】
この画像形成装置は、複数の支持ローラ11、12、13、14群によって張架された状態で配設された、無端ベルト状の中間転写体(以下、「中間転写ベルト」という。)10を備えており、この中間転写ベルト10の外周面に沿って、互いに異なる色のトナー像を形成する4つのトナー像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kが、中間転写ベルト10が各色トナー像に係るトナー像形成ユニットにおける潜像担持体21、21、21、21の各々に対接されながら循環移動されるよう、離間して並ぶよう設けられていると共に、中間転写ベルト10の移動方向におけるトナー像形成ユニット配置領域より下流側の位置に二次転写機構26が設けられて、構成されている。
【0023】
イエロートナー像に係るトナー像形成ユニット20Yは、回転されるドラム状の潜像担持体21と、この潜像担持体21の外周面に沿って、各々、潜像担持体21の回転方向に対して動作順に並ぶよう配設された、帯電手段22、露光手段23、トナー像形成手段30、一次転写機構24、および潜像担持体クリーニング手段25とにより構成されている。
また、マゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像に係るトナー像形成ユニット20M、20Cおよび20Kも、各々、イエロートナー像に係るトナー像形成ユニット20Yと同様の構成を有するものとされている。
【0024】
各々のトナー像形成ユニットにおける潜像担持体21、21、21、21は、いずれも、例えば、有機光導電体を含有させた例えばポリカーボネイトなどの樹脂よりなる感光層がドラム状の金属基体の外周面に形成されてなる有機感光体により構成されている。
【0025】
各々のトナー像形成ユニットにおけるトナー像形成手段30、30、30、30は、例えば図2乃至図4に示される構成を有する現像装置により構成されている。以下、この現像装置について具体的に説明するが、本明細書においては、図2における左右方向を「前後方向」、図2における上下方向を「軸方向」、図3および図4における上下方向を「上下方向」というものとする。
【0026】
この現像装置は、軸方向の両端部において互いに連通してトナーとキャリアとからなる二成分現像剤の循環搬送路を形成する現像剤供給回収部32および現像剤撹拌部33が前後方向に並んで形成されたハウジング31を備えている。
【0027】
現像剤供給回収部32には、潜像担持体21を臨む前方側部分において、回転されて現像剤を担持しながら周方向に搬送する現像剤担持体34が、潜像担持体21と現像領域を介して対向して軸方向に延びるよう、回転可能に軸支されて設けられていると共に、現像剤撹拌部33に近接する後方側部分において、回転されて現像剤を撹拌しながら軸方向(図2において上方から下方に向かう方向)に搬送すると共に現像剤を現像剤担持体34の軸方向の全域にわたって供給する現像剤供給回収手段35が、現像剤担持体34と対向して軸方向に延びるよう回転可能に軸支されて設けられている。
【0028】
現像剤撹拌部33には、2つの現像剤撹拌手段40、41が、前後方向に並んだ位置において互いに対向して軸方向に延びるよう、回転可能に軸支されて設けられている。
【0029】
ハウジング31は、現像剤担持体34の一端側の端部より軸方向外方に突出して延びる突出部分31Aを有し、この突出部分31Aにおける天面板31Bの、2つの現像剤撹拌手段40、41が互いに対向する部分の上方に位置される個所には、図示しないトナー補給機構よりの未使用のトナー(以下においては、「新トナー」という。)を現像剤撹拌部33に供給するためのトナー供給用開口31Cが形成されている。
トナー補給機構は、現像により消費したトナー量に応じて新トナーを補給する機能を有し、これにより、現像剤におけるトナー濃度が一定となる状態に維持される。
【0030】
現像剤担持体34は、例えば、回転可能に設けられた例えばアルミニウムなどの非磁性材料からなる現像スリーブと、この現像スリーブの内部に固定して設けられた、例えば複数の磁極を有する柱状の複数の磁石体からなる現像マグネットとにより構成されている。
【0031】
現像剤供給回収手段35は、回転軸方向のトナー濃度むらの発生を防止するという観点から、回転軸方向に対する現像剤の搬送能力が高い回転部材により構成されていることが好ましい。
この例における現像剤供給回収手段35は、例えば、図5に示されているように、軸部材36の外周面の全周にわたって軸方向に均一な大きさのピッチpで螺旋状に延びるよう形成された螺旋状羽根部材よりなる撹拌部材37を有するスクリュー状の回転部材38により構成されており、現像剤の搬送方向における下流側の端部部分(図2における下端側部分)が板状の羽根部材(図示せず)が軸部材36の外周面に設けられてなるパドル状のものとされている。
【0032】
現像剤供給回収手段35は、現像剤担持体34および現像剤供給回収手段35の両者が対向する部分において現像剤担持体34と互いに逆方向に移動されるよう、回転されることが好ましい。これにより、現像剤供給回収手段35から現像剤担持体34に供給される現像剤と、現像剤担持体34上でトナーが消費され、現像剤供給回収手段35に回収される現像剤との入れ替えを確実に行うことができ、従って、現像剤担持体34上の現像剤のトナー濃度は均一となり、画像濃度ムラの発生を確実に防止することができる。
【0033】
現像剤撹拌部33に配置される2つの現像剤撹拌手段における一方の現像剤撹拌手段(以下、「第1の現像剤撹拌手段」という。)40は、現像剤を撹拌しながら現像剤供給回収手段35と互いに逆方向に搬送するものであって、軸方向に対する現像剤の搬送能力が現像剤移動量が現像剤供給回収手段35と同等の大きさであるものにより構成される。
具体的には、第1の現像剤撹拌手段40は、例えば、現像剤供給回収手段35と同様の構成(図5参照)を有するものとされ、軸部材36の外周面の全周にわたって軸方向に均一な大きさのピッチpで螺旋状に延びるよう形成された螺旋状羽根部材よりなる撹拌部材37を有するスクリュー状の回転部材38により構成されており、現像剤の搬送方向における下流側の端部部分(図2における上端側部分)が軸部材の外周面に複数の板状の羽根部材(図示せず)が径方向外方に延びるよう設けられたパドル状のものとされている。
【0034】
現像剤撹拌部33に設けられる他方の現像剤撹拌手段(以下、「第2の現像剤撹拌手段」という。)41は、軸方向に対する現像剤の搬送能力が実質的に零であるものであって、現像剤の撹拌能力が第1の現像剤撹拌手段40より高いものにより構成される。
具体的には、第2の現像剤撹拌手段41は、例えば、図6に示されているように、複数の楕円板よりなる撹拌部材42が、当該撹拌部材42の各々に軸部材43が貫通する状態で、当該軸部材43に対して互いに同方向に傾斜して設けられてなるパドル状の回転部材45により構成されており、各々の撹拌部材42は、例えば所定の大きさの配置ピッチpで等間隔毎に設けられている。
【0035】
撹拌部材42の現像剤に接触する面積の大きさ、撹拌部材42の軸部材43に対する取付角の大きさα、隣接する2つの撹拌部材42、42の軸方向に対する離間距離の大きさpおよびその他の構成は目的に応じて適宜に設定することができる。
【0036】
この現像装置においては、軸方向に対する現像剤の搬送能力が実質的に零である第2の現像剤撹拌手段41が現像剤供給回収部32に対して後方側に設けられることが好ましい。
【0037】
現像剤撹拌部33においては、第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41の各々の周面が、2つの現像剤撹拌手段40、41が互いに対向する部分において、上方から下方に向かって互いに順方向に移動されるよう、第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41が適宜の駆動機構により回転されることが好ましい。
図示されている現像装置においては、第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41が互いに連動して駆動される構成とされている。
【0038】
この現像装置においては、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤が用いられる。
二成分現像剤を構成するトナーは、体積平均粒径が3〜5μmであるものであることが好ましい。体積平均粒径が3〜5μmである小粒径トナーを使用することにより、高解像性と優れた細線再現性を有するトナー画像を確実に形成することができ、また、ソリッド部においては画像濃度の安定したトナー画像を確実に形成することができる。
キャリアは、トナーの体積平均粒径をDt〔μm〕とするとき、体積平均粒径が5×Dt〜10×Dt〔μm〕であるものであることが好ましい。体積平均粒径がトナーの体積平均粒径の5倍〜10倍の大きさであるキャリアを使用することにより、小粒径トナーを用いた場合でもキャリア表面の帯電付与性能を向上させることができ、これにより、かぶりやトナー飛散の発生を確実に防止することができ、しかも、キャリア付着の発生を確実に防止することができ、従って、均一な画像濃度を有すると共にきめの細かい画質の高い画像を確実に得ることができる。
【0039】
以上の画像形成装置においては、トナー像形成手段30による現像処理が、下記条件(イ)および条件(ロ)を満足する動作設定条件に調整された状態において、行われる。
条件(イ); W ≧ M×V×L/1000
条件(ロ); R ≦ 600
【0040】
上記条件(イ)および条件(ロ)において、Vは、潜像担持体21の周速度[mm/sec]、Mは、潜像担持体21上に形成されるトナー像の単位面積当たりの最大付着量[mg/cm2 ]、Lは、潜像担持体21上に形成されるトナー像の、潜像担持体21の移動方向に直交する方向(軸方向)の最大幅[mm]、Wは、現像剤供給回収部32における現像剤供給回収手段35による軸方向に対する現像剤移動量[g/sec]、Rは、現像剤供給回収手段35の回転数を、それぞれ示す。
【0041】
現像剤供給回収手段35による軸方向に対する現像剤移動量Wが過小である場合には、現像剤供給回収手段35による現像剤の搬送方向における下流側の現像剤供給領域において、現像剤中のトナー濃度が低下して十分な量のトナーを現像領域に供給することが困難となり、画像濃度ムラが発生しやすくなる。
現像剤供給回収手段35の回転数Rが過大である場合には、軸部が加熱されることによって現像剤が劣化しやすくなり、画質の高い画像を確実に形成することが困難である。
【0042】
上記の画像形成装置においては、次のようにして画像形成動作が行われる。
すなわち、先ず、トナー像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kの各々において、帯電手段22による帯電処理および露光手段23による露光処理が行われて潜像担持体21上に原稿画像に対応した静電潜像が形成され、トナー像形成手段30による現像処理が行われて潜像担持体21の各々に各色トナー像が形成される。
具体的には、トナー像形成手段30による静電潜像の現像処理が行われるに際しては、現像剤撹拌部33において、現像剤が第1の現像剤撹拌手段40によって軸方向に搬送される過程において、第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41によって混合、撹拌され、これにより、トナーが所定の大きさの帯電量を有する状態に摩擦帯電された状態で現像剤供給回収部32に導入され、現像剤供給回収部32において、現像剤供給回収手段35によって撹拌されながら軸方向に搬送されて現像剤担持体34の表面に軸方向の全域にわたって供給されて、現像剤担持体34上に磁気ブラシが形成された状態で担持され、そして、現像剤規制部材39によって磁気ブラシが穂切りされて適正な量に規制された状態において現像領域に搬送され、現像領域において、磁気ブラシが潜像担持体21の表面に接触されることにより潜像担持体21上に形成された静電潜像に従ってトナーが付着して現像が行われ、これによりトナー像が形成される。
現像剤担持体34に供給され、現像領域においてトナーが消費された現像剤は、現像剤担持体34に供給されずに現像剤供給回収部32に残留している現像剤とともに現像剤供給回収手段35によって現像剤撹拌部33に向かって搬送され、例えば、現像剤供給回収部32の下流側に設けられたトナー濃度センサにより現像剤の透磁率を検知することにより検出されるトナー濃度に基づいて、トナーの消費量に応じた新トナーがトナー補給機構により現像剤撹拌部33に補給される。
【0043】
そして、一次転写機構24により各色トナー像が中間転写ベルト10上に順次に一次転写されて重ね合わせられることにより中間転写ベルト10上にカラートナー像が形成され、このカラートナー像は中間転写ベルト10に担持されたままの状態で二次転写領域に搬送され、二次転写領域において、二次転写機構26により搬送されてきた転写材P上に二次転写され、その後、図示しない定着手段による定着処理が行われ、これにより、可視画像が形成される。
【0044】
而して、上記構成の画像形成装置によれば、トナー像形成手段30が、第1の現像剤撹拌手段40と現像剤供給回収手段35とによって現像剤を循環搬送すること(互いに同等の現像剤搬送能力を有するものであること)により現像剤搬送速度のバランスをとり、第2の現像剤撹拌手段41によって現像剤を軸方向に搬送することなしに周方向に撹拌することによりトナーの帯電を立ち上げる構成とされていることにより、現像剤が第1の現像剤撹拌手段40により軸方向に搬送される過程において、現像剤の搬送速度を低下させることなしに現像剤撹拌部33において十分な混合撹拌時間が確保される結果、実質上、現像剤撹拌部33における現像剤の混合撹拌動作のみによりトナーが所期の電荷(帯電量)を有する状態にまで帯電された状態において、現像剤供給回収手段35によって軸方向に対して均一なトナー濃度で現像剤担持体34に供給される。
具体的には、第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41が対向する部分において、第1の現像剤撹拌手段40による撹拌領域に存在する現像剤と、第2の現像剤撹拌手段41による撹拌領域に存在する現像剤との入れ替えが、現像剤が一定の距離だけ軸方向に移動する間に繰り返し行われ、第2の現像剤撹拌手段41による撹拌領域に分散された現像剤は、軸方向に対して搬送されることなしに周方向に撹拌された後、第1の現像剤撹拌手段40による撹拌領域に戻されて軸方向に搬送されることとなり、現像剤撹拌部33から現像剤供給回収部32に導入される現像剤は、トナーが所期の帯電量を有する状態にまで帯電された状態のものとなる。
従って、所期の帯電状態とされた現像剤が現像剤担持体34に軸方向に対して均一なトナー濃度で供給された状態において、潜像担持体21上の潜像が現像されるので、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生が確実に防止されると共に、得られる可視画像における画像濃度むらの発生が確実に防止され、画像濃度やカラーバランスの整った画質の高い画像が確実に得られる。
【0045】
また、現像剤の撹拌性能が高い回転部材を単に現像剤撹拌手段として用いた構成とするだけでは、トナーを速やかに所期の帯電状態とすること(トナーの帯電立ち上がり特性を急峻なものとすること)は困難であるが、上記構成の現像装置によれば、第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41をこれら2つの現像剤撹拌手段40、41が対向する部分において各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動するよう回転駆動させると共に、2つの現像剤撹拌手段40、41が対向する部分の上方からトナーを補給する(トナーを自由落下させる)構造とされていることにより、トナー補給位置での現像剤中への補給トナーの沈み込みが加速されるので、補給トナーが現像剤中に均一に分散され、これにより、現像剤撹拌部33においてトナーを確実に所期の帯電量を有する状態に帯電させることができる。
【0046】
また、特定の条件(イ)および条件(ロ)を満足する状態で現像プロセスが行われることにより、現像剤を、軸方向に対するトナー濃度むらがない、換言すれば軸方向のトナー濃度差が極めて小さい状態で、現像領域に供給することができ、画像濃度むらのない均一な画像濃度を有する画像を得ることができる。また、現像剤供給回収部材35の回転数Rが600rpm以下に設定されること(条件(ロ))により現像剤供給回収手段35を高速に回転させた場合に軸部が加熱されることによって現像剤が劣化することを確実に防止することができる。
【0047】
以上のように、上記構成の画像形成装置によれば、トナーとキャリアとが十分に混合撹拌されて、十分なトナーの帯電立ち上がり特性が得られ、しかも、軸方向に対して均一なトナー濃度で現像領域に供給されるので、例えば、印字率が高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費とトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合や、高速、例えば1分間当たりのプリント枚数が50枚以上となるようなプロセス速度で画像形成動作が行われる場合であっても、かぶりやトナー飛散が生ずることがなく、しかも画像濃度むらのない均一な画像濃度の画像を確実に形成することができる。
【0048】
さらに、軸方向に対する現像剤の搬送能力が実質的に零である第2の現像剤撹拌手段41が現像剤供給回収部32に対して後方側に設けられていることにより、現像剤供給回収部32と現像剤撹拌部33との連通部の近傍において発生しやすい現像剤の滞留が生ずることが確実に防止されて現像剤の循環搬送が円滑に行われ、これにより、現像剤を軸方向に対するトナー濃度が均一な状態で現像剤担持体34に供給することができ、画像濃度むらのない均一な画像を形成することができる。
【0049】
以上、本発明の好適な一実施形態について説明したが、本発明の現像装置においては、現像剤撹拌部33に設けられる第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41は、いずれも、上記構成のものに限定されるものではなく、第1の現像剤撹拌手段40が、現像剤供給回収手段35と同等の、軸方向に対する現像剤の搬送能力を有する構成のもの、また、第2の現像剤撹拌手段41が、軸方向に対する現像剤の搬送能力が実質的に零である構成のものであれば、実用上十分な効果を得ることができる。
【0050】
例えば、第1の現像剤撹拌手段40は、図7〜図9に示される構成の回転部材により構成されてもよい。
具体的に説明すると、図7〜図9に示されている回転部材50B、50C、90は、いずれも、軸方向に対するトナー濃度むらの発生を防止するために必要とされる十分な現像剤搬送能力を有し、かつ現像剤撹拌能力が高いものとされている。
【0051】
図7に示されている回転部材50Bは、軸部材53の外周面の全周にわたって軸方向に均一な大きさのピッチpで螺旋状に延びる螺旋状羽根部材よりなる主撹拌部材54が形成されていると共に、軸部材53の外周面に径方向外方に向かって延びる棒状または板状の垂直羽根部材よりなる補助撹拌部材55がスクリューピッチP間毎に例えば一つずつ設けられてなるものである。この例においては、補助撹拌部材55は、主撹拌部材54のスクリューピッチ間の回転軸方向における中央位置に配設されている。
【0052】
図8に示されている回転部材50Cは、軸部材56の外周面の全周にわたって軸方向に所定の大きさのピッチpで螺旋状に伸びよう形成された螺旋状羽根部材よりなる撹拌部材57を有してなり、撹拌部材57の外周縁部に軸方向に貫通して延びる切欠部58が形成されてなるものである。この例においては、切欠部58は、例えば1スクリューピッチ当たりに4箇所ずつ、周方向に互いに等間隔毎に離間した位置に形成されている。
【0053】
図9に示されている回転部材90は、軸部材91の外周面の全周にわたって軸方向に均一なピッチpで螺旋状に延びるよう形成された螺旋状羽根部材よりなる主撹拌部材92を有すると共に、主撹拌部材92の外周縁部に軸方向に延びるよう設けられた板状のリブ部材よりなる補助撹拌部材93を有してなるものである。この例においては、2つの補助撹拌部材93が軸部材91を挟んで互いに対向した位置に設けられている。
【0054】
以上のような回転部材50B、50C、90により第1の現像剤撹拌手段40が構成された現像装置によれば、基本的には、十分な大きさの現像剤の搬送速度が得られて現像剤担持体に供給される現像剤の軸方向に対するトナー濃度むらの発生が防止され、しかも、十分なトナーの帯電立ち上がり特性が一層確実に得られ、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の問題が生じることが確実に防止される。
【0055】
また、第2の現像剤撹拌手段41は、例えば図10に示されるように、軸部材62の外周面に例えば4つの平板状の羽根部材61、61、61、61の各々が軸部材62の外周面における周方向に互いに等間隔毎に離間した位置において径方向外方に延びるよう設けられてなる十字パドル形状の回転部材60により構成されていてもよい。
【0056】
本発明においては、少なくとも第2の現像剤撹拌手段41は、十分なトナーの帯電立ち上がり特性が確実に得られるという観点から、現像剤撹拌能力が高いものである程、好ましい。
【0057】
図11および図12は、本発明の現像装置において第2の現像剤撹拌手段41として用いられる回転部材の一層好適な構成例を示す斜視図である。
【0058】
図11に示されている回転部材70は、互いに平行に軸方向に延びる複数(例えば4つ)の板状のリブ部材71の各々がその両端部が円板状のフランジ部材72、72に固定されて設けられてなるフレーム70Aを備え、複数の楕円板状の撹拌部材73がフレーム70Aの回転中心軸に対して互いに同方向に傾斜した状態でリブ部材71によって支持されて構成されており、各々の撹拌部材73は、所定の大きさの配置ピッチpで等間隔毎に設けられている。
この回転部材70は、軸方向外方に向かって延びる軸部材(図示せず)がフランジ部材72、72の各々に設けられて現像装置におけるハウジング31により回転可能に軸支されて設けられ、軸部材を中心に回転されることにより、現像剤撹拌部33における現像剤が第1の現像剤撹拌手段40により軸方向に搬送される過程において、主撹拌部材として機能する楕円板状の撹拌部材73により周方向に撹拌されると共に補助撹拌部材としてのリブ部材71により周方向に撹拌される。
【0059】
図12に示されている回転部材80は、回転軸方向に延びる軸部材81と、この軸部材81を保持する2つの円板状のフランジ部材82、82と、これらのフランジ部材82、82に固定されて設けられた、各々、軸部材81に沿って軸方向に延びる板状のリブ部材83と、軸部材81に垂直な平面に沿って、軸部材81が貫通する状態でリブ部材83により支持されて設けられた複数の板状の主撹拌部材84とにより構成されている。
各々の主撹拌部材84は、いずれも、中心角が所定の大きさの切欠部84Aを有する円板状のものであって、隣接する2つの主撹拌部材84、84における切欠部84A、84Aが軸部材81の互いに反対方向の周縁位置に位置されるよう、互いに軸方向に所定の大きさの配置ピッチpで等間隔毎に離間して並んだ位置において設けられている。
【0060】
以上のような回転部材70、80により第2の現像剤撹拌手段41が構成される場合においては、主撹拌部材73、84の現像剤に接触する面積の大きさ、隣接する2つの主撹拌部材の軸方向に対する離間距離(ピッチ)pの大きさ、リブ部材71、83の現像剤に接触する面積の大きさおよびその他の構成は、目的に応じて適宜に設定することができる。
【0061】
上記のような補助撹拌部材71、83を有する回転部材70、80により第2の現像剤撹拌手段41が構成されてなる現像装置によれば、上述したような作用、効果が一層確実に得られ、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散が生ずることが確実に防止されると共に、現像剤担持体に供給される現像剤の軸方向に対するトナー濃度の不均一性による画像濃度ムラが生ずることが確実に防止される。
従って、このような現像装置を備えてなる画像形成装置によれば、十分な撹拌が行われてトナーが所期の帯電量を有する状態に帯電された現像剤が現像剤担持体34に軸方向に対して均一なトナー濃度で供給され、潜像担持体21上の潜像が現像されるので、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の問題が生じることが確実に防止され、画質の高い画像が確実に得られる。
【0062】
以上においては、本発明を複数のトナー像形成ユニットを備えてなるカラー画像形成用の画像形成装置に適用した場合について説明したが、このような構成の画像形成装置に限定されるものではなく、種々の構成のものに有効に適用することができ、例えばモノクロ画像形成用の画像形成装置に適用した場合であっても、上記のような作用、効果が減じられるものではない。
【0063】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る画像形成装置は、潜像担持体クリーニング手段により除去されたトナーをトナー像形成手段に回収して再利用するトナーリサイクル手段を有するものとされている。
図13は、本発明の画像形成装置の他の例における構成の概略を示す説明図である。
この画像形成装置は、回転されるドラム状の潜像担持体110を備えてなり、この潜像担持体110の外周面に沿って、帯電手段111、露光手段112、トナー像形成手段120、転写手段113、分離手段114、および潜像担持体クリーニング手段115が、各々、潜像担持体110の回転方向に対して動作順に並んで配置されて構成されており、潜像担持体クリーニング手段115によって潜像担持体110より除去されたトナーをトナー像形成手段120に回収する回収搬送手段131を有するトナーリサイクル手段130が設けられている。図13における132は、潜像担持体クリーニング手段115によって潜像担持体110上より掻き取られたトナーを潜像担持体110の軸方向に搬送する搬送手段である。
この画像形成装置におけるトナー像形成手段120は、例えば図14に示されているように、基本的な構成は、上記第1実施形態におけるトナー像形成手段(図2乃至図4)30と同様のものとされており、ハウジング31の突出部分31Aの天面板31Bにおける、第1の現像剤撹拌手段40および第2の現像剤撹拌手段41が互いに対向する部分の上方位置であって、第1の現像剤撹拌手段40による現像剤の搬送方向におけるトナー供給用開口31Cより上流側の位置に、トナーリサイクル手段130によって回収されたトナー(以下、「リサイクルトナー」という。)を現像剤撹拌部33に混入するためのリサイクルトナー混入用開口133が形成されている。
【0064】
リサイクルトナー混入用開口133が形成される位置は、現像剤撹拌部33における現像剤の搬送方向に対してトナー補給機構による新トナーのトナー供給用開口31Cの形成位置と所定の順序を満足する状態で形成されてさえいれば、特に制限されないが、現像剤撹拌部33における現像剤の搬送方向に対してトナー供給用開口31Cの形成位置より5〜30mm上流側の位置に形成されていることが実用上好ましい。
【0065】
リサイクルトナーは、現像剤におけるリサイクルトナーの新トナーに対する比率(リサイクルトナー比率)が50質量%以下である状態が維持されるよう、その供給量が調整された状態において現像剤撹拌部33に混入される。
【0066】
上記構成の現像装置によれば、基本的には、上述したように、現像剤が第1の現像剤撹拌手段40により軸方向に搬送される過程において、現像剤の搬送速度を低下させることなしに現像剤撹拌部33において十分な混合撹拌時間が確保されるので、現像剤撹拌部33における現像剤の混合撹拌動作によりトナーが所期の電荷(帯電量)を有する状態にまで帯電された状態において、現像剤を現像剤供給回収手段35によって軸方向に対して均一なトナー濃度で現像剤担持体34に供給することができ、しかも、リサイクルトナー混入用開口133が現像剤撹拌部33における現像剤の搬送方向におけるトナー供給用開口31Cより上流側に形成されていることにより、新トナーに比して流動性が悪く帯電性が低い(帯電しにくい、帯電立ち上がりが悪い)リサイクルトナーの混合撹拌時間を長く確保することができるので、リサイクルトナーについても十分な帯電立ち上がり特性を得ることができ、従って、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生を確実に防止することができると共に、得られる可視画像における画像濃度むらの発生を確実に防止することができる。
従って、このような現像装置を備えてなる画像形成装置によれば、トナーとキャリアとが十分に混合撹拌されて、十分なトナーの帯電立ち上がり特性が得られ、しかも、現像剤が軸方向に対して均一なトナー濃度で現像領域に供給されるので、例えば、印字率が高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費とリサイクルトナーを含むトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合や、高速、例えば1分間当たりのプリント枚数が50枚以上となるようなプロセス速度で画像形成動作が行われる場合であっても、かぶりやトナー飛散が生ずることがなく、しかも画像濃度むらのない均一な画像濃度を有する画質の高い画像を確実に形成することができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の態様に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、現像剤供給回収手段、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の具体的な構成、例えば、螺旋状羽根部材のピッチの大きさ、板状の撹拌部材の配置ピッチの大きさ、板状の撹拌部材の軸部材または回転中心軸に対する取付角の大きさ、補助撹拌部材の形状および大きさ、回転部材の回転数(現像剤の軸方向に対する搬送速度)およびその他の構成は目的に応じて適宜設定することができる。
また、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段は、互いに独立した駆動機構により回転される構成であってもよい。
【0068】
以下に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
【0069】
〔回転部材の作製〕
現像剤供給回収手段、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段として用いられる回転部材(回転部材A〜O)を作製した。
【0070】
(回転部材A)
図5に示される構成に従って、螺旋状羽根部材(撹拌部材)が右上方に巻き上がるように(左巻き)軸部材の外周面に形成された螺旋状スクリューを作製すると共に、この螺旋状羽根部材による現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる端部領域を4つの平板状羽根部材よりなる撹拌部材が軸部材の外周面に径方向外方に延びる状態で設けられてなるパドル形状とした回転部材Aを作製した。そして、この回転部材Aの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Aの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ(螺旋状羽根部材および板状羽根部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状羽根部材のスクリューピッチ(p):30mm、螺旋状羽根部材の厚み:1mm
【0071】
(回転部材B)
回転部材Aにおいて、螺旋状羽根部材を左上方に巻き上がるように(右巻き)軸部材の外周面に形成したことの他は回転部材Aと同様の構成を有する回転部材Bを作製した。
【0072】
(回転部材C)
図8に示される構成に従って、螺旋状羽根部材(撹拌部材)が右上方に巻き上がるように(左巻き)軸部材の外周面に形成され、この螺旋状羽根部材の外周縁部に切欠部が形成されてなる螺旋状スクリューを作製すると共に、この螺旋状羽根部材による現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる端部領域を4つの平板状の撹拌部材が軸部材の外周面に径方向外方に延びる状態で設けられてなるパドル形状とした回転部材Cを作製した。そして、この回転部材Cの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Cの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ(螺旋状羽根部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状羽根部材のスクリューピッチ(p):30mm、螺旋状羽根部材の厚み:1mm、切欠部の径方向長さ(t):5mm、切欠部の周方向長さ(w):2mm、切欠部の形成箇所:1ピッチ当たり4箇所ずつ周方向に対して等間隔毎に形成
【0073】
(回転部材D)
図7に示される構成に従って、右上方に巻き上がるように(左巻き)軸部材の外周面に形成された螺旋状羽根部材(主撹拌部材)を有すると共に、径方向外方に延びる複数の板状の垂直羽根部材(補助撹拌部材)を有する螺旋状スクリューを作製すると共に、この螺旋状羽根部材による現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる端部領域を4つの平板状の撹拌部材が軸部材の外周面に径方向外方に延びる状態で設けられてなるパドル形状とした回転部材Dを作製した。そして、この回転部材Dの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Dの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ(螺旋状羽根部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状羽根部材のスクリューピッチ(p):30mm、螺旋状羽根部材の厚み:1mm、垂直羽根部材の配置位置:1ピッチ当たりに1つずつ、螺旋状羽根部材のピッチ間の中央位置に配置、垂直羽根部材の回転軸方向長さ(w):3mm、垂直羽根部材の径方向長さ(h):8mm
【0074】
(回転部材E)
回転部材Dにおいて、垂直羽根部材の回転軸方向長さ(w)を12mmとし、垂直羽根部材を、1ピッチ当たりに4つずつ周方向に対して等間隔毎に、螺旋状羽根部材のピッチ間の中央位置に配置したことの他は回転部材Dと同様の構成を有する回転部材Eを作製した。
【0075】
(回転部材F)
回転部材Dにおいて、垂直羽根部材の回転軸方向長さ(w)を20mmとし、垂直羽根部材を、1ピッチ当たりに4つずつ周方向に対して等間隔毎に、螺旋状羽根部材のピッチ間の中央位置に配置したことの他は回転部材Dと同様の構成を有する回転部材Fを作製した。
【0076】
(回転部材G)
図9に示される構成に従って、右上方に巻き上がるように(左巻き)軸部材の外周面に形成された螺旋状羽根部材(主撹拌部材)を有すると共に、螺旋状羽根部材の外周縁における軸部材を挟んで対向した位置に形成された、各々、回転軸方向に延びる2つの平板状のリブ部材(補助撹拌部材)を有する螺旋状スクリューを作製すると共に、この螺旋状羽根部材による現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる端部領域を4つの平板状の撹拌部材が軸部材の外周面に径方向外方に延びる状態で設けられてなるパドル形状とした回転部材Gを作製した。そして、この回転部材Gの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Gの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径:24mm、軸部を除く回転軸方向長さ(螺旋状羽根部材および板状羽根部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状羽根部材のスクリューピッチ(p):30mm、螺旋状羽根部材の厚み:1mm、リブ部材の径方向長さ(t):3mm、
【0077】
(回転部材H)
回転部材Gにおいて、リブ部材の各々の径方向長さを5mmとしたことの他は回転部材Gと同様の構成を有する回転部材Hを作製した。
【0078】
(回転部材I)
回転部材Gにおいて、4つのリブ部材を螺旋状羽根部材の外周縁における、周方向に対して等間隔毎に離間した位置に、設けたことの他は回転部材Gと同様の構成を有する回転部材Iを作製した。
【0079】
(回転部材J)
図10に示される構成に従って、軸部材の外周面に4つの平板状のリブ部材(撹拌部材)を有する十字パドル形状の回転部材Jを作製した。そして、この回転部材Jの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Jの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く軸方向長さ(撹拌部材が設けられた領域の軸方向長さ):440mm、軸部材の外径:6mm、リブ部材の径方向長さ(l):9mm
【0080】
(回転部材K)
図12に示される構成に従って、複数の板状部材(主撹拌部材)を有すると共に、4つの平板状のリブ部材(補助撹拌部材)が、板状部材の外周縁における、周方向に対して等間隔毎に離間した位置において、回転軸方向に延びるよう設けられた、パドル形状の回転部材Kを作製した。そして、この回転部材Kの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Kの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く軸方向長さ(撹拌部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の配置ピッチ(p):25mm、板状部材の軸部材に対する取付角度:90゜、板状部材の中心角(板状部材が設けられる軸部材の角度領域):270゜、リブ部材の径方向長さ(t):5mm
【0081】
(回転部材L)
図6に示される構成に従って、複数の楕円板状部材(撹拌部材)を有するパドル形状の回転部材Lを作製した。そして、この回転部材Lの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Lの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ(楕円板状部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、楕円板状部材の軸部材に対する取付角度(α):45°、楕円板状部材の配置ピッチ(p):25mm
【0082】
(回転部材M)
図11に示される構成に従って、複数の楕円板状部材(主撹拌部材)を有すると共に、4つの平板状のリブ部材(補助撹拌部材)が、楕円板状部材の外周縁における、周方向に対して等間隔毎に離間した位置において、回転軸方向に延びるよう設けられた、パドル形状の回転部材Mを作製した。そして、この回転部材Mの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Mの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ(楕円板状部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、楕円板状部材の軸部材に対する取付角度(α):45°、楕円板状部材の配置ピッチ(p):25mm、リブ部材の径方向長さ(t):3mm
【0083】
(回転部材N)
図15に示される構成に従って、軸部材(151)に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜する第1および第2の撹拌部材配置用レベル平面の各々に沿って設けられた複数の半楕円板よりなる第1の撹拌部材(152A)群および第2の撹拌部材(152B)群を有する回転部材Nを作製した。そして、この回転部材Nの両端部に、外径寸法が24mmである円板状のフランジ部材(153)を軸部材を挿通させた状態で設けた。この回転部材Nの具体的な諸元は、以下に示す通りである。
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ(撹拌部材が設けられた領域の大きさ):440mm、軸部材の外径:6mm、第1の撹拌部材群の軸部材に対する取付角度(α1):45°、第2の撹拌部材群の軸部材に対する取付角度(α2):45°、撹拌部材の配置ピッチ(p):25mm
【0084】
(回転部材O)
回転部材Nにおいて、各々、径方向長さが3mmである4つの平板状のリブ部材(補助撹拌部材)を、第1の撹拌部材および第2の撹拌部材により形成される外周縁における周方向に対して等間隔毎に離間した位置において、回転軸方向に延びるよう設けたことの他は回転部材Nと同様の構成を有する回転部材Oを作製した。
【0085】
<実験例1>
〔現像装置の作製〕
図2乃至図4に示される構成に従って、現像剤供給回収手段、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段が下記表1に従って選ばれた回転部材により構成された本発明に係る現像装置1〜7を作製した。
また、下記表1に従って選ばれた第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段を、互いに対向する部分において各々の周面が下方から上方に向かって順方向に移動するよう回転させるよう設定した比較用の現像装置8を作製した。
さらに、図16に示されるように、第2の現像剤撹拌手段を有さないことの他は図2に示されるものと同様の構成を有し、現像剤供給回収手段および第1の撹拌搬送手段が下記表1に示す組み合わせに従って選ばれた回転部材により構成された比較用の現像装置9〜18を作製した。
【0086】
現像剤担持体を構成する現像スリーブは、外径が30mm、軸方向長さが330mmであるものである。
本発明に係る現像装置1〜7および比較用の現像装置8におけるトナー供給用開口の形成位置は、第1の現像剤撹拌手段と第2の現像剤撹拌手段とが互いに対向する部分の上方位置であって、第1の現像剤撹拌手段による現像剤の搬送方向における上流側の端縁から15mm下流側の位置である。
比較用の現像装置9〜18の各々におけるトナー供給用開口の形成位置は、第1の現像剤撹拌手段の後方側の端縁部分の上方位置であって、第1の現像剤撹拌手段による現像剤の搬送方向における上流側の端縁から15mm下流側の位置である。
【0087】
現像剤としては、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーの各々に係る現像剤のいずれのものも、トナー濃度が7質量%である二成分現像剤を用い、本発明に係る現像装置1〜7および比較用の現像装置8には1100g、比較用の現像装置9〜18には750gの現像剤を、それぞれ充填した。
トナーは、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのいずれのものも、体積平均粒径が4.5±0.15μm、粒径分布の標準偏差(a)と平均粒径(b)とにより示されるCV値〔a/b×100%〕が18±2%である各色の重合トナーに、大粒径シリカ0.8質量%、小粒径シリカ0.2質量%、大粒径チタニア0.2質量%、小粒径チタニア0.4質量%、ステアリン酸カルシウム0.05質量%を外添処理したものを用いた。
キャリアは、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーの各々に係る現像剤のいずれのものも、体積平均粒径が25μm、飽和磁化60emu/gのフェライト粒子の表面に、アクリル系樹脂をフェライト粒子に対する被覆量が3質量%となる状態でコーティングしたものを用いた。
【0088】
本発明に係る現像装置1〜7および比較用の現像装置8〜18の各々を適宜の単体駆動機に装着し、現像剤供給回収手段、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段のそれぞれの回転速度を、いずれも、400rpmに設定し、現像剤供給回収部における現像剤移動量を測定した。結果を下記表1に示す。
現像剤移動量の測定は、現像スリーブは駆動せずに、現像剤供給回収手段、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段のみを駆動し、現像剤供給回収手段下流側の現像器ハウジングの底面に現像剤排出口を設け、この現像剤排出口から単位時間当たりに排出される現像剤の重量を測定することにより行った。
【0089】
【表1】
Figure 0004155090
【0090】
〔画像形成装置〕
図1に示される構成に従って、上記の本発明に係る現像装置1〜7および比較用の現像装置8〜18の各々が搭載されたカラー画像形成用の画像形成装置1〜18を製造し、画像出力テストを以下の画像形成条件にて行った。画像形成条件は、各色トナー像に係るトナー像形成ユニットのいずれのものも同じに設定した。
【0091】
<画像形成条件>
・プロセス速度(V):220mm/sec(1分間当たりの画像出力枚数が50枚)
・現像剤供給回収手段の回転速度:400rpm
・第1の現像剤撹拌手段の回転速度:400rpm
・第2の現像剤撹拌手段の回転速度:400rpm
・現像スリーブ回転数:210〜280rpmの範囲内で調整して、潜像担持体上の単位面積当たりのトナー付着量(M)が0.4mg/cm2 となる状態とした。
・感光体と現像スリーブとの最近接距離(現像ギャップ):0.3mm
・現像バイアス:交流バイアス(AC)成分を直流バイアス成分(DC)に重畳したもの、
交流バイアス成分;Vac=1kVpp、fac=5kHz、波形=正弦波
直流バイアス成分;感光体における最大露光部の表面電位VLの検知結果に応じてVdc=VL−500Vとなる状態に制御した。
・現像スリーブによる現像剤搬送量:25±2mg/cm2
・現像スリーブの軸方向における磁気ブラシの形成幅:320mm
・トナー補給制御:現像剤供給回収手段による現像剤の搬送方向下流側の端縁からから80mm上流側の位置にトナー濃度センサ(透磁率センサ)を設けてその検知結果に応じてトナー補給モータを制御した。
トナー補給速度:最大30g/min
・感光体表面電位:
最大露光部電位(VL):−50V〜−100V
帯電電位(未露光部電位)(VH):現像バイアスにおける直流バイアス成分の設定値に応じてVH=Vdc−150Vとなる状態に制御
【0092】
画像出力テストは、下記(1)〜(6)の画像出力を4回繰り返して行い(トータルA4×2000枚)、文字/ラインパターンのかぶりの発生有無、文字散りの発生有無、ソリッドパターンの画像濃度むらの発生有無の評価を下記評価基準に基づいて行った。結果を下記表2に示す。
(1)シアン(C)単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(印字率30%)を連続して50枚出力する手順。
(2)シアン(C)のソリッドパターン(印字率80%)連続150枚出力する手順。
(3)シアン(C)単色の文字/ラインパターン(印字率7%)を連続して50枚出力する手順。
(4)赤(マゼンタ(M)+シアン(C))単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(M、Cとも印字率30%)を連続して50枚出力する手順。
(5)赤(マゼンタ(M)+シアン(C))単色のソリッドパターン(マゼンタ(M)、シアン(C)とも印字率80%)を連続して150枚出力する手順。
(6)赤(マゼンタ(M)+シアン(C))単色の文字/ラインパターン(印字率7%)を連続して50枚出力する手順。
【0093】
<評価基準>
(イ)画像のかぶり:
画像のかぶりは、未使用の用紙の反射濃度を0としたときの、文字/ラインパターン白地部の相対反射濃度を測定し、相対反射濃度が0.004以下である場合を「○」、相対反射濃度が0.004を超え、0.006以下である場合を 「△」、相対反射濃度が0.006を超える場合を「×」として評価した。
【0094】
(ロ)文字散り:
文字散りは、4ポイントの「鐘」という文字を拡大して観察したときの、文字輪郭のシャープさおよび文字の滲み度合の状態を評価した。
そして、「鐘」の文字の空間部がすっきりと抜けていて文字の輪郭が明瞭であり、文字周辺部のトナー散りも極めて少ない場合を「○」、「鐘」の文字の空間部がややつぶれいる(トナー散りでやや埋まっている)が、文字周辺部のトナー散りは少ない場合を「△」、「鐘」の文字の空間部がつぶれており(トナー散りで埋まっている)、しかも、文字周辺部のトナー散りが多く、文字の輪郭が滲んでいる場合を「×」とした。
【0095】
(ハ)画像濃度むら:
画像濃度むらは、シアン単色のソリッドパターンまたは赤単色のソリッドパターンのページ内における任意の9箇所の色差(L*a*b*空間での距離)により評価した。シアン単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が3以下であり、かつ、赤単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が7以下である場合を「○」、シアン単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が3を超え、5以下であり、かつ、赤単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が7以下である場合、または、シアン単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が3以下であり、かつ、赤単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が7を超え、9以下である場合を「△」、シアン単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が3を超え、かつ、赤単色のソリッドパターンについての9箇所の色差が9を超える場合を「×」とした。
【0096】
(ニ)機内汚れ:
機内汚れは、画像出力テスト終了後に現像装置を取り外し、現像装置装着部近傍の汚れの状態を目視にて観察して評価した。
そして、機内汚れが認められない場合、または現像装置装着部のみに極軽微な汚れがみられる場合を「○」、現像装置装着部の近傍(例えば両端部等)にわずかな汚れがみられる場合を「△」、現像装置装着部の汚れが周辺部(例えば帯電装置等)にまで拡大している場合を「×」とした。
【0097】
【表2】
Figure 0004155090
【0098】
<実験例2>
実験例1で用いた画像形成装置1〜6の各々について、現像装置における現像剤供給回収手段、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段の回転速度を、いずれも、300rpmに設定したことの他は実験例1と同様の画像出力テストを行った。結果を下記表3に示す。
【0099】
【表3】
Figure 0004155090
【0100】
<実験例3>
〔現像装置の作製〕
実験例1で用いた、本発明に係る現像装置1、3、4および比較用の現像装置9〜18の各々において、第1の現像剤撹拌手段による現像剤の搬送方向におけるトナー供給口より8mm上流側の位置にリサイクルトナー混入用開口を形成したことの他は現像装置1、3、4と同様の構成を有する本発明に係る現像装置19〜21、および比較用の現像装置9〜18と同様の構成を有する比較用の現像装置22〜31を作製した。
【0101】
図14に示される構成に従って、上記の本発明に係る現像装置19〜21および比較用の現像装置22〜31の各々が搭載された、トナーリサイクル手段を有するモノクロ画像形成用の画像形成装置19〜31を製造した。トナーリサイクル手段は、リサイクルトナーを現像装置に搬送するための搬送手段が、単位時間当たりのトナー搬送量が最大で30g/minであるものにより構成されてなるものである。
そして、画像形成装置19〜31の各々について、プロセス速度を320mm/sec(1分間当たりの画像出力枚数が65枚)に設定すると共に、現像剤供給回収手段、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段の各々の回転速度を下記表4に示す条件に従って設定したことの他は、実験例1のブラックトナー像に係るトナー像形成ユニットと同一の画像形成条件で、下記(7)〜(9)の画像出力を8回繰り返して行う(トータルA4×2000枚)画像出力テストを行うことにより、文字/ラインパターンのかぶりの発生有無、文字散りの発生有無、および機内汚れの発生有無の評価を上記評価基準に基づいて行うと共に、ソリッドパターンの画像濃度むらの発生有無の評価を下記評価基準に基づいて行った。結果を下記表5に示す。
【0102】
(7)黒(BK)単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(印字率30%)を連続して50枚出力する手順。
(8)黒(BK)単色のソリッドパターン(印字率80%)を連続して150枚出力する手順。
(9)黒(BK)単色の文字/ラインパターン(印字率7%)を連続して50枚出力する手順。
【0103】
<評価基準>
画像濃度むらは、ブラックソリッドパターンのページ内における任意の9箇所の相対反射濃度を測定し、ブラックソリッドパターンについての9箇所の相対反射濃度がいずれも1.3以上であり、かつ、最大値と最小値との差が0.1以下である場合を「○」、相対反射濃度の最小値が1.2以上1.3未満であり、かつ、最大値と最小値との差が0.1以下である場合を「△」、相対反射濃度の最小値が1.2未満、または最大値と最小値との差が0.15を超える場合を「×」として評価した。
【0104】
【表4】
Figure 0004155090
【0105】
【表5】
Figure 0004155090
【0106】
以上の結果から明らかなように、本発明に係る画像形成装置によれば、印字率が高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費とリサイクルトナーを含むトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合であっても、現像剤について十分な帯電立ち上がり特性が得られると共に現像剤を軸方向に対して均一なトナー濃度で現像剤担持体に供給することができ、かぶり、文字散りおよび画像濃度ムラ等の画像欠陥の発生が確実に防止されると共に、トナー飛散による機内汚れの発生が確実に防止され、画質の高い画像を確実に形成することができることが確認された。
これに対して、比較用の画像形成装置においては、画像かぶり、文字散り、画像濃度むらおよび機内汚れの少なくとも一つ以上の問題が発生しており、画質の高い画像を確実に得ることができないことが確認された。特に、トナーリサイクル機構を備えたモノクロ画像形成装置(実験例3)において、回転部材の回転速度を高くして十分な現像剤の移動速度を得、これにより、軸方向に対する画像濃度むらの発生を防止する構成とされた場合には、撹拌トルクが大幅に増加したため、画像出力テストを中止せざるをえず、出力画像を得ることができなかった。この理由について調査したところ、軸部に現像剤が融着し始めていることが確認された。
【0107】
【発明の効果】
本発明の現像装置によれば、現像剤が一方の現像剤撹拌手段により回転軸方向に搬送される過程において、現像剤の搬送速度を低下させることなしに現像剤撹拌部において十分な混合撹拌時間を確保することができるので、現像剤撹拌部における現像剤の混合撹拌動作によりトナーが所期の帯電量を有する状態にまで帯電された状態において、現像剤が現像剤供給回収手段によって軸方向に対して均一なトナー濃度で現像剤担持体に供給され、従って、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生を確実に防止することができると共に、得られる可視画像における画像濃度むらの発生を確実に防止することができる。
しかも、2つの現像剤撹拌手段を当該2つの現像剤撹拌手段が対向する部分において各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動するよう回転駆動させると共に、当該2つの現像剤撹拌手段の対向部分の上方からトナーを補給する構造とされていることにより、トナー補給位置での現像剤中への補給トナーの沈み込みが加速されるので、補給トナーが現像剤中に均一に分散され、これにより、現像剤撹拌部においてトナーを確実に所期の帯電量を有する状態に帯電させることができる。
【0108】
また、回転軸方向に対する現像剤の搬送能力が実質的に零である現像剤撹拌手段が現像剤供給回収部に対して後方側に配置されていることにより、現像剤供給回収部と現像剤撹拌部との連通部の近傍において発生しやすい現像剤の滞留が生ずることが確実に防止されて現像剤の循環搬送が円滑に行われ、これにより、現像剤を軸方向に対して均一なトナー濃度で現像剤担持体に供給することができ、画像濃度むらのない均一な画像を一層確実に形成することができる。
【0109】
本発明の画像形成装置によれば、上記のような現像装置を備えてなり、特定の動作設定条件を満足する状態で現像プロセスが行われることにより、十分な撹拌が行われてトナーが所期の帯電量を有する状態まで帯電された現像剤が現像剤担持体に回転軸方向に対して均一なトナー濃度で供給されて、潜像担持体上の潜像が現像されるので、印字率が高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費とリサイクルトナーを含むトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合であっても、かぶりやトナー飛散が生ずることがなく、しかも画像濃度むらのない均一な画像濃度を有する画質の高い画像を確実に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例における構成の概略を示す説明図である。
【図2】本発明の現像装置の一例における構成の概略を示す部分断面図である。
【図3】図2に示す現像装置におけるA−A断面の縦断断面図である。
【図4】図2に示す現像装置におけるB−B断面の縦断断面図である。
【図5】現像剤供給回収手段および第1の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の一構成例を示す平面図である。
【図6】第2の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の一構成例を示す斜視図である。
【図7】第1の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の他の構成例を示す斜視図である。
【図8】第1の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の更に他の構成例を示す平面図である。
【図9】第1の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の更に他の構成例を示す斜視図である。
【図10】第2の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の他の構成例を示す斜視図である。
【図11】第2の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の更に他の構成例を示す斜視図である。
【図12】第2の現像剤撹拌手段を構成する回転部材の更に他の構成例を示す斜視図である。
【図13】本発明の画像形成装置の他の例における構成の概略を示す説明図である。
【図14】本発明の現像装置の他の例における構成の概略を示す部分断面図である。
【図15】実験例において用いた回転部材の一構成例を示す斜視図である。
【図16】実験例において用いた比較用の現像装置の構成の概略を示す説明図であり、(イ)は部分断面図、(ロ)は(イ)におけるa−a断面の縦断断面図、(ハ)は(イ)におけるb−b断面の縦断断面図である。
【符号の説明】
10 中間転写体(中間転写ベルト)
11、12、13、14 支持ローラ
20Y、20M、20C、20K トナー像形成ユニット
21 潜像担持体
22 帯電手段
23 露光手段
24 一次転写機構
25 潜像担持体クリーニング手段
26 二次転写機構
30 トナー像形成手段
31 ハウジング
31A 突出部分
31B 天面板
31C トナー供給用開口
32 現像剤供給回収部
33 現像剤撹拌部
34 現像剤担持体
35 現像剤供給回収手段
36 軸部材
37 撹拌部材
38 回転部材
39 現像剤規制部材
40 第1の現像剤撹拌手段
41 第2の現像剤撹拌手段
42 撹拌部材
43 軸部材
45 回転部材
P 転写材
50B、50C 回転部材
53、56 軸部材
57 撹拌部材
54 主撹拌部材
55 補助撹拌部材
58 切欠部
60、70、80、90 回転部材
61 羽根部材
62、81、91 軸部材
70A フレーム
71、83 リブ部材
72、82 フランジ部材
73 撹拌部材
84、92 主撹拌部材
84A 切欠部
93 補助撹拌部材
110 潜像担持体
111 帯電手段
112 露光手段
113 転写手段
114 分離手段
115 潜像担持体クリーニング手段
120 トナー像形成手段
130 トナーリサイクル手段
131 回収搬送手段
132 搬送手段
133 リサイクルトナー混入用開口
150 回転部材
151 軸部材
152A 第1の撹拌部材
152B 第2の撹拌部材
153 フランジ部材

Claims (10)

  1. 互いに連通してトナーとキャリアとからなる二成分現像剤の循環搬送路を形成する現像剤供給回収部および現像剤撹拌部が前後方向に並んで形成されたハウジングと、前記現像剤供給回収部の前方側部分において潜像担持体と現像領域を介して対向するように設けられた現像剤担持体と、前記現像剤供給回収部の後方側部分において現像剤担持体と対向して当該現像剤担持体の回転軸方向に沿って延びるように設けられた、回転されて現像剤を回転軸方向に搬送する現像剤供給回収手段と、前記現像剤撹拌部において、各々、互いに対向して現像剤供給回収手段の回転軸方向に沿って延びるように前後方向に並んで設けられた2つの現像剤撹拌手段とを備えてなり、
    ハウジングには、現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段が対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向の上流側に位置される個所に、トナー供給用開口が形成されており、
    現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段のいずれか一方の現像剤撹拌手段は、現像剤を現像剤供給回収手段と互いに逆方向に搬送するものであって、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が現像剤供給回収手段と同等のものであり、他方の現像剤撹拌手段は、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零であるものであり、
    当該2つの現像剤撹拌手段は、当該2つの現像剤撹拌手段が、互いに対向する部分において、各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動されるよう回転されることを特徴とする現像装置。
  2. 現像剤撹拌部においては、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零である他方の現像剤撹拌手段が現像剤供給回収部に対して後方側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 互いに連通してトナーとキャリアとからなる二成分現像剤の循環搬送路を形成する現像剤供給回収部および現像剤撹拌部が前後方向に並んで形成されたハウジングと、前記現像剤供給回収部の前方側部分において潜像担持体と現像領域を介して対向するように設けられた現像剤担持体と、前記現像剤供給回収部の後方側部分において現像剤担持体と対向して当該現像剤担持体の回転軸方向に沿って延びるように設けられた、回転されて現像剤を回転軸方向に搬送する現像剤供給回収手段と、前記現像剤撹拌部において、各々、互いに対向して現像剤供給回収手段の回転軸方向に沿って延びるように前後方向に並んで設けられた、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段とを備えてなり、
    ハウジングには、現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段が対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向の上流側に位置される個所に、トナー供給用開口が形成されており、
    現像剤供給回収手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有するものよりなり、
    第1の現像剤撹拌手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有してなり、現像剤を撹拌しながら現像剤供給回収手段と互いに逆方向に搬送するものであって、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が現像剤供給回収手段と同等のものであり、
    第2の現像剤撹拌手段は、複数の板状の撹拌部材が、当該撹拌部材の各々に軸部材が貫通する状態で、当該軸部材に対して互いに同方向に傾斜して設けられてなり、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零であるものであり、
    第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段は、当該2つの現像剤撹拌手段が互いに対向する部分において、各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動されるよう回転されることを特徴とする現像装置。
  4. 現像剤撹拌部においては、軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零である第2の現像剤撹拌手段が現像剤供給回収部に対して後方側に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 互いに連通してトナーとキャリアとからなる二成分現像剤の循環搬送路を形成する現像剤供給回収部および現像剤撹拌部が前後方向に並んで形成されたハウジングと、前記現像剤供給回収部の前方側部分において潜像担持体と現像領域を介して対向するように設けられた現像剤担持体と、前記現像剤供給回収部の後方側部分において現像剤担持体と対向して当該現像剤担持体の回転軸方向に沿って延びるように設けられた、回転されて現像剤を回転軸方向に搬送する現像剤供給回収手段と、前記現像剤撹拌部において、各々、互いに対向して現像剤供給回収手段の回転軸方向に沿って延びるように前後方向に並んで設けられた、第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段とを備えてなり、
    ハウジングには、現像剤撹拌部における2つの現像剤撹拌手段が対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向の上流側に位置される個所に、トナー供給用開口が形成されており、
    現像剤供給回収手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有するものよりなり、
    第1の現像剤撹拌手段は、軸部材の外周面の全周にわたって回転軸方向に螺旋状に延びる撹拌部材を有してなり、現像剤を撹拌しながら現像剤供給回収手段と互いに逆方向に搬送するものであって、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が現像剤供給回収手段と同等のものであり、
    第2の現像剤撹拌手段は、軸部材の外周面に、または軸部材と互いに径方向に離間した位置において、回転軸方向に沿って延びるように設けられたリブよりなる撹拌部材を有してなり、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零であるものであり、
    第1の現像剤撹拌手段および第2の現像剤撹拌手段は、当該2つの現像剤撹拌手段が互いに対向する部分において、各々の周面が上方から下方に向かって互いに順方向に移動されるよう回転されることを特徴とする現像装置。
  6. 現像剤撹拌部においては、回転軸方向に対する現像剤搬送能力が実質的に零である第2の現像剤撹拌手段が現像剤供給回収部に対して後方側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 現像剤供給回収部においては、現像剤担持体および現像剤供給回収手段の両者の周面が、現像剤担持体と現像剤供給回収手段とが対向する部分において、互いに逆方向に移動されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の現像装置。
  8. 体積平均粒径が3〜5μmであるトナーと、トナーの体積平均粒径をDt〔μm〕とするとき、体積平均粒径が5×Dt〜10×Dtであるキャリアとからなる二成分現像剤が用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 潜像担持体と、当該潜像担持体上に形成される静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段とを有する画像形成装置において、トナー像形成手段は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の現像装置よりなり、
    潜像担持体の移動速度をV[mm/sec]、潜像担持体上に形成されるトナー像の単位面積当たりの最大付着量をM[mg/cm2 ]、潜像担持体上に形成されるトナー像の当該潜像担持体の移動方向に直交する方向における最大幅をL[mm]、現像剤供給回収手段による回転軸方向に対する現像剤移動量をW[g/sec]、現像剤供給回収手段の回転数をR[rpm]とするとき、下記条件(イ)および条件(ロ)を満足することを特徴とする画像形成装置。
    (条件イ) W ≧ M×V×L/1000
    (条件ロ) R ≦ 600
  10. 潜像担持体と、当該潜像担持体上に形成される静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、潜像担持体上のトナー像を転写材または中間転写体に転写する転写手段と、この転写手段による転写領域を通過して潜像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段と、潜像担持体より除去されたトナーをトナー像形成手段に回収して再利用するトナーリサイクル手段とを有する画像形成装置において、
    トナー像形成手段は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の現像装置よりなり、
    現像装置を構成するハウジングには、2つの現像剤撹拌手段が互いに対向する部分の上方であって、現像剤撹拌部における現像剤の搬送方向に対してトナー供給用開口より上流側に位置される個所に、トナーリサイクル手段によって回収されたトナーを現像剤撹拌部に混入するためのリサイクルトナー混入用開口が形成されていることを特徴とする画像形成装置。
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