JP4700842B2 - 画像形成方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成方法及び装置に関し、詳しくは、静電記録方式や電子写真方式などの作像プロセスにより、像担持体上に形成した複数のトナー像を、該トナー像が転写される被転写体としての中間転写体や転写材等に多重転写して多色画像を得る画像形成方法及び装置であって、該トナー像を転写した後の像担持体上に残留した各色の未転写トナーをクリーニング手段により回収し、該クリーニング手段により回収した回収トナーを上記現像器に戻して、該回収トナーをリサイクルトナーとして再使用する画像形成方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィスでも大量のカラー文書が取り扱われるようになり、以前にも増して小型で高速なフルカラープリンタ、フルカラー複写機などの画像形成装置の提供が望まれている。近年普及し始めたカラーレーザプリンタは、一般に、1つの感光体に複数の現像器が接触可能に配置され、感光体一回転毎に各々の色のトナー像を作成し、該トナー像を紙やOHPシートなどの転写材上に転写してカラートナー像を作成する、いわゆる1ドラム構成のものが主流である。
【0003】
また、この1ドラム方式の画像形成装置には、感光体上の各色のトナー像を中間転写体上に一次転写して重ね合わせた後、転写材上に一括して二次転写する中間転写方式のものと、感光体上の各色のトナー像を転写ドラムなどに保持された転写紙に順次転写してカラートナー像を作成する直接転写方式のものとがある。
【0004】
上記直接転写方式の画像形成装置では、構造が簡素で低コストであり、画像形成を高速化できる利点がある。しかし、この直接転写方式の画像形成装置では、各色のトナー像が順次転写される過程で転写紙の抵抗や含水分が変化して転写条件が異なるため、安定した転写が難しい。これに対し、上記中間転写方式の画像形成装置では、転写材へのトナー像の転写が一回で済むので安定した転写ができる。また、転写材を転写ドラムに巻き付けるようにした直接転写方式の画像形成装置では、転写材の厚さや種類等が限定さてしまう。これに対し、中間転写方式の画像形成装置では、転写材の厚さや種類等が限定されることなく転写材の汎用性が高いというメリットがある。
【0005】
しかし、上記1ドラム構成の画像形成装置においては、何れの方式においても、例えば4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を得る場合、感光体を少なくとも4回回転させて各色のトナー像を形成する必要があり、カラー画像形成に時間がかかるため、生産性が上がらないという問題があった。
【0006】
そこで、従来、カラー画像形成の高速化に対応するために、複数の感光体(通常3個又は4個)を転写材の搬送経路に沿って併置し、各感光体毎に個別に形成した各色の潜像を各感光体に搭載された複数の現像器により個別にトナー像化した後、これら各色のトナー像を搬送される転写材上に順次連続的に重ね合わせながら転写してカラー画像を得るように構成した、いわゆるタンデム方式又はインライン方式の画像形成装置が提案されている。例えば、特開昭53−74037号公報(米国特許第4,162,843号明細書)には、カラー画像出力の高速化のために、感光体を複数個積載して、転写材をベルト状の搬送手段で搬送しながら、順次トナー画像を多重転写する画像形成装置の提案がなされている。
【0007】
このタンデム方式又はインライン方式の画像形成装置では、その感光体の外周速度が同じであれば、上記1ドラム方式の画像形成装置の4倍以上の速度で画像形成を行うことが可能である。しかしながら、通常のタンデム方式又はインライン方式の画像形成装置は、感光体上のトナー像を転写材上に直接転写するように構成されているため、上述したように、転写材へのトナー像の転写が不安定になったり、トナー像転写時の転写材の位置合わせが難しくなったりするなど、問題も多い。このような問題を解決するものとして、タンデム方式で且つ中間転写体を使用する、いわゆるタンデム中間転写方式の画像形成装置も提案されている(実開昭59−192159号公報など)。
【0008】
ところで、この種の画像形成装置においては、各色のトナーを収容した複数の現像器により像担持体としての感光体上に形成した各色のトナー像を、中間転写体や転写材等に重ね合わせて転写した後、該感光体の表面に残留した各色の未転写トナーをクリーニング装置により除去・回収して、該感光体の表面に次の画像形成を行うように構成されている。従って、該クリーニング装置が、上記各色の未転写トナーを混色させないように除去回収する構成を有している場合には、このクリーニング装置により感光体上から除去・回収した各色の回収トナーを、同じ色のトナーが収容されている現像器にそれぞれ戻すことにより、該回収トナーをリサイクルトナーとして再使用することが可能である。
【0009】
特に、上記タンデム方式のカラー画像形成装置においては、フルカラー画像形成に必要な数の各色トナー対応した、感光体、現像器、クリーニング装置等からなる画像形成ユニットが複数個(通常3個又は4個)配設されており、各画像形成ユニット毎で各色のトナー像を個別に形成するように構成されている。従って、このタンデム方式の画像形成装置においては、各感光体上に残留した未転写トナーを、各感光体に対応したクリーニング装置により混色なく回収することができるので、各クリーニング装置により回収した各色の回収トナーを各現像器に戻して、該回収トナーをリサイクルトナーとして容易に再利用することが可能である。
【0010】
このような回収トナーのリサイクル使用は、上述のようなカラー画像形成を行う画像形成装置において特に重要となる。すなわち、この種の画像形成装置では、白黒に比べて写真原稿の様な画像面積率が大きく色数が多い画像が出力されることが多いため、各色のトナーの消費量が比較的多くなる。しかし、その小型軽量化に伴って、各色のトナーを十分に収容できような大きな貯蔵スペースを確保することが難しくなってきているため、その省資源化、省スペース化、ランニングコスト低減等の観点から、上記回収トナーをリサイクル使用できるようにすることが重要な課題となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の画像形成装置においては、複数色の回収トナーをリサイクルトナーとして使用する場合に、次のような問題点がある。
すなわち、この種の複数色のトナーを用いて画像形成を行う画像形成装置においては、クリーニング装置により感光体上から除去・回収した各色の回収トナー内に、異なった色のトナーが混色して、該回収トナーをリサイクルトナーとして再利用した際に、該混色の影響により画像品質が低下してしまうことがある。
【0012】
このような回収トナーの混色は、どのような方式の画像形成装置においても発生する。特に、前記1ドラム構成の画像形成装置においては、一般的に、1つの感光体上に各色のトナー像を順次形成し、該感光体上に残留した各色の残留トナーを1つのクリーニング装置で回収するように構成されているため、この回収トナーの混色を避けることはできない。ただし、ここで、各色の残留トナーを、それぞれに対応した複数のクリーニング装置で回収する構成とすれば、前記タンデム方式の画像形成装置の場合と同様に、回収トナーの極端な混色は回避できるようになる。しかし、このような構成としても、上記回収トナーの混色は避けがたい。
【0013】
例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが個別に収容されている4個の現像器を用いて、像担持体としての1個乃至4個の感光体上に4色のトナー像を、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に形成し、該感光体上に形成された各色のトナー像を、被転写体としての中間転写体上に順次重ね合わせて1次転写した後、該中間転写体上のトナー像を転写材上に一括して二次転写し、上記1次転写後の感光体上に残留した各色の残留トナーを、各色の残留トナー毎に対応した4個のクリーニング装置により、各色トナー別に分けて回収する場合を考える。ただし、ここでは、上記2次転写後の中間転写体上にはトナーが残留しないものとする。
【0014】
このような場合、1色目のイエロートナー像が上記中間転写体に1次転写された後の感光体上の残留トナーには、他の色のトナーが混色することがない。従って、この1色目の残留トナーに関しては、その回収トナーをリサイクルトナーとしてそのまま再利用しても画質を劣化させることがない。
しかし、2色目以降のマゼンタ、シアン、ブラックの各トナー像が上記中間転写体に順次1次転写された後の感光体上の残留トナーには、他の色のトナーが混色することがある。つまり、この種の画像形成装置においては、2色目のマゼンタトナー像が中間転写体に1次転写されるときに、該中間転写体上に既に1次転写されたイエロートナーが感光体の表面に逆転写し、該感光体上に残留した2色目のマゼンタトナーからなる残留トナーに、逆転写した1色目のイエロートナーが混色することがある。同様に、感光体上の3色目のシアントナーからなる残留トナーには、該感光体に逆転写した1色目のイエロートナー及び2色目のマゼンタトナーが混色し、感光体上の4色目のブラックトナーからなる残留トナーには、該感光体に逆転写した1色目のイエロートナー、2色目のマゼンタトナー及び3色目のが混色することがある。このため、上記2色目以降のマゼンタ、シアン、ブラックの各色の残留トナーに関しては、その回収トナーをリサイクルトナーとしてそのまま再利用すると、画質を劣化させるおそれが高い。
【0015】
このような回収トナーの混色を防止する対策がいくつか提案されている。例えば、特開2000−242152号公報の「カラー画像形成装置」では、トナー像を像担時体から中間転写体に転写する際の放電により、該中間転写体上に先に転写されたトナーの一部が正常な帯電極性とは逆の帯電極性となり、この逆帯電極性となったトナーが、次の色のトナーを転写する際、像担時体に逆転写してしまうと考え、この逆転写したトナーの帯電極性が逆であることを利用する回収手段を設けることで、像担時体上での混色を防止するようにしている。
【0016】
しかし、このようなカラー画像形成装置では、従来不要であった逆帯電トナーを除去するための逆帯電トナー除去手段を感光体の近くに新たに設ける必要があるため、設置スペースの確保や、部品の増加によるコストアップなどの点で不利となる。また、逆極性の電荷を帯びたトナーは、元来正規の帯電極性が安定であり、逆極性のトナーの帯電量は安定していない。更に、感光体に逆転写したトナーは、その電荷がほぼ「0」に近いトナーであることが多いため、上述のような逆帯電トナー除去手段では、混色トナーを完全に回収することができない。従って、このような方法では、上記回収トナーの混色を確実に防止することができない。
【0017】
また、特開平10−293432号公報の「画像形成装置」では、タンデム方式の装置ではないが、感光体へのトナーの逆転写の原因となるトナーの逆帯電を防止するために、転写前の地肌電位を除電する方法がとられている。ここでは、除電の程度を調節することで転写前のトナー像が飛散しないとしているが、実際には光の照射による除電では急激に電位を減少させるので、画像部のトナーは周辺に移動し像がぼけてしまう。また、転写前の地肌電位の除電が少ないと、前述した特開2000−242152号公報の「カラー画像形成装置」の場合と同様に、トナー像を像担時体から中間転写体に転写する際に放電が生じ、該放電により逆帯電したトナーが感光体に逆転写してしまうため、この逆帯電トナーの感光体への逆転写による回収トナーの混色を防止することができない。このように、この画像形成装置では、回収トナーの混色を完全に防止することが非常に困難である。
【0018】
また、特開平8−63067号公報、特開2000−267366号公報の「画像形成装置」では、クリーニングにより回収されたトナーの問題点として、トナーの凝集や帯電特性の低下をあげ、リサイクルトナーの供給比率を決めて、プロセス条件を適正化することを提案している。しかし、この画像形成装置においては、上述のような回収トナーの混色状態に着目して、該回収トナーの混色状態を検知または予測することができないため、上記回収トナーをリサイクルトナーとして再利用した際の、該回収トナーの混色による画質低下を抑制することはできない。
【0019】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、像担持体上から回収した回収トナーをリサイクルトナーとして再利用した際の、該回収トナーの混色による画質低下を抑制することができる画像形成方法、及び該方法を用いた画像形成装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも2色からなる画像の各色に対応した複数の潜像を像担時体上に形成し、各画像色に対応した固有色トナーを供給する複数の現像器により各潜像を顕像化し、各現像器内の固有色のトナーにより顕像化した像担持体上の各色のトナー像を、被転写体上に順次重ね合わせて転写することにより多色画像を形成する画像形成方法であって、該トナー像を転写した後の像担持体上に残留した各色の未転写トナーを回収し、この回収した回収トナーを上記現像器に戻して、該回収トナーをリサイクルトナーとして再使用する画像形成方法において、上記各現像器内の固有色トナーにそれぞれのリサイクルトナーが混入した状態の混色トナーにより形成した画像の色相変化が、許容できる限界レベルに達した状態での、該混色トナー中のリサイクルトナーの割合を限界混色率とし、各現像器内の各固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率を、上記限界混色率以下となるように制御する。
【0021】
この画像形成方法においては、上記各現像器内の各固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率が、上記限界混色率以下となるように制御される。このように、該混色率が限界混色率以下に制御されることにより、該固有色トナーに該リサイクルトナーが混入した状態の混色トナーにより形成した画像の色相変化を、許容できる限界レベル以下の状態に抑えることができるようになる。従って、この画像形成方法においては、上記像担持体上から回収した回収トナーをリサイクルトナーとして再利用した際の、該回収トナーの混色による画質低下を抑制することができるようになる。ここで、上記各現像器内の各固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率を上記限界混色率以下となるように制御する方法としては、該混色率が限界混色率以下となるように、各現像器内に補給される新規トナー量を制御する方法、あるいは各現像器内に戻すリサイクルトナー量を制御する方法などを挙げることができる。
【0022】
更に、請求項の発明は、上記各現像器に戻される各リサイクルトナーの量を制御して、各現像器の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率を上記限界混色率以下に維持する。
【0023】
上述したように、上記各現像器内の各固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率を上記限界混色率以下となるように制御する1つの方法として、該混色率が限界混色率以下となるように、各現像器内に補給される新規トナー量を制御する方法がある。しかし、この方法では、各現像器が2成分現像剤を使用している場合には、上記混色率を限界混色率以下に維持するために、各現像器内に新規トナーが補給されることによって、該2成分現像剤のトナー濃度が適正な濃度よりも高くなって、狙いとする濃度の画像を形成できなくなるおそれがある。なお、各現像器がトナーのみの一成分現像剤を使用している場合には、このような新規トナーの補給によるトナー濃度の上昇は生じないが、この場合には、新規トナーの補給により各現像器内の現像剤量が適正量以上に多くなって、補給された新規トナーを十分に帯電させることができなくなるおそれがある。また、この方法では、各現像器から現像剤が溢れ出るおそれがある。そこで、この画像形成方法においては、上記各現像器に戻される各リサイクルトナーの量を制御して、各現像器の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率を上記限界混色率以下に維持するようにする。これにより、上述のような各現像器内の現像剤のトナー濃度上昇や、トナーの帯電不足、及び各現像器から現像剤が溢れ出るなどの問題を解消することができるようになる。つまり、各現像器に戻される各リサイクルトナーの多くは、元々ぞれぞれの現像器から供出されたものであるので、このリサイクルトナーが各現像器に戻されることによって、各現像器内の現像剤のトナー濃度が上昇したり、トナーの帯電不足が生じたり、各現像器から現像剤が溢れ出たりすることがない。
また更に、この請求項1の発明は、上記各現像器に戻される各リサイクルトナーの量を次のように制御する。すなわち、上記被転写体に対して転写される順序が先となるトナー像の画像面積を示す値に基いて算出した各リサイクルトナーへの異色トナーの混色率と、該リサイクルトナーが戻される前の各現像器の固有色トナーとリサイクルトナーとの混色率とによって、各現像器に該リサイクルトナーを戻したときの各現像器の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率を算出し、該算出結果に基いて、各現像器内の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率が上記限界混色率以下となるように、各現像器に戻す各リサイクルトナーの供給量を決定する。
この画像形成方法においては、上記被転写体に対して転写される順序が先となるトナー像の画像面積を示す値に基いて、各リサイクルトナーへの異色トナーの混色率が算出される。この各リサイクルトナーへの異色トナーの混色率と、該リサイクルトナーが戻される前の各現像器の固有色トナーとリサイクルトナーとの混色率とによって、各現像器に該リサイクルトナーを戻したときの各現像器内の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率が算出される。そして、該算出結果に基いて、各現像器の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率が上記限界混色率以下となるように、各現像器に戻す各リサイクルトナーの供給量が決定される。これにより、各現像器内の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率が、常に限界混色率以下に維持されるようになり、良好な画像形成が行われるようになる(詳しくは、後述する)。
【0024】
請求項の発明は、請求項1の画像形成方法において、上記各現像器内の各固有色トナーの限界混色率は、各現像器内の各固有色トナーの色と、各現像器に戻される他の現像器の固有色トナーの色との組み合わせ毎に、予め決定されていることを特徴とするものである。
【0025】
この種の画像形成装置では、上記各固有色トナーの限界混色率、すなわち、マゼンタトナーにイエロートナーが混色した場合の混色トナーによって形成された画像の色相変化の許容限界レベルと、シアントナーにイエロートナー及びマゼンタトナーが混色した場合の混色トナーによって形成された画像の色相変化の許容限界レベルと、ブラックトナーにイエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナーが混色した場合の混色トナーによって形成された画像の色相変化の許容限界レベルとが、それぞれ異なったレベルとなることが判っている(詳しくは後述する)。そこで、この画像形成方法においては、請求項1の画像形成方法における各現像器内の各固有色トナーの限界混色率を、各現像器内の各固有色トナーの色と、各現像器に戻される他の現像器の固有色トナーの色との組み合わせによって、予め決定するようにする。これにより、各現像器内の混色トナーにより形成された画像上の色相変化量、すなわち該画像の画質低下の度合を、上記許容限界レベル以下の範囲内に抑えることができるようになる。
【0026】
請求項の発明は、請求項の画像形成方法において、上記各現像器内の各固有トナーにより形成された像担持体上の各色のトナー像の、上記被転写体上への転写順序を、各現像器における各固有色トナーと他の固有色トナーとの限界混色率の合計が低い順としたことを特徴とするものである。
【0027】
上述したように、上記各現像器内の各固有色トナー混入するトナーは、それぞれの固有色トナーとは異なった色のトナーである。従って、各現像器内の各固有色トナーに対して他の色のトナーが混入した混色トナーの限界混色率は、混入トナーの色が異なることによって、それぞれ違った混色率となる。つまり、マゼンタトナーが固有色トナーである現像器に対して、他の色のトナーが混色した場合の限界混色率と、シアントナーが固有色トナーである現像器に対して、他の色のトナーが混色した場合の限界混色率と、ブラックトナーが固有色トナーである現像器に対して、他の色のトナーが混色した場合の限界混色率とは、互いに異なった値になる。例えば、ブラックトナーが収容されている現像器に対して少量のイエロートナーが混入しても、この混色トナーによって形成された画像の色相はさほど変化しないが、イエロートナーが収容されている現像器に対してブラックトナーが混入した場合には、その混入量が少量であっても、この混色トナーによって形成された画像の色相が大きく変化してしまう。このように、この種の画像形成装置における各現像器には、収容されている固有色トナーの色に応じた固有の限界混色率がある。このため、例えば、ブラックトナーが収容されている現像器のような限界混色率が高い現像器により1色目のトナー像を形成するように構成すると、2色目以降のトナー像を形成する各現像器内に、1色目のトナー像のブラックトナーが混色することになり、2色目以降のトナー像を形成する各現像器の限界混色率が著しく低下してしまう。このような現像器の限界混色率の低下は、僅かな量のトナーの混色により画像の色相が変化して画質が劣化してしまうことを意味している。このように、この種の画像形成装置においては、各色のトナー像が形成される順序によって、形成される画像の色相に大きな差が生じる。そこで、この画像形成方法においては、上記各現像器内の各固有トナーにより形成された像担持体上の各色のトナー像の、上記被転写体上への転写順序を、各現像器における各固有色トナーと他の固有色トナーとの限界混色率の合計が低い順とする。これにより、各現像器の限界混色率を、それぞれ最大に設定できるようになり、より多くの量のリサイクルトナーの再使用が可能となる。
【0028】
請求項の発明は、請求項の画像形成方法において、上記固有色トナーとしてのマゼンタトナーに対する、上記他の固有色トナーとしてのイエロートナーの限界混色率を、6%としたことを特徴とするものである。
【0029】
上述のように、上記各現像器の限界混色率は、それぞれの固有色トナーに混入するトナーの色の違いによって、互いに異なった値となる。そこで、本発明者は、各色のトナーを組み合せた各種の混色トナーを用いて画像を形成し、その画像上の色相変化から、各種混色トナーの限界混色率を求める実験を行った(詳しくは、後述する)。そして、この実験から、マゼンタトナーを固有色トナーとする現像器にイエロートナーが混入したときの画像の許容限界レベルは、該マゼンタトナーに対するイエロートナーの混色率が、6%の場合であることをつきとめた。そこで、この画像形成方法においては、マゼンタトナーに対するイエロートナーの限界混色率を6%とした。これにより、上記マゼンタトナーを固有色トナーとする現像器により形成されるトナー像の画像上の色相変化を許容レベル内にすることができる。
【0030】
請求項の発明は、請求項の画像形成方法において、上記固有色トナーとしてのシアントナーに対する、上記他の固有色トナーの色としてのマゼンタトナーの限界混色率を、7%としたことを特徴とするものである。
【0031】
請求項で述べた実験により、シアントナーを固有色トナーとする現像器にマゼンタトナーが混入したときの画像の許容限界レベルは、該シアントナーに対するマゼンタトナーの混色率が、7%の場合であることをつきとめた。そこで、この画像形成方法においては、シアントナーに対するマゼンタトナーの限界混色率を6%とした。これにより、上記シアントナーを固有色トナーとする現像器により形成されるトナー像の画像上の色相変化を許容レベル内にすることができる。
【0034】
請求項の発明は、少なくとも2色以上の画像の各色に対応する複数の潜像が形成される像担時体と、各画像色に対応した固有色トナーを供給して該像担持体上に形成された各潜像を顕像化する複数の現像器と、各現像器内の固有色のトナーにより顕像化した像担持体上の各色のトナー像を、被転写体上に順次重ね合わせて転写する転写手段と、該トナー像を転写した後の像担持体上に残留した各色の未転写トナーを回収するクリーニング手段と、該クリーニング手段により回収した回収トナーを上記現像器に戻すトナー搬送手段とを有する画像形成装置において、請求項1、2、3、4又は5の画像形成方法により、上記各現像器の固有色トナーとリサイクルトナーとの混色率を制御して画像形成を行うことを特徴とするものである。
【0035】
この画像形成装置においては、請求項1、2、3、4又は5の画像形成方法により画像形成が行われる。これにより、複数のトナーの混色による画質低下が抑制されるようになり、上記回収トナーをリサイクルトナーとして有効に再利用することができる画像形成装置を提供できるようになる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置であるカラープリンタ(以下、単に、「プリンタ」という)に適用した実施の形態について説明する。図1に、本実施形態に係るプリンタ10を搭載した複写機の全体的な概略構成を示す。プリンタ10は、電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像書込部12、画像形成部13、給紙部14などから構成されている。図2は、このプリンタ10の画像形成部13のみの構成を示す概略構成図である。
【0037】
まず、上記プリンタ10の概略構成及び動作について説明する。図1及び図2において、プリンタ10の画像書込部12には、画像信号を元に上記複写機の画像処理部1で画像処理された画像信号が、画像形成用のマゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)、黒(BK)の各色信号に変換されて送信される。画像書込部12は、例えば、図示のようなレーザ光源、回転多面鏡等の偏向器、走査結像光学系、及びミラー群などからなるレーザ走査光学系や、一次元もしくは二次元に多数のLEDが配列したLEDアレイと、結像光学系からなる、LED書込み系などで構成されており、上記の各色信号に対応した4つの書込光路12BK,12Y,12M,12Cを有している。この画像書込部12は、図2に示すように、画像形成部13に設けられた各色毎の4個の画像形成ユニットの各感光体21Y,21M,21C,21BKに、各書込光路12Y,12M,12C,12BKを通して、各色信号に応じた画像の書込を行う。
【0038】
画像形成部13に設けられている各画像形成ユニットの、イエロー(Y)用、マゼンタ(M)用、シアン(C)用、黒(BK)用の各感光体21Y,21M,21C,21BKとしては、通常OPC感光体が用いられる。また、各感光体21Y,21M,21C,21BKの周囲には、図2及び図3に示すように、帯電装置16Y,16M,16C,16BK、画像書込部12からのレーザ光の露光部、黒,マゼンタ,イエロー,シアンの各色用の現像器20Y,20M,20C,20BK、1次転写手段としての1次転写バイアスローラ23Y,23M,23C,23BK、クリーニング装置30Y,30M,30C,30BK、及び感光体の表面の電荷を除電する除電装置24Y,24M,24C,24BK、等が配設されている。
【0039】
ここで、上記現像器20Y,20M,20C,20BKとしては、2成分磁気ブラシ現像方式の現像器を用いている。
また、各感光体21Y,21M,21C,21BKと、各1次転写バイアスローラ23Y,23M,23C,23BKとの間に介在するように、中間転写ベルト22が張架されており、この中間転写ベルト22には、各感光体上に形成された各色のトナー像が順次重ね合わせて転写される。
【0040】
一方、転写紙Pは、上記プリンタ10の給紙部14、あるいは上記複写機の給紙バンク(図1参照)から給紙された後、図2に示すレジストローラ17を介して、転写搬送ベルト50に坦持される。そして、中間転写ベルト22と転写搬送ベルト50とが接触するところで、中間転写ベルト22上に転写されたトナー像が、2次転写手段としての2次転写バイアスローラ60により2次転写(一括転写)される。これにより、転写紙P上にカラー画像が形成される。このようにしてカラー画像が形成された転写紙Pは、転写搬送ベルト50により定着装置15に搬送される。そして、転写紙Pは、定着装置15により、それに転写された画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
【0041】
上記2次転写時に転写紙Pに転写されずに中間転写ベルト22上に残った残留トナーは、ベルトクリーニング装置25によって中間転写ベルト22から除去される。
このベルトクリーニング装置25の下流側には、潤滑剤塗布装置26が配設されている。この潤滑剤塗布装置26は、固形潤滑剤26aと、中間転写ベルト22に摺擦して固形潤滑剤26aを塗布する導電性ブラシ26bとで構成されている。該導電性ブラシ26bは、中間転写ベルト22に常時接触して、中間転写ベルト22に固形潤滑剤26aを塗布している。固形潤滑剤26aは、中間転写ベルト22のクリーニング性を高め、フィルミィングの発生を防止し耐久性を向上させる作用がある。
【0042】
上記各感光体21Y,21M,21C,21BKのそれぞれの表面は、画像の書き込みが行われる前に、各書込光路12Y,12M,12C,12BKの上流部位に設けられた各帯電装置16BK,16M,16Y,16Cにより、約−700Vに帯電されている。本実施形態にかかるプリンタ10の帯電装置16Y,16M,16C,16BKとしては、導電性ゴムローラが用いられている。この帯電装置16Y,16M,16C,16BKとしての各ゴムローラは、各感光体21Y,21M,21C,21BKに対して、50μmほどの距離をたもって、非接触で帯電を行うように設置されている。また、各ゴムローラには、約1kHz、ピーク間電圧2kVの交流電圧が印加されており、その中心値が約−800V程度になるように設定されている。これにより、各感光体21Y,21M,21C,21BKの表面が、およそ−700Vに均一帯電される。
【0043】
なお、各感光体21Y,21M,21C,21BKの表面を帯電させる帯電手段としては、上述のような非接触で帯電を行うものに限らず、例えば、導電性のゴムローラを各感光体,21M,21Y,21C,21BKに接触するように設置して帯電させる接触帯電、AC+DC帯電、ACバイアスをかけずにDCバイアスのみを約−1400V印加して各感光体を帯電するDCバイアスローラ帯電や、従来からよく用いられるコロトロンやスコロトロンを用いたコロナ帯電、ブラシ帯電などの帯電手段を用いることができる。
【0044】
上述のようにして各感光体21Y,21M,21C,21BKの表面が帯電された後、各感光体21BK,21M,21Y,21Cの表面に上記画像書込部12から画像の書き込みが行われる。これにより、各感光体21Y,21M,21C,21BKの表面に、黒,マゼンタ,イエロー,シアンの各色画像に対応した静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、黒,マゼンタ,イエロー,シアンの各色用の現像器20Y,20M,20C,20BKによって現像される。
【0045】
上記各現像器20Y,20M,20C,20BKは、図3に示すように、現像ローラ201、ドクタブレード202、2本のスクリュー203,204、トナー濃度センサ205、現像ケース206などで構成されている。ここで、現像ローラ201とスクリュー203,204との位置関係は、現像ローラ201よりもスクリュー203,204が斜め下方向に位置するようになっている。また、2本のスクリュー203,204は、それぞれ水平方向に並列に配設されている。さらに、現像ケース206には、2本のスクリュー203,204の間を仕切る仕切り板206aが設けられており、この仕切り板206aによって、現像ケース206が2室に仕切られている。また、該仕切り板206aの奥側と手前側は、現像ケース206の各室内の現像剤が、2本のスクリュー203,204により循環搬送されるように切り欠かれている。
【0046】
上記現像ケース206の感光体と対面する部分には開口部206bが形成されており、この開口部206bから現像ローラ201の一部が露出するようになっている。さらに、現像ローラ201、スクリュー203,204、ドクタブレード201は、図3に示すように、現像ケース206のスクリュー204の上部の空間が少し多めになるように配設されている。
各現像器20Y,20M,20C,20BKの現像ケース206には、上記各色画像に対応した静電潜像を現像するための黒,マゼンタ,イエロー,シアンの各色の現像剤が収容されている。ここでは、該現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアとが分散混合された2成分現像剤を用いている。
【0047】
各現像器20Y,20M,20C,20BKの現像剤は、互いに反対方向に回転する2本のスクリュー203,204により、上記仕切り板206aの奥側と手前側の切り欠きを通して、現像ケース206の各室内を常時循環するように攪拌されながら搬送される。そして、この現像剤は、循環しながら攪拌搬送するスクリュー205によって、上記現像ローラ201に向けて供給される。現像ローラ201は、磁界発生手段であるマグネットローラ201aと、このマグネットローラ201aの外周を覆うように回転自在に装着された非磁性の現像スリーブ201bとで構成されている。
【0048】
上述のようにして現像ローラ201に供給された現像剤は、マグネットローラ201aの磁力と現像スリーブ201bの回転とにより、現像スリーブ201bの表面に汲み上げられて磁気ブラシ状に保持される。現像スリーブ201bの表面に磁気ブラシ状に保持された現像剤は、現像スリーブ201bの回転に連れ回りしながら現像ケース206の開口部206bに向けて搬送される。そして、この現像剤は、開口部206bの手前で、ドクタブレード202によって穂切りされて適正な量となるように計量された後、該開口部206bから露呈する現像ローラ201の表面と感光体の表面との間の現像領域へと送られる。
【0049】
ドクタブレード202により穂切りされることによって上記現像領域への進行を阻止された現像剤は、現像スリーブ201bの表面に保持されている磁気ブラシ状の現像剤の外周に沿うようして、スクリュー205上に自重により落下して現像ケース206の循環搬送経路に戻される。この循環搬送経路に戻された現像剤は、2本のスクリュー203,204により再度攪拌搬送された後、スクリュー205によって再び現像ローラ201に供給される。
【0050】
一方、上記現像領域に送られた現像剤は、感光体上に形成された静電潜像にトナーが移行することにより該静電潜像を顕像化して、該感光体上にトナー像を形成する。つまり、上記現像スリーブ201b上には、2.25kHz、ピーク間電圧約1kVの交流電圧からなる現像バイアスが、中心値を−500Vとして印加されている。この現像バイアスにより、感光体上の露光領域(帯電電位約−150V)との電位差によって、現像スリーブ201b上に保持されている現像剤中のトナーが感光体上に形成された静電潜像に移行する。
【0051】
なお、上記静電潜像の顕像化の際に消費されなかったトナーとキャリアとからなる余剰の現像剤は、現像スリーブ201b上に保持されたままの状態で現像ケース206内に戻される。そして、現像スリーブ201bの表面のマグネットローラ201aの磁力が作用していない部分で現像スリーブ201bから離れて、スクリュー205上に自重により落下する。これにより、この余剰の現像剤は、現像ケース206の循環搬送経路に回収され、2本のスクリュー203,204により再度攪拌搬送された後、スクリュー205によって再び現像ローラ201に供給される。
【0052】
このように、上記現像剤は、2本のスクリュー203,204により攪拌搬送されることにより、現像ケース206内を循環しながら、現像スリーブ201bに対する供給と回収とが繰り返される。ここで、上記感光体上の静電潜像を顕像化するための現像工程が繰り返し実行されて現像剤中のトナー消費が進行すると、現像ケース206内に収容されている現像剤のトナー濃度が次第に低下することになる。そこで、各現像器20Y,20M,20C,20BKにおいては、現像ケース206内に収容されている現像剤のトナー濃度をトナー濃度センサ205により検知している。そして、該トナー濃度センサ205の検知結果に基いて、該現像ケース206内の現像剤のトナー濃度が常時一定濃度になるように、図示しないトナー補給装置により該現像ケース206内に新規の補給用トナーを適時補給するように構成されている。
【0053】
このようにして各感光体21Y,21M,21C,21BK上に形成された各色のトナー像は、各感光体に対応して配置された各1次転写バイアスローラ23Y,23M,23C,23BKにより、各感光体の表面に対して接触しながら回転する中間転写ベルト22の表面上に、順次重ね合わされて1次転写される。つまり、中間転写ベルト22を挟み込むように各感光体と対向して設けられた各1次転写バイアスローラ23Y,23M,23C,23BKにより、各感光体と中間転写ベルト22との間の1次転写領域に発生させた転写電界によって、感光体上のトナー像が中間転写ベルト22上に静電的に転写される。本実施形態においては、導電性発泡EPDMゴム(ゴム硬度JIS−A・30度,体積抵抗108Ωcm)からなる1次転写バイアスローラに、約1.5kVの電圧を印加して転写電界を発生させている。
【0054】
上記中間転写ベルト22としては、様々な材質のものを使用することが可能であるが、ここでは、耐久性に優れ、且つヤング率の高いポリイミド製のベルトや、表面平滑性に優れたPvdfベルト、もしくはポリウレタン樹脂層の上にポリウレタンゴム層を形成し、さらに該ポリウレタンゴム層上にフッ素成分を含有したコート層を形成して表面に弾性層を設けた多層構造ベルトなどを使用することが好ましい。特に、ポリウレタンゴム層上に弾性コート層を設けた多層構造ベルトは、表面が弾性を持つため、感光体表面や転写材表面との密着性が良く、1次転写性および2次転写性に優れている。また、中間転写ベルト22としては、1010〜1012Ωcm程度の体積抵抗を有し、トナーの載る部分の表面抵抗が1012/□以上の特性値を有する転写性に優れているものが好ましい。
【0055】
上述のようにして、各感光体21Y,21M,21C,21BK上に形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト22の表面に順次重ね合わされて1次転写されることにより、該中間転写ベルト22上に4色のトナーからなるフルカラートナー像が形成される。そして、この中間転写ベルト22上に形成されたフルカラートナー像は、上記レジストローラ16により給紙されて上記転写搬送ベルト50に坦持された転写紙P上に、2次転写バイアスローラ60により2次転写(一括転写)される。このようにしてフルカラー画像が2次転写された転写紙Pは、転写搬送ベルト50により定着装置15に搬送され、定着装置15により2次転写画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
この2次転写時に中間転写ベルト22上に残った残留トナーは、ベルトクリーニング装置25によって中間転写ベルト22から除去される。その後、上記画像形成部13の各色の画像形成ユニットによって次の画像形成が行われる。
【0056】
次に、上記1次転写後の感光体上に残留したトナーを除去するためのクリーニング装置30Y,30M,30C,30BKについて説明する。本実施形態のクリーニング装置としては、図3に示すように、弾性体であるポリウレタンゴムのクリーニングブレード301と、導電性を有するファーブラシ302とを併用したものが用いられている。ファーブラシ302には、金属製の電界ローラ303が接触して配設されている。また、電界ローラ303にはスクレーパ304が接触して配設されている。
【0057】
図3において、感光体上に残留したトナーは、まず、感光体の回転方向とは逆方向(カウンタ方向)に回転しているファーブラシ302によって、感光体上から掻き落とされる。このとき、ファーブラシ302に付着したトナーは、このファーブラシ302に対してカウンタ方向に回転している電界ローラ303に付着して取り除かれる。また、電界ローラ303に付着したトナーは、スクレーパ304により掻き落されて、クリーニングケース305内に集められる。ここで、電界ローラ303にはクリーニングバイアスが印可されており、このクリーニングバイアスによる静電気力によって、感光体上の残留トナーがファーブラシ302から電界ローラ303へと移動し、スクレーパ304により電界ローラ303から掻き落とされる。
【0058】
このようにしてクリーニングケース305内に集められたトナーは、回収スクリュー306により、図示しない廃トナーボトル、あるいは該クリーニング装置が搭載されている画像形成ユニットの現像器に送られる。本実施形態のプリンタにおいては、上記回収スクリュー306によりクリーニングケース305内から回収したトナーを、対応する現像器に戻して再利用するようにしている。
【0059】
また、上記各画像形成ユニットのクリーニング装置は、その回収スクリュー306の配設部位が、該クリーニング装置の下流側に隣接する画像形成ユニットの現像器のスクリュー203の上側の現像ケース206の部分に対して重なるように、それぞれ配設されている。これにより、各画像形成ユニットを互いに接近させて配置することが可能になり、プリンタ本体の小型化が可能になる。
【0060】
更に、このプリンタにおいては、上記4色の全てのトナーを用いてフルカラー画像を形成するフルカラーモードの他に、例えば、イエローやシアンのみのトナーを用いて単色画像を形成する単色モード、イエローとシアンを組み合わせたグリーン画像やイエローとマゼンタを組み合わせたレッド画像、シアンまたはイエローに黒文字が載った、2色のトナーを使用して2色画像を形成する2色モードなどの画像形成モード、及び3色モードなどの画像形成モードにより画像形成を行うことが可能である。
【0061】
ところで、上述したように、上記各感光体21Y,21M,21C,21BK上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト22上に転写されるが、そのうちいくらかのトナーは転写されずに、それぞれの感光体21Y,21M,21C,21BK上に残る。この残ったトナーは各感光体21Y,21M,21C,21BKに備えられたクリーニング装置30Y,30M,30C,30BKによって、個別に回収される。
【0062】
このように、このプリンタ10は、画像形成に用いる4色のトナーに対応した4個の感光体21Y,21M,21C,21BKを備えており、各感光体21Y,21M,21C,21BK上に残った各色のトナーを、各クリーニング装置30Y,30M,30C,30BKにより、個別にクリーニングして回収することができる。従って、このプリンタ10では、各クリーニング装置30Y,30M,30C,30BKにより回収した各色のトナーを、その色の各現像器20Y,20M,20C,20BK戻して、該回収トナーをリサイクルトナーとして容易に再使用することができる。
【0063】
このようなタンデム方式のプリンタ10では、それぞれの色のトナー像を形成する画像形成ユニットが独立しているので、理論的にはトナーの混色は生じないはずであるが、実際にはトナーの混色が生じている。このようなトナーの混色は、各感光体21Y,21M,21C,21BKから中間転写ベルト22への転写時に生じる。
つまり、上記プリンタ10において、例えば、2色目のトナー像が中間転写ベルト22に転写されるときには、該中間転写ベルト22上に1色目のトナー像が既に転写されている。このため、この1色目のトナー像の一部のトナーが、2色目のトナー像の転写時に中間転写ベルト22から感光体へ逆転写することがある。そして、この感光体に逆転写したトナーは、2色目のトナー像が形成される感光体のクリーニング装置により、2色目の残留トナーとともに回収される。このようにして、2色目のクリーニング装置により回収された回収トナー内に、1色目のトナーが混入する。
【0064】
このような混色トナーは、画質劣化を引き起す原因となるため、従来、限界混色率の高いブラックトナー用の現像器に全部混ぜて再使用したり、廃トナーとして廃棄したりしていた。しかし、上記混色トナーを現像器に全部混ぜて使用する場合には、該現像器内に収容されているトナーの消費量と、該現像器への混色トナーの供給量とのバランスをとるのが難しい。つまり、作像する画像の種類にもよるが、上述のようなカラー画像を形成するプリンタにおいては、原稿として写真画像等の黒色の少ないものが用いられる場合も多い。このため、上述のような混色トナーを現像器に戻してリサイクルトナーとして再利用すると、このリサイクルトナーの現像器への供給量が、消費したトナー量より多くなってしまうおそれがある。また、このような混色した回収トナーを、そのまま全部、各色の現像器に戻してしまうと、現像器中トナーの色相が、混色がない状態から大きく異なってしまうという問題が生じてしまう。
【0065】
そこで、本発明者は、上記混色トナーにより形成した最終画像の色相に対する該混色トナーの混色率の関与について研究した。これにより、現像器内に収容されている固有色のトナーに対する異色トナーの混色率が、ある混色率以下であれば、上記最終画像の色相変化が許容できるレベルとなることを見出した。そして、この最終画像の色相変化が許容できる限界レベルに達したときの上記固有色トナーに対する異色トナーの混色率の値を限界混色率とし、各現像器内のトナー混色率を限界混色率以下に設定して画像を形成を行った。この結果、各現像器内のトナー混色率が上記限界混色率以下であれば、上記混色トナーによる色相変化を許容できる範囲の画像を得られることが判った。
【0066】
(実施例1)
図1に示すプリンタ10のマゼンタトナー用の現像器20Mを使用して、次のような実験を行った。現像器20Mに収容したマゼンタトナーとキャリアとからなる所定量の2成分現像剤中に、イエロートナーを混色した既知の混色率の混色トナーを用いて作像し、マゼンタトナー100%のトナーで作像した場合の画像と、混色トナーで作像した場合の画像との色相差を計測した。この実験で使用した現像剤のマゼンタトナーとイエロートナーとの混合比と、作像された画像の色相の評価結果を表1に示す。なお、この実験では、フルーツの写真を原稿画像として、記現像剤により該画像をプリントアウトし、このプリントされた画像の色相を、該フルーツの色の変化により視覚評価した。
【表1】
Figure 0004700842
【0067】
上記実験の結果、表1における剤No.1、2、3、4の現像剤を用いて作像した場合には、出力された最終画像の色相が許容できるレベルであることが判った。この色相が許容できるレベル以上の画像の視覚評価を「○」とした。また、表1における剤No.5、6の現像剤を用いて作像した場合には、出力された最終画像の色相が許容できるレベルより低くなることが判った。この色相が許容できるレベルより低い画像の視覚評価を「×」とした。上記剤No.1、2、3、4のマゼンタトナーに対するイエロートナーの混色率は、1%〜6%であった。そこで、マゼンタトナー中のイエロートナーの限界混色率を6%とした。
【0068】
本発明者は、他の色の固有色トナーに対しても、異なる色のトナーを予め設定した混色率となるように混色させ、この各色のトナーを組み合わせた現像剤を用いて同様な実験を行って、各混色率における画像の色相差を測定した。この実験におけるトナーの混色率を横軸とし、測定した色相差を縦軸としたグラフを図4に示す。このグラフは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを混色させたさせたときの色相差を示すグラフである。色差の許容値をAとすると、Aの範囲にはいる混色条件で作像すればよいので、各色の限界混色率はAと各線の交点のX座標で表される。
【0069】
図4のグラフにおいて、C群はブラックトナーに対して各色のトナーを混色したもの、D群はイエロートナーにブラックトナーが混色したもの、E群はシアントナー及びマゼンタにブラックトナーが混色したもの、B群はその他の色のトナーを組み合わせたものである。
【0070】
そして、上記グラフから各色のトナーの限界混色率を求め、これらのトナーに他の3色が混色したときの限界混色率の合計が最も小さいイエロートナーを第1色目、最も大きいブラックトナーを第4色目として画像を出力した。ここで、2色目はマゼンタトナー、3色目はシアントナーとした。この結果、マゼンタトナーへのイエロートナーの限界混色率を6%、シアントナーへのマゼンタトナーの限界混色率を7%、シアントナーのブラックトナーへの限界混色率を40%として、フルカラー画像をプリントしたところ良好な画像が得られた。
【0071】
なお、上記各色トナーの作像色順が異なる場合でも、同様に良好な画像を得ることができたが、この場合には、イエロートナー用の現像器におけるリサイクルトナーの消費量が少なくなった。これは、イエロートナーの限界混色率が最も低いため、このイエロートナーの作像順が下位になると、このイエロートナー用の現像器に戻すことが可能なリサイクルトナー量が極端に少なくなることによる。
【0072】
ところで、上述のように、クリーニングにより回収した回収トナーをリサイクルトナーとして再使用する場合には、上記各現像器内のトナーの混色率が、上記限界混色率以下となるように、各現像器に供給するリサイクルトナーの供給量をコントロールすることが好ましい。
すなわち、上記プリンタの各現像器内のトナー量は、上記感光体上に形成された静電潜像に付着して消費されることで、徐々に減少していく。そこで、システムとしては、この消費により減少したトナーに見合った量の新規トナーを、各現像器内に順次補給することで、感光体上に形成された静電潜像への継続的なトナーの付着を実現している。
【0073】
上記回収トナーをリサイクルトナーとして再使用する場合には、このリサイクルトナーと上記新規トナーとが各現像器に補給されることになる。そこで、本プリンタにおいては、各現像器に供給するリサイクルトナーと新規トナーとの総量が、各現像器におけるトナーの消費量と同じになるように調整して、各現像器内のトナー総量を一定にしている。この際、各現像器内に混入する異色のトナーは、上記リサイクルトナーにのみ含まれており、新規トナーには含まれていない。従って、このリサイクルトナーの供給量を適正にコントロールすることによって、各現像器内のトナーに対する他色のトナーの混色率をコントロールできるようになる。
【0074】
また、図4のグラフに示したように、各現像器に収容されている固有色トナーと、該固有色トナーに混入する混色トナーとの色の組み合せによる、各現像器に収容されているトナーの混色率と、最終画像の色相の変化量との関係は、上記実験によって明らかになっている。そこで、本プリンタにおいては、各現像器に収容されているトナーの色と、該トナーに混入すると考えらえる作像順序が先のトナーの色との組み合わせによって、上記限界混色率を決めるようにする。
【0075】
すなわち、上記各色のトナーの色の組み合わせによって、各現像器内のトナーと他色のトナーとが混色したときの最終画像への影響が異なる。この影響の強さは、各現像器内のトナーに対する他色のトナーの混色率を変化させたときの色差を定量化することで求めることができる。そこで、各現像器の限界混色率を、各現像器内に収容されているトナーの色と、中間転写ベルトの移動方向上流側の直前の現像器内に収容されているトナーの色との混色時の色相差より設定する。これにより、各現像器内の混色トナーにより形成された画像上の色相変化量、すなわち該画像の画質低下の度合を、上記許容限界レベル以下の範囲内に抑えることができるようになる。
【0076】
上述したように、上記回収トナーをリサイクルトナーとして使用する場合には、各現像器内の混色トナーの割合が、上記限界混色率以下でなければ良好な画像が得られない。そこで、システムの各色トナーによる作像色順と上記限界混色率とについて考える。ここで、第1色目から第4色目までのリサイクルトナーの混色率をPa、Pb、Pc、Pdとし、各現像器の限界混色率をRa、Rb、Rc、Rdとする。各色のトナーの全量がT(g)であるとすると、各現像器に供給されるリサイクルトナー中の混色トナー量の合計は、T×Rを越えないように補給する必要がある。
【0077】
つまり、上記リサイクルトナーの混色率が、各現像器とも全色一定であるとすると、限界混色率が小さい色のトナーが収容されている現像器では、そのリサイクルトナーの再使用が少量に制限される。また、上記中間転写ベルト22上には残留トナーが存在しないものとすると、1色目のトナーが収容されている現像器では、トナーの逆転写による混色が生じないので、Paがゼロであり、1色目のリサイクルトナーに関しては、全量をリサイクル使用することが可能である。従って、上記プリンタにおいて、4色の画像形成を行う場合には、他の3色に対する限界混色率が最も小さい色のトナーが収容されている現像器を、第1色目のトナー像を形成する現像器として配置することで、システム全体での各現像器のリサイクルトナー使用可能量を最大とすることが可能となる。
【0078】
本プリンタにおいては、マゼンタトナーに対するイエロートナーの限界混色率を6%とする。また、同様に、シアントナーに対するマゼンタトナーの限界混色率は7%とする。これにより、実施例1の実験から明らかなように、良好な画像を得られるようになる。
【0079】
また、本プリンタにおいては、各色のリサイクルトナーの供給量を、直前の上流色のトナー像の画像面積を示す値と、該トナー像の画像面積を示す値とより算出したリサイクルトナーの混色率とにより決定するようにしている。
上述したように、各色のトナーが収容された各現像器には、現像により消費された分のトナーが新たに補給される。この各現像器に補給されるトナーは、新規のトナーと、クリーニングにより回収されたリサイクルトナーとである。
従って、これら両トナーの補給量の配分を決定する際に、各現像器に戻されるリサイクルトナー中の上流色のトナーの混色率を、作像される画像の情報から推定することで、各現像器内のトナーに対する他色のトナーの混色率を、上記限界混色率以下に抑えることが可能となる。
【0080】
(実施例2)
図1に示した複写機を使用し、2色目以降のトナー像を形成する各現像器に対して、図5に示すフローチャートに従って、上記リサイクルトナーと新規トナーの補給を行いながら画像形成を行った。なお、図5に示すフローチャートは、全ての現像器に適応する処理であるが、各現像器における処理は同様であるので、ここでは2色目の現像器のみにのみ着目して説明する。また、この複写機により出力されるフルカラー画像は、4色のトナーの組あわせで形成されている。
【0081】
そこで、まず、図5のステップS1に示すように、2色目の色画像データから2色目のトナーの消費量tを推定する。次に、現像器中の混色率Pvと、リサイクルトナー中の混色率Pcとの関係が、Pv>Pcの関係にあるか否かを判断する(ステップS2)。
ここで、Pv>Pcの関係が成立する場合、つまり現像器中の混色率Pvよりも、リサイクルトナー中の混色率Pcが小さい場合には、該現像器で消費されるトナー量tと同量のリサイクルトナーを、該現像器内に供給する。一方、現像器中の混色率Pvよりも、上記リサイクルトナー中の混色率Pcが大きい場合には、リサイクルトナーを供給した後の該現像器中のトナーの混色率を、上記限界混色率を超えない範囲に抑えることができる、該現像器に追加可能な混色トナー量tmを計算する(ステップS3)。
【0082】
上記混色トナー量tmは、現像器内の全トナー量×(限界混色率−現像器内の混色率)+消費トナー量t×Pvで計算される。
また、二色目のトナー像の転写部において二色目の感光体に逆転写するトナーの量は、1色目のトナーの逆転写率をG、一色目の画像面積をSa、2色目の画像面積をSb、転写率をRとすると、Sa×R×Gであり、このトナー量が、2色目の感光体のクリーニング部で、混色トナーとして回収される。
【0083】
更に、2色目のトナー像のうち、中間転写ベルトに転写されずに、上記クリーニング部で回収されるトナーの量は、Sb×(1−R)となる。また、このときのリサイクルトナーの混色率は、Sa×R×G/((Sb×(1−R))+Sa×R×G)となる。従って、経時n回の作像後では、Sa×R×Gとが、それぞれn回足した値となり、これにより、n回後の混色率を推定できる。この推定をもちいて、図5に示すフローチャートでの計算は行った。そして、図5のステップS4において、tm/Pc>tを判断し、Yesの場合には、ステップS5に示すように、全ての消費トナー量tをリサイクルトナーから補給し、Noの場合には、ステップS6に示すように、tm/Pcをリサイクルトナーから、ステップS7に示すように、残りを新規トナーから補給する。
【0084】
そして、このようなトナー補給の処理後、ステップS8に示すように、上記現像器内の混色トナーの変化量を見積もり、ステップS9に示すように、現像器中の混色率Pvの値を更新する。このような処理を用いて、100枚の画像を出力して、10枚毎の色相差を測定した結果、全ての画像の色相差が許容範囲内(本実験は許容範囲の色相差を5として、限界混色率を設定した)の値であり、良好な画像が得られた。
ここで、上記の処理は、画像を1枚出力する毎に処理をしてもよいが、予め設定した所定枚数のプリントを出力する毎、あるいは、センサにより必要性が検知された毎に処理するようにしてもよい。この場合、上記画像面積を積算して用いることで同様の処理が行える。
【0085】
なお、ここでは、中間転写ベルト22を使用するプリンタに本発明を適用した場合を例示したが、装置本体のレイアウトや、求められる精度、大きさなどから、中間転写ドラム方式の画像形成装置に本発明を適用しても構わない。また、転写紙をベルトやドラムで搬送して、各感光体から直接転写していく直接転写方式の画像形成装置に本発明を適用してもよい。
【0086】
【発明の効果】
請求項1乃至の発明によれば、各現像器内でのトナーの混色率が限界混色率以下であるので、形成される画像の色相の変化を許容幅内にすることが可能になる。
【0087】
更に、各現像器内でのトナーの混色率が限界混色率以下となるように、リサイクルトナーが現像器に供給されるので、リサイクルトナーの過剰供給により現像器内のトナー混色率が限界混色率を越えることを防止できるという優れた効果がある。
【0088】
特に、請求項の発明によれば、限界混色率が現像器の色と混色した色の組み合わせによって決定されるので、画像上の色相変化量を許容値内にすることが可能となるという優れた効果がある。
【0089】
また、請求項の発明によれば、他の3色のトナーに対する限界混色率の合計が低い順に、画像形成が行われるので、より多量のリサイクルトナーの再使用が可能となるという優れた効果がある。
【0090】
また、請求項の発明によれば、マゼンタトナーに対するイエロートナーの限界混色率が6%であるので、画像上の色相変化を許容値内にできるという優れた効果がある。
【0091】
また、請求項の発明によれば、シアントナーに対するマゼンタトナーの限界混色率が7%であるので、画像上の色相変化を許容値内にできるという優れた効果がある。
【0093】
請求項の発明によれば、複数のトナーの混色による画質低下が抑制されるようになり、上記回収トナーをリサイクルトナーとして有効に再利用することができる画像形成装置を提供できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る実施形態に係るプリンタを搭載した複写機の全体的な概略構成を示す概略構成図。
【図2】上記プリンタの画像形成部のみの構成を示す概略構成図。
【図3】上記画像形成部に設けられている画像形成ユニットの構成を示す概略構成図。
【図4】イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを混色させたさせたときの色相差を示すグラフ。
【図5】上記プリンタにおけるリサイクルトナーと新規トナーの補給処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
10 プリンタ
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16BK,16M,16Y,16C 帯電装置
17 レジストローラ
20BK,20M,20Y,20C 現像器
21BK,21M,21Y,21C 感光体
22 中間転写ベルト
23BK,23M,23Y,23C 1次転写バイアスローラ
24BK,24M,24Y,24C 除電装置
25 ベルトクリーニング装置
26 潤滑剤塗布装置
27 露光部材
28 除電部材
30BK,30M,30Y,30C クリーニング装置
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
201 現像ローラ
201a マグネットローラ
201b 現像スリーブ
202 ドクタブレード
206 現像ケース

Claims (6)

  1. 少なくとも2色からなる画像の各色に対応した複数の潜像を像担時体上に形成し、各画像色に対応した固有色トナーを供給する複数の現像器により各潜像を顕像化し、各現像器内の固有色のトナーにより顕像化した像担持体上の各色のトナー像を、被転写体上に順次重ね合わせて転写することにより多色画像を形成する画像形成方法であって、
    該トナー像を転写した後の像担持体上に残留した各色の未転写トナーを回収し、この回収した回収トナーを上記現像器に戻して、該回収トナーをリサイクルトナーとして再使用する画像形成方法において、
    上記各現像器内の固有色トナーにそれぞれのリサイクルトナーが混入した状態の混色トナーにより形成した画像の色相変化が、許容できる限界レベルに達した状態での、該混色トナー中のリサイクルトナーの割合を限界混色率とし、各現像器内の各固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率、上記限界混色率以下となるように、上記各現像器に戻される各リサイクルトナーの量を次のように制御することを特徴とする画像形成方法。
    上記被転写体に対して転写される順序が先となるトナー像の画像面積を示す値に基いて算出した各リサイクルトナーへの異色トナーの混色率と、該リサイクルトナーが戻される前の各現像器の固有色トナーとリサイクルトナーとの混色率とによって、各現像器に該リサイクルトナーを戻したときの各現像器の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率を算出し、該算出結果に基いて、各現像器内の固有色トナーに対するリサイクルトナーの混色率が上記限界混色率以下となるように、各現像器に戻す各リサイクルトナーの供給量を決定する。
  2. 求項1の画像形成方法において、
    上記各現像器内の各固有色トナーの限界混色率は、各現像器内の各固有色トナーの色と、各現像器に戻される他の現像器の固有色トナーの色との組み合わせ毎に、予め決定されていることを特徴とする画像形成方法。
  3. 請求項の画像形成方法において、
    上記各現像器内の各固有トナーにより形成された像担持体上の各色のトナー像の、上記被転写体上への転写順序を、各現像器における各固有色トナーと他の固有色トナーとの限界混色率の合計が低い順としたことを特徴とする画像形成方法。
  4. 請求項の画像形成方法において、
    上記固有色トナーとしてのマゼンタトナーに対する、上記他の固有色トナーとしてのイエロートナーの限界混色率を、6%としたことを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項の画像形成方法において、
    上記固有色トナーとしてのシアントナーに対する、上記他の固有色トナーの色としてのマゼンタトナーの限界混色率を、7%としたことを特徴とする画像形成方法
  6. なくとも2色以上の画像の各色に対応する複数の潜像が形成される像担時体と、各画像色に対応した固有色トナーを供給して該像担持体上に形成された各潜像を顕像化する複数の現像器と、各現像器内の固有色のトナーにより顕像化した像担持体上の各色のトナー像を、被転写体上に順次重ね合わせて転写する転写手段と、該トナー像を転写した後の像担持体上に残留した各色の未転写トナーを回収するクリーニング手段と、該クリーニング手段により回収した回収トナーを上記現像器に戻すトナー搬送手段とを有する画像形成装置において、
    請求項1、2、3、4又は5の画像形成方法により、上記各現像器の固有色トナーとリサイクルトナーとの混色率を制御して画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
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