JP4154606B2 - マイクロ波焼成炉 - Google Patents

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Description

本発明は、陶磁器材料やファインセラミックス材料などで形成された被焼成体を焼成して焼成体を製造するためのマイクロ波焼成炉に関するものである。
近年、マイクロ波加熱によって陶磁器材料やファインセラミックスを焼成することが提案され、既に実用化が始まっている。
マイクロ波加熱によりそれらを焼成する場合、被焼成体が均質なものであれば原理的にはマイクロ波が被焼成体の各部分を均一に加熱することになる。しかし、焼成処理時、マイクロ波焼成炉内の雰囲気温度は被焼成体の表面温度よりもかなり低温であるため、被焼成体の表面から熱が放射され、結果的に被焼成体の中心部と表面の間に温度勾配を生じ、クラックが発生し易い。
更に、マイクロ波加熱の特性として、同一物質であれば、温度が高いほど誘電損が大きい。従って、一旦温度勾配が生じれば、温度の高い部分のマイクロ波吸収効率が高く、マイクロ波吸収効率の差が更に進み、部分的な局所加熱が起こる。
このようにして、一旦温度勾配が生じれば、マイクロ波加熱により温度差がより拡大されて、これにより、クラックの発生が助長される。
また、マイクロ波加熱による焼成では、被焼成体の材質が、常温での誘電損が小さいセラミックスの主材料であるアルミナやシリカ等を原料としている場合、低温域昇温でのマイクロ波加熱によるエネルギー効果が悪いという問題も有していた。
そこで、このような温度勾配の発生を抑止して、クラックの発生を低減させることのできるマイクロ波焼成炉として、図11に示すように、マイクロ波燒結炉の内部にヒーター24を配設し、該ヒーター24によってマイクロ波焼成炉内の温度を制御してなるマイクロ波焼結炉(特許文献1参照)がある。
なお、セラミックなどのマイクロ波焼成においては、種々の形式が考えられ、セラミックなどの被焼成体がマイクロ波によって自己発熱して焼成する形式と、マイクロ波によって発熱する発熱体を被焼成体の近くに配置し、発熱体の熱によって被焼成体を焼成する形式があるが、特許文献1の焼成炉は前者の形式である。
また、後者の形式のマイクロ波焼成炉として、図12に示すように、炉の内部にマイクロ波により自己発熱する発熱体で周壁を形成する構造のものも提案されている(特許文献2参照)。この焼成炉は、電子レンジ内にマイクロ波透過性の断熱材から形成された円筒状の容器25を収容し、容器25内部に炭化ケイ素燒結体からなる円筒状体26を配置し、その円筒状体26の内部を焼結部27とし、そこに被焼成体を入れ、マイクロ波を照射して炭化ケイ素燒結体を発熱させることにより、被焼成体を焼成するものである。
前記の両方の形式を併用する形式として、マイクロ波損失の大きい物質を主成分とする発熱容器と、該発熱容器の外側を覆う、マイクロ波損失の小さい物質を主成分とする断熱体とを有し、前記発熱容器には、開口が形成されており、さらに前記断熱体をとおして前記発熱容器に向かってマイクロ波を照射させるための、且つ前記発熱容器の前記開口をとおして前記発熱容器内の被焼成物に向かってマイクロ波を照射させるためのマイクロ波照射装置を有する、ことを特徴とする焼成炉(特許文献3参照)が提案されており、これは肉厚方向の温度分布を緩和することができるものである。
さらに、図13に示すように、マイクロ波によって自己発熱しうるブランケット55により被焼成体50の周囲を全部囲むように区画された焼成室56と、その焼成室56内に配置される被焼成体に対してマイクロ波を照射するマイクロ波発生手段52とを備え、マイクロ波による前記ブランケットの単位体積当たりの発熱量が、前記被焼成体の単位体積当たりの発熱量よりも大きく、かつ、ブランケットの内側表面温度と被焼成体の表面温度とが実質的に同一であることを特徴とする焼成炉(特許文献4参照)が提案されている。
これは、マイクロ波による焼成の際、被焼成体と等価なマイクロ波吸収特性を有するブランケットで被焼成体の周囲を完全に囲むことによって被焼成体を擬似的に完全に断熱できることを見出し、この場合、放射冷却により被焼成体に熱勾配が生じるのを抑制することができ、より一層の均一な焼成が可能である、と考えられたのであるが、上記ブランケットで被焼成体を囲んで焼成した場合には、マイクロ波のエネルギーが被焼成体だけでなくブランケットにも吸収されて消費されるため、焼成に要するエネルギー量が著しく増大するという問題があった。
ブランケットで消費されるエネルギー量を抑えるためには、ブランケットの厚みを薄くすると、ブランケットがマイクロ波によって得る熱エネルギーの量よりもブランケットから外部へと失われる熱エネルギーの量の方が大きくなり、そのためにブランケットの内側表面と被焼成体との間に大きな温度差が生じてしまうので、その問題を解決するため、被焼成体の焼成に要するエネルギー量の低減を図りながらも、放射冷却により熱勾配が被焼成体において発生するのを抑制することができる焼成炉を提供しようとしたものである。
その問題を、マイクロ波による前記ブランケットの単位体積当たりの発熱量が、前記被焼成体の単位体積当たりの発熱量よりも大きく、かつ、ブランケットの内側表面温度と被焼成体の表面温度とが実質的に同一である手段によって、解決したものである。
特開平6−345541号公報(第2〜3頁、図1) 特開平2−275777号公報(第3頁、図1) 特開平7−318262号公報(第3頁、図1) 特開2002−130960号公報(第3頁、図1)
上記の特許文献1のマイクロ波焼成炉のように、独立して加熱処理を実施できるヒータ24を追加装備した構成では、マイクロ波加熱で苦手な低温域昇温はヒータ24よる加熱で補うことで、常温での誘電損が小さい被焼成体に対する焼成も可能になり、焼成に要するエネルギー効率の改善を図ることができる。
また、特許文献4に記載のように、焼成室を画成するブランケットを、更に別の断熱性に優れたブランケットで覆うことで、焼成室周囲の断熱性を向上させることができ、放熱による温度勾配の発生を抑止することができる。
ところが、上記の各文献の技術では、マイクロ波焼成炉の構造が繁雑化し、コストアップを招くという問題があった。
具体的には、ヒータを追加装備する特許文献1の技術の場合は、ヒータが非常に高温の焼成温度域に晒されるため、ヒータに非常に高い耐熱性を配慮しなければならず比較的安価で優れた性能を示すシース型ヒータ等を採用することができない。また、ヒータに給電するリード線が、キャビティを貫通するため、その貫通部におけるマイクロ波の漏洩を防止するためのマイクロ波封止構造が必要になると共に、リード線とキャビティとの絶縁処理が必要になる。更に、マイクロ波発生器用及びヒータ用としてそれぞれの給電のために、容量の大きな電源を搭載しなければならないという問題もある。これらの各問題が、構造の複雑化やコストアップという問題を招いた。
また、特許文献4の技術の場合は、温度勾配の発生の抑止についてはある程度の効果は得られるものの、低温域昇温におけるエネルギー効率の改善に対する効力が乏しいという問題もあった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温域昇温及び高温域昇温のそれぞれを、マイクロ波加熱のみで効率良く実現することができ、且つ、焼成処理時の被焼成体における温度勾配の発生を効果的に防止することができ、しかも、マイクロ波的に安定し、構造の単純化によって、製造コストの低減を図ることのできるマイクロ波焼成炉を提供することにある。
本発明は、下記の手段により上記の課題を解決した。
(1)マイクロ波を照射される金属で構成された筐体と、その筐体に設けられた金属製のドアー、筐体内に設けられたマイクロ波の吸収特性の低く断熱性の高い材料で囲まれた焼成室、及びマイクロ波発生手段とを備えたマイクロ波焼成炉において、前記焼成室は、マイクロ波の照射によって主として焼成温度となる高温域で自己発熱する高温域用発熱材と主として常温を含む低温域で自己発熱する低温域用発熱材の2種類以上の発熱材からなる発熱体エレメントを備えていることを特徴とするマイクロ波焼成炉。
(2)前記発熱体エレメントは、常温を含む低温域から焼成温度となる高温域未満で前記高温域用発熱材より高い発熱量を呈する低温域用発熱材と焼成温度となる高温域では前記低温域用発熱材と同等又はそれ以上の発熱量となる高温域用発熱材を含む2種類以上の材料から構成されていることを特徴とする前記(1)記載のマイクロ波焼成炉。
(3)前記発熱体エレメントは、前記高温域用発熱材で主要部が形成され、前記低温域用発熱材が部分的に組み込まれていることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のマイクロ波焼成炉。
(4)前記焼成室は、高温域用発熱材と低温域用発熱材の2種類以上の発熱材により構成された複数発熱体エレメントと低温域用発熱材または高温域用発熱材の単体発熱材からなる単体発熱体エレメントを有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成炉。
(5)前記焼成室は、高温域用発熱材と低温域用発熱材の2種類以上の発熱材により構成された複数発熱体エレメントを有し、複数発熱体エレメントの低温域用発熱材の分量が異なる複数発熱体エレメントを2ケ以上有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成炉。
(6)前記発熱体エレメントは、焼成室内に設けられる脱着可能に構成されたことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成炉。
(7)前記発熱体エレメントは、被加熱体を囲むように区画したブランケットの形態を形成していることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成炉。
本発明においては、焼成室は、マイクロ波の照射によって主として焼成温度となる高温域で自己発熱する高温域用発熱材と主として常温を含む低温域で自己発熱する低温域用発熱材の2種類以上の発熱材からなる発熱体エレメントを備えていることを特徴とするものであり、以下前記の2種類以上の発熱材からなる発熱体エレメントを「複数発熱体エレメント」とも言う。
本発明の焼成炉において、マイクロ波発生手段からマイクロ波が照射されると、隔壁を透過したマイクロ波により発熱体エレメントと同時に焼成室内の被焼成体がマイクロ波加熱によって昇温する。
このような焼成処理時、マイクロ波加熱による加熱初期の低温域昇温時は、発熱体エレメントの低温域発熱材が高いエネルギー効率で発熱して、周囲の温度上昇を早める。そして、マイクロ波加熱が進んで、隔壁が所定の高温域まで昇温すると、発熱体エレメントの他の形成材料である高温域用発熱材が、本来の高いエネルギー効率で発熱して、周囲の温度上昇を担う。
しかも、低温域昇温及び高温域昇温のそれぞれが、低温域用発熱材及び高温域用発熱材による高いエネルギー効率によってなされ、これらの低温域用発熱材や高温域用発熱材からの熱輻射によって、周囲の温度が低温域から高温域まで、安定して加熱されるため、被焼成体と周囲雰囲気との間の温度差の発生が抑制される。
また、本発明のマイクロ波焼成炉において、更に、前記低温域用発熱材は、常温を含む低温域から焼成温度となる高温域未満で前記高温域用発熱材より高い発熱量を呈し、焼成温度となる高温域では前記高温域用発熱材と同等又はそれ以下の発熱量となることを特徴とするものである。
このように構成されたマイクロ波焼成炉においては、マイクロ波加熱時における低温域における昇温速度と、高温域における昇温速度とを、変動の少ない安定した昇温幅に抑えての温度制御が可能になり、低温域から高温域まで、高いエネルギー効率で安定した焼成処理を行うことができる。
なお、好ましくは、前記マイクロ波焼成炉において、前記発熱体エレメントは被加熱物側が、前記高温域用発熱材で主要部が形成され、前記低温域用発熱材が部分的に組み込まれた構成、又は前記低温域用発熱材が隔壁側に構成されると良い。
このような構成においては、発熱体エレメントは高温域用発熱材よりなる主要部とこの主要部に部分的に組み込まれる低温域用発熱材とで実質的に一体化構造とされているので、低温時には低温域用発熱材の部位より高温域用発熱材の部位に、高温時には高温域用発熱材の部位より低温域用発熱材の部位に熱伝達が行われ、結果的に、発熱体エレメント全域で常に均等に昇温される。
被加熱物に面する側に高温用発熱材を設けることにより、最終的な焼成温度では被加熱物との温度差がなくなり、均一な焼成が可能である。
また、発熱体エレメントの構成を面ごとに変えることにより、すなわち最低1面は高温域用発熱材と低温域用発熱材の複数発熱体エレメントを設け、他の面は高温域用発熱体エレメントまたは発熱体エレメントをなくし、焼成室内での空気循環を起こし、焼成室内の温度の均一化を図っている。
さらに、複数発熱体エレメントの低温域用発熱体の分量を変え、マイクロ波電界の強度により、異なる複数発熱体エレメントを配置することにより、マイクロ波特性を有効に利用し、また安定したマイクロ波焼成炉を供給することが可能となる。
被加熱物に対する発熱体エレメントの配置形式については、発熱体エレメントから発生する熱を被加熱物に与えるために、被加熱物の周囲の被加熱物に対する面に配置することになるが、その配置する面の数は1面でも2面でもよいが、被加熱物を均一に加熱するためにはその面の数は多いほどよい。ただ、焼成炉内では熱の伝導は輻射のみではなく、空気の循環(自然対流に限らない)により行われる部分もあるので、全面の6面に配置することは必ずしも必要としない。最も実用的なのは、5面に配置し、残りの1面に配置しない形式のものであり、この残りの面を開けて空気の循環が起きるようにしてもよいし、必要によりマイクロ波を透過し、自己発熱しない素材の断熱材を配置するようにしてもよい。
また、例えば板状の発熱体エレメントを被加熱物の周囲に配置する際には、ある面に配置した発熱体エレメントとそれに隣接して直交する面に配置した発熱体エレメントとが両者の端部で間隙があるようにしても、被加熱物の温度が均等であるようにできる範囲ならば差し支えがない。これは、被加熱物の周囲の面を全部覆うようにするブランケットを形成するのは、加工が大変であり、また密閉系を形成することを前提としたブランケットを形成する場合には、熱膨張によりブランケットに亀裂が入らないようにするため、その材料に高純度のものを用いなければならない。
本発明の発熱体エレメントを用いて被加熱物の周囲の面を全部覆うようにするブランケットを形成することもできる。この場合には、被加熱物の周囲の温度を均一化する程度が高くなる利点がある。
本発明のマイクロ波焼成炉によれば、マイクロ波加熱による加熱初期の低温域昇温時は、複数発熱体エレメントの形成材料である低温域用発熱材が、高いエネルギー効率で発熱して、周囲の温度上昇を早める。そして、マイクロ波加熱が進んで、発熱体エレメントが所定の高温域まで昇温すると、高温域用発熱材が、本来の高いエネルギー効率で発熱して、周囲の温度上昇を担う。
つまり、低温域昇温及び高温域昇温のそれぞれを、マイクロ波加熱のみで効率良く実現することができる。特に、被焼成体の材質が、常温での誘電損が小さいセラミックスの主材料であるアルミナやシリカ等を原料としているものの焼成においては、従来装置が低温域昇温でのマイクロ波加熱によるエネルギー効率が悪いという課題を有していたのに対し、ヒータをマイクロ波焼成炉内に配置しなくても、マイクロ波のみでヒータ機能を代替することができて、高いエネルギー効率で円滑に焼成を進めることができる。
また、発熱体エレメントとして、常温を含む低温域から焼成温度となる高温域未満で前記高温域用発熱材より高い発熱量を呈する低温域用発熱材と焼成温度となる高温域では前記低温域用発熱材と同等又はそれ以上の発熱量となる高温域用発熱材を含む2種類以上の材料から構成されている発熱体エレメントを用いるマイクロ波焼成炉においては、マイクロ波加熱時における低温域における昇温速度と、高温域における昇温速度との制御が可能になり、低温域から高温域まで、被焼成体と周囲雰囲気との間の温度差の発生を抑制することができ、クラック等の発生を防止する高精度な加熱焼成を実現することができる。
また、発熱体エレメントとして、高温域用発熱材で主要部が形成され、前記低温域用発熱材が部分的に組み込まれている発熱体エレメントを用いる場合には、例えば、予め高温域用発熱材で形成した内殻母材に、適当な間隔で、低温域用発熱材を埋め込む為の収容部を形成し、後から、その収容部の形状に成形した低温域用発熱材を組み込むなど、種々の製造法によって実現でき、形成した内殻は、単一の部品として取り扱えるため、焼成炉の組み立て時における取り扱い性が優れている。
また、焼成室は、高温域用発熱材と低温域用発熱材の2種類以上の発熱材により構成された複数発熱体エレメントと低温域用発熱材または高温域用発熱材の単体発熱材からなる単体発熱体エレメントを有するものでは、焼成室内のマイクロ波電界により、適切な発熱体エレメントを配置し、マイクロ波集中加熱を防ぐことができる。
焼成室が、高温域用発熱材と低温域用発熱材の2種類以上の発熱材により構成された複数発熱体エレメントを有し、複数発熱体エレメントの低温域用発熱材の分量が異なる複数発熱体エレメントを2ケ以上有するものとした焼成炉では、焼成室内のマイクロ波電界により、異なる分量の低温域発熱材を有する複数発熱体エレメントを配置することにより、マイクロ波集中加熱を防ぐとともにマイクロ波電界の分布を複数発熱体エレメントで和らげる効果を作り、マイクロ波の利用効率を向上することができる。
また、前記複数発熱体エレメントを着脱式にすることにより、焼成室内の温度上昇を調節することが可能である。
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施の形態に係るマイクロ波焼成炉を詳細に説明する。
図1は、本発明に係るマイクロ波焼成炉の第1の実施の形態を示したものである。
この実施形態のマイクロ波焼成炉1は、マイクロ波加熱によって陶磁器材料やファインセラミックスを焼成するもので、マイクロ波空間2を画成するキャビティ3と、このキャビティ3に導波管4を介して接続されてキャビティ3内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生手段としてのマグネトロン6と、キャビティ3内に放射されたマイクロ波を攪拌するマイクロ波攪拌手段8と、キャビティ3内に設置されたマイクロ波を透過する断熱材からなる隔壁35と、隔壁35の内壁に配置した、マイクロ波で発熱する発熱体エレメント36を備えた構成である。
キャビティ3は、少なくとも内面が、マイクロ波をマイクロ波空間2に反射し、マイクロ波の漏洩を防止する構成となっている。
マイクロ波攪拌手段8は、キャビティ3内に配置された攪拌羽根14と、キャビティ3の外部に配置された駆動モータ16と、駆動モータ16の回転を攪拌羽根14に伝達する回転伝達軸18とを備えた構成で、攪拌羽根14の回転によって、キャビティ3内の雰囲気を攪拌する。
隔壁35は、被焼成体21を設置する焼成室23を区画形成したもので、焼成室23を区画形成している。複数発熱体エレメント40は焼成室23の内底面に設けられ、高温域用発熱材37と低温域用発熱材39から構成され、高温域用発熱材37は被焼成体21側に構成されている。隔壁35は、断熱性を有すると共に、マイクロ波の透過を許容する材料で形成したもので、具体的には、アルミナファイバーや、発泡アルミナ等で形成されている。この隔壁35は、図2に示すように、厚みを大きくするほど、焼成室23や発熱体エレメント40からの外部への放熱を押えることができる。
図2において、曲線F1は隔壁35の厚さ寸法が小さい場合、曲線F2は、曲線F1の場合よりも隔壁35の厚さ寸法を大きくした場合の放熱特性で、隔壁35の厚みを増大させた方が断熱性を向上させることができる。なお、図2において、横軸は焼成室23の温度、縦軸は焼成室21から外部へ放出される放熱量を示す。
複数発熱体エレメント40は、焼成室23の内底面に設けられ、垂直面には高温域発熱材により構成された単体発熱体エレメント41が設けられ、上面には発熱体エレメントは配置されていない。
内底面に設けられた複数発熱体エレメント41は、主として焼成温度となる高温域で自己発熱する高温域用発熱材37と、主として常温を含む低温域で自己発熱する低温域用発熱材39とを備えてなり、外部から照射されたマイクロ波によって自己発熱し、且つ照射されたマイクロ波の一部は焼成室23内の被焼成体21まで透過可能な誘電材料によって形成されている。
低温域用発熱材39は、図3に示すように、常温を含む低温域から焼成温度となる高温域未満で高温域用発熱材37より高い発熱量を呈し、焼成温度となる高温域では、高温域用発熱材37と同等又はそれ以下の発熱量となる誘電材料が選定されている。
図3において、曲線f37は、高温域用発熱材37としてムライト系材料を使用した場合の加熱温度と単位時間当たりの昇温量の相関を示し、曲線f39は、低温域用発熱材39として炭化ケイ素を使用した場合の加熱温度と単位時間当たりの昇温量の相関を示している。
複数発熱体エレメント40は、予め高温域用発熱材37で形成した板状の内殻母材に、適当な間隔(好ましくは、一定間隔)で、低温域用発熱材39を埋め込む為の収容部を形成し、後から、その収容部の形状に成形した低温域用発熱材39を埋め込むことで形成されており、高温域用発熱材37で主要部が形成され、その外周面に低温域用発熱材39が部分的に埋没した状態に組み込まれた構造となっている。
高温域用発熱材37は、マイクロ波加熱による単位体積当たりの発熱量が、被焼成体21の単位体積当たりの発熱量よりも大きいことが好ましく、具体的には、ムライト系材料、窒化珪素系材料、アルミナなどが挙げられる。焼成する被焼成体21の温度特性によって、発熱量が適した材料を選択する。
なお、この高温域用発熱材37には、上記の材料に、マイクロ波吸収率の大きい金属酸化物(例えば、マグネシア、ジルコニア、酸化鉄など)、又は無機材料(例えば炭化ケイ素など)を少量添加して、加熱特性を調整するようにしても良い。
低温域用発熱材39は、マイクロ波による単位体積当たりの発熱量が、常温時は被焼成体21を構成する材料の単位体積当たりの数倍から数十倍の発熱量を呈し、焼成温度になる高温域では、高温域用発熱材37と同等又はそれ以下の発熱量を呈するマイクロ波吸収に優れた材料が使用される。具体的には、例えば、マグネシア、ジルコニア、酸化鉄、炭化ケイ素などである。
本実施形態の場合、低温域用発熱材39は、球形又は直方体状の小寸法のチップで、高温域用発熱材37による壁面の外表面に埋め込まれた状態で設けられている。
以上のマイクロ波焼成炉1によれば、マイクロ波発生手段であるマグネトロン6から複数発熱体エレメント40にマイクロ波が照射されると、複数発熱体エレメント40がマイクロ波加熱によって昇温すると同時に、複数発熱体エレメント40を透過したマイクロ波によって隔壁35が画成した焼成室23内の被焼成体21がマイクロ波加熱によって昇温する。
このような焼成処理時、マイクロ波加熱による加熱初期の低温域昇温時は、発熱体エレメント40の低温域用発熱材39が、高いエネルギー効率で発熱して、周囲の温度上昇を早める。そして、マイクロ波加熱が進んで、発熱体エレメントの高温域発熱体37が所定の高温域まで昇温すると、高温域用発熱材37が、本来の高いエネルギー効果で発熱して、周囲の温度上昇を担う。
また焼成室内には複数発熱体エレメント40、単体発熱体エレメント41、また発熱体エレメントを有しない面も存在するが、昇温中に発生する温度差による空気循環により焼成室内部は均一に昇温される。また焼成の温度までにこの空気循環により発熱体エレメントを有しない面も均一な温度に上昇する。
従って、低温域昇温及び高温域昇温のそれぞれを、マイクロ波加熱のみで効率良く実現することができ、低温域から高温域に到達するまでの昇温時間の短縮が図れるだけでなく、例えば、被焼成体21の材質が、常温での誘電損が小さいセラミックスの主材料であるアルミナやシリカ等を原料としている場合でも、高いエネルギー効率で円滑に焼成を進めることができる。
しかも、低温域昇温及び高温域昇温のそれぞれが、低温域用発熱材39及び高温域用発熱材37によって高いエネルギー効率によってなされ、これらの低温域用発熱材39や高温域用発熱材37からの熱輻射によって、周囲の温度が低温域から高温域まで、安定して加熱されるため、被焼成体21と周囲雰囲気との間の温度差の発生が抑制される。
従って、低温域から高温域まで、被焼成体21からの放熱を抑制し、被焼成体21の表面と内奥部との間に温度勾配の発生を防止することができる。
従って、温度勾配に起因したクラックの発生を防止でき、高品位な焼成が可能になる。
また、上記構成は、複数発熱体エレメント40を低温域用発熱材39と高温域用発熱材37の二種の誘電材料で形成することで、低温域昇温及び高温域昇温の双方のエネルギー効率を向上させるもので、隔壁35自体は単一で良いため、構成部品数の削減が図れる。
また、低温域昇温及び高温域昇温の双方をマイクロ波加熱のみで賄うため、低温域昇温のためにヒーターを追加した従来の焼成炉と比較すると、マイクロ波発生手段と別にヒーター用の電源を装備する必要が無く、電源容量を抑えて、省エネルギー化を図ることができる。さらに、マイクロ波空間2内に、ヒータに給電するためのリード線を引き込まなくて済み、マイクロ波空間2を画成するキャビティに、マイクロ波の漏洩や放電を招く取付構造が発生しないため、焼成炉の構造の単純化や、構成部品数の削減によって、低コスト化を図ることができる。
また、上記のように、低温域用発熱材39は、常温を含む低温域から焼成温度となる高温域未満で高温域用発熱材37より高い発熱量を呈し、焼成温度となる高温域では、高温域用発熱材37と同等又はそれ以下の発熱量となるように、低温域用発熱材39及び高温域用発熱材37の材料を選定することにより、マイクロ波加熱時における低温域における昇温速度と、高温域における昇温速度との制御が可能になり、低温域から高温域まで、被焼成体と周囲雰囲気との間の温度差の発生を抑制することができ、クラック等の発生を防止する高精度な加熱焼成を実現することができる。さらに、焼成時間の短縮を図ることもできる。
また、上記実施形態では、低温域用発熱材39は小さなチップ状で、高温域用発熱材37で形成した内殻母材に埋め込む構造とした。しかし、低温域用発熱材39を組み込む構造は、上記実施形態に限るものではなく、図4や図5に示す構造にすることもできる。
図4に示した構造は、予め高温域用発熱材37で形成した内殻41の外表面に、低温域用発熱材39で形成した小部品を配備した構造である。
図5に示した構造は、内殻を形成する前の流動性原料の成分として、高温域用発熱材37と低温域用発熱材39とを所定の配合比で混合し、その原料を均一攪拌することで、部分的に低温域用発熱材39が存在する原料を形成し、その原料を、加圧成形、焼成等によって、所定の形状に成形したものである。
いずれにしても、高温域用発熱材37を主要部とし、この主要部に部分的に低温域用発熱材39を組み込んだ複数発熱体エレメントは、種々の方法で形成することができて、形成したものは、単一の部品として取り扱えるため、焼成炉の組み立て時における取り扱い性が優れる。図6及び図7は、前記の発熱体エレメントを組み込んだマイクロ波焼成炉の概要図を示す。
なお、低温域用発熱材39の装備は、複数発熱体エレメント40の外表面側に設けた方が、被焼成体21の加熱ムラを抑えるという点で優れる。
これは、低温域用発熱材39の発熱が、熱伝導又は熱輻射によって発熱体エレメントの内表面に拡散し、複数発熱体エレメントの内表面の温度ムラを無くすこと、即ち、被焼成体21に対して、複数発熱体エレメント40の内周面の温度を均一化して、焼成室23内雰囲気に局部的な温度勾配が発生することを防止できる。
高温域用発熱材37及び低温域用発熱材39は、被焼成体21の材料特性に応じて、適正な発熱量が得られるように、それぞれの材料選択をするが、それぞれの材料選択以外に、高温域用発熱材37に組み込む低温域用発熱材39の比率を変えることで、複数発熱体エレメントとしての発熱量を変えることができる。
図9の曲線Fa39、Fb39、Fc39は、f39の場合と比較して、低温域用発熱材39の装備量を徐々に減らした場合の昇温特性を示したもので、低温域用発熱材39として組み込む材料の分量を調整することで、所望の昇温特性を得ることができる。
即ち、高温域用発熱材37及び低温域用発熱材39の材料の選定だけでなく、高温域用発熱材37に組み込む低温域用発熱材39の分量を適宜に加熱することによって、任意の昇温特性を持った複数発熱体エレメント40を形成することができる。従って、焼成室内に異なる低温域発熱材の分量を有する複数発熱体エレメント40をマイクロ波電界の強さに合わせて、電界の高い部分には低温域発熱材の分量の少ない複数発熱体エレメント40または単体発熱体エレメント41を設け、電界の低い部分には低温域発熱材の分量の多い複数発熱体エレメント41を設けるようにすることにより、マイクロ波の電界集中によるホットスポット、スパーク等の問題を解決することができる。
図10は、本発明に係るマイクロ波焼成炉の第7の実施の形態を示したものである。
この一実施の形態のマイクロ波焼成炉31は、マイクロ波加熱によって陶磁器材料やファインセラミックスを焼成するもので、マイクロ波空間2を画成するキャビティ3と、このキャビティ3に導波管4を介して接続されてキャビティ3内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生手段としてのマグネトロン6と、キャビティ3内に放射されたマイクロ波を攪拌するマイクロ波攪拌手段8と、キャビティ3内に設置された、被焼成体21を囲むブランケット42とを備えた構成である。
キャビティ3は、少なくとも内面が、マイクロ波をマイクロ波空間2に反射し、マイクロ波の漏洩を防止する構成となっている。
マイクロ波攪拌手段8は、キャビティ3内に配置された攪拌羽根14と、キャビティ3の外部に配置された駆動モータ16と、駆動モータ16の回転を攪拌羽根14に伝達する回転伝達軸18とを備えた構成で、攪拌羽根14の回転によって、キャビティ3内の雰囲気を攪拌する。
ブランケット42は、被焼成体21を設置する焼成室23を区画形成したもので、焼成室23を区画形成しているブランケット42が、外殻42aと、内殻42bとの二層構造になっている。
外殻42aは、断熱性を有すると共に、マイクロ波の透過を許容する材料で形成したもので、具体的には、アルミナファイバーや、発泡アルミナ等で形成されている。
この外殻42aは、図2に示すように、厚みを大きくするほど、焼成室23やブランケット42からの外部への放熱を押さえることができる。
図2において、曲線F1は外殻42aの厚さ寸法が小さい場合、曲線F2は、曲線F1の場合よりも外殻42aの厚さ寸法を大きくした場合の放熱特性で、外殻42aの厚みを増大させた方が断熱性を向上させることができる。なお、図2において、横軸は焼成室23の温度、縦軸はブランケット42から外部へ放出される放熱量を示す。
内殻42bは外部から照射されたマイクロ波によって自己発熱し、且つ、照射されたマイクロ波の一部は焼成室23内の被焼成体21まで透過可能な誘電材料によって形成されている。内殻42bは、図4及び図5に示す発熱体エレメントで構成することができる。
更に詳述すると、内殻42bは、マイクロ波の照射によって主として焼成温度となる高温域で自己発熱する高温域用発熱材37と、主として常温を含む低温域で自己発熱する低温域用発熱材39とを備えてなる。
低温域用発熱材39は、図3に示すように、常温を含む低温域から焼成温度となる高温域未満で高温域用発熱材37より高い発熱量を呈し、焼成温度となる高温域では、高温域用発熱材37と同等又はそれ以下の発熱量となる誘電材料が選定されている。
図3において、曲線f37は高温域用発熱材37としてムライト系材料を使用した場合の加熱温度と単位時間当たりの昇温量の相関を示し、曲線f39は低温域用発熱材39として炭化ケイ素を使用した場合の加熱温度と単位時間当たりの昇温量の相関を示している。
本発明は、被焼成体をマイクロ波により加熱する際に、被焼成体に温度勾配を生じさせることなく被焼成体の加熱を均一に行って焼成することができ、ひび、割れの発生を防ぐことができるので、陶磁器類やセラミックスの焼成に用いることができる。
本発明に係るマイクロ波焼成炉の第1の実施の形態の概略構成図である。 図1に示したマイクロ波焼成炉の焼成室の内殻を構成している断熱性の隔壁の厚さを変えた場合の、複数発熱体エレメントからの発熱量の変化を示すグラフである。 図1に示したマイクロ波焼成炉の焼成室に設けられた発熱体エレメントを構成している高温域用発熱材及び低温域用発熱材の加熱温度と、単位時間当たりの昇温量の相関を示すグラフである。 本発明に係るマイクロ波焼成炉の第2の実施の形態の発熱体エレメントの概略構成図である。 本発明に係るマイクロ波焼成炉の第3の実施の形態の発熱体エレメントの概略構成図である。 本発明に係るマイクロ波焼成炉の第4の実施の形態の発熱体エレメントの概略図である。 本発明に係るマイクロ波焼成炉の第5の実施の形態の発熱体エレメントの概略図である。 本発明に係るマイクロ波焼成炉の第6の実施の形態の発熱体エレメントの概略図である。 本発明に係るマイクロ波焼成炉の発熱体エレメントの低温域用発熱材の成分の違いに昇温特性の差異を示すグラフである。 本発明に係るマイクロ波焼成炉の第7の実施形態における概略構成図である。 内部にヒーターを設置した形式の従来のマイクロ波焼成炉の概略構成図である。 内部にマイクロ波で自己発熱する円筒状発熱体を設置した形式の従来のマイクロ波焼成炉の概略構成図である。 内部に被加熱物を囲むマイクロ波で自己発熱する発熱体のブランケットを設置した形式の従来のマイクロ波焼成炉の概略構成図である。
符号の説明
1 マイクロ波焼成炉
2 マイクロ波空間
3 キャビティ
4 導波管
6 マグネトロン
8 マイクロ波攪拌手段
14 攪拌羽根
16 駆動モータ
21 被焼成体
23 焼成室
24 ヒーター
25 容器
26 円筒状体
27 燒結部
31 マイクロ波焼成炉
35 隔壁
36 発熱体エレメント
37 高温域用発熱材
39 低温域用発熱材
40 複数発熱体エレメント
41 単体発熱体エレメント
42 ブランケット
42a 外殻
42b 内殻

Claims (6)

  1. マイクロ波を照射される金属で構成された筐体と、その筐体に設けられた金属製のドアー、筐体内に設けられたマイクロ波の吸収特性の低く断熱性の高い材料で囲まれた焼成室、及びマイクロ波発生手段とを備えたマイクロ波焼成炉において、前記焼成室は、マイクロ波の照射によって主として焼成温度となる高温域で自己発熱する高温域用発熱材と主として常温を含む低温域で自己発熱する低温域用発熱材の2種類以上の発熱材からなる複数発熱体エレメントと、低温域用発熱材または高温域用発熱材の単体発熱材からなる単体発熱体エレメントを備えていることを特徴とするマイクロ波焼成炉。
  2. 前記複数発熱体エレメントは、常温を含む低温域から焼成温度となる高温域未満で前記高温域用発熱材より高い発熱量を呈する低温域用発熱材と焼成温度となる高温域では前記低温域用発熱材と同等又はそれ以上の発熱量となる高温域用発熱材を含む2種類以上の材料から構成されていることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波焼成炉。
  3. 前記複数発熱体エレメントは、前記高温域用発熱材で主要部が形成され、前記低温域用発熱材が部分的に組み込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマイクロ波焼成炉。
  4. 前記焼成室は、前記低温域用発熱材の分量が異なる複数発熱体エレメントを2ケ以上有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成炉。
  5. 前記複数発熱体エレメントは、焼成室内に脱着可能に構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成炉。
  6. 前記複数発熱体エレメント及び前記単体発熱体エレメントは、被加熱体を囲むように区画したブランケットの形態を形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成炉。
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