JP4153752B2 - データ放送システムとこのシステムに用いられるデータ放送用配信装置及びデータ放送素材差替装置 - Google Patents

データ放送システムとこのシステムに用いられるデータ放送用配信装置及びデータ放送素材差替装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ放送技術に係わり、特にキー局から各系列局に配信するデータ放送用のコンテンツ・ファイルにおける地域性の高い情報部分を各局に適合する情報と容易に差し替えることができるようにしたデータ放送用コンテンツ・ファイルの地域性情報差し替え装置およびデジタル放送システムのデータ放送装置およびデータ放送用コンテンツ・ファイルの地域性情報差し替え方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のアナログ放送に替わり、地上波の放送もデジタル放送化が進められている。データ放送(Data Broadcasting)もデジタル放送の中でサービスされるものであり、衛星テレビジョン放送や地上波テレビジョン放送の電波を利用して、文字やプログラム、バナー広告などの画像コンテンツといったデータを不特定多数の受信者に向けて配信することができる。
【0003】
ここで、データ放送とは、放送番組の映像・音声以外の情報についての放送を指すが、大別すると、データ放送には従来で云う番組に対して連動している番組である連動型放送番組(図2参照)と、従来で云う番組とは全く独立した番組である独立型放送番組がある。
【0004】
連動型放送番組とは、放送事業者が放送するテレビ・ラジオ番組(いわゆる表の番組)に連動、または補完するかたちでコンテンツを放送する番組である。表の番組に同期したかたちの種々のサービスとして例えば、テレビショッピングではドラマの中でヒロインが着用していた装身具や衣服についての商品説明を行い、ドラマを見ながらその場で視聴者が注文可能な番組や、スポーツ中継における特定選手の戦績表示をしたりするサービス、あるいは、視聴者が票を投じたりしてその結果を踏まえて番組を進めていくような視聴者参加型の番組提供などが可能であり、また、あるいは字幕番組の提供などが可能である。
【0005】
また、独立型放送番組とは、独立事業者が行うデータ放送だけで完結する形態の番組を指す。文字情報と静止画のコンテンツの他に、動画を放送することもできる。音声(AAC;Advanced Audio Coding)を含め、MPEG1とAAC音声、MPEG2のIフレームTとAAC音声、AAC音声だけのいずれか一方式と、文字情報と静止画のデータのカルーセル送出方式とを組み合わせた放送が可能であり、ニュース、天気予報、ホームバンキング、テレビショッピングなどのサービス提供が可能である。
【0006】
いずれの方式にせよ、現状におけるデータ放送用のコンテンツは、XML(eXtensible Markup Language)言語を放送用に拡張した放送用のマークアップ言語であるBML(Broadcst Markup Language)と呼ばれる言語で記述され、文字情報や静止画などを含むプログラムのデータとして送信される。そして、これを受信した視聴者の受信機側ではその受信機に組み込まれているBML言語サポート型のブラウザ機能によって実行されてテレビ受像機の画面に表示される仕組みとなっている。余談ではあるが、データ放送は、コンテンツを周期的に繰り返し送出する方式であるカルーセル(Carousel)と呼ばれる形態を基本としている。カルーセルとは回転木馬の意であるが、データが繰り返される放送形態をなぞらえてカルーセル伝送方式と呼んでいる。もちろん、こればかりではなく、番組に連動してその番組におけるそのときどきのシーン対応に、そのタイミングにおいてのみに使用するだけのコンテンツをデータ放送することもある。
【0007】
ここで、データ放送における素材制作を考えてみる。放送の内容から色分けしてみると、データ放送における素材制作については、2種に分類できる。一つは、(a)内容が事前にわかるかどうか(素材対象の内容既知/未知)であり、(b)もう1つは、キー局と系列局で同一内容であるのかどうか(局毎の素材内容同一/不同一)である。
【0008】
(a)にも2種あり、一つは(a-1)番組そのもののように同一内容を利用するケースであり、もう一つは(a-2)電話番号などのように地域で異なる情報であるが、放送地域がわかっているので、各地域ごとにそれは何であるかがわかるケースである。
【0009】
上記(a-1)のケースでは、キー局が共通番組素材を制作し、系列局に配信する。そして、系列局ではこのキー局から配信された共通番組素材を受信し、そのまま放送に供する。何も加工しないケースである。
上記(a-2)のケースではキー局が番組素材を制作し、系列局に配信するその一方で、非共通番組素材を別途制作し、これと上記共通番組をマージして放送し、系列局ではキー局から配信された共通番組素材を受信し、非共通番組素材についてはこれを自局で別途制作し、これと上記共通番組をマージして放送する。
【0010】
上記(b)にも2種あり、一つは(b-1)全国版情報(同一内容で良い)の場合であり、もう一つは(b-2)ローカル情報の場合である。
【0011】
上記(b-1)のケースは、例えば、競技放送の場合での出場選手情報などであり、この場合、キー局ではイベントメッセージを制作し、系列局に配信すると共に自局ではそれを放送し、系列局ではキー局から配信を受けたイベントメッセージをそのまま流用して放送する。上記(b-2)のケースは、対象が地域毎に異なるものとなる天気予報や地域の交通ニュースの如きもので、天気予報を考えてみると全国版として各地の天気予報を放送する場合はともかく、特定放送局の放送エリアを対象とし、更に地域を細分化してその域内各地の天気予報のみを放送するといったような場合には、キー局と系列局で同じ内容を放送できない。同様に、中央のの交通ニュースをキー局で配信しても、地方の系列局では利用できない。そのため、キー局では自局放送用のイベントメッセージを制作し、自局内でそれを放送し、系列局では系列局で自局放送用のイベントメッセージを制作し、自局内でそれを放送する。
【0012】
データ放送における素材制作と放送局での作業内容にはこのような4種のパターンがある。以上のことをまとめて示すと図10の如きである。
【0013】
放送対象の地域ごとに内容が異なることになるローカル情報
図2に示す連動型放送番組での画面例はキー局での放送画面例を示したものである。この画面例は、サッカー競技の中継放送番組1にバナー広告2やサッカー競技の附属情報3、天気予報4を織り交ぜて表示している様子を示している。サッカー競技の中継放送番組1は動画像であり、映像・音声・データのES(エレメンタリストリーム)についてPES(Packetirized Elementary Stream)伝送方式で伝送し、バナー広告2やサッカー競技の附属情報3は、BML言語で記述したBML文書を繰り返し送信するカルーセル伝送方式で伝送し、天気予報4は、表示すべき内容が埋め込まれていて、外部からの情報をもとに、イベントを送出(割込事象)することにより、表示すべき内容をリアルタイムに更新するような内容に、BML言語で記述したBML文書をイベントメッセージ伝送方式で伝送するようにしている。
【0014】
ここで、キー局と系列局での番組内容を考えてみると、サッカー競技の中継放送番組1とサッカー競技の附属情報3については地域によらず共通であるが、バナー広告2や、天気予報4については地域性が強い。そのため、サッカー競技の中継放送番組1とサッカー競技の附属情報3についてはキー局で制作したものを配信し、地域性の高いバナー広告2や、天気予報4については 各地域を受け持つ放送局で独自に作成する、そしてこれらを放送する。
【0015】
バナー広告2や、天気予報4であっても地域性のないもの、例えば、全国展開している商品やサービスなどについてのものや、全国各地の天気予報を順番に流すような放送形態を採用する場合は話は別であり、そのような場合にはキー局が全てを一括して制作して系列局にも配信するようにすれば良い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
デジタル放送におけるデータ放送においては、マルチメディア符号化としてインタネットと親和性の高いXMLをベースに、放送に必要な機能を付加したBML、B−XMLを採用している。これにより、番組連動サービス、独立データサービス、ニュース、天気予報、クイズ、データ配信などの多くのサービスが可能になる。
【0017】
ここでデータ放送を実施する際に問題となるのは、キー局と系列局で用いる共通番組素材(共通のコンテンツ(中身))以外の非共通番組素材が、共通番組素材の放送中に一部含まれるような構成内容を持つ放送の場合である。
【0018】
例えば、サッカー競技の放送番組にデータ放送にてサッカー競技の附属情報やバナー広告や、天気予報を付加した放送を提供することを考えてみる。この場合、キー局と系列局での番組内容をみてみると、サッカー競技の中継放送番組とサッカー競技の附属情報については地域によらず共通であるが、バナー広告や、天気予報については地域性が強い。そのため、サッカー競技の中継放送番組とサッカー競技の附属情報についてはキー局で制作したものを配信し、地域性の高いバナー広告や、天気予報については各地域を受け持つ放送局で独自に作成する。そしてこれらを多重して放送する。
【0019】
しかし、キー局では、サッカー競技の映像・音声やサッカー競技の附属情報の他、キー局用のバナー広告や、天気予報についても併せて番組制作し、これを系列局に配信するので、系列局では自己が独自に制作したバナー広告や、天気予報についてはキー局から配信された番組内容のうちから、入れ替え対象となるバナー広告や天気予報のコンテンツと差し替えるべく、入れ替え処理する必要がある。
【0020】
そのためには、事前にスケジュール情報をキー局から得て、どのタイミングでいつ、どれを何と入れ替える必要があるのかを知り、その際に置き替えて使用するコンテンツとその表示に用いるBML言語記述を用意して、放送スケジュールに設定登録し、それに基づき対象部分を系列局側で制作した入れ替え対象コンテンツと入れ替え、放送するという手順を踏むことになり、人手を煩わせて厄介である。
【0021】
また、予め制作して準備しておく時間が十分にとれないような内容のコンテンツを対象とするイベント指示でも、その指示に従ったコンテンツを放送に乗せたい要求もある。例えば、本当に役に立つ情報として視聴者に情報提供したいならば、半日前に発表された天気予報やその時点での天気、気温、湿度、風向風速といった観測情報よりも1時間前の、1時間前よりも15分前のというように、できるだけ新しい予報や観測情報を提供すべきであり、役に立つ交通情報を提供したいならば、1時間前の情報よりも30分前の、30分前よりも10分前のというようにできるだけ新しい情報を提供するといった具合に、いつもできるだけ新しい情報を提供すべきである。
【0022】
しかし、例えば、地域内の地区別天気予報をその放送の15分前に地域管轄の気象台から取得して放送に乗せる、あるいは、地域内の路線別地点別の交通状況を各管轄警察から取得して放送に乗せるといったような場面を考えると、そのデータを用意できたとしても、用意した新データ(コンテンツ)とその表示に用いるBML言語記述を用意して、それを放送に供するように、放送スケジュールに設定登録し、旧データに替えて放送できるようにする、といった設定し直しの余裕がない。
【0023】
従って、これを簡易に行うことができるシステムの出現が嘱望される。
【0024】
そこで、本発明の目的とするところは、データ放送において、地域性の高いコンテンツについて予め入れ替え対象のデータを用意しておきさえすれば、その用意したコンテンツと差し替えて番組放送することができるようにしたデータ放送用コンテンツ・ファイルの地域性情報差し替え装置およびデジタル放送システムのデータ放送装置およびデータ放送用コンテンツ・ファイルの地域性情報差し替え方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は次のように構成する。
【0026】
[1]第1には、本発明は、
データ放送用のコンテンツ・ファイルを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用するようにしたデータ放送において、
予め用意された地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を保持する保持手段と、前記コンテンツ・ファイル中に含まれる地域性の高い内容を持つ情報部分をそれぞれの放送地域対応に差し替える手段であって、前記コンテンツ・ファイルは、少なくとも予め定めた差し替え処理を示す標識を用いてデータ中の前記差し替え部分に標識を付与してなるデータとして配信を受け、このコンテンツ・ファイルについては前記標識の示す処理内容に従って前記コンテンツ・ファイルのデータを前記用意した差し替え用の情報と差し替え処理する差し替え手段と、前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする除去手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】
この発明はデータ放送用のコンテンツ・ファイルに含まれる地域性の高い情報部分を放送地域に合った内容に変更できるようにするものである。
【0028】
データ放送用の同じコンテンツ・ファイルを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用する場合に、前記コンテンツ・ファイル中に含まれる地域性の高い内容を持つ情報部分については、それぞれの放送地域対応に差し替える必要がある。その場合、系列局側では地域性の高い情報部分は自局に適合する内容に差し替えて放送に供することになる。差し替え部分は内容が何であるかは予定されているので各局は予め知ることができる。しかし、差し替えは各局で行わねばならないので、手動の場合その手間が大変である。
【0029】
本発明では、地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を用意して保持手段に保持させると共に、前記コンテンツ・ファイルは標識(メッセージコードなど)を用いて差し替え部分にこの標識を付したコンテンツ・ファイルとして配信するようにし、この配信を受けたコンテンツ・ファイルについては前記標識に従って前記差し替え部分を前記保持手段に保持させてある差し替え用の情報と差し替え処理した後、前記標識を除去処理して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルを得、自局のデータ放送に供するようにする。
【0030】
そのため、配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになるので、差し替えの手間が大幅に軽減される効果が得られる。
【0031】
[2]第2には、本発明は、
データ放送用のコンテンツ・ファイルを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用するようにしたデータ放送において、
外部より提供される移り変わりのある情報を取得する取得手段と、この取得手段の取得した前記移り変わりのある情報および予め用意された前記地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を保持する保持手段と、前記コンテンツ・ファイル中に含まれる移り変わりのある情報部分を最新情報に差し替えると共に地域性の高い内容を持つ情報部分をそれぞれの放送地域対応に差し替える手段であって、前記コンテンツ・ファイルは、少なくとも差し替え処理を示す標識を用いてデータ中の前記差し替え部分に標識を付与してなるデータとして配信を受け、このコンテンツ・ファイルについては標識の示す処理内容に従ってコンテンツ・ファイルのデータを前記保持手段に保持された差し替え用の情報と差し替え処理する差し替え手段と、前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする除去手段とを備える。
【0032】
この発明はデータ放送用のコンテンツ・ファイルに含まれる地域性の高い情報部分を放送地域に合った内容に変更できるようにするものであり、また、時とともに移り変わりのある情報部分を常に最新の内容に変更できるようにするものである。
【0033】
データ放送用のコンテンツ・ファイルを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用する場合に、前記コンテンツ・ファイル中に含まれる地域性の高い内容を持つ情報部分については、それぞれの放送地域対応に差し替える必要がある。移り変わりのある情報は、視聴者に最新のものを提供しようとするならば、最新のものを取得してその内容にコンテンツ・ファイルを書き替える必要がある。その場合、系列局側では地域性の高い情報部分は自局に適合する内容に差し替えて放送に供することになる。差し替え部分は内容が何であるかは予定されているので各局は予め知ることができる。また、移り変わりのある情報としては、例えば、天気予報や交通ニュース(道路混雑状況や鉄道運行情報など)、近隣空港での旅客機の発着便状況、株式市況、商品市況などがあり、これら刻々の変化のある情報はそれを掌握する事業者が配信している。しかし、差し替えは各局で行わねばならないので、手動の場合その手間が大変であり、また、常に最新の情報をデータ放送しようとするには、差し替え作業という時間的な制約が生じて困難である。
【0034】
本発明では、地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を用意して保持手段に保持させるようにし、また、外部より提供される移り変わりのある情報は、取得手段にて取得してこれを移り変わりのある情報部分の差し替え用として保持手段に保持させると共に、前記コンテンツ・ファイルは標識(メッセージコードなど)を用いて地域性の高い情報の差し替え部分にはそれ用の標識を付し、移り変わりのある情報の差し替え部分にはそれ用の標識を付したコンテンツ・ファイルとして配信するようにし、この配信を受けたコンテンツ・ファイルについては前記標識に従って前記差し替え部分を前記保持手段に保持させてある差し替え用の情報と差し替え処理した後、前記標識を除去処理して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルを得、自局のデータ放送に供するようにする。
【0035】
そのため、配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになり、移り変わりのある情報は、取得手段にて取得して保持手段に更新保持させるかたちで置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになるので、差し替えの手間が大幅に軽減され、刻々と変化する情報についても最新の情報をデータ放送で視聴者に提供できる効果が得られる。
【0036】
[3]第3には、本発明は、
データ放送用のコンテンツ・ファイルを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用するようにしたデータ放送において、
外部より提供される移り変わりのある情報を取得する取得手段と、
この取得手段の取得した前記移り変わりのある情報を差し替え用の情報として保持する保持手段と、
前記コンテンツ・ファイル中に含まれる前記移り変わりのある情報部分を前記保持手段に保持されている差し替え用の情報と差し替える手段であって、前記コンテンツ・ファイルは、少なくとも差し替え処理を示す標識を用いてデータ中の前記差し替え部分に標識を付与してなるデータとして配信を受け、このコンテンツ・ファイルについては標識の示す処理内容に従ってコンテンツ・ファイルのデータを前記保持手段に保持された差し替え用の情報と差し替え処理する手段と、前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルを得る除去手段とを備えたことを特徴とする。
【0037】
この発明はデータ放送用のコンテンツ・ファイルに含まれる刻々に変化のある情報部分を常に最新の内容に変更できるようにするものである。
【0038】
データ放送用の同じコンテンツ・ファイルを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用する場合に、前記コンテンツ・ファイル中に含まれる情報部分のうち、移り変わりのある情報部分は、視聴者に最新のものを提供しようとするならば、最新のものを取得してその内容にコンテンツ・ファイルを書き替える必要がある。その場合、系列局側では該当情報部分は自局で現在の内容に差し替えて放送に供することになる。差し替え部分は内容が何であるかは情報収集の瞬間まで各局は知ることができない。刻々の変化のある天気予報や交通ニュース(道路混雑状況や鉄道運行情報など)、近隣空港での旅客機の発着便状況、株式市況、商品市況などのような情報は、それを掌握する事業者が配信している。しかし、差し替えは各局で行わねばならないので、手動の場合その手間が大変であり、また、常に最新の情報をデータ放送しようとするには、差し替え作業という時間的な制約が生じて困難である。
【0039】
本発明では、外部より提供される移り変わりのある情報は、取得手段にて取得して差し替え用の情報として保持手段に保持させると共に、前記コンテンツ・ファイルは標識(メッセージコードなど)を用いて、移り変わりのある情報の差し替え部分には標識を付したコンテンツ・ファイルとして配信するようにし、この配信を受けたコンテンツ・ファイルについては前記標識に従って前記差し替え部分を前記保持手段に保持させてある差し替え用の情報と差し替え処理した後、前記標識を除去処理して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルを得、自局のデータ放送に供するようにする。
【0040】
そのため、配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、移り変わりのある情報は、取得手段にて取得して保持手段に更新保持させるかたちで置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになるので、差し替えの手間と時間が大幅に軽減され、しかも、刻々と変化する情報については最新の情報をデータ放送で視聴者に提供できる効果が得られる。
【0041】
[4]第4には、本発明は、
デジタル放送用のマークアップ言語を用いて記述した文書データをデータ放送用のコンテンツ・ファイルとすると共に、このコンテンツ・ファイルをテレビ放送番組に多重して送信することにより放送するようにしたシステムであって、前記データ放送用のコンテンツ・ファイルは共通のものを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用するようにしたデジタル放送システムにおいて、
予め用意された前記地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を保持する保持手段(更新素材データベース)と、前記コンテンツ・ファイルの文書データ中に含まれる地域性の高い内容を持つ情報部分をそれぞれの放送地域対応に差し替える手段であって、前記文書データは、少なくとも差し替え処理を示す予め定めた標識を用いて文書データ中の前記差し替え部分に標識付与してなる文書データとして配信を受け、この文書データについては標識の示す処理内容に従って前記文書データを前記用意した差し替え用の情報と差し替え処理する差し替え手段と、前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする除去手段とを備えたことを特徴とする。
【0042】
この発明はデータ放送用のコンテンツ・ファイルに含まれる地域性の高い情報部分を放送地域に合った内容に変更できるようにするものである。
【0043】
データ放送のコンテンツ・ファイルはデジタル放送用のマークアップ言語を用いて記述した文書データをデータ放送用のコンテンツ・ファイルとするが、一般に、それはキー局で作成したものを系列局側に配信し、系列局側ではこれを自局でのデータ放送に利用する。しかし、コンテンツ・ファイルには地域性の高い情報部分も含まれる。その場合、系列局側では地域性の高い情報部分は自局に適合する内容に差し替えて放送に供することになる。差し替え部分は内容が何であるかは予定されているので各局は予め知ることができる。しかし、差し替えは各局で行わねばならないので、手動の場合その手間が大変である。
【0044】
本発明においては、前記文書データは、少なくとも差し替え処理とそれを示す標識およびその他の各種処理内容を示す予め定義した標識を用いて前記文書データの前記差し替え部分にこの標識を付した文書データとして配信する。差し替え手段は配信を受けた文書データ中の標識の示す処理内容に従って前記文書データを前記用意した差し替え用の情報と差し替え処理し、不要になった前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする。
【0045】
そのため、本発明システムによれば、保持手段(更新素材データベース)に、データ放送用のコンテンツ・ファイルにおける前記地域性の高い情報部分についての差し替え用の情報を予め用意して保持させておけば、差し替え手段は配信を受けた文書データ中の標識の示す処理内容に従って前記文書データを前記用意した差し替え用の情報と差し替え処理し、不要になった前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとするから、配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになるので、差し替えの手間が大幅に軽減される効果が得られる。
【0046】
[5]また第5には、本発明は、
デジタル放送用のマークアップ言語を用いて記述した文書データをデータ放送用のコンテンツ・ファイルとすると共に、このコンテンツ・ファイルをテレビ放送番組に多重して送信することにより放送するようにしたシステムであって、前記データ放送用のコンテンツ・ファイルは共通のものを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用するようにしたデジタル放送システムにおいて、
予め用意された前記地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を保持する更新素材保持手段(更新素材データベース)と、配信を受ける前記データ放送用のコンテンツ・ファイルは、このコンテンツ・ファイルを構成する文書データを、予め定義した処理内容を示す標識を用いて前記文書データにおける前記差し替え部分に付した文書データに加工されたものであり、この配信を受けたコンテンツ・ファイルを取り込む取り込み手段と、この取り込み手段にて取り込まれたコンテンツ・ファイルを保持する番組素材保持手段(番組素材データベース)と、前記予め定義した処理内容を示す標識とその標識の示す処理内容を保持した知識手段と、前記コンテンツ・ファイルの文書データ中に含まれる地域性の高い内容を持つ情報部分をそれぞれの放送地域対応に差し替える手段であって、前記番組素材保持手段から読み出したコンテンツ・ファイルの文書データにおける前記標識に従い、前記知識手段の知識を用いて処理することにより、前記文書データの前記差し替え部分については前記更新素材保持手段に保持された差し替え用の情報と差し替える差し替え手段と、前記標識は除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする除去手段とを備える。
【0047】
本発明においては、前記文書データは、差し替え処理が必要な部分に対してはそれを示す標識を付すなど、処理の必要な部分に対しては目的の処理内容を示す予め定義した標識を用いて前記文書データの対応部分にその標識を付した文書データとして配信する。差し替え手段は配信を受けた文書データ中の標識の示す処理内容に従って前記文書データを処理し、差し替え用の標識の付された部分に対応する差し替え部分については前記用意した差し替え用の情報と差し替え処理し、不要になった前記標識を除去手段は除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする。
【0048】
そのため、本発明システムによれば、保持手段(更新素材データベース)に、データ放送用のコンテンツ・ファイルにおける前記地域性の高い情報部分についての差し替え用の情報を予め用意して保持させておけば、差し替え手段は配信を受けた文書データ中の標識の示す処理内容に従って処理し、差し替え用の標識の付された部分に対応する差し替え部分については前記文書データを前記用意した差し替え用の情報と差し替え処理し、不要になった前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとするので、配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになり、差し替えの手間が大幅に軽減される効果が得られる。
【0049】
[6]また第6には、本発明は、
デジタル放送用のマークアップ言語を用いて記述した文書データをデータ放送用のコンテンツ・ファイルとすると共に、このコンテンツ・ファイルをテレビ放送番組に多重して送信することにより放送するようにしたシステムであって、前記データ放送用のコンテンツ・ファイルは共通のものを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用するようにしたデジタル放送システムにおいて、
各地の放送局に対して配信する前記データ放送用のコンテンツ・ファイルとして、このコンテンツ・ファイルを構成する文書データを、地域性の高い情報部分について、差し替えを指示する標識を付した文書データに加工して配信する配信手段と、この配信手段より配信を受けたコンテンツ・ファイルを取り込む取り込み手段と、この取込手段にて取り込んだコンテンツ・ファイルを保持する番組素材保持手段(番組素材データベース)と、予め用意された前記地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を保持する更新素材保持手段(更新素材データベース)と、前記コンテンツ・ファイルの文書データ中に含まれる地域性の高い内容を持つ情報部分をそれぞれの放送地域対応に差し替える手段であって、前記番組素材保持手段から読み出したコンテンツ・ファイルの文書データにおける前記標識に従い、この文書データの前記差し替え部分を前記更新素材保持手段に保持された差し替え用の情報と差し替え処理すると共に、前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする差し替え手段(データ放送送信手段)とを備える。
【0050】
本発明のデータ放送システムにおいては、前記文書データは、加工手段により前記文書データは、差し替え処理が必要な部分に対してはそれを示す標識を付すなど、処理の必要な部分に対しては目的の処理内容を示す予め定義した標識を用いて前記文書データの対応部分にその標識を付した文書データとして加工し、配信する。これを各局では取り込み手段により取り込み、番組素材保持手段(番組素材データベース)に保持させる。差し替え手段はこれを読み出して文書データ中の標識の示す処理内容に従って前記文書データを処理し、差し替え用の標識の付された部分に対応する差し替え部分については更新素材保持手段に保持された差し替え用の情報と差し替え処理し、不要になった前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする。
【0051】
そのため、本発明システムによれば、保持手段(更新素材データベース)に、データ放送用のコンテンツ・ファイルにおける前記地域性の高い情報部分についての差し替え用の情報を予め用意して保持させておけば、差し替え手段は配信を受けた文書データ中の差し替え処理を示す標識の付された部分に対応する差し替え部分については更新素材保持手段に用意した差し替え用の情報と差し替え処理し、不要になった前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとするから、配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになるので、差し替えの手間が大幅に軽減される効果が得られる。
【0052】
[7]また第7には、本発明は、
デジタル放送用のマークアップ言語を用いて記述した文書データをデータ放送用のコンテンツ・ファイルとすると共に、このコンテンツ・ファイルをテレビ放送番組に多重して送信することにより放送するようにしたシステムであって、前記データ放送用のコンテンツ・ファイルは共通のものを各局に配信してこれを各局でデータ放送に利用する場合に、前記コンテンツ・ファイルの文書データ中に含まれる地域性の高い内容を持つ情報部分をそれぞれの放送地域対応に差し替えるための方法として、
前記地域性の高い情報部分の差し替え用の情報を用意して保持手段に保持させると共に、前記文書データは予め定義した処理内容を示す標識を用いて前記文書データの前記差し替え部分にこの標識を付した文書データとして配信を受け、この標識の示す処理内容に従って前記文書データを前記保持手段に保持させてある差し替え用の情報と差し替え処理した後、前記標識を除去処理して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルを得、自局のデータ放送に供することを特徴とする。
【0053】
本発明の地域性情報差し替え方法においては、前記文書データは、少なくとも差し替え処理とそれを示す標識およびその他の各種処理内容を示す予め定義した標識を用いて前記文書データの前記差し替え部分にこの標識を付した文書データとして配信する。そのため、本発明システムによれば、保持手段(更新素材データベース)に、データ放送用のコンテンツ・ファイルにおける前記地域性の高い情報部分についての差し替え用の情報を予め用意して保持させておけば、配信を受けた文書データ中の標識の示す処理内容に従って前記文書データを前記用意した差し替え用の情報と差し替え処理し、不要になった前記標識を除去して自局データ放送用のコンテンツ・ファイルとする。
【0054】
そのため、配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになるので、差し替えの手間が大幅に軽減される効果が得られる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、例えば、地域性の高い内容のコンテンツについて、地域毎の放送局においてそのコンテンツをその放送局で用意したコンテンツに自動差し替えする機能を有する本発明のデータ放送システムの概略構成を示すブロック図である。
【0056】
図1は、本発明による連動型のデータ放送システムの構成図であり、10はキー局システム、20は系列局システム、NWはこれらキー局システム10と系列局システム20とを結ぶ高速の有線伝送路である。
【0057】
キー局システム10は、データ放送制作システム11、番組素材データベース12、更新素材データベース13、上位システム14、イベントメッセージ送出部15、データ放送送出システム16、多重化部17、送信部18a、送信部18b、アンテナ19、そして、系列局番組配信用アンテナANTkを備えている。、
これらキー局システム10の構成要素のうち、データ放送制作システム11は、データ放送用のコンテンツを制作するための制作・編集装置であり、一般情報、例えば、天気予報や交通ニュース、近隣空港での旅客機の発着便状況、緊急ニュース、お知らせなどの一般情報、バナー広告、番組附属情報(例えば、スポーツ番組での選手情報など)をその画面レイアウトや送出日時(実施時点)を示す指令情報などを含めてBML言語を用いて処理内容や指示を記述(文書データの記述)するなど、データ放送に用いるためのデータ作成や編集、グラフィックス作成や編集、BML言語(あるいは、B−XML言語)利用の文書データ記述作成(データ放送用のコンテンツ・ファイルの作成)や編集、シミュレーションなどを行うことができるシステムである。また、作成した文書データの記述ファイルやデータ・ファイル、グラフィックス・データ・ファイルなどのコンテンツファイルを、有線伝送路NWを介して系列局システム20に伝送する機能をも有している。
【0058】
前記文書データ記述としては、基本的には表示したい文字列をテレビ(TV)画面のどの位置にどの大きさ、どのフォントで何時、どのくらいの期間、どのような形態でどのように表示する、といったようなTV受像機側でのデータ放送内容表示などに係わる内容であり、データ放送用のコンテンツとしてそのまま放送に使用される文書データ内容である。
【0059】
本発明では、このようなデータ放送用のコンテンツとしての文書データ内容に、更に放送局での編集用のメッセージコード(標識)を利用できる。
【0060】
メッセージコードは、前記文書データ記述したファイル(データ放送用のコンテンツ・ファイル)における差し替えしたい文字列(あるいはグラフィクスなど)に対しての差し替え指示するためのコードであったり、変更しないことを示すコードであったり、領域の始まりや終わりを示すコードであったりするなど、独自に定義したコードであり、これを前記文書データ記述したファイル(データ放送用のコンテンツ・ファイル)における処理対象部分の頭に付すかたちで付与挿入するといった具合に、各系列局などでの文字列差し替え等の自動処理に用いるために用いる。
【0061】
前記文書データ記述したファイル(データ放送用のコンテンツ・ファイル)は、BML言語あるいは、B−XML言語により記述される文書データであるから、データ放送用コンテンツの送り出し指示、差し替え指示、終了指示、実行開始指示、実行条件、などといった放送局側での必要な指示(イベントメッセージ)をBML言語やB−XML言語で定義してそれを用いることもできるが、データ放送送信用コンテンツとしてそのまま利用することはできなくなるので、識別し易いメッセージコードを用いるようにし、メッセージコードに従った処理を済ませた後に、不要となったメッセージコードを削除することで、処理後は処理結果が反映された内容を持つデータ放送用のコンテンツ・ファイルにすることができ、この放送用のコンテンツ・ファイルはそのまま、データ放送用に利用することができるようになる。
【0062】
メッセージコードを利用することにより、例えば、「天気予報」のコンテンツ表示を、O時×分Δ秒の時点から30秒間にわたり表示するというイベント指示を含めて与えるに当たり、「天気予報」、「今夜のOO地方は」の文字列とそれに続いて天気予報内容「晴れ」、「雨」などの文字列内容でコンテンツ表示するとして、各局に対しては、「今夜のOO地方は」の部分と、天気予報内容の部分をその地方の地方名とその地方の気象台発表の電気予報内容にするといった指示を、データ放送用のコンテンツ・ファイルの文書データ中に記述してその反映処理に利用することができる。
【0063】
また、番組素材データベース12は、放送に供するために制作した放送番組のデータ・ファイルや中継されてきた放送番組のデータ・ファイル、上記データ放送制作システム11で制作されたキー局/系列局共通のデータ放送用コンテンツのファイル、BML言語記述の文書データ・ファイルを保持したデータベースであり、更新素材データベース13は、キー局でのデータ放送に供するために上記データ放送制作システム11で制作されたキー局用のコンテンツのファイルやBML言語記述の文書データ・ファイルを保持したデータベースである。これら番組素材データベース12と更新素材データベース13は、番組サーバを構成する。
【0064】
また、上位システム14は、システム全体の管理運営を司る上位計算機(EDPS;Equipment Data Processing System)や1日分の放送に必要な番組送出データを管理し、処理するデータサーバ(DS;Data Server)を含み、DSに保持させてある1日分の番組表を定時刻に合わせて、データ放送送出システム16に対し、放送すべき番組の送信指令を発令したり、スポーツ中継などに有りがちな雨天中止や試合早終・延長といった緊急な予定変更に対処するための番組変更などを含めた予め用意してあるパターン別スケジュールに合わせての番組編成情報に従って緊急時に、そのときの当て嵌まるパターン対応の放送すべき番組の送信指令をデータ放送送出システム16に対し、発令したりするなどの放送運行の管理と制御を司るシステムである。
【0065】
また、イベントメッセージ送出部15は、データ放送のイベントメッセージを保持したデータベースであり、放送スケジュールや放送シナリオに合わせてデータ放送制作システム11で制作者が作成したBML言語記述(あるいは、B−XML言語記述)による前記文書データを保持し、また、この文書データから抽出した実行開始指示、実行条件などといったイベントメッセージを指定の実施時点において取り出してデータ放送送出システム16に与えることができるようにしたものである。
【0066】
また、データ放送送出システム16は、指示のあったコンテンツのファイルを番組素材データベース12から読み出すと共に、入れ替え指示のメッセージコードがある対象については更新素材データベース13から読み出して置き換えるなどの処理を実施する構成素材管理機能及びその読み出したファイルや置き換え処理済みのコンテンツ・ファイルを多重化部17に送出する送出機能を少なくとも有するものであって、上位システム14の制御のもとに、番組サーバである番組素材データベース12から現時点で放送する放送番組のファイルを読み出して送出すると共に、イベントメッセージ送出部15から与えられるデータ放送のイベントメッセージに従い、番組サーバである更新素材データベース13から、対象のコンテンツを読み出して送出する機能を有するものである。
【0067】
また、多重化部17は、データ放送送出システム16から送出された放送番組やデータ放送のコンテンツを多重化して視聴者向けデジタル放送データとして出力すると共に、放送番組と番組附属情報について、これを多重化して系列局配信用のデジタル放送データとして出力するものであり、送信部18aはこの多重化部17で多重化された視聴者向けデジタル放送データを電波にしてアンテナ19から送信するためのものであり、送信部18bは多重化部17で多重化された系列局配信用のデジタル放送データを電波にして系列局番組配信用アンテナANTkより送信するためのものである。
【0068】
また、系列局システム20は、データ放送制作システム21、番組素材データベース22、更新素材データベース23、上位システム24、イベントメッセージ送出部25、データ放送送出システム26、多重化部27、送信部28、アンテナ29、配信番組受信用アンテナANTa、中継受信装置30を備えている。
【0069】
これら系列局システム20の構成要素のうち、上位システム24は、前述の上位システム14と同じものである。また、番組素材データベース22は、前述のキー局システム10側から有線伝送路NWを介して送られてきた文書データの記述やコンテンツ・ファイルのうち、コンテンツ・ファイルを保持するためのデータベースであり、更新素材データベース23は、自局でのデータ放送に供するために上記データ放送制作システム21で制作される自局用のコンテンツ(差し替え対象のコンテンツと差し替えるための地域性の高い情報部分となるコンテンツ・ファイル)のファイルやBML言語記述の文書データのファイルを保持するデータベースである。
【0070】
データ放送制作システム21は、データ放送用のコンテンツを制作するための制作・編集装置であって、基本的には前記キー局システム10におけるデータ放送制作システム11と同じ機能を持つが、この制作システム21は、キー局側から有線伝送路NWを介して送られてきたコンテンツ・ファイルを取り込み番組素材データベース22に保存したり、読み出したりする機能を持つ。
【0071】
そして、このデータ放送制作システム21により、例えば、自局の放送エリアで用いる地域性の高い天気予報や交通ニュース、近隣空港での旅客機の発着便状況、緊急ニュース、バナー広告、お知らせなどをその画面レイアウトや送出日時(実施時点)を示す指令情報などを含めてBML言語を用いて処理内容を記述(プログラミング)するなど、データ放送に用いるためのデータ作成や編集、グラフィックス作成や編集、BML言語(あるいは、B−XML言語)利用の文書データ記述作成や編集、シミュレーションなどを行うことができるシステムである。
【0072】
また、イベントメッセージ送出部25は、データ放送のイベントメッセージを保持したデータベースであり、キー局システム10側から有線伝送路NWを介して送られてきた前記文書データ(放送スケジュールや放送シナリオに合わせてキー局システム10側におけるデータ放送制作システム11で制作者が作成したBML言語記述(あるいは、B−XML言語記述)による前記文書データ)を保持し、また、この文書データから抽出した実行開始指示、実行条件などといったイベントメッセージにより指定される実施時点においてそのイベントメッセージを取り出してデータ放送送出システム16に与えることができるようにしたものである。
【0073】
また、データ放送送出システム26は、指示のあったコンテンツのファイルを番組素材データベース22から読み出すと共に、入れ替え指示のメッセージコードがある対象については更新素材データベース23から読み出して置き換えるなどの処理を実施する構成素材管理機能及びその読み出したファイルや置き換え処理済みのコンテンツ・ファイルを多重化部27に送出する送出機能を少なくとも有するものであって、上位システム24の制御のもとに動作して、イベントメッセージ送出部25から与えられるデータ放送のイベントメッセージに従い、番組素材データベース22から現時点で放送するデータ放送のコンテンツ・ファイルを読み出して送出すると共に、コンテンツ・ファイルにおける地域性の高い情報部分を当該コンテンツ・ファイル中に記述してあるメッセージコードに従ってそのメッセージコードの示す差し替え対象の部分については更新素材データベース23から、差し替え対象を読み出して差し替えるなどコードにより定まる所定の処理を施す機能を有するものである。
【0074】
また、中継受信装置30はキー局システム10側から送信されてきた放送番組や附属情報の電波を系列局番組配信用アンテナANTaを介して受信すると共に復調して放送番組や附属情報として出力する装置であり、多重化部27は、中継受信装置30にて受信され、復調された放送番組および番組附属情報と、データ放送送出システム26から送出されたデータ放送のコンテンツを多重化してデジタル放送データとして出力するものであり、送信部28はこの多重化部27で多重化されたデジタル放送データを電波にして送信用アンテナ29から視聴者向けに送信するためのものである。
【0075】
次に、このような構成の本システムの作用を説明する。
【0076】
キー局においては通常のTV放送番組(番組の映像と音声)の他に、データ放送用のコンテンツを制作してキー局での放送に供すると共に、キー局から系列局にも配信して系列局での放送に供する。データ放送用のコンテンツはキー局においてデータ放送制作システム11により、制作する。データ放送用のコンテンツとしては、例えば、天気予報や交通ニュース(道路混雑状況や鉄道運行情報など)、近隣空港での旅客機の発着便状況、株式市況、商品市況、緊急ニュース、お知らせなどの一般情報、バナー広告、番組附属情報(例えば、スポーツ番組での選手情報や、出演者情報など)をBML言語(あるいは、B−XML言語)利用して文書データとして記述するかたちで作成し、また、グラフィックスを作成して前記文書データに関連付けたり、映像ファイルや音声ファイルを関連付けたりするかたちで作成する。
【0077】
キー局では制作した各TV放送番組やデータ放送用の各コンテンツの番組進行表(番組進行を細かく定めたシナリオ)を作成し、これに基づき、キー局側の管理者は上位システム14に放送進行に関する制御のための細かい制御設定を事前に行うことになる。また、キー局では、キー局配信の各番組やデータ放送用の各コンテンツの放送内容を作成し、これを前記作成した番組進行表とともに系列局に事前に配信しておく。配信の仕方は伝送路NWやファクシミリ等を使用した通信伝送でも良いし、インタネット配信でも良く、また、郵便物として配信する方式でも良いなど、その手段は問わない。
【0078】
キー局では上述のようにしてデータ放送用のコンテンツとして作成したものを、番組素材データベース12に保持させておき、また、コンテンツのうち、地域性の高い情報部分については差し替え用のデータをデータ放送制作システム11で作成してこれは更新素材データベース13に保存しておく。そして、キー局においては番組進行表に基づく上位システム14の制御および指示のもとに、データ放送送出システム16が指示のあったコンテンツのファイルを番組素材データベース12から読み出すと共に、入れ替え指示のメッセージコードがある対象については更新素材データベース13から読み出して置き換えるなどの処理を実施する。そして、キー局においては番組進行表(計画した番組進行予定スケジュール)に基づいて別途与えられる前記TV放送番組と共に多重化部17にて放送用に多重化し、送信部18aを介してアンテナ19より電波に乗せて視聴者向けに送信する他、TV放送番組と番組附属情報については、放送用とは別に多重化部17により多重化して送信部18bを介してアンテナANTkより系列局に向け電波に乗せて配信する。
【0079】
視聴者側のテレビ受像機では、放送電波を受信して復調し、分離化してTV番組とデータ放送に分け、TV番組は映像・音声再生系により再生してディスプレイに映像として再生表示し、音声はスピーカより再生することになる。また、データ放送については、分離化した段階で個別のコンテンツに分けられているので、各コンテンツの文書データの記述に基づき、TV受像機の内蔵するBML言語(あるいは、B−XML言語)対応のブラウザにより各コンテンツが再生処理されてディスプレイに像として表示されることになる。その表示レイアウトは各コンテンツの文書データの定義内容に従う。
【0080】
また、キー局においては、データ放送制作システム11により制作したデータ放送用のコンテンツのうち、番組附属情報を除く他は制作終了後に伝送路NWを介して系列局側に事前に配信しておく。地域性の強い情報内容については系列局側で自己の放送地域に合わせて予め内容を作り直して入れ替えることができるようにするためである。番組附属情報を除くのは、番組附属情報がTV放送番組と密接に関連する情報であるため、内容の変更を要しないためである。従って、原則として系列局では内容の変更は行わないが、系列局側で変更が必要な内容を含むことになる場合には、事前に系列局に配信しておくことになることは云うまでもない。
【0081】
一方、系列局ではキー局から提供された各TV放送番組やデータ放送用の各コンテンツの番組進行表(番組進行を細かく定めたシナリオ)に基づき、系列局側管理者が、自局の上位システム24に、放送進行に関する制御のための細かい制御設定を事前に行うことになる。また、キー局から、データ放送用のコンテンツを伝送路NWを介して事前に配信を受けた系列局側においては、その配信をデータ放送制作システム21で受ける。そして、データ放送制作システム21は、その受信した各コンテンツについて番組素材データベース22に保持させる。
【0082】
また、系列局では、キー局から受け取った番組進行表やデータ放送用のコンテンツを閲覧し、データ放送制作システム21を使用して、地域性の高い情報部分については、その情報内容の置き換え用としての必要なデータを作成して更新素材データベース23に保存する。
【0083】
そして、系列局においては番組進行表に基づく上位システム24の制御および指示のもとに、データ放送送出システム26が、当該指示のあったコンテンツのファイルを番組素材データベース22から読み出すと共に、入れ替え指示のメッセージコードがある対象については更新素材データベース23から読み出して置き換えるなどの処理を実施する(構成素材管理機能による処理)。また、系列局側の中継受信装置30はキー局システム10側から送信されてきた放送番組や附属情報の電波を系列局番組配信用アンテナANTaを介して受信し、それを中継受信装置30において復調して放送番組や附属情報として多重化部27に出力する。
【0084】
そして、上位システム24の制御および指示のもとに、イベントメッセージ送出部25がコンテンツの文書データに基づいたイベントメッセージを送出するので、データ放送送出システム26では、そのイベントメッセージに従って前記構成素材管理機能による処理済みのデータ放送用のコンテンツを、自局放送用として多重化部27に出力する(送出機能による送出処理)。
【0085】
多重化部27では、これらのコンテンツと中継受信装置30からの放送番組や附属情報を放送用に多重し、送信部28を介してアンテナ29より電波に乗せて視聴者向けに送信する。
【0086】
当該系列局の放送エリア内の視聴者側テレビ受像機では、放送電波を受信して復調し、分離化してTV番組とデータ放送に分け、TV番組は映像・音声再生系により再生してディスプレイに映像として再生表示し、音声はスピーカより再生することになる。また、データ放送については、分離化した段階で個別のコンテンツに分けられているので、各コンテンツの文書データの記述に基づき、TV受像機の内蔵するBML言語(あるいは、B−XML言語)対応のブラウザにより各コンテンツが再生処理されてディスプレイに像として表示されることになる。
【0087】
基本的な動作はこのようなものであるが、本発明システムにおける最大の特徴は、データ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようにした点である。その仕組みを次に説明する。
【0088】
<手法1>
データ放送用のコンテンツとしては、番組附属情報の他、天気予報や交通ニュース、近隣空港での旅客機の発着便状況、緊急ニュース、バナー広告、株式市況情報、お知らせなど様々なものがあるが、その表示する中身としての文字データやグラフィックス、音声などの他に、各コンテンツ毎に画面レイアウトや送出日時(実施時点)を示す指令情報などを含めてBML言語(あるいは、B−XML言語)を用いて処理内容を記述する。前記表示内容となる中身を埋め込んだBML言語(あるいは、B−XML言語)記述による文書データとしてファイル化したものを用意する。そして、本システムでは、局間で配信するデータ放送用のコンテンツについて、放送のために視聴者向けに放送送信するBML言語(あるいは、B−XML言語)記述による放送用本体としてのコンテンツに含まれる文書データの記述の他、放送局処理用の指示コマンドとも云うべきメッセージコード(標識)を用意してコンテンツに埋め込んだものを系列局側に配信するようにする。
【0089】
放送局処理用の指示コマンドは、例えば、それ専用のメッセージコードを定義し、このメッセージコードによりどのような処理をするかを定めたもので、そのメッセージコードに従い、処理を自動的に進めていくことができるようにするものである。
【0090】
視聴者向け文書データの記述とは別に、用意した放送局用の処理用コマンド(メッセージコード)を用いて視聴者向け文書データの記述に放送局用処理の指示内容を埋め込み、系列局ではこの埋め込まれた放送局用処理の指示内容に従って中身の置き換えなどを自動的に実施させるようにする。置き換えデータはそれぞれの局において予め作成して更新素材データベース13,23に例えば順番に保持させておく。放送局用の処理用コマンドに従った処理はデータ放送送出システム16,26における構成素材管理機能が担う。
【0091】
すなわち、データ放送送出システム16,26における構成素材管理機能には、視聴者向け文書データの記述中に埋め込まれた放送局用処理の内容を示すメッセージコードに従い必要な処理を行うように構成してあり、置き換えの処理は更新素材データベース13,23に保持させた情報を利用して行うものある。置き換えは最も単純には出現順に行うように置き換えるの素材を用意することであるが、さまざまな手法が知られているので、所望の最適手法を採用するのがよい。
【0092】
今、例えば、図2に示すような連動型放送番組をキー局で制作し、系列局に配信して放送に供する場合を例に説明する。系列局としては例えば、図3に示すように香川県下を放送エリアとする放送局を考えてみる。図2において、1はTV放送番組であり、2はバナー広告、3は番組附属情報、4は天気予報である。TV放送番組1はこの例の場合、スポーツ中継(サッカー競技中継)であり、バナー広告2として“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”という広告文言と、“ご連絡は(03)6678−2233まで”という問い合わせ先電話番号を広告する内容を画面下部領域に貼り込むかたちで表示し、画面左側領域にサッカー競技の出場選手一覧を番組附属情報3として表示し、画面上端部領域に6月9日20時の東京都の天気として東京の気象台から提供を受けた“6月9日 20時 東京都 晴れ”という内容の情報を天気予報4として表示した画面である。
【0093】
これを系列局の香川の放送局では、TV放送番組1としてはキー局から配信を受けたスポーツ中継をそのまま放送し、バナー広告2として全国展開の企業の“美月スポーツ用品”であったとしても、問い合わせ先は地域性の強い情報である電話番号となっているので“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”という広告文言はそのままキー局からの配信通りの内容を踏襲することとするが、電話番号はキー局側からの“ご連絡は(03)6678−2233まで”という内容に替えて、“ご連絡は(0878)78−2233まで”という内容に変更して画面下部領域に貼り込むかたちで表示し、画面左側領域にサッカー競技の出場選手一覧はキー局から配信を受けたものそのままを番組附属情報3として表示し、画面上端部領域に6月9日20時の香川県の天気として香川県下を管轄する気象台から提供を受けた“6月9日 20時 香川県 雨”という内容の情報を天気予報4として表示したいとする。
【0094】
編集用のメッセージコード(標識)として、「情報部分を外部から取り込んだデータに置き換える」という指示を示すコード、「情報部分を自局で用意したデータに置き換える」というコード、「情報部分を変更しない」というコード、何時送出させるか送出指示のためのイベントに使用する「送出日時」の指定データであることを示すコード(この日時を用いた発火イベントであることを示すコード(イベントメッセージ)として定めても良い)、… といった様々なコードやイベントを定義して用意する。
【0095】
一例ではあるが、メッセージコードとしては、例えば、“00”から“09”までの0番台、“11”から“19”までの10番台、“21”から“29”までの20番台、“31”から“39”までの30番台、“41”から“49”までの40番台、…というように2桁のコードを利用する。
【0096】
そして、例えば、ファイル管理情報が“0”番台でファイル管理情報としてイベント番号やヘッダ情報などの格納部分にはコード「00」を用い、イベントデータ部分の始まりにはコード「01」を用い、イベントデータ部分の終わりにはコード「09」を付してファイルの先頭から末尾までが明確になるにようにする。
【0097】
そして、「情報部分を外部から取り込んだデータに置き換える」という指示を示すコードが「41」、「情報部分を自局で用意したデータに置き換える」というコードが「31」、「情報部分を変更しない」というコードが「21」、何時送出させるかその指示のためのイベントに使用する「送出日時」の指定データであることを示すコードが「11」と定められたとする(図4(a)参照)。
【0098】
キー局で放送するバナー広告の中身は図4(b)であるから、これに合わせてこの場合、キー局で作成する配信用データ放送の中身は、バナー広告2用としては表示日時情報に関する記述、表示レイアウトに関する記述(画面下部領域に貼り込むかたちで表示することを指定する記述)、広告文言内容“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”“ご連絡は(03)6678−2233まで”、といった内容をBML文書データ(またはB−XML文書データ)のかたちで記述する。自局データ放送用としての文書データとして記述するわけである。
【0099】
そして、本発明ではこれに更にデータ放送送出システム16,26での編集用情報としてメッセージコードを付加する。すなわち、「表示日時情報」部分にはコード「11」を付加し、“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”なる文字列部分にはコード「21」を付加し、“ご連絡は”なる文字列部分にはコード「21」を付加し、(03)6678−2233”なる文字列部分にはコード「31」を付加し、“まで”なる文字列部分にはコード「21」を付加するわけである。
【0100】
その結果、データ放送用としての文書データにおける表示に関係する文字列のデータ部分にはコード「11」+「表示日時情報」,コード「21」+“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”なる文字列,コード「21」+“ご連絡は”なる文字列,コード「31」+“(03)6678−2233”なる文字列,コード「21」+“まで”なる文字列,という文書データ内容を持つ形態になる(図4(f)参照)。
【0101】
さらに、この文書データに対して、前と後にコード「01」+「イベントデータスタート」とコード「09」+「イベント終了」を付し、これをキー局側では、どのイベントに対するものであるかを示す「イベント番号」の情報や「送出日時」の情報等を、コード「00」とともに付与した形式でこの文書データのファイルを番組素材データベース12に保持させておき、同様の内容のファイル(コンテンツ)を系列局側に伝送路NWを介して配信する。
【0102】
そして、系列局(香川)では置き換える情報部分“(0878)78−2233”なる文字列を予め作成して更新素材データベース23に保持させておき(図4(e)参照)、伝送路NWを介して配信されたキー局からのファイル(コンテンツ)については受信して番組素材データベース22に保持させておく。そして、放送時刻が近づくと上位システム24の指示に従ってデータ放送送出システム26は番組素材データベース22から放送対象のファイル(コンテンツ)を読み出す。データ放送送出システム26ではその構成素材管理機能が、当該読み出した放送対象のファイル(コンテンツ)についてそのファイルに付加されている各コードに従ってコードの持つ意味の通りに処理を加え、置き換え情報については更新素材データベース23より該当のものを読み出して置き換えることで、バナー広告2用としての中身における編集用情報としてメッセージコード付加対応部分は、コード「11」+「表示日時情報」(変化せず),コード「21」+“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”なる文字列(変化せず),コード「21」+“ご連絡は”なる文字列(変化せず),コード「31」+“(0878)78−2233”なる文字列(これは(03)6678−2233からの変更),コード「21」+“まで”なる文字列(変化せず),という内容となる(図4(g)参照)。
【0103】
キー局側では上記ファイル(コンテンツ)は自局用としてもともと作成してあるのでこのような変換処理は不要であるが、形式的に変換処理を行わせても良い。
【0104】
データ放送送出システム16,26における構成素材管理機能では、その後、メッセージコードなど不要部分は削除処理し、自局データ放送用としての文書データ記述にする(BMLまたはB−XML文書データの記述)。そして、その中の送出日時情報についてはイベントメッセージ送出部15,25に渡し、イベントメッセージ送出部15,25は、送出日時情報に従って、その送出時刻に達するとデータ放送送出システム16,26における送出機能に送信を指示する。
【0105】
そして、この送信の指示を受けたデータ放送送出システム16,26の送出機能では自局データ放送用としての前記文書データをデータ放送するために多重化部17,27に出力する。そして、他のデータ放送用のコンテンツやTV放送番組と共に多重化して放送電波として送信すれば、これを受信したキー局放送領域内の視聴者のテレビ受像機には指定の画面位置に、“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に ご連絡は(03)6678−2233まで”という内容のバナー広告が表示され、系列局(香川)放送領域内の視聴者のテレビ受像機には指定の画面位置に、“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に ご連絡は(0878)78−2233まで”という内容のバナー広告が表示されて、地域に密着した内容のバナー広告となる。
【0106】
同様に、天気予報4のデータ放送部分は、キー局で放送する天気予報の中身が図5(b)であったとすると、これに合わせてこの場合、キー局で作成する配信用データ放送の中身は、天気予報4の表示としては表示日時情報に関する記述、表示レイアウトに関する記述(画面上部領域に貼り込むかたちで表示することを指定する記述)、文言内容“6月9日 20時 東京都 晴れ”、といった内容をBML文書データ(またはB−XML文書データ)のかたちで記述する。自局データ放送用としての文書データとして記述するわけである。
【0107】
そして、本発明ではこれに更にデータ放送送出システム16,26での編集用情報としてメッセージコードを付加する。すなわち、「表示日時情報」部分にはコード「11」を付加し、“6月9日 20時”なる文字列部分にはコード「21」を付加し、“東京都”なる文字列部分にはコード「31」を付加し、“晴れ”なる文字列部分には自局側で用意する場合ではコード「31」、気象台からオンライン配信を受ける場合は「41」を付加するわけである。
【0108】
さらに、このようなコード付の文書データに対して、前後にコード「01」(イベントデータスタート)とコード「09」(イベント終了)を付し、これをどのイベントに対するものであるかを示すイベント番号や送出日時情報等を、コード「00」とともに付与して番組素材データベース12に保持させる。
【0109】
気象台からオンライン配信を受ける場合は図1の構成にさらにそのための設備を有する必要があるので、そのケースは後で説明することとし、ここでは最も単純なかたちとして置き換え部分全てを予め作成して更新素材データベース13,23に保持させておくケースを例に説明を続けることにする。
【0110】
その結果、データ放送用としての文書データにおける表示に関係する文字列のデータ部分はコード「11」+「表示日時情報」,コード「21」+“6月9日20時”なる文字列,コード「31」+“東京都”なる文字列,コード「31」+“晴れ”なる文字列、という文書データ内容を持つ形態になる(図5(f)参照)。そして、このようなコード付の文書データに対して、前と後にコード「01」+「イベントデータスタート」の情報とコード「09」+「イベント終了」の情報が付され、さらにイベント番号や送出日時情報等がコード「00」とともに付与された記述形式の文書データのファイルとして保存され、配信されるわけである。
【0111】
そして、系列局(香川)では置き換える情報部分“香川県”およびそのときの予報内容“雨”なる文字列を予め作成して更新素材データベース23に保持させておき(図5(e)参照)、各コードに従ってコードの持つ意味の通りに処理を加えることで、天気予報4用としての中身における編集用情報としてメッセージコード付加対応部分は、コード「11」+「表示日時情報」(変化せず),コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列(変化せず),コード「31」+“香川県”なる文字列(置き換え),コード「31」+“雨”なる文字列(置き換え)、という内容となる(図5(g)参照)。
【0112】
データ放送送出システム16,26における構成素材管理機能では、その後、編集用情報としてのメッセージコードなど不要部分については削除処理し、自局データ放送用としての文書データ記述にする(BMLまたはB−XML文書データの記述)。
【0113】
そして、データ放送送出システム16,26よりこれをデータ放送すれば、これを受信したキー局放送領域内の視聴者のテレビ受像機には指定の画面位置に、“6月9日 20時 東京都 晴れ”という内容の天気予報が表示され、系列局(香川)放送領域内の視聴者のテレビ受像機には指定の画面位置に、“6月9日20時 香川県 雨”という内容の天気予報情報が表示されて、地域に密着した内容の天気予報情報表示となる。
【0114】
手法1を適用した場合での本システムのTV放送番組(映像+音声)とデータ放送用の各コンテンツのシステム内における流れと内容の変遷の様子を模式的に示した図を図7に示しておく。図7における符号1はTV放送番組(映像+音声)のデータストリームを指し、図7における符号2はデータ放送におけるバナー広告の文書データ・ファイル(コンテンツ・ファイル)のデータストリームを指し、図7における符号3はデータ放送における番組附属情報の文書データ・ファイル(コンテンツ・ファイル)のデータストリームを指し、図7における符号4はデータ放送における天気予報の文書データ・ファイル(コンテンツ・ファイル)のデータストリームを指し、符号に付されたダッシュ記号は、そのデータストリームが情報内容の一部差し替えが行われたファイルであることを示している。
【0115】
以上は、差し替えるべき情報の内容が事前に分かっている場合や、放送に供するまでに十分な準備時間が保証される場合に適した例である。しかし、放送直前にしか、差し替えるべき情報の内容が分からないというケースも多々ある。例えば、最新の株式市況や最新の天気予報、最新の交通情報などを提供しようとする場合である。
【0116】
これらの情報は刻々と変化するので、視聴者に常に最新の情報を提供しようとすれば、情報内容を入手し、それを入力操作してテキスト等のデータファイルにし、更新素材データベース13,23に登録し、メッセージコードが差し替えのコードであったならば、更新素材データベース13,23に登録してある中から該当のものを読み出してそのコードに続く情報部分と置き換えるように処理させるという先の自動置き換え手法では、到底、準備が追いつかない。そこで、そのような刻々と変化する情報についてはその情報の発生源となる部署から直にデータの配信を受けるようにし、自動的に置き換えるようにする。その例を次に説明する。
【0117】
<手法2>
この場合、システム構成例を示すと図6の如きとなる。図6は基本構成としては図1のシステムと同一である。但し、図1の構成におけるデータ放送制作システム11,21には外部の情報配信事業者から刻々の最新情報を入手するために、例えば、情報配信事業者がそのためのサーバ35a,35bを用意して公衆網を介してこのサーバ35a,35bに接続させ、配信要求を出せば最新情報をダウンロードできるサービスを提供しているとした場合、そのための接続機能、ダウンロード要求機能を持たせると共に、ダウンロードして得た最新情報を、自己対応の更新素材データベース13,23に更新登録することができる機能を持たせる。ここで情報配信事業者としては、情報が株式市況であれば証券会社、情報が天気予報であれば気象台(地方気象台、気象庁など)、情報が交通情報ならば各地の交通情報センタ、ニュースであれば新聞社や通信社といったものが考えられる。
【0118】
このような構成において、例えば、図2に示すような連動型放送番組をキー局で制作し、系列局に配信して放送に供する場合に、図3に示すような香川県下を放送エリアとする放送局ではどうなるかを考えてみる。図2において、1はTV放送番組であり、2はバナー広告、3は番組附属情報、4は天気予報である。バナー広告2として“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”という広告文言と、“ご連絡は(03)6678−2233まで”という問い合わせ先電話番号を広告する内容を画面下部領域に貼り込むかたちで表示し、画面左側領域にサッカー競技の出場選手一覧を番組附属情報3として表示し、画面上端部領域に6月9日20時の東京都の天気として当該データ放送送信直前(例えば、19時50分頃)に東京の気象台から提供を受けた最新気象情報である“晴れ”という情報を用いて“6月9日 20時 東京都 晴れ”という内容の情報を天気予報4として表示した画面であるが、これを系列局の香川の放送局では、TV放送番組1としてはキー局から配信を受けたスポーツ中継をそのまま放送し、バナー広告2として全国展開の企業の“美月スポーツ用品”であったとしても、問い合わせ先は地域性の強い情報である電話番号となっているので“サッカー用品のご用命は、美月スポーツ用品に”という広告文言はそのままキー局からの配信通りの内容を踏襲することとするが、電話番号はキー局側からの“ご連絡は(03)6678−2233まで”という内容に替えて、“ご連絡は(0878)78−2233まで”という内容に変更して画面下部領域に貼り込むかたちで表示し、画面左側領域にサッカー競技の出場選手一覧はキー局から配信を受けたものそのままを番組附属情報3として表示し、画面上端部領域に6月9日20時の香川県の天気として当該データ放送送信直前(例えば、19時45分頃)に香川県下を管轄する気象台から 提供を受けた最新気象情報である“雨”という情報を用いて“6月9日 20時 香川県 雨”という内容の情報を天気予報4として表示したいとする。
【0119】
定義されて用意されたメッセージコードとしては、上述の例を踏襲すると「情報部分を外部から取り込んだデータに置き換える」という指示を示すコードが「41」、「情報部分を自局で用意したデータに置き換える」というコードが「31」、「情報部分を変更しない」というコードが「21」、何時送出させるか送出指示のためのイベントに使用する「送出日時」の指定データであることを示すコードが「11」などがある。
【0120】
キー局で放送するバナー広告については上述の通りである。
【0121】
天気予報4のデータ放送部分は、刻々発表される地方の気象台からの最新の予報を表示するものとする。この場合、キー局で放送する天気予報の中身が図5(b)であったとすると、これに合わせてこの場合、キー局で作成する配信用データ放送の中身は、天気予報4の表示としては表示日時情報に関する記述、表示レイアウトに関する記述(画面上部領域に貼り込むかたちで表示することを指定する記述)、文言内容“6月9日 20時 対象地域 予報内容”、といった内容をBML文書データ(またはB−XML文書データ)のかたちで記述する。自局データ放送用としての文書データとして記述するわけである。
【0122】
そして、本発明ではこれに更にデータ放送送出システム16,26での編集用情報としてメッセージコードを付加する。すなわち、「表示日時情報」部分にはコード「11」を付加し、“6月9日 20時”なる文字列部分にはコード「21」を付加し、“対象地域”なる文字列部分にはコード「31」を付加し、“予報内容”なる文字列部分には 情報配信事業者のサーバ35a,35bからの情報に差し替えるために、「41」を付加する。
【0123】
これにより、データ放送用としての文書データにおける表示に関係する文字列のデータ部分にはコード「11」+「表示日時情報」,コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列,コード「31」+“対象地域”なる文字列,コード「41」+“予報内容”なる文字列、という文書データ内容を持つ形態になる。
【0124】
そして、このようなコード付の文書データに対して、上述したように更に前と後にコード「01」+「イベントデータスタート」の情報とコード「09」+「イベント終了」の情報が付され、さらにイベント番号や送出日時情報等がコード「00」とともに付与された記述形式のファイルにするが、説明の簡単のため、以下ではこの部分については触れない。
【0125】
キー局では、データ放送制作システム11に、定期的に或いはランダム(システムに処理の余裕が生じた時や、情報更新の通知のあった段階など)に自局放送エリアを管轄する気象台のサーバ35aに対して最新情報のダウンロード要求を行わせる。その際にサーバ35aに最新の情報があればデータ放送制作システム11はその最新の情報をダウンロードする。データ放送制作システム11はダウンロードした最新の情報を更新素材データベース13に更新登録する。また、差し替える情報部分“東京都”なる文字列を予め作成して更新素材データベース13に保持させておく。
【0126】
そして、キー局においては番組進行表に基づく上位システム14の制御および指示のもとに、データ放送送出システム16が、当該指示のあったコンテンツのファイルを番組素材データベース12から読み出すと共に、この読み出したファイルに対してデータ放送送出システム16の構成素材管理機能により、文書データ中の前記各コードに従ってコードの持つ意味の通りに処理を加える。この処理により、前記ファイルはデータ放送用としての文書データにおける表示に関係する文字列のデータ部分にはコード「11」+「表示日時情報」(変化せず),コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列(変化せず),コード「31」+“東京都”なる文字列(差し替え),コード「41」+“晴れ”なる文字列(差し替え)、という文書データ内容を持つ形態になる。
【0127】
一方、系列局(香川)では置き換える情報部分“香川県”なる文字列を予め作成して更新素材データベース23に保持させておき、また、データ放送制作システム21に、定期的に或いはランダム(システムに処理の余裕が生じた時や、情報更新の通知のあった段階など)に自局放送エリアを管轄する気象台のサーバ35bに対して最新情報のダウンロード要求を行わせる。そして、その際にサーバ35bに最新の情報があればデータ放送制作システム21はその最新の情報をダウンロードする。データ放送制作システム21はダウンロードした最新の情報を更新素材データベース23に更新登録する。
【0128】
そして、系列局においては番組進行表に基づく上位システム24の制御および指示のもとに、データ放送送出システム26が、当該指示のあったコンテンツのファイルを番組素材データベース22から読み出すと共に、データ放送送出システム26の構成素材管理機能による処理により、文書データ中の前記各コードに従ってコードの持つ意味の通りに処理を加える。この処理により、天気予報4用としての中身における編集用情報としてメッセージコード付加対応部分は、コード「11」+「表示日時情報」(変化せず),コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列(変化せず),コード「31」+“香川県”なる文字列(置き換え),コード「31」+“雨”なる文字列(置き換え)、という内容となる。
【0129】
また、キー局においても番組進行表に基づく上位システム14の制御および指示のもとに、データ放送送出システム16が、当該指示のあったコンテンツのファイルを番組素材データベース12から読み出すと共に、データ放送送出システム16の構成素材管理機能による処理により、文書データ中の前記各コードに従ってコードの持つ意味の通りに処理を加える。この処理により、天気予報4用としての中身における編集用情報としてメッセージコード付加対応部分は、コード「11」+「表示日時情報」(変化せず),コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列(変化せず),コード「31」+“東京都”なる文字列(置き換え),コード「41」+“晴れ”なる文字列(置き換え)、という内容となる。
【0130】
上述の差し替えは、更新素材データベース13,23に保持された情報を用いるもので、特に天気予報の内容はその最新の情報を提供する地方気象台のサーバ35a,35bよりダウンロードした最新の情報であるから、東京都は東京都での、また、香川県は香川県での最新の天気情報の情報に更新されたかたちとなる。
【0131】
データ放送送出システム16,26における構成素材管理機能では、その後、編集用のメッセージコードなど不要部分については削除処理し、自局データ放送用としての文書データ記述にする(BMLまたはB−XML文書データの記述)。
【0132】
そして、データ放送送出システム16,26よりこれをデータ放送すれば、これを受信したキー局放送領域内の視聴者のテレビ受像機には指定の画面位置に、“6月9日 20時 東京都 晴れ”という内容の天気予報が表示され、系列局(香川)放送領域内の視聴者のテレビ受像機には指定の画面位置に、“6月9日20時 香川県 雨”という内容の天気予報情報が表示されて、地域に密着した内容の天気予報情報表示となる。
【0133】
これにより、各放送局では常に最新の情報をデータ放送として視聴者に提供できることになり、しかも、自動的に最新の情報を盛り込んでデータ放送できる仕組みが提供できることになる。
【0134】
以上は、差し替えるべき情報の内容を情報提供事業者からオンラインで提供してもらい、これを放送局側で保存して、キー局側から配信されるデータ放送用のコンテンツ・ファイルの中身のうち、地域性の高い情報部分の差し替えに利用するようにしたものであり、データ放送用としての文書データに編集用のメッセージコードを付しておき、このメッセージコードに従って差し替え用のデータと差し替えるようにすることで、放送に供するまでに十分な準備時間がなく、しかも、例えば、最新の株式市況や最新の天気予報、最新の交通情報などのように放送直前にしか差し替えるべき最新の情報の内容が分からないというケースも多々あるが、このような情報についても放送開始前であれば、間際であっても最新の情報に差し替えて放送することができ、視聴者に常に最新の情報を提供できるデータ放送システムの例であった。
【0135】
その情報の差し替えをどのようにして実現するか、その具体例を次に説明する。
【0136】
<データ放送送出システム機能>
本発明システムにおけるデータ放送送出システム16,26は、データ放送用の文書データに埋め込む情報の差し替え処理を実施することのできる構成素材管理機能と情報差し替えの済んだデータ放送用の文書データの送出を含めてデータ放送用の文書データを送出する送出機能を備えるものであるが、それは図8の如き構成により実現することができる。データ放送送出システム16,26には、知識データベース(知識表現形式で格納した対象分野の専門知識及び知識間を関連付けるルールの集合体である知識ベース)DBを用意しておく。
【0137】
知識データベースDBには、前記編集用のメッセージコードとその定義内容を保持させておく。「情報部分を外部から取り込んだデータに置き換える」という指示およびその指示を示すコード、「情報部分を自局で用意したデータに置き換える」という指示およびその指示を示すコード、「情報部分を変更しない」という指示およびその指示を示すコード、何時送出させるか送出指示のためのイベントに使用する「送出日時」の指定データであることを示す指示およびその指示を示すコード、… といった様々な指示内容およびその指示を示すコードを定義して知識として保持させておく(図4(a)参照)。
【0138】
そして、構成素材管理機能として、メッセージ受信、メッセージ置き換え、メッセージ保存、の各機能要素を持ち、送出機能としてイベント要求割込、実行、送出の各機能要素を持つ。このような機能要素は、番組進行表に基づく上位システム14,24の制御および指示のもとに動作を開始するが、番組進行表に基づく上位システム14,24が放送時刻の近づいたデータ放送のコンテンツ・ファイルについて読み込みの指示をデータ放送送出システム16,26に与えるので、データ放送送出システム16,26ではこれを受けて、まずはじめにイニシャライズを実行し(図8のステップP1の処理)、次に上位システム14,24から指示のあったデータ放送のコンテンツ・ファイルについて読み込みを実施する(図8のステップP2の処理)。この場合、読み込み先は番組素材データベース12,22である。指示のあったデータ放送のコンテンツ・ファイルを読み込んだならば、このファイルの文書データに付加してある前記メッセージコード(視聴者向け文書データの記述中に埋め込まれた放送局用処理の内容を示すメッセージコード)に従い必要な処理を行う(図8のステップP3の処理)。この処理には知識データベースDBの知識を利用する。メッセージコードを抽出し、当該メッセージコードの付加された文字列についてその付加されたコードに従った処理を施す。
【0139】
図4(a)および図5(a)の例の場合、コードが「41」であればそれは「情報部分を外部から取り込んだデータに置き換える」という指示であり、コードが「31」であればそれは「情報部分を自局で用意したデータに置き換える」という指示であり、コードが「21」であればそれは「情報部分を変更しない」という指示であり、コードが「11」であれば「送出日時」の指定データであるという意味である。従って、読み込んだデータ放送のコンテンツ・ファイルの中身が図5(f)の如きであったとすれば、コード「11」+「表示日時情報」,コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列,コード「31」+“東京都”なる文字列,コード「31」+“晴れ”なる文字列、という文書データ内容を持つ形態であるから、コード「31」の対応部分は差し替え用に予め準備されて更新素材データベース13に保持させた情報を用いて置き換えを行い、他はそのままにする(図8のステップP3の処理)。
【0140】
系列局(香川)でも同様であり、ファイルの中身における編集用情報としてのメッセージコードが付加された対応部分は、コード「11」+「表示日時情報」,コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列,コード「31」+“東京都”なる文字列,コード「31」+“晴れ”なる文字列、という文書データ内容を持つ形態であるから、コード「31」の対応部分は差し替え用に予め準備されて更新素材データベース23に保持させた情報を用いて置き換えを行い、他はそのままにするように処理する(図8のステップP3の処理)。
【0141】
その結果、コード「11」+「表示日時情報」(変化せず),コード「21」+“6月9日 20時”なる文字列(変化せず),コード「31」+“香川県”なる文字列(置き換え),コード「31」+“雨”なる文字列(置き換え)、という内容となる(図5(g)参照)。
【0142】
データ放送送出システム16,26における構成素材管理機能は、その後、編集用情報としてのメッセージコードなど不要部分については削除処理し、自局データ放送用としての文書データ記述にする(BMLまたはB−XML文書データの記述)。そして、これを保持するとともに、イベントメッセージ送出部15,25にも渡して保持させる(図8のステップP4の処理)。
【0143】
データ放送送出システム16,26における構成素材管理機能は、処理対象となる全てのファイルについてこのような処理を行った後、イベント要求割込を待つ(図8のステップJ1,J2)。
【0144】
イベントメッセージ送出部15,25では、前記保持した文書データから抽出した実行開始指示、実行条件などといったイベントメッセージにより指定される実施時点においてそのイベントメッセージを取り出してデータ放送送出システム16,26に与える(送出)ので、データ放送送出システム16,26ではその送出日時情報を受けて送出対象の文書データを多重化部17,27に対して送出する(図8のステップP5の処理)。このような処理により、情報をコードに従って情報内容を更新素材データベース13,23から読み出して置き換えるなどの処理を実施し、地域性の強い情報内容については自動的に置き換えて放送地域に適合した情報となるようにしてデータ放送することができるようになる。
【0145】
なお、メッセージコードに基づくデータの置き換え手法には、種々の方法があり、例えば番組進行表に基づいて、各局での変換内容(差し替え内容)を示すテーブル(例えば、図9)を用意しておき(更新素材データベース13,23)、番組進行順にメッセージコードに従ったテーブル参照を行って差し替え処理するようにしても良いし、また、固定的な変換内容の部分についてはキー局で作成して系列局に配信し、系列局では時々刻々変化する情報部分について自局で情報を更新するようにして、その情報に従い番組進行順にメッセージコードに従ったテーブル参照を行って差し替え処理するようにしても良い。
【0146】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施可能である。また、本発明において、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0147】
また、本発明における実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして実現することができ、また、コンピュータにより実行させることのできるプログラムとして磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD、MOなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することもでき、また、ネットワークを介しての伝送により、頒布することもできる。
【0148】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、キー局から配信を受けるデータ放送用のコンテンツのうち、地域性の高い情報部分については、置き換えデータを用意しておきさえすれば、それぞれの局で自動的に置き換えて自局データ放送用のコンテンツとして放送電波に乗せることができるようになるので情報の差し替えの手間が大幅に軽減される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明によるデジタル放送システムの構成例を示す概略構成ブロック図である。
【図2】番組に対して連動している番組である連動型放送番組のデータ放送におけるキー局放送エリア放送用の画面例を説明するための図である。
【図3】番組に対して連動している番組である連動型放送番組のデータ放送における系列局(香川県を放送地域とする系列局)放送用の画面例を説明するための図である。
【図4】本発明例によるメッセージコード(標識)利用による地域性の高い情報部分の差し替え処理を説明するための図である。
【図5】本発明例によるメッセージコード(標識)利用による地域性の高い情報部分の差し替え処理を説明するための図である。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明の別の実施形態を説明するための図である。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明における手法1を適用した場合での本システムのTV放送番組(映像+音声)とデータ放送用の各コンテンツのシステム内における流れと内容の変遷の様子を模式的に示した図である。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるデータ放送送出システム16,26の持つ処理機能を説明するためのフローチャートである。
【図9】各局での変換内容(差し替え内容)を示すテーブル例を示す図である。
【図10】データ放送における制作対象素材の特質を分類して示す図である。
【符号の説明】
10…キー局システム
11,21…データ放送制作システム
12,22…番組素材データベース
13,23…更新素材データベース
14,24…上位システム
15,25…イベントメッセージ送出部
16,26…データ放送送出システム
18a,18b,28…送信部
19,29…アンテナ。
20…系列局システム
30…中継受信装置
35a,35b…情報配信事業者のサーバ
ANTa…配信番組受信用アンテナ
NW…有線伝送路。

Claims (9)

  1. データ放送用に制作され、複数の素材データと個々の素材の振る舞いを決められた言語で記述した文書データとをコンテンツ・ファイルとして複数の局に配信して、これを各局でデータ放送に利用するようにしたデータ放送システムにおいて、
    前記コンテンツ・ファイルの配信元の局は、前記コンテンツ・ファイルの文書データに予め前記素材の種類別に差し替えを指示する差替指示情報を前記言語で挿入する文書データ編集部を備え、
    前記コンテンツ・ファイルの受け取り側の局には、予め前記コンテンツ・ファイルの差替素材データを前記素材の種類別に用意し保持する情報保持部と、前記コンテンツ・ファイルの配信を受けたとき、前記文書データから前記差替指示情報を判別し、その判別結果に従って前記情報保持部から該当する差替素材データを読み出して前記ファイルの該当データと差し替え、前記文書データから前記差替指示情報を削除して出力する差替処理部とを備えることを特徴とするデータ放送システム。
  2. 前記差し替えを指示する素材データの種類は、地域別、時期別の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1記載のデータ放送システム。
  3. 前記差替指示情報は、外部から通信で提供される情報であることを指示するものであり、
    前記差替処理部は、前記差替指示情報として前記外部から通信で提供される情報が指示されているとき、前記外部通信ネットワークから提供される素材データをダウンロードして前記コンテンツ・ファイルの該当素材データと差し替えることを特徴とする請求項1記載のデータ放送システム。
  4. データ放送用に制作され、複数の素材データと個々の素材の振る舞い決められた言語で記述した文書データとをコンテンツ・ファイルとして複数の局に配信して、これを各局でデータ放送に利用するようにしたデータ放送用配信装置において、
    前記コンテンツ・ファイルの文書データに予め前記素材の種類別に差し替えを指示する差替指示情報を前記言語で挿入する文書データ編集部を備えることを特徴とするデータ放送用配信装置。
  5. 前記差し替えを指示する素材データの種類は、地域別、時期別の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項4記載のデータ放送用配信装置。
  6. 前記差替指示情報は、外部から通信で提供される情報であることを指示するものであることを特徴とする請求項4記載のデータ放送用配信装置。
  7. データ放送用に制作され、複数の素材データと個々の素材の振る舞いを決められた言語で記述した文書データとをコンテンツ・ファイルとして複数の局に配信して、これを各局でデータ放送に利用するようにしたデータ放送システムの前記コンテンツ・ファイルの受け取り側の局に用いられ、
    前記コンテンツ・ファイルの配信元の局が、前記コンテンツ・ファイルの文書データに予め前記素材の種類別に差し替えを指示する差替指示情報を前記言語で挿入するとき、
    予め前記コンテンツ・ファイルの差替素材データを前記素材の種類別に用意し保持する情報保持部と、
    前記コンテンツ・ファイルの配信を受けたとき、前記文書データから差替指示情報を判別し、その判別結果に従って前記情報保持部から該当する差替素材データを読み出して前記ファイルの該当データと差し替え、前記差替指示情報を削除して出力する差替処理部と
    を具備することを特徴とするデータ放送素材差替装置。
  8. 前記差し替えを指示する素材データの種類は、地域別、時期別の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項7記載のデータ放送素材差替装置。
  9. 前記差替指示情報が、外部から通信で提供される情報であることを指示するものであるとき、
    前記差替処理部は、前記差替指示情報として前記外部から通信で提供される情報が指示されているとき、前記外部通信ネットワークから提供される素材データをダウンロードして前記コンテンツ・ファイルの該当素材データと差し替えることを特徴とする請求項1記載のデータ放送素材差替装置。
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