JP4151969B2 - 弾性クローラ - Google Patents
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Description
従来の弾性クローラは、狭い場所での作業、道路の路肩にある縁石付近で作業する際に、弾性クローラが縁石等に乗り上げることや、横方向に押し当てられることで、クローラ本体の縁部(以下、クローラ縁部という)が変形する。このようなクローラ縁部の変形が繰り返されることにより亀裂が発生し、この亀裂が進行するとクローラ縁部の切断(耳切れ)につながる。
その対策として、クローラ本体、抗張体及びラグを備えた芯金レスの弾性クローラにおいて、転輪の左右両側に対応する位置における抗張体とクローラ本体の内周面と間に、平面状に並べられたコード部材を設けることにより、クローラ縁部の剛性を高めてその切断を防止したものが開示されている(特許文献1参照)。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、縁石等への乗り上げによるクローラ縁部(耳部)の亀裂発生や、これに伴うクローラ縁部の切断を防止することができる弾性クローラを得ることを目的とする。
すなわち、本発明は、無端帯状に形成されたゴム製の弾性体よりなるクローラ本体と、このクローラ本体内にクローラ周方向に沿って埋設された抗張体と、前記クローラ本体の外周面に一体に形成された複数のラグよりなるラグ群と、を備えた弾性クローラにおいて、クローラ本体の内周面、接地面、及びこれらを繋ぐ側面のうち、当該側面を含む少なくとも二面に沿うようにクローラ周方向に向かって形成された補強層が、前記クローラ本体の縁部に埋設され、前記補強層によって囲われた内層部に、前記クローラ本体を構成する弾性体よりも硬度の高い高弾性体が設けられていることを特徴とする。
この場合、クローラ本体の内周面、接地面及び側面のうち、当該側面を含む少なくとも二面に沿うクローラ周方向に向かって形成された補強層(例えば、断面逆コの字形状やLの字形状の補強層)が、クローラ本体の縁部に埋設されているので、クローラ縁部に当該補強層によって囲われて剛性の上がった部分(内層部)が形成される。クローラ縁部に当該内層部があるので、クローラ縁部が補強される。従って、縁石等に乗り上げた際のクローラ縁部の変形が小さくなるとともに、変形部分への力の集中が抑えられ、クローラ縁部の亀裂の発生やこれに伴うクローラ縁部の切断を防止することができる。
この場合、厚織又はスダレ織等の編織生地よりなる補強層とすることで、この補強層の引張り強度等が極めて高くなり、さらにこのような補強層が2層以上埋設されているので、内層部の剛性を格段に向上させることができる。
この場合、前記補強層とは別に、クローラ周方向に向かって形成された所要幅を有する第2の補強層が、クローラ厚さ方向において前記補強層に重なる部分を有すると伴に、
前記抗張体と平行かつ間隔をおいて埋設されているので、クローラ本体のクローラ幅方向における剛性をさらに向上することができる。
この場合、高弾性体が設けられた部分が、クローラ中心部からクローラ側方部へ向かうに従ってクローラ本体の内周面側へ広がるので、特にクローラ本体の内周面側の補強効果が高まる。これにより、クローラ縁部の変形部分にかかる力をより広く分散させることができる。
は、本発明に係る弾性クローラCの第1実施形態を示している。弾性クローラCは、建設作業機械や農業機械等の走行部として採用されるクローラ式走行装置に用いられるもので、クローラ幅方向Yに延びる両翼部2が形成されたクローラ本体1と、このクローラ本体1内にクローラ周方向Xに沿って埋設された抗張体3と、前記両翼部2内に埋設された補強層4と、クローラ本体1の接地面8に所定のラグパターンで一体に形成された多数のラグ5からなるラグ群とを備えている。
なお、この弾性クローラCは、図示しないが、所定位置に配置された駆動スプロケットとアイドラと、これら駆動スプロケットとアイドラとの間に配置された複数個の転輪により主構成されるクローラ走行装置の外周に巻き掛けられて用いられる。
補強層4は、クローラ翼部2の内周面7に沿う内側部Nと、同接地面8に沿う外側部Gと、同側面9に沿う側部Sとから構成されている。図に示すように、側部Sの上下両端部に内側部Nと外側部Gとが繋がっており、補強層4は全体として断面ほぼ逆コの字形状をなしている。なお、当該補強層を左右逆向きにして断面コの字形状をなすようにクローラ縁部Eに埋設してもよい。内側部Nは、外側部Gよりも短くなっており、従って外側部Gが内側部Nの端部からさらにクローラ中心側へ延ばされている。また、内側部N及び外側部Gの一部が、クローラ厚さ方向において抗張体3に重なっており(以下、抗張体3に重なるとは、クローラ厚さ方向におけるものとする)、このうち外側部Gは内側部Nよりも広い範囲で当該抗張体3に重なっている。従って、クローラ縁部Eに近いところに埋設された抗張体3が補強層4に囲われたような状態となっている。
上述した第2、第3実施形態の弾性クローラCによれば、クローラ翼部2内に3層の補強層4a、4b、4cが埋設されているので、これら各補強層4c等に囲われた内層部10がより強く補強される。従って、縁石等に乗り上げた際のクローラ縁部Eの変形がさらに小さくなるとともに、クローラ縁部Eにかかる力が広く分散されて変形部分への力の集中がなくなる。これにより、縁石等への乗り上げによるクローラ縁部E(耳部)の亀裂発生や、これに伴うクローラ縁部Eの切断を防止することができる。
図4に示す第5実施形態では、図に示すように内側部N、側部S、外側部Gで構成された断面ほぼ逆コの字形状の補強層4が、クローラ翼部2内に1層埋設されており、前記高弾性体Hが、この補強層4によって囲われた内層部10に設けられている。高弾性体Hは、クローラ本体1を構成する他の部分(例えば、補強層4の周りの外層部11)よりも高い硬度を有しており、クローラ本体の弾性体Lのゴム硬度が65〜80であるのに対して、当該高弾性体Hの硬度は77〜88となっている。
上述した本発明に係る第5、第6実施形態によれば、補強層4(第5実施形態)や、補強層12、13(第6実施形態)で外囲いされた内層部10に高弾性体Hを設けること等により、弾性クローラCが縁石20に乗り上げた場合、クローラ縁部Eの変形が最小限に抑えられるとともに、その変形部分に力が集中しないので、クローラ縁部Eの亀裂の発生やこれに伴うクローラ縁部Eの切断を確実に防止することができる。
3 抗張体
4 補強層
7 内周面
8 接地面
9 側面
10 内層部
12、16 L型補強層
13 平面型補強層
14 第2の補強層
G 外側部
S 側部
N 内側部
Claims (6)
- 無端帯状に形成されたゴム製の弾性体よりなるクローラ本体と、このクローラ本体内にクローラ周方向に沿って埋設された抗張体と、前記クローラ本体の外周面に一体に形成された複数のラグよりなるラグ群と、を備えた弾性クローラにおいて、
クローラ本体の内周面、接地面、及びこれらを繋ぐ側面のうち、当該側面を含む少なくとも二面に沿うようにクローラ周方向に向かって形成された補強層が、クローラ本体の縁部に埋設され、
前記補強層によって囲われた内層部に、前記クローラ本体を構成する弾性体よりも硬度の高い高弾性体が設けられていることを特徴とする弾性クローラ。 - 前記補強層は、厚織又はスダレ織等の編織生地よりなるとともに、2層以上埋設されている請求項1に記載の弾性クローラ。
- 前記補強層が、クローラ厚さ方向において前記抗張体に重なる部分を有する請求項1又は2に記載の弾性クローラ。
- 前記補強層がクローラ本体の内周面、接地面及び側面に沿う断面ほぼ逆コの字形状とされ、当該内周面とこの内周面に沿う補強層との間の厚み寸法をA、当該接地面とこの接地面に沿う補強層との間の厚み寸法をBとしたとき、A≦Bの関係を満たすように構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の弾性クローラ。
- クローラ周方向に向かって形成された所要幅を有する第2の補強層が、クローラ厚さ方向において前記補強層に重なる部分を有すると伴に、前記抗張体と平行かつ間隔をおいて埋設されている請求項1〜4のいずれかに記載の弾性クローラ。
- 前記高弾性体が、クローラ中心側からクローラ側方側へ向かうに従ってクローラ本体の内周面側へ広がるように設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の弾性クローラ。
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