JP4150999B2 - リニアモータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は移動距離の大きい可動コイルを備えたリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から複数個の永久磁石と、前記永久磁石が発生する磁束に鎖交するように設けられた多相コイルとを具備し、前記多相コイルに電流を流すことにより、多相コイルを永久磁石に対して相対移動させるようにしたリニアモータが知られている。このようなリニアモータは、永久磁石を固定してコイルを移動させる可動コイル型とコイルを固定して永久磁石を移動させる可動磁石型とに分類される。
【0003】
このようなリニアモータのうち、略10cm乃至略100cmといった移動距離の範囲内で物体の位置決めを行うためのものとしては、例えば、特公昭58−49100号及び実開昭63−93783号公報に開示されているような可動コイル型リニアモータが多用されている。このリニアモータは、厚さ方向に着磁した複数の永久磁石を着磁方向が異なるように対向させて配置し、対向する永久磁石間(又は永久磁石とヨークの間)に形成された磁気空隙内に、磁束と直角方向に移動する可動コイル組み立て体を配設した構造を有する。さらにこのリニアモータでは、磁気空隙内で磁束が複数個の閉ループを構成し、磁路の1部に磁束が集中しないようになっているので、移動距離の全域に亘って一様な磁束密度を発生させることができる。
【0004】
上記リニアモータの例を図18に示す。図18において99はヨークであり、鉄板のような強磁性材料により例えば平板状に形成する。97は永久磁石であり、厚さ方向に着磁し、表面にNS磁極が相互に出現するようにヨーク99の長手方向に配設して固着する。異なる磁極の極性が対向するように磁気空隙911を介してヨーク99に配置された複数個の永久磁石97を配設する。900は支持板であり、前記磁気空隙911を確保するためにヨーク99の長手方向両端部に固着する。なお支持板900は前記ヨーク99と同様の強磁性材料によって形成することが好ましい。これらヨーク99、永久磁石97、支持板900及びこれらが載設されるベース(図示せず)により固定子91が構成される。
【0005】
次に920は多相コイルであり、前記磁気空隙911における磁束と巻線方向が直交するような複数個の偏平コイルによって形成する。すなわち複数個のコイル(ただし図18においては、コイル 1 個のみを図示している)を永久磁石97の配設方向に若干量ずらて配設し、磁極の方向を磁界検出素子等の手段を介して検出し、電流を流すべきコイル及びその方向を切換え得るように形成する。なお多相コイル920は、図示を省略するが、コイルフレームを介してキャリッジに固着されて一体に支持された可動子を形成し、支持摺動部材を介して固定子91に対して移動可能に設けられる。
【0006】
以上の構成により、多相コイル920に電流を流すと、多相コイル920はフレミングの左手の法則により、ヨーク99の長手方向の推力を受けるから、多相コイル920を一体に支持してなる可動子はヨーク99の長手方向に移動する。次に多相コイル920に前記と逆方向の電流を流すと、多相コイル920には前記と逆方向の推力が作用するから、可動子は前記と逆方向に移動する。このようなリニアモータには、可動子の位置制御を行うための例えば光学式あるいは磁気式の位置検出手段が設けられている。位置検出手段は、図示を省略するが、読取ヘッドと、スケールとから構成され、読取ヘッドがスケールに対して相対移動するとスケールが移動距離に比例した数のパルスを発し、このパルスを読取ヘッドが検出して制御装置にフィードバックし、制御装置がパルス数を距離に換算して移動距離を検出する。従って多相コイル920への通電及びその電流の方向を選択することにより、可動子を所定位置に移動させることができる。
【0007】
図19は上記のような従来のリニアモータの断面図であり、図18と同一部分は同一の参照符号を付す。
【0008】
断面形状がU字型に形成されたベース91A1の内面には、一対のヨーク99が固着されている。ヨーク99には永久磁石97が固着され、対向する永久磁石97間に磁気空隙911が形成される。そして、これらの永久磁石97は相隣る磁極の極性互に異なるように(図18参照)、かつ異なる極極が対向するように配設される。ベース91A1の上には、対の支持摺動部材94を介してキャリッジ922が配設される。ベース91A1、ヨーク99、永久磁石97及びスケール924により固定子1001が構成される。
【0009】
キャリッジ922には、磁気空隙911に配設された多相コイル920が、フレーム921を介して固着される。キャリッジ922、多相コイル920フレーム921及びスケール924により可動子92が構成される。位置検出手段918は読取ヘッド923と、スケール924とから構成される。多相コイル920に電流が流れると、推力はフレミングの左手の法則に基づいて可動子92に発生する。可動子92は支持摺動部材94を介して固定子1001に配設され、前記推力により図19の紙面と直交する方向に移動する。すなわち固定子1001と可動子92は支持摺動部材94を介し相対的に移動できる。
【0010】
前記リニアモータにおいては、高精度の位置決めを行うために、可動子92と固定子91が所定の位置関係に保持されている必要がある。そこで、加工時間の短縮も考慮して、ベース91A1やヨーク99は各々長手方向に一体に形成された素材、基準面を加工した後、多面加工機のベッドに固定して精度を要する全ての箇所を前記固定を変更(クランプ替え)せずに加工(以下、「1クランプ加工」と記述する)することにより製作していた。これはベース91A1やヨーク99を長手方向に分割して製作後、接合すると前記接合部で段差や後述する曲がりが生じ易く、接合後の固定子の精度が確保できないからである。すなわち図20に示すようにベースを長手方向に分割して製作後、接合した場合には、接合部における接合部角度が180度未満になる(又は180度を超過する)と曲がりが生じる。
【0011】
また、略10cm乃至略100cmといった移動距離の範囲内で物体の位置決めを行うためのリニアモータにおいては、長手方向に一体の部材を機械加工することに大きな困難は伴わなかったが、例えば数mあるいは10m以上といった大きな移動距離の場合には、大型の加工機を必要とし、しかも高精度の加工を行うために、加工費の増大をもたらし、特に1クランプ加工を行う場合は顕著である。1クランプ加工の代わりにクランプ替えを伴う加工を行う場合には、1クランプ加工と同様に加工費の増大を伴いさらにクランプ替え時に誤差を生じ易く加工精度は低下する。
【0012】
このように固定子長尺化すると、加工費の増大に加えて、加工後の焼鈍を行う場合に処理費の増大をもたらす。
【0013】
また前記リニアモータにおいては、固定子の重量が大きくなると、それが据え付けられる相手の部材(以下、「据え付け架台」と記述する)の強度を大きくしなければならないので、固定子を軽量化することが求められる。そこで鋳物製あるいは、厚い金属板を溶接あるいはボルト締結して、断面形状がU字型のベース91A1を形成していた。しかしこのようなリニアモータは所謂一品生産の場合が多いので、鋳型を作っても再使用されることが少なく、型費用を償却しにくく製作費が高価となることが多い。また、鋳物は肉厚をあまり薄くすることはできず、薄くても良い部位でもある程度の厚さとする必要があるので軽量化が難しいという問題点もある。ベース91A1を厚い金属板で形成する場合も、薄くても良い部位でも不必要に厚くなるので、軽量化が難しいという問題点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、可動子の移動距離が大でも高精度の位置決めが可能でしかも軽量化され、さらに製作費用を低減できるリニアモータを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは種々検討の結果、特定の構造を有する部材付ベースで固定子を形成することにより前記問題点を解決し、本発明を完成するに至った。本発明のリニアモータは、コ字形状を有するヨークと、前記ヨークの長手方向に沿って異極性の磁極が交互に並ぶように前記ヨークに固着された複数の永久磁石と、磁気空隙を介して前記各永久磁石と異極性の磁極が対向しかつ前記ヨークの長手方向に沿って異極性の磁極が交互に並ぶように前記ヨークに固着された複数の永久磁石とを有し、前記ヨークを支持するとともに、キーで結合された複数の部材付ベースを含む固定子と、前記磁気空隙内に配置される多相コイルを有する可動子とを備え、前記固定子は、前記可動子を案内する支持摺動部材を構成するレールと前記可動子の位置検出手段を構成するスケールを有するリニアモータであって、前記部材付ベースは、前記可動子の移動方向と直交する方向に固着された複数の角パイプからなり、これらの角パイプの少なくとも接合側端面が密閉されたベースと、前記ベースの外周面に取り付けられた台座とを有し、前記角パイプの接合側端面にはそれぞれ、前記台座を基準としてキー溝が形成され、かつ少なくとも一つのキー溝は他のキー溝と異なる方向に形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
本発明のリニアモータの構成を図1〜4により説明する。図1は本発明のリニアモータを示す平面図、図2は図1のA―A矢視図、図3は図2のB―B矢視図、図4は図2のC―C矢視図である。
【0018】
本発明のリニアモータは、複数個(例えば3個)の単体固定子19A、19B、19Cからなる固定子1と、支持摺動部材4を介してそこに支持された可動子2を備えている(図1参照)。固定子1は、長手方向(可動子の移動方向)に接続された複数個(例えば3個)の部材付ベース1A、1B、1C(図2、4参照)と、長手方向に接続された複数個(例えば3個)の磁気回路12A、12B、12Cを有し、可動子2は摺動子28を介して、固定子1に設置された支持摺動部材4に案内されるキャリッジ22とそこに固定された読み取りヘッド23を有するとともに、固定子1に設置された複数本(例えば3本)のスケール24A、24B、24Cと読み取りヘッド23とで位置検出手段18(図3参照)が形成される。支持摺動部材4は、各磁気回路の両側に配置される複数本(例えば3本)のレール25A、25B、25C及びこれらを支持する複数のレール受け材1A6、1B6、1C6を有する。
【0019】
このリニアモータの各部の詳細を、図1〜4及び図5〜17により説明する。図5は図2のD―D矢視図、図6は図2のF―F矢視図、図7は図1のH―H分解矢視図(但し一つの接合部のみを示す)、図8は図2のJ―J分解矢視図(但し一つの接合部のみを示す)、図9はキーを示す図、図10は図7の要部を拡大した断面図、図11は磁気回路を示す断面、図12は図7の要部の他の例を示す拡大断面図、図13は部材付ベースの端面に取り付けられる部材の他の例を示す図、図14はレールの接合部を示す分解斜視図、図15はスケール部を示す断面図(図2のKーK断面)、図16はスケールの平面図、図17はレールの接合部の他の例を示す分解斜視図である。
0020
<部材付ベース>
(部材付ベース1Aの組立
図5に示すように磁気回路などを支持する部材付ベース1Aは、両端面が長手方向に対して直角になるように所定長さ(例えば5.5m)に切断された2本の角パイプ1A1a(例えばSTKR125mm×125mm×6mm厚さ)とそれより小さい1本の角パイプ1A1b(例えばSTKR150mm×100mm×6mm厚さ)を、2本の角パイプ1A1aの間に角パイプ1A1bを挟んだ(下側の面をそろえかつ長手方向の端面をそろえた)状態で固着することにより作製されたベース1A1を有する
0021
ベース1A1の一方の端面には端板1A3が取り付けられるとともに、他方の端面にはキー溝1B4Aを有し、ベース1A1の端面と略一致した形状を有する凹板1A4が取り付けられる(図1、2、4、5参照)。ベース1A1の上面には角棒状に形成された2条のレール受け材1A61条のスケール受け材1A7鉄板のような強磁性材料により平板状に形成された下ヨーク1A8が長手方向に互いに平行なるように取り付けられる(図5参照)。レール受け材1A6、スケール受け材1A7及び下ヨーク1A8の部材付ベース1Bと接合する側の端部は凹板1A4の端面と略一致するようにする。但し、レール受け材1A6の端部は凹板1A4の端面よりも、部材付ベース1Bと反対側に引っ込むようにしてもい。また固定子1を据え付け架台(不図示)に精度よく固定するために、ベース1A1の下面に下台座1A9(複数個でもよい)が取り付けられ、さらにベース1A1の一方の側面に凹板1A4に機械加工を施す際の基準面となる横台座1A10(複数個でもよい)が取り付けられる(図1、3、4参照)。下台座1A9及び横台座1A10はベース1A1からはみ出さないような大きさを有する部材であり、据え付け架台の形状に応じて種々の形状とすることができる。また横台座を省略してもよいが、横台座は機械加工の基準面としての機能ももつので、横台座に代わる基準面を設けることが必要となる。
0022
端板1A3、凹板1A4、レール受け材1A6、下台座1A9、横台座1A10は鉄製とし、スケール受け材1A7は非磁性ステンレス製とすることができる。前述の各部材同士は溶接により取り付けられるが、これに限定されず、ろう付け、ボルト締結あるいは接着等種々の取り付け手段を用いることができる。このようにベース1A1に、端板1A3、凹板1A4、レール受け材1A6、スケール受け材1A7、下台座1A9、横台座1A10、リブ材及び/又は竹の節のような板が取り付けられて部材付ベース1Aが組み立てられる。
0023
(部材付ベース1Aの加工
上記の部材付ベース1Aは最初に下台座1A9の下面が機械加工で仕上げられ、下台座1A9の下面を第1基準面としてNC多面加工機に装着され、横台座1A10が機械加工で第1基準面と直交するように仕上げられて第2基準面となり、第1基準面及び/又は第2基準面を寸法基準面として加工されてキー溝1A4A、1A4B及び各ネジ穴が形成されるとともに、レール受け材1A6、スケール受け材1A7及び下ヨーク1A8ならびに部材付ベース1Bと接合する長手方向端部が加工されて、L6c、LBb、LBa、L6b、L6a、L7a、L8、LAa、LAb及びWA(=LAb−LAa=LBb−LBa)の各寸法は高精度に仕上げられる(図5参照)。そして部材付ベース1Bと接合する長手方向端部は第1基準面及び第2基準面に対して正確な直角度を有するように仕上げられる。キー溝1A4Bはキー溝1A4Aに対して90度異なる方向に形成されるが、寸法形状はキー溝1A4Aと同じである。このようにして所定の部材が付加されたベース1A1に所定の加工が施されて部材付ベース1Aが形成される。また必要に応じて歪み取りのための焼鈍を行うことは、後述する機械加工の精度を良くするために有効である。
0024
(部材付ベース1Bの組立及び加工
部材付ベース1Bは、長手方向寸法が異なる(長手方向寸法は5.0m)以外は、部材付ベース1Aと同様の材質・寸法・形状を有する角パイプ1B1a、1B1bからなるベース1B1と、レール受け材1B6、スケール受け材1B7、下ヨーク1B8、下台座1B9、横台座1B10とで組み立てられる。また部材付ベース1Bの長手方向端部において、部材付ベース1Cと接合する側には凹板1B4が取り付けられ、部材付ベース1Aと接合するには凸板1B5が取り付けられとともに、レール受け材1B6、スケール受け材1B7及び下ヨーク1B8の長手方向両端部は凹板1B4、凸板1B5の長手方向端部と略一致するようにする。このようにベース1B1に、凹板1B4、凸板1B5、レール受け材1B6、スケール受け材1B7、下台座1B9、横台座1B10、リブ材及び/又は竹の節のような板が取り付けられて部材付ベース1Bが組み立てられ、次いで端面に加工が施される。部材付ベース1Bの一方の端面(部材付ベース1Aと対向する側)は、機械加工で仕上げられた下台座1B9、横台座1B10が第1基準面、第2基準面となり、第1基準面及び/又は第2基準面を寸法基準面として加工されてキー溝1B5A、1B5B及び各ネジ穴1B5Cが形成されるとともに、レール受け材1B6、スケール受け材1B7及び下ヨーク1B8ならびに長手方向両端部が加工されて、L6c、LBb、LBa、L6b、L6a、L7a、L7b、L8、LAa、LAb寸法及びWA寸法(=LAb−LAa=LBb−LBa)寸法は、高精度にかつ部材付ベース1Aと同寸法となるように仕上げられる(図6参照)。そして部材付ベース1Aと接合する長手方向両端部は前記第1基準面及び第2基準面に対して正確な直角度を有するように仕上げられる。キー溝1B5Aとキー溝1B5Bは90度異なる方向に形成されるが、寸法形状はキー溝1A4Aと同じである。このようにして部材付ベース1Bが形成される。なお、部材付ベース1Bの他方の端面(部材付ベース1C側)は、加工後は図5と同様になるので図示を省略する。
0025
(部材付ベース1Cの組立及び加工
部材付ベース1Cは、部材付ベース1Aと同様材質・寸法・形状を有する角パイプ1C1a、1C1bからなるベース1C1と、レール受け材1C6、スケール受け材1C7、下ヨーク1C8、下台座1C9、横台座1C10を有する。ベース1C1の一方の端部には、端板1C3が取り付けられ、部材付ベース1Bと接合する側の端部には凸板1C5が取り付けられ、さらにレール受け材1C6、スケール受け材1C7及び下ヨーク1C8の長手方向両端部は端板1C3、凸板1C5の長手方向端部と略一致するようにする。なお端板1C3は省略してもよく、またベース1C1にリブ材及び/又は竹の節のような板を取り付けることができる。このようにして組み立てられた部材付ベース1Cは部材付ベース1Aと同様の加工が施される。なお、部材付ベース1Cの加工後の端面(部材付ベース1B側)は図6と同様になるので図示を省略する。
0026
各ベースに取り付けられる端板1A3、凹板1B4、凸板1B5、端板1C3及び凸板1C5は凹板1A4と同じ寸法形状とする。すなわち加工前の部材付ベースの状態ではこれらは同じものとなる。上記の例では凹板1A4は一体のものとしたが、これに限定されず分割されたものとしてもよい。例えば図13に示すように、各々の角パイプの内面に挿入可能な形状寸法に分割された凹板1A11、1A12を角パイプ1A1a、1A1bの端部の内面に挿設してもく、後述する凹部の機能を満足する任意の形状寸法とすることができる。端板1A3も同様にすることができ、つ端板1A3は前記凹部の機能が不要なので凹板1A4よりもさらに任意の形状寸法とすることができるし、ベース1A1のねじれの問題が無ければ端板1A3を省略してもい。凹板1B4あるいは端板1C3についても凹板1A4あるいは端板1A3と同様であり、凸板1B5、1C5についても同様に後述する凸部の機能を満足する任意の形状寸法とすることができる。
0027
<単体固定子>
上記の各部材付ベースに次に示すレール(支持摺動部材の固定側部材)、スケール(位置検出手段の固定側部材)及び磁気回路が取り付けられて単体固定子が組み立てられる。
【0028】
(レール)
レール受け材1A6のネジ穴1A6aと同じピッチ寸法のボルト穴25Aaが設けられたレール25A、レール受け材の当接面1A6bに当接させてレール受け材1A6の上面に載置し、ボルト26をボルト穴25Aaに通してネジ穴1A6aにねじ込んでレール25Aをレール受け材1A6に締結する(図14参照)。ここで部材付ベース1Bと接合する側のレール25Aの端部が、接合部から寸法L25だけ離間した位置にくるように、レール25Aの長手方向寸法を設定する。あるいは図17に示すように接合部のレール225A(225B)の端部をレール受け材1A6(1B6)の端部に揃え、ボルト穴225Aa(225Ba)に通したボルト26で締結しても良い。なおた各単体固定子を接合後連続したレールを取り付けるようにしてもよい。
0029
レール25B及びレール25Cもそれぞれ、上記と同様に部材付ベース1B及び1Cに固定することにより、支持摺動部材を形成することができる。
0030
(スケール)
磁気式の位置検出手段18の固定側部材であるスケール24A、スケール受け材の当接面1A7aに当接させて、スケール受け材1A7の上面に取り付けられ(図15参照)。位置検出手段18が磁気式なのでスケール24AはN〜Sの磁力パターンを有し、図16に示すように部材付ベース1Bと接合する側のスケール24Aの端部が前記N〜Sの磁力パターンの丁度区切りとなるようにして、スケール24Aの前記端部が部材付ベース1Aの端部と揃うようにして取り付ける。スケール24B及び24Cも各々、上記と同様にスケール受け材1B7及び1C7に固定することができる。なお、各単体固定子を接合後記連続したスケールを取り付けるようにしてもよい。
【0031】
なお、位置検出手段を、光学式等磁気式以外の方式とし、接合部におけるスケールの検出パターンの区切りを隣接部同士で整合させ連続性を持たせるようにしてもよい。
0032
(磁気回路)
表面にNS磁極が交互に並ぶように厚さ方向に着磁された永久磁石7が、下ヨーク1A8の表面に、長手方向に複数個隣同士が略密着するように配設固着され、磁石付ベースが形成される(図11参照)。永久磁石7の長手方向寸法及び下ヨーク1A8の長手方向寸法を適切に設定して、部材付ベース1Bと接合する側において永久磁石7の端面と部材付ベース1Aの端面がそろう(正確には永久磁石7の前記端面の長手方向位置が部材付ベース1Aの前記端面と同じか、接合する側の反対側にわずかに引っ込む)ようにする。
0033
鉄板のような強磁性材料により平板状に形成された上ヨーク9Aの表面に、表面にNS磁極が交互に現出するように厚さ方向に着磁された永久磁石7が、磁石付ベースの永久磁石7と異なる磁極の極性が対向するように、長手方向に複数個隣同士が略密着するように配設固着され、磁石付上ヨークが形成される。
0034
鉄板のような強磁性材料により平板状に形成された中ヨーク8Aには、ボルト通し穴8Aaが設けられる。中ヨーク8A及び上ヨーク9Aの長手寸法を下ヨーク1A8と同じにし、ボルト通し穴8Aa及びボルト穴9Aaの位置ピッチ寸法をネジ穴1A8aの位置ピッチ寸法と一致させる。中ヨーク8Aを挟んで磁石付ベース17Aに載置された磁石付上ヨーク10Aが、ボルト穴9Aa及びボルト通し穴8Aaを通してネジ穴1A8aにねじ込まれたボルト27により、部材付ベース1Bと接合する側の端面をそろえて締結される。これにより、磁気回路12Aが形成される。
【0035】
磁気回路12B及び磁気回路12Cも上記と同様に形成されるのでその説明を省略する。
0036
上記の例では永久磁石が長手方向に複数個隣同士が略密着するように配設固着されているが、密着せずに所定の間隔をおいて配設固着されるようにしても良く、その場合は後述のように単体固定子19A、19B、19Cが接合された状態で、接合部においても前記所定の間隔を得られるように寸法を設定する。
0037
前述のように各ベースの加工箇所である下ヨーク1A8、1B8、1C8の表面は接合後でも殆ど段差が無いようにそろえられているので、各ベースに永久磁石、中ヨーク、磁石付上ヨークを取り付ける前に部材付ベース1A、1B、1Cを接合してから、下ヨーク1A8、1B8、1C8に永久磁石7を取り付け、中ヨーク、磁石付上ヨークを取り付けるようにしてもく、永久磁石7が接合部1Jにまたがった形態とすることもできる。この場合は接合部1J、8J、9Jは長手方向の位置がそろう必要は無く、長手方向に3分割されている中ヨークあるいは磁石付上ヨークを2分割、4以上の分割もしくは一体品としてもい。
0038
<固定子の組立>
上記のようにして準備された単体固定子の組立手順を図7〜10、12及び図14により説明する。キー3は図9に示す寸法L3キー溝の直線部寸法LA2(図5参照)より小さくし、寸法W3は前記キー溝の寸法WAと嵌合するよう高精度に仕上げられ、厚さT3、凸板1B5のキー溝の寸法Dbより大きくつDbと凹板1A4、1B4のキー溝の寸法Daとの合計(=Db+Daより小さくなるようにし、接合時、凹板1A4と凸板1B5が密着できるようにする。凸板1B5のキー溝にはキー3のボルト穴3aと同じ穴位置ピッチ寸法を有するネジ穴1B5C(図6参照)が設けられる。凸板1B5のキー溝にはキー3が挿入され、キー3のボルト穴3aに通したボルト(図示せず)をネジ穴1B5Cにねじ込んでキー3を凸板1B5にボルト締結する。そしてボルト穴3aを座ぐり付穴あるいは皿ぐり付穴としてボルトの頭がキー3からないようにする。もしくはボルトの頭がキー3からる場合でも、接合時に、凹板1A4と凸板1B5、あるいは凹板1B4と凸板1C5が密着できるようにT3、Db、Da寸法を適切に設定する。このように凸板1B5のキー溝に挿入締結されたキー3が部材付ベース1Bの凸部になる(図7、8参照)ここで、ボルト締結を省略することもできる。なお、キー3、下接合板5、横接合板6、スペーサ13、14、ボルト16、27は鉄製とすることができる
0039
キー溝1A4Aが部材付ベース1Aの凹部となり、キー溝寸法(図5、6参照)は高精度に仕上げられ、つ部材付ベース1Aと1Bのキー溝寸法が同寸法となるように仕上げられているので、部材付ベース1Aと1Bを長手方向に接合させると部材付ベース1Bの凸部が部材付ベース1Aの凹部に嵌合し、凸部と凹部が接合部の凸部位置合わせ手段となる(図10参照)なお部材付ベース1Bと部材付ベース1 C も上記と同様に接合できるので、その説明を省略する。
0040
部材付ベース1Aを有する単体固定子19Aと部材付ベース1Bを有する単体固定子19Bが長手方向に接合された後、下接合板5及び横接合板6のボルト穴(図示せず)に通したボルト16を、前記ボルト穴と同じ穴位置ピッチ寸法(部材付ベース1Aと1Bが接合された状態で)を有する部材付ベース1Aと1Bのネジ穴(図示せず)にねじ込むことにより、単体固定子19Aと19Bが下接合板5及び横接合板6を介してボルト締結され一体に固着される。これと同様に、部材付ベース1Bを有する単体固定子19Bと部材付ベース1Cを有する単体固定子19Cが長手方向に接合された後、下接合板5及び横接合板6を介してボルト締結され一体に固着される。L6c、LBb、LBa、L6b、L6a、L7a、L7b、L8、LAa、LAb寸法(図5、6参照)の加工箇所が高精度に仕上げられているので、前記位置合わせ手段の凸部が凹部に嵌合することにより、隣接する部材付ベースの接合部の前記加工箇所を殆ど段差が無いように揃えることができる。また位置合わせ手段の前記嵌合する作用により、接合部の幅方向及び高さ方向のずれが防止される。そして固定子1の長手方向寸法は前述した加工前の部材付ベース1A、1B、1Cの長手方向寸法の合計値16.0mに近い(加工により若干小さくなる)値となる。
0041
また部材付ベース1Bと接合する側のレール25Aの端部が、図14に示すように接合部から寸法L25だけ離間した位置となるように、レール25Aの長手方向寸法を設定するとともに、部材付ベース1Aと接合する側のレール25Bの端部が、接合部から寸法L25だけり出した位置となるように、レール25Bの長手方向寸法を設定し、つ単体固定子19Aと19Bを接合した時、レール25Bの張り出した部分のボルト穴25Baとレール受け材1A6のレール25Aで隠されていないネジ穴1A6aの位置ピッチ寸法が一致させことにより、図14に示すボルト26を前記張り出した部分のボルト穴25Aaに通して前記隠されていないレールネジ穴1A6aにねじ込んで、レール25Bをレール受け材1A6すなわち部材付ベース1Aに締結できる。このようにすることにより、前述の下接合板5及び横接合板6を単体固定子19A、19Bにボルト締結したことによる、単体固定子19Aと19Bを一体に固着する効果に加えて、(図14において寸法L25で示した部分の)前記レール25Bをレール受け材1A6にボルト締結したことによる単体固定子19Aと19Bを一体に固着する効果も得られ、固着強度が向上する。同様に、レール25Cもレール受け材1B6すなわち部材付ベース1Bに締結することにより、単体固定子19Bと19Cを一体に固着する効果も得られ、固着強度が向上する。
0042
ここで下接合板5及び/又は前記ボルト16の頭は下台座1A9、1B9、1C9よりも下に突出しないようにする。突出する場合は固定子1が据え付けられる据え付け架台(図示せず)に突出した部位を逃げる切り欠き等を設けるようにする。同様に横接合板6及び/又は前記ボルト16の頭は横台座1A10、1B10、1C10よりも幅方向に突出しないようにする。突出する場合は固定子1が据え付けられる据え付け架台(図示せず)に前記突出した部位を逃げる切り欠き等を設けるようにする。
0043
前述のように部材付ベース1A、1B、1Cのレール受け材、スケール受け材及び下ヨークは第1基準面及び/又は第2基準面を寸法基準面として高い加工精度で加工されていて、つ、隣接する部材付ベースと接合する長手方向端部は前記第1基準面及び第2基準面に対して正確な直角度を有するように仕上げられているので、前記接合固着された状態で部材付ベース1Aと1Bの加工箇所あるいは部材付ベース1Bと1Cの加工箇所は、一体加工したものに近い精度で殆ど段差が無くそろえることができ、しかも接合部の直角度不良による曲がりが生じることもない。したがって前記接合固着された状態で部材付ベース1Aと1Bの加工箇所あるいは部材付ベース1Bと1Cの加工箇所は、一体加工したものに近い精度で殆ど段差が無くそろえることができるとともに接合後の曲がりが殆ど無いものとすることができる。また前述のように各単体固定子を構成する各中ヨーク、磁石付上ヨーク及び磁石付ベースの接合後に生じる接合部1J、8J、9J側の端面がそろうようにしたので接合部1J、8J、9Jは長手方向の位置がそろい殆ど隙間無く密着する。
0044
各部材付ベースの接合部(1J、図1参照)の高さ方向及び/又は幅方向にずれが生じた場合は、図12に示すようにキーを加工してW3寸法をこのずれ寸法に対応して修正して、W3より小さいW3A寸法のキー3Aとし、キー3Aをキー溝に挿入する。このように小さくなった分キー3Aとキー溝の間に隙間ができるので、小さくなった寸法に対応する厚さのスペーサ13、14で隙間を埋めてキー3Aをキー溝の1端に押し付け前記ずれを修正する(以下これを「スペーサ調整」と記述する)ことができる。キー3には貫通したキーネジ穴3bが設けられ、スペーサ調整をする場合、キー溝に挿入されたキーをキー溝から抜き取る時、キーネジ穴3bに長さ寸法がT3よりも大きいボルト(図示せず)をねじ込んでボルト先端がキー溝に当接して所謂ジャッキ作用によりキーをキー溝から容易に抜き取ることができる。
0045
前記接合部の直角度不良等による曲がりが生じた場合は、接合部の幅方向あるいは上下方向の端部に隙間調整用のシムを挟装する所謂シム調整を行って直角度を修正できる。
0046
キー溝1A4A、1B5Aは接合部の上下方向の位置合わせとずれ規制をし、キー溝1A4B、1B5Bは接合部の幅方向の位置合わせとずれ規制をするものであり、本では上下方向寸法より幅方向が大きいのでキー溝1A4A、1B5Aを1接合部に2個所設けたが、凹板、凸板に設けられるキー溝の数、方向、寸法は前述のものに限定されず種々の変更が可能である。
0047
では単体固定子19Bに凸部と凹部を設け、前記凸部に単体固定子19Aの凹部を嵌合させ、前記凹部に単体固定子19Cの凸部を嵌合させたが、これに限定されず例えば、単体固定子19Bの両端部に凸部を設け、前記凸部に単体固定子19A、19Cの凹部を嵌合させても良い。
0048
では凸板のキー溝に挿入されたキーが凸部となり、前記凸部に凹板のキー溝である凹部が嵌合する(すなわち凸部と凹部を設けて、前記凸部に凹部が嵌合する)ようにしたが、これに限定されず例えば、冶具により宙吊り状に保持されたキーの長手方向の一方の側から(キーが挿入されていない)凸板を有する単体固定子を、他方の側から凹板を有する単体固定子を、宙吊り状のキーに嵌合させる(すなわち凸部を設けないで嵌合させる)ようにしても良い。
0049
[可動子]
可動子2は、キャリッジ22フレーム21に保持されて磁気空隙11A、11B、11Cに介装される多相コイル20を有す(図11参照)。多相コイル20に電流が流れると、固定子1の長手方向に可動子2が直線移動する。本例では固定子は16.0mに近い長手方向寸法を有するので、可動子の移動距離を大きくすることができる。
0050
この可動子に取り付けられる搭載物の幅方向寸法大きい場合は、搭載物の荷重が幅方向の一方の側に偏る偏荷重となる可能性が高いので、支持摺動部材の間隔を大きくして偏荷重による倒れモーメントに耐えるようにする必要がある。また搭載物の幅方向寸法が小さくても、荷重が幅方向の一方の側に偏ってしまうような搭載物である場合、同様に前記間隔寸法を大きくする必要がある。本では各ベースが3本の角パイプにより形成されて幅方向寸法が大きので、2条の支持摺動部材の間隔が広がり、偏荷重による倒れモーメントに耐えることができる。そして各部材付ベースは端板、凹板、下ヨーク、下台座1A9及び横台座を有し、これらの部材が補強部材として機能するので、偏荷重による倒れモーメントに起因するベースのねじれを防止することが可能である。補強部材として端板、凹板、下台座あるいは横台座以外にも、必要に応じ角パイプの外部にリブ材を設けてもく、角パイプの内部に竹の節のような板を設けてもい。
0051
上記の例では、ベース構成する長手方向材を中空で軽量な市販品の鋼材である角パイプとし、補強部材として端板、凹板、下ヨーク、下台座あるいは横台座を取り付けて部材付ベースを構成するようにしたので、必要な強度を確保するとともに軽量化が可能であり、製作コストが低減できるし、1クランプ加工が容易な寸法である6m以下にすることにより、高い加工精度で廉価に短納期で加工できる。
0052
特に、単体固定子19Aにおいては図5、6に示すレール受け材1A6のL6a、L6b、L6c寸法及びスケール受け材1A7のL7a、L7b寸法ならびに下ヨーク1A8のL8寸法は前述のように高精度に仕上げられているので、レール25A及びスケール24Aの第1基準面からの高さ方向位置決め及び第2基準面からの幅方向位置決めを正確に行うことができるとともに、下ヨーク1A8に配設固着される永久磁石7により形成される、磁気空隙11Aの第1基準面からの高さ方向位置決めを正確に行うことができる。同様に単体固定子19B、19Cにおいてもレール及びスケールの第1基準面からの高さ方向位置決め及び第2基準面からの幅方向位置決めを正確に行うことができるとともに、磁気空隙の第1基準面からの高さ方向位置決めを正確に行うことができ、つ前記位置決め寸法を単体固定子19Aと同じ寸法にすることができる。
0053
本発明のリニアモータは、例えば次のようにして架台 ( 図示せず ) に据え付けることができる。据え付け架台のボルト穴に挿入したボルト(図示せず)を下台座のネジ穴1A9a、1B9a、1C9a、横台座ネジ穴1A10a、1B10a、1C10aにねじ込んでボルト締結することにより固定子1を据え付け架台に固定する。下台座1A9、1B9、1C9、横台座1A10、1B10、1C10に当接する据え付け架台の面が精度良くできていれば良いが、精度が良くない場合は下台座、横台座とそれらに当接する据え付け架台の面との間に隙間調整用のシムを挟装する所謂シム調整を行って据え付け精度を確保する。なお前述した、図1の紙面と平行な面が水平面となるような据え付け方向に限定されず、例えば図1の紙面と平行方向な面が垂直面(あるいは垂直以外の傾斜面)となるように据え付けられてもよい。そして支持摺動部材を必要に応じて垂直(あるいは垂直以外の傾斜)方向に適するものとすればよく、あるいは支持摺動部材の取り付け位置又は方向を適切に設定すればよい。また据え付け架台に固定する下台座1A9、1B9、1C9あるいは横台座1A10、1B10、1C10の形状、方向等も適切に設定すればよい。
0054
本発明は上記の説明に限定されず、例えば次のような変形が可能である。
)軟鋼のような強磁性材料により平板状に形成した対向ヨークと永久磁石が対向するような磁気回路としてもく、あるいは上ヨーク側の永久磁石もしくは対向ヨークを省略し、下ヨーク側の永久磁石の隣接する異極間の磁束にコイルが鎖交するようにしても良い。
)精度が低くても良い部分の加工は他の部分を寸法基準面として加工してもく、あるいは加工前の部材付ベースを形成する前に加工してもい。
)レール受け材を省略し、ベースの表面加工し、そこにレールを取り付けるようにしてもよく、またスケール受け材を省略し、ベースの表面加工し、そこにスケールを取り付けるようにしてもい。あるいはベースに取り付けられる前にレール受け材を加工後、ベースの該当箇所が加工された面にレール受け材を取り付け、レール受け材にレールを取り付けるようにしても良く、同様にベースに取り付けられる前にスケール受け材を加工後、ベースの該当箇所が加工された面にスケール受け材を取り付け、スケール受け材にスケールを取り付けるようにしてもよい。
)各部材には必要に応じて塗装、メッキ等の表面処理を施すことができる。
0055
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、中空で軽量な市販品の鋼材である角パイプに補強部材を取り付けた部材付ベースを、多くの加工者が保有する機械で加工可能(及び/又は多くの処理者が保有する設備で焼鈍可能)な長手方向寸法になるように形成し、加工(必要に応じて焼鈍処理)後接合して必要な長手方向寸法を持つ一体の固定子とすることにより、廉価で納期が短く、加工精度が高く、且つ軽量化された移動距離の大きいリニアモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係わるリニアモータを示す平面図である。
【図2】 図1のA―A矢視図である。
【図3】 図2のB―B矢視図である。
【図4】 図2のC―C矢視図である。
【図5】 図2のD―D矢視図である。
【図6】 図2のF―F矢視図である。
【図7】 図1のH―H分解矢視図である。
【図8】 図2のJ―J分解矢視図である。
【図9】 キーを示す図である。
【図10】 図7の要部を拡大した断面図である。
【図11】 図2のKーK矢視図である。
【図12】 図7の要部を拡大した断面図である。
【図13】 部材付ベースの端面に取り付けられる部材の例を示す図である。
【図14】 レールの接合部を示す斜視図である。
【図15】 スケール部を示す断面図である。
【図16】 スケールの平面図である。
【図17】 接合部他の例を示す分斜視図である。
【図18】 従来のリニアモータの平面図である。
【図19】 従来のリニアモータの断面図である。
【図20】 長手方向に分割されたベース接合部における曲がりを説明する図である。
【符号の説明】
1 固定子
1A、1B、1C 部材付ベース
1A1、1B1、1C1 ベース
1A1a、1A1b、1B1a、1B1b、1C1a、1C1b 角パイプ
1A3、1C3 端板
1A4、1A11、1A12、1B4 凹板
1A4A、1A4B、1B4A、1B4B、1B5A、1B5B キー溝
1A6、1B6、1C6 レール受け材
1A6a、1A9a、1B9a、1C9a、1A10a、1B10a、1C10a、
1B5C、1C5C、3b ネジ穴
1A6b、1B6b、1A7a、1B7a 当接面
1A7、1B7、1C7 スケール受け材
1A8 下ヨーク
1A9、1B9、1C9 下台座
1A10、1B10、1C10 横台座
1B5 凸板
1J、8J、9J 接合部
2 可動子
3、3A キー
3a、9Aa、25Aa、25Ba、225Aa、225Ba ボルト穴
4 支持摺動部材
5 下接合板
6 横接合板
7 永久磁石
8A 中ヨーク
8Aa ボルト通し穴
9A、9B、9C 上ヨーク
11A 磁気空隙
12A、12B、12C 磁気回路
13、14 スペーサ
16、26、27 ボルト
18 位置検出手段
19A、19B、19C 単体固定子
20 多相コイル
21 コイルフレーム
22 キャリッジ
23 読取ヘッド
24A、24B、24C スケール
25A、25B、25C レール
28 摺動子

Claims (1)

  1. コ字形状を有するヨークと、前記ヨークの長手方向に沿って異極性の磁極が交互に並ぶように前記ヨークに固着された複数の永久磁石と、磁気空隙を介して前記各永久磁石と異極性の磁極が対向しかつ前記ヨークの長手方向に沿って異極性の磁極が交互に並ぶように前記ヨークに固着された複数の永久磁石とを有し、前記ヨークを支持するとともに、キーで結合された複数の部材付ベースを含む固定子と、前記磁気空隙内に配置される多相コイルを有する可動子とを備え、前記固定子は、前記可動子を案内するレールと前記可動子の位置検出手段を構成するスケールを有するリニアモータであって、前記部材付ベースは、前記可動子の移動方向と直交する方向に接合された複数の角パイプからなり、これらの角パイプの少なくとも接合側端面が密閉されたベースと、前記ベースの外周面に取り付けられた台座とを有し、前記角パイプの接合側端面にはそれぞれ、前記台座を基準としてキー溝が形成され、かつこれらのキー溝の少なくとも一つは他のキー溝と異なる方向に形成されていることを特徴とするリニアモータ。
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