JP4150191B2 - 回転体用のブレーキ装置,自動車,鉄道車両,航空機,工作機械及び乗り物用のブレーキ装置 - Google Patents
回転体用のブレーキ装置,自動車,鉄道車両,航空機,工作機械及び乗り物用のブレーキ装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体用のブレーキ装置,自動車,鉄道車両,航空機,工作機械及び乗り物用のブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
自動車,鉄道車両等の乗り物のブレーキ装置は、車輪の回転軸に回転板(ディスクブレーキロータ)を付設し、該車輪を回転せしめる為の駆動装置(エンジン)の出力を低下せしめると共に、前記回転板に摩擦体(ブレーキパッド)を当接せしめ、この回転板と摩擦体との摩擦により回転軸の回転速度を低下せしめ、これにより乗り物を減速させるものである。
【0003】
しかし、この摩擦体を用いたブレーキ装置には、下記のような様々な問題点がある。
【0004】
摩擦体を用いたブレーキ装置では、回転板の回転速度が高い程、該回転板と摩擦体との摩擦力が大きくなり、摩擦熱が多く発生し、次のような現象が問題となる。
【0005】
具体的には、ブレーキペダルを足で踏み込み操作することにより前記ブレーキパッドをディスクブレーキロータに当接する構成の場合、急激なブレーキ力によるショックの発生防止や、該ブレーキパッドとディスクブレーキロータとの当接に伴う足への衝撃緩和の為、該ブレーキペダルとブレーキパッドとは油圧回路によって接続されるが、この油圧回路中の油に前記摩擦熱が多く作用すると気泡が発生してしまい、ブレーキ力が著しく低下する現象が生じたり、また、連続して使用すると摩擦面が熱膨張して変形したり該摩擦面がなまったりして摩擦力、即ち、ブレーキ力が低下する現象(フェード現象)が生じたりしてしまう。
【0006】
また、例えば、回転するディスクブレーキロータに固定状態(この固定状態とは回転していないという意味である。)のブレーキパッドを当接する構成であると、ディスクブレーキロータの回転速度がある程度以上高い場合(即ち、ディスクブレーキロータとブレーキパッドとの相対回転速度が高い場合)、該ディスクブレーキロータとブレーキパッドとを当接した際に発生する反発力が非常に大きくなり、これによって前記摩擦力が良好に発揮されなくなる。
【0007】
尚、この反発力は、ディスクブレーキロータの回転速度の二乗(即ち、運動エネルギー)に比例するものであり、ディスクブレーキロータの回転速度が低い場合には、該反発力が小さい為、前記摩擦によるブレーキ力は良好に発揮されるが、ディスクブレーキロータの回転速度がある程度以上高い場合には、前記反発力が飛躍的に大きくなり、前記摩擦によるブレーキ力が良好に発揮されなくなる。
【0008】
即ち、摩擦体が固定状態であると、該摩擦体と固定板との相対回転速度が高く、前記現象及び前記反発力によるブレーキ力不足の双方の問題点が発生してしまうことになる。
【0009】
従って、摩擦体と回転板との相対回転速度を可及的に低減せしめる為、摩擦体を固定板と同様に回転せしめる構成が考えられる。
【0010】
しかし、この場合、摩擦体の回転速度は、回転板の回転速度に対応した回転速度としなければならない。なぜなら、例えば、摩擦体の回転速度が一定であると、当然、回転板は該摩擦体の回転速度以下になることができないし、しかも、回転板の回転速度が摩擦体の回転速度に近づくにつれ、両者の回転速度の差が小さくなることにより、摩擦力、即ち、ブレーキ力が低下してしまう。更に、摩擦体が一定の回転速度の構成では、結局は、回転板の回転速度(即ち、車輪の回転速度)がある程度以上の場合、前記反発力の問題が発生する。
【0011】
よって、摩擦体の回転速度を回転板の回転速度に対応して調整しなければならないが、例えば、適宜なモータによって摩擦体を回転せしめる構成であると、この調整は非常に厄介となる。なぜなら、回転板の回転速度を検知する検知装置が必要となったり、また、摩擦体の回転速度を適宜可変する可変装置が必要となったりするからである。更に、このような検知装置や可変装置を用いると、ブレーキの反応性(レスポンス)が悪化してしまうという問題点も発生する。
【0012】
尚、このようなブレーキ装置における問題点は、乗り物に限らず、ドリル機械等の回転体を有するもの全般において発生する。
【0013】
本発明は上記問題点に鑑みて達成されたもので、回転板の回転に応じて摩擦体を回転せしめるものでありながら、該摩擦体の回転速度の制御を簡単且つ極めて良好に行える極めて画期的なブレーキ技術を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0015】
回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成され 、前記第一回転体2は回転軸6に被嵌された構成であり、この第一回転体2の回転速度は回転軸6の回転速度より高速に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0016】
また、回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成され、前記第一回転体2は回転軸6に被嵌された構成であり、第一回転体2及び第二回転体3の回転速度は、夫々回転軸6の回転速度の1.5乃至2.5倍に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0017】
また、回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成され、前記第一回転体2は回転軸6に被嵌された構成であり、第一回転体2の回転速度及び第二回転体3の回転速度は、回転軸6の回転速度に対して夫々所定比となるように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0018】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第一回転体2は適宜な作業を行う作業部4に連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0019】
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体3の回転方向は、第一回転体2の回転方向と同一に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0020】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体3と回転軸6とは、該回転軸6による第一回転体2の回転速度と異なる回転速度で該第二回転体3を回転せしめる変速装置5を介して連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0021】
また、請求項1〜6いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体3の回転速度は第一回転体2の回転速度より高速に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0022】
また、回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成され、この第一回転体2と第二回転体3とを接離する接離装置8が設けられ、回転軸6の回転速度を低下せしめる際に該接離装置8により第一回転体2と第二回転体3とが当接するように構成され、この接離装置8は、第一回転体2に対して第二回転体3を相対移動 せしめるように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0023】
また、請求項8記載の回転体用のブレーキ装置において、接離装置8は、第一回転体2と第二回転体3との当接度合いを調整可能に構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0024】
また、回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成され、この第一回転体2と第二回転体3との間には第三回転体9が設けられ、この第三回転体9は第一回転体2側若しくは第二回転体3側へ移動可能に構成され、第一回転体2と第二回転体3とは該第三回転体9を介して当接するように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0025】
また、請求項10記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体9は、第一回転体2と第二回転体3との間に自由回転可能な状態で介在せしめられていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0026】
また、請求項10記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体9は、第一回転体2及び第二回転体3を回転せしめる回転軸6に連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0027】
また、請求項10〜12いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体9は、該第三回転体9を第一回転体2若しくは第二回転体3と接離する接離装置に連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0028】
また、請求項10〜13いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体9として回転軸6に被嵌される板体が採用されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0029】
また、回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成され、前記第一回転体2として回転軸6に被嵌される板体が採用されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0030】
また、回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成され、前記回転軸6の外周面には筒体 23 が被嵌され、この筒体 23 には第二回転体3が固 着され、この筒体 23 の外周面にして該第二回転体3と隣接する位置に第一回転体2が被嵌されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0031】
また、請求項1〜16いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体3として回転軸6に被嵌される板体が採用されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0032】
また、請求項1〜17いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体3の回転速度は常時第一回転体2の回転速度と異なる回転速度に設定され、第一回転体2と第二回転体3とは、常時は非当接若しくは極めて弱い当接力による当接状態とされ、第一回転体2の回転速度を低下せしめる際には強い当接力による当接状態となるように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置に係るものである。
【0033】
また、請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置が車輪4の回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする自動車に係るものである。
【0034】
また、請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置が車輪の回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする鉄道車両に係るものである。
【0035】
また、請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置がエンジンの回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする航空機に係るものである。
【0036】
また、請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置がドリルや旋盤等の回転作業部を有する工作機械の該回転作業部の回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする工作機械に係るものである。
【0037】
また、車輪4の転動により移動する乗り物用のブレーキ装置であって、車輪4には回転軸6が設けられ、この回転軸6には第一回転体2,第二回転体3及び第三回転体9が夫々被嵌され、第一回転体2及び第二回転体3は夫々回転軸6の回転によって回転されるように構成され、且つ、この第一回転体2と第二回転体3とは異なる回転速度で回転するように構成され、第三回転体9は第一回転体2と第二回転体3の間に配設され、且つ、この第三回転体9は自由回転自在に設けられ、第一回転体2と第二回転体3とは接離装置8によって前記第三回転体9を介して接離自在に構成され、この第一回転体2と第二回転体3とが第三回転体9を介して当接した際、該第一回転体2と第二回転体3の回転速度の差の分、該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度が低下せしめられこれにより回転軸6の回転速度を低下せしめられ且つ第一回転体2の回転速度及び第二回転体3の回転速度が低下せしめられるように構成されていることを特徴とする乗り物用のブレーキ装置に係るものである。
【0038】
【発明の作用及び効果】
第一回転体2に当接せしめられて摩擦力により該第一回転体2の回転速度を低下せしめるものは、この第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3であるから、両者の回転速度の差を小さくすることにより、第一回転体2の回転速度、即ち、回転軸6の回転速度を低下せしめる際に発生する摩擦熱を可及的に低減できる。
【0039】
更に、第一回転体2と第二回転体3の回転速度の差を小さくすることにより、第二回転体3と第一回転体2との反発力を低下せしめることができ、これにより摩擦力の低下、即ち、ブレーキ力の低下を可及的に防止して良好なブレーキ作用を発揮せしめることができる。
【0040】
また、第一回転体2の回転駆動源及び第二回転体3の回転駆動源は、同じ回転軸6であるから、非常に簡単に第一回転体2の回転速度と第二回転体3の回転速度とを対応させて制御することができる。即ち、例えば、第一回転体2の回転速度が低下すれば、それだけ第二回転体3の回転速度が低下することになる。
【0041】
ところで、第二回転体3の回転速度は、第一回転体2の回転速度より高くても低くても良い。
【0042】
第二回転体3の回転速度が第一回転体2の回転速度よりも低い場合、第一回転体2は、該第一回転体2よりも回転速度の低い第二回転体3の回転速度に向かって徐々に低下せしめられることになる。また、この際、第一回転体2の回転速度の低下に伴って回転軸6の回転速度も低下し、これにより、回転軸6に連結されている第二回転体3の回転速度も徐々に低下せしめられることになる。
【0043】
一方、第二回転体3の回転速度が第一回転体2の回転速度よりも高い場合には、該第二回転体3の回転が第一回転体2の回転によってブレーキ作用を受け、これにより第二回転体3の回転速度が徐々に低下せしめられることになる。また、この際、第二回転体3の回転速度の低下に伴って該第二回転体3が連結されている回転軸の回転速度も低下し、これにより、回転軸6に連結されている第一回転体2の回転速度も徐々に低下せしめられることになる。
【0044】
本発明は上述のように構成したから、第一回転体の回転速度に応じて該第一回転体の回転速度を低下せしめる為の第二回転体を回転せしめて当接するものでありながら、該第二回転体の回転速度を簡単且つ極めて好適に制御して回転軸にブレーキ作用を良好に発揮せしめることができる極めて画期的なブレーキ技術となる。
【0045】
また、請求項1〜3記載の発明においては、第一回転体が回転軸に被嵌される構成であるから、装置をコンパクトにすることができる。
【0046】
また、請求項1記載の発明においては、第一回転体の回転速度をブレーキ作用を及ぼしたい回転軸の回転速度より高速に設定したから、回転軸の回転速度不足によるブレーキ力不足のおそれを除去することができ、これにより高いブレーキ力を発揮することができる実用性に秀れたブレーキ装置となる。
【0047】
また、請求項2記載の発明においては、第一回転体及び第二回転体の回転速度をブレーキ作用を及ぼしたい回転軸の回転速度より高速に設定したから、回転軸の回転速度不足によるブレーキ力不足のおそれを除去することができ、これにより高いブレーキ力を発揮することができる実用性に秀れたブレーキ装置となる。
【0048】
また、請求項8記載の発明においては、接離装置により第一回転体に対して第二回転体を相対移動して当接し回転軸の回転速度を低下させることができる。
【0049】
また、請求項10,23記載の発明においては、第二回転体と第一回転体との回転速度差を大きくして高いブレーキ作用を発揮せしめようとしても、第三回転体の存在により、前記回転速度差が直接は伝達されず、第二回転体と第三回転体との回転速度差及び第三回転体と第一回転体との回転速度差を、夫々前記第二回転体と第一回転体との回転速度差の半分程度とすることができ、よって、該第二回転体と第一回転体との当接による衝撃を緩 和したり、また、第一回転体や第二回転体の当接面の摩耗速度を低下せしめて長寿命化を図ったりできる実用性,耐久性に秀れたブレーキ装置となる。
【0050】
また、請求項23記載の発明においては、第一回転体,第二回転体及び第三回転体の全てがブレーキ作用を及ぼしたい回転軸に被嵌される構成であるから、装置全体を非常にコンパクトにすることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第一実施例、図2は第二実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0052】
第一実施例
第一実施例は、回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸6により回転せしめられる第一回転体2と該第一回転体2に当接可能で且つ該第一回転体2と異なる回転速度で回転する第二回転体3を有し、この第二回転体3は前記第一回転体2の回転軸6に連結され、この第二回転体3と第一回転体2との当接によって該第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体2の回転軸6の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体2及び第二回転体3の回転速度を低下せしめるように構成されているものである。
【0053】
第一回転体2は、回転軸6に被嵌される円盤状の板体が採用されている。また、この第一回転体2は回転軸6に固着されている。
【0054】
第二回転体3は、回転軸6に被嵌される円盤状の板体が採用されている。また、この第二回転体3と回転軸6との間にはベアリング10が設けられており、これにより第二回転体3は回転軸6の延設方向にスライド移動自在に構成されている。
【0055】
また、第二回転体3の回転方向は、第一回転体2の回転方向と同一方向に設定されている。
【0056】
また、第二回転体3は、該第二回転体3と第一回転体2とを接離する接離装置(図示省略)に連結されている。第二回転体3は、この接離装置によって回転軸6の延設方向にスライド移動し、このスライド移動によって前記第一回転体2と所定の当接力で当接した際、第一回転体2の回転速度を低下せしめるように構成されている。
【0057】
また、この第二回転体3と第一回転体2との当接力は、前記接離装置によって調整可能に構成されている。
【0058】
また、この第二回転体3と回転軸6とは変速装置5を介して連結されている。
【0059】
この変速装置5について詳述すると、第二回転体3にして前記第一回転体2と向き合う面の反対側の面には回転軸6に被嵌される筒部13が突設されている。また、この筒部13の外周面には円盤状の板部14が繞設されており、この板部14にはギヤ歯が設けられている。
【0060】
また、回転軸6にはギヤ板部15が繞設状態で設けられている。
【0061】
この回転軸6のギヤ板部15と筒部13の板部14とは、ギヤ体16によって連結されている。
【0062】
このギヤ体16は、前記回転軸6のギヤ板部15に噛合する第一ギヤ部17、及び、前記筒部13の板部14のギヤ歯と噛合する第二ギヤ部18が夫々設けられた構成である。
【0063】
従って、第二回転体3は、前記各ギヤによって発揮される所定のギヤ比により第一回転体2とは異なる回転速度で回転せしめられることになる。
【0064】
即ち、第一実施例によれば、第一回転体2は回転軸6と同じ回転速度(単位時間当たりの回転数)で回転することになり、第二回転体3は変速装置5により第一回転体2及び回転軸6とは異なる回転速度(所定のギヤ比による回転速度)で回転することになる。
【0065】
尚、変速装置5は、複数のギヤを用い、このギヤの組み合わせにより前記回転軸6の回転エネルギーを段階的に可変して第二回転体3に伝達する段階変速装置や、回転自在のベルト体を用い、このベルト体の回転経路を可変することにより前記回転軸6の回転エネルギーを無段階的に可変して第二回転体3に伝達する無段階変速装置を採用すると良い。
【0066】
この変速装置5は、例えば、回転軸6に対する第一回転体2の回転速度がギヤ比「1」に設定されている場合、第二回転体3の回転速度をギヤ比「1」以外に設定する。
【0067】
この変速装置5による第二回転体3の回転速度の設定は、第一回転体2の回転速度より低くても高くても良い。
【0068】
第二回転体3の回転速度を第一回転体2の回転速度よりも低く設定した場合、第一回転体2は、該第一回転体2よりも回転速度の低い第二回転体3の回転速度に向かって徐々に低下せしめられることになる。また、この際、第一回転体2の回転速度の低下に伴って回転軸6の回転速度も低下し、これにより第二回転体3の回転速度も徐々に低下せしめられることになる。
【0069】
具体的には、例えば、第一回転体2の回転速度をギヤ比「1.0」とし、第二回転体3の回転速度をギヤ比「0.8」とした場合、第一回転体2の回転速度が5000rpmの際に第二回転体3は4000rpmとなり、この回転差1000rpmのエネルギー分、回転軸6の回転速度が低下せしめられる。また、この第一回転体2の回転速度が4000rpmとなった際には第二回転体3は3200rpmとなり、この回転差800rpmのエネルギー分、回転軸6の回転速度が低下せしめられる。
【0070】
このように、回転軸6の回転速度の高低に伴い、該回転軸6に作用する回転速度低下の為のエネルギーも高低することになり、よって、回転軸6の回転速度を低下せしめるエネルギーの調整を極めて良好に行うことができる。
【0071】
即ち、第一回転体2の回転速度が高い場合には、該第一回転体2に当接してブレーキ作用を発揮せしめる第二回転体3の回転速度も高く、これにより、この第一回転体2と第二回転体3との当接の際に発生する反発力が低減せしめられ、よって、該第二回転体3の当接による回転軸6へのブレーキ力が良好に発揮されることになる。また、この第二回転体3によるブレーキ作用により、第一回転体2の回転速度が低下した場合には、この第一回転体2の回転速度の低下に追従して第二回転体3の回転速度が低下することになり、これにより、第二回転体3は回転軸6にブレーキ作用を及ぼし続けることができ、よって、回転軸6の完全停止まで該第二回転体3の当接によるブレーキ作用が良好に発揮されることになる。
【0072】
また、前述のように、第一回転体2の回転速度の回転軸6に対するギヤ比及び第二回転体3の回転速度の回転軸6に対するギヤ比を夫々一定とした場合、第一回転体2及び第二回転体3の回転速度の低下に伴い、両者の回転速度差が小さくなって摩擦力、即ち、ブレーキ力が低下する。従って、この場合、第一回転体2の回転速度が所定以下となったら、一般的なブレーキパッドによるブレーキ装置が作動するように構成すると良い。また、第二回転体3の回転速度のギヤ比を可変する構成を採用しても良い。
【0073】
一方、第二回転体3の回転速度を第一回転体2の回転速度よりも高く設定した場合、第二回転体3が、該第二回転体3よりも回転速度の低い第一回転体2の回転速度に向かって徐々に低下せしめられることになる。これにより、この第二回転体3が連結されている回転軸6の回転速度が低下し、この回転軸6によって回転せしめられている第一回転体2の回転速度も徐々に低下せしめられることになる。
【0074】
具体的には、例えば、第一回転体2の回転速度をギヤ比「1.0」とし、第二回転体3の回転速度をギヤ比「1.2」とした場合、第一回転体2の回転速度が5000rpmの際に第二回転体3は6000rpmとなり、この回転差1000rpmのエネルギー分、第二回転体3の回転速度が低下せしめられ、これにより回転軸6の回転速度が低下せしめられる。また、この第一回転体2の回転速度が4000rpmとなった際には第二回転体3は4800rpmとなり、この回転差800rpmのエネルギー分、第二回転体3の回転速度が低下せしめられ、これにより回転軸6の回転速度が低下せしめられる。
【0075】
このように、第二回転体3の回転速度が第一回転体2の回転速度より高い場合でも、前記第二回転体3の回転速度が第一回転体2の回転速度より低い場合と同じように、第一回転体2の回転速度の高低に伴い、回転軸6に作用する回転速度低下の為のエネルギーも高低し、該回転軸6の回転速度が低下せしめられることになる。
【0076】
即ち、第一回転体2の回転速度が高い場合でも、この第一回転体2と第二回転体3との当接の際に発生する反発力が低減せしめられ、よって、該第二回転体3の当接による回転軸6へのブレーキ作用が良好に発揮されることになる。また、この第二回転体3の当接による回転軸6へのブレーキ作用により、第一回転体2の回転速度が低下した場合には、この第一回転体2の回転速度の低下に追従して第二回転体3の回転速度が低下することになり、これにより、第二回転体3は回転軸6に対してブレーキ作用を及ぼし続けることができ、よって、回転軸6の完全停止まで該第二回転体3の当接によるブレーキ作用が良好に発揮されることになる。
【0077】
また、前述のように、第一回転体2の回転速度のギヤ比及び第二回転体3の回転速度のギヤ比を夫々一定とした場合、第一回転体2及び第二回転体3の回転速度の低下に伴い、両者の回転速度差が小さくなって摩擦力、即ち、ブレーキ力が低下する。従って、この場合にも、回転軸6の回転速度が所定以下となったら、一般的なブレーキパッドによるブレーキ装置が作動するように構成すると良い。また、第二回転体3の回転速度のギヤ比を可変する構成を採用しても良い。
【0078】
ところで、第二回転体3の回転速度を第一回転体2より回転速度を高くする構成の場合、前記第二回転体3の回転速度を第一回転体2より回転速度を低くする構成と異なり、第一回転体2の回転速度が低下した場合でも、該第一回転体2と該第二回転体3との回転速度差を十分確保することができる。具体的には、第一回転体2の回転速度が100rpmの場合、第二回転体3の回転速度を低くする構成では、前記回転速度差を100rpm未満にしか設定できないが、第二回転体3の回転速度を高くする構成では、前記回転速度差を自由に設定することができる。従って、この回転速度差の設定の観点からいけば、第二回転体3の回転速度を第一回転体2より回転速度を高くする構成の方が必要とされるブレーキ作用に応じて極めて高い汎用性を発揮できるといえる。
【0079】
尚、この第二回転体3の回転速度を第一回転体2より回転速度より高くするか低くするかは、必要とされるブレーキ作用に応じて併用しても良い。例えば、第一回転体2が高回転の場合には、該第一回転体2の回転速度よりも第二回転体3の回転速度が低くなるように設定して第二回転体3が超高回転となることを防止し、この第一回転体2が低回転となったら、該第一回転体2の回転速度よりも第二回転体3の回転速度が高くなるように設定して汎用性を高めると非常に好適となる。
【0080】
この第一実施例のブレーキ装置は、自動車,鉄道車両,航空機(プロペラの回転やジェットタービンのフィンの回転の減速用),ドリル加工用の工作機械等に使用することができる。
【0081】
第一実施例は上述のように、第一回転体2の回転速度に応じて第二回転体3を回転せしめて当接する構成であるから、該第一回転体2と第二回転体3との当接による摩擦熱の発生を可及的に防止でき、更に、該第一回転体2と第二回転体3との当接の際の反発力によるブレーキ力の低下を可及的に防止でき、しかも、第一回転体2と第二回転体3とは同じ回転軸6に連結されているから、第一回転体2の回転速度に対応して第二回転体3を回転せしめることができ、これにより極めて良好に回転軸6に対してブレーキ作用を発揮できる極めて画期的なブレーキ装置となる。
【0082】
また、第二回転体3の回転速度は第一回転体2の回転速度より高くても低くても良いから、それだけ様々なブレーキングパターンを設定して様々な制御も行える実用性,汎用性に秀れたブレーキ装置となる。
【0083】
また、第二回転体3の回転速度を所定のギヤ比で設定する場合には、第一回転体2の回転速度の低下に伴って第二回転体3の回転速度が低下することになり、これにより、該第一回転体2と第二回転体3との摩擦力を徐々に弱めることができ、よって、自動車や鉄道車両等の乗り物の場合、停止する際のショックを可及的に和らげることができ、この点においても実用性に秀れたブレーキ装置となる。
【0084】
尚、第一回転体2と回転軸6とを固着せず、適宜なギヤ装置を介して連結することにより、該第一回転体2の回転速度を回転軸6の回転速度より高くなるように構成しても良い。このように第一回転体2や第三回転体3を高回転とする構成を採用した場合、回転エネルギーは回転速度の二乗に比例するので、該第一回転体2と第二回転体3との当接によるブレーキ力が高くなる。
【0085】
また、回転軸6が自動車の車輪のシャフトである場合、このシャフトの回転速度に対して第一回転体2の回転速度及び第二回転体3の回転速度が夫々1.5乃至2.5倍となるように設定すると良好なブレーキ力が発揮されることが実験により確認されている。
【0086】
第二実施例
第二実施例は、第一回転体2と第二回転体3との間に第三回転体9を介在せしめたものである。
【0087】
第一回転体2及び第二回転体3の回転速度は、夫々回転軸6の回転速度より高くなるように設定されている。前述のようにブレーキ力を高める為である。
【0088】
第一回転体2及び第二回転体3と回転軸6とは、夫々ギヤ部22を介して連結され、このギヤ部22は、回転軸6の回転速度に対する第一回転体2の回転速度及び第二回転体3の回転速度を夫々所定比とするように構成されている。尚、このギヤ部22として、第一実施例の変速装置5と同様の段階変速装置や無段階変速装置を採用し、回転軸6の回転速度に対する第一回転体2及び第二回転体3の回転速度比を可変できるように構成しても良い。また、このギヤ部22の一部が、第二回転体3の回転速度を第一回転体2の回転速度と異ならしめる為の変速装置5となっている。
【0089】
この回転軸6,第一回転体2,第二回転体3,第三回転体9及びギヤ部22の連結構造について詳述する。
【0090】
回転軸6の外周面には筒体23が被嵌され、この筒体23には円盤状の板体によって構成された第二回転体3が被嵌状態で固着されている。
【0091】
また、筒体23の外周面にして前記第二回転体3と隣接する位置にはベアリング24を介して第一回転体2が被嵌されている。
【0092】
また、筒体23の外周面にして前記第二回転体3及び前記第一回転体2の間となる位置にはベアリング25を介して第三回転体3が被嵌されている。
【0093】
また、筒部23の外周面には円盤状の板部26が設けられ、この板部26の外周面にはギヤ歯が設けられている。
【0094】
また、第一回転体2にして前記第三回転体3と向き合う面の反対側には筒状に延びる筒状延設部27が突設され、この筒状延設部27は前記筒部23に被嵌され、更に、この筒状延設部27の外周面には円盤状の板部28が設けられ、この板部28にはギヤ歯が設けられている。
【0095】
また、回転軸6の外周面にも円盤状の板部29が設けられ、この鍔部29の外周面にもギヤ歯が設けられている。
【0096】
筒体23の板部26のギヤ歯,第一回転体2の板部28のギヤ歯及び回転軸6の板部29のギヤ歯は、夫々のギヤ歯に噛合する所定径の三枚のギヤ板30・31・32が設けられたギヤ体34の該ギヤ板30・31・32に夫々噛合されている。
【0097】
また、このギヤ体34の三枚のギヤ板30・31・32は、回転軸6の回転を夫々所定のギヤ比で第一回転体2及び筒体23(第二回転体3)に伝達し、該第一回転体2及び第二回転体3を回転せしめるように構成されている。
【0098】
また、ギヤ体34は、回転軸6の延設方向に移動可能に構成され、この移動により前記三枚のギヤ板30・31・32と各板部26・28・29のギヤ歯とが、噛合状態(回転軸6と第一回転体2及び第三回転体3とが連結された状態)若しくは非噛合状態(回転軸6と第一回転体2及び第三回転体3とが非連結の状態)となるように構成されている。
【0099】
以上の構成により、ギヤ体34の三枚のギヤ板30・31・32と各板部26・28・29のギヤ歯とが噛合した状態で回転軸6を回転せしめると、該回転軸6の回転が第一回転体2及び筒体23に所定のギヤ比で伝達され、該第一回転体2及び筒体23が回転する。また、筒体23が回転することにより、必然的に、該筒体23に固着されている第二回転体3が筒体23と同じ回転速度で回転する。また、この筒体23の回転により、該筒体23にベアリング25を介して被嵌されている第三回転体9も回転するが、この第三回転体9の回転速度は、筒体23の回転速度に大きく依存するも、ベアリング25が介在している為、該筒体23の回転速度の高低に完全に追従する訳ではない。
【0100】
この状態において、接離装置8により第二回転体3を第三回転体9を介して第一回転体2に当接せしめると(即ち、ブレーキ操作を行うと)、第一回転体2と第二回転体3との挟持によって第三回転体9の回転速度が該第一回転体2の回転速度と第二回転体3の回転速度との中間回転速度付近に低下し、第一回転体2と第三回転体9との回転速度差、及び、第三回転体9と第二回転体3との回転速度差の分、摩擦力が発生し、これにより第一回転体2若しくは第二回転体3の回転速度が低下し、回転軸6を低下せしめる為のブレーキ作用が発揮される(第一回転体2の回転速度が低下せしめられるか、第二回転体3の回転速度が低下せしめられるかは、第一実施例と同様、どちらの回転速度が高いかにより決定される。)。
【0101】
また、この回転軸6に作用するブレーキ力により、第一回転体2の回転速度及び第二回転体3の回転速度も低下し、ブレーキ作用は継続的に発揮される。
【0102】
また、この第一回転体2の回転速度の低下及び第二回転体3の回転速度の低下により第三回転体9の回転速度も低下することになる。
【0103】
このブレーキ作用により、回転軸6の回転速度がゼロになると、該回転軸6の回転によって回転している第一回転体2及び第二回転体3の回転速度もゼロとなる。
【0104】
このように第二実施例の第二回転体3もエンジンのような駆動源に連結されておらず、単に回転する回転軸6に連結されて回転する構成の為、第二回転体3の回転速度がゼロとなっても、エンジンの駆動には支障は無い。
【0105】
また、このブレーキ作用を解除する際には筒体23を逆方向へ移動せしめるが、この際、この筒体23に被嵌されている第三回転体9も該筒体23の移動と共に第一回転体2から離れる方向に移動することになり、これにより該第三回転体9と第一回転体1との当接が良好に解除されることになる。
【0106】
また、この第二実施例も、第一実施例と同様、回転軸6の回転速度の低下に伴ってブレーキ力が不足するおそれがある為、既存のブレーキパッド式のブレーキ装置等を併用すると良い。
【0107】
また、この第二実施例により、例えば、第一回転体2の回転速度をギヤ比「1.8」とし、第二回転体3の回転速度をギヤ比「2.2」とした場合、回転軸6の回転速度が5000rpmの際、第一回転体2の回転速度は9000rpm、第二回転体3の回転速度は11000rpmとなり、第三回転体9が第一回転体2及び第二回転体3と同じ当接力で当接しているなら、該第三回転体9の回転速度は10000rpmとなる。
【0108】
図中、符号7は摩擦係数の高い素材製の摩擦パット7である。
【0109】
第二実施例は上述のように構成したから、第二回転体3と第一回転体2との回転速度差を大きくして高いブレーキ作用を発揮せしめようとしても、第三回転体9の存在により、前記回転速度差が直接は伝達されず、第二回転体3と第三回転体9との回転速度差及び第三回転体9と第一回転体2との回転速度差を、夫々前記第二回転体3と第一回転体2との回転速度差の半分程度とすることができ、よって、該第二回転体3と第一回転体2との当接による衝撃を緩和したり、また、第一回転体2や第二回転体3の当接面の摩耗速度を低下せしめて長寿命化を図ったりできる実用性,耐久性に秀れたブレーキ装置となる。
【0110】
また、第一回転体2,第二回転体3及び第三回転体9の全てがブレーキ作用を及ぼしたい回転軸6に被嵌される構成であるから、装置全体を非常にコンパクトにすることができる。
【0111】
また、ブレーキ力を発揮する為の第一回転体2及び第二回転体3を回転せしめる構造も回転軸6の近傍にだけ設ける構成を採用できるから、この点においても装置全体を非常にコンパクトにすることができる。
【0112】
また、第一回転体2及び第二回転体3の回転速度をブレーキ作用を及ぼしたい回転軸6の回転速度より高速に設定したから、回転軸6の回転速度不足によるブレーキ力不足のおそれを除去することができ、これにより高いブレーキ力を発揮できる実用性に秀れたブレーキ装置となる。
【0113】
また、その余は第一実施例と同様である。
【0114】
尚、第二実施例において、複数個の第三回転体9を介在せしめることにより、各回転体同志の回転速度差をより一層低減せしめても良い。
【0115】
また、第二実施例の第三回転体9は、適宜な駆動源に連結されて所定の回転トルクで回転せしめられる構成でも良い。
【0116】
また、この第三回転体9の回転駆動源として第一回転体2及び第二回転体3を回転せしめる作用を発揮する回転軸6を採用しても良い。この場合、第二回転体3以外にも第三回転体9も第一回転体2の回転速度を低下せしめるブレーキ作用を発揮することになる。また、この場合には、適宜な接離装置によって第三回転体9のみを第一回転体2や第三回転体3に当接せしめることで、両者の回転速度差によるブレーキ作用を発揮せしめても良い。
【0117】
また、第一実施例及び第二実施例の双方において、第一回転体2と第二回転体3とを常時当接する構成とし(第二実施例の場合は第三回転体9を介しての当接となる。)、常態においては第一回転体2の回転速度と第二回転体3の回転速度とを同一に設定し、ブレーキ時に第二回転体3の回転速度を第一回転体2の回転速度と異ならしめる構成を採用しても良い。
【0118】
また、第一回転体2と第二回転体3との当接構造として、円盤状の板体同志を当接する構造を採用せず、重合可能な筒状のもの同志を当接したり、一方が円盤状で他方が筒状のもの等、当接可能なものであれば、どのような構造を採用しても良い。
【0119】
また、第一回転体2の回転軸方向と第二回転体3の回転軸方向とが異なる場合であっても(例えば、回転軸方向が交叉する構成であっても)、両者の当接面積がある程度(摩擦力を発揮する程度)確保できれば、問題ない。唯、この場合でも、第一回転体2の回転速度の低下と第二回転体3の回転速度の低下とを追従させる為、第一回転体2及び第二回転体3の回転力が同じ回転軸6から供給されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例の説明図である。
【図2】 第二実施例の説明拡大断面図である。
【符号の説明】
2 第一回転体
3 第二回転体
4 作業部
5 変速装置
6 回転軸
8 接離装置
9 第三回転体
23 筒体
Claims (23)
- 回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸により回転せしめられる第一回転体と該第一回転体に当接可能で且つ該第一回転体と異なる回転速度で回転する第二回転体を有し、この第二回転体は前記第一回転体の回転軸に連結され、この第二回転体と第一回転体との当接によって該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体の回転軸の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体及び第二回転体の回転速度を低下せしめるように構成され、前記第一回転体は回転軸に被嵌された構成であり、この第一回転体の回転速度は回転軸の回転速度より高速に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸により回転せしめられる第一回転体と該第一回転体に当接可能で且つ該第一回転体と異なる回転速度で回転する第二回転体を有し、この第二回転体は前記第一回転体の回転軸に連結され、この第二回転体と第一回転体との当接によって該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体の回転軸の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体及び第二回転体の回転速度を低下せしめるように構成され、前記第一回転体は回転軸に被嵌された構成であり、第一回転体及び第二回転体の回転速度は、夫々回転軸の回転速度の1.5乃至2.5倍に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸により回転せしめられる第一回転体と該第一回転体に当接可能で且つ該第一回転体と異なる回転速度で回転する第二回転体を有し、この第二回転体は前記第一回転体の回転軸に連結され、この第二回転体と第一回転体との当接によって該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体の回転軸の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体及び第二回転体の回転速度を低下せしめるように構成され、前記第一回転体は回転軸に被嵌された構成であり、第一回転体の回転速度及び第二回転体の回転速度は、回転軸の回転速度に対して夫々所定比となるように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第一回転体は適宜な作業を行う作業部に連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項1〜4いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体の回転方向は、第一回転体の回転方向と同一に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項1〜5いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体と回転軸とは、該回転軸による第一回転体の回転速度と異なる回転速度で該第二回転体を回転せしめる変速装置を介して連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項1〜6いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体の回転速度は第一回転体の回転速度より高速に設定されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸により回転せしめられる第一回転体と該第一回転体に当接可能で且つ該第一回転体と異なる回転速度で回転する第二回転体を有し、この第二回転体は前記第一回転体の回転軸に連結され、この第二回転体と第一回転体との当接によって該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体の回転軸の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体及び第二回転体の回転速度を低下せしめるように構成され、この第一回転体と第二回転体とを接離する接離装置が設けられ、回転軸の回転速度を低下せしめる際に該 接離装置により第一回転体と第二回転体とが当接するように構成され、この接離装置は、第一回転体に対して第二回転体を相対移動せしめるように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項8記載の回転体用のブレーキ装置において、接離装置は、第一回転体と第二回転体との当接度合いを調整可能に構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸により回転せしめられる第一回転体と該第一回転体に当接可能で且つ該第一回転体と異なる回転速度で回転する第二回転体を有し、この第二回転体は前記第一回転体の回転軸に連結され、この第二回転体と第一回転体との当接によって該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体の回転軸の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体及び第二回転体の回転速度を低下せしめるように構成され、この第一回転体と第二回転体との間には第三回転体が設けられ、この第三回転体は第一回転体側若しくは第二回転体側へ移動可能に構成され、第一回転体と第二回転体とは該第三回転体を介して当接するように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項10記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体は、第一回転体と第二回転体との間に自由回転可能な状態で介在せしめられていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項10記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体は、第一回転体及び第二回転体を回転せしめる回転軸に連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項10〜12いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体は、該第三回転体を第一回転体若しくは第二回転体と接離する接離装置に連結されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項10〜13いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第三回転体として回転軸に被嵌される板体が採用されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸により回転せしめられる第一回転体と該第一回転体に当接可能で且つ該第一回転体と異なる回転速度で回転する第二回転体を有し、この第二回転体は前記第一回転体の回転軸に連結され、この第二回転体と第一回転体との当接によって該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体の回転軸の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体及び第二回転体の回転速度を低下せしめるように構成され、前記第一回転体として回転軸に被嵌される板体が採用されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 回転体の回転速度を低下せしめるブレーキ装置であって、回転軸により回転せしめられる第一回転体と該第一回転体に当接可能で且つ該第一回転体と異なる回転速度で回転する第二回転体を有し、この第二回転体は前記第一回転体の回転軸に連結され、この第二回転体と第一回転体との当接によって該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度を低下せしめることにより該第一回転体の回転軸の回転速度を低下せしめると共に該第一回転体及び第二回転体の回転速度を低下せしめるように構成され、前記回転軸の外周面には筒体が被嵌され、この筒体には第二回転体が固着され、この筒体の外周面にして該第二回転体と隣接する位置に第一回転体が被嵌されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項1〜16いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体として回転軸に被嵌される板体が採用されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項1〜17いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置において、第二回転体の回転速度は常時第一回転体の回転速度と異なる回転速度に設定され、第一回転体と第二回転体とは、常時は非当接若しくは極めて弱い当接力による当接状態と され、第一回転体の回転速度を低下せしめる際には強い当接力による当接状態となるように構成されていることを特徴とする回転体用のブレーキ装置。
- 請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置が車輪の回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする自動車。
- 請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置が車輪の回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする鉄道車両。
- 請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置がエンジンの回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする航空機。
- 請求項1〜18いずれか1項に記載の回転体用のブレーキ装置がドリルや旋盤等の回転作業部を有する工作機械の該回転作業部の回転速度を低下せしめるブレーキとして採用されていることを特徴とする工作機械。
- 車輪の転動により移動する乗り物用のブレーキ装置であって、車輪4には回転軸が設けられ、この回転軸には第一回転体,第二回転体及び第三回転体が夫々被嵌され、第一回転体及び第二回転体は夫々回転軸の回転によって回転されるように構成され、且つ、この第一回転体と第二回転体とは異なる回転速度で回転するように構成され、第三回転体は第一回転体と第二回転体の間に配設され、且つ、この第三回転体は自由回転自在に設けられ、第一回転体と第二回転体とは接離装置によって前記第三回転体を介して接離自在に構成され、この第一回転体と第二回転体とが第三回転体を介して当接した際、該第一回転体と第二回転体の回転速度の差の分、該第一回転体若しくは第二回転体の回転速度が低下せしめられこれにより回転軸の回転速度を低下せしめられ且つ第一回転体の回転速度及び第二回転体の回転速度が低下せしめられるように構成されていることを特徴とする乗り物用のブレーキ装置。
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