JP4149747B2 - 取り外し自在の直立型ハンドルを有する直立型真空掃除機 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は真空掃除機に関し、特に、この真空掃除機のパワーヘッドから容易に取り外しできる直立型ハンドルを有し、更にこのハンドルを不注意によってパワーヘッドに後ろ向きに取り付けることを防ぐ構造を具えた直立型真空掃除機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
真空掃除機組立体は、カーペット、布貼り家具等の物品の清掃に広く使用されている。特定タイプの直立型真空掃除機は「直立型」と呼ばれている。典型的なこの形の真空掃除機は、ファンを駆動するモータを組み込んだパワーヘッドを含む。このファンは、塵埃や汚れた粒子を清掃対象面から引き離す吸引気流を発生する。フィルタ組立体が、取り込まれた気流から塵埃や汚れの粒子を濾過する。直立型ハンドルがパワーヘッドに固定され、真空掃除機が直立清掃モードで使用される場合に、使用者がこのパワーヘッドを作業表面の上で操縦できるようにしている。
【０００３】
パワーヘッドが直立型ハンドルを用いずに、例えば使用者の片手で使用可能な場合には、この直立型ハンドルはパワーヘッドから容易に除去できる（即ち取り外す）ことが必要で且つ望ましい。この取り外しはねじ回しやプライア等の外部の工具を必要とせずに行われることが好ましく、これらの使用はハンドルの取り外し工程を複雑にするとともに、ハンドルを取り外す際に作業者にかなりの不便を与える。
【０００４】
したがって、或る清掃用途においては直立型ハンドルをパワーヘッドに取り付けずに使用できるように意図されたパワーヘッドを有するこれらの直立型真空掃除機の場合には、外部の工具を必要とせずに、そして複雑な分解手順を要せずに使用者がパワーヘッドに固定された直立型ハンドルを迅速且つ容易に取り外せる係止機構に対する要望が存在する。更に、外部工具を必要とせずに、一回の動作で迅速かつ容易に直立型ハンドルをパワーヘッドに再度固定でき、かつハンドルをパワーヘッドに逆向き（後ろ向き）に連結することにより使用者がハンドル及び／又はパワーヘッドを損傷することのない係止機構に対する要望が存在している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の所望問題または要望を解決することを課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記及び他の目的は、本発明による係止(latching)機構を具えた直立型ハンドルを有する真空掃除機によって達成される。この係止機構は、全般的に、直立型ハンドルの下端に形成された取付部と、電気動力ヘッドであるパワーヘッドのハウジングに形成された連結用凹部を含む。これと共に、この直立型ハンドルとパワーヘッドは、ハンドルがパワーヘッドに固定された場合に直立型真空掃除機を形成する。
上記課題を解決するための本発明による取り外し自在の直立型ハンドルを有する。
更に、具体的には、本発明による真空掃除機の第一形態は、
取り外し自在のハンドルの一部と係合するための第一固定構造体を有し、かつ吸引気流を発生するパワーヘッド、
前記ハンドルの一部が前記パワーヘッドに取付けられるときに、前記第一固定構造体に自動的に係合する第二固定構造体を有し、かつ清掃対象面上で前記パワーヘッドを操縦するための取り外し自在の直立型ハンドル、および
前記固定構造体の一つに連結されて使用者の手による係合が可能な解放部材を含み、
前記第二固定構造体は、前記解放部材と係合しかつ前記直立型ハンドルを前記パワーヘッドから分離することにより、前記解放レバーの運動によって前記第一固定構造体から解放されて前記直立型ハンドルの前記パワーヘッドからの取り外しを可能にする構成である。
好適形態において、前記第一固定構造体は、前記パワーヘッドおよび前記解放部材に形成された凹部を含む。
好適形態において、前記第二固定構造体は前記直立型ハンドルの下端に形成された取付部を含み、かつ前記直立型ハンドルが前記パワーヘッドに固定されるときに、前記解放部材は前記第一固定構造体に連結されて前記取付部と係合する構成である。
好適形態において、前記解放部材の一部が前記パワーヘッドから突出していて使用者による係合が容易になるように、前記解放部材は前記パワーヘッド上に枢軸旋回可能に取付けられ、前記解放部材を通常係止位置に付勢するために付勢要素が使用され、かつ前記直立型ハンドルの前記下端が付勢されて前記解放部材と係合するときに、前記解放部材の一部は前記取付部に自動的に係合する構成である。
本発明による他の形態の真空掃除機は、吸引気流を発生するパワーヘッドを具え、前記パワーヘッドはそのハウジングに形成された少なくとも一つの凹部と、手による係合が可能な解放レバーとを有し、前記解放レバーは前記ハウジングから支持されかつ付勢力によって係止位置に向けて付勢され、かつ前記付勢力に対して前記開放位置へ移動可能であり、更に本真空掃除機は、
清掃対象面の上で前記パワーヘッドを操縦するための直立型ハンドルを具え、前記直立型ハンドルは取付部を含む下端を有し、前記取付部は、この取付部が前記凹部へ下降するときに、前記凹部に自動的に係合する固定部を含み、かつ
前記固定部は、前記解放レバーの手による運動によって前記凹部から解放可能であって、前記直立型ハンドルを前記パワーヘッドから取り外すことを可能にする構成である。
好適形態において、前記取付部は、前記直立型ハンドルが使用者によって後ろ向きに設置され得ないように、前記取付部を前記凹部に旋錠する構造を含む。
好適形態において、前記取付部が前記凹部内に下降したときに、前記固定部と係合して前記解放レバーを前記凹部から押し出すための傾斜面を有し、それによって前記固定部が前記凹部内に完全に着座したときに、自動的に前記固定部に係合する係止アームを前記解放レバーが含む。
好適形態において、前記取付部はリブを含み、かつ前記凹部は、前記リブに干渉して前記直立型ハンドルが使用者によって不注意に前記パワーヘッド上で後ろ向きに設置されることを防止するための肩部を含む。
本発明による他の形態の真空掃除機は、吸引気流を発生するためのパワーヘッドを具え、
前記パワーヘッドはそのハウジングに形成された少なくとも一つの凹部と、係止アームを有する足操作型レバーとを有し、前記レバーは前記ハウジングから枢軸旋回自在に支持されかつ係止位置へ向けて付勢され、かつその付勢力に対して開放位置へ移動可動であり、本真空掃除機は、更に
取付部を含む下端を有する直立型ハンドルを具え、前記取付部は前記凹部内に係合する固定ポストを含み、かつ
前記固定ポストは、前記取付部が前記凹部へ下降したときに、前記凹部内の係止位置にある前記係止アームと自動的に係合可能であり、かつ
前記足操作型レバーを使用者が操作すると、前記固定ポストは前記パワーヘッドから解放され、それによって前記係止アームを前記固定ポストとの係合から外す構成である。
好適形態において、前記固定ポストは、前記ハンドルが前記パワーヘッドに後後ろ向きに固定されることを防ぐように前記固定ポストを前記凹部に旋錠する構造を含む。
好適形態において、前記取付部が上昇した肩部を含み、かつ前記ハンドルが後ろ向きに挿入される場合には、前記上昇した肩部が前記凹部の一部に干渉して、前記取付部が前記凹部内に係止して固定されることを防止する構成である。
好適形態において、前記係止アームが傾斜した上面を含み、前記傾斜した上面は、前記取付部が前記傾斜した上面に接触して前記凹部へ降下する際に、前記取付部が自動的に前記係止アームを前記凹部から押し離す構成である。
本発明による他の形態の真空掃除機は、吸引気流を発生するためのパワーヘッドを具え、前記パワーヘッドはそのハウジングに形成された少なくとも一つの凹部と、係止アームを有する足操作型レバーとを有し、前記レバーは前記ハウジングから枢軸旋回可能に支持されており、かつ、
前記足操作型レバーを係止位置へ向けて付勢する付勢部材を具え、前記レバーはその付勢力に対して係止解除位置へ移動可能であり、かつ、
取付部を含む下端を有する直立型ハンドルを具え、前記取付部は前記凹部内に係合するための固定ポストを含み、前記固定ポストは、前記取付部が前記凹部へ下降したときに、前記凹部内で係止位置において前記係止アームと自動的に係合可能であり、
前記固定ポストは、前記足操作型レバーが使用者によって操作されると、前記パワーヘッドから解放され、それによって前記係止アームを前記固定アームとの係合から外し、
前記取付部および前記凹部は、前記直立型ハンドルが前記パワーヘッドに不注意によって後ろ向きに設置され得ないように、前記取付部を前記凹部に挿入するための共働構造を含む。
好適形態において、前記係止アームは、前記取付部が前記凹部へ降下する際に、前記取付部を前記係止アームに接触させかつ前記凹部から前記係止アームを押し離すことのできる傾斜した上端を含み、それによって前記取付部が実質的に完全に前記凹部に着座したときに、前記係止アームを前記固定部にスナップ係止する構成である。
【０００７】
一つの好適実施形態においては、この直立型ハンドルは、フォークを形成する一対のアームを含む。取付部が各アームの下端に形成されている。パワーヘッドは少なくとも一つの凹部を含み、更に好ましくは前記取付部の間隔に対応して離隔した一対の凹部を含む。パワーヘッドのハウジングは係止アームを更に含む。一好適形態において、係止アームは、前記凹部の間隔に応じて離隔した一対の係止アームを組み込んだ足操作型解放レバーの一部を形成している。この係止アームは、付勢部材によって前記凹部に対して係止位置へ付勢される。
【０００８】
直立型ハンドルをパワーヘッド上に設置するときに、使用者はハンドルのアームを前記凹部の上に一致させ、かつ各アーム上の取付部を前記凹部へ降下させる。取付部は、凹部へ降下するときに、係止アームと係合して凹部内に係止アームを自動的に係止させる。この状態で、ハンドルは不注意によってパワーヘッドから外れることなく、パワーヘッドに対して枢軸旋回自在に運動できる。
【０００９】
パワーヘッドからこの直立型ハンドルを取り外したい場合には、使用者は単に足操作型解放レバーに係合して、この解放レバーを保持しながら直立型ハンドルを持ち上げて、取付部を凹部から引き上げればよい。したがって、パワーヘッドからハンドルを取り外すのに工具や複雑な分解手順は必要でない。ハンドルの取付け・取り外しは、それぞれハンドルの単なる直線運動によって行うことができる。有利なことに、取付部と凹部は、この取付部を凹部に施錠するのに役立つ共働構造を含む。これによって、使用者はハンドルを正しくない向きに取付けることがなくなり、このことは使用者にハンドルが正しくない向きに取付けられていることを注意するのに役立つ。このようにして、使用者は、ハンドルが正しくない向きにある場合に、ハンドルをパワーヘッドに「強制的に」係合させようとする傾向を少なくなり、ハンドル及び／又はパワーヘッドを損傷する危険性を回避する。
【００１０】
本発明を適用する別の分野は、以下に述べる詳細な説明から明かになるであろう。詳細な説明および特定例は、本発明の好適実施形態を示しているが、単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定する意図はないことを理解するべきである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明は詳細な説明と添付の図面から更に充分に理解されであろう。
好適実施例の以下に述べる説明は単なる例示に過ぎず、本発明、その適用又は用途を限定する意図は全く無い。
【００１２】
図１及び２を参照すると、本発明の好適実施形態にかかる係止機構１２を組み入れた真空掃除機１０が示されている。この真空掃除機１０は全般的に直立型ハンドル組立体１４とパワーヘッド１６とを含む。ハンドル１４は上ハンドル部１８と下端２０とを含む。下端２０は「フォーク」を形成する一対のアーム部２２を含む。各アーム部２２の最下端２４は取付部２６を含む。これらの取付部２６は、パワーヘッド１８のハウジング３０に形成された一対の凹部２８内に係合している。取付部２６はこの凹部２８と連携して、係止機構１２の二つの構成部品を形成しかつパワーヘッド１６へのハンドル１４の取り外し自在の固定を可能にする。こうして、真空掃除機１０が直立清掃モードで使用されるときに、ハンドル１４は図１に示されるようにパワーヘッドに取付けられ、使用者によるパワーヘッド１６の清掃対象面の上で操作を可能にする。
【００１３】
取付部２６は、パワーヘッド１６およびアーム部２２に形成された凹部上に容易に形成されうる。別の例では、次の節で詳細に述べるように、係止機構１２の構成部品の大部分はハンドル１４上に担持される。
【００１４】
パワーヘッド１６は、また、ハンドル１４を介してのパワーヘッド１６の操作がやり難いか或いは不可能な領域、例えば階段、クローゼットの中その他の領域を掃除するための独立した掃除用具として、ハンドル１４から離して使用することが可能である。この目的のために、パワーヘッド１６のハウジング３０は、使用者が一つのハンドルでパワーヘッド１６を清掃対象面で操作することを可能にするために、一体的に形成されたハンドル３１を組み込んでいる。パワーヘッド１６をハンドル１４無しで使用可能にするために、ハウジングも足操作型解放レバー３２を組み込んでいる。この解放レバー３２は係止機構１２の第三構成部品を形成し、次の節で更に詳しく説明する。しかし、端的には、解放レバー３２との係合により、ハンドル１４は、外部工具を要せず、且つ複雑な分解手順を必要とせずに迅速且つ容易にパワーヘッド１６から外すことができる。
【００１５】
図１を参照すると、直立型ハンドル１４は、また、複数の清掃アタッチメントを保持するための工具支持領域３４を含むものとして示されている。これらの清掃アタッチメントは割れ目清掃工具３６、補助ホース片３８及びブラシ・アタッチメント４０を含んでいる。これらの構成部品は係止機構１２の操作にとっては重要ではないが、これらは係止機構１２が、かかる周知の清掃アタッチメントを支持した状態でのハンドル１４の使用を阻害したり、制限したりしないことを明かにするために示されている。
【００１６】
図２〜図５を参照すると、パワーヘッド１６のハウジング３０の凹部２８が詳しく見られる。各凹部２８は、直立型ハンドル１４の各アーム部２２の端に取付部２６を受ける円弧状の肩部４２を含む。開口４４はここに記載の取付部２６の一部を横切る方向にハウジングへ突出させることを可能にしている。上肩部４６は連結された取付部２６と共働して、ハンドル１４の前進運動を実質的に図１に示された位置に限定する。
【００１７】
図６と図７を参照すると、足操作型解放レバー３２とそのパワーヘッド１６内への取付け手段が詳細に示されている。解放レバー３２は、フットペダル部５０から延びた一対の離隔した係止アーム４８を含む。取付けポスト５２が各係止アーム４８から横切る方向に突出している。各係止アーム４８は、これに連結される取付部２６の一部に係合する円弧状輪郭を有している。
【００１８】
図７を参照すると、パワーヘッド１６のハウジング３０は、取付けポスト５２を回転可能に支持するための一対の内部支持面５４と５５を含むことが判る。このハウジング１６は上ハウジング部１６ａ、下ハウジング部１６ｂからなり、かつ解放レバー３２は、パワーヘッド１６の組立の際に、上下ハウジング部１６ａと１６ｂのそれぞれの支持面５４と５５間にある。上ハウジング部１６ａが下ハウジング部１６ｂに組み立てられるときに、取付けポスト５２は支持面５４と５５間に捕捉されるが、取付けポスト５２の回転運動は可能である。
【００１９】
図８を参照すると、ハウジング３０は解放レバーストップ部材６０の凹部５８内に支持されたコイルばね５６を含むことが判る。この解放レバーストップ部材６０は解放レバー３２の下降運動を限定する。コイルばね５６は連続的な付勢力を提供して、解放レバー３２を図８に示されたラッチ位置に維持する。このコイルばね５６の上端は、解放レバー３２が押し下げられ或いは解放された場合に、この上端が横に動くことができないようにポケット６２内に置かれている。
【００２０】
図９を参照すると、取付部２６の一つが示されている。各取付部２６は、アーム部２２の最下部領域６８の少し外方へ突出した周辺ベース部６６を含む。このベース部６６は傾斜した縁７０を有し、その上末端の近傍にノッチ７２を形成している。このノッチ７２は、ハンドル１４の前方枢軸運動を図１に示された位置に限定する平坦面７４を有する。
【００２１】
図９と図１０を更に参照すると、ベース部２６は、横切る方向に突出した概ねＤ型の取付けポスト８０を更に含む。この「Ｄ」型は取付けポスト８０上の平坦面８２により形成されており、ハンドル１４がパワーヘッド１６に設置されたときに後方に対面する（図８に示されるように）。このハンドル１４はツーピース型の二枚貝状構造を有し、部１４ａと１４ｂを含む。部１４ａの周縁８７には、部１４ｂの盲孔（図示しない）に係合して両部を共に保持することを助けるねじ等の固定具を収容するための開口８５が形成されている。
【００２２】
更に図４、１０及び１１を参照すると、各取付部２６の取付けポスト８２は、ハンドル１４が凹部２８に正しく設置されたときに、開口４４および凹部２８のいずれか一方の連結部中に着座する。取付けポスト８０のＤ型形状はこれを確実にし、ハンドル１４が正しい向きから１８０度回転している場合には、取付けポスト８０が開口４４内に完全に着座するのを阻止する。
【００２３】
図８と図１１を参照すると、ハンドル１４をパワーヘッド１６に取付けるために図１１に示されるように正しく配置されると（即ち平坦面８２を後方に向ける）、各アーム２２の下端の取付部２６は、その連結用の凹部２８内に落とし込まれ、取付けポスト８０は係止アームのリブ８６の傾斜縁８４に当接する。ハンドル１４が更に下降すると、取付けポスト８０は係止アーム４８を図１１において反時計方向に押しやる。取付けポスト８０が更に下降して、完全に係止アーム４８から離れると、係止アームは付勢ばね５６（図８）によって時計方向に押されて取付けポスト８０に係止する。この時点でハンドル１４は、解放レバー３２が押し下げられてストップ部材６０に係合しない限り、パワーヘッド１６から取り外すことができない。こうして、パワーヘッド１６へのハンドル１４の取付けは、使用者が解放レバー３２を押し下げることを必要としないが、ハンドル１４の解放はハンドルが持ち上げ可能で且つパワーヘッド１６から取り外される前に、解放レバーの押し下げを必要とする。
【００２４】
本発明の重要な特色は、ハンドル１４が正しい向きに配置されると、平坦面８２がハンドル１４の取付部２６を凹部２８に完全に挿入することにある。図１２に示されているように取付けポスト８０の平坦面８２が前方を向いてハンドルが正しい向きに配置されていない場合には、取付けポストは凹部２８内に適正に係止され得ない。これは、図１１に示されているように解放レバー３２が完全に反時計方向の最も奥の位置に押された場合でも、係止アーム４８の最前縁８６とハウジング３０の壁部８８（図１１）との間に、取付けポスト８０が係止アームの最前縁８８を越えるに充分な間隙が存在しないからである。したがって、取付部２６が凹部２８に係止しないので、使用者は直ぐにハンドル１４が正しい向きにないことを知らされるであろう。
【００２５】
ベース部６６の周辺形状は、ハンドル１４が使用されている際に取付部２６が不注意によって凹部２８から持ち上げられて外れ、したがって完全に直立配向にないことを防ぐ更なる利点を提供する。一例として、ハンドルが図８に示される位置にある場合、解放レバー３２が押し下げられたとしても、係止アーム４８の最前縁８６と内壁部８８との間には、取付けポスト８０が係止アームの最前縁を越えて持ち上げることのできる程の間隙が存在しないであろう。このように、ハンドル１４を取り外すには、使用者は先ずハンドルを図１及び図１１に示された直立方向に位置決めし、次いで解放ペダル３２を押し下げ、かつハンドル１４を上方に持ち上げることが必要である。
【００２６】
図１３〜図１７を参照すると、本発明の別の実施形態にかかる真空掃除機１００が示されている。この真空掃除機１００は、パワーヘッド１０２と取り外し可能な直立型ハンドル１０４とで構成されている。図１の真空掃除機１０とは異なって、係止機構１０６がパワーヘッド１０２ではなくてハンドル１０４の下端１０８に担持されている。ハウジング１１２の凹部１１４に隣接してハウジング１１２に形成された一対の取付けポスト１１０が、ハンドル１０４の下端１０８に各アーム１１６内に設置された係止機構１０６と連携して作用する。
【００２７】
図１５を参照すると、手で操作可能な解放部材１２０がハンドル１０４に取付けられている。この解放部材１２０は上下動可能である。ハンドル１０４の下端１０８は、各アーム１１６にＶ字形の溝１２２も含む。
【００２８】
図１６と図１７を参照すると、係止機構１０６の一つを見ることができる。この係止機構１０６は、ボス部１２６に枢軸旋回可能に取付けられて、ばね１２８によって解放位置（図１６に示されているように）の方に付勢されている係止レバー１２４を含む。ストップ部材１３０が、この係止レバー１２４の反時計方向の回転運動を限定している。
【００２９】
図１６と図１７を更に参照すると、スライダ１３２が、係止レバー１２４の上面１３４に載ったヘッド部１３３を有している。このスライダ１３２の上端は、ケーブル１３８に連結された開口を含む。このケーブル１３８の反対端は解放部材１２０に連結されている。図１６と図１７において、ばね１４０がこのスライダ１３２を下方へ付勢している。スライダ１３２のヘッド部１３３は、垂直運動の際にハンドル１０４の内壁１４２と１４４との間を案内される。
【００３０】
ハンドル１０４をパワーヘッド１０２の取付けポスト１１０に係止する場合に、使用者はハンドルの下端１０８を、Ｖ字形溝１２２が取付けポストの上方に来るように位置決めする。次に使用者はハンドル１０４を降下させ、各係止レバー１２４の親指部１４６を連結する取付けポスト１１０に接触させる。ハンドル１０４を更に下降させることにより、係止レバー１２４が連結する取付けポスト１１０に完全に係合するときに、係止レバー１２４はばね１２８の付勢力に抗して時計方向に押される。この運動が生じると、係止レバー１２４の上面１３４はスライダ１３２のヘッド部１３３を横切る方向に移動し、これによってへッド部１３３をばね１４０によって図１７に示されている位置まで押し下げる。この位置において、係止レバー１２４は取付けポスト１１０に係止するが、なお取付けポストを中心に回転可能である。
【００３１】
ハンドル１０４を取り外すには、使用者は、スライダを図１６に示されている位置までばね１４０の付勢力に抗して上昇する解放部材１２０を持ち上げる。ヘッド部１３３が係止レバー１２４の上端を離れると直ぐに、ばね１２８は係止レバー１２４を反時計方向に図１６に示される位置まで押す。使用者が解放部材１２０を解放した後に、係止レバー１２４はこの位置に保持される。
【００３２】
このようにして、本発明の係止機構は便利で操作し易い手段を提供して、使用者が必要な時に、直立型ハンドルをパワーヘッドに対して迅速且つ容易に取付け・取り外し可能とする。重要なことは、外部工具や或いは複雑な分解・再組立の手順を必要としないことである。パワーヘッドへのハンドルの係止も、パワーヘッド内に最少数の補助部品さえあれば実行できる。こうして、係止機構は、真空掃除機の重量とコストをそれ程増加させることなく、またパワーヘッド内の吸引気流を改変する必要もない。
【００３３】
当業者であれば、本発明の広範な教示が種々の形を実施できることを理解することができる。したがって、本発明は特別な例に関連して説明されたが、本発明真の範囲はこれらに限定されるものではなく、当業者であれば図面、説明及び特許請求の範囲を研究すれば、他の改変も可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の好適実施形態にかかる係止機構を組み込んだ真空掃除機の斜視図である。
【図２】本発明によるパワーヘッドに係合されようとしている直立型ハンドルの一部の後部斜視図であり、パワーヘッドの凹部に正しい向きで挿入されるハンドルを示す。
【図３】本発明によるパワーヘッドの側部斜視図であり、凹部の一つを示す。
【図４】図３の円形領域４の拡大斜視図であって、凹部を詳細に示す。
【図５】本発明によるパワーヘッドの平面図である。
【図６】本発明による足操作型解放レバーの斜視図である。
【図７】図５の７−７線に沿ったパワーヘッドの断面図である。
【図８】図５の８−８線に沿ったパワーヘッドの断面図であり、パワーヘッドの凹部に正しく係合している直立型ハンドルを示す。
【図９】本発明による直立型ハンドルの取付部の一方の拡大前部斜視図である。
【図１０】図９の取付部の拡大後部斜視図である。
【図１１】本発明による直立型ハンドルが凹部に正しい向きで挿入されるために該凹部内に下降しつつある、パワーヘッドの側断面図である。
【図１２】図１１のパワーヘッドの図であるが、直立型ハンドルの向きが正しくなく（即ち１８０度回転して反対を向き）、それがパワーヘッドに挿入されてラッチ止めされるのに必要な向きからそれている。
【図１３】本発明の別の好適係止機構と共に使用されるように構成されたパワーヘッドの右側斜視図である。
【図１４】図１３のパワーヘッドの左側斜視図である。
【図１５】図１３のパワーヘッドと共に使用される真空掃除機の斜視図である。
【図１６】図１３のパワーヘッドと共に使用されるように構成された別のラッチ構造を組み入れたハンドルの一部の側断面図である。
【図１７】図１５のパワーヘッドの固定ポストにラッチ止めされた図１５のハンドルの図である。

Claims (8)

1. 取り外し自在のハンドルの一部と係合するための第一固定構造体を有し、かつ吸引気流を発生するパワーヘッド、
   前記ハンドルの一部が前記パワーヘッドに取付けられるときに、前記第一固定構造体に自動的に係合する第二固定構造体を有し、かつ清掃対象面上で前記パワーヘッドを操縦するための取り外し自在の直立型ハンドル、および
   前記固定構造体の一つに連結されて使用者の手による係合が可能な解放部材を含み、
   前記第一固定構造体は、前記パワーヘッドおよび前記解放部材に形成された凹部を含み、
   前記第二固定構造体は前記直立型ハンドルの下端に形成された取付部を含み、かつ前記直立型ハンドルが前記パワーヘッドに固定されるときに、前記解放部材は、前記第一固定構造体に連結されて前記取付部と係合し、
   前記取付部はリブを含み、かつ前記凹部は、前記リブに干渉して前記直立型ハンドルが使用者によって不注意に前記パワーヘッド上で後ろ向きに設置されることを防止するための肩部を含み、
   前記第二固定構造体は、前記解放部材と係合しかつ前記直立型ハンドルを前記パワーヘッドから分離することにより、前記解放レバーの運動によって前記第一固定構造体から解放されて前記直立型ハンドルの前記パワーヘッドからの取り外しを可能にする、真空掃除機。
2. 前記解放部材の一部が前記パワーヘッドから突出していて使用者による係合が容易になるように、前記解放部材は前記パワーヘッド上に枢軸旋回可能に取付けられ、
   前記解放部材を通常係止位置に付勢するために付勢要素が使用され、かつ
   前記直立型ハンドルの下端が付勢されて前記解放部材と係合するときに、前記解放部材の一部は前記取付部に自動的に係合する請求項１に記載の真空掃除機。
3. 吸引気流を発生するパワーヘッドを具え、
   前記パワーヘッドはそのハウジングに形成された少なくとも一つの凹部と、手による係合が可能な解放レバーとを有し、前記解放レバーは前記ハウジングから支持されかつ付勢力によって係止位置に向けて付勢され、かつ前記付勢力に対して前記開放位置へ移動可能であり、
   清掃対象面の上で前記パワーヘッドを操縦するための直立型ハンドルを具え、前記直立型ハンドルは取付部を含む下端を有し、前記取付部は、この取付部が前記凹部へ下降するときに、前記凹部に自動的に係合する固定部を含み、かつ
   前記固定部は、前記解放レバーの手による運動によって前記凹部から解放可能であって、前記直立型ハンドルを前記パワーヘッドから取り外すことを可能にし、
   前記取付部はリブを含み、かつ前記凹部は、前記リブに干渉して前記直立型ハンドルが使用者によって不注意に前記パワーヘッド上で後ろ向きに設置されることを防止するための肩部を含む、真空掃除機。
4. 前記取付部が前記凹部内に下降したときに、前記固定部と係合して前記解放レバーを前記凹部から押し出すための傾斜面を有し、それによって前記固定部が前記凹部内に完全に着座したときに、自動的に前記固定部に係合する係止アームを前記解放レバーが含む請求項３に記載の真空掃除機。
5. 吸引気流を発生するためのパワーヘッドを具え、
   前記パワーヘッドはそのハウジングに形成された少なくとも一つの凹部と、係止アームを有する足操作型レバーとを有し、前記レバーは前記ハウジングから枢軸旋回自在に支持されかつ係止位置へ向けて付勢され、かつその付勢力に対して開放位置へ移動可動であり、
   取付部を含む下端を有する直立型ハンドルを具え、前記取付部は前記凹部内に係合する固定ポストを含み、かつ
   前記固定ポストは、前記取付部が前記凹部へ下降したときに、前記凹部内の係止位置にある前記係止アームと自動的に係合可能であり、
   前記固定ポストは上昇した肩部を含み、かつ前記ハンドルが後ろ向きに挿入された場合には前記上昇した肩部が前記凹部の一部に干渉して、前記取付部が前記凹部内に係止されることを防止し、かつ
   前記足操作型レバーを使用者が操作すると、前記固定ポストは前記パワーヘッドから解放され、それによって前記係止アームを前記固定ポストとの係合から外す真空掃除機。
6. 前記係止アームが傾斜した上面を含み、前記傾斜した上面は、前記取付部が前記傾斜した上面に接触して前記凹部へ降下する際に、前記取付部が自動的に前記係止アームを前記凹部から押し離す構成である請求項５に記載の真空掃除機。
7. 吸引気流を発生するためのパワーヘッドを具え、
   前記パワーヘッドはそのハウジングに形成された少なくとも一つの凹部と、係止アームを有する足操作型レバーとを有し、前記レバーは前記ハウジングから枢軸旋回可能に支持され、
   前記足操作型レバーを係止位置へ向けて付勢する付勢部材を具え、前記レバーはその付勢力に対して係止解除位置へ移動可能であり、
   取付部を含む下端を有する直立型ハンドルを具え、前記取付部は前記凹部内に係合するための固定ポストを含み、
   前記固定ポストは、前記取付部が前記凹部へ下降したときに、前記凹部内で係止位置において前記係止アームと自動的に係合可能であり、
   前記固定ポストは、前記足操作型レバーが使用者によって操作されると、前記パワーヘッドから解放され、それによって前記係止アームを前記固定アームとの係合から外し、
   前記取付部はリブを含み、かつ前記凹部は、前記リブに干渉して前記直立型ハンドルが使用者によって不注意に前記パワーヘッド上で後ろ向きに設置されることを防止するための肩部を含む、真空掃除機。
8. 前記係止アームは、前記取付部が前記凹部へ降下する際に、前記取付部を前記係止アームに接触させかつ前記凹部から前記係止アームを押し離すことのできる傾斜した上端を含み、それによって前記取付部が実質的に完全に前記凹部に着座したときに、前記係止アームを前記固定部にスナップ係止する請求項７に記載の真空掃除機。

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