JP4148506B2 - 光源の光度測定システム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光源光度を測定することにより光源性能を判定できるようにする光源の光度測定システムに関し、特に飛行場灯火等の光源の光度を車両で移動しつつ測定可能にした光源の光度測定システムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
飛行場には各種の灯火が配置されていることは、周知のとおりである。これら灯火の内、滑走路灯や誘導灯は、航空機の航行を支援する重要な役割を担っている。このため、各滑走路灯や誘導灯等の光源は、所定の光度出力に維持されることは重要なことである。それゆえ、従来より光源の光度測定システムを使用し、これら灯火光源の光度を測定し、これらの灯火の性能を所定のものに維持管理している。
【0003】
図11は、飛行場における滑走路と滑走路の所定の位置に配置された各種灯火との関係を示す図である。
この図11において、飛行場101には、滑走路103や誘導路105が設けられている。前記滑走路103の二つの末端部には、図11に示すように、滑走路末端灯107,107がもうけられている。前記滑走路103の両脇には、図11に示すように、滑走路灯109,…が設けられている。前記滑走路103の中心には、図11に示すように、滑走路中心灯111が設けられている。前記滑走路103の末端側近くには、航空機が車輪を滑走路に接地させる位置を示す接地帯灯113とが設けられている。前記誘導路105の両脇には、図11に示すように、誘導路灯115が設けられている。前記誘導路105の中心には、図11に示すように、誘導路中心灯117が設けられている。また、前記滑走路103の前後には、図11に示すように、連鎖式閃光灯119,…と、これら連鎖式閃光灯119,…の両脇に標準式進入灯121,…とが設けられている。
【0004】
図12は、上述した灯火の内、滑走路などに埋め込まれて使用される灯火の例を示す斜視図である。
この図12において、灯火211は、所定の長さの円筒形状をしたカバー213と、このカバー213の図示上部に設けた灯火窓215、215と、当該カバー213の内部に配置されたハロゲンランプ(図示せず)とから構成されている。この灯火211は、概ね、ラインLの部分から図示下側が例えば滑走路103に埋め込まれて使用される。
【0005】
図13は、このような飛行場の滑走路等に設置された灯火の光度を測定する従来の光源の光度測定システムを示す図である。
この従来の光源の光度測定システム311は、図13に示すように、自走可能な車両313の後部に枠体315を固定し、この枠体315に所定個数の照度計317,…を定められたパターンで配置し、かつ、車速センサー(図示せず)を設け、車速センサー(図示せず)からの検出信号および前記各照度計317,…からの検出信号を取込み所定の処理を行う処理装置(図示せず)を車両313の内部に設けてなるものである。
このような従来の光源の光度測定システムの動作について以下に説明する。
前記車両313に搭載した従来の光源の光度測定システム311による測定には、移動測定と、静止測定との二種類の方法がある。
【0006】
(移動測定)
まず、移動測定について説明する。移動測定は、連続測定が可能な縦列灯火に適用するもので、具体的には滑走路中心灯111が対象になっている。
車両313を滑走路103の端近傍の第1灯から滑走路103の反対側の灯火に向けておよそ30[km/h]の速度で枠体315の中心が滑走路中心灯111上を通過するように走行しながら、照度計317,…からの検出データを基に各滑走路中心灯111の平均光度を算出し、所定の光度以上あるか、あるいは、所定の光度未満かで灯火を継続使用するか、あるいは、灯火を交換するようにしている。
【0007】
(静止測定)
静止測定は、連続測定が困難な横列灯火に適用するもので、具体的には接地帯灯113、滑走路灯109、滑走路末端灯107などが対象になっている。
静止測定は、枠体315の照度計317,…を対象灯火に向け、5[m]の測定距離をとって停車し、かつ、枠体315の可動バーを移動させることにより照度計317,…を上方向に移動させて測定点数を所定数にし、主ビーム内の平均光度を算出し、当該光度を基に灯火の継続使用か交換かを決定するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光源の光度測定システム311によれば、次のような不都合があった。
(1)車両313に枠体315を設ける必要があり、かつ、枠体315に移動バーなど複雑な機構を設ける必要があり、部品点数が増加し、製造コストがかかるという欠点があった。
(2)測定の精度を向上させるためには、枠体315の移動バーの移動機構の精密に作る必要があるほか、移動バーの移動も精密に駆動制御しなければならず、製造コストがかかるという欠点があった。
【0009】
(3)沢山の照度計317,…を設置する必要があり、かつ、正確な測定をするためには当該照度計317,…をこまめに保守したり更正したりする必要があり、メンテナンス工数がかかるという欠点があった。
(4)照度計317,…を面状に配置することが困難であるので、移動測定する場合には、測定精度が悪くなるという欠点があった。
(5)静止測定では、移動バーを移動させて測定するため、測定に時間がかかるという欠点があった。
本発明は、上述した欠点を解消し、簡単な構造で、しかも、光源の光度を高速かつ精密に測定できる光源の光度測定システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決しようとする手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る光源の光度測定システムは、光源光度を測定することにより光源性能を判定できるようにした光源の光度測定システムにおいて、光源の画像情報を取得するテレビカメラと、前記テレビカメラからの画像情報を処理する演算処理装置とを備え、かつ、当該車両で移動しながら光源光度を測定するときには、前記テレビカメラと前記演算処理装置とは車両に搭載されるものであり、前記テレビカメラにおける画像濃度と前記テレビカメラの各ピクセルの光電流との非直線性を測定系を用いて補正できるようにされており、前記測定系は、光度標準電球と、中心部に穴が穿設されていてテレビカメラ側から順に第1,第2、第3の遮光板と、第1の遮光板の中心部に設けられた直径50[mm]の円盤状の拡散板と、輝度計とがそれぞれ光軸を一直線上になるように当該テレビカメラの前方に配置されていて、かつ、前記光度標準電球を、前記輝度計側の前記第1の遮光板の中心部に設けられた拡散板に対して、距離0.2〜1.8[m] の間で移動可能に配置し、かつ、前記拡散板と前記輝度計の測光面との距離を1.0[m] に、また、前記拡散板と前記テレビカメラの測光面との距離を2.2[m]に固定してなるものであり、前記測定系を用い、前記拡散板の中心部を半径2.91[mm]の前記輝度計のスポットをもって16点観測し、各スポットの輝度の平均を前記拡散板の前記光度標準電球に対応する部分の輝度とする測定を行い、前記輝度計の出力電流に比例した値Ipと前記輝度とが比例する関係を得ておき、前記測定系を用い、前記テレビカメラで前記拡散板を撮影することにより、前記テレビカメラで得た画像濃度gと前記テレビカメラの各ピクセルの光電流に比例した値Ipとの関係に対して、前記輝度計の出力電流に比例した値Ipと前記輝度とが比例する関係を利用して前記輝度計の出力光電流に比例した値Ipを基に、前記テレビカメラで得た画像濃度gと前記テレビカメラの各ピクセルの光電流との非直線性を補正する数式1を得ておき、
Ip=4.9×10 −3× 2.37 ・・・数式1
前記演算処理手段は、
車両に搭載しかつ車両を走行させながら測定した前記テレビカメラからの各光源の画像の各光データの画像濃度gから前記数式1を用いて各ピクセルの光電流に比例した値Ipを得る第1の手段と、各光データについて一定の値のしきい値以上の濃度部分を各光源の面積siとみなし、前記第1の手段で得られた各光データの値Ipを、当該光源の面積とみなした面積siで積分して各光源の照度Eiを求める第2の手段と、各光源毎に、実空間座標x,y,zを、視点座標u,v,wを使って透視変換することにより画像上の座標X,Yに変換し、その変換した結果を利用して、カメラのレンズの座標(xs,ys,zs)、カメラの基準軸からの角度(θ,ψ)、カメラの焦点距離fを基に、前記テレビカメラと各光源との距離rを求め、その求めた距離rと当該光源の照度Eiとから当該光源の光度Iを算出し、その算出した光度Iを各光源に対応させて記憶させる第3の手段と、および、記憶させておいた前記光源に対応した前記光度を提示できる第4の手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態および実施例】
以下、本発明の実施の形態および実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態および実施例に係る光源の光度測定システムと当該システムを搭載した車両を示す図であり、図1(a)は車両を後方から見た図、図1(b)は車両内部を側面から切り欠いて見た図である。
これら図1において、車両10には本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システム20が搭載されており、この光源の光度測定システム20は車両10を移動させながら光源の光度を測定できるようにしたものである。
【0012】
前記車両10は、車体11の図示下側に所定の間隔で4つの車輪12,12,12,12が設けられ自走可能になっている。なお、車両10が自走する上で必要な各種機器は、ここでは、図示せずに省略している。また、本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システム20で測定するときには、車両10を最高速度時速35[km]で走行させながら測定できるようにしたものである。
前記光源の光度測定システム20は、大別すると、CCD−テレビカメラ(TVカメラ)21と、VTR22と、ノートパソコン(ノートPC))などの演算処理装置23と、モニタ24とから構成されている。
【0013】
TVカメラ21は、支持台25で車体11に固定されている。TVカメラ21の出力は、ケーブル26を介してVTR22に接続されている。VTR22は、モニタ出力をケーブル27を介してモニタ24に与えられるようになっており、かつ、影像出力をケーブル28を介してノートPC23に与えられるようになっている。
前記TVカメラ21は、光源の画像情報を取得し、その画像情報をケーブル26を介してVTR22に供給できるようになっている。前記TVカメラ21は、そのカメラのレンズの光軸中心からグランドラインGLまでの高さHを1.5[m]に設定し、かつ、カメラのレンズの光軸中心から伸びる光軸Kを水平線hLに対して(θ=)25[度]に維持されるように設定しておく。
前記VTR22は、TVカメラ21から送られてくる画像情報を記録するとともに、当該画像情報をケーブル27を介してモニタ24に、当該画像情報をケーブル28を介してノートPC23に供給できるようになっている。
【0014】
前記ノートPC23は、中央処理ユニットと、主メモリと、ハードディスク装置と、入力出力ポートと、ディスプレイと、キーボードと、AD変換器と、その他必要な機器が内蔵されている。また、前記ノートPC23は、当該ハードディスク装置に、例えばWINDOWS(登録商標)98、me、NT、2000、または、XPなどからなるオペレーティングシステムと、この光源の光度測定システムの一連の処理を実現させるアプリケーションプログラムが格納されている。
【0015】
さらに、ノートPC23は、電源スイッチをオンとすると、ハードディスク装置からオペレーティングシステムが主メモリに展開されて実行された後、さらに、当該システムの処理を実現するアプリケーションプログラムが主メモリに展開されて各種手段を実現し処理を実行できることになる。さらに、ノートPC23は、前記アプリケーションプログラムが実行されることにより、前記TVカメラ21の各ピクセルの画像濃度を光電流に比例した値に変換する第1の手段と、前記第1の手段で変換された当該値を積分して照度を求める第2の手段と、当該照度から光度を算出する第3の手段と、前記光源に対応させて前記光度を提示できる第4の手段とを実現している。
【0016】
図2は、本発明の基礎となる測定系を示す図である。この図2において、本発明の基礎となる測定系30は次のように構成されている。すなわち、測光ベンチ32の上には、図示左側から、光度標準電球33と、中心部に孔が穿設されている遮光板34,35と、前記遮光板36の中心部に設けられた拡散板37と、輝度計38とが光軸を一直線上になるように配置されており、かつ、TVカメラ31が当該カメラ31の光軸中心と前記一直線の光軸と一致するように三脚39の上に固定されて構成されている。
また、前記光度標準電球33は、前記拡散板37に対して距離D1=0.2〜1.8[m]と移動可能にし、かつ、前記拡散板37と前記輝度計38の測光面との距離D2=1.0[m]と固定し、しかも、拡散板37とTVカメラ31の測光面との距離D3=2.2[m]に固定している。
【0017】
図3は、本発明の基礎となる測定系における拡散板上の輝度の測定点について説明するための図である。
この図3において、拡散板37は直径50[mm]の円板状をしており、符号37aは拡散板外周である。本発明の基礎となる測定系30では、図3に示すように、当該拡散板37の中心部を、半径2.91[mm]の輝度計38のスポットをもって16点観測し、拡散板37上の輝度の変化が小さいことを確認した上で、各スポットの輝度の平均を拡散板37の輝度とする。
また、輝度計38の出力である光電流に比例した値Ipと輝度は比例するものとして取り扱うことにする。
【0018】
図4は、本発明の基礎となる測定系における拡散板をTVカメラで撮影したときに拡散板画像の濃度値を示す図であり、光度標準電球33と拡散板37との距離を0.3[m]としたときの拡散板37の画像の例である。
この図4において、画像40はTVカメラ31で得た画像である。この画像40の中に、図4に示すように拡散板37の画像45が示されている。この画像45は、グリーンの成分の濃度値を示したものであって、背景と光源との境界は暗流分の濃度値「45」をしきい値とし、これに囲まれた範囲47を光源とみなしている。
【0019】
図5は、本発明の基礎となる測定系におけるTVカメラで得た画像濃度とTVカメラの各ピクセルの光電流に比例した値Ipの関係を示す特性図であり、横軸にTVカメラの画像濃度gを、縦軸にTVカメラの各ピクセルの光電流に比例した値Ipを、それぞれとったものである。
この図5からも分かるように、画像濃度gから各ピクセルの光電流に比例した値Ipに変換するには、図5の特性がTVカメラ31のガンマ特性により、非線形となっているので、本発明の基礎となる測定系30によって測定し、これを補正する数式1を得る。
【0020】
[数1]
Ip=4.9×10-32.37
これにより、上記数式1を用いることにより画像濃度gからTVカメラの各ピクセルの光電流に比例した値Ipに変換することができる。
【0021】
図6は、本発明の基礎となる測定系における光電流に比例した値Ipの積分値と照度との関係を示す特性図であり、横軸にTVカメラの各ピクセルの光電流に比例した値Ipの積分値A[×106]を、縦軸に照度E[lx]を、それぞれとったものである。
この図6は、TVカメラの各ピクセルの光電流に比例した値Ipの積分値Aと、照度E[lx]との関係をプロットしたものであり、この図6からも分かるように、TVカメラ31の各ピクセルの光電流に比例した値Ipの積分値A[×106]と、照度E[lx]とは比例関係にあると見なすことができる。
【0022】
そこで、上記関係から次の数式2を得ることができる。
[数2]
Ei=1.25×10-6siIpds=1.25×10-6Ai
ただし、siは光源の面積である。
そして、光度をI[cd]とし、照度Ei[lx]とし、かつ、光源と照度を測定する面との距離をr[m]とすると、
[数3]
E=I/r2
であり、数式1、数式2および数式3から、次の数式4を得ることができる。[数4]
Figure 0004148506
このように、TVカメラ31の画像濃度gが分かり、かつ、TVカメラ21と光源との距離rが分かれば、光度Iを求めることができる。
【0023】
なお、本発明の基礎に係る測定系では、TVカメラ31としたが、本発明の実施の形態ではTVカメラ21となる。
本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システム20は、上述した本発明の基礎を応用して構成されたものである。
【0024】
次に、本発明の実施の形態の作用を図1を基に、図7ないし図10を参照して説明する。
まず、TVカメラ21は、車両10の後部に後ろ向きに設置し、滑走路全体が撮影できるように固定してある。また、カメラの視野の開き角度を、水平45.9[度]×垂直34.5度と、水平23.4度×垂直17.6[度]の2通りに設定し、画像濃度が飽和しないように絞りを設定した。
以上の条件で夜間の飛行場101を飛行機の航行していない時間帯で滑走路103上を時速35[km]で走行し、各滑走路中心灯111などを撮像した。
【0025】
図7は、本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムの処理フローを示すフローチャートである。
図8は、本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムで撮像した滑走路の灯火画像の例を示す図である。
図9は、本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムで測定した飛行場灯火に対する光電流に比例した値Ipの例を示す図であり、X軸に幅を、Y軸に距離を、Z軸に光電流に比例した値Ipを、それぞれとったものである。
図10は、本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムにおいて、鉛直角度と光度との関係を示す特性図であって、横軸に鉛直角を、縦軸に光度測定値[cd]を、それぞれとったものである。
【0026】
まず、夜間の飛行機が飛行しない時間帯に、滑走路灯109や滑走路中心灯111を点灯させ、かつ、滑走路103を時速35[km]で走行し、TVカメラ21で滑走路中心灯111などを撮影する(図7のステップ1)。そのときの、あるエリアの撮影画像は、図8に示すような灯火画像50となる。この灯火画像50は、滑走路中心灯111,111,…の光データD111a,D111b,D111c,D111d,…と、その両側に点灯しているのが滑走路の幅を示す滑走路灯109,…の光データD109,D109,…とからなる。ここで、滑走路中心灯111の光データD111aと、次の滑走路中心灯111の光データD111bとの距離Wは、例えばW=15[m]である。
【0027】
この灯火画像50は、VTR22で記録されるとともに、必要に応じてモニタ24に送られる。また、この灯火画像50は、ノートPC23に送られる。ノートPC23の第1の手段は、滑走路中心灯部分の画像濃度を図8に示す2次元ウインド55によって切り出し、数式1を利用して画像濃度から光電流に比例した値Ipを算出(変換)する(図7のステップ2)。なお、この数式1は、本発明の基礎となる測定系30において実験によって求めておいたものである。
このとき、ノートPC23は、前記2次元で切り出した画像を3次元変換すると、図9に示すような特性画像60になる。ここで、当該図9に示す特性画像60において、図11に示す光源111,111,111,111の光データD111a,D111b,D111c,D111d以外の画像濃度は、平均値がゼロとなるため、暗流分の濃度「45」をしきい値として各光源部分を抽出することができる。
【0028】
ここで、光源を抽出する際に、光源の出現する位置が車両10の速度との関係から決定されるので、ノートPC23は、光電流に比例した値Ipを光源に特有な値と対応させることができるように記憶しておく。
そして、ノートPC23の第2の手段は、求めた値Ipを積分し、照度Eを算出する(図7のステップ3)。この求めた値Ipを積分値と照度Eとの関係は、本発明の基礎となる測定系30によって予め実験で求めておく。
【0029】
次に、ノートPC23の第3の手段は、上記第2の手段で得た照度から光度を算出する。この光度を算出するためには、数式3からも分かるように、TVカメラ21と光源との距離rを得る必要がある。このため、ノートPC23の第3の手段では、透視変換を用いてTVカメラ21と光源との距離rを得ている。
この透視変換とは、実空間座標x,y,zを、視点座標u,v,wを使って、画像上の座標X,Yに変換する変換式である。ここで、TVカメラ21のレンズの中心座標を(xs ,ys,zs)とし、θをTVカメラ21の基準軸からの水平角とし、ψをTVカメラ21と基準軸からの垂直角とし、fをTVカメラ21の焦点距離とし、rをTVカメラ21と光源との距離とすると、次の数式が成立する。
【0030】
[数5]
R=(xs 2 +ys 2+zs 21/2
u=−(x−xs)sinθ+(y−ys)cosθ
v=−{−(x−xs)cosθ+(y−ys)sinθ}sinψ+(z−zs)cosψ
w={−(x−xs)cosθ+(y−ys)sinθ}cosψ+(z−zs)sinψ
X=u(f/w) Y=v(f/w)
r={(x−xs2 +(y−ys2+(z−zs21/2
上述した数式5のうち特に最後の数式を利用し、ノートPC23の第3の手段で、TVカメラ21と光源との距離rを算出する。
【0031】
すなわち、ノートPC23の第3の手段は、照度Eと、上記数式で求めたTVカメラ21と光源との距離rとから数式3(数式4)を使用し、光度[cd]を算出することができる(図7のステップ4)。ノートPC23では、この光度を、各光源に対応させて記憶しておく。
ノートPC23の第4の手段は、当該記憶しておいた光源のデータベースを基に光源の光度分布を提示することができる(図7のステップ5)。
図10は、本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムによって測定した光度測定値[cd]と鉛直角度ψ[度]との関係を示す特性図であり、横軸に鉛直角度ψ[度]を、縦軸に光度測定値[cd]を、それぞれとったものである。
【0032】
この図10において、符号▲は視野角45.0[度]の場合の光度測定値を示し、符号●は視野角23.4度の場合の光度測定値を示したものである。
主光柱内平均光度の規格値が10[cd]とした場合、この図からも分かるように、視野角23.4度のとき、主光柱内平均光度が11.4[cd]で最大値が4[度]付近となり、規格を満足する結果が得られた。
【0033】
本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムでは、1画面当たりの処理時間が約300[ms]で、8[m]から55[m]の間の灯火の測定ができることから、時速35[km]で走行したとき、一つの灯火に対して15サンプリンクが可能であり、配光測定として十分な処理速度で処理ができ、実用に耐えることができる。
【0034】
以上説明したように本発明の実施の形態によれば、次のような利点がある。
(1)簡単な構造で、しかも、光源の光度を高速かつ精密に測定できる。
(2)車両に特別な装置を設ける必要がないため、部品点数を減少させ、かつ、製造コストを小さくすることができる。
(3)特別な駆動機構を設ける必要がなく、このため精密に駆動制御も必要ないので、製造コストを少なくすくことができる。
(4)一つのTVカメラで構成することができるので、保守が容易であり、かつ、保守したり更正したりする必要がなく、メンテナンスがいらなくなる。
(5)TVカメラで平面画像を得てかつ画像処理によって光度を得ているので、測定精度がよくなる。
(6)高速に移動しながら光度を測定できるので、光度測定の時間短縮が可能になる。
【0035】
なお、本発明の実施の形態では、図1に示すような形式の車両10を用いたが、これに限定されるものではなく、要は、車両10の進行方向とは逆方向に向けてTVカメラ21を設置し、かつ光を直接撮影できるものならどのような形式の車両であってもよい。
また、本発明の実施の形態では、光源の光度測定システム20において、TVカメラ21で得た画像をVTR22に録画してからノートPC23に入力するようにしているが、これに限定されるものではなく、TVカメラ21から直接ノートPC23に画像を入力するようなものであってもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次のような利点がある。
(1)簡単な構造で、しかも、光源の光度を高速かつ精密に測定できる。
(2)車両に特別な装置を設ける必要がないため、部品点数を減少させ、かつ、製造コストを小さくすることができる。
(3)特別な駆動機構を設ける必要がなく、このため精密に駆動制御も必要ないので、製造コストを少なくすくことができる。
(4)一つのTVカメラで構成することができるので、保守が容易であり、かつ、保守したり更正したりする必要がなく、メンテナンスがいらなくなる。
(5)TVカメラで平面画像を得てかつ画像処理によって光度を得ているので、測定精度がよくなる。
(6)高速に移動しながら光度を測定できるので、光度測定の時間短縮が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態および実施例に係る光源の光度測定システムと当該システムを搭載した車両を示す図である。
【図2】本発明の基礎となる測定系を示す構成図である。
【図3】本発明の基礎となる測定系における拡散板上の輝度の測定点について説明するための図である。
【図4】本発明の基礎となる測定系における拡散板をTVカメラで撮影したときに拡散板画像の濃度値を示す図である。
【図5】本発明の基礎となる測定系における画像濃度と光電流に比例した値Ipの関係を示す特性図である。
【図6】本発明の基礎となる測定系における光電流に比例した値Ipの積分値と照度との関係を示す特性図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムの処理フローを示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムで撮像した滑走路の灯火画像の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムで測定した飛行場灯火に対する光電流に比例した値Ipの例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る光源の光度測定システムにおいて、鉛直角度と光度との関係を示す特性図である。
【図11】飛行場における滑走路と滑走路の所定の位置に配置された各種灯火との関係を示す図である。
【図12】滑走路などに埋め込まれて使用される灯火の例を示す斜視図である。
【図13】飛行場の滑走路等に設置された灯火の光度を測定する従来の光源の光度測定システムを示す図である。
【符号の説明】
10 車両
11 車体
12 車輪
13 リヤードアー
20 光源の光度測定システム
21,31 TVカメラ
22 VTR
23 ノートPC(演算処理装置)
24 モニタ
25 支持台
26,27,28 ケーブル
30 本発明の基礎となる測定系
32 測光ベンチ
33 光度標準電球
34,35,36 遮光板
37 拡散板
38 輝度計
39 三脚
101 飛行場
103 滑走路
105 誘導路
107 滑走路末端灯
109 滑走路灯
111 滑走路中心灯
113 接地帯灯
115 誘導路灯
117 誘導路中心灯
119 連鎖式閃光灯

Claims (1)

  1. 光源光度を測定することにより光源性能を判定できるようにした光源の光度測定システムにおいて、
    光源の画像情報を取得するテレビカメラと、
    前記テレビカメラからの画像情報を処理する演算処理装置とを備え、
    かつ、当該車両で移動しながら光源光度を測定するときには、前記テレビカメラと前記演算処理装置とは車両に搭載されるものであり、
    前記テレビカメラにおける画像濃度と前記テレビカメラの各ピクセルの光電流との非直線性を測定系を用いて補正できるようにされており、
    前記測定系は、光度標準電球と、中心部に穴が穿設されていてテレビカメラ側から順に第1,第2、第3の遮光板と、第1の遮光板の中心部に設けられた直径50[mm]の円盤状の拡散板と、輝度計とがそれぞれ光軸を一直線上になるように当該テレビカメラの前方に配置されていて、かつ、前記光度標準電球を、前記輝度計側の前記第1の遮光板の中心部に設けられた拡散板に対して、距離0.2〜1.8[m] の間で移動可能に配置し、かつ、前記拡散板と前記輝度計の測光面との距離を1.0[m] に、また、前記拡散板と前記テレビカメラの測光面との距離を2.2[m]に固定してなるものであり、
    前記測定系を用い、前記拡散板の中心部を半径2.91[mm]の前記輝度計のスポットをもって16点観測し、各スポットの輝度の平均を前記拡散板の前記光度標準電球に対応する部分の輝度とする測定を行い、前記輝度計の出力電流に比例した値Ipと前記輝度とが比例する関係を得ておき、
    前記測定系を用い、前記テレビカメラで前記拡散板を撮影することにより、前記テレビカメラで得た画像濃度gと前記テレビカメラの各ピクセルの光電流に比例した値Ipとの関係に対して、前記輝度計の出力電流に比例した値Ipと前記輝度とが比例する関係を利用して前記輝度計の出力光電流に比例した値Ipを基に、前記テレビカメラで得た画像濃度gと前記テレビカメラの各ピクセルの光電流との非直線性を補正する数式1を得ておき、
    Ip=4.9×10 −3× 2.37 ・・・数式1
    前記演算処理手段は、
    車両に搭載しかつ車両を走行させながら測定した前記テレビカメラからの各光源の画像の各光データの画像濃度gから前記数式1を用いて各ピクセルの光電流に比例した値Ipを得る第1の手段と、
    各光データについて一定の値のしきい値以上の濃度部分を各光源の面積siとみなし、前記第1の手段で得られた各光データの値Ipを、当該光源の面積とみなした面積siで積分して各光源の照度Eiを求める第2の手段と、
    各光源毎に、実空間座標x,y,zを、視点座標u,v,wを使って透視変換することにより画像上の座標X,Yに変換し、その変換した結果を利用して、カメラのレンズの座標(xs,ys,zs)、カメラの基準軸からの角度(θ,ψ)、カメラの焦点距離fを基に、前記テレビカメラと各光源との距離rを求め、その求めた距離rと当該光源の照度Eiとから当該光源の光度Iを算出し、その算出した光度Iを各光源に対応させて記憶させる第3の手段と、および、記憶させておいた前記光源に対応した前記光度を提示できる第4の手段とを備えたことを特徴とする光源の光度測定システム。
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