JP4148018B2 - 空気流量検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気流量検出装置に係り、詳しくは、発熱抵抗を用いた熱式の空気流量検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車用エンジンには、低公害化および低燃費化を図るため、電子制御式燃料噴射装置を備えたものが広く使用されている。
電子制御式燃料噴射装置を備えたエンジンでは、吸入空気に燃料を噴射して混合気を生成することから、燃料の噴射量を最適化するため、吸入空気の空気流量を正確に検出することが必要である。
空気流量を検出するための空気流量検出装置には種々の方式があるが、発熱抵抗体(または熱線)を用いる熱式(または熱線式)は、質量空気流量を直接検出可能であるため、自動車用エンジンには好適である。
【0003】
従来より、発熱抵抗を含む4個の抵抗からなる2組のブリッジ回路と、各ブリッジ回路における各発熱抵抗の端子電圧の差電圧を増幅する差動増幅器とを備え、その差動増幅器の出力電圧を空気流量に対応した空気流量信号とし、当該出力電圧の正負に基づいて空気流の正逆方向を検出するようにした熱式の空気流量検出装置(空気流量計)が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0004】
また、発熱抵抗を含む5個の抵抗からなるブリッジ回路と、発熱抵抗に流れる電流を出力電流に変換するオペアンプおよびトランジスタ等から構成された「カレントミラー回路」とを備え、当該出力電流を空気流量に対応した空気流量信号とする熱式の空気流量検出装置(空気流量計)が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
ちなみに、特許文献3では、オペアンプおよびトランジスタ等から構成された回路を「カレントミラー回路」と呼んでいるが、一般的には、このような回路をカレントミラー回路とは呼ばない。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−280613号公報(第4〜7頁、図1、図2、図3)
【特許文献2】
特開平8−105780号公報(第2〜3頁、図5、図6、図7)
【特許文献3】
特開平6−102073号公報(第3頁、図1、図3、図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図10は、従来より本出願人が実用化している空気流量検出装置100を示す概略構成図である。
空気流量検出装置100は、発熱抵抗(ヒータ抵抗)Rh、温度補償用抵抗Rc、リード線WJ、回路ケース102、検出回路104などから構成され、自動車用エンジンの吸気管IMの途中に設けられている。
【0007】
発熱抵抗Rhおよび温度補償用抵抗Rcは、温度変化に敏感に反応して抵抗値が変化する感温性の導電材料(例えば、白金、タングステンなど)からなり、具体的には、絶縁基板材上に形成された感温性導電材料の薄膜や、絶縁筒体に巻回された感温性導電材料の線材などから形成されている。
尚、各抵抗Rh,Rcのうち少なくとも発熱抵抗Rhを感温性導電材料の線材によって形成した場合は、熱線式の空気流量検出装置と呼ばれる。
【0008】
各抵抗Rh,Rcは、吸気管IMにおいてスロットルバルブ(図示略)よりも上流側に設けられたベンチュリIMaの最狭部に離間して配置されている。そして、各抵抗Rh,Rcの両端部からそれぞれ引き出されたリード線WJは、吸気管IMの外側に取り付けられた回路ケース102に接続されている。
【0009】
回路ケース102内には検出回路104が収容されている。
空気流量検出装置100は、吸気管IM内をエンジンの燃焼室(図示略)へ向けて矢印A方向に流れる空気の流量を各抵抗Rh,Rcによって検出し、その空気流量に対応した空気流量信号Voを検出回路104から出力する。
【0010】
図11は、検出回路104の電気的構成を示す回路図である。
検出回路104は、抵抗(基準用抵抗)Rs、抵抗(流量調整用抵抗)Ra、差動増幅器Da、電流制御用トランジスタTa、ボルテージフォロア110、反転増幅回路112から構成されている。そして、検出回路104には自動車の車載バッテリ(図示略)から直流電源VBが供給されている。
【0011】
抵抗Rsと発熱抵抗Rhは直列に接続され、抵抗Raと温度補償用抵抗Rcは直列に接続され、各抵抗Rs,Rhと各抵抗Ra,Rcとは並列に接続され、各抵抗Rs,Raにおける各抵抗Rh,Rcに接続されている側とは反対側の端子は接地され、4個の抵抗Rs,Rh,Ra,Rcからなるブリッジ回路が構成されている。
ここで、温度補償用抵抗Rcは発熱抵抗Rhよりも十分に大きな抵抗値に設定されている。
また、発熱抵抗Rhが十分に発熱した状態で、各抵抗Rh,Rsと各抵抗Rc,Raの抵抗値比が完全に一致するように設計されている。
【0012】
電流制御用トランジスタTaはNPNトランジスタであり、そのコレクタは直流電源VBに接続され、そのエミッタは各抵抗Rh,Rcにおける各抵抗Rs,Raに接続されている側とは反対側の端子に接続されている。
【0013】
差動増幅器Daはオペアンプによって構成され、その非反転入力端子は各抵抗Rs,Rh間の接続点Naに接続され、その反転入力端子は各抵抗Ra,Rc間の接続点Nbに接続され、その出力端子は電流制御用トランジスタTaのベースに接続されている。
【0014】
ボルテージフォロア110はオペアンプによって構成され、その入力端子は接続点Naに接続され、その出力端子は反転増幅回路112の入力抵抗R4に接続されている。
【0015】
反転増幅回路112は、オペアンプOPおよび各抵抗R1〜R4から構成されている。
各抵抗R1,R2は直流電源VBと接地間に直列接続され、各抵抗R1,R2の抵抗値比によって直流電源VBの電圧が分圧され、各抵抗R1,R2の接続点から基準電圧Vrが生成されている。
【0016】
オペアンプOPの非反転入力端子には、基準電圧Vrが入力されている。また、オペアンプOPの反転入力端子は、負帰還抵抗R3を介して出力端子に接続されると共に、入力抵抗R4を介してボルテージフォロア110の出力端子に接続されている。そして、オペアンプOPの出力端子から電圧信号である空気流量信号Voが出力される。
【0017】
次に、空気流量検出装置100の動作について説明する。
差動増幅器Daは、各接続点Na,Nb間の電位差(発熱抵抗Rhの端子間電圧と温度補償用抵抗Rcの端子間電圧との電位差)に基づいて、電流制御用トランジスタTaを制御することにより、直流電源VBから各抵抗Rh,Rcへ流れる電流を制御し、各接続点Na,Nb間の電位差がゼロになるようにすることで、各抵抗Rh,Rcの抵抗値比を一定に保つように制御する。
【0018】
このとき、吸気管IM内を空気が流れると、その空気流量が多いほど発熱抵抗Rhが冷却されて温度が下がり抵抗値が減少しようとする。そこで、発熱抵抗Rhの温度を上げて抵抗値を元の値に戻して一定に保つように、差動増幅器Daが電流制御用トランジスタTaを制御し、発熱抵抗Rhに流れる電流が増加される。すると、接続点Naの電位Viが上昇する。
【0019】
つまり、吸気管IM内の空気流量が多いほど、発熱抵抗Rhに流れる電流が増加され、接続点Naの電位Viが上昇する。従って、接続点Naの電位Viは、吸気管IM内の空気流量に対応した電位値になる。
【0020】
ここで、温度補償用抵抗Rcは発熱抵抗Rhよりも十分に大きな抵抗値に設定されているため、温度補償用抵抗Rcには発熱抵抗Rhより少ない電流しか流れない。そのため、温度補償用抵抗Rcの温度は、吸気管IM内の空気温度とほぼ等しくなる。
また、吸気管IM内を流れる空気の流速が速いほど、各抵抗Rh,Rcが冷却されて温度が下がるが、各抵抗Rh,Rcの感温性を同一に設定しておけば、空気流速による各抵抗Rh,Rcの温度変化は同じになる。
【0021】
従って、各抵抗Rh,Rcへ流れる電流を制御し、各接続点Na,Nb間の電位差がゼロになるようにして各抵抗Rh,Rcの抵抗値比を一定に保つようにすれば、吸気管IM内の空気流速に関係なく吸気管IM内の空気温度と発熱抵抗Rhの温度との差を一定温度に保つことができる。
【0022】
つまり、差動増幅器Daおよび電流制御用トランジスタTaは、吸気管IM内の空気流速に関係なく吸気管IM内の空気温度と発熱抵抗Rhの温度との差を一定温度に保つように制御していることになる。
【0023】
そして、温度補償用抵抗Rcは、吸気管IM内の空気温度による発熱抵抗Rhの温度変化を補償するように機能する。
また、抵抗Rsの抵抗値を調整することにより、吸気管IM内の空気流量に対する接続点Naの電位Viを適宜設定することができる。
【0024】
そして、接続点Naの電位Viは、ボルテージフォロア110を介して、反転増幅回路112へ入力される。
尚、ボルテージフォロア110を設けているのは、接続点Naから入力抵抗R4へ電流が流れることにより接続点Naの電位Viが変動するのを防止するためである。
反転増幅回路112は、接続点Naの電位(入力電圧)Viを電圧増幅して空気流量信号(出力電圧)Voを生成する。
【0025】
ここで、反転増幅回路112の増幅度(ゲイン)Gは、入力抵抗R4と負帰還抵抗R3の抵抗値に基づき、負帰還抵抗R3の抵抗値(「R3」と記載する)を入力抵抗R4の抵抗値(「R4」と記載する)で除算した値(G=R3/R4)になる。
【0026】
そして、空気流量信号(出力電圧)Voは、接続点Naの電位(入力電圧)Vi、増幅度G、電圧Vpに基づき、式(1)によって求められる。
尚、電圧Vpは、各抵抗値R3,R4および基準電圧Vrに基づき、式(2)によって求められる。
【0027】
Vo=Vp−G・Vi=Vp−(R3/R4)・Vi ………式(1)
【0028】
Vp=Vr・(R4+R3)/R4 ………式(2)
【0029】
そのため、各抵抗R1,R2の抵抗値を調整して基準電圧Vrを任意に設定することにより、接続点Naの電位Viに対する空気流量信号Voの電位を適宜設定することができる。
【0030】
従来の空気流量検出装置100には、以下の問題があった。
(1)空気流量検出装置100において、空気流量信号Voの電圧レベルを高くして検出感度を高めるには、式(1)に示すように、反転増幅回路112の増幅度(ゲイン)Gを高く設定する必要がある。
しかし、反転増幅回路112で用いられる実際のオペアンプOPにはオフセットがある。
【0031】
そのため、反転増幅回路112の増幅度Gを高く設定すると、空気流量信号Voに含まれるオペアンプOPの出力オフセット電圧も増幅度Gの増大分だけ高くなってしまい、その出力オフセット電圧分だけ空気流量信号Voに誤差が生じることになる。
【0032】
従って、空気流量信号Voの電圧レベルを高くすることによる空気流量検出装置100の高感度化に対して、空気流量信号Voの誤差が大きくなり、空気流量の検出精度が低下するという問題があった。
【0033】
そこで、オペアンプOPの出力オフセット電圧を減少させるために、オフセットヌル端子を備えたオペアンプOPを使用し、そのオフセットヌル端子に可変抵抗を接続し、その可変抵抗の中間端子にマイナス電圧を印加し、接続点Naの電位(入力電圧)Viがゼロのときに空気流量信号(出力電圧)Voもゼロになるように可変抵抗を調整(中間端子に接続された可動片の位置調整)することが考えられる。
【0034】
しかし、その場合には、オフセットヌル端子を備えたオペアンプOP、可変抵抗、マイナス電源を用意しなければならず、部品点数が多くなって部品コストが高くなるという問題がある。加えて、可変抵抗の調整に手間を要することから製造コストが高くなるという問題もある。
【0035】
ところで、特許文献1,2の空気流量検出装置は、2組のブリッジ回路における各発熱抵抗の端子電圧の差電圧を増幅する差動増幅器を備えているが、その差動増幅器の出力レベルを高くして空気流量の検出感度を上げるには、当該差動増幅器の増幅度を高くしなければならない。
【0036】
そのため、特許文献1,2の前記差動増幅器をオペアンプによって構成する場合には、前記した空気流量検出装置100と同様の問題がある。また、オペアンプを使用せずにディスクリート回路などで特許文献1,2の前記差動増幅器を構成する場合にも、差動増幅器には出力オフセット電圧が生じるため、前記した空気流量検出装置100と同様の問題がある。
【0037】
(2)ブリッジ回路を構成する各抵抗Rh,Rc,Rs,Raは、発熱抵抗Rhが十分に発熱した状態で、各抵抗Rh,Rsと各抵抗Rc,Raの抵抗値比が完全に一致するように設計されている。
【0038】
このとき、オペアンプによって構成されている差動増幅器Daの入力オフセット電圧がゼロであると、電流制御用トランジスタTaのエミッタ電位(各抵抗Rh,Rcの共通端子の電位)の変動に対して差動増幅器Daの出力レベルが追従せず、ブリッジ回路および差動増幅器Daから構成される回路は、安定な電圧状態でなくなって発振を起こしてしまう。
【0039】
そこで、従来の空気流量検出装置100では、差動増幅器Daの入力オフセット電圧を十分に大きなマイナス電圧値(例えば、−3mV程度)に設定することにより、電流制御用トランジスタTaのエミッタ電位の変動に対して差動増幅器Daの出力レベルを追従させ、ブリッジ回路および差動増幅器Daから構成される回路を安定な電圧状態にして発振を防止している。
【0040】
しかし、オペアンプは一般的に室温におけるオフセットとオフセットの温度特性が一次の相関にあるため、オペアンプによって構成されている差動増幅器Daにおいて、入力オフセット電圧を大きく設定すると、温度ドリフト(入力オフセット電圧が周囲の温度変化によって変動を起こす現象)が大きくなってしまう。
【0041】
その結果、空気流量検出装置100における空気流量の検出精度が低下するという問題があった。
【0042】
ところで、オペアンプを使用せずにディスクリート回路などで差動増幅器Daを構成する場合にも、差動増幅器Daには入力オフセット電圧が生じ、その入力オフセット電圧を大きく設定すると温度ドリフトも大きくなるため、前記した空気流量検出装置100と同様の問題がある。
【0043】
そこで、差動増幅器Daの温度ドリフトを補正するための補正回路を検出回路104に追加することが考えられる。
しかし、その場合には、補正回路の分だけ部品点数が多くなるため、部品コストが高くなるという問題がある。加えて、補正回路を確実に機能させるには、差動増幅器Daの温度ドリフト特性に合わせて補正回路の補正特性を最適に調整する必要があり、その調整に手間を要することから製造コストが高くなるという問題もある。
【0044】
ところで、特許文献1〜3の空気流量検出装置についても、発熱抵抗を含む複数個の抵抗からなるブリッジ回路を用いるため、前記した空気流量検出装置100と同様の問題がある。
【0045】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、空気流量の検出精度が高い空気流量検出装置を低コストに提供することにある。
【0046】
【課題を解決するための手段・作用および発明の効果】
係る目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、空気流路内に流れる空気流量を検出し、その空気流量に対応した空気流量信号を出力する空気流量検出装置であって、
前記空気流路内に設けられた発熱抵抗と、
前記空気流路内にて前記発熱抵抗と離間して配置された温度補償用抵抗と、
前記発熱抵抗の端子間電圧と前記温度補償用抵抗の端子間電圧との電位差に基づいて直流電源から前記発熱抵抗および前記温度補償用抵抗へ供給される電流を制御することにより、前記空気流路内の空気流速に関係なく前記空気流路内の空気温度と前記発熱抵抗の温度との差を一定温度に保つ電流制御回路と、
前記発熱抵抗に流れる電流に対して所定比率の電流を前記温度補償用抵抗へ流すと共に、前記発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記空気流量信号として出力する二連出力形のカレントミラー回路とを備え、
前記カレントミラー回路は、入力側の第1トランジスタまたはダイオードと、出力側の第2トランジスタおよび第3トランジスタとを備え、
前記第1トランジスタまたはダイオードは前記発熱抵抗に流れる電流を検出し、
前記第2トランジスタは前記温度補償用抵抗に流れる電流を検出し、
前記第3トランジスタは前記発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記空気流量信号として出力することを技術的特徴とする。
【0047】
従って、請求項1に記載の発明では、従来の熱式空気流量検出装置のように発熱抵抗を含む複数個の抵抗からなるブリッジ回路を設けるのではなく、発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を温度補償用抵抗へ流すと共に、発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を空気流量信号として出力する二連出力形のカレントミラー回路を設けている。
【0048】
そのため、請求項1に記載の発明によれば、前記ブリッジ回路に起因する回路の不安定性や温度ドリフトの影響を受けることなく、空気流路内の空気流速に関係なく空気流路内の空気温度と発熱抵抗の温度との差を一定温度に保つ制御を電流制御回路が確実に行うことが可能になり、空気流量の検出精度を高めることができる。
【0049】
また、請求項1に記載の発明によれば、前記ブリッジ回路に起因する回路の不安定性や温度ドリフトの影響を補正するための補正回路が必要ないため、その補正回路の部品コストおよび製造コストの分だけ、空気流量検出装置の低コストかを図ることができる。
【0050】
そして、請求項1に記載の発明によれば、空気流量信号が電流信号であるため、空気流量信号が入力される外部装置と空気流量検出装置とを接続するコネクタ部分の接触抵抗の影響により、外部装置に入力誤差が生じるのを防止できる。
【0051】
(請求項2)
次に、請求項2に記載の発明は、空気流路内に流れる空気流量を検出し、その空気流量に対応した空気流量信号を出力する空気流量検出装置であって、
前記空気流路内に設けられた第1発熱抵抗と、
前記空気流路内にて第1発熱抵抗と離間して配置された第1温度補償用抵抗と、
第1発熱抵抗の端子間電圧と第1温度補償用抵抗の端子間電圧との電位差に基づいて直流電源から第1発熱抵抗および第1温度補償用抵抗へ供給される電流を制御することにより、前記空気流路内の空気流速に関係なく前記空気流路内の空気温度と第1発熱抵抗の温度との差を一定温度に保つ第1電流制御回路と、
第1発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記温度補償用抵抗へ流すと共に、前記発熱抵抗に流れる電流に対応した第1電流を出力する二連出力形の第1カレントミラー回路と、
前記空気流路内に設けられた第2発熱抵抗と、
前記空気流路内にて第2発熱抵抗と離間して配置された第2温度補償用抵抗と、
第2発熱抵抗の端子間電圧と第2温度補償用抵抗の端子間電圧との電位差に基づいて直流電源から第2発熱抵抗および第2温度補償用抵抗へ供給される電流を制御することにより、前記空気流路内の空気流速に関係なく前記空気流路内の空気温度と第2発熱抵抗の温度との差を一定温度に保つ第2電流制御回路と、
第2発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記温度補償用抵抗へ流すと共に、前記発熱抵抗に流れる電流に対応した第2電流を出力する二連出力形の第2カレントミラー回路と、
第1カレントミラー回路の出力した第1電流と、第2カレントミラー回路の出力した第2電流との差電流を生成し、その差電流を前記空気流量信号として出力する差電流出力回路と
を備え、
前記空気流内を正方向に空気が流れると第2発熱抵抗に比べて第1発熱抵抗の方が冷却されて温度が下がり、前記空気流内を逆方向に空気が流れると第1発熱抵抗に比べて第2発熱抵抗の方が冷却されて温度が下がるように第1発熱抵抗および第2発熱抵抗が配置されていることを技術的特徴とする。
【0052】
従って、請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の作用・効果を得ることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、第1カレントミラー回路の出力した第1電流と第2カレントミラー回路の出力した第2電流との差電流が空気流量信号になるため、その空気流量信号に基づいて空気流路内を流れる空気の正逆方向を検出することができる。
【0053】
(請求項3)
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気流量検出装置において、電流信号である前記空気流量信号を電圧信号に変換する電流電圧変換回路を備えたことを技術的特徴とする。
従って、請求項3に記載の発明によれば、電圧信号である空気流量信号を空気流量検出装置から出力することが可能になる。
【0054】
(用語の説明)
尚、上述した[特許請求の範囲]および[課題を解決するための手段および発明の効果]に記載した構成要素と、後述する[発明の実施の形態]に記載した構成部材との対応関係は以下のようになっている。
「空気流路」は、吸気管IMに該当する。
「電流制御回路」は、差動増幅器Daおよび電流制御用トランジスタTaから構成される。
「第1トランジスタ」は、トランジスタTbに該当する。
「ダイオード」は、ダイオードDiに該当する。
「第2トランジスタ」は、トランジスタTcに該当する。
「第3トランジスタ」は、トランジスタTdに該当する。
【0055】
「第1発熱抵抗」は、発熱抵抗Rhaに該当する。
「第1温度補償用抵抗」は、温度補償用抵抗Rcaに該当する。
「第1電流制御回路」は、検出回路12aの差動増幅器Daおよび電流制御用トランジスタTaから構成される。
「第1電流」は、コレクタ電流Icaに該当する。
「第1カレントミラー回路」は、カレントミラー回路14aに該当する。
【0056】
「第2発熱抵抗」は、発熱抵抗Rhbに該当する。
「第2温度補償用抵抗」は、温度補償用抵抗Rcbに該当する。
「第2電流制御回路」は、検出回路12bの差動増幅器Daおよび電流制御用トランジスタTaから構成される。
「第2電流」は、コレクタ電流Icbに該当する。
「第2カレントミラー回路」は、カレントミラー回路14bに該当する。
「差電流」は、電流Ixに該当する。
「差電流出力回路」は、カレントミラー回路54および各カレントミラー回路14a,14bの各トランジスタTdから構成される。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した第1〜第3実施形態の空気流量検出装置について図面を参照しながら説明する。
尚、各実施形態において、図10および図11に示した従来の形態と同一構成部材については符号を等しくしてその詳細な説明を省略してある。また、第2および第3実施形態において、第1実施形態と同一構成部材については符号を等しくしてその詳細な説明を省略してある。
【0058】
[第1実施形態]
図10は、第1実施形態の空気流量検出装置10を示す概略構成図である。
空気流量検出装置10は、発熱抵抗(ヒータ抵抗)Rh、温度補償用抵抗Rc、リード線WJ、回路ケース102、検出回路12などから構成され、自動車用エンジンの吸気管IMの途中に設けられている。
【0059】
回路ケース102内には検出回路12が収容されている。
そして、空気流量検出装置10は、吸気管IM内をエンジンの燃焼室(図示略)へ向けて矢印A方向に流れる空気の流量を各抵抗Rh,Rcによって検出し、その空気流量に対応した空気流量信号Voを検出回路12から出力する。
【0060】
図1は、第1実施形態における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
検出回路12は、差動増幅器Da、電流制御用トランジスタTa、カレントミラー回路14、電流電圧変換回路(I−V変換器)16から構成されている。そして、検出回路12には自動車の車載バッテリ(図示略)から直流電源VBが供給されている。
【0061】
カレントミラー回路14は、3個のNPNトランジスタTb,Tc,Tdから構成されたワイドラー型の二連出力形カレントミラー回路である。
各トランジスタTb〜Tdのエミッタは接地され、入力側トランジスタTbのベースは出力側の各トランジスタTc,Tdのベースに結合されている。
尚、各トランジスタTb〜Tdのエミッタ接地電流増幅率β(hFE)は十分に高い値に設定されている。
【0062】
入力側トランジスタTbはベースとコレクタを結合したダイオード接続にされており、入力側トランジスタTbのベースおよびコレクタは、接続点Niにて発熱抵抗Rhに接続されている。
出力側トランジスタTcのコレクタは、接続点Noにて温度補償用抵抗Rcに接続されている。
【0063】
温度補償用抵抗Rcは発熱抵抗Rhよりも十分に大きな抵抗値に設定されている。
電流制御用トランジスタTaはNPNトランジスタであり、そのコレクタは直流電源VBに接続され、そのエミッタは各抵抗Rh,Rcにおける各接続点Ni,Noに接続されている側とは反対側の端子に接続されている。
【0064】
差動増幅器Daはオペアンプによって構成され、その非反転入力端子は接続点Niに接続され、その反転入力端子は接続点Noに接続され、その出力端子は電流制御用トランジスタTaのベースに接続されている。
【0065】
電流電圧変換回路16は、オペアンプOPおよび各抵抗R1〜R3から構成されている。
各抵抗R1,R2は直流電源VBと接地間に直列接続され、各抵抗R1,R2の抵抗値比によって直流電源VBの電圧が分圧され、各抵抗R1,R2の接続点から基準電圧Vrが生成されている。
【0066】
オペアンプOPの非反転入力端子には、基準電圧Vrが入力されている。また、オペアンプOPの反転入力端子は、負帰還抵抗R3を介して出力端子に接続されると共に、カレントミラー回路14の出力側トランジスタTdのコレクタに接続されている。そして、オペアンプOPの出力端子から電圧信号である空気流量信号Voが出力される。
【0067】
(第1実施形態の動作)
次に、第1実施形態の空気流量検出装置10の動作について説明する。
差動増幅器Daは、各接続点Ni,No間の電位差(発熱抵抗Rhの端子間電圧と温度補償用抵抗Rcの端子間電圧との電位差)に基づいて、電流制御用トランジスタTaを制御することにより、直流電源VBから各抵抗Rh,Rcへ流れる電流を制御し、各接続点Ni,No間の電位差がゼロになるようにすることで、各抵抗Rh,Rcの抵抗値比を一定に保つように制御する。
【0068】
このとき、吸気管IM内を空気が流れると、その空気流量が多いほど発熱抵抗Rhが冷却されて温度が下がり抵抗値が減少しようとする。そこで、発熱抵抗Rhの温度を上げて抵抗値を元の値に戻して一定に保つように、差動増幅器Daが電流制御用トランジスタTaを制御し、発熱抵抗Rhに流れる電流が増加される。
つまり、吸気管IM内の空気流量が多いほど、発熱抵抗Rhに流れる電流が増加される。
【0069】
ここで、温度補償用抵抗Rcは発熱抵抗Rhよりも十分に大きな抵抗値に設定されているため、温度補償用抵抗Rcには発熱抵抗Rhより少ない電流しか流れない。そのため、温度補償用抵抗Rcの温度は、吸気管IM内の空気温度とほぼ等しくなる。
また、吸気管IM内を流れる空気の流速が速いほど、各抵抗Rh,Rcが冷却されて温度が下がるが、各抵抗Rh,Rcの感温性を同一に設定しておけば、空気流速による各抵抗Rh,Rcの温度変化は同じになる。
【0070】
従って、各抵抗Rh,Rcへ流れる電流を制御し、各接続点Na,Nb間の電位差がゼロになるようにして各抵抗Rh,Rcの抵抗値比を一定に保つようにすれば、吸気管IM内の空気流速に関係なく吸気管IM内の空気温度と発熱抵抗Rhの温度との差を一定温度に保つことができる。
【0071】
つまり、差動増幅器Daおよび電流制御用トランジスタTaは、吸気管IM内の空気流速に関係なく吸気管IM内の空気温度と発熱抵抗Rhの温度との差を一定温度に保つように制御していることになる。
そして、温度補償用抵抗Rcは、吸気管IM内の空気温度による発熱抵抗Rhの温度変化を補償するように機能する。
【0072】
ところで、差動増幅器Daはオペアンプによって構成されているため、その非反転入力端子の入力インピーダンスは極めて高く、非反転入力端子には電流が流れ込まない。そのため、発熱抵抗Rhに流れる電流は、カレントミラー回路14の入力側トランジスタTbのコレクタ電流Icと、各トランジスタTb〜Tdのベース電流との合計値になる。
【0073】
そして、各トランジスタTb〜Tdのエミッタ接地電流増幅率β(hFE)は十分に高い値に設定されている。そのため、各トランジスタTb〜Tdのベース電流の合計値に比べて、入力側トランジスタTbのコレクタ電流Icは非常に大きい。また、出力側の各トランジスタTc,Tdのコレクタ電流Icはそれぞれ、入力側トランジスタTbのコレクタ電流Icと等しくなる。
【0074】
従って、カレントミラー回路14の各トランジスタTb〜Tdのコレクタ電流Icは、発熱抵抗Rhに流れる電流とほぼ等しくなる。そして、吸気管IM内の空気流量が多いほど発熱抵抗Rhに流れる電流が増加されるため、各トランジスタTb〜Tdのコレクタ電流Icは、吸気管IM内の空気流量に対応した電流値になる。
【0075】
ところで、電流電圧変換回路16を構成するオペアンプOPの反転入力端子の入力インピーダンスは極めて高く、反転入力端子には電流が流れ込まない。
そのため、出力側トランジスタTdのコレクタ電流Icは、オペアンプOPの出力側端子から負帰還抵抗R3へ流れる。
つまり、カレントミラー回路14の出力側トランジスタTdは、電流電圧変換回路16へ入力電流を供給する電流源として機能する。
【0076】
そして、電流電圧変換回路16は、カレントミラー回路14の出力側トランジスタTdのコレクタ電流(入力電流)Icを電流電圧変換(I−V変換)して、電圧信号である空気流量信号(出力電圧)Voを生成する。
ここで、空気流量信号(出力電圧)Voは、コレクタ電流(入力電流)Ic、負帰還抵抗R3の抵抗値R3、基準電圧Vrに基づき、式(3)によって求められる。
【0077】
Vo=Vr+R3・Ic ………式(3)
【0078】
そのため、各抵抗R1,R2の抵抗値を調整して基準電圧Vrを任意に設定することにより、発熱抵抗Rhを流れる電流(≒各トランジスタTb〜Tdのコレクタ電流)に対する空気流量信号Voの電位を適宜設定することができる。
【0079】
(第1実施形態の作用・効果)
以上詳述した第1実施形態の空気流量検出装置10によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
【0080】
[1]空気流量検出装置10において、空気流量信号Voの電圧レベルを高くして検出感度を高めるには、式(3)に示すように、負帰還抵抗R3の抵抗値R3を高く設定すればよい。
【0081】
ところで、電流電圧変換回路16で用いられる実際のオペアンプOPにはオフセットがある。しかし、電流電圧変換回路16において、空気流量信号Voに含まれるオペアンプOPの入力オフセット電圧は増幅度(ゲイン)=1で伝達するため、出力オフセット電圧は入力オフセット電圧と等しくなり、負帰還抵抗R3の抵抗値を高く設定しても、出力オフセット電圧は変わらない。
【0082】
従って、空気流量信号Voの電圧レベルを高くすることによる空気流量検出装置10の高感度化に対して、空気流量信号Voの誤差が増大することはなく、空気流量の検出精度の低下を防止できる。
【0083】
また、前記した従来の空気流量検出装置100においてオペアンプOPの出力オフセット電圧を減少させるために必要な部品コストおよび製造コストは、空気流量検出装置10では必要ない。
従って、空気流量検出装置10によれば、従来の空気流量検出装置100に比べ、空気流量の検出精度を高めた上で、低コスト化を図ることができる。
【0084】
[2]空気流量検出装置10では、従来の空気流量検出装置100のような4個の抵抗Rh,Rc,Rs,Raからなるブリッジ回路を用いず、各抵抗Rh,Rcはそれぞれカレントミラー回路14の各トランジスタTb,Tcのコレクタに接続されている。
そして、入力側トランジスタTbはダイオード接続にされているため、発熱抵抗Rhとの接続点Niの電位は入力側トランジスタTbのベース・エミッタ間電圧VBE(=約0.6V)になって固定される。
【0085】
そのため、オペアンプによって構成されている差動増幅器Daの入力オフセット電圧をゼロに設定しても、電流制御用トランジスタTaのエミッタ電位の変動に対して差動増幅器Daの出力レベルを追従させることが可能であり、各抵抗Rh,Rcと差動増幅器Daおよび各トランジスタTb,Tcから構成される回路を安定な電圧状態にして発振を防止することができる。
【0086】
ところで、オペアンプは一般的に室温におけるオフセットとオフセットの温度特性が一次の相関にあるため、オペアンプによって構成されている差動増幅器Daにおいて、入力オフセット電圧をゼロに設定すれば、温度ドリフト(入力オフセット電圧が周囲の温度変化によって変動を起こす現象)を小さくできる。
【0087】
そして、温度ドリフトが小さな差動増幅器Daを用いれば、差動増幅器Daが収容されている回路ケース102の周囲温度が変化した場合でも、電流制御用トランジスタTaを正確に制御可能になり、各抵抗Rh,Rcの抵抗値比を一定に保つ制御を確実に行うことができる。
【0088】
従って、空気流量検出装置10によれば、差動増幅器Daの入力オフセット電圧をゼロに設定することで、検出回路12の安定性を維持しながら、空気流量の検出精度を高めることができる。
【0089】
また、前記した従来の空気流量検出装置100において差動増幅器Daの温度ドリフトを補正するために必要な部品コストおよび製造コストは、空気流量検出装置10では必要ない。
従って、空気流量検出装置10によれば、従来の空気流量検出装置100に比べ、空気流量の検出精度を高めた上で、低コスト化を図ることができる。
【0090】
[第1実施形態の変形例]
次に、第1実施形態におけるカレントミラー回路14の構成を一部変更した各変形例について図面を参照しながら説明する。尚、各変形例において、第1実施形態と異なるのはカレントミラー回路14の構成だけであり、その他の構成部材については第1実施形態と符号を等しくしてある。
【0091】
[第1変形例]
図2は、第1変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
第1変形例において、第1実施形態のカレントミラー回路14と異なるのは、図1に示すようにダイオード接続にされた入力側トランジスタTbが、ダイオードDiに置き換えられている点である。
【0092】
つまり、第1変形例のカレントミラー回路14は、ワイドラー型の簡略形(シンプルミラー)回路である。
第1変形例によれば、第1実施形態と同等の効果が得られる上に、入力側トランジスタTbをダイオードDiに置き換えることで部品コストを低減できる。
【0093】
[第2変形例]
図3は、第2変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
第2変形例において、第1実施形態のカレントミラー回路14と異なるのは、各トランジスタTb〜Tdのエミッタがそれぞれエミッタ抵抗Reを介して接地されている点である。
【0094】
つまり、第2変形例のカレントミラー回路14は、ワイドラー型のエミッタ抵抗追加形回路である。
第2変形例によれば、第1実施形態に比べて、各トランジスタTb〜Tdのコレクタ電流Icを高精度に等しくすることが可能になると共に、カレントミラー回路14の安定性を高めることができる。
【0095】
[第3変形例]
図4は、第3変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
第3変形例において、第1実施形態のカレントミラー回路14と異なるのは、NPNトランジスタTeが追加されている点である。
トランジスタTeのベースは入力側トランジスタTbのコレクタに結合され、トランジスタTeのエミッタは各トランジスタTb〜Tdのベースに結合され、トランジスタTeのコレクタは直流電源VBに接続されている。つまり、各トランジスタTb〜Tdのベース電流は、トランジスタTeから供給される。
【0096】
つまり、第3変形例のカレントミラー回路14は、ベース電流補償型回路である。
第3変形例によれば、第1実施形態に比べて、各トランジスタTb〜Tdのコレクタ電流Icを高精度に等しくすることができる。但し、トランジスタTeのベース電流が、入力側トランジスタTbのコレクタ電流に与える影響が無視できるほど小さいことが条件である。
【0097】
[第4変形例]
図5は、第4変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
第4変形例において、第1実施形態のカレントミラー回路14と異なるのは、入力側トランジスタTbのダイオード接続が解除され、出力側トランジスタTcがダイオード接続にされ、NPNトランジスタTfが追加されている点である。
【0098】
トランジスタTfのベースは入力側トランジスタTbのコレクタに結合され、トランジスタTfのエミッタは出力側トランジスタTcのコレクタに結合され、トランジスタTfのコレクタは温度補償用抵抗Rcおよび差動増幅器Daの反転入力端子に接続されている。
【0099】
つまり、第4変形例のカレントミラー回路14は、ウイルソン型回路である。
第4変形例によれば、第1実施形態に比べて、各トランジスタTb〜Tdのコレクタ電流Icを高精度に等しくすることができる。
【0100】
[第5変形例]
図6は、第5変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
第5変形例において、第4変形例のカレントミラー回路14と異なるのは、ダイオード接続にされたNPNトランジスタTgが追加されている点である。
【0101】
トランジスタTgのコレクタは発熱抵抗Rhおよび差動増幅器Daの非反転入力端子に接続され、トランジスタTgのエミッタは入力側トランジスタTbのコレクタに結合され、各トランジスタTg,Tfのベースは結合されて差動増幅器Daの非反転入力端子に接続されると共にトランジスタTgのコレクタに接続されている。
【0102】
つまり、第5変形例のカレントミラー回路14は、高精度ウイルソン型回路である。
第5変形例によれば、第4変形例に比べて、各トランジスタTb,Tcの動作条件が同じになるため、各トランジスタTb〜Tdのコレクタ電流Icを更に高精度に等しくすることができる。
【0103】
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態における検出回路20の電気的構成を示す回路図である。
検出回路20において、第1実施形態の検出回路12と異なるのは、電流電圧変換回路16が省かれている点である。
つまり、検出回路20は、カレントミラー回路14の出力側トランジスタTdのコレクタ電流Icを、吸気管IM内の空気流量に対応した電流信号である空気流量信号Ioとして出力する。
【0104】
従って、第2実施形態によれば、空気流量信号Ioが電流信号であるため、空気流量信号Ioが入力される外部装置(図示略)と検出回路20とを接続するコネクタ部分(図示略)の接触抵抗の影響により、外部装置に入力誤差が生じるのを防止できる。
【0105】
ところで、前記外部装置内において、入力された空気流量信号Ioを電圧信号に変換するには、例えば、電流電圧変換回路16と同じ構成の電流電圧変換回路を用いるか、または、特許文献3の図10に開示されているような入力装置(空気流量信号Ioを電圧信号に変換する基準抵抗と、その基準抵抗で検知した電圧をディジタル信号に変換するA/D変換器とを備えた入力装置)を用いればよい。
【0106】
[第3実施形態]
図8は、第3実施形態の空気流量検出装置50を示す概略構成図である。
空気流量検出装置50は、発熱抵抗(ヒータ抵抗)Rha,Rhb、温度補償用抵抗Rca,Rcb、リード線WJ、回路ケース102、検出回路52などから構成され、自動車用エンジンの吸気管IMの途中に設けられている。
【0107】
各発熱抵抗Rha,Rhbは第1実施形態の発熱抵抗Rhと同一構成かつ同一抵抗値であり、各温度補償用抵抗Rca,Rcbは第1実施形態の温度補償用抵抗Rcと同一構成かつ同一抵抗値である。
各抵抗Rha,Rca,Rhb,Rcbは、吸気管IMにおいてスロットルバルブ(図示略)よりも上流側に設けられたベンチュリIMaの最狭部に離間して配置されている。ここで、発熱抵抗Rhaは吸気管IMの上流側に向けて配置され、発熱抵抗Rhbは吸気管IMの下流側に向けて配置されている。そして、各抵抗Rha,Rca,Rhb,Rcbの両端部からそれぞれ引き出されたリード線WJは、吸気管IMの外側に取り付けられた回路ケース102に接続されている。
【0108】
回路ケース102内には検出回路52が収容されている。
そして、空気流量検出装置50は、吸気管IM内をエンジンの燃焼室(図示略)へ向けて矢印A方向(正方向)に流れる空気流量、または吸気管IM内を燃焼室から外部へ向けて矢印B方向(逆方向)に流れる空気流量を各抵抗Rha,Rca,Rhb,Rcbによって検出し、その空気流量に対応した空気流量信号Voを検出回路52から出力する。
【0109】
図9は、第3実施形態における検出回路52の電気的構成を示す回路図である。
検出回路52は、2組の検出回路12a,12b、カレントミラー回路54、電流電圧変換回路16から構成されている。
各検出回路12a,12bは第2実施形態の検出回路12と同一構成である。
検出回路12aは、差動増幅器Da、電流制御用トランジスタTa、カレントミラー回路14aから構成されている。検出回路12bは、差動増幅器Da、電流制御用トランジスタTa、カレントミラー回路14bから構成されている。
【0110】
各カレントミラー回路14a,14bは第1実施形態のカレントミラー回路14と同一構成である。
各抵抗Rha,Rcaはカレントミラー回路14aに接続され、各抵抗Rhb,Rcbはカレントミラー回路14bに接続されている。
そして、検出回路52には自動車の車載バッテリ(図示略)から直流電源VBが供給されている。
【0111】
カレントミラー回路54は、2個のPNPトランジスタTx,Tyから構成されたワイドラー型回路である。
各トランジスタTx,Tyのエミッタは直流電源VBに接続されている。
尚、各トランジスタTx,Tyのエミッタ接地電流増幅率β(hFE)は十分に高い値に設定されている。
【0112】
入力側トランジスタTxはベースとコレクタを結合したダイオード接続にされており、入力側トランジスタTbのベースおよびコレクタは、カレントミラー回路14aの出力側トランジスタTdのコレクタに接続されている。
出力側トランジスタTxのコレクタは、カレントミラー回路14bの出力側トランジスタTdのコレクタに接続されると共に、電流電圧変換回路16のオペアンプOPの反転入力端子に接続されている。
【0113】
(第3実施形態の作用・効果)
カレントミラー回路54の入力側トランジスタTxのコレクタ電流は、カレントミラー回路14aの出力側トランジスタTdのコレクタ電流Icaと等しくなる。
そして、カレントミラー回路54の出力側トランジスタTxのコレクタ電流は、入力側トランジスタTxのコレクタ電流Icaと等しくなる。
【0114】
ところで、電流電圧変換回路16を構成するオペアンプOPの反転入力端子の入力インピーダンスは極めて高く、反転入力端子には電流が流れ込まない。
そのため、オペアンプOPの出力側端子から負帰還抵抗R3へ流れる電流Ixは、各カレントミラー回路14a,14bの出力側トランジスタTdのコレクタ電流Ica,Icbに基づき、式(4)によって求められる。
【0115】
Ix=Icb−Ica ………式(4)
【0116】
そして、電流電圧変換回路16は、負帰還抵抗R3に流れる電流Ixを電流電圧変換(I−V変換)して、電圧信号である空気流量信号(出力電圧)Voを生成する。
ここで、空気流量信号(出力電圧)Voは、電流(入力電流)Ix、負帰還抵抗R3の抵抗値R3、基準電圧Vrに基づき、式(5)によって求められる。
【0117】
Vo=Vr+R3・Ix ………式(5)
【0118】
従って、空気流量信号Voは、各カレントミラー回路14b,14aの出力側トランジスタTdのコレクタ電流Icb,Icaの差電流Ixを電流電圧変換した電圧信号になる。
【0119】
ところで、カレントミラー回路14aの出力側トランジスタTdのコレクタ電流Icaは、発熱抵抗Rhaに流れる電流とほぼ等しい。また、カレントミラー回路14bの出力側トランジスタTdのコレクタ電流Icbは、発熱抵抗Rhbに流れる電流とほぼ等しい。
そのため、空気流量信号Voは、各発熱抵抗Rha,Rhbにそれぞれ流れる電流の差電流を電流電圧変換した電圧信号になる。
【0120】
ここで、発熱抵抗Rhaは吸気管IMの上流側に向けて配置され、発熱抵抗Rhbは吸気管IMの下流側に向けて配置されている。
従って、吸気管IM内をエンジンの燃焼室へ向けて矢印A方向(正方向)に空気が流れると、発熱抵抗Rhbに比べて発熱抵抗Rhaの方が冷却されて温度が下がるため、発熱抵抗Rhbに流れる電流に比べて発熱抵抗Rhaに流れる電流の方が増加する。
つまり、矢印A方向に空気が流れると、式(4)に示す電流Ixは負の値になる。
【0121】
反対に、吸気管IM内を燃焼室から外部へ向けて矢印B方向(逆方向)に空気が流れると、発熱抵抗Rhaに比べて発熱抵抗Rhbの方が冷却されて温度が下がるため、発熱抵抗Rhaに流れる電流に比べて発熱抵抗Rhbに流れる電流の方が増加する。
つまり、矢印B方向に空気が流れると、式(4)に示す電流Ixは正の値になる。
【0122】
そのため、例えば、基準電圧Vrをゼロに設定した場合、式(5)に示すように、矢印A方向(正方向)に空気が流れると空気流量信号Voは負の値になり、矢印B方向(逆方向)に空気が流れると空気流量信号Voは正の値になる。
従って、第3実施形態の空気流量検出装置50によれば、第1実施形態と同様の作用・効果が得られることに加え、空気流量信号Voの正負に基づいて空気流の正逆方向を検出することができる。
【0123】
ところで、多気筒の自動車用エンジンでは、各気筒内のピストンの往復動に応じて各吸気弁(図示略)が開弁する毎に、吸気管IM内を吸入空気が各気筒内に向けて矢印A方向(正方向)に吸い込まれるため、吸気管IM内の空気流速は各吸気弁の開閉に応じて増減を繰返し脈動するようになる。
【0124】
特に、気筒数が少ない自動車用エンジンの場合(例えば4気筒以下の場合)、自動車用エンジンの回転数が低速域から中速域に達して吸排気量が増大してくると、吸気弁と排気弁(図示略)の開閉がオーバラップし、排気の一部が吸気弁の開弁に伴って吸気管IM内に吹き返すため、矢印B方向(逆方向)に流れる空気流が発生することがある。
【0125】
このように、吸気管IM内に逆流が生じた場合で、第1および第2実施形態の空気流量検出装置50では、逆流により吸入空気流量を実際よりも過大に検出するおそれがあった。
しかし、第3実施形態の空気流量検出装置50によれば、空気流の正逆方向を検出可能であるため、吸入空気量を高精度に検出して燃料噴射量を最適化することができる。
【0126】
[別の実施形態]
ところで、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
【0127】
[1]各実施形態において、カレントミラー回路14(14a,14b),54は、入力側トランジスタのコレクタ電流と出力側トランジスタのコレクタ電流とが等しくなるようにしたが、入力側と出力側の電流が一定比率で対応するようにしてもよい。
【0128】
[2]第3実施形態についても、第2実施形態と同様に、電流電圧変換回路16を省き、電流Ixを電流信号である空気流量信号として出力するようにしてもよい。
【0129】
[3]各実施形態において、ワイドラー型のカレントミラー回路14(14a,14b),54を構成するバイポーラトランジスタTb〜Td,Tx,TyをMOS−FETに置き換えてもよい。
MOS−FETを用いれば、各トランジスタTb〜Td,Tx,Tyのソース電流を更に高精度に等しくすることができる。
【0130】
[4]差動増幅器Daはオペアンプによって構成されているが、ディスクリート回路などで構成してもよい。また、オペアンプOPについても、ディスクリート回路などで構成してもよい。
【0131】
[5]第2実施形態のカレントミラー回路14および第3実施形態の各カレントミラー回路14a,14b,54についても、第1実施形態の各変形例と同様の構成にしてもよい。
【0132】
[6]第3実施形態の各抵抗Rha,Rca,Rhb,Rcbを、特許文献1の図1および図2に開示されているのと同様にして、吸気管IM内に配置してもよい。
つまり、吸気管IM内に第1空気通路と第2空気通路とを設け、第1空気通路内に各抵抗Rha,Rcaを配置し、第2空気通路内に各抵抗Rhb,Rcbを配置する。
【0133】
尚、第1空気通路は、吸気管IM内を正方向に流れる空気流に対しては流速を速くし、逆方向に流れる空気流に対しては流速を遅くするような形状に形成するる。また、第2空気通路は、吸気管IM内を逆方向に流れる空気流に対しては流速を速くし、正方向に流れる空気流に対しては流速を遅くするような形状に形成する。
【0134】
例えば、第1空気通路は正方向の空気流に対して上流側の開口端の方が下流側の開口端よりも小径となるように形成し、第2空気通路は逆方向の空気流に対して下流側の開口端が上流側の開口端よりも小径となるように形成し、各空気通路は互いに逆向きに拡開するテーパ形状にする。
このようにすれば、本願発明の作用・効果に加えて、特許文献1の作用・効果をも得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を具体化した第1実施形態の空気流量検出装置10における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
【図2】図2は、第1実施形態の第1変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
【図3】図3は、第1実施形態の第2変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
【図4】図4は、第1実施形態の第3変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
【図5】図5は、第1実施形態の第4変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
【図6】図6は、第1実施形態の第5変形例における検出回路12の電気的構成を示す回路図である。
【図7】図7は、本発明を具体化した第2実施形態における検出回路20の電気的構成を示す回路図である。
【図8】図8は、本発明を具体化した第3実施形態の空気流量検出装置50を示す概略構成図である。
【図9】図9は、第3実施形態における検出回路52の電気的構成を示す回路図である。
【図10】図10は、第1および第2実施形態の空気流量検出装置10および従来の空気流量検出装置100を示す概略構成図である。
【図11】図11は、従来の空気流量検出装置100における検出回路104の電気的構成を示す回路図である。
【符号の説明】
10,50…空気流量検出装置
12,12a,12b,20,52…検出回路
14,14a,14b,54…カレントミラー回路
16…電流電圧変換回路
IM…吸気管
Da…差動増幅器
Ta…電流制御用トランジスタ
Rh,Rha,Rhb…発熱抵抗
Rc,Rca,Rcb…温度補償用抵抗
Ic,Ica,Icb…コレクタ電流
Ix…差電流
Claims (3)
- 空気流路内に流れる空気流量を検出し、その空気流量に対応した空気流量信号を出力する空気流量検出装置であって、
前記空気流路内に設けられた発熱抵抗と、
前記空気流路内にて前記発熱抵抗と離間して配置された温度補償用抵抗と、
前記発熱抵抗の端子間電圧と前記温度補償用抵抗の端子間電圧との電位差に基づいて直流電源から前記発熱抵抗および前記温度補償用抵抗へ供給される電流を制御することにより、前記空気流路内の空気流速に関係なく前記空気流路内の空気温度と前記発熱抵抗の温度との差を一定温度に保つ電流制御回路と、
前記発熱抵抗に流れる電流に対して所定比率の電流を前記温度補償用抵抗へ流すと共に、前記発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記空気流量信号として出力する二連出力形のカレントミラー回路とを備え、
前記カレントミラー回路は、入力側の第1トランジスタまたはダイオードと、出力側の第2トランジスタおよび第3トランジスタとを備え、
前記第1トランジスタまたはダイオードは前記発熱抵抗に流れる電流を検出し、
前記第2トランジスタは前記温度補償用抵抗に流れる電流を検出し、
前記第3トランジスタは前記発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記空気流量信号として出力することを特徴とする熱式の空気流量検出装置。 - 空気流路内に流れる空気流量を検出し、その空気流量に対応した空気流量信号を出力する空気流量検出装置であって、
前記空気流路内に設けられた第1発熱抵抗と、
前記空気流路内にて第1発熱抵抗と離間して配置された第1温度補償用抵抗と、
第1発熱抵抗の端子間電圧と第1温度補償用抵抗の端子間電圧との電位差に基づいて直流電源から第1発熱抵抗および第1温度補償用抵抗へ供給される電流を制御することにより、前記空気流路内の空気流速に関係なく前記空気流路内の空気温度と第1発熱抵抗の温度との差を一定温度に保つ第1電流制御回路と、
第1発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記温度補償用抵抗へ流すと共に、前記発熱抵抗に流れる電流に対応した第1電流を出力する二連出力形の第1カレントミラー回路と、
前記空気流路内に設けられた第2発熱抵抗と、
前記空気流路内にて第2発熱抵抗と離間して配置された第2温度補償用抵抗と、
第2発熱抵抗の端子間電圧と第2温度補償用抵抗の端子間電圧との電位差に基づいて直流電源から第2発熱抵抗および第2温度補償用抵抗へ供給される電流を制御することにより、前記空気流路内の空気流速に関係なく前記空気流路内の空気温度と第2発熱抵抗の温度との差を一定温度に保つ第2電流制御回路と、
第2発熱抵抗に流れる電流に対応した電流を前記温度補償用抵抗へ流すと共に、前記発熱抵抗に流れる電流に対応した第2電流を出力する二連出力形の第2カレントミラー回路と、
第1カレントミラー回路の出力した第1電流と、第2カレントミラー回路の出力した第2電流との差電流を生成し、その差電流を前記空気流量信号として出力する差電流出力回路と
を備え、
前記空気流内を正方向に空気が流れると第2発熱抵抗に比べて第1発熱抵抗の方が冷却されて温度が下がり、前記空気流内を逆方向に空気が流れると第1発熱抵抗に比べて第2発熱抵抗の方が冷却されて温度が下がるように第1発熱抵抗および第2発熱抵抗が配置されていることを特徴とする熱式の空気流量検出装置。 - 請求項1または請求項2に記載の空気流量検出装置において、
電流信号である前記空気流量信号を電圧信号に変換する電流電圧変換回路を備えたことを特徴とする発熱抵抗式の空気流量検出装置。
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