JP4147914B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、筐体の正面に配設された光学レンズ系の対物レンズが蓋体(レンズカバー)によって開閉自在とされた撮像装置に関し、特に、蓋体を複数段階に移動可能に構成すると共に、開放時の第2段階以降において他の電子機器の接続具が接続されるソケットを開放するようにした撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、デジタルカメラ等の撮像装置においては、レンズカバーを横方向にスライド自在に設け、撮影時にレンズカバーをスライド動作させて対物レンズを露出させることにより撮影を可能としたものが知られている。かかる撮像装置では、光学レンズ系その他の機構が内蔵された筐体に対して、これにスライド動作可能に取り付けられた蓋体が1段階にのみ移動可能に構成されていた。
【0003】
また、従来のレンズカバーを備えた撮像装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものが知られている。この特許文献1には、撮影者自身による自己撮影を簡易に行うのに好適なカメラに関するものが記載されている。このカメラは、撮影レンズの前面で開閉自在なバリア部材と、上記バリア部材が閉状態にあるときには上記バリア部材の裏側の収納位置に存在し、上記バリア部材が開状態にあるときには上記収納位置から露呈位置へと移動自在な反射部材と、を具備する、ことを特徴としている。
【0004】
更に、従来のレンズカバーを備えた撮像装置の他の例としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものもある。この特許文献2には、撮像レンズの前方を遮蔽するレンズカバーを設けた撮像装置に関するものが記載されている。この撮像装置は、撮影レンズの前方を遮蔽可能なレンズカバーを筐体の外面に設けた撮像装置であって、前記レンズカバーは、前記筐体にスライド自在に支持され、前記筐体の上面側内部には、前記レンズカバーの開閉を検知するカバー開閉検知スイッチが設けられ、前記筐体の内部には、前記レンズカバーの開閉動作に応じて上下するとともに、前記レンズカバーが開いたときに前記カバー開閉検知スイッチを押すレバーが設けられた、ことを特徴としている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−72291号公報(第2頁、図1a,b)
【特許文献2】
特開2001−215561号公報(第2頁、図2a,b)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の撮像装置においては、筐体と蓋体との間の相対的な移動が1段階にのみ可能な構造となっていたため、筐体に、例えばUSB(Universal Serial Bus)コネクタのソケットや、AV(Audio Visual)端子のソケット等を設置すると共に、それらソケットの保護を考えるときには、ソケットを保護するための蓋がレンズカバーとは別個に必要となり、部品点数が増えるばかりでなく、筐体の体裁面にその蓋のためのスペースが必要になるという課題があった。
【0007】
本発明は、 上述したような従来の課題に鑑みてなされたものであり、筐体と蓋体の間を複数段階に移動可能に構成し、対物レンズを開閉する蓋体でUSBコネクタのソケットやAV端子のソケット等を開閉自在に覆う構成とすることにより、前記課題を解決することができる撮像装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題等を解決し、前記目的を達成するために、本出願の請求項1記載の撮像装置は、撮像レンズの対物レンズが正面に配設された筐体と、少なくとも対物レンズを覆う位置と開放する位置との間で移動可能にして筐体に取り付けられた蓋体と、を備えている。蓋体の移動方向に沿って対物レンズと横並びとなるように筐体の正面における対物レンズの側方に自己撮影用表示器を設け、蓋体を、対物レンズ及び自己撮影用表示器を覆う状態から、対物レンズを開放する第1段階の位置と、対物レンズ及び自己撮影用表示器を開放する第2段階の位置まで移動可能に構成している。そして、自己撮影用表示器を開放する第2段階の位置に前記蓋体が移動したときに、撮像レンズをズーム状態からワイド状態に切り換える制御部を設けた。
【0009】
本出願の請求項2記載の撮像装置は、蓋体の移動方向に沿って対物レンズ及び自己撮影用表示器と横並びとなるように筐体の正面における自己撮影用表示器の側方に他の電子機器の接続具が着脱自在に接続されるソケットを設けた。そして、蓋体を、対物レンズ及び自己撮影用表示器に加えてソケットも開放する第3段階の位置まで移動可能に構成した。
【0010】
本出願の請求項3記載の撮像装置は、蓋体を前記第2段階の位置からソケットが開放される第3段階の位置に移動するのを阻止するロック手段と、ロック手段のロックを解除して蓋体を第2段階の位置から第3段階の位置への移動を可能にするロック解除手段とを設けた。
【0011】
本出願の請求項4記載の撮像装置は、蓋体に、筐体の正面に付着した異物を払拭する異物除去部材を設けた。
【0012】
上述のように構成したため、本出願の請求項1記載の撮像装置では、蓋体を開放時の第1段階に移動させることによって通常の撮影が可能になり、更に蓋体を第2段階の位置に移動させることによって自己撮影用表示器が開放される。そして、自己撮影用表示器が開放される第2の段階の位置まで蓋体を移動させると、制御部により撮像レンズをズーム状態からワイド状態に切り換えるようにした。これにより、ズームレンズが望遠状態になっているのを気付かずに撮影して顔の一部が写らなかったという不具合を防ぎ、誰でも間違いなく簡単に自分撮りを行うことができる。
【0013】
本出願の請求項2記載の撮像装置では、更に蓋体を第3段階の位置に移動させることによってソケットが開放されるため、蓋体の開放時において、例えばUSBコネクタをそのソケットに接続し、或いはAV端子をそのソケットに接続させることにより、この撮像装置で得られた情報を他の電子機器で直ちに確認できると共に、蓋体でソケット用カバーの蓋を兼用して部品点数の増加を防止することができる。
【0014】
本出願の請求項3記載の撮像装置では、ロック手段によって蓋体の第2段階の位置決めを行い、通常の撮像位置に確実にセットすることができると共に、ロック解除手段でロック手段のロックを解除することにより蓋体を開放時の第3段階の位置に移動させることができ、第3段階への蓋体の開放を確実に認識することができる。
【0015】
本出願の請求項4記載の撮像装置では、筐体の正面に異物が付着した状態において蓋体を開閉動作させる場合に、異物除去部材が移動する軌跡上に異物が存在するようなときにも、その異物を異物除去部材によって払拭することができ、その表面である体裁面が異物によって傷付けられるおそれがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図13は、本発明の実施の例を示すものである。即ち、図1は本発明の撮像装置の第1の実施例を示す蓋体を第3段階の開放位置に移動した状態の斜視図、図2は同じく蓋体を第2段階の位置に移動した状態の斜視図、図3は同じく蓋体を第1段階の位置に移動した状態の斜視図、図4は蓋体を閉じた状態の斜視図、図5は分解して構成部品を示す斜視図、図6は電池蓋を開けて背面側から見た斜視図、図7は図1のX−X線断面図、図8は図1のY−Y線断面図、図9A〜Cは係合凸部及び異物除去部材を断面して示す説明図、図10〜図12は係合凸部及び異物除去部材の他の実施例をそれぞれ示す説明図、図13は本発明の撮像装置の第2の実施例を示す斜視図である。
【0017】
図1〜図6に示す本発明の第1の実施例に係る撮像装置10は、デジタルカメラとして適用したものである。尚、本発明において、「体裁面」とは、外から見える物の形、様子を現した面を言い、特に、その物の一般的な使用状態において、表面に現れた面を言うものとする。例えば、本実施例のデジタルカメラ10の場合、その体裁面は主に正面を指すが、上面、左右側面又は背面であってもよい。
【0018】
このデジタルカメラ10は、正面形状が横長の長方形をなす中空の筐体11と、この筐体11の正面11aに取り付けられると共に長手方向である横方向にスライド動作可能とされた蓋体(レンズカバー)12と、撮像レンズ等を備えて構成されている。撮像レンズは、被写体の光学像を撮像デバイスの感光面上に結像させるための光学部品である。この撮像レンズとしては、一般に、光学像の大きさが任意に変えられるズームレンズが使用される。この撮像レンズが筐体11の内部に収納されていて、被写体に対向される対物レンズ17が筐体11の正面11aに露出されている。
【0019】
図示しないが、筐体11の内部には、デジタルカメラとして必要とされる各種の装置及び機構、例えば、光学系、CCD(電荷結合素子)撮像デバイス及び電子回路が内蔵されていて、これらと撮像レンズによってデジタルカメラが構成されている。光学系は、撮像レンズで取り入れた光学像をCCD撮像デバイスで電気信号に変換しやすいように光学的処理を行うものである。また、CCD撮像デバイスは、撮像レンズによって結像された光学像を電気信号に変換するためのものである。そして、電子回路は、撮像レンズと光学系及びCCD撮像デバイスを駆動制御するためのもので、CCD駆動回路と信号処理回路と出力回路等によって構成されている。
【0020】
また、筐体11の長手方向の一方の側面11cには開き戸形式の開閉蓋13が取り付けられており、この開閉蓋13によって電池等収納部14が開閉自在とされている。この電池等収納部14には、図6に示すように、電源としての乾電池50が収納される部分と、記憶媒体の一具体例を示す半導体記録メディア{例えば「 メモリステック( ソニー株式会社の商標)」等}51が収納される部分とが設けられている。また、筐体11の上面11bの開閉蓋13側には、シャッタ釦15が押圧動作可能に設けられている。
【0021】
筐体11の背面11eには、ファインダの覗き窓16と、このファインダに映し出される画像と同じ画像を表示し、或いは各種の制御モードや入力情報等を表示することができる液晶パネル54と、ズームレンズをズーム動作させるズーム操作釦55とが設けられている。覗き窓16は背面11eの一側の上部に配置され、これと対向するよう他側の上部にズーム操作釦55が配置されている。更に、背面11eの略中央部の下側に液晶パネル54が配置され、その上側に複数個のパネル操作釦56が配置されている。
【0022】
また、図1及び図2に示すように、筐体11の正面11aの開閉蓋13と反対側には、撮像レンズの対物レンズ17と、ストロボ装置の発光部18と、ハーフミラー状の凸面鏡からなる自己撮影用表示器58と、USBコネクタ60が着脱自在に装着されるUSBコネクタ用ソケット61と、AV端子62が着脱自在に装着されるAV端子用ソケット63とが配設されている。そして、対物レンズ17の上側に発光部18が重ね合わされるように配置されている。この対物レンズ17及び発光部18の存在する領域が、筐体11の長手方向に蓋体12がスライド動作する際の開放時の第1段階▲1▼とされている。
【0023】
自己撮影用表示器58は、対物レンズ17の側方に横並びとなるように配置されている。この自己撮影用表示器58の存在する領域が、筐体11の長手方向に蓋体12がスライド動作する際の開放時の第2段階▲2▼とされている。また、USBコネクタ用ソケット61は、自己撮影用表示器58の側方に横並びとなるように配置されており、このUSBコネクタ用ソケット61の上側にAV端子用ソケット63が配置されている。これらのソケット61,63の存在する領域が、筐体11の長手方向に蓋体12がスライド動作する際の開放時の最終段階である第3段階▲3▼とされている。
【0024】
即ち、対物レンズ17と発光部18と自己撮影用表示器58とソケット61,63とは、長手方向である横方向へ3段階に移動することができる蓋体12によって開閉自在に構成されている。これら対物レンズ17等は、蓋体12を完全に閉じた位置ではすべてが覆われて蓋体12で保護されている。この蓋体12が第1段階の位置▲1▼に移動すると、対物レンズ17と発光部18が露出するように開かれる。更に、蓋体12が第2段階の位置▲2▼に移動すると、自己撮影用表示器58が露出するように開かれる。そして、蓋体12が第3段階の位置▲3▼に移動すると、USBコネクタ用ソケット61とAV端子用ソケット63が露出するように開かれる。
【0025】
蓋体12は、図1等において、筐体11の横方向にのみスライド動作可能とされているが、第2段階の位置▲2▼には、蓋体12をロックして第3段階の位置▲3▼への移動を阻止するロック手段と、このロック手段のロックを解除して第3段階の位置▲3▼に蓋体12が移動するのを可能とするロック解除手段が設けられている。
【0026】
図5に示すように、蓋体12は、筐体11の正面11aに露出された対物レンズ17等を保護するためのものであり、筐体11の正面形状に見合った形状を有する略四角形をなす平板状の部材で形成されている。この蓋体12は、スライド機構20によって横方向へ直線的にスライド動作可能に構成されている。
【0027】
スライド機構20は、蓋体12の背面に設けられた上下一対のガイド軸部21,21と、筐体11の正面11aの略中央部に設けられた上下一対の長穴22,22と、筐体11の内部に配置されると共に蓋体12との間で筐体11を挟持する挟持部材23等から構成されている。一対の長穴22,22は、互いに平行とされて横方向に延在されており、これらの長穴22,22にガイド軸部21,21がそれぞれ摺動自在に係合されている。挟持部材23には、一対のガイド軸部21,21に対応する一対の孔24,24が設けられている。
【0028】
図7に示すように、筐体11の内側に挟持部材23が配置される。この状態で固定ネジ25を挟持部材23の各孔24に挿通し、そのネジ軸を長穴22に挿入されたガイド軸部21に螺合させて締付ける。これにより、蓋体12が筐体11の正面11aに横方向へスライド動作可能に支持される。挟持部材23には、横方向に突出するアーム部23aが設けられている。このアーム部23aを筐体11の内面に設けた図示しないガイド溝に係合させることにより、蓋体12の横方向への直線的なスライド動作が確保されている。この蓋体12のスライド動作に関連して、第1段階の位置▲1▼と第2段階の位置▲2▼においてクリック感を生じさせ、それぞれの位置を明確に感知し得る機構を設けることが好ましい。
【0029】
また、図示しないが、筐体11には、スライド動作する蓋体12の位置を検出するための位置検出手段と、この蓋体12の位置を表示する位置表示手段とが設けられている。位置検出手段としては、例えば、蓋体12によってオン・オフ動作されるスイッチ手段を用いることができる。また、位置表示手段としては、例えば、筐体11の上面11bに設けられ移動段階表示器26を用いることができる。この移動段階表示器26は、蓋体12のスライド動作の段階を表示するものである。このような移動段階表示器26としては、例えば、液晶表示素子を用いることができる。この移動段階表示器26では、例えば、「全閉(0の段階)」、「1段(第1の段階)」、「2段(第2の段階)」及び「全開(第3の段階)」の4パターン等のように表示する。
【0030】
第1のパターン「全閉(0の段階)」は、図4に示すように、蓋体12が第0の段階の位置にあり、対物レンズ17等のすべてが蓋体12によって覆われている状態である。第2のパターン「1段(第1の段階)」は、図3に示すように、蓋体12が第1の段階の位置▲1▼にあり、対物レンズ17と発光部18が露出された状態である。第3のパターン「2段(第2の段階)」は、図2に示すように、蓋体12が第2の段階の位置▲2▼にあり、対物レンズ17及び発光部18に加えて自己撮影用表示器58が露出された状態である。更に、第4のパターン「全開(第3の段階)」は、図1に示すように、蓋体12が第3の段階の位置▲3▼にあり、対物レンズ17、発光部18及び自己撮影用表示器58に加えて2種類のソケット61,63が露出された状態である。
【0031】
また、蓋体12のスライド動作の第2段階の位置▲2▼において、蓋体12が第3段階の位置▲3▼へ移動するのを阻止するロック手段と、このロック手段のロックを解除するロック解除手段とを設ける。そして、ロック解除手段でロック手段のロックを解除したときにのみ蓋体12を第3段階の位置▲3▼に移動できるように構成する。ロック解除手段には、筐体11の外部から解除操作ができるように解除操作釦を設けるようにする。この解除操作釦は、例えば、筐体11の底面に露出されるように配置する構成にするとよい。
【0032】
蓋体12の正面の長手方向の一側には、この蓋体12をスライド動作させるためのツマミ部12aが設けられている。蓋体12のツマミ部12aは、長手方向と交差する幅方向に連続して延在されている。図5に示すように、蓋体12の背面の長手方向の一側には、筐体11の正面11aとの間のスベリを良くするための2枚の摺動シート26,26が幅方向の両側に接着剤等の固着手段によって固定されている。
【0033】
更に、蓋体12の背面の長手方向の他側には、係合凸部の第1の具体例を示す半球状の突起からなる3個の半球状凸部30が設けられている。3個の半球状凸部30は幅方向両隅部とその中間部との3箇所に配置されている。これら半球状凸部30には、異物除去部材の第1の具体例を示すリング状異物除去部材31がそれぞれ固定されている。この半球状凸部30の高さTは、図9A〜Cに示すように、蓋体12を筐体11に組み立ててリング状異物除去部材31を筐体11の正面11aに圧接した状態において、正面11aの表面との間に若干の隙間が形成されるように設定する。
【0034】
図9Aに示すように、リング状異物除去部材31は、めがねレンズを拭く等に使用される超極細繊維を用いた適当な厚みHを有する不織布によってリング状に形成されている。このリング状異物除去部材31の外径Dは、半球状凸部30の最大径Sよりも大きく形成するのが好ましいが、その外径Dを最大径Sよりも小さく形成してもよい。リング状異物除去部材31の中央穴31aの内径dは、半球状凸部30に装着した後の正面11aへの圧着状態において、半球状凸部30の中央頂上部が突出して正面11aに接触することがない大きさに設定する。尚、異物除去部材としては、中央部の穴が無くてもよい。
【0035】
このリング状異物除去部材31の一面には、半球状凸部30に貼着するために接着剤が塗布された接着剤層32が設けられている。この接着剤層32を用いてリング状異物除去部材31を半球状凸部30に貼り付けることにより、図9Bに示すように、半球状凸部30がリング状異物除去部材31によって略均一な厚さで覆われる。その後、蓋体12を筐体11に組み立てることにより、図9Cに示すように、リング状異物除去部材31の中央部が大きく圧縮される。これにより、図8に示すように、3個の異物除去部材が、それぞれ圧縮された状態で筐体11と蓋体12とのに介在される。
【0036】
上述した筐体11及び蓋体12の材質としては、例えば、アルミニウム合金、ステンレス鋼その他の金属材料が好適であるが、適当な強度及び剛性を有するエンジニアリングプラスチックその他の材質のものを用いることができる。また、挟持部材23及び摺動シート25の材質としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)その他のエンジニアリングプラスチックが好適であるが、アルミニウム合金等の金属材料を用いることもできる。
【0037】
上述したような構成を有するデジタルカメラ10は、例えば、次のようにして使用することができる。図4は、デジタルカメラ10の非使用時における状態を示すもので、この状態では、撮像レンズの対物レンズ17とストロボ装置の発光部18と自己撮影用表示器58と2個のソケット61,63は、これらを覆う位置に存在する蓋体(レンズカバー)12によってすべてが覆われており、撮影のできない状態となっている。
【0038】
この状態から、ユーザーが蓋体12を横方向へ1段階だけスライド動作させ、開放時の第1段階の位置▲1▼に蓋体12を移動させる。これにより、デジタルカメラ10の電子回路が駆動され、図3に示すように、撮像レンズの先端にある対物レンズ17とストロボ装置の発光部18が開放されると共に、撮像レンズが伸長して対物レンズ17が突出される。その結果、ストロボ装置を使用可能な状態での撮影が可能になる。
【0039】
更に、ユーザーが蓋体12を横方向へスライド動作させて開放時の第2段階の位置▲2▼に移動すると、図2に示すように、自己撮影用表示器58が開放される。この場合、ズームレンズである撮像レンズは、電子回路の制御により自動的に、一旦ズーム状態からワイド状態に戻される。即ち、蓋体12を第1段階の位置▲1▼から第2段階の位置▲2▼に移動すると、電子回路のマイクロコンピュータが、例えば図14に示すようなプログラムの処理を実行する。
【0040】
まず、ステップ1において、蓋体12が2段目まで開けられたか否かを判断し、まだ1段目の第1段階の位置▲1▼にある場合にはステップ1に戻り、既に2段目の第2段階の位置▲2▼に移動している場合にはステップ2に移行する。次に、ステップ2において、電子回路から撮像レンズを縮めるための制御信号を出力し、撮像レンズが伸びているズーム状態から撮像レンズを縮めるワイド状態に切り換える制御が行われる。これにより制御処理が終了する。
【0041】
このように撮像レンズの制御が行われる一方、自己撮影用表示器58は、ハーフミラー状の凸面鏡であって、この表示窓58には、自分自身の姿が被写体となって写し出される。そのため、自己撮影用表示器58をファインダとして用いることができ、撮影者自らが自分の画面上における撮影状態を確認することができる。そこで、撮影者自らが左手の親指でシャッタ釦15を押すことにより、自分自身の姿を撮影することができる。
【0042】
このように、自己撮影用表示器58を開いたときには、自動的に一旦撮像レンズをズーム状態からワイド状態に戻すように構成することにより、ズームレンズが望遠状態になっているのを気付かずに撮影して顔の一部が写らなかったという不具合を防ぎ、誰でも間違いなく簡単に自分撮りを行うことができる。
【0043】
更に又、ユーザーが蓋体12を横方向へスライド動作させて開放時の第3段階の位置▲3▼に移動することにより、図1に示すように、USBコネクタ用ソケット61とAV端子用ソケット63が開放される。このソケット61にUSBコネクタ60を装着することにより、そのUSBコネクタ60を介してデジタルカメラ10がパーソナルコンピュータやプリンタその他の電子機器に接続される。そのため、デジタルカメラ10で撮影した被写体の画像情報をパーソナルコンピュータに取り込み、或いは画像情報をプリンタで印刷して出力することができる。
【0044】
また、筐体11の体裁面に現れたソケット63にAV端子62を装着することにより、そのAV端子62を介してデジタルカメラ10がテレビジョンその他の電子機器に接続される。これにより、デジタルカメラ10で撮影した被写体の画像情報をブラウン管に映し出して見ることができる。
【0045】
この際、ユーザーは、蓋体12が現在どの位置にあるかを、筐体11に設けた移動段階表示器26を見ることによって知ることができる。そのため、蓋体12の開放状態に対応した適切な操作を行うことができ、蓋体12の位置に対応しない誤操作が行われるのを防止することができる。更に、蓋体12を2段目から3段目に移動させるためには、ロック解除手段を操作してロック手段によるロックを解除する必要があるため、ユーザーが誤って蓋体12を2段目から3段目に移動させる誤操作の発生を防ぐことができる。その一方、蓋体12が2段目から3段目に移動すると、撮影ができない状態に切り換えられるため、2個のソケット61,63が露出したままの状態で撮影する不具合の発生を防止することができる。尚、蓋体12を第3段階の位置▲3▼に移動したときには、電源が切れるようにして節電を図る構成としてもよい。
【0046】
また、筐体11と蓋体12との間には、蓋体12に固定された3個の異物除去部材31と2個の摺動シート25が介在されており、これらを介して蓋体12が筐体11に対して相対的にスライド動作される。このとき、摺動シート25とこれが摺動接触される筐体11の正面11aとの間は、ほとんど隙間の無い状態に保持されるため、その間に異物が入り込むおそれはない。
【0047】
3個の異物除去部材31は、図9Cに示すような状態で筐体11と蓋体12の間の隙間に介在されている。即ち、異物除去部材31の中央部が筐体11の正面11aに常に強く圧接され、半径方向の外側に移るにしたがってその圧接力は徐々に小さくなっている。そのため、正面11aに異物が付着した状態において蓋体12を開閉動作させる場合に、異物除去部材31が移動する軌跡上に異物が存在するようなときにも、その異物は、異物除去部材31の外周部分によって払拭され、或いは、密度の薄い外周部分から異物除去部材31の内部に取り込まれ、密度の濃い内周部分によって保持される。
【0048】
従って、異物除去部材31によって異物が正面11aに圧接されることがなく、その表面である体裁面が異物によって傷付けられるおそれがない。しかも、異物除去部材31が圧縮された状態にあり、この異物除去部材31の弾性力によって蓋体12が常時正面11aから離れる方向に付勢されているため、蓋体12の取付ガタを吸収し、ガタの無い状態に維持することができる。
【0049】
尚、本実施例においては、異物除去部材31の材質として不織布を用いた例について説明したが、不織布と同様の機能を有する合成樹脂その他の柔軟且つ耐磨耗性のあるゴム系の材料からなるゴム状弾性体等を用いることもできる。
【0050】
図10乃至図12は、本発明の撮像装置に係る係合凸部及び異物除去部材の他の実施例を示すものである。これらの実施例において、図9A〜Cに示した実施例と同一部分には同一符号を付して、それらの説明は省略する。図10に示す実施例は、異物除去部材の第2の実施例を示すもので、この異物除去部材40は、上述したリング状異物除去部材31の一面に半球状凸部30に対応した半球状の凹部41を設けたものである。凹部41は、円錐状であってもよい。
【0051】
図11に示す実施例は、係合凸部の第2の実施例を示すもので、この係合凸部44は、円錐台状凸部として構成したものである。この円錐台状凸部44の場合には、図9Aに示したような平面形状の異物除去部材31を用いることもできるが、図11に示すように、異物除去部材45を円錐筒形のカップ状に形成するとよい。図12に示す実施例は、係合凸部の第3の実施例を示すもので、この係合凸部46は、円筒状凸部として構成したものである。この円筒状凸部46の場合には、図12に示すように、異物除去部材47を円錐筒形のカップ状に形成するとよい。
【0052】
このように図10〜図12に示す実施例によっても、上述した実施例と同様に、蓋体12のスライド動作に起因して体裁面に傷が付けられる不具合をなくすことができる。尚、これらの実施例において、異物除去部材40,45,47の中央穴40a,45a,47aは無くてもよい。
【0053】
この実施例によれば、筐体11の体裁面11aに付着した異物が異物除去部材31の繊維の隙間よりも大きい場合には、異物除去部材31の摺動に伴って自動車のワイパーによるガラス拭きのような効果で異物が払拭されるため、体裁面が異物によって傷付けられることがない。また、体裁面11aに付着した異物が繊維の隙間よりも小さい場合には、異物除去部材31の摺動によって繊維の隙間内に捕り込まれる。そして、異物除去部材31の摺動面付近で捕り込まれた異物は、より柔軟で摩擦抵抗が少ない内部の方へ移動するため、その異物によって体裁面が傷付けられることがない。
【0054】
また、図11及び図12に示す実施例の場合には、円錐台状凸部44及び円筒状凸部46の先端部には角部ができるため、その角部には面取り加工を施す等して滑らかな面とすることが好ましい。
【0055】
この実施例に係る撮像装置は、レンズ系の対物レンズが体裁面に配設された筐体と、少なくとも一部が筐体の体裁面の前面に配置されると共に対物レンズを覆う位置と開放する位置との間で移動可能とされて筐体に取り付けられた蓋体と、を備えた撮像装置において、蓋体に、筐体側に突出する係合凸部を設けると共に、係合凸部に、体裁面に接触することにより体裁面に付着した異物を払拭し又は吸着して異物を体裁面から除去する異物除去部材を固定し、異物除去部材を体裁面に接触させる構成とする。この場合には、異物除去部材で体裁面に付着した異物を払拭し又は吸着して異物を体裁面から除去することができ、異物の挟み込みによって体裁面が傷付けられるのを防止することができる。
【0056】
また、前記係合凸部は、半球状に突出された突起からなり、異物除去部材は、係合凸部に装着されるリング状に形成された不織布又はゴム状弾性体からなる構成とする。この場合には、半球状の係合凸部にリング状の異物除去部材を装着して固定することにより、異物除去部材の中心部を体裁面にしっかりと圧接させることができ、異物除去部材で体裁面に付着した異物を確実に除去することができる。そして、異物除去部材の穴径は、係合凸部の最大径よりも小径にすると良い。この場合には、異物除去部材の穴の縁を利用して体裁面を擦ることができ、これにより異物除去部材の中央部で体裁面をしっかりと払拭して異物を確実に除去することができる。
【0057】
更に、前記異物除去部材の一面に、係合凸部に貼り付けるための接着剤層を設けると良い。この場合には、一面に設けた接着剤層を用いて異物除去部材を係合凸部に固定することにより、極めて簡単な作業によって異物除去部材を確実に組み立てることができる。また、異物除去部材は、係合凸部に装着するため係合凸部に対応された凹部を有するカップ状に形成された不織布又はゴム状弾性体からなる構成とする。この場合には、係合凸部にカップ状の異物除去部材を装着して固定することにより、異物除去部材の中心部を体裁面にしっかりと押し当てて体裁面に付着した異物を確実に除去することができる。
【0058】
このような本実施例に対して、従来のデジタルカメラ等の撮像装置においては、レンズカバーを横方向にスライド自在に設け、撮影時にレンズカバーをスライドさせて対物レンズを露出させることにより撮影が可能とされていた。そのため、レンズ系その他の機構が内蔵された筐体とこれにスライド動作可能に取り付けられた蓋体とが直接摺動接触することから、蓋体をスライド動作させて筐体に対して相対的に移動させると、蓋体の一部が筐体に擦れ合うことになり、その摺動面が筐体の体裁面であってこれに摺動接触する蓋体が硬い材料で形成されているときには、蓋体の摺動接触部によって筐体の体裁面が傷付けられることになり、撮像装置の体裁を著しく害することになっていた。
【0059】
そのため、従来のこの種の撮像装置においても、スライドする蓋体による筐体の体裁面における傷付きを防止するために、例えば、図15Aから図15Dに示すような各種の対策が採られていた。
【0060】
図15Aに示す第1の対策は、蓋体3の背面に半球状の凸部を設け、この凸部を筐体1の体裁面2に接触させることにより、筐体1と蓋体3の摺動部分を点接触に構成したものである(第1の従来例)。この場合には、凸部を設けることによって摺動部分に異物が挟み込まれる確率を低くし、筐体1と蓋体3間への異物の挟み込みが起こり難くすることができる。しかしながら、第1の従来例の場合には、筐体1と蓋体3の間の隙間Taを小さくできるため、異物が入り込む確率を低くできるが、単に異物の挟み込みの確率を低くできるだけであって、図16に示すように、異物6の挟み込み生じると、体裁面2に傷が付けられることになり、対策としては不十分であった。
【0061】
図15Bに示す第2の対策は、筐体1と蓋体3との間に大きな隙間Tを取り、異物が隙間T内に挟み込まれないようにして、異物の挟み込みによる傷付きの防止を図るようにしたものである(第2の従来例)。しかしながら、第2の従来例の場合には、筐体1と蓋体3の間の隙間Tbが大きくて目立つことになり、外観を損ねることになるばかりでなく、撮像装置全体の厚みが増加する。しかも、使用時においてユーザーの爪等が引っ掛かり易くなり、操作性が害されるおそれがあると共に、スライド動作時のガタが大きくなるという不十分な点があった。
【0062】
図15Cに示す第3の対策は、筐体1の体裁面2に摺動面部材(例えば、摺動レール等)5を設け、この摺動面部材5の上を蓋体3の凸部が摺動接触するようにして、体裁面2に傷が付かないようにしたものである(第3の従来例)。しかしながら、第3の従来例の場合には、筐体1と蓋体3の間の隙間Tcを小さくできると共に、体裁面2に傷が付けられることは無いが、体裁面2に摺動レールのような摺動面部材5が設けられるため、摺動面部材5自体が目立ってしまい、外観を損ねることになるという不十分な点があった。
【0063】
また、図15Dに示す第4の対策は、筐体1の体裁面2を傷が目立ち難い表面に加工するようにしたものである(第4の従来例)。しかしながら、第4の従来例の場合には、同じく筐体1と蓋体3の間の隙間Tdを小さくできるが、筐体1の体裁面2におけるデザインの自由度が限られたものになってしまうばかりでなく、表面処理加工を施す分だけコストアップになるという不十分な点があった。
【0064】
図13は、本発明の撮像装置の第2の実施例を示すものである。この実施例に係るデジタルカメラ70は、筐体71と蓋体72を入れ子式に構成すると共に、筐体71に対して蓋体72を2段階にスライド動作可能に構成したものである。蓋体72は、長手方向の一面が開口された中空の直方体からなり、その開口部から筐体71の一側が摺動可能に挿入されている。図13において、図1の実施例と同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0065】
筐体71の正面71aであって、開閉蓋72が装着される側と反対側には、撮像レンズの対物レンズ17と、ストロボ装置の発光部18と、USBコネクタ60が着脱自在に装着されるUSBコネクタ用ソケット61とが配設されている。対物レンズ17の上側に発光部18が重ね合わされるように配置されており、この対物レンズ17及び発光部18の存在する領域が、蓋体72がスライド動作する際の開放時の第1段階▲1▼とされている。
【0066】
USBコネクタ用ソケット61は、対物レンズ17及び発光部18の側方に横並びとなるように配置されている。このソケット61の存在する領域が、筐体71の長手方向に蓋体72がスライド動作する際の開放時の第2段階▲2▼とされている。即ち、対物レンズ17と発光部18とソケット61が、長手方向である横方向へ2段階に移動することができる蓋体72によって開閉自在に構成されている。これら対物レンズ17等は、蓋体72を完全に閉じた位置ではすべてが覆われて蓋体72で保護されている。この蓋体72が第1段階の位置▲1▼に移動すると、対物レンズ17と発光部18が露出するように開かれる。更に、蓋体72を第2段階の位置▲2▼に移動することにより、USBコネクタ用ソケット61が露出するように開かれる。
【0067】
また、蓋体72のスライド動作の第1段階の位置▲1▼には、蓋体72が第2段階の位置▲2▼へ移動するのを阻止するロック手段と、このロック手段のロックを解除するロック解除手段とが設けられている。ロック解除手段でロック手段のロックを解除したときにのみ蓋体72を第2段階の位置▲2▼に移動することができる。このロック解除手段の解除操作釦73が、筐体71の底面71fに露出するように設けられている。符号74は、デジタルカメラ70を三脚に固定するためのネジ穴である。
【0068】
他の構成は、前記実施例と同様であり、かかる構成とすることによっても、前記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0069】
以上説明したが、本発明は前記実施の例に限定されるものではなく、例えば、前記実施例においては、本発明をデジタルカメラに適用した例について説明したが、本発明は電子スチルカメラ、ビデオカメラその他の撮像装置に適用できるものである。この発明では、蓋体を開いたときにソケットが開放されるように構成されているが、メモリーカードのスロットが開放される様に構成しても良い。このように構成することによって、メモリーカード用に別の蓋体を設けることが不要になるという効果がある。同様に、電源のバッテリーを挿入する電源保持部が開放される様に構成しても良い。これによっても、同様の効果が生ずる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々に変更できるものである。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願の撮像装置によれば、蓋体を複数段階に移動可能に構成すると共に他の電子機器の接続具が着脱自在に接続されるソケットを筐体に設け、蓋体の開放時の第1段階において対物レンズが開放され、開放時の第2段階又は第3段階以上においてソケットが開放されるようにしたため、蓋体を開放時の第1段階に移動させることによって通常の撮影が可能になり、更に蓋体を第2段階又は第3段階以上に移動させることによってソケットが開放される。そのため、蓋体の開放時において、例えばUSBコネクタをそのソケットに接続し、或いはAV端子をそのソケットに接続させることにより、この撮像装置で得られた情報を他の電子機器に取り込み、或いは画面に表示して直ちに確認できると共に、蓋体でソケット用カバーの蓋を兼用して部品点数の増加を防止することができるという効果が得られる。
また、自己撮影用表示器を筐体に設け、蓋体を開放時の第1段階に移動させることによって通常の撮影が可能になり、更に蓋体を第2段階の位置に移動させることによって自己撮影用表示器が開放される。そして、自己撮影用表示器が開放される第2の段階の位置まで蓋体を移動させると、制御部により撮像レンズをズーム状態からワイド状態に切り換えるようにした。これにより、ズームレンズが望遠状態になっているのを気付かずに撮影して顔の一部が写らなかったという不具合を防ぎ、誰でも間違いなく簡単に自分撮りを行うことができるという効果が得られる。
【0071】
本出願の撮像装置によれば、ソケットが開放される前段階から開放段階に移動する蓋体をロックして移動を阻止するロック手段と、このロック手段のロックを解除して次の開放段階への移動を可能にするロック解除手段とを設ける構成としたため、ロック手段によって蓋体の第1段階の位置決めを行い、通常の撮像位置に確実にセットすることができると共に、ロック解除手段でロック手段のロックを解除することにより蓋体を開放時の第2段階又は第3段階以上の位置に移動させることができ、第2段階以降への蓋体の開放を確実に認識することができるという効果が得られる。
【0072】
本出願の撮像装置によれば、ソケットが開放された開放段階では撮像レンズ系を駆動する電子回路への電力供給を停止する構成としたため、蓋体の位置を開放段階まで移動させることにより、撮像レンズや光学系等を駆動するための電子回路に電力が供給されなくなることから、電源の電力消費を抑えて節電を図ることができると共に、USBコネクタのソケットやAV端子のソケットが露出された状態のままで撮影されることを確実に防止することができるという効果が得られる。
【0073】
本出願の撮像装置によれば、蓋体の位置を検出する位置検出手段と、この位置検出手段による位置検出結果に基づいて蓋体の位置を表示する位置表示手段と、を設ける構成としたため、位置検出手段で蓋体の位置を検出すると共に、その検出結果に基づき位置表示手段で蓋体の位置を表示することにより、ユーザーが蓋体の開閉状態を確実に認識することができ、蓋体の位置の誤認による誤操作を防止することができるという効果が得られる。
また、蓋体に筐体の正面に付着した異物を除去する異物除去部材を設けた。これにより、筐体の正面に異物が付着した状態において蓋体を開閉動作させる場合に、異物除去部材が移動する軌跡上に異物が存在するようなときにも、その異物を異物除去部材によって払拭することができ、その表面である体裁面が異物によって傷付けられるおそれがないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮像装置の第1の実施例を示すもので、蓋体を第3段階の位置までスライド動作させてソケットまで開いた斜視図である。
【図2】本発明の撮像装置の第1の実施例を示すもので、蓋体を第2段階の位置までスライド動作させて自己撮影用表示器まで開いた斜視図である。
【図3】本発明の撮像装置の第1の実施例を示すもので、蓋体を第1段階の位置までスライド動作させて対物レンズ及び発光部まで開いた斜視図である。
【図4】本発明の撮像装置の第1の実施例を示すもので、蓋体を全閉の位置に保持して対物レンズ等のすべてを覆った斜視図である。
【図5】本発明の撮像装置の第1の実施例を分解して示す説明図である。
【図6】本発明の撮像装置の第1の実施例を示すもので、開閉蓋を開いて背面側から見た斜視図である。
【図7】図1のX−X線部分で断面した説明図である。
【図8】図1のY−Y線部分で断面した説明図である。
【図9】本発明の撮像装置の実施例に係る係合凸部と異物除去部材を示すもので、同図Aは装着前の状態、同図Bは装着後の状態、同図Cは蓋体を筐体に組み立てた状態のそれぞれ説明図である。
【図10】本発明の撮像装置の実施例に係る係合凸部と異物除去部材の第2の実施例を示す説明図である。
【図11】本発明の撮像装置の実施例に係る係合凸部と異物除去部材の第3の実施例を示す説明図である。
【図12】本発明の撮像装置の実施例に係る係合凸部と異物除去部材の第4の実施例を示す説明図である。
【図13】本発明の撮像装置の第2の実施例を示すもので、蓋体を第2段階の位置までスライド動作させてソケットまで開いた斜視図である。
【図14】本発明の撮像装置の実施例に係る電子回路による制御の一例を示すフローチャートである。
【図15】従来のデジタルカメラのスライド動作を説明するもので、同図Aは筐体の体裁面と蓋体の摺動部を点接触にした例、同図Bは筐体と蓋体の隙間を十分に大きく取った例、同図Cは筐体の体裁面に摺動部を設けた例、同図Dは筐体の体裁面に加工を施した例、をそれぞれ示す説明図である。
【図16】図15Aにおける問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10,70 撮像装置筐体、 11,71 筐体、 12,72 蓋体、 15 シャッタ釦、 17 対物レンズ、 18 発光部、 26 移動段階表示器、 30 半球状凸部、 31,40,45,47 異物除去部材、 44 円錐台状凸部、 46 円筒状凸部、 73 解除操作釦
Claims (4)
- 撮像レンズの対物レンズが正面に配設された筐体と、
少なくとも前記対物レンズを覆う位置と開放する位置との間で移動可能にして前記筐体に取り付けられた蓋体と、を備え、
前記蓋体の移動方向に沿って前記対物レンズと横並びとなるように前記筐体の正面における前記対物レンズの側方に自己撮影用表示器を設け、
前記蓋体を、前記対物レンズ及び前記自己撮影用表示器を覆う状態から、前記対物レンズを開放する第1段階の位置と、前記対物レンズ及び前記自己撮影用表示器を開放する第2段階の位置まで移動可能に構成し、
前記自己撮影用表示器を開放する前記第2段階の位置に前記蓋体が移動したときに、前記撮像レンズをズーム状態からワイド状態に切り換える制御部を設けた
撮像装置。 - 前記蓋体の移動方向に沿って前記対物レンズ及び前記自己撮影用表示器と横並びとなるように前記筐体の正面における前記自己撮影用表示器の側方に他の電子機器の接続具が着脱自在に接続されるソケットを設け、
前記蓋体を、前記対物レンズ及び前記自己撮影用表示器に加えて前記ソケットも開放する第3段階の位置まで移動可能に構成した
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記蓋体を前記第2段階の位置から前記ソケットが開放される前記第3段階の位置に移動するのを阻止するロック手段と、前記ロック手段のロックを解除して蓋体を前記第2段階の位置から前記第3段階の位置への移動を可能にするロック解除手段とを設けた
請求項2に記載の撮像装置。 - 前記蓋体に、前記筐体の正面に付着した異物を払拭する異物除去部材を設けた
請求項1に記載の撮像装置。
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