JP4146779B2 - 生体情報計測装置 - Google Patents
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Description
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、寝心地と計測精度とを同時に改善することができる生体情報計測装置を提供することを目的とする。
このような構成において、複数の流体セルによって第1の空隙の間隔を保つので、封入袋が所定の幅以上小さくなるのを防ぐことができる。これによって、封入袋内の空隙が潰れ、この場所の周囲に局所的な膨らみが生じるのを防止することができる。それとともに、複数の流体セルは、被験者が封入袋に横たわったときにも、被験者を下方から安定支持することができる。それゆえ、被験者の寝心地を改善することができる。
さらに、複数の流体セルによって封入袋内の空隙が潰れるのを防ぐとともに、第2の空隙に封入された流体が第1の空隙内の流体に対して圧力変動を伝播する。これによって、被験者の加重によって空隙が潰れたために流体の圧力変動が伝播されるのを妨げられることがないので、生体情報の計測精度を改善することが可能である。
このような構成において、巻装部材によって空隙の間隔を保つので、封入袋が所定の幅以上大きくなるのを防ぐことができ、封入袋が局所的に膨らむの防止することができる。これによって、被験者が封入袋に横たわったときにも、横たわった部分の空隙が過度に潰れないので、被験者を下方から安定支持することができる。それゆえ、被験者の寝心地を改善することができる。
さらに、巻装部材によって封入袋内の空隙が過度に潰れるのを防ぐことができるので、空隙に封入された流体は圧力変動を伝播することができ、生体情報の計測精度を改善することが可能である。
まず、図1を用いて、本発明にかかる生体情報計測装置の構成について説明する。図1に、この生体情報計測装置の構成図が示され、この図1において、符号1によって、本発明にかかる生体情報計測装置が全体的に示されている。この生体情報計測装置1は、生体情報計測用のエアマット2(以下、エアマット2と略す)、エアチューブ3、圧力センサ4、信号処理装置5を備えている。本発明にかかる生体情報計測装置1は、エアマット2に、エアチューブ3に至る空気流路が設けられたものである。
エアマット2は、パッド状であっても、複数個のブロックに分離されたシート状のものであってもよい。なお、本実施形態においては、生体情報を計測するためにエアマット2を用いて説明するが、これに限らず、水等の空気以外の流体が封入された流体封入体を用いてよい。また、図1に示すように、生体情報計測装置1は、被験者6が封入袋20の短手方向に上生地201上に横たわった状態で生体情報を計測する。
圧力センサ4は、エアチューブ3を介してエアマット2の圧力変動を検出し、電気信号として出力する。圧力センサ4の代わりにエアマット2の外表面形状の変化を計測する変位検出器を用いることも可能である。尚、圧力センサ4は、エアチューブ3を介さずに、直接、エアマット2に接続されるようにしてもよい。これらのエアマット2、エアチューブ3及び圧力センサ4によって人体の周期的な変動を検出する。
バンドパスフィルタリング部52は、信号入力部51に入力された圧力信号内の特定周波数帯の信号を通過させ、特定信号を抽出するための処理を行う。例えば、バンドパスフィルタリング部52は、被験者6のいびき音を示す信号の周波数帯域に対応した周波数帯域の信号のみを通過させたり、被験者6の胸腹部運動を示す信号の周波数帯域に対応した周波数の信号のみ通過させたりする。
記憶部54は、信号入力部51より出力された信号やバンドパスフィルタ部52により抽出された信号が記憶される。また、この記憶部54に格納された情報を、外部記憶媒体に格納できるようにしてもよい。記憶部54に格納された情報は、事後的に治療のために用いてもよい。
表示部55は、記憶部54に記憶された、信号入力部51より出力された信号やバンドパスフィルタ部52により抽出された信号を表示する。この表示部55は、例えば、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネルにより構成される。
図3の分解斜視図に、エアマット2の一構成例が示されている。図3に示すように、エアマット2は、封入袋20を構成する上生地201、下生地202、封入袋20内の中生地203、エアセル21を備えている。
図4(b)に示すように、生地201,202は、対向した状態で、これらの外縁において貼り合わされ、これによって封入袋20が構成される。詳細には、これら生地201,202の外縁は、エアチューブ3が接続される部分を除いて、密閉状態で貼り合わされている。この貼り合わせ状態で、生地201,202の間には、生地201,202の両方から離間した状態で、中生地203が配置される。
被験者6がエアマット2の短手方向に横たわると、封入袋20の上生地201は、被験者6による加重によって下生地202、中生地203の方向(鉛直下方)に押圧される。このとき、上生地201は、この押圧によって、エアセル21上面に接触してエアセル21を中生地203の方向に押圧する。それとともに、生地201,203間の上側空気層221が押圧され、これに封入された空気は、上生地201の被加重部分から外縁方向へと押圧される。
このようにして、二つの空気流路が形成される。すなわち、一つのは、エアセル空気層223から上側空気層221、エアチューブ3、圧力センサ4に空気が伝播する空気流路である。他の一つは、上側空気層221から直接エアチューブ3、圧力センサ4に空気が伝播する空気流路である。これら空気流路を空気が伝播することによって、被験者6の生体情報が計測される。
発明の実施の形態2におけるエアマットは、中生地203とエアセルを一体に構成したものである。図5の分解斜視図に、このエアマットの一構成例が示されている。図5において、符号30によってエアマットが全体的に示され、310は中生地、311はエアセルである。また、エアマット2と同じ部材については同じ符号を付し、ここでは、その説明については省略する。
発明の実施の形態3におけるエアマットは、バンドによってベッドの台座等に固定されたものである。図7に、このエアマットの一構成例が示されている。図7において、符号40によって、エアマットが全体的に示され、410は寝具台座、411は貫通孔、42は固定用バンドである。またここでは、エアマット2,30と同じ部材については同じ符号を付し、その説明については省略する。
図7(b)に示すように、寝具台座410の貫通孔411は、上下方向(鉛直方向)に寝具台座410を貫通している。固定用バンド42は、この貫通孔411を貫通し、この寝具台座410とともに、封入袋20の短手方向に巻装される。固定用バンド42は、エアマット40を寝具台座410に接近させるように、封入袋20に巻き付けられている。これによって、エアマット40は、寝具台座410上に、封入袋20の短手方向(被験者6が横たわる方向)に動かないように固定される。また、この固定用バンド42による固定状態において、固定用バンド42は、封入袋20を過度に巻圧しすぎないために、封入袋20表面との間に適度な間隙が残された状態でエアマット40を固定する。これによって、封入袋20の形状が維持される。
20 封入袋、201 上生地、202 下生地、203 中生地、21 エアセル、221 上側空気層、222 下側空気層、223 エアセル空気層
30 エアマット、310 中生地、311 エアセル、321 上側空気層、322,324 下側空気層、323 エアセル空気層、331 エアセル
40 エアマット、410 寝具台座、411 貫通孔、42 固定用バンド、43 空隙、44 固定用下板
Claims (9)
- 被験者の生体情報を計測する生体情報計測装置であって、
前記被験者に直接又は間接に接触するように配置され、封入袋によって略密閉された内部の第1の空隙に流体が封入された流体封入体と、
当該流体封入体の外表面又は内部に設けられ、前記第1の空隙に封入された流体の圧力変動を検出して当該圧力変動に応じた信号を出力する圧力センサと、
当該圧力センサが出力した信号から前記生体情報を示す信号を検出する信号処理装置とを備え、
前記流体封入体は、前記第1の空隙内に離散した状態で配置され、第2の空隙に前記流体が封入された複数の流体セルを有する生体情報計測装置。 - 前記封入袋内に、前記封入袋の上生地と離間して配置され、当該上生地との間に前記第1の空隙を形成する中生地を、さらに有し、
前記複数の流体セルは、当該中生地の上面に設けられることを特徴とする請求項1記載の生体情報計測装置。 - 前記複数の流体セルは、前記中生地と一体に構成され、当該中生地の凸部として形成されることを特徴とする請求項2記載の生体情報計測装置。
- 前記複数の流体セルの上面近傍は、前記上生地に圧着されることを特徴とする請求項2又は3記載の生体情報計測装置。
- 前記中生地は、前記封入袋の下生地に圧着されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか記載の生体情報計測装置。
- 前記中生地は、前記複数のセルの下面近傍を除いて、前記下生地と圧着されることを特徴とする請求項5記載の生体情報計測装置。
- 被験者の生体情報を計測する生体情報計測装置であって、
前記被験者に直接又は間接に接触するように配置され、封入袋によって略密閉された内部の空隙に流体が封入された流体封入体と、
当該流体封入体の外表面又は内部に設けられ、前記空隙に封入された流体の圧力変動を検出して当該圧力変動に応じた信号を出力する圧力センサと、
当該圧力センサが出力した信号から前記生体情報を示す信号を検出する信号処理装置とを備え、
前記流体封入体は、周囲に巻装された巻装部材を有する生体情報計測装置。 - 前記巻装部材は、当該被験者が横たわる寝具の台座に固定されることを特徴とする請求項7記載の生体情報計測装置。
- 前記巻装部材は、前記封入袋の下部に配置された板状部材に巻挿され、当該板状部材に前記流体封入体を固定することを特徴とする請求項7記載の生体情報計測装置。
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