JP4146648B2 - 吸収線量分布測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線や、電子線等の粒子線を用いたがんの放射線治療において、ファントム中の吸収線量分布を短時間で正確に測定するための吸収線量分布測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線療法の1つであるIMRT(Intensity Modulated Radio Therapy:強度変調療法)では、放射線の放射野形状を様々に変え、さらに放射線の入射方向も様々に変えて患者に放射線を照射し、これらの放射線照射による積算吸収線量を、治療対象となっている患部の形状に適合させるようにしている。したがって、放射線を患部に正確に集中させて、有効に放射線治療を施すことができるといった利点がある。
【0003】
ところで、このようなIMRTを実施する際には、まず治療計画をたてて、患部に対して所定の吸収線量分布の放射線照射を正確に行うことができる照射条件を設定することになるが、このような治療計画の妥当性は、実験的に検証ないしは評価する必要がある。そして、このような検証ないしは評価には、一般に、IMRT用吸収線量測定装置(以下、「IMRT用線量測定装置」という。)が用いられる。
【0004】
以下、従来のIMRT用線量測定装置における吸収線量分布の測定手法を説明する。
図14は、従来の代表的なIMRT用線量測定装置における吸収線量分布の測定手法を示している。図14に示すように、この従来のIMRT用線量測定装置は、プラスチック製のファントム102中の複数の位置に、それぞれ、X線フィルム103が挟まれた構造を有している。
【0005】
上記構造を有する従来のIMRT用線量測定装置では、X線や、電子線等の粒子線などの放射線101a、101bがファントム102に照射される。その結果、ファントム102に挟まれている各X線フィルム103が、放射線101a、101bとの相互作用により感光する。このように感光したX線フィルム103の黒化度の分布を測定することにより、そのX線フィルム103の位置における2次元吸収線量分布が得られる。そして、すべてのX線フィルム103についての2次元吸収線量分布に基づいて、ファントム102内の3次元吸収線量分布を得るようにしている。
【0006】
また、従来、ラジオサージェリと呼ばれる放射線療法も知られている。これは、照射野面積を数cm以下とした細径(小径)のビームを用いるものである。以下、従来のラジオサージェリ用線量測定装置における吸収線量分布の測定手法を説明する。
【0007】
図15は、従来の代表的なラジオサージェリにおける吸収線量分布の測定手法を示している。図15に示すように、このラジオサージェリにおける測定手法では、水ファントム111の中にマイクロチェンバ112を入れ、マイクロチェンバ112を水ファントム111の中で、例えば矢印Yで示す方向に走査させることにより、吸収線量分布を得るようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば図14に示す、X線フィルムを用いる従来のIMRT用線量測定装置では、X線フィルムの放射線エネルギの吸収特性が人体のそれと大きく異なるので、吸収線量分布を正確に測定することが困難であるといった問題がある。また、X線フィルムは、製造ロットの違いや現像条件の違いなどにより、同じ線量を吸収した場合でも、その出力にばらつきが生じることが多い。このため、測定精度を確保することが困難であるといった問題がある。さらに、X線フィルムを現像し、あるいは黒化度を測定する作業には、多くの手間と時間とを必要とするといった問題がある。
【0009】
また、IMRTでは、通常、マルチリーフコリメータを用いて不整形照射野を形成する。この場合、照射野辺縁は数mm以下のくさび型の形状となり、正確な線量分布を測定するには、数mm以下の空間分解能をもつ測定器が必要となる。同様に、ラジオサージェリの吸収線量分布を測定する際にも、極小照射野のビームを正確に測定するには、数mm以下の空間分解能をもつ測定器が必要となる。しかし、数mm以下の空間分解能を持つマイクロチェンバを水ファントム中で走査させるには、多大な手間と時間とを要する。また、有感領域が小さいので、出力電流が小さく、信号対ノイズ比(S/N比)があまり良くないといった問題がある。
【0010】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、IMRTやラジオサージェリ等の放射線治療において、ファントム内での吸収線量分布の測定ないしは評価を、短時間で正確に行うことができる吸収線量分布測定装置を提供することを目的ないしは解決すべき課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる吸収線量分布測定装置は、平板型のプラスチックシンチレータと、上記プラスチックシンチレータの厚み方向の両端部(両端面)に上記プラスチックシンチレータを挟むように配置された少なくとも一方が透明である2つのプラスチックブロックとからなるファントムと、上記ファントムに放射線が照射されたときに上記プラスチックシンチレータから放射される光の強度分布を測定する画像計測器とを備えている。上記プラスチックシンチレータの厚みは、0.15mmから1mmまでの範囲にあり、且つ、上記プラスチックシンチレータの厚み方向と垂直な方向に関して、ある一点で発光した光が上記一点から1mm以上離れた他の点に漏れる割合を示すクロストークが1%以下となるように設定されている。なお、各プラスチックブロックは、それぞれ、複数のサブブロックで構成されていてもよい。また、吸収線量分布測定装置は空間分解能が1mmであることが好ましい。
【0012】
上記吸収線量分布測定装置においては、例えば換算係数あるいは換算テーブルを用いるなどして、プラスチックシンチレータの発光量を吸収線量率の絶対値に換算するようになっているのが好ましい。
【0013】
上記吸収線量分布測定装置においては、光の散乱を低減できるように、プラスチックシンチレータの表面、とくにプラスチックシンチレータの厚み方向にみて画像計測器側の端面(広がり面)が、光学鏡面と同程度に研磨されているのが好ましい。
【0014】
上記吸収線量分布測定装置においては、チェレンコフ光に起因するノイズをカットできるように、プラスチックシンチレータの発光波長が、緑色領域から赤色領域にかけての比較的長い波長の可視光領域に設定されているのが好ましい。
【0015】
上記吸収線量分布測定装置においては、チェレンコフ光に起因するノイズをカットできるように、画像計測器の前面、すなわち画像計測器への光の入射経路に、プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光の透過を妨げる光学フィルタ、すなわちプラスチックシンチレータの発光波長以上の波長の光のみを透過させる光学フィルタが設けられているのが好ましい。
この場合、光学フィルタは、プラスチックシンチレータの発光波長より長い波長の光の透過も妨げるようになっていてもよい。すなわち、プラスチックシンチレータの発光波長の光のみを透過させるようになっていてもよい。
【0016】
また、上記吸収線量分布測定装置においては、チェレンコフ光に起因するノイズをカットできるように、プラスチックシンチレータと、画像計測器側に位置する透明なプラスチックブロックとの間に、プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光の透過を妨げるプラスチック製の光学フィルタ、すなわちプラスチックシンチレータの発光波長以上の波長の光のみを透過させるプラスチック製の光学フィルタが設けられていてもよい。
この場合、光学フィルタは、プラスチックシンチレータの発光波長より長い波長の光の透過も妨げるようになっているのが好ましい。すなわち、プラスチックシンチレータの発光波長の光のみを透過させるようになっているのが好ましい。
【0017】
上記吸収線量分布測定装置においては、プラスチックシンチレータに対して画像計測器と反対側に位置するプラスチックブロックは白色であるのが好ましい。
また、プラスチックシンチレータに対して画像計測器と反対側に位置するプラスチックブロックは黒色であってもよい。
【0018】
上記吸収線量分布測定装置においては、プラスチックブロックと接しないプラスチックシンチレータの側面、すなわちプラスチックシンチレータ厚み方向の端面以外の面に、黒色の塗装、すなわち光を吸収する塗装が施されているのが好ましい。
また、画像計測器側に位置する透明なプラスチックブロックの側面に、黒色の塗装、すなわち光を吸収する塗装が施されているのも好ましい。
【0019】
上記吸収線量分布測定装置においては、3次元吸収線量分布を測定できるように、ファントムおよび画像計測器を、一体的にプラスチックシンチレータの厚み方向に直線駆動させる直線駆動装置が設けられているのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置の全体構成を示している。図1に示すように、この吸収線量分布測定装置においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202と透明プラスチックブロック203aとプラスチックブロック203bとからなるファントムに照射される。なお、両プラスチックブロック203a、203bは、直線Lで示す方向、すなわちプラスチックシンチレータ202の厚み方向(以下、「シンチレータ厚み方向」という。)にみて、プラスチックシンチレータ202の両端面(シンチレータ厚み方向の端面)に、プラスチックシンチレータ202を挟むように配置されている。
【0021】
そして、シンチレータ厚み方向とほぼ垂直な方向からファントムに放射線201が照射されたときに、プラスチックシンチレータ202の一方の端面から放射される光の強度分布(発光強度分布)が、CCDカメラなどの画像計測器204によって測定される。
【0022】
ファントムを構成するプラスチックシンチレータ202および両プラスチックブロック203a、203bの放射線吸収特性は、人体組織のそれと等価とみなすことができる。そして、プラスチックシンチレータ202は、その各部位から、その位置での吸収線量に比例した強度の光を放射する。したがって、プラスチックシンチレータ202全体から放射される光は、プラスチックシンチレータ202の端面上で2次元の光の強度分布を示す。この光の強度分布は、プラスチックシンチレータ202内における2次元吸収線量分布に対応する。この2次元の光の強度分布を画像計測器204で測定することにより、プラスチックシンチレータ202が存在する位置における2次元吸収線量分布を即座に測定することができる。
【0023】
ここで、吸収線量分布測定装置が、プラスチックシンチレータ202の発光量を吸収線量率の絶対値に換算する換算係数(あるいは、換算テーブル)を備えていれば、2次元吸収線量分布だけでなく、吸収線量率の絶対値も同時に測定することができる。さらに、全照射期間にわたって測定を行い、発光量を時間について積分すれば、積算吸収線量の絶対値を得ることができる。
【0024】
この吸収線量分布測定装置において、プラスチックシンチレータ20は、従来のものに比べて非常に薄く形成され、その厚みは0.15mm〜1mmの範囲に設定されている。以下、プラスチックシンチレータ202の厚みをこのように薄くする理由を、具体的に説明する。
まず、プラスチックシンチレータ202の厚みが、このプラスチックシンチレータ202から放射される光の強度分布に与える影響を説明する。
【0025】
図2(a)および図2(b)は、それぞれ、厚い平板型のプラスチックシンチレータ202aおよび薄い平板型のプラスチックシンチレータ202bと、これらの一方の端面(以下、「シンチレータ面」という。)から放射される光の強度分布とを示している。なお、ここで、「厚い」は、概ね1mmを超えることを意味し、「薄い」は概ね1mm以下であることを意味するものとする。
【0026】
図2(a)、(b)に示すように、各プラスチックシンチレータ202a、202bの中で、シンチレータ厚み方向すなわち各プラスチックシンチレータ202a、202bの端面に垂直な方向に伸びる直線状の発光箇所205a、205bが発光したとする。この発光によって生成された光は、発光点から等方に放射される。ただし、図2(a)、(b)中では、便宜上、プラスチックシンチレータ202a、202bの一方の端面側への光の経路206のみを示している。
【0027】
図2(a)から明らかなとおり、厚いプラスチックシンチレータ202aでは、光の拡散が大きいので、シンチレータ面における光強度分布207aの半値幅Waが大きくなる。なお、「半値幅」とは、光強度が光強度最高値の1/2以上となる領域の幅を意味する。他方、図2(b)から明らかなとおり、薄いプラスチックシンチレータ202bでは、光の拡散が小さいので、シンチレータ面における光強度分布207bの半値幅Wbが小さくなる。
【0028】
したがって、シンチレータ面の広がり方向における吸収線量分布測定装置の空間分解能を高める(良くする)には、プラスチックシンチレータ202の厚みを薄くすることが必要である。他方、一般に吸収線量分布測定装置においては、後で説明するように、その空間分解能はほぼ1mmであることが求められている。かくして、本願発明者による計算および実験の結果、吸収線量分布測定装置の空間分解能をほぼ1mmにするには、シンチレータ面の状態に応じて、プラスチックシンチレータ202の厚みを0.15〜1mmの範囲に設定することが必要であるということが判明した。
【0029】
プラスチックシンチレータ202の厚みを薄くすればするほど、吸収線量分布測定装置の空間分解能を高めることができる。しかし、プラスチックシンチレータ202の厚みを薄くすると、次のような不具合が生じるということに留意する必要がある。すなわち、薄くかつ厚みが均一なシンチレータ板を製造することは困難である。プラスチックシンチレータ202の厚みが均一でない場合、厚み、すなわち発光量の位置依存性が大きくなり、分布測定器としての機能が低下する。また、厚みが均一でない場合、プラスチックシンチレータ202とその両側のプラスチックブロック203a、203bとの間に空隙が生じる。このため、空間的に不均質となり、線量分布に歪みが生じる。さらに、プラスチックシンチレータ202が薄い場合、発光量が低下するので、信号対ノイズ比が悪くなる。
【0030】
次に、プラスチックシンチレータ202の厚みを0.15mm〜1mmの範囲に設定する具体的な根拠を、本願発明者の計算結果および実験結果に基づいて説明する。
前記のとおり、吸収線量分布測定装置の空間分解能はほぼ1mmであることが求められているが、これは放射線治療における空間分解能がほぼ1mmであることに依拠している。
【0031】
現状のがんの放射線治療における治療精度ないしは空間精度に影響を及ぼす要因としては、次の事項があげられる(例えば、文献「定位放射線照射のための線量標準測定法」参照)。
(1)診断の空間分解能の限界は概ね1.7mmである。
(2)治療機の位置精度の限界は概ね1.0mmである。
(3)患者体内臓器の不随意運動による位置ずれは概ね1.0mmである。
(4)がん組織と正常組織との境界は必ずしも明瞭ではない。
【0032】
ここで、仮に、診断技術の向上により上記項目(1)、(4)が解決され、また治療機器の精度の向上により上記項目(2)が解決されたとしても、項目(3)は依然解決されず、不可抗力な要因として残る。したがって、放射線治療の精度は1mmが限界であるといえる。
【0033】
他方、吸収線量分布測定装置は、放射線治療の治療精度を向上させるためのものである。例えば、がんの放射線治療法の1つであるラジオサージェリでは、照射野面積が小さいため、吸収線量分布の空間的な傾きが大きい。ここで、検出器の有感寸法が大きい場合、出力は有感部分の平均値となるので、正確な吸収線量分布を測定することができない。したがって、検出器の有感寸法は、小さければ小さいほど良い。しかし、前記のとおり、放射線治療の治療精度の限界がほぼ1mmであることから、吸収線量分布測定装置の空間分解能は、ほぼ1mmであればよいということになる。
【0034】
がんの放射線治療では、副作用をできるだけ少なくするため、放射線は、正常細胞にはできるだけ照射せず、がん細胞に集中させることが望まれる。この場合、線量投与量の誤差が5%を超えると、治療成績に影響を与える。そして、空間分解能の誤差が治療精度の限界である1mmを超えると、線量投与量の誤差が5%を超えてしまうことがある。よって、吸収線量分布測定装置においては、線量分布は1mm以下の空間分解能で測定することが必要である。
また、IMRTでも、くさび形のコリメータを用いた不整形照射野となり、照射野辺縁で同様の問題が生じるので、1mm以下の空間分解能が必要となる。
【0035】
そして、本願発明者は、光学シミュレーションないしは位置分解能シミュレーションにより、吸収線量分布測定装置の空間分解能をほぼ1mmとするには、プラスチックシンチレータ202の厚みを、シンチレータ板の表面状態に応じて、0.15〜1.0mmの範囲内の値に設定すればよいということを見出した。以下、この光学シミュレーションないしは位置分解能シミュレーションにおける計算手順および計算結果を説明する。
【0036】
前記のとおり、IMRT用またはラジオサージェリ用の線量分布測定位置の空間分解能は1mm以下であることが必要である。ファントム中の吸収線量分布を測定する装置として、特許第3102342号に示されているようにシンチレーションファイバを俵積みした深部線量測定装置がある。しかし、この深部線量測定装置では、ファイバ長が10mm程度と長いため、そのままでは空間分解能を1mm以下にすることはできない。なお、従来の深部線量測定装置のファイバ長を1mmまで短くするといった対応も考えられるが、この場合製作コストが莫大なものになるといった問題がある。
【0037】
かくして、まず、製作が容易で安価な平板型のプラスチックシンチレータを用いて線量分布測定位置の空間分解能を1mm以下にすることが可能であるか否かについて、机上計算を行った。この計算方法は、およそ次のとおりである。
すなわち、例えば前記の図2(a)に示すように、平板型のプラスチックシンチレータ202aの内部における任意の直線状の発光箇所205aに発光があったときに、シンチレータ面(プラスシンチレータ20aの端面)に到達する光の分布を、モンテカルロシミュレーションにより計算した。ここで、プラスチックシンチレータ202a内の直線状の発光箇所205aから光が等方に放射されたときのシンチレータ面に到達する光の分布を、プラスチックシンチレータ202aの厚み(以下、「シンチレータ厚み」という。)を変化させて計算した。
【0038】
その計算結果は、次のとおりである。
図3に、シンチレータ厚みTが1mmのときの、シンチレータ面の光量分布の計算結果を示す。シンチレータ面の状態(例えば、理想的な鏡面か、乱反射面か等)が異なる場合、プラスチックシンチレータ外へ出る光の角度が異なるので、光量分布も異なる。また、シンチレータ厚みTを決定する際には、シンチレータ厚み方向と垂直な方向のクロストーク(すなわち、ある1点が発光した場合に、この発光が他の点に影響を及ぼす程度)を考慮する必要がある。
【0039】
そこで、吸収線量分布測定装置の要求仕様を、空間分解能が1mmであり、クロストークが1%以下であるとすると、クロストークが1%以下になる距離が1mm以下になることが必要である。図4に、発光点(発光位置)から、クロストークが1%以下になる地点までの距離を示す。
【0040】
図4に示すように、この距離は、理想的な光学鏡面(最良ケース)では1.2mm以下であり、乱反射面(最悪ケース)では0.15mm以下である。なお、以上の結果は、シンチレータ厚み方向に垂直な方向の分解能を示している。また、前記のとおり、吸収線量分布測定装置のシンチレータ厚み方向の空間分解能は、1mm以下でなければならない。したがって、シンチレータ厚みTは、理想的な光学鏡面では1.0mm以下であり、乱反射面では0.15mm以下であることが必要である。
【0041】
したがって、このシミュレーション計算の結果によれば、平板型のプラスチックシンチレータ202を用いた吸収線量分布測定装置において、プラスチックシンチレータ202の表面状態に応じてシンチレータ厚みを0.15〜1.0mmの範囲内の値に設定すれば、シンチレータ厚み方向に垂直な方向の空間分解能が1mmとなることがわかる。そこで、この実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置では、プラスチックシンチレータ202の厚みを、その表面状態に応じて、0.15〜1.0mmの範囲内の値に設定している。
【0042】
実施の形態2.
以下、図5(a)、(b)を参照しつつ、本発明の実施の形態2を説明する。ただし、実施の形態2にかかる吸収線量分布測定装置は、図1〜図4に示す実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつ。したがって、以下では、説明の重複を避けるため、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態2にかかる吸収線量分布測定装置では、プラスチックシンチレータの表面が光学鏡面と同程度に研磨されている。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0043】
図5(a)は、表面が光学鏡面の程度まで表面が研磨された平板型のプラスチックシンチレータ202cと、そのシンチレータ面から放射される光の強度分布207cとを示している。
また、図5(b)は、表面がすりガラス状の平板型のプラスチックシンチレータ202dと、そのシンチレータ面から放射される光の強度分布207dとを示している。
【0044】
図5(a)、(b)に示すように、プラスチックシンチレータ202c、202d内で、シンチレータ厚み方向、すなわちシンチレータ面に垂直な方向に伸びる直線状の発光箇所205c、205dが発光したとする。なお、発光によって生成された光は、発光点から等方に放射されるが、図5(a)、(b)では、その一部の光の経路206のみを示している。
【0045】
図5(a)から明らかなとおり、光学鏡面の程度まで表面が研磨されたプラスチックシンチレータ202cでは、光がシンチレータ面に致達した場合、反射・屈折の原理に従い、プラスチックシンチレータ202cから出るものもあれば、プラスチックシンチレータ内に反射されるものもある。画像計測器204で測定される光はプラスチックシンチレータ202cの外に出た光であるが、このようにシンチレータ面が鏡面程度まで研磨されている場合、発光点から遠くなるほどプラスチックシンチレータ202cの外へ出る光が少なくなる。このため、シンチレータ面の光の強度分布207cは、その半値幅が非常に小さくなる。このように、シンチレータ面を光学鏡面の程度まで研磨することにより、空間分解能を向上させることができる。
【0046】
これに対して、図5(b)から明らかなとおり、シンチレータ面がすりガラス状であるプラスチックシンチレータ202dでは、シンチレータ面に到達した光は該シンチレータ面で乱反射するので、発光点から遠くなってもプラスチックシンチレータ202dの外へ出る光が少なくならない。このため、シンチレータ面の発光強度分布207dは、その半値幅が大きくなり、空間分解能が悪くなる。
【0047】
実施の形態3.
以下、図6を参照しつつ、本発明の実施の形態3を説明する。ただし、実施の形態3にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態3にかかる吸収線量分布測定装置では、プラスチックシンチレータの発光波長が、緑色領域から赤色領域にかけての可視光領域に設定されている。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0048】
平板型のプラスチックシンチレータ202は吸収線量に比例した量の光(以下、「シンチレーション光」という。)を放射するが、これと同時にプラスチックシンチレータ202および透明プラスチックブロック203aはチェレンコフ光を放射する。チェレンコフ光は、シンチレーション光よりも量が少ないとはいえ、その光量は吸収線量に比例しないため、吸収線量を測定する上ではノイズとなる。
【0049】
そこで、図6に示すように、チェレンコフ光に起因するノイズをできるだけ抑えるため、プラスチックシンチレータ202のスペクトル208(発光波長)を、緑色領域から赤色領域にかけてのできるだけ波長の長い可視光領域としている。図6から明らかなとおり、チェレンコフ光のスペクトル209は、波長の短い領域ほど強度が強い。そこで、チェレンコフ光の強度がシンチレーション光の強度に対して相対的に小さくなるように、シンチレーション光の波長を長くし、チェレンコフ光に起因するノイズを低減するようにしている。
【0050】
実施の形態4.
以下、図7を参照しつつ、本発明の実施の形態4を説明する。ただし、実施の形態4にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態4にかかる吸収線量分布測定装置では、画像計測器の前面に、プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光および長い波長の光の透過を妨げる、すなわちプラスチックシンチレータの発光波長の光のみを透過させる光学フィルタが設けられている。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0051】
図7に示すように、この吸収線量分布測定装置においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202と透明プラスチックブロック203aとプラスチックブロック203bとからなるファントムに照射される。そして、プラスチックシンチレータ202の発光強度分布が、光学フィルタ210を介して、CCDカメラ等の画像計測器204によって測定される。
【0052】
光学フィルタ210は、プラスチックシンチレータ202の発光波長の光のみを通過させるバンドパスフィルタである。したがって、プラスチックシンチレータ202や透明プラスチックブロック203aで発生するチェレンコフ光の大部分は、光学フィルタ210を通過することができない。このため、画像計測器204で測定される光は、ほとんど全部プラスチックシンチレータ202で生成されたシンチレーション光である。よって、チェレンコ光に起因するノイズを低減ないしは除去することができ、吸収線量分布を正確に測定することができる。なお、光学フィルタ210は、プラスチックシンチレータ202の発光波長より短い光のみの通過を妨げるシャープカットフィルタでもよい。この場合も、前記のバンドパスフィルタの場合とほぼ同様の効果が得られる。
【0053】
実施の形態5.
以下、図8を参照しつつ、本発明の実施の形態5を説明する。ただし、実施の形態5にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態5にかかる吸収線量分布測定装置では、プラスチックシンチレータと画像計測器側の透明プラスチックブロックとの間に、プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光および長い波長の光の透過を妨げる、すなわちプラスチックシンチレータの発光波長の光のみを透過させるプラスチック製の光学フィルタが設けられている。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0054】
図8に示すように、この吸収線量分布測定装置においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202と透明プラスチックブロック203aとプラスチックブロック203bとからなるファントムに照射される。そして、プラスチックシンチレータ202の発光強度分布が、光学フィルタ211を介して、CCDカメラ等の画像計測器204によって測定される。プラスチック製の光学フィルタ211は、プラスチックシンチレータ202の発光波長の光のみを通過させるバンドパスフィルタである。
【0055】
この光学フィルタ211が存在しない場合、透明プラスチックブロック203aでチェレンコフ光が発生すると、プラスチックシンチレータ202がチェレンコフ光の短波長成分により励起されて発光する可能性がある。チェレンコフ光はその発光特性が人体組織とは異なるので、チェレンコフ光によりシンチレータが励起されて発光すると、線量分布測定に影響を与えるおそれがある。
【0056】
そこで、透明プラスチックブロック203aで発生したチェレンコフ光によってプラスチックシンチレータ202が励起されるのを防止するため、プラスチックシンチレータ202と透明プラスチックブロック203aとの間に、光学フィルタ211を挿入し、線量分布測定の精度を向上させるようにしている。光学フィルタ211の材質は、検出部内に配置されるため、人体組織と等価でなければならない。したがって、光学フィルタ211はプラスチック製とすべきである。なお、プラスチック製の光学フィルタ211は、プラスチックシンチレータ202の発光波長より短い光のみの通過を妨げるシャープカットフィルタでもよい。この場合も、前記のバンドパスフィルタの場合とほぼ同様の効果が得られる。
【0057】
実施の形態6.
以下、図9を参照しつつ、本発明の実施の形態6を説明する。ただし、実施の形態6にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態6にかかる吸収線量分布測定装置では、画像計測器と反対側に位置するプラスチックブロックの色、ないしはプラスチックシンチレータとの当接部の色が白色である。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0058】
図9に示すように、この吸収線量分布測定装置においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202と、該プラスチックシンチレータ202を挟むように配置された透明プラスチックブロック203a(アクリルブロック)と、プラスチックシンチレータ202に接する面が白色であるプラスチックブロック203cとからなるファントムに照射される。そして、プラスチックシンチレータ202の発光強度分布が、CCDカメラ等の画像計測器204によって測定される。プラスチックブロック203cは、プラスチックシンチレータ202に接する面が白色になっているので、プラスチックシンチレータ202で発生し、画像計測器204と反対側へ出ようとする光を、画像計測器204の方向へ反射させる。このため、光の収率を向上させることができ、感度を向上させることができる。
【0059】
実施の形態7.
以下、図10を参照しつつ、本発明の実施の形態7を説明する。ただし、実施の形態7にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態7にかかる吸収線量分布測定装置では、画像計測器と反対側に位置するプラスチックブロックの色、ないしはプラスチックシンチレータとの当接部の色が黒色である。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0060】
図10に示すように、この吸収線量分布測定装置においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202と、該プラスチックシンチレータ202を挟むように配置された透明プラスチックブロック203a(アクリルブロック)と、シンチレータ202に接する面が黒色のプラスチックブロック203dとからなるファントムに照射される。そして、プラスチックシンチレータ202の発光強度分布が、CCDカメラ等の画像計測器204によって測定される。プラスチックブロック203dは、プラスチックシンチレータ202に接する面が黒色であるので、プラスチックブロック203d内での光の乱反射が低減され、あるいは発生しなくなる。その結果、空間分解能を向上させることができ、高精度な線量分布測定を行うことができる。
【0061】
実施の形態8.
以下、図11を参照しつつ、本発明の実施の形態8を説明する。ただし、実施の形態8にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態8にかかる吸収線量分布測定装置では、プラスチックシンチレータの側面あるいは画像計測器側に位置する透明なプラスチックブロックの側面に黒色の塗装が施されている。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0062】
図11に示すように、この吸収線量分布測定においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202eと透明プラスチックブロック203eとプラスチックブロック203bとからなるファントムに照射される。そして、プラスチックシンチレータ202eの発光強度分布が、CCDカメラ等の画像計測器204によって測定される。プラスチックシンチレータ202eは、その側面に黒色の塗装が施されているので、プラスチックシンチレータ202e内で生成された光が、シンチレータ内側面で反射して画像計測器204に入射するのを防止する。
【0063】
したがって、反射によるノイズ光を低減することができ、高精度に吸収線量分布を測定することができる。また、プラスチックシンチレータ202eと同様に、透明プラスチックブロック203eの側面にも黒色塗装を施せば、透明プラスチックブロック203e(アクリルブロック)の内側面で反射した光が、画像計測器204に入射するのを防止することができ、測定の高精度化を図ることができる。
【0064】
実施の形態9.
以下、図12を参照しつつ、本発明の実施の形態9を説明する。ただし、実施の形態9にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態9にかかる吸収線量分布測定装置では、プラスチックシンチレータで生成された光の画像計測器への伝播経路をほぼ90度曲げる鏡が設けられている。その他の点については、実質的には実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0065】
図12に示すように、この吸収線量分布測定においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202と透明プラスチックブロック203aとプラスチックブロック203bとからなるファントムに照射される。そして、プラスチックシンチレータ202の発光強度分布が、CCDカメラなどの画像計測器204によって測定される。鏡213により、プラスチックシンチレータ202で発生した光は、その経路Lが曲げられ、画像計測器204に入射される。ファントム(プラスチックシンチレータ202、プラスチックブロック203a、203b)と、鏡213と、画像計測器204とを、このように適切に配置することにより、吸収線量分布測定装置を全体として小型化することができる。
【0066】
実施の形態10.
以下、図13を参照しつつ本発明の実施の形態10を説明する。ただし、実施の形態10にかかる吸収線量分布測定装置は、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と多くの共通点をもつので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略し、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。実施の形態10にかかる吸収線量分布測定装置では、ファントムおよび画像計測器をシンチレータ厚み方向に直線駆動させる直線駆動装置が設けられている。その他の点については、実質的には、実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置と同様である。
【0067】
図13に示すように、この吸収線量分布測定においては、X線や、電子線等の粒子線などの放射線201が、平板型のプラスチックシンチレータ202と透明プラスチックブロック203aとプラスチックブロック203bとからなるファントムに照射される。そして、プラスチックシンチレータ202の発光強度分布が、CCDカメラ等の画像計測器204によって測定される。
【0068】
ここで、ファントムおよび画像計測器204は、直線駆動装置214により、矢印215で示すシンチレータ厚み方向、すなわちプラスチックシンチレータ202の端面(シンチレータ面)に垂直な方向すなわち215の方向に、一体的に直線駆動される。平板型のプラスチックシンチレータ202は、2次元平面の線量分布を即座に測定することができるが、ファントムおよび画像計測器204を、矢印215で示す方向に直線的に駆動させながら線量分布を測定することにより、プラスチックシンチレータ202を含む直方体の領域の3次元線量分布を測定することができる。なお、2次元平面の線量分布の測定と、ファントムおよび画像計測器204の駆動のタイミングとを適切に制御することにより、例えば駆動を連続直線駆動とし、画像計測を動画撮影とすることにより、3次元測定に要する時間を短縮することも可能である。
【0069】
【発明の効果】
本発明にかかる吸収線量分布測定装置においては、平板型のプラスチックシンチレータが、吸収線量に比例した光を放射し、この発光強度分布が画像計測器で測定されるので、プラスチックシンチレータの位置における2次元吸収線量分布を短時間で高精度に測定することができる。また、プラスチックシンチレータの厚みを、0.15mmから1mmまでの範囲内で、シンチレータ表面の状態に応じた好ましい値に設定することにより、光の拡散や散乱を低減することができ、吸収線量分布測定装置の空間分解能を、ほぼ1mmとすることができる。このため、放射線治療の治療精度を高めることができる。
【0070】
上記吸収線量分布測定装置において、プラスチックシンチレータの発光量を吸収線量率の絶対値に換算するようになっている場合は、線量分布だけでなく、吸収線量率の絶対値も同時に測定することができる。さらに、全照射時間にわたって測定を行い、発光量の時間積分をとれば、積算吸収線量の絶対値も測定することができる。
【0071】
上記吸収線量分布測定装置において、プラスチックシンチレータの表面が光学鏡面と同程度に研磨されている場合は、プラスチックシンチレータでの光の乱反射が低減ないしは防止されるので、空間分解能が向上する。
【0072】
上記吸収線量分布測定装置において、プラスチックシンチレータの発光波長が、緑色領域から赤色領域にかけての比較的波長の長い可視光領域に設定されている場合は、紫色領域から青色領域にかけての短波長成分の多いチェレンコフ光の影響を低減することができ、吸収線量分布を正確に測定することができる。
【0073】
上記吸収線量分布測定装置において、画像計測器の前面に、プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光の透過を妨げる光学フィルタが設けられている場合は、チェレンコフ光の大部分を光学フィルタで除去することができ、吸収線量分布を正確に測定することができる。
【0074】
上記吸収線量分布測定装置において、光学フィルタが、さらにプラスチックシンチレータの発光波長より長い波長の光の透過も妨げるようになっている場合は、光学フィルタによるチェレンコフ光の除去効果を高めることができ、吸収線量分布をより正確に測定することができる。
【0075】
上記吸収線量分布測定装置において、プラスチックシンチレータと、画像計測器側の透明なプラスチックブロックとの間に、プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光の透過を妨げるプラスチック製の光学フィルタが設けられている場合は、透明プラスチックブロックで発生したチェレンコフ光によるシンチレータの励起発光を防止することができ、吸収線量分布を正確に測定することができる。
【0076】
上記吸収線量分布測定装置において、光学フィルタが、プラスチックシンチレータの発光波長より長い波長の光の透過も妨げるようになっている場合は、チェレンコフ光によるシンチレータの励起発光をより有効に防止することができ、吸収線量分布をより正確に測定することができる。
【0077】
上記吸収線量分布測定装置において、画像計測器と反対側に位置するプラスチックブロックの色、ないしはそのプラスチックシンチレータとの当接部の色が白色である場合は、画像計測器と反対方向に進む光が反射して画像計測器側に戻ってくる。その結果、光の収率が向上し、感度が高くなり、高精度の線量分布測定が可能となる。
【0078】
上記吸収線量分布測定装置において、画像計測器と反対側に位置するプラスチックブロックの色が黒色である場合、ないしはそのプラスチックシンチレータとの当接部の色が黒色である場合は、プラスチックシンチレータ内での光の乱反射が低減され、または生じなくなる。その結果、空間分解能が向上し、高精度の線量分布の測定が可能となる。
【0079】
上記吸収線量分布測定装置において、プラスチックブロックと接しないプラスチックシンチレータの側面に黒色の塗装が施されている場合は、プラスチックシンチレータ内側面での光の反射が防止され、光ノイズが少なくなるので、高精度な測定を行うことができる。
【0080】
上記吸収線量分布測定装置において、画像計測器側に位置する透明なプラスチックブロックの側面に黒色の塗装が施されている場合は、該プラスチックブロック内側面での光の反射が防止され、光ノイズが少なくなるので、高精度な測定を行うことができる。
【0081】
上記吸収線量分布測定装置において、ファントムおよび画像計測器を、プラスチックシンチレータの厚み方向に直線駆動させる直線駆動装置が設けられている場合は、ファントムおよび画像計測器を上記厚み方向、すなわちプラスチックシンチレータの端面に垂直な方向に直線移動させながらデータを採取することにより、3次元の吸収線量分布を短時間で高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す斜視図である。
【図2】 (a)および(b)は、それぞれ、プラスチックシンチレータの厚みが厚い場合および薄い場合における、シンチレータ面での光の強度分布特性を示す図である。
【図3】 シンチレータ厚みが1mmの場合の、シンチレータ面での光の強度分布を示すグラフである。
【図4】 発光点から、クロストークが1%となる地点までの距離を示すグラフである。
【図5】 (a)および(b)は、それぞれ、プラスチックシンチレータの表面が鏡面程度に研磨されている場合およびすりガラス状である場合における、シンチレータ面での光の強度分布特性を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態3にかかる吸収線量分布測定装置における、平板型のプラスチックシンチレータの発光スペクトルと、チェレンコフ光のスペクトルとを示すグラフである。
【図7】 本発明の実施の形態4にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す側面図である。
【図8】 本発明の実施の形態5にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す側面図である。
【図9】 本発明の実施の形態6にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す側面図である。
【図10】 本発明の実施の形態7にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す側面図である。
【図11】 本発明の実施の形態8にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す斜視図である。
【図12】 本発明の実施の形態9にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す側面図である。
【図13】 本発明の実施の形態10にかかる吸収線量分布測定装置の構成を示す側面図である。
【図14】 従来のIMRT用線量測定装置における吸収線量分布の測定方法を示す図である。
【図15】 従来のラジオサージェリにおける吸収線量分布の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
101a 放射線、 101b 放射線、 102 ファントム、 103 X線フィルム、 111 水ファントム、 112 マイクロチェンバ、 201 放射線、 202 プラスチックシンチレータ、 202a 厚いプラスチックシンチレータ、 202b 薄いプラスチックシンチレータ、 202c 光学鏡面の程度まで表面を研磨したプラスチックシンチレータ、 202d 表面がすりガラス状のプラスチックシンチレータ、 202e 側面のみが黒色のプラスチックシンチレータ、 203a 透明プラスチックブロック、 203b プラスチックブロック、 203c プラスチックシンチレータに接する面が白色のプラスチックブロック、 203d プラスチックシンチレータに接する面が黒色のプラスチックブロック、 203e 側面のみが黒色の透明プラスチックブロック、 204 画像計測器、 205a 発光箇所、 205b 発光箇所、 205c 発光箇所、 205d 発光箇所、 206 光の経路、 207a シンチレータ面の光の強度分布、 207b シンチレータ面の光の強度分布、 207c シンチレータ面の光の強度分布、 207d シンチレータ面の光の強度分布、 208プラスチックシンチレータの発光スペクトル、 209 チェレンコフ光のスペクトル、 210 光学フィルタ、 211 プラスチック製の光学フィルタ、 213 鏡、 214 直線駆動装置、 215駆動方向。

Claims (14)

  1. 平板型のプラスチックシンチレータと、上記プラスチックシンチレータの厚み方向の両端部に上記プラスチックシンチレータを挟むように配置された少なくとも一方が透明である2つのプラスチックブロックとからなるファントムと、
    上記ファントムに放射線が照射されたときに上記プラスチックシンチレータから放射される光の強度分布を測定する画像計測器とを備えている吸収線量分布測定装置であって、
    上記プラスチックシンチレータの厚みが、
    0.15mmから1mmまでの範囲にあり、且つ、
    上記プラスチックシンチレータの厚み方向と垂直な方向に関して、ある一点で発光した光が上記一点から1mm以上離れた他の点に漏れる割合を示すクロストークが1%以下となるように設定されていることを特徴とする吸収線量分布測定装置。
  2. 空間分解能が1mmであることを特徴とする請求項1に記載の吸収線量分布測定装置。
  3. 上記プラスチックシンチレータの発光量を吸収線量率の絶対値に換算するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の吸収線量分布測定装置。
  4. 上記プラスチックシンチレータの表面が光学鏡面と同程度に研磨されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  5. 上記プラスチックシンチレータの発光波長が、緑色領域から赤色領域にかけての可視光領域に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  6. 上記画像計測器の前面に、上記プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光の透過を妨げる光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  7. 上記光学フィルタが、上記プラスチックシンチレータの発光波長より長い波長の光の透過を妨げるようになっていることを特徴とする請求項6に記載の吸収線量分布測定装置。
  8. 上記プラスチックシンチレータと、上記画像計測器側に位置する透明な上記プラスチックブロックとの間に、上記プラスチックシンチレータの発光波長より短い波長の光の透過を妨げるプラスチック製の光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  9. 上記光学フィルタが、上記プラスチックシンチレータの発光波長より長い波長の光の透過を妨げるようになっていることを特徴とする請求項8に記載の吸収線量分布測定装置
  10. 上記プラスチックシンチレータに対して上記画像計測器と反対側に位置するプラスチックブロックが白色であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  11. 上記プラスチックシンチレータに対して上記画像計測器と反対側に位置する上記プラスチックブロックが黒色であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  12. 上記プラスチックブロックと接しない上記プラスチックシンチレータの側面に黒色の塗装が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  13. 上記画像計測器側に位置する透明な上記プラスチックブロックの側面に黒色の塗装が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
  14. 上記ファントムおよび上記画像計測器を、上記プラスチックシンチレータの厚み方向に直線駆動させる直線駆動装置が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収線量分布測定装置。
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