JP4146062B2 - p型酸化物半導体およびその製造方法 - Google Patents

p型酸化物半導体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紫外線領域での発光素子、光センサーや光触媒などを実現させる p型酸化物半導体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
バンドギャップの大きな酸化物半導体はIn2O3 、ZnO 、SnO2のように透明電極として広く使用されている。なかでもZnO は価電子帯と伝導帯との間の光遷移が直接型であるため紫外線領域での発光、受光素子材料として注目されてきた。しかしZnO では通常 n型半導体しか得られないため、その応用は限定されたものになっていた。また、TiO2は光触媒として広範囲に利用されている。しかし弱い光強度では光触媒反応の量子効率は高いものの、比較的強い光強度では量子効率は著しく低い。これはTiO2が p型半導体を生成しないためpn接合を形成出来ないためである。
【0003】
酸化物半導体で p型を示す例もある。例えばCu2O、NiO などが代表的な物質である。緑色のNiO にLiを添加することにより黒色で低抵抗の p型を作製することができる。しかし、NiO を n型にすることは容易ではない。一方、銅酸化物は超伝導体La2-x Srx CuO4は p型、Nd2-x Cex CuO4は n型であることが知られているがバンドギャップが小さく黒色である。このように3eV 以上のバンドギャップを持ち可視領域で透明な酸化物では n型と p型の両方の伝導を示す物質は得られていない。
【0004】
そこで、 p型の酸化物半導体を作製するため多くの努力がなされてきた。なかでもZnO は精力的に検討されてきた。最初にI(a)族元素であるLiを添加する方法であった。Li添加量が0.5%までは電気抵抗は増大するものの p型には至らず、更にLi添加量を増大させると n型で抵抗が反対に減少する結果が得られた。これは次のように解釈されている。ZnO にLiを添加するとZn2+サイトに格子置換したLi+ イオン近傍では負の電荷が過剰になり、格子酸素との静電的吸引力が減少する。その結果として格子酸素が欠損した酸素欠陥 Vo をLi近傍に生成しやすくなる。この Vo は Vo 2-のように2 個の電子を捕獲しており、 Li- Vo 対は最終的にはドナーとして働くようになる。このようにZnO へのLiのドープは p型を得るには効果的ではなかったのである。
【0005】
そこでZn2+の陽イオンの代わりにO2- の陰イオンを V族元素、例えばN と置換する試みが行われた。初期の理論計算でもZnO に添加されたN は浅いアクセプター準位を形成し、低抵抗の p型ZnO が窒素ドープにより実現することを予想していた。そのため、ZnO 結晶へのN のイオン注入やZnO 薄膜作製のときにN ラジカルを導入するなどしてZnO にN を添加する試みが行われた。しかし、 p型のZnO を作製することは出来なかった。この原因として第1にZnO へのN の溶解度、固溶度が低いため、第2に理論予想とは異なりZnO 中のN のエネルギー準位は酸化物の価電子帯よりもかなり高いところにある(深いアクセプター準位)ことが考えられた。
【0006】
第1 のZnO 中の窒素の固溶濃度を高めるため、ZnO 薄膜作成の際に過剰な金属ZnをNH3 と反応させて高濃度のZn-N結合を導入する試みがなされ、その結果、正孔濃度が1.5 ×1016cm-3、34Ωcmの抵抗率を持つ p型ZnO が得られたと山梨大学の春日正伸氏等は報告した(Japan.J.Appl.Phys. vol.36 (1997) pp.L1453-L1455)。しかし、その後残念ながら誰もその実験の追試に成功していない。
【0007】
高知工科大学の山本哲也氏と大阪大学の吉田博氏は、ZnO へのN の固溶量の増大とドープによって引き起こされるマーデルングポテンシャルの減少を緩和させるため、 III族元素(Al 、Ga、In)とN をZnO に同時に添加する方法を理論的に提案した。しかし、浅いドナーとして働く III族元素( M:Al、Ga、In)を同時に添加して p型伝導を得るためには、N の添加量を III族元素(Al 、Ga、In)よりも多量に添加する必要があり、M:N=1:1 化学量論的組成を示すIII-V 化合物を用いてどの様にしてN 過剰のドープを行うのか実験的な観点から問題がある。
【0008】
ごく最近、大阪大学の河合氏等はZnO とGa2O3 をレーザアブレーションで蒸発させ、この薄膜堆積過程でN2O ガス中でのサイクロトロン共鳴プラズマにより、ZnO+Ga2O3 を一部窒化して数Ωcmの抵抗率、キャリア濃度として1019cm-3をもつ p型ZnO を作製したと報告した(Japan.J.Appl.Phys. vol.36(1999),11A,pp.L1205-L1207) 。河合氏等はXPS のデータからGaとN との比は1:2 であると報告している。しかし、Ga2O3 の添加量を0.1 、0.5 、5 、10%と変化させた場合に0.1 と5%でのみ p型になること、N2O の圧力が10×10-1Paから5 ×10-1Paと1/2 にしただけで、キャリア数2 ×1019 cm-3の p型から、2 ×1018cm-3の n型に反転することなどのように、添加するGa2O3 の量とキャリア濃度との間に相関性が無く、何よりも p型になる実験条件が極めて狭い範囲に限定されている。これは前述したようにIII-V 族の同時ドーピングではドナーの III族の存在が p型を得るためには好ましくないためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、発光素子や受光素子材料あるいは光触媒として有用なII族のp型酸化物半導体を提供し、またそのようなp型酸化物半導体の得られる製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、II 族酸化物中に I 族窒化物または II 族窒化物のなかの少なくとも 1 つからなる金属−窒素結合を有するp型酸化物半導体とする。前記 II 族酸化物は ZnO である。また、前記 I族窒化物はLi3Nであり、前記II族窒化物はBe3N2 またはMg3N2 の少なくとも1 つである。
【0014】
上記のp型酸化物半導体の製造方法において、前記II族酸化物中に前記I族窒化物または前記II族窒化物の少なくとも1 つをスパッタリングにより添加することとする。
【0016】
前記 p型酸化物半導体の製造方法において、前記II族酸化物および前記I族窒化物または前記II族窒化物をターゲットとし、窒素ガスを用いたスパッタリングにより、200℃以上に温度設定された基板に両者を同時に堆積させると良い。
【0020】
本発明は、発明者らの以下に述べる理論的予測に基づいている。
酸化物に窒素をドープして p型が得られない原因として、既に指摘されているように酸化物に固溶される窒素の濃度が低いこともさることながら、酸化物中での窒素のエネルギー準位に問題があるのではないかと、発明者らは考えた。
多くの酸化物では価電子帯は酸素O の2p軌道から構成され、伝導帯は金属の軌道が主成分である(勿論、金属−酸素の結合の共有結合性によりお互いの軌道の混ざりは当然ある)。例えば、ZnO では伝導帯は主にZnの4s、4p軌道からなり価電子帯はO の2p軌道からなっている。同様にTiO2では伝導帯はTiの3d軌道からなり、価電子帯はO の2p軌道からなっている。酸化物では非常に電気陰性度の大きな酸素が価電子帯を形成しているため、価電子帯のエネルギー準位は非常に深くなっている。ドープされたN が有効なアクセプターとして働くにはN の準位も十分に深くなっていることが必要である。
【0021】
定量的な議論をするため、 ZnO中での窒素のエネルギー準位をDV-Xα法(Discrete Varational-X α法あるいは変数分離局所密度近似法) を用いて計算してみた。その結果ZnO に添加されたN はZn-Nの結合を形成し、そのZn-Nのエネルギー準位はZnO の価電子帯のトップから大体1eV 以上高いところに存在していることが理論的に示された。ZnO に様々な金属−窒素(M-N )結合を導入した場合に形成されるエネルギー準位を上記のDV-Xαで計算したところ、Li-N、Be-N、Mg-N、Al-N、Ga-Nといった強い金属−窒素結合を持つ系で、N の準位が酸化物の価電子帯に近づくことが判明した。
【0022】
強い金属−窒素結合を導入して p型の酸化物半導体を得るに当たっては、用いる金属は酸化物半導体中でドナーとして働かないものであることは当然である。従って、本発明は、最近提案されているZnO へのGaとN の同時ドーピングとは全く異なる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(1) Be-N 結合を導入をした p型ZnO の作製は次のようにして行うことができる。
反応性スパッタリング法によりBe-N結合をドープしたZnO 薄膜を作製した。ZnO (99.999%)の粉体をターゲットとして使用した。このZnO 粉体の上に予め表面を一部窒化させた(99.9%)Be金属シート(形状は5 mm× 5 mm × 0.25 mm) を置いた。Be金属シートの数によりZnO への添加量を制御した。スパッタリング装置のチャンバーを4 ×10-4Paまで排気し、その後高純度窒素ガスを導入して圧力1.3 Paでスパッタリングを行った。基板にはサファイア(α-Al2O3)c面を用いた。基板温度は200 ℃から300 ℃の範囲で行った。高周波電力は50W から150Wの範囲で行った。キャリアーが正孔( p型)か電子( n型)であるかはゼーベック効果とホール効果によって判断した。X線回折( Cukα)により薄膜の結晶構造解析を行った。薄膜中に含まれている元素分析はX線光電子分光法(XPS )、SIMS(2次イオン質量分析)により決定した。
【0024】
(2) Mg-N 結合を導入した p型ZnO の作製は次のようにして行うことができる。
(2.1)ZnO(99.999%)の粉体にMg3N2 粉体を20% あるいは10% 混ぜた粉体をターゲットとして使用した。スパッタリング装置のチャンバーを4 ×10-4 Pa まで排気し、その後高純度窒素ガスを導入して圧力1.3 Paでスパッタリングを行った。基板にはサファイア(α-Al2O3)c面を用いた。基板温度は200 ℃から250 ℃の範囲で行った。高周波電力は50Wから100Wの範囲で行った。キャリアーが正孔( p型)か電子( n型)であるかはゼーベック効果とホール効果によって判断した。X線回折( Cukα)により薄膜の結晶構造解析を行った。薄膜中に含まれている元素分析はX線光電子分光法(XPS )、SIMS(2次イオン質量分析)により決定した。
【0025】
(2.2) 2 つの独立したZnO ターゲットとMg3N2 ターゲットを用いて、薄膜作製を行った。スパッタリング装置のチャンバーを5 ×10-4Paまで排気し、その後高純度窒素ガスを導入して圧力7 Paでスパッタリングを行った。基板にはサファイア(α-Al2O3)c面を用いた。基板温度は200 ℃から250 ℃の範囲で行った。キャリアーが正孔( p型)か電子( n型)であるかはゼーベック効果によって判断した。X線回折( Cukα)により薄膜の結晶構造解析を行った。
【0026】
(3) Li-N 結合の導入による p型ZnO の作製は次のようにして行うことができる。
Li金属シート(形状は10 mm ×10 mm × 0.25 mm) を窒素プラズマ中(1.3Pa )で処理して表面をLi3Nにした。この表面を窒化したLiシートをZnO (99.999%)の粉体の上に置いたものをターゲットとした。このシートの数によりLi3NのZnO への添加量を制御した。スパッタリング装置のチャンバーを4 ×10-4 Pa まで排気し、その後高純度窒素ガスを導入して圧力1.3Pa でスパッタリングを行った。基板には石英ガラスあるいはサファイア(α-Al2O3)c面を用いた。基板温度は200 ℃から500 ℃の範囲で行った。高周波電力は50W から150Wの範囲で行った。キャリアーが正孔( p型)か電子( n型)であるかはゼーベック効果とホール効果によって判断した。X線回折( Cukα)により薄膜の結晶構造解析を行った。薄膜中に含まれている元素分析はX線光電子分光法(XPS )、SIMS( 2次イオン質量分析)により決定した。
【0029】
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
実施例1
ZnO にBe−N 結合のドーピングを行った。
【0030】
ZnO 粉体の上に予め表面を窒化させたBe金属シートを置いたものをターゲットとして、ZnO にBe-N結合のドープを試みた。Be金属シートは縦50mm、横50mm、厚さ2.5mm を1/2 、1/4 、1/8 分割したものを用いた。薄膜作成後はZnO ターゲットに生成した酸素欠陥を減少させるため、Beシートを取り除いて、酸素雰囲気中1.3 Pa、150W、 2時間プラズマ酸化処理を行った。
【0031】
ZnO はスッパターされる過程で酸素欠陥に成りやすい。すなわちZnO ターゲット表面では若干の酸素が存在し、この微少の酸素によりBe金属の窒化が阻害されBeO が形成する可能性がある。そこで、Be金属が窒化されているかどうかを確認するため、ZnO 粉体表面にBe金属1/2 シート(縦12.5mm×横25mm×厚さ2.5 mm)を4 枚置いて150Wで薄膜堆積を行った。堆積したZnO を完全に再昇華させるため基板温度を500 ℃にした。堆積した薄膜のXR(X 線回折)から堆積した薄膜はBe3N2 であることが判明した。従って、ZnO 粉体ターゲットから発生する酸素はBe-N結合のドーピングには余り影響を与えていないことが判明した。
【0032】
このような製造方法において、ZnO の特性のRF出力依存性を調べた。
70W 、100W、120W、150WでZnO 粉体上に、予め表面を窒化させたBe1/8 シート(縦12.5mm、横6.25mm、厚さ2.5 mm)を8 枚あるいは7 枚のせて薄膜(試料B10 、B11 、B23 、B12 )を作製した。図1 は本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルを示し、(a) はB10 、(b) はB11 、(c)B23は、(d) はB12 である。 X線の回折強度は50Kcps、100kcps 、50kcps、10kcpsである。70W のRF出力で作製した薄膜(B10) のXRD には基板のサファイア(0,0,0,6) 反射が 2θ=41.72°に現れ、ZnO (0,0,0,2) 反射が 2θ =34.4°に認められる。ZnO(0,0,0,2)反射から推定される c軸長は0.51nmと見積もられる。
【0033】
100WのRF出力で作製した薄膜(B11)ではZnO (0,0,0,2) 反射が 2θ =34.76 に認められ、c軸長は0.51618nm となる。試料B10 、B11 とも純粋なZnOdでの0.5206nmに比較して c軸長が若干短くなっている。120Wで作製した薄膜のZnO(0,0,0,2)の反射は 2θ=34.96°に大きくシフトしており、 c軸長は0.51324nm である。 Be-N の結合距離はZnO に比較して短いことからBe-Nの添加量の多いZnO と思われる。更に高い150WのRF出力で堆積させたZnO 薄膜のXRD には 2θ =35.0°にピークと 2θ =35.5°に肩が見られる。 2θ=35.0 °はRF出力120Wで作製されたものと同じである。 2θ =35.5に対応するものはBe、BeO 、Be3N2 とも一致しないことから、更にBe-Nの添加量の多いZnO である。このZnO のc軸長は0.51026nm となり、かなりc軸が短くなっている。図1 のXRD の結果からRF出力120W以上でZnO へのBe-N結合のドーピングが顕著になっていることが判明した。
【0034】
試料B10 、B11 、B23 、B12 薄膜の表面抵抗(2 端子法により測定)、キャリアの種類について表1 に示す。
【0035】
【表1 】
Figure 0004146062
表1 の表面抵抗は2 本の白金端子で測定したものである。表1 から明らかなように抵抗値はRF出力の増大とともに700 MΩから1 MΩと劇的に減少した。ゼーベック効果により各薄膜のキャリアは正孔すなわち p型伝導体であることが判明した。
【0036】
次に、粉体ターゲットを観察し、Be3N2 のドーピングが行われているか検討した。
上述のRF出力70W および100Wでスパッターを行った場合には、ZnO 粉体ターゲットは黒色に変化していた。これは既に述べたように酸素欠陥がZnO 粉体に生じたものである。ところが、120Wでスパッタリングを行った後は、粉体表面はあまり黒くはならず、150Wでのスパッタ終了後は薄い黄色になっていた。窒素イオンにより酸素欠陥が発生しているにもかかわらず、黒くない理由として(1)Be3N2 がZnO 粉体表面にドープされフェルミー準位が低くなっているか、あるいは(2)Be3N2 がドープされたZnO では酸素欠陥が生成しにくくなっている可能性が予想された。
【0037】
そこで、150Wで薄膜(試料B12 )を作製した後、ZnO ターゲットの酸化処理を行わずに、継続して更に135Wで薄膜堆積実験を行った。
堆積した薄膜(試料B13 )のXRD パターンを図2 に示す。XRD には弱いZnO(0,0,0,2)の回折ピークの他にBe3N2 の回折ピークが観測された。ターゲットは黄色のままであった。この結果は150W、135WのRF出力で連続して薄膜堆積実験を行うと、ZnO 粉体表面のスパッタリングと同時にBe3N2 がZnO 粉体表面にドープされ、その効果が蓄積されていることを意味している。従って、135W以上では堆積過程でZnO へのBe3N2 の添加量が堆積時間と共に増加していることを示唆している。
【0038】
このドープの蓄積効果を確認するためにBe金属シートを全部取り除いて150Wで薄膜作製を行った(試料B8)。ターゲットのZnO の粉体は薄い黄色のままであった。更に70W で薄膜の堆積を行った(試料B9)ところ、ZnO 粉体ターゲットは黒く変化していた。
図2 は本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はB13 、(b) はB8、(c) はB9である。XRD においてZnO (0,0,0,2)反射が 2θ=34.45°、 2θ=34.43°に観測された。得られたZnO 薄膜のc軸長はB8が0.5207nm、B9が0.5201nmであり、純粋なZnO の値をほぼ一致している。作製された薄膜(B13、B8、B9) の物性を表2 に示す。
【0039】
【表2 】
Figure 0004146062
表2 の表面抵抗は2 本の白金端子で測定したものである。試料B13 の表面抵抗は2 MΩから100 MΩと場所によってかなり変化していた。これはXRD から明らかなように 2相が混在しているためである。試料B8は0.2 MΩで n型であった。
【0040】
この試料を200 ℃、13時間、1 気圧の酸素中でアニールすると5 MΩの抵抗を持つ p型のZnO に変化した(試料B8)。試料B9がは20から30 MΩの抵抗を示し p型であった。この結果はZnO ターゲットの表面にBe3N2 がドープされており、高いRF出力でスパッタを行うと堆積されたZnO 膜中に大量の酸素欠陥が生成すること、比較的低温のアニールで酸素欠陥の一部が消失して p型に変化することがわかる。弱いRF出力では酸素欠陥の発生が少なく、堆積直後のZnO 薄膜が p型になっていることが判明した。
【0041】
また、窒素雰囲気でZnO 薄膜を作製すると、ZnO 粉体あるいは薄膜中に大量の酸素欠陥が生じる。前述したようにRF出力が大きいほど酸素欠陥の発生も顕著である。そこで、微量の酸素を添加して酸素欠陥を抑制することができるかを検討した。
試料B13 にはZnO とBe3N2 の 2相が存在しており、ターゲットのZnO 表面には過剰のBe3N2 がドープされている。実際ターゲットの様子は黒くなく黄色であった。このターゲットの表面の状態は試料B6を作製した直後と同じである。
【0042】
そこでBe金属シートを取り除いて、酸素雰囲気、1.3 Paで薄膜堆積を行った(試料B14 )。この薄膜のXRD にはZnO (0002)のみが観測され、c軸長はO.5204nmとドープなしのZnO のc軸長と同じであった。また、この薄膜は絶縁体であった。120Wで3 回薄膜堆積を行った後(試料B25 、B26 、B27 )、Be金属シートを除いて、4 ×10-3Paの酸素を混ぜて薄膜堆積を行った。得られた薄膜( 試料B28 )は n型で30 kΩ程度の低い抵抗値を示した。 ZnOへのN あるいはBe3N2 のドープが完全に抑制されていることが分かる。同じターゲットで更に低い濃度1.3 ×10-3Paの酸素を導入して薄膜堆積を行ったところ絶縁体となった(試料B29 )。図3 は本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はB28 、(b) はB29 である。また表3 には試料B28 、B29 の物性を示す。
【0043】
【表3 】
Figure 0004146062
この結果は微量の酸素、すなわち1.3 ×10-3Pa程度の存在下でも p型ZnO の作製にとって好ましくないことが判明した。これは酸素欠陥の抑制よりもBeの窒化およびドープが p型ZnO 作製に支配的に影響していることを意味している。
【0044】
次に、5 個の代表的な薄膜試料について抵抗率を測定した。抵抗率の算出は Van der Paw 法により、キャリアの判定はゼーベック効果によった。これらの薄膜試料の作製条件、抵抗、抵抗率について表4 に示す。
【0045】
【表4 】
Figure 0004146062
図4 は本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はB22 、(b) はB30 、(c) はB36 である。
但し、試料B36 はターゲットとしてZnO のみを用いているが、その前にターゲットとしてZnO とBeシート(1/16×16+1/8 ×7 )を用い150W、120WのRF出力で試料B34 、B35 を作製している。そのため上述のように、ZnO ターゲット表面にはBe3N2 がドープされている。試料B13 では 2相が現れるほど過剰にBe3N2 を添加しているが、抵抗率が極端に下がるわけではない。試料B22 では抵抗率は極めて低い。試料B22 のXRD はZnO(0,0,0,2)のみが現れており、c軸長の減少はほとんど認められない。従ってZnO へのBe3N2 の添加量はかなり少ない。試料B22 の結果から適量のBe3N2 の添加によって低抵抗の p型ZnO が生成出来ることが確認できた。
【0046】
ゼーベック効果により正孔伝導体であると判断された試料B51 に対して、Hall効果の測定を行った。Hall効果により決定されたキャリア濃度および正孔の移動度を表5 に示す。Hall効果の測定からもキャリアは正孔であり p型伝導体であることが判明した。
【0047】
【表5 】
Figure 0004146062
試料B36 に対して X線光電子分光法(XPS )により薄膜の組成分析を行った。薄膜作製条件は既に記載した。図5 は本発明に係る p型酸化物半導体のXPS スペクトルであり、(a) はZn(2p)、(b) はO(1s) 、(c) Be(1s)、(c) はN(1s) である。これより、ZnO 膜中にBeとN が含有されていることが確認できた。N の束縛エネルギーは窒化物のものと一致しており、ZnあるいはBeとの間で結合が存在していることを意味している。各元素の存在比はZn:O:Be:N=46% :43%:3.5%:7%と見積もれた。N の含有量は7%とかなり多くBeの含有量は3.5%程度と比較的低い。N はBeのほぼ2 倍の含有量を持っているが、これはBe3N2 から予想されるN/Be比の値 2/3よりもはるかに多い。これはBe3N2 の形態でドープされると同時に、単独でN がZnO 中にドープされZn-N結合を形成していることを意味している。
実施例2
Mg-N結合を導入したp 型ZnO の合成をつぎの2 つの方法で行った。
【0048】
(1)ZnOとMg3N2 混合粉体をターゲットとした場合
ターゲットはZnO (99.999%)の粉体にMg3N2 粉体を混ぜた粉体を使用した。スパッタリング装置のチャンバーを4 ×10-4Paまで排気し、その後高純度窒素ガスを導入して圧力1.3Pa でスパッタリングを行った。基板にはサファイア(α-Al2O3)c面を用いた。RF出力、基板温度、 ZnOとMg3N2 の割合を変化させて薄膜作製を行った。
【0049】
代表的な試料に対して薄膜作製条件と物性値を表6 に示す。
【0050】
【表6 】
Figure 0004146062
表6 から明らかなように試料M1、M4、M18 では数 MΩから数十 MΩ程度の抵抗を示し、またゼーベック効果から p型であることが判明した。抵抗値とRF出力との間には強い相関性がある。すなわち、RFが70W の場合が最も抵抗が低く、それ以外のRF出力では抵抗値はかなり高い。
【0051】
図6 は本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はM1、(b) はM10 である。c軸長は大部分の試料において(例外は試料M4)純粋のZnO に比べてわずかに長くなっている。しかし、その変化は極めて少ない。
(2)2つの独立したZnO とMg3N2 ターゲットを用いた場合
2 つのカソード、すなわちZnO ターゲット(直径1 インチ)とMg3N2 ターゲット(直径1 インチ)を有するスパッタリング装置により薄膜作製を行った。2 つのターゲットは独立のRF電源により放電させた。ZnO へのMg3N2 のドープ量はZnO ターゲット(直径1 インチ)とMg3N2 ターゲット(直径1 インチ)を有するスパッタリング装置により薄膜作製を行った。2 つのターゲットは独立のRF電源により放電させた。ZnO へのMg3N2 のドープ量はZnO ターゲット(直径1 インチ)とMg3N2 ターゲット(直径1 インチ)に加えるRF出力によってを制御した。ZnO へのRF出力100W、Mg3N2 へのRF出力30W のときに、2 MΩの表面抵抗(2端子法)で p型伝導を示す薄膜が得られた。この薄膜のXRD 測定にはZnO(0,0,0,2)反射のみが得られ、 c軸長は0.5215nmであった。
【0052】
図7 は本発明に係る試料M1のXPS スペクトルであり、(a) はZn(2P)、(b) はO(1s) 、(c) はMg(2p)、(d) はN(1s) である。酸素O(1s) は2 つに分裂しており、531.9eV のピークはOHによるものである。Mgは金属ではなく窒化物あるいは酸化物によるものであるが、どちらであるか判断は難しい。窒素も2 つに分裂しており396.47eVは窒化物に、399.33eVはNH2 、NOなどに対応している。このXPS の測定結果から、薄膜中にOHやNH2 といった分子が存在していることが判明した。これはZnO 粉体に混ぜたMg3N2 が大気中の水蒸気と反応してMg(OH)2 とNH3 を生成するが、その分解生成物も一緒にスパッタされて薄膜内部に取り込まれたものである。
【0053】
試料M1の組成はZn:O:Mg:N=37.4%:47.3 %:3.8%:11.5% と見積もれた。かなりの窒素が試料中に存在し、その含有されている窒素の中で70% は窒化物に帰属される。従って、ZnO の中に高濃度の金属−窒素結合が導入されている。これが p型伝導の原因であることは明らかである。
実施例3
Li-N結合を導入した p型ZnO の合成を行った。
【0054】
ZnO 粉体上に。表面を窒化したLi金属板3 枚を並べターゲットとし、表7 に示す薄膜(試料L1)の作製条件のスパッタを行った。
【0055】
【表7 】
Figure 0004146062
図8 は本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルである。ZnO (1,0,-1,0)、ZnO(0,0,0,2)、ZnO(1,0,-1,1) の各回折ピークが 2θ=31.7 °、 2θ=34.3 °および 2θ=36.1 °に観測され多結晶ZnO 薄膜であることが分かる。
【0056】
この薄膜スパッタは堆積直後の電気抵抗は1010Ω以上の絶縁体であった。400 ℃、6 時間、1気圧酸素中でアニールを行ったところ、表面抵抗は0.5 MΩ、抵抗率は18Ωcmに低下した。ゼーベック効果より p型伝導体であることが判明した。その後、更に400 ℃、1 気圧酸素中で、10時間アニールを行ったところ、再び1010Ω以上の絶縁体になった。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、II 族酸化物中に I 族窒化物または II 窒化物のなかの少なくとも1 つ、例えばLi-N、Be-N、Mg-N など、からなる金属−窒素結合を有するp 型酸化物半導体としたため、化学的電気的に安定な酸化物半導体のp-n 制御が可能となり、次のような効果がもたらされる。
【0058】
II(a)族の酸化物、例えばZnO 3eV 以上のバンドギャップを持ち、光遷移が直接型であるため、紫外線領域の光発光素子、受光素子として利受光素子として利用される。光の波長が短くなると空間分解能が向上するのでCD(コンパクトディスク)、リソグラフィーなどで従来の長波長レーザダイオードの代わる。パソコンの普及でディスプレーが大量に使用されているが、通常のブラウン管の他に液晶、有機ELなどが注目されている。紫外線発光素子で色素を励起することにより3原色を容易に生み出すことが出来る。従って薄くて高輝度のディスプレーが実現出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1 】本発明に係る p型酸化物半導体のXRD のスペクトルを示し、(a) はB10 、(b) はB11 、(c)B23は、(d) はB12 である。
【図2 】本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はB13 、(b) はB8、(c) はB9である。
【図3 】本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はB28 、(b) はB29 である。
【図4 】本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はB22 、(b) はB30 、(c) はB36 である。
【図5 】本発明に係る p型酸化物半導体のXPS スペクトルであり、(a) はZn(2p)、(b) はO(1s) 、(c) Be(1s)、(c) はN(1s) である。
【図6 】本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルであり、(a) はM1、(b) はM10 である。
【図7 】本発明に係る試料M1のXPS スペクトルであり、(a) はZn(2P)、(b) はO(1s) 、(c) はMg(2p)、(d) はN(1s) である。
【図8 】本発明に係る p型酸化物半導体のXRD スペクトルである。

Claims (3)

  1. II 族酸化物中に I 族窒化物または II 族窒化物のなかの少なくとも 1 つからなる金属−窒素結合を有するp型酸化物半導体であって、前記 II 族酸化物は ZnO であり、前記 I 族窒化物は Li 3 N であり、前記 II 族窒化物は Be 3 N 2 または Mg 3 N 2 の少なくとも 1 つであることを特徴とする p 型酸化物半導体。
  2. 前記II族酸化物中に 前記I族窒化物または前記II族窒化物の少なくとも1 つをスパッタリングにより添加することを特徴とする請求項1 に記載の p型酸化物半導体の製造方法。
  3. 前記 p型酸化物半導体の製造方法において、前記II族酸化物および前記I族窒化物またはII族窒化物をターゲットとし、窒素ガスを用いたスパッタリングにより、200℃以上に温度設定された基板に両者を同時に堆積させることを特徴とする請求項2に記載のp型酸化物半導体の製造方法。
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