JP4145606B2 - 鋼板の下面冷却装置、鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高強度鋼板等の製造工程における、仕上げ圧延後の高温鋼板の冷却に関する。
【0002】
【従来の技術】
引張強度で490MPa以上の高強度鋼の製造工程では、一般に冷却工程を伴うが、冷却開始温度が高く、冷却停止温度が低いので、冷却温度範囲が広く、温度ムラが生じやすい。さらに製品の強度が高く、冷却後に発生した平坦不良(反り、耳波、中伸び形状)をオンラインレベラーで完全に矯正することができない場合がある。
【0003】
従って、冷却前の形状を平坦にし、冷却中に幅及び長手方向の温度ムラの発生を防止し、冷却後に形状不良を発生させないことが重要となる。さらに製品の材質強度の、主として上下面間のバラツキを防止するには、冷却中の鋼板表面温度を均一に制御することが重要である。
【0004】
一般に鋼板上面は冷却水が滞留し攪拌されるが、下面では鋼板に衝突した冷却水は落下するので、同一水量なら冷却能は上面側が大きく、スプレーノズル等の冷却方法で同じ冷却能を得るには、下面冷却ノズルは上面冷却ノズルの約2倍の水量が必要である。このため冷却ゾーン全体の最大冷却能力、冷却能制御範囲が小さくなり、鋼板サイズにより停止温度のバラツキが大きくなる。また、下面冷却能をあげるための冷却面積の拡大には限界がある。一般に鋼板とノズルとの衝突を避けるべく鋼板下面から下方に離隔してノズルが配置されるので、ロールと板との間の狭い場所には冷却水が衝突し得ないからである。
【0005】
さらに季節変動による水温変化により上面冷却能は大きく左右される。この理由として、鋼板上面の滞留水の面積割合が大きく、水温の影響が大きいためであると考えられる。一方、下面の冷却能は、水温の変化にはそれほど大きく左右されないので(一般には上面の約半分といわれている。)、上面の冷却能の変化に合わせて下面の水量を大きく変化させる必要がある。しかし、下面は上面に比べ水量も多く(上面の約2倍)、目標とする冷却停止温度に対しはずれる確率が高くなる。
【0006】
このような問題点に対して、特開2001−1027号公報には、水面下にノズルを備える水槽を配置し、下部ノズルから冷却水を噴出させ、同時に水槽内の水を随伴水流として鋼板下面に衝突させることで、大量の水を冷却水として使用することにより冷却能を増大させる方法が開示されている。
【0007】
また、特公平5−86298号公報には、鋼板下面と平行な上面を有するノズルヘッダの幅方向と長手方向に柱状冷却水噴射ノズル列を複数設け、長手方向に沿う各ノズル列は鋼板下面に向かう角度を放射状にして噴射させる鋼板下面冷却装置の技術が開示されている。この技術によれば、ロール間鋼板下面の全域を冷却面積として確保可能で、冷却水の流速が低くても、冷却能が増大するとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開2001−1027号公報に開示された方法では、特に夏季に水温が上昇した場合に著しく冷却能が悪化したり、流量を下げたりした場合には、流速が小さくなり、水槽内の水膜を突き破って鋼板下面に冷却水が衝突することができない場合が生じるという問題があった。
【0009】
また、特公平5−86298号公報に開示された技術では、本願発明者らの確認試験によれば、高強度鋼で600℃を超える高温域からの冷却では充分な下面冷却能力の向上が得られないという問題もあった。
【0010】
そこで、本発明は、限られた総水量の中で鋼材の下面冷却能力を向上させ、特に高温からの水冷時に下面冷却能力を大きく向上させることにより、高強度鋼の生産性と製品品質とを同時に向上させる、鋼板の下面冷却装置、鋼板及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、水平方向のロール間にある鋼板の下面に垂直に衝突する複数列の柱状噴流と、斜めに衝突する複数列の柱状噴流による冷却試験を実施した。この結果、鋼板表面温度が600℃以下では、斜めに噴射したほうが温度降下量は大きかったが、600℃以上では逆に垂直に噴射したほうが温度降下量は増大した。
【0012】
この原因は以下のように考えられる。すなわち、斜めに噴射した冷却液は鋼板表面温度が600℃以下においてはロール間の濡れ面積を増大させた効果で温度降下の量が大となるが、鋼板表面温度が600℃以上になると鋼板表面に発生する蒸気膜を強制排除する力が弱く、蒸気膜の上を滑ってゆき、冷却液が鋼板表面に直接衝突することができないので温度降下の量が小さくなった。
【0013】
一方、垂直に噴射した冷却液は鋼板表面に発生する蒸気膜を強制排除する力が強く、鋼板表面温度が600℃以上の場合この効果により温度降下の量が大となるが、鋼板表面温度が600℃以下になるとロール間の濡れ面積の大小による効果の方が影響力を増して、斜めに噴射した場合より温度降下の量が小になったものと考えられる。
【0014】
本願発明者らは、これらの結果から、垂直な噴射と斜め方向の噴射とを組み合わせれば、600℃以上の温度からでも十分な冷却能を有する冷却装置を得ることが可能であるとの着想を得た。すなわち、パスライン下方に配置された下面ヘッダ直上の部分には、冷却液を垂直噴射し、両側のロール近傍の部分には冷却液の斜め噴射を行うことで、ロール間トータルの冷却を効果的に行うことが可能となる。
【0015】
以下、本発明について具体的に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0016】
上記課題を解決するために提供される本発明の第1の態様は、図5に示すように、パスライン下方のローラ間に冷却液を噴出するヘッダ(3)を備え、ヘッダ(3)は複数列の垂直噴射ノズル群と、垂直噴射ノズル群のパスライン方向の前後端に各1列の斜め噴射ノズル群とを備え、ヘッダ(3)の、パスライン入側に備えられる1列の斜め噴射ノズル群は、冷却液をパスライン入側へ向けて噴出可能なように配置されるとともに、ヘッダ(3)の、パスライン出側に備えられる1列の斜め噴射ノズル群は、冷却液をパスライン出側へ向けて噴出可能なように配置されることを特徴とする鋼板の下面冷却装置である。ここに「垂直噴射ノズル群」とは、冷却液を鋼板下面に略垂直に噴射するノズルの群をいう。また「斜め噴射ノズル群」とは、冷却液を鋼板下面に所定の噴射角(0°及び90°を除く。)をもって噴射するノズルの群をいう。
【0017】
この本発明の第1の態様によれば、垂直噴射ノズル群より噴射された冷却液は、鋼板下面に衝突する力が強いので、広い温度域に亘り鋼板表面に発生する蒸気膜を強制排除して、鋼板下面に直接接触することにより鋼板下面温度降下に寄与する。一方この垂直噴射ノズル群のパスライン方向の両端に各1列配置された斜め噴射ノズル群より噴射された冷却液は、両側にあるロール近傍の冷却しにくい部分に達して鋼板下面の濡れ面積を増大させて冷却効率を向上させる。このようにパスライン方向に関して、垂直噴射の前後に斜め噴射を配置することにより、高温度の鋼板下面の冷却効率を高めることができる。
【0018】
なお、斜め噴射ノズルを各2列ずつ以上配置すると、内側鋼板下面に衝突した冷却液が外に向かって流れるときに、前後端各一列の斜め噴射ノズルの冷却水と干渉して冷却効果が低下し、さらに垂直方向に噴射するノズルの面積がその分だけ減少するので冷却効果が低下して好ましくない。
【0019】
上記態様において、各噴射ノズル群のうち垂直噴射ノズル群及びパスライン入り側の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとして柱状噴射ノズルを使用し、パスライン出側の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとしてフラットスプレーノズルを使用してもよい。
【0020】
このようにすれば、垂直噴射ノズル群から噴射される冷却水の衝突運動量を大きくとることができるので、ヘッダ直上部エリアの鋼板下面の冷却を効果的に行うことができる。また、入り側の一列の斜め噴射ノズル群から噴射される冷却水の衝突運動量も大きく取れるので、特に表面温度が高い入り側における鋼板下面の蒸気膜を排除して、充分な冷却を確保することができる。さらに、パスライン出側の一列の斜め噴射ノズル群はフラットスプレーノズルにされているので、鋼板の下面温度が多少低下(600℃以下)した領域を広範囲に亘って冷却することができる。なお、斜め噴射において柱状噴流を採用する場合、ノズル径は5mm以上とすることが衝突運動量を大として冷却能を向上する観点から好ましい。
【0021】
上記態様において、柱状噴射ノズルの導管長をL、径をDとしたとき、
L≧3D
なる関係が成立するように構成してもよい。
【0022】
このように構成すれば、噴射する冷却液の直進安定性を増加させて、鋼板下面への衝突運動量を大きくして蒸気膜排除を容易なものとすることができる。
【0023】
また上記態様において、斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルの噴射角を45°以上、90°未満であることとしてもよい。ここに「噴射角」とは、鋼板下面と噴射方向とがなす角度をいう。
【0024】
このようにすれば、蒸気膜を効率よく排除でき、冷却能を向上することができる。また、温度ムラの発生を防止するという観点から、各斜め噴射ノズル群のノズルは鋼板の板幅方向に前後に位置をずらせたいわゆる千鳥配列とすることが好ましい。従って本発明におけるノズルの「列」は、一直線上に配列されたもののほかに、上記千鳥配列の例のように一定幅の中に配列されたものをも含む概念である。
【0025】
さらに上記態様において、垂直噴射ノズル群及び斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルを、それらの噴出口と前記パスラインを通過する鋼板下面との間の距離が150mm以下に保たれるように配置してもよい。
【0026】
このように配置した場合、ノズルの噴出口と鋼板下面との間の距離が短縮されるので、その隙間に冷却液を充満させることができ、上面冷却と同様の浸漬攪拌状態の強冷却状態を実現して効率よく下面冷却を行うことが可能となる。従って下面冷却液量/上面冷却液量の比を低く抑えることができ、かつ鋼板の反りの発生を防止することができる。
【0027】
上記のように構成した場合にはさらに、前記パスラインを挟んで、対向して配置される上方のヘッダから噴出される単位時間当たりの冷却液量の、1.3倍以下の冷却液量を噴射するようにされた下方のヘッダを備えるように構成することもできる。さらに好ましくは下方のヘッダから噴射される冷却液の量は上方ヘッダの1.2〜1.0倍である。
【0028】
このように構成した場合には、下面冷却液量/上面冷却液量の比を低く抑える(1.0に近づける。)ことができ、限られたポンプ容量の中で冷却効率をさらに高めることができる。
【0029】
あるいは、上記のように構成した場合さらにヘッダとパスラインとの間に、衝突防止カバーを設けてもよい。
【0030】
このようにすれば、鋼板がパスラインから外れるような不測の事態が生じても、鋼板とノズルとの衝突を回避して、ノズルの破損を未然に防止することができる。
【0031】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様にかかる鋼板の下面冷却装置(上記した各変形例を含む。)を下流側に備えた熱間圧延装置により前記課題を解決する。
【0032】
この第2の態様の熱間圧延装置によれば、目標とする冷却停止温度はずれ発生率が大幅に減少し、製造される鋼板の機械的性質を安定させることができる。
【0033】
本発明の第3の態様は、上記第1の態様にかかる鋼板の下面冷却装置(上記した各変形例を含む。)を含む製造装置により製造された、引張強度490MPa以上の高強度鋼である。
【0034】
この第3の態様の高強度鋼は、上下面の冷却能の差がほとんどなく製造されるので、厚み方向で材質のばらつきや上下方向の形状不良がない。
【0035】
本発明の第4の態様は、上記第1の態様にかかる鋼板の下面冷却装置(上記した各変形例を含む。)を使用して鋼板を表面温度600℃以上から冷却する工程を含むことを特徴とする鋼板の製造方法である。
【0036】
この第4の態様にかかる鋼板の製造方法によれば、600℃の高温からの冷却に関して上下面の冷却能の差がほとんどないので、厚み方向で材質のばらつきや上下方向の形状不良がない高強度鋼を製造することができる。また夏季と冬季との冷却液の温度差がある場合であっても、下面冷却装置の冷却制御範囲を拡大することができるので、冷却停止温度的中率を向上させ、鋼板品質の向上を図ることができる。
【0037】
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下本項においては、試験装置、冷却液噴射方向、ノズルの平面的配置、鋼板とノズルとの間の距離、水量比、斜め噴射ノズルの噴射角、の各項に分かって本発明の開示を行う。
【0039】
<1> 試験装置
実機での鋼板下面の冷却性を再現するため、図1に示すような試験装置を作製した。試験板として9.3x300x1000mmの鋼板を使用し、試験板の内部の1/4厚さの位置に熱電対を溶着にて埋め込んだ。試験板は雰囲気加熱炉中で1000℃の温度で約20分間均熱した後、移動台車下面にセットし、冷却液を噴出させつつ冷却ヘッダ上を移動速度120mm/秒にて、図の左側から右方向に移動させて温度変化を測定した。その後、冷却液の噴出を停止して移動速度500mm/秒にて、元の位置に戻した。そして再び冷却液を噴出させつつ冷却ヘッダ上を移動速度120mm/秒にて、図の左側から右方向に移動させて温度変化を測定した。
【0040】
試験板下面冷却用のノズルヘッダは水平方向にロールピッチとして750mm離隔された一対のロール(400φ)の間に配置された。ノズルヘッダ噴出口と試験板下面との間の距離は150mmに設定された。
【0041】
ノズルヘッダの長さは350mmであり、冷却液の噴流がヘッダ上面から試験板下面に向けて上向きに噴射される。従って試験板は、350mmのロール間を右方向に2回移動する間に2回の強制冷却を受ける。冷却液として上水(以下において「冷却水」という。)を使用した。冷却水の噴射圧力0.1〜0.3MPa、水温30℃に設定した。
【0042】
<2> 冷却水の噴射方向
以上に説明した試験装置を使用して、ノズルヘッダからの冷却水の噴射方向を変化させて冷却性能を測定した。
【0043】
(比較例1)
図2は、本発明に対する比較例1として使用された下面冷却装置のノズルヘッダ1及びその冷却能を示し、(a)は、ノズルヘッダ1からの冷却水の噴射方向を示す概略図である。このノズルヘッダ1によれば冷却水は放射状に試験板の下面に噴射される。また、(b)は試験板上面側にもノズルヘッダが設けられた場合の、上下の冷却能を両ロール間の方向に沿って比較して示す図である。
【0044】
図2(b)に示されている冷却能は、次のようにして得ることができる。まず、3mm厚鋼板の試験材に50mmピッチで熱電対を15本長手方向に溶着する。この試験材を1000℃に加熱してロール間にセットし、ノズルヘッダから冷却水を噴射して冷却する。これにより得られた15本の冷却曲線から、鋼板の比熱、比重、水温、と鋼板表面との温度差等より総括平均熱伝達率を算出し、これを図示する。なお上記試験は鋼板を静止させた状態にて行うものとする。
【0045】
この場合における下側ノズルヘッダ1への供給水量に対する上側ノズルヘッダへの供給水量の比(以下において「水量比」という。)は2.5である。このようにした場合ロール間の中央部では、下面の冷却が勝るが、両側の広い領域においては上面の冷却が勝っている。これは、ロール間の中央部においては冷却水がほぼ垂直に試験板下面に衝突するので、蒸気膜を排除することができるが、両側においては、斜めに試験板下面に衝突するので、蒸気膜の排除をすることができないためである。ただし、ロール近傍への冷却水の供給は行われているので、以下に説明する比較例2の場合より、両側部における上面との冷却能の差は小さいものである。
【0046】
(比較例2)
図3は、本発明に対する比較例2として使用された下面冷却装置のノズルヘッダ2及びその冷却能を示し、(a)は、ノズルヘッダ2からの冷却水の噴射方向を示す概略図である。このノズルヘッダ2によれば冷却水は柱状かつ垂直に試験板の下面に噴射される。また、(b)は試験板上面側にもノズルヘッダが設けられた場合の、上下の冷却能を両ロール間の方向に沿って比較して示す図である。この場合における水量比は2.0に設定されている。このようにした場合ノズルヘッダ2の直上の部分では、下面の冷却が勝るが、その両側の領域においては上面の冷却が大幅に勝っている。これは、ノズルヘッダ3の直上の部分においては冷却水がほぼ垂直に試験板下面に衝突するので、蒸気膜を排除することができるからである。一方、両側のロール近傍においては、冷却水が供給されないために下面の冷却能が上面と比較して大きく劣っている。
【0047】
図4は、上記比較例1及び2のノズルヘッダ1、2を図1の試験装置に使用して、その冷却能を測定した結果を比較して示す図である。図4において縦軸は、熱電対により測定された試験板温度、横軸は試験開始からの経過時間を秒で示している。図にも示されているとおり、800℃直下の高温域においては冷却水を試験板下面に柱状垂直に噴射するノズルヘッダ2の冷却能が、冷却水を放射状に噴射するノズルヘッダ1を上回っている。これは、高温域においては膜沸騰状態が支配しているので、冷却水の垂直噴射にて広い範囲に亘り蒸気膜を排除することができるノズルヘッダ2の冷却能が勝っていたためである。これに対して600℃以下の中温域においては遷移沸騰状態となるため、両側のロール近傍まで広く冷却水を噴射できるノズルヘッダ1の冷却能が勝っている。
【0048】
(実施例1)
図5は、本発明にかかる実施例1として使用された下面冷却装置のノズルヘッダ3及びその冷却能を示し、(a)は、ノズルヘッダ3からの冷却水の噴射方向を示す概略図である。このノズルヘッダ3によれば冷却水は両端部を除きその大半は柱状かつ垂直に試験板の下面に噴射される。そして、試験板の移動方向の前後端部からは斜め方向に冷却水が噴射される。具体的には、ヘッダの上端両側の角の部分を水平方向21mm、垂直方向18mmの範囲で削り取って傾斜面を形成し(ノズルをねじ込み式とする場合には水平方向10mm、垂直方向3mmの範囲を削り取って傾斜面を形成)、そこからロール近傍の空冷部に向けて、噴射角60度、穴径6mmにて上流側と下流側とに、各一列の斜め噴射ノズルを確保した。なお、垂直噴射ノズル群及び、入り側(図の左側)の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとして柱状噴射ノズルを使用し、出側(図の右側)の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとしてフラットスプレーノズルを使用した。
【0049】
一方、(b)は試験板上面側にもノズルヘッダが設けられた場合の、上下の冷却能を両ロール間の方向に沿って比較して示す図である。この場合における水量比は1.7に設定されている。このようにした場合ノズルヘッダ3の直上の部分では、下面の冷却が大きく勝り、その両側の領域においても上面に劣らぬ冷却能を得ている。これは、ノズルヘッダ3の直上の部分においては冷却水がほぼ垂直に試験板下面に衝突するので、蒸気膜を排除することができ、かつ両側のロール近傍に、斜め噴射ノズルから冷却水が供給されるため、下面の冷却能が上面と比較して遜色ないものとなるからである。
【0050】
(実施例2)
図6は、実施例1とは異なる形状を有するノズルヘッダ4を示す図である。このノズルヘッダ4においても冷却水は両端部を除きその大半は柱状かつ垂直に試験板の下面に噴射される。そして、試験板の移動方向の前後端部からは斜め方向に冷却水が噴射される。このノズルヘッダ4を使用しても、ノズルヘッダ3と同等の冷却能を得ることができる。なお、図6に示されるタイプのノズルヘッダは図5(a)に示されるタイプのノズルヘッダに比べ、垂直上向きのノズル数を多く設けることができるという利点がある。
【0051】
<3> 各ノズルの平面的配置
図7は、実施例1又は2(ノズルヘッダ3又は4)における垂直噴射ノズルと斜め噴射ノズルとの平面上の配置の例を示す図である。図において、「白丸」は垂直噴射ノズル、「黒丸」は斜め噴射ノズルを示す。本発明においては、なるべく垂直噴射ノズルを増やし、蒸発膜の強制排除による強冷却域の面積を増やしつつ、かつロール近傍の冷却水の供給が行われにくい領域に向けて、斜め噴射ノズルをヘッダの両端部に一列設けることで、最も大きな冷却効果が得られるようにしている。従って両端部の一列のノズルとして、図7(a)、(c)に示すように垂直噴射ノズルと斜め噴射ノズルとを混在させても良く、また図7(b)に示すように、斜め噴射ノズルのみとしてもよい。さらに図7(d)に示すように、斜め噴射ノズルを両側部に千鳥形に配置してもよい。ただしこの場合、垂直噴射ノズルからの噴射との干渉が起きないように両ノズルの配置を決定する必要がある。
【0052】
<4> 鋼板下面とノズル噴出孔との距離
実施例1においては、ノズルヘッダ噴出口と試験板下面との間の距離を150mmに設定したが、さらにこの距離を短くすれば、蒸気膜を排除する力が大きくなり冷却能が大になるものと考えられる。そこで、上記距離を30〜100mmに近づけて、その隙間に冷却水を充満させ、上面側と同じように浸漬攪拌状態の強冷却状態の実現をはかった。
【0053】
(実施例3)
図8(a)は、ノズルヘッダ5の噴出口と試験板下面との間の距離を50mmまで近づけた状態を示す概略図である。この場合鋼板とノズルヘッダとの衝突を避けるための衝突防止カバーが設けられている。本実施例3と実施例1とを比較した場合、水量比、ノズルヘッダ形状が同じで、ノズルヘッダの噴出口と試験板下面との間の距離のみ異なっている。図8(b)は、実施例3にかかる冷却能を示す図であり、これと実施例1にかかる冷却能を示す図5(b)とを比較すれば明らかなように、実施例3では、下面冷却能が向上し、上面の冷却能を大きく上回っている。図9に示される、実際に上記試験装置にて試験実施した結果においても、高温域から低温域の全てに亘り試験板との距離が近いノズルヘッダ5(実施例3)による冷却能がノズルヘッダ3(実施例1)による冷却能を上回っている。
【0054】
<5> 水量比の検討
実機においては、上面及び下面の冷却に使用する冷却水の総量はポンプ能力により一定値以下に制限されるので、上面の冷却能と下面の冷却能とを均衡させることは、全体としての冷却能を向上する上で重要である。実施例3においては、水量比1.7に設定したところ、下面の冷却能が上面の冷却能を大幅に上回ったので、水量比を下げる(下面の冷却用に供給する水量を下げる。)ことにより、上下両面の冷却能が均衡し、全体としての冷却能をさらに向上させることができるものと考えられる。
【0055】
(実施例4)
図8(c)は、図8(a)に示される構成において、水量比を1.1に下げた場合の、上面側及び下面側の冷却能を比較して示す図である。この例においては、水量比を1.1に設定することで、中央部から両側部に亘って上下の冷却能がほぼ均衡し、全体として最高の冷却能が実現された。
【0056】
上記技術思想を実機に適用したところ、上下面の冷却能の差がほとんどなくなり、特に高強度鋼などの新材料を高温から冷却する場合に、厚み方向で材質バラツキや、反りなど上下方向の形状不良が発生しなくなった。また、夏季や冬季に水温が変動しても、下面冷却装置の制御範囲が拡大したので、冷却停止温度的中率が向上して、良好な品質を持った製品を安定して製造することができるようになった。実機においては、年間を通じた水温の上下変動が±7℃程度あり、これを考慮すると、冬季に上面冷却能が大きくなった場合、最大1.3程度の水量比が必要になる。
【0057】
<6> 斜め噴射ノズルの噴射角の検討
斜め噴射ノズルの噴射角について検討する。検討に当たり、図10に示される試験装置を使用した。この試験装置は、1000℃の温度の下、20分間加熱した試験材を、その下方150mmの位置から柱状噴射ノズルの噴射角を変化させて冷却水を噴射させて冷却するものである。具体的には試験材を、850℃から冷却開始し、10mmずつ離隔した3点において温度測定した。その測定結果により冷却曲線を描き、その曲線から冷却速度を算出した後、比熱、比重、温度差(水温と試験材表面温度の差)から総括熱伝達率を算出し、3点の平均冷却能力を求めた。
【0058】
結果を平均熱伝達係数比と下面ノズル噴射角との関係として、図11に示す。図から明らかなように噴射角45°未満になると急激に平均熱伝達係数比が減少する。噴射角45°以上なら鋼板下面に生じた蒸気膜を効果的に排除することができるが、噴射角45°未満になると鋼板下面への衝突力が弱まり、冷却水は蒸気膜上を滑って裏面に直接触れることができなくなるからであると考えられる。従って、噴射角は45°以上に設定することが好ましい。
【0059】
以上、現時点において、最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う鋼板の下面冷却装置、鋼板及びその製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【0060】
例えば、上記においては、熱間仕上げ圧延後のランアウトテーブル上における鋼板の下面冷却を前提に説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばタンデム型圧延機群の圧延機間においてワークをクーラントにて冷却するような場合にも、本発明は有効である。また冷却媒体として上水を使用する場合について説明してきたが本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、圧縮空気を使用したミスティングジェット(圧縮空気と水とをノズル内外で混合して噴射する方式によるもの)、エマルション、ケミカルソリューション、ミネラルオイル等であってもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の第1の態様によれば、垂直噴射ノズル群より噴射された冷却液は、鋼板下面に衝突する力が強いので、広い温度域に亘り鋼板表面に発生する蒸気膜を強制排除して、鋼板下面温度降下に寄与する。一方この垂直噴射ノズル群のパスライン方向の両端に各1列配置された斜め噴射ノズル群より噴射された冷却液は、両側にあるロール近傍の冷却しにくい部分に達して鋼板下面の濡れ面積を増大させて冷却効率を向上させる。このようにパスライン方向に関して、垂直噴射の前後に斜め噴射を配置することにより、高温度の鋼板下面の冷却効率を高めることができる。
【0062】
上記態様において、各噴射ノズル群のうち垂直噴射ノズル群及びパスライン入り側の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとして柱状噴射ノズルを使用し、パスライン出側の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとしてフラットスプレーノズルを使用すれば、垂直噴射ノズル群から噴射される冷却水の衝突運動量を大きくとることができるので、ヘッダ直上部エリアの鋼板下面の冷却を効果的に行うことができる。また、入り側の一列の斜め噴射ノズル群から噴射される冷却水の衝突運動量も大きく取れるので、特に表面温度が高い入り側における鋼板下面の蒸気膜を排除して、充分な冷却を確保することができる。さらに、パスライン出側の一列の斜め噴射ノズル群はフラットスプレーノズルにされているので、鋼板の下面温度が多少低下(600℃以下)した領域を広範囲に亘って冷却することができる。
【0063】
上記態様において、垂直噴射ノズルの導管長をL、径をDとしたとき、
L≧3D
なる関係が成立するように構成すれば、噴射する冷却液の直進安定性を増加させて、鋼板下面への衝突運動量を大きくして蒸気膜排除を容易なものとすることができる。
【0064】
また上記態様において、斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルの噴射角を45°以上、90°未満であることとすれば、蒸気膜を効率よく排除でき、冷却能を向上することができる。
【0065】
上記のように構成した場合さらにヘッダとパスラインとの間に、衝突防止カバーを設ければ、鋼板がパスラインから外れるような不測の事態が生じても、鋼板とノズルとの衝突を回避して、ノズルの破損を未然に防止することができる。
【0066】
本発明の第2の態様にかかる熱間圧延装置によれば、目標とする冷却停止温度はずれ発生率が大幅に減少し、製造される鋼板の機械的性質を安定させることができる。
【0067】
本発明の第3の態様にかかる高強度鋼は、上下面の冷却能の差がほとんどなく製造されるので、厚み方向で材質のばらつきや上下方向の形状不良がない。
【0068】
本発明の第4の態様にかかる鋼板の製造方法によれば、600℃の高温からの冷却に関して上下面の冷却能の差がほとんどないので、厚み方向で材質のばらつきや上下方向の形状不良がない高強度鋼を製造することができる。また夏季と冬季との冷却液の温度差がある場合であっても、下面冷却装置の制御範囲を拡大することができるので、冷却停止温度的中率を向上させ、鋼板品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】下面冷却試験装置を示す図である。
【図2】比較例1にかかる下面冷却装置の概略図、及びその冷却能を示す図である。
【図3】比較例2にかかる下面冷却装置の概略図、及びその冷却能を示す図である。
【図4】比較例1及び2にかかる下面冷却装置の冷却曲線を示す図である。
【図5】実施例1にかかる下面冷却装置の概略図、及びその冷却能を示す図である。
【図6】実施例2にかかる下面冷却装置の概略図を示す図である。
【図7】ノズルヘッダにおける垂直噴射ノズルと斜め噴射ノズルとの平面上の配置の例を示す図である。
【図8】実施例3及び4にかかる下面冷却装置の概略図、及びその冷却能を示す図である。
【図9】実施例1及び3にかかる下面冷却装置の冷却曲線を示す図である。
【図10】噴射角の冷却性に与える影響を試験する装置を示す図である。
【図11】平均熱伝達係数比と下面ノズル噴射角との関係を示す図である。
【符号の説明】
3、4、5 ノズルヘッダ(ヘッダ)
Claims (7)
- パスライン下方のローラ間に冷却液を噴出するヘッダを備え、前記ヘッダは複数列の垂直噴射ノズル群と、前記垂直噴射ノズル群の前記パスライン方向の前後端に各1列の斜め噴射ノズル群とを備え、
前記ヘッダの、前記パスライン入側に備えられる前記1列の斜め噴射ノズル群は、前記冷却液を前記パスライン入側へ向けて噴出可能なように配置されるとともに、
前記ヘッダの、前記パスライン出側に備えられる前記1列の斜め噴射ノズル群は、前記冷却液を前記パスライン出側へ向けて噴出可能なように配置され、
前記各噴射ノズル群のうち、前記垂直噴射ノズル群及び、前記パスライン入側の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとして柱状噴射ノズルを使用し、前記パスライン出側の一列の斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルとしてフラットスプレーノズルを使用したことを特徴とする鋼板の下面冷却装置。 - 前記柱状噴射ノズルの導管長をL、径をDとしたとき、
L≧3D
であることを特徴とする請求項1に記載の鋼板の下面冷却装置。 - 前記斜め噴射ノズル群を構成する各ノズルの噴射角は45°以上、90°未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼板の下面冷却装置。
- 前記ヘッダと前記パスラインとの間に、衝突防止カバーを設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼板の下面冷却装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の鋼板の下面冷却装置を下流側に備えた熱間圧延装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の鋼板の下面冷却装置を含む製造装置により製造された、引張強度490MPa以上の高強度鋼。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の鋼板の下面冷却装置を使用して鋼板を表面温度600℃以上から冷却する工程を含むことを特徴とする鋼板の製造方法。
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