JP4145030B2 - ソケット着脱治具 - Google Patents

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    • F16L37/56Couplings of the quick-acting type for double-walled or multi-channel pipes or pipe assemblies

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のソケットを同時に操作することができるソケット着脱治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械を構成する多くの部材(シリンダユニットなど)が圧縮空気や作動油等の流体によって動作する。このため、工作機械には作動流体をシリンダユニットなどに送り込むプラグ付きポートが設けられ、一方、流体源につながるチューブ等の先端にはソケットを取り付け、これらプラグとソケットにてカプラを構成する。即ち、ソケットを前記プラグに連結することで、シリンダユニットなどに圧縮空気や作動油を送り込むようにしている。
【0003】
ところで、多数のプラグ付きポートを備えたマシーンに対して、1個づつソケットを連結或いは連結解除していたのでは、作業効率が悪い。そこで、特開平7−332568号公報には、多数のソケット部を継手本体に形成し、この継手本体の両端にシャフトを設け、このシャフトにスプリングを介して多数のソケットを保持する保持板を摺動自在に支持し、スプリングに抗して継手本体と保持板とを接近せしめることで、多数のソケットとプラグとを同時に連結する内容が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
カプラを構成するプラグとソケットには、スリーブとスチールボールからなる係合機構を備えたタイプがある。このタイプのカプラはソケットにスリーブを設け、このスリーブをスプリングに抗して押し下げることによってスチールボールを径方向外方に移動させ、プラグとの係合状態を解除するようにしている。
【0005】
前記した先行技術にあってはスリーブを押し下げる機構がないため、上記したスリーブを備えたソケットについては、同時に複数個、プラグに対して係脱せしめることができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はスリーブを備えたソケットであっても、複数個同時にプラグに対して係脱可能な治具を提供することを目的とする。斯かる目的を達成するため、本発明に係るソケット着脱治具は、スリーブが後退することでプラグの着脱が可能となるソケットを、同時に複数個、プラグに対して着脱する治具において、この治具は互いに平行な第1プレートと第2プレートを備え、前記第1プレートにはガイドピンが固着され、前記第2プレートには、この第2プレートに開設されたガイド孔により前記ガイドピンが挿通され、前記ガイドピンの前記第1プレートと第2プレート間には、前記第1プレートと第2プレートを離反方向に付勢するスプリングが外装され、また、前記第1プレートと第2プレートの対向する端面には、各々グリップが形成され、前記第1プレートにはスリーブを保持する保持孔が複数形成され、前記第2プレートにはソケット本体を保持する保持孔が複数形成され、前記対抗する端面に形成された前記各々のグリップを把持することにより、前記スプリングに抗して前記第1プレートと前記第2プレートを接近せしめることで同時にスリーブが後退する構成とした。
【0007】
また前記第1プレート及び第2プレートに形成された各保持孔の中心と、ソケット着脱治具を第1プレート及び第2プレートと平行に180°回転した際の前記各保持孔の中心とが不一致となるように各保持孔をずらせて形成することで、配管ごとにエアー圧が異なる場合に、誤った配管を接続することを未然に防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るソケット着脱治具の平面図、図2は図1のA−A線断面図、図3はソケットを取り付けた状態を示す図2と同様の図、図4は図3の状態からスリーブを後退させた状態を示す図である。
【0009】
ソケット着脱治具は互いに平行な第1プレート1と第2プレート2を備えている。第1プレート1にはガイドピン3、3の一端がボルト4、4を介して固着され、このガイドピン3、3の他端は第2プレート2に形成したガイド孔5、5に挿通され、ガイド孔5、5を貫通したガイドピン3、3の他端には抜け止め用のナット6、6が固着されている。
【0010】
また、前記ガイドピン3、3を囲むように第1プレート1と第2プレート2の間にスプリング7、7が縮装され、第1プレート1と第2プレート2を平行状態を維持したまま互いに離反する方向に付勢している。
【0011】
また、第1プレート1の前後方向の端面にはそれぞれグリップバー8、9を取付けている。これらグリップバー8、9のうち一方のグリップバー8はストレート状であり、他方のグリップバー9は両端が広がるように第1プレート1よりも外側部分が折れ曲がっている。そして、これらグリップバー8、9間に左右のグリップ10、10が取付けられている。
【0012】
一方、第2プレート2の前後方向の端面にも前記グリップバー8、9と同様のグリップバー11、12が設けられ、これらグリップバー11、12間に左右のグリップ13、13が取付けられている。
【0013】
また、第1プレート1には後述するソケットのスリーブを保持する4個の保持孔21、22、23、24が形成され、第2プレート2には後述するソケット本体を保持する4個の保持孔31、32、33、34が形成されている。これら保持孔21、22、23、24と保持孔31、32、33、34は夫々の中心O1、O2、O3およびO4が平面視で重なり、保持孔21、22、23、24については大径部21a、22a、23a、24aと小径部21b、22b、23b、24bにて構成し、大径部と小径部の段部にスリーブを係止するようにしている。
【0014】
更に、この実施例では、前記保持孔21及び31の中心O1と保持孔22及び32の中心O2との間隔T1と、保持孔23及び33の中心O3と保持孔24及び34の中心O4との間隔T2とを異ならせている。
【0015】
その結果、図1において、ソケット着脱治具を180°回転した際に、前記各保持孔の中心O1〜O4が不一致となる、つまり180°回転させても中心O1は回転前の中心O4と一致せず、中心O2は回転前の中心O3と一致しない。したがって、万一作業者がソケット着脱治具の前後を誤って装着しようとしても、ソケットとプラグとが一致しないので、誤った配管を接続するおそれがない。
【0016】
次に、カプラを構成するプラグとソケットとの着脱操作を図3及び図4に基づいて説明する。
カプラはプラグ40とソケット50からなり、プラグ40はマシーン側のポート41に固着され、外周にはスチールボールとの係合溝42が形成され、内部にはスプリングで閉方向に付勢されるバルブ43が設けられている。
【0017】
ソケット50はソケット本体51、このソケット本体51に保持されるスチールボール52、ソケット本体51の内部に設けられスプリングで閉方向に付勢されるバルブ53およびソケット本体51の外側に摺動自在に配置されるスリーブ54からなり、スリーブ54をスプリング55に抗して押し下げることで、スチールボール52が径方向外方に移動し、プラグ40の溝42から外れ、プラグ40とソケット50とが分離可能となる。
【0018】
図3はプラグ40とソケット50とが連結し、バルブ43と53との先端が当接して流路が開成し、流体源につながるチューブ56からマシーンに流体(圧縮空気や作動油)が供給されている状態を示す。
【0019】
この状態から、グリップ10、13を握ってグリップ10、13を接近させる。すると、図4に示すように、スリーブ54が第1プレート1によって押し下げられ、スチールボール52が径方向外方に移動してプラグ40の溝42から外れる。
そこで、ソケット着脱治具を手前側に引くと、プラグ40とソケット50が分離する。尚、分離した状態でバルブ43と53はスプリングの弾発力で閉状態を維持する。
【0020】
再びソケット50をプラグ40に接続するには、グリップ10、13を握った図4の状態のまま、4個のソケットを同時にプラグ40に押し付ければよい。この場合、ソケットの保持に遊びがないと接続作業が困難になり、ソケットやプラグを抉るおそれもあるので、第1のプレート1に設けたスリーブ保持孔の大径部21a、22a、23a、24aとスリーブ54との間、第2のプレート2に設けたソケット本体保持孔31、32、33、34とソケット本体51との間に若干のクリアランスを設けている。
【0021】
尚、実施例にあっては、保持孔を各プレート毎に4個形成したが、2個以上であれば特に制限はない。
【0022】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明に係る治具によれば、スリーブを後退させることでプラグの着脱が可能になるタイプのソケットが複数であっても、同時にスリーブを後退させることができ、したがって、複数のプラグの着脱を一回の操作で行うことができ、作業効率が大幅に向上する。
【0023】
また、治具を構成する第1及び第2プレートに形成するソケット本体およびスリーブの保持孔の中心と180°回転した際の前記各保持孔の中心とが不一致となるようにしておけば、決められた配管のプラグにのみ、ソケットを着脱させることができる。
したがって、配管ごとにエアー圧が異なる場合に、誤った配管を接続することを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るソケット着脱治具の平面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】ソケットを取り付けた状態を示す図2と同様の図
【図4】図3の状態からスリーブを後退させた状態を示す図
【符号の説明】
1…第1プレート、2…第2プレート、3…ガイドピン、4…ボルト、5…ガイド孔、6…ナット、7…スプリング、8、9、11、12…グリップバー、10、13…グリップ、21、22、23、24…スリーブ保持孔、21a、22a、23a、24a…スリーブ保持孔の大径部、21b、22、23b、24b…スリーブ保持孔の小径部、31、32、33、34…ソケット本体保持孔、40…プラグ、41…ポート、42…スチールボールとの係合溝、43…バルブ、50…ソケット、51…ソケット本体、52…スチールボール、53…バルブ、54…スリーブ、55…スプリング、56…チューブ、O1、O2、O3、O4…保持孔の中心、T1…中心O1と中心O2との間隔、T2…中心O3と中心O4との間隔。

Claims (1)

  1. スリーブが後退することでプラグの着脱が可能となるソケットを、同時に複数個、プラグに対して着脱する治具において、この治具は互いに平行な第1プレートと第2プレートを備え、前記第1プレートにはガイドピンが固着され、前記第2プレートには、この第2プレートに開設されたガイド孔により前記ガイドピンが挿通され、前記ガイドピンの前記第1プレートと第2プレート間には、前記第1プレートと第2プレートを離反方向に付勢するスプリングが外装され、また、前記第1プレートと第2プレートの対向する端面には、各々グリップが形成され、前記第1プレートにはスリーブを保持する保持孔が複数形成され、前記第2プレートにはソケット本体を保持する保持孔が複数形成され、前記対抗する端面に形成された前記各々のグリップを把持することにより、前記スプリングに抗して前記第1プレートと前記第2プレートを接近せしめることで同時にスリーブが後退することを特徴とするソケット着脱治具。
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