JP4143718B2 - 動作圧可変型圧力リリーフ弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内部の流体の圧力が所定以上の時にその圧力をリリーフする圧力リリーフ弁に関し、特に循環式ヘリウム3クライオスタット、希釈冷凍機のように、外界との接触を避ける必要がある流体を閉流路内で循環させて作動する装置、あるいは超高純度流体、爆発性流体、毒性を有する流体を用いる装置のように極めて高いレベルで外界との気密性を保つ必要のある流体を用いる装置において、内部の流体が任意に設定した所定圧力以上になったとき、その流体を外界と遮断した状態でリリーフすることができるようにした動作圧可変型圧力リリーフ弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
流体を蓄えるタンクや、流体を流す装置において、内部の流体の圧力が所定以上の時にその圧力をリリーフする圧力リリーフ弁は、例えば大規模液化ガスプラントや自動車用燃料噴射装置、電子炊飯器、圧力釜等、極めて広範囲の分野で欠くことができないものとして使用されている。
【0003】
これらで用いられる圧力リリーフ弁としては種々のものが提案されているが、それらの弁機構は主としてバネの反発力や、錘にかかる重力、或いは電磁石により発生させた電磁力と、内部圧力との釣り合いによりリリーフ動作を生じるように構成している。
【0004】
このようなリリーフ弁の動作圧力を調節する際には、ねじ等によりバネの締め付け力を調節してバネの反発力を調節し、錘の重さを調節し、或いは電磁石の電流調整等によって調節を行っている。また、上記のような分野で用いられるリリーフ弁の多くのものは、リリーフ後の流体は装置の系外に排出することが多く、したがってそれらの流体は失われてしまうことが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなリリーフ弁においては、それらの設定圧力を調節するには装置を分解して調節を行わなければならないものが多い。また電磁石を用いたものにおいては、電磁石へ電力を供給するための配線を通すコネクターを用いなければならないため、これらの配線を通すコネクター部分から流体の微量な漏れを生じる恐れがある。
【0006】
また、流体が接触する圧力リリーフ弁内と外界とのシール部分にバイトンゴム等の樹脂を用いて気密性を高めたものも存在するが、水素やヘリウムはそのような樹脂を透過してしまうため、このような作動流体を用い、且つ微妙な漏れが問題となる装置に使用することはできず、他の何らかのシール対策を必要とする。特に、極めて高価なヘリウムの安定同位体であるヘリウム3を使用する装置ではこの問題が顕在化する。さらにより気密性を向上するため、溶接によって構成部品を固定することも考えられるが、その際には圧力リリーフ弁を装置に装着したままでリリーフ動作圧力の設定値を変更することは困難となる。
【0007】
したがって本発明は、内部の作動流体の圧力が所定以上の時にリリーフを行う際、リリーフした作動流体が外部に排出されることなく、また、作動流体として水素やヘリウムガス等を用いた場合でも、それらの作動流体がリリーフ弁から外部に漏洩することないようにするとともに、リリーフの作動圧力を装置の組み立て状態において外部から容易に調節することができるようにした動作圧可変型圧力リリーフ弁を提供することを主たる目的とする。
【0008】
なお、リリーフ弁の開口を閉鎖する力を電磁力により調節可能にした技術は特許文献1に開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−83457号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明は、作動流体の導入開口部を開閉し、第1の永久磁石を固定した弁板部材と、前記第1の永久磁石に対向して配置され該第1の永久磁石と反発する極性を備えた第2の永久磁石を備えた磁石保持部材と、前記磁石保持部材を支持し、前記第1の永久磁石に対する前記第2の永久磁石の位置を調節することにより、前記弁板部材がシール部を開放する圧力を調節する設定圧調節機構と、前記設定圧調節機構を収容する室と、前記導入開口部を弁板部材が解放する時に作動流体が流入する作動流体排出室とを隔離するように、前記磁石保持部材と作動流体排出室内壁との間に配置するベローズと、前記作動流体排出室内の作動流体を密封空間に収容する作動流体収容部とからなり、前記第1の永久磁石は弁板カップ内に固定し、該第1の永久磁石と弁板カップ及び蓋部材間に間隙形成手段を備えたことを特徴とする動作圧可変型圧力リリーフ弁としたものである。
【0011】
また、本願の他の発明は、前記設定圧調節機構は、端部に回転操作部を備え容器に螺合するねじを形成したねじロッドと、前記ねじロッドに対してベアリングで連結し回り止めされ、磁石保持部材を固定する部材とから構成したものであり、また、前記設定圧調節機構と前記ベローズとを一体的に結合するとともに、該一体的に結合した部材と前記作動流体排出室を構成する部材とを分離可能に結合し、前記分離状態において第2の永久磁石を交換可能としたものであり、また、前記作動流体の流路から外部に通じる間隙形成部分には、金属製シールを設けたものである
【0012】
更に、本願の他の発明は、前記弁板部材は該弁板部材を収容するバルブボディ内周と微少間隙を有して摺動自在に配置し、前記弁板部材には表面側と裏面側を連通する通孔を設けたものであり、あるいは前記弁板部材外周に複数のリブを設け、該弁板部材を収容するバルブボディ内周と前記リブとを摺動自在とし、前記弁板部材には表面側と裏面側を連通する通孔を設けたものであり、前記作動流体導入開口部を囲むようにシール部材を突設し、該シール部材に弁板部材の底面を当接したものであり、また、前記シール部はOリング溝に収容したOリングであり、また、前記シール部は作動流体導入開口部周囲の面に焼き付け固定したシールとしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1には本発明による動作圧可変型圧力リリーフ弁1の一実施例を示しており、円筒状のバルブボディー2の下部には第1フランジ3を、また上部には第2フランジ4を各々溶接等により固定している。バルブボディー2には流出管5を備え、この流出管5は図示実施例においては別設の貯留タンク6に接続している。
【0014】
第1フランジ3は流体導入フランジ部材7とボルト8により強固に固定しており、両対向面部分にはシール10を設け、バルブボディー2内の流体が外部に漏洩しないようにしている。流体導入フランジ部材7の中心部には流体導入孔11を形成しており、この部分の拡大図を示す同図(b)のように、流体導入孔11の開口部12の周囲にリリーフバルブシール13を設けている。
【0015】
このリリーフバルブシール13は、図示実施例においては流体導入フランジ部材7の表面14における前記開口部12の周囲に形成したリング溝15にOリング16を嵌合しており、そのOリング16を流体導入フランジ部材7の表面14から突出させることにより、後述する弁板カップ17の滑らかに加工された下面18と当接可能としている。なお、リリーフバルブシール13はこのようなOリング16を用いる以外に、例えば流体導入フランジ部材7の表面14、或いはその表面に形成した溝中に弾性樹脂製のシール部材を焼き付けることにより形成しても良い。また、このようなリリーフバルブシール13は流体導入フランジ部材7側に設ける以外に弁板カップ17側に設けても良い。
【0016】
流体導入フランジ部材7には、流体導入管20を中心部に固定した流体導入管固定フランジ部材21をボルト22により固定しており、両対向面部分にはシール23を設け、流体導入管20と流体導入孔11の接続部から漏洩した作動流体が両フランジ部材間から外部に漏洩することを防止している。なお、前記シール10、23等のシールは、例えばインジウムや金等の柔らかい金属ワイヤー、或いは銅やアルミニウムなどの金属ガスケットを用い、更には金属製Oリング等をを用いて、それにより従来のようなバイトン等の弾性樹脂材料を用いたときに生じるヘリウムや水素のシール部の透過による漏洩を防止する。
【0017】
バルブボディー2に固定した第2フランジ4には、設定圧調節部材24の調節部材ケーシング25にボルト26で固定したケーシングフランジ27を、ボルト28によって分離可能に設けている。なお、この第2フランジ4とケーシングフランジ27間にも金属ワイヤー等のシール部材を設け、両者間から流体が漏洩することを防止する。
【0018】
調節部材ケーシング25の図中上端開口には容器の一部を構成する蓋部材30を固定し、蓋部材30の中心部にはねじ孔31を形成している。このねじ孔31には上端に回転操作部32を設け周囲に雄ねじ29を形成したねじロッド33が螺合している。また、蓋部材30には後述する回り止めロッド39が図中上下動自在に挿通する複数の通孔34を備えている。
【0019】
ねじロッド33の下端にはベアリング35を介してロッド保持部材36を固定しており、ロッド保持部材36の上側周辺部には120度間隔で3個設ける等、複数個の回り止めロッド39を固定している。この回り止めロッド39は前記のように蓋部材30に設けた複数の通孔34にそれぞれ挿通している。それにより回転操作部32を回転してねじロッド33が回転するとき、ねじ孔31との螺合によってねじロッド33が図示するように上下動し、ロッド保持部材36を上下動させるとき、ベアリング35を介して作用する回転力によってロッド保持部材36が連れ回りをすることを防止し、ロッド保持部材36が上下動のみを行い回転することを確実に防止し、それにより後述するベローズ43が捻れることを防止している。
【0020】
ロッド保持部材36の図中下端中心部には調節ロッド37を固定しており、調節ロッド37の図中下端に設けたフランジ部38には反発永久磁石40を内部に保持している磁石保持部材41を固定している。この磁石保持部材41の外周に突出するフランジ部42にはベローズ43の図中下部に固定したベローズ固定第1筒部44を気密に固定しており、ベローズ43の上部に固定したベローズ固定第2筒部45はケーシングフランジ27の下端面に気密に固定している。なお、このベローズ43は水素やヘリウムガスが透過しない部材により作成する。
【0021】
上記のように、蓋部材30に螺合して支持されているねじロッド33に対して、ベアリング35、ロッド保持部材36、調節ロッド37を介して磁石保持部材41が固定されることにより、これらの部材が蓋部材30に支持されており、回転操作部32を回転することにより前記のようにロッド保持部材36が任意の高さに上下動し、それにより磁石保持部材41を上下動させ、その内部の反発永久磁石40を任意の高さに調節することができるようにしている。また、その上下動の位置に関わらず、ベローズ43によってベローズの外側の流体排出室46と内側の設定圧調節機構室47とのシール性を確保している。
【0022】
磁石保持部材41の図中下端面と流体導入フランジ部材7の上面との間には弁板部材50を配置している。弁板部材50は内部に作動永久磁石51を収容する弁板カップ17と、作動永久磁石51を収容した状態で弁板カップ17上に固定される弁板蓋53とからなり、弁板カップ17には複数の通孔54を設け、同様に弁板蓋53にも通孔55を設け、それにより、後述するように弁板部材50が図中上方に移動して弁を開放するとき、開口部12から流出する作動流体を各通孔54、55から流体排出室46内に大きな流体抵抗なしに排出できるようにしている。また、この弁板カップ17の外径はバルブボディー2の内径よりわずかに小さい程度の大きさに設定しており、それにより弁板部材50がバルブボディー2内で径方向への移動を制限しつつ上下動自在としている。
【0023】
弁板カップ17内に収容される作動永久磁石51の上下面には各々金属メッシュ56を挟み、作動永久磁石51を内部に確実に保持するとともに、この部分の空間に空気を閉じこめる空間部分の減少を計っている。また、作動永久磁石51と前記反発永久磁石40は互いに反発するように磁極を設定している。それにより、反発永久磁石40が作動永久磁石51に対して図中の下方に押しつける力を作用する。
【0024】
したがって、弁板カップ17の下面18は、リリーフバルブシール13に対して、両磁石の反発力により押しつける力、及び作動永久磁石51を含めた弁板部材50の重力によって押しつけられている。この押しつける力は反発永久磁石40が作動永久磁石51に近づくほど大きくなるため、前記のように回転操作部32を回転することにより反発永久磁石40を上下動させると、反発永久磁石40を上昇させるほど両者の反発力は低下し、降下させるほど反発力は大きくなる。このような操作により、図1のように動作圧可変型圧力リリーフ弁1を組み立てた後でも、作動永久磁石51に対する反発力を調節することができ、リリーフ弁部19の開放設定圧力を調節できる。
【0025】
上記のような構成からなる動作圧可変型圧力リリーフ弁1の使用に際しては、流体導入管20を例えば循環式ヘリウム3クライオスタットのような機器の作動流体流通部分に接続する。作動流体の圧力が所定圧力以上に上昇していないときには、図1(b)に示すようにリリーフバルブシール13における図中の直径Dで示される内側面積部分に作用する流体の圧力は、前記のように予め設定された作動永久磁石51と反発永久磁石40の反発力と、弁板部材50全体の重量を加えた力より小さいため、弁板部材50を上昇させることはできず、リリーフ弁部19を閉じている。
【0026】
それに対して作動流体の圧力が上昇し、前記開放設定圧力以上になると、開口部12に作用する作動流体の圧力により弁板部材50が上昇し、弁板カップ17の下面18がOリング16の表面から離れ、リリーフ弁部19が開放する。それにより流体導入管20の作動流体はリリーフ弁部19から図1(a)中破線矢印で示すように弁板カップ17の複数の通孔54、弁板蓋53の通孔55を通り、流体排出室46から流出管5を通って貯留タンク6に貯留される。なおこの貯留タンク6は別途設ける以外に、作動流体を使用する機器の作動流体収容部等を用いても良い。
【0027】
その結果、例えば循環式ヘリウム3クライオスタットのような機器が所定圧力以上になると、作動流体としてのヘリウムガスがその圧力によりこのリリーフ弁部19を開放し、機器内部のヘリウムガスをタンク6内に貯留し、機器内の圧力を所定圧力に保つ。その後圧力が低下すると、両永久磁石の反発力と弁板部材50の重量を加えた力が作動ガスの圧力より大きくなるため、弁板部材50が図1に示す元の状態に降下し、リリーフ弁部19を閉じる。
【0028】
上記のようなリリーフ作用を行うとき、バルブボディー2内の流体排出室46内に排出された作動ガスは、この流体排出室46部分がベローズ43等により密封されているので、外部に漏洩することはない。それにより、作動ガスが超高純度流体の場合、或いは外界との接触を避ける必要がある例えば爆発性流体、毒性を有する流体の場合でも、安全にこのリリーフバルブを使用することができる。
【0029】
また、リリーフバルブの作動圧力は前記のように回転操作部32の回転操作によって調節可能であるが、更に大幅な圧力調節を行う必要があるときには、第2フランジ4からボルト28を抜き取ってケーシングフランジ27を外し、設定圧調節部材24をバルブボディ2から分離させ、更に適宜分解を行って反発永久磁石40をより強力なものに代え、或いは逆に弱いものに代えることにより、バルブボディ2、流体導入フランジ部材7、等に影響を与えることなく容易に調節を行うことができる。また、リリーフ弁19のリリーフバルブシール13を交換できるように構成しておき、作動ガスが弁板部材50に作用する面積を調節することによっても設定圧力の調節を行うこともできる。なお、その際にはボルト8を抜き取って流体導入フランジ7等の分解を行う作業が必要となる。
【0030】
なお、前記反発永久磁石40の極性を逆にすることによって作動永久磁石と引き合う力を生じさせ、弁板部材50の重力を加味したリリーフ弁作動圧を、極めて小さな圧力に設定することも可能である。しかしながらこのような設定を行うと、所定の圧力でリリーフ弁が開放した後はリリーフ弁が元に戻る作用を生じないので、この弁は1回限り作動する安全弁としての機能を行うのみとなる。
【0031】
本発明は上記実施例の他種々の態様で構成することができ、図1に示す実施例においては、弁板カップ17をその外周がバルブボディー2の内周面と微小間隙を介して摺動自在になるようにした例を示したが、その他例えば図2に示すように、弁板カップ17の外周に軸線方向に平行で放射方向に突出する複数のリブ48を設け、そのリブの外周がバルブボディー2の内周面と微小間隙を介して摺動自在になるように構成しても良い。このように構成することにより、リリーフバルブ全体を傾斜させて使用するとき、或いは水平に配置して使用するときでも、弁板カップはバルブボディー2内で円滑に摺動し、リリーフバルブの開閉作動を安定して行うことができるようになる。
【0032】
また、図1に示す実施例においては、リリーフバルブに作動流体を導入する手段として、流体導入管20を流体導入管固定フランジ部材21に対して下方から貫通するように設けた例を示したが、それ以外に例えば図3に示すように、流体導入管固定フランジ部材21中にL字形流路49を形成し、流体導入管固定フランジ部材21の側面に流体導入管を接続するようにしても良い。それによりこのリリーフバルブにおいて下方に突出する配管が無くなり、リリーフバルブ単体で任意の平坦面に立設することができるようになる。このようなフランジ部材にL字型流路を形成する手段は、上記のような流体導入管固定フランジ部材21に設ける以外に、流体導入フランジ部材7に形成することができる。その際には図1に示す流体導入管固定フランジ部材21は不要となる。
【0033】
上記のような構造のリリーフ弁を実際に製作し、各種試験を行った。その際用いたリリーフ弁は、直径150mm、全高260mm、上下動する反発永久磁石、弁板内の作動永久磁石は共に直径15mm、高さ4mm、円盤形で表面磁束密度はカタログ値で330mT、弁板重量は130gであり、シール部材としてはJIPP−6バイトンOリングを使用した。
【0034】
この装置において、基準位置より設定圧調節部材を操作し、上下動に移動する反発永久磁石と弁板内の作動永久磁石の距離を基準位置から7.1mmの範囲で近付けながら、8点で圧力リリーフ動作が起こる圧力値を測定した。その結果、図4に示すように、圧力リリーフ動作が起こる圧力値が32kPaから60kPaまで滑らかに上昇し、想定通りに動作することを確認した。なお、使用する永久磁石の強さ、シール部直径、弁板重量を変えることで、上記圧力リリーフ動作圧力を大幅に設定変更することが可能である。
【0035】
なお、図示実施例においてはこのリリーフ弁を垂直方向に設置した例を示したが、水平方向に設置する等、種々の姿勢で設置することができる。また、図示実施例においてはバルブボディー2に各種フランジを固定した例を示したが、これらを適宜一体成型する等、各種構成部材の構成態様を適宜変更することが可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成したので、内部の作動流体の圧力が所定以上の時にリリーフを行う際、内部に設定圧調整機構を設けているにもかかわらず、ベローズによりその空間を封止しており、リリーフした作動流体が外部に排出されることなく、また、作動流体がリリーフ弁から外部に漏洩することない状態でリリーフの設定圧を任意に且つ容易に変更可能となる。特に循環式ヘリウム3クライオスタット、希釈冷凍機のように、外界との接触を避ける必要がある流体を閉流路内で循環させて作動する装置、あるいは超高純度流体、爆発性流体、毒性を有する流体を用いる装置のように極めて高いレベルで外界との気密性を保つ必要のある流体を用いる装置においても、内部の流体が任意に設定した所定圧力以上になったとき、その流体を外界と遮断した状態で確実にリリーフすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】弁板カップの他の態様を示す図であり、弁板カップの外周に軸線方向に平行で、放射方向に突出する複数のリブを付加した例を示す図である。
【図3】流体導入部分の他の態様を示す図であり、流体導入管固定フランジ部材中にL字形流路を形成した実施例の一部を示す断面図である。
【図4】本発明により実際に製作した装置における反発永久磁石の移動量とリリーフ圧力の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 動作圧可変型圧力リリーフ弁
2 バルブボディー
3 第1フランジ
4 第2フランジ
5 流出管
6 貯留タンク
7 流体導入フランジ部材
8 ボルト
10 シール
11 流体導入孔
12 開口部
13 リリーフバルブシール
14 表面
15 リング溝
16 Oリング
17 弁板カップ
18 下面
19 リリーフ弁部
20 流体導入管
21 流体導入管固定フランジ部材
22 ボルト
23 シール
24 設定圧調節部材
25 調節部材ケーシング
26 ボルト
27 ケーシングフランジ
28 ボルト
29 雄ねじ
30 蓋部材
31 ねじ孔
32 回転操作部
33 ねじロッド
34 通孔
35 ベアリング
36 ロッド保持部材
37 調節ロッド
38 フランジ部
39 回り止めロッド
40 反発永久磁石
41 磁石保持部材
42 フランジ部
43 ベローズ
44 ベローズ固定第1筒部
45 ベローズ固定第2筒部
46 流体排出室
47 設定圧調節機構室
48 リブ
49 L字型流路
50 弁板部材
51 作動永久磁石
53 弁板蓋
54 通孔
55 通孔
56 金属メッシュ

Claims (9)

  1. 作動流体の導入開口部を開閉し、第1の永久磁石を固定した弁板部材と、
    前記第1の永久磁石に対向して配置され該第1の永久磁石と反発する極性を備えた第2の永久磁石を備えた磁石保持部材と、
    前記磁石保持部材を支持し、前記第1の永久磁石に対する前記第2の永久磁石の位置を調節することにより、前記弁板部材がシール部を開放する圧力を調節する設定圧調節機構と、
    前記設定圧調節機構を収容する室と、前記導入開口部を弁板部材が解放する時に作動流体が流入する作動流体排出室とを隔離するように、前記磁石保持部材と作動流体排出室内壁との間に配置するベローズと、
    前記作動流体排出室内の作動流体を密封空間に収容する作動流体収容部とからなり、
    前記第1の永久磁石は弁板カップ内に固定し、該第1の永久磁石と弁板カップ及び蓋部材間に間隙形成手段を備えたことを特徴とする動作圧可変型圧力リリーフ弁。
  2. 前記設定圧調節機構は、端部に回転操作部を備え容器に螺合するねじを形成したねじロッドと、前記ねじロッドに対してベアリングで連結し回り止めされ、磁石保持部材を固定する部材とから構成したことを特徴とする請求項1記載の動作圧可変型圧力リリーフ弁。
  3. 前記設定圧調節機構と前記ベローズとを一体的に結合するとともに、該一体的に結合した部材と前記作動流体排出室を構成する部材とを分離可能に結合し、前記分離状態において第2の永久磁石を交換可能としたことを特徴とする請求項1記載の動作圧可変型圧力リリーフ弁。
  4. 前記作動流体の流路から外部に通じる間隙形成部分には、金属製シールを設けたことを特徴とする請求項1記載の動作圧可変型圧力リリーフ弁。
  5. 前記弁板部材は該弁板部材を収容するバルブボディ内周と微少間隙を有して摺動自在に配置し、前記弁板部材には表面側と裏面側を連通する通孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の動作圧可変型圧力リリーフ弁。
  6. 前記弁板部材外周に複数のリブを設け、該弁板部材を収容するバルブボディ内周と前記リブとを摺動自在とし、前記弁板部材には表面側と裏面側を連通する通孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の動作圧可変型圧力リリーフ弁。
  7. 前記作動流体導入開口部を囲むようにシール部材を突設し、該シール部材に弁板部材の底面を当接したことを特徴とする請求項1記載の動圧可変型圧力リリーフ弁。
  8. 前記シール部はOリング溝に収容したOリングであることを特徴とする請求項記載の動圧可変型圧力リリーフ弁。
  9. 前記シール部は作動流体導入開口部周囲の面に焼き付け固定したシールであることを特徴とする請求項記載の動圧可変型圧力リリーフ弁。
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