JP4142415B2 - 空気入りランフラットタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパンクした時、その状態のまま相当の距離を走行し得るようにタイヤの内部に配設される環状の支持体が内部に配設された空気入りランフラットタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気入りタイヤでランフラット走行が可能、即ち、パンクしてタイヤ内圧が0kg/cm2になっても、ある程度の距離を安心して走行することが可能なタイヤ(以後、ランフラットタイヤと呼ぶ。)として、タイヤの空気室内におけるリムの部分に、金属や合成樹脂製の環状の中子(支持体)を取り付けた中子タイプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この中子タイプでは、リムに組み込む回転中子タイプと、リムに取り付けられるタイヤ径方向断面において2つの凸部を有する形状(二山形状)の中子タイプが知られている。回転中子タイプは回転中子を固定するための特殊ホイールが必要とされる点で汎用性に問題がある。一方、二山形状の中子タイプは、従来のリムに取り付けられるため汎用性が高い。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−297226号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかるランフラットタイヤでは、ランフラット走行時にタイヤ内面に前記支持が接触することによる磨耗を防ぐため、タイヤ内面に潤滑剤が塗布されることがある。上記潤滑剤としては、シリコーン系、ポリエチレングリコール系、ポリオキシエチレン系等が使用される。
かかる潤滑剤は、タイヤ内面の磨耗を防ぐには有効であるが、ランフラットでの高速走行では、支持体とタイヤ内面との摩擦による発熱を防ぐことができなかった。このような発熱は支持体およびタイヤの破損の原因となり、実用上好ましくない。
【0006】
以上から、本発明の目的は、上記事実を考慮し、ランフラット走行時のタイヤ内面の磨耗を防ぎ、かつ、支持体とタイヤ内面との摩擦による発熱を抑制することができる空気入りランフラットタイヤを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下に示す本発明により解決される。
すなわち、本発明は、空気入りタイヤの内部に配設され前記空気入りタイヤと共にリムに組み付けられ、ランフラット走行時に荷重を支持可能な環状の支持体を備える空気入りランフラットタイヤであって、
前記空気入りタイヤのトレッド部裏面および前記トレッド部裏面に対峙する側の前記支持体表面の少なくとも一部、の一方もしくは両方に、潤滑剤を含有する潤滑剤層が形成されており、
該潤滑剤層が、さらに溶媒および該溶媒に溶解して吸熱する化合物をそれぞれ独立して含有していることを特徴とする空気入りランフラットタイヤである。
【0008】
また、本発明は、空気入りタイヤの内部に配設され前記空気入りタイヤと共にリムに組み付けられ、ランフラット走行時に荷重を支持可能な環状の支持体を備える空気入りランフラットタイヤであって、
前記空気入りタイヤのトレッド部裏面および前記トレッド部裏面に対峙する側の前記支持体表面の少なくとも一部、の一方もしくは両方に、シーリング材組成物を含有する特殊エラストマー層が形成されており、
該特殊エラストマー層が、さらに溶媒および該溶媒に溶解して吸熱する化合物をそれぞれ独立して含有していることを特徴とする空気入りランフラットタイヤである。
【0009】
上記本発明においては、前記溶媒に溶解して吸熱する化合物と前記溶媒との質量比が、5:95〜98:2であることが好ましい。そして、前記溶媒および前記溶媒に溶解して吸熱する化合物の少なくともいずれかが、カプセル中に封入されていることが好ましい。
また、前記溶媒は水溶液であり、前記溶媒に溶解して吸熱する化合物は水溶性の無機化合物であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係る空気入りランフラットタイヤについて、図1〜図3を参照して説明する。
ここで、(空気入り)ランフラットタイヤ10とは、図1に示すように、リム12に空気入りタイヤ14と支持体16を組み付けたものをいう。リム12は、空気入りタイヤ14のサイズに対応した標準リムである。
空気入りタイヤ14は、図1に示すように、一対のビード部18と、両ビード部18に跨がって延びるトロイド状のカーカス20と、カーカス20のクラウン部に位置する複数(本実施形態では2枚)のベルト層22と、ベルト層22の上部に形成されたトレッド部24とを備える。
空気入りタイヤ14の内部に配設される支持体16は、図1に示す断面形状のものがリング状に形成されたものであり、支持部26と、支持部26の両端に加硫成形されたゴム製の脚部28とを備える。
【0011】
空気入タイヤ14のトレッド部24の裏面には、従来から使用されているシリコーン系、ポリエチレングリコール系、ポリオキシエチレン系等から選択される潤滑剤を含有する潤滑剤層100が形成されている。
【0012】
また、潤滑剤層100には、溶媒とその溶媒に溶解して吸熱する化合物(以下、単に「化合物」ということがある)とがそれぞれ独立して含有されている。すなわち、通常の走行時には、これらは溶解しないように別々に存在する。
独立して溶媒および化合物を含有させるには、図1に示すように、溶媒をカプセル110aに封入し、化合物をカプセル110bに封入し、両者が混合しないようにすればよい。
【0013】
このように独立して溶媒と化合物を存在させて、ランフラット走行を行うと、図2に示すように、カプセル110aおよび110bが支持体との摩擦や圧力により破壊される。この破壊によって、内部に封入されていた溶媒に化合物が溶解し溶解熱が生じる。ここで、溶媒と化合物とは、これらが溶解する際に吸熱反応が生じるように組み合わされているので、発生する溶解熱は、当然吸熱となる。そのため、この溶解熱により、支持体16とタイヤのトレッド部24裏面とが摩擦することにより発生する熱を除去することができる。その結果、タイヤ内部を冷却することが可能となり、摩擦熱に起因する支持体16やタイヤ内部の破損を防ぐことができる。
【0014】
溶媒と化合物との組み合わせとしては、化合物を溶解できる溶媒で、既述のように溶解時に吸熱の溶解熱を発生するものであれば特に限定されない。
取り扱い性等を考慮すると、上記溶媒としては種々の添加剤等を含有する水溶液が好ましく、水がより好ましい。
上記水溶液もしくは水を使用する場合、上記化合物としては、水溶性の無機化合物であることが好ましい。特に、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩;リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等のナトリウム塩;等の水溶性の塩が好ましい。
上記例示された化合物は、1種もしくは2種以上を混合して使用することができる。
【0015】
溶媒および化合物をそれぞれ独立して含有させるためには、図1や図2に示すように、それぞれをカプセル110aおよび110b中に封入した状態とすることが好ましいが、混合状態になることを防ぐため、いずれか一方をカプセル中に封入すればよい。
また、一つのカプセルを複数に仕切り、それぞれに溶媒および化合物を封入した構成としてもよい。
【0016】
溶媒または化合物をカプセル中に封入するには、従来から採用された手法により行うことができる。
例えば、当該カプセルがマイクロカプセルにような微小なものであれば、界面重合法等の化学的方法;液中乾燥法等の物理化学的方法;乾式混合法等の機械的方法;等を適用することできる。
マイクロカプセルよりも粒径の大きなカプセルに封入する場合も、上記方法を適宜応用して適用することができる。また、市販のカプセルを適宜改良して適用することもできる。
【0017】
カプセルの体積平均粒径は、5μm〜20mmとすることが好ましく、10μm〜10mmとすることがより好ましい。5μm未満では、封入できる溶媒もしくは化合物の量が少なくなり、ランフラット走行時にこれらが破壊され、溶解が起こっても大きな吸熱が得られないことがある。一方、20mmを超えると、通常走行時の段差などを乗り越える際にタイヤが変形し、支持体16とトレッド部24裏面との間にあるカプセルが潰れてしまうことがある。
【0018】
カプセルの材料としては、潤滑剤(後述するシーリング材を使用する場合は、当該シーリング材)を変質させず、ランフラット走行時の摩擦や支持体とタイヤ内面との圧力により破壊される材料であれば、特に限定されず、ナイロン、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を使用することができる。
【0019】
潤滑剤層100中の溶媒および化合物の含有量は、ランフラットタイヤ1本あたり、50〜2000g程度とすることが好ましい。50gより少ないと、冷却効果が低下することがあり、2000gより多いと全体の質量が増加し、通常走行での安定性が低下することがある。
【0020】
化合物と溶媒との質量比(化合物:溶媒)は、5:95〜98:2であることが好ましい。
上記比率より化合物の割合が低いと、冷却効果が低下することがあり、溶媒の割合が高いと、すべての化合物が溶媒に溶解しきれずに過飽和状態となり、充分な冷却効果が得られないことがある。より好ましい質量比は、20:80〜95:5である。
【0021】
潤滑剤層100は、トレッド部24裏面ではなく図3に示すように、トレッド部24裏面に対峙する側の支持体16表面に形成してもよい。この場合も、支持体16とタイヤ内部との摩擦により発生する熱を除去し、タイヤ内部の冷却化を実現することができる。
【0022】
なお、支持体16表面に形成する場合は、トレッド部24裏面と接触する領域(支持体16のうち図面上、径方向外側に突出した部分)にのみ潤滑剤層100を形成してもよい。
【0023】
また、潤滑剤層100の代わりに、トレッド部24裏面およびその裏面に対峙する側の支持体16表面の少なくとも一部、の一方もしくは両方に、シーリング材組成物を含有し、さらに溶媒および該溶媒に溶解して吸熱する化合物をそれぞれ独立して含有する特殊エラストマー層を設けてもよい。
この場合も、溶媒に化合物が溶解する際の吸熱の溶解熱を利用してタイヤ内部を冷却化することができる。
また、当該特殊エラストマー層は母材が固体状であるため、空気入りタイヤ14の内面に浸透することがなく、タイヤの変質が生じることがない。
【0024】
ここで、シーリング材組成物とは、一般的に使用されているシーリング材(機械・電機・化学等の各種工業において接合部や接触部の水密・気密の目的で使用される材料)からなる組成物という。
具体的は、シリコーン系、変成シリコーン系、アクリル系、ポリウレタン系、アクリルウレタン系等が好ましい。
【0025】
例えば、シリコーン系のシーリング材には、原料ポリマーとして、両末端に反応性の水酸基(シラノール)を持つ直鎖状オルガノポリシロキ酸(シリコーンポリマー)を使用することが好ましい。その他、メチルトリスアセトキシシラン、メチルトリスオキシモシラン、メチルトリメトキシシラン等の架橋材や、Sn系、Pd系、Ti系といった微量の触媒等が、前記シリコーン系のシーリング材の原料として使用される。
なお、架橋材の含有量は、前記ポリマー100phr当たり、0.1〜5phrであることが好ましい。
【0026】
特殊エラストマー層は、シーリング材組成物を含有しているため、ランフラット走行時でも固体状として存在することができる。その結果、走行距離によらず常に支持体16とトレッド部24裏面との接触面に、特殊エラストマー層が存在するため、支持体16によるトレッド部裏面の磨耗をより効率よく防ぐことができる。
また、潤滑剤によっては、使用条件等により、その一部がタイヤに浸透しこれを変質させることがある。しかし、シーリング材はそのような変質作用がないため、ランフラット走行時の耐久性を著しく向上させることができる。
【0027】
また、シーリング材組成物中には、オイルが含浸されていることが好ましい。オイルを含浸させることで、ランフラット走行時に支持体が特殊エラストマー層に接すると、シーリング材組成物中のオイルが染み出し、耐磨耗性をより向上させることができる。
【0028】
オイルとしては、シリコーン系、炭化水素系、エーテル系、アロマー系等、種々のオイルを使用することができる。当該オイルの含有量は、1〜100phrであることが好ましい。1phr未満では、オイルによる耐磨耗性の向上効果を十分に発揮できないことがあり、100phrを超えてもさらなる効果の向上が見られないことがある。
【0029】
また、シーリング材組成物中は、さらに充填剤としての粒子および/または繊維が含有されていることが好ましい。
充填剤を含有させることで、ランフラット走行時でも摩擦抵抗を低く維持することができるため、耐磨耗性をより向上させることができる。また、粒子等はカプセルと摩擦することにより、その外壁の破壊を促進することができる。
【0030】
充填剤としての粒子の材料としては、ポリエチレン、ナイロン等のプラスチック;クレー等の鉱物;TiO2、ZnO等の金属酸化物;シリコーン、シリコン等のSi系材料;等が好ましい。上記材料は2種以上混合して使用してもよい。
粒子の平均粒径は0.01〜5mmであることが好ましい。0.01mm未満ではゴムの変形に吸収されて目的とする形状効果が得られないことがあり、5mmを超えるとランフラット時の走行安定性が悪くなることがある。
【0031】
充填剤としての繊維の材料としては、ナイロン、ポリエチレン等の合成繊維;パルプ、ケナフ等の天然繊維;等が挙げられる。上記材料は2種以上混合して使用してもよい。
繊維の平均繊維長は0.5〜20mmであり、平均太さ(径)が1μm〜1mmであることが好ましい。
平均繊維長もしくは平均太さが上記範囲未満ではゴムの変形に吸収されて目的とする形状効果が得られないことがあり、上記範囲を超えるとランフラット時の走行安定性が悪くなることがある。
【0032】
粒子および/または繊維といった充填剤の含有量は、1〜200phrであることが好ましい。
【0033】
特殊エラストマー層は、公知の塗布法により形成することができる。特殊エラストマー層の厚さは、0.1〜20mmとすることが好ましく、0.1〜15mmとすることがより好ましい。
特殊エラストマー層は、潤滑剤層より流動性が低い場合があるため、特殊エラストマー層に含有される溶媒および化合物は、互いに近接するように存在させることが好ましい。
【0034】
以上、本発明のランフラットタイヤを、図面を参照した説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、支持体16についても図1に示されるような脚部28を有する形状に限定されない。
【0035】
なお、ここで、標準リムとはJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYearBook2002年度版規定のリムであり、標準荷重とはJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2002年度版の単輪を適用した場合の最大負荷能力に相当する荷重である。
日本以外では、荷重とは下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことであり、内圧とは下記規格に記載されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことであり、リムとは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、''ApprovedRim'' 、''Recommended Rim'')のことである。
規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では、''The Tire and Rim Association Inc. のYear Book ''であり、欧州では''The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual''である。
また、トレッド部24とは、ランフラットタイヤ10(空気入りタイヤ14)を標準リム12に組み付けた状態で、大気圧とした空気入りタイヤ14に標準荷重を付与した場合の地面との接地幅(図1中のL2)の領域のことである。
【0036】
以上のような本発明のランフラットタイヤでは、空気入りタイヤ14の内圧が低下した場合、空気入りタイヤ14のトレッド部24の裏面を支持体16の凸部(支持体16のうち図面上、径方向外側に突出した部分)が支持して走行可能とする。
【0037】
【実施例】
下記実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0038】
(実施例1)
ナイロン製のカプセルに水が封入されたカプセル(A)およびナイロン製のカプセルに硝酸アンモニウムが封入されたカプセル(B)(いずれも、カプセルの粒径:2mm カプセルの壁厚:0.1mm)200g(カプセル(A)および(B)の合計量として)を、潤滑剤(ポリオキシエチレン系)200g中に分散した。
なお、水と硝酸アンモニウムとの質量比(水:硝酸アンモニウム)は、20:80とした。
【0039】
カプセル(A)、(B)が分散された潤滑剤を図1に示すように、タイヤトレッド部24裏面に塗布し、潤滑剤層100を形成した。
【0040】
その後、鋼製の支持体16とともにタイヤを標準リムに組み付けてランフラットタイヤを作製した。なお、タイヤのサイズは、195/65R15であった(以下同様)。
【0041】
(実施例2)
カプセル(A)および(B)をシリコーン系のシーリング材組成物(シリコーン系)中に分散させ、実施例1の潤滑剤層の形成と同様にして、そのシーリング材組成物をタイヤトレッド部24裏面に塗布し、特殊エラストマー層(厚さ5mm)を形成した。
その後、実施例1と同様に、支持体とともにタイヤを標準リムに組み付けてランフラットタイヤを作製した。
【0042】
(比較例1)
カプセル(A)および(B)を潤滑剤200gに含有させなかった以外は、実施例1と同様にして、タイヤのトレッド部裏面に潤滑剤層を形成して、ランフラットタイヤを作製した。
【0043】
(比較例2)
カプセル(A)および(B)をシーリング材組成物に含有させなかった以外は、実施例2と同様にして、タイヤのトレッド部裏面に特殊エラスマー層(厚さ:5mm)を形成して、ランフラットタイヤを作製した。
【0044】
作製したランフラットタイヤを乗用車に装着し、1つの車輪のみ空気圧ゼロとしてランフラット走行(時速90km)を行い、タイヤおよび支持体が破損し走行不可能となる距離を測定し、その破損状況を評価する走行試験を行った。結果を下記表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
実施例1および2のランフラットタイヤでは、ランフラット走行中、カプセル(A)(B)の破壊により、漏出した水に硝酸アンモニウムが溶解し、発生した溶解熱により摩擦熱を抑制することができた。その結果、比較例1および2よりも長い時間、摩擦熱に起因するタイヤおよび支持体16の破壊を防ぐことができた。
【0047】
【発明の効果】
以上から、本発明の空気入りランフラットタイヤは、ランフラット走行時のタイヤ内面の磨耗を防ぎ、かつ、支持体とタイヤ内面との摩擦による発熱を抑制することができる。その結果、ランフラットタイヤの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る空気入りランフラットタイヤのリム装着時の断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る空気入りランフラットタイヤのランフラット走行時の状態を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る空気入りランフラットタイヤのリム装着時の断面図である。
【符号の説明】
10 空気入りランフラットタイヤ
12 リム
14 空気入りタイヤ
16 支持体
24 トレッド部
26 支持部
100 潤滑剤層
110a,110b カプセル
Claims (5)
- 空気入りタイヤの内部に配設され前記空気入りタイヤと共にリムに組み付けられ、ランフラット走行時に荷重を支持可能な環状の支持体を備える空気入りランフラットタイヤであって、
前記空気入りタイヤのトレッド部裏面および前記トレッド部裏面に対峙する側の前記支持体表面の少なくとも一部、の一方もしくは両方に、潤滑剤を含有する潤滑剤層が形成されており、
該潤滑剤層が、さらに溶媒および該溶媒に溶解して吸熱する化合物をそれぞれ独立して含有していることを特徴とする空気入りランフラットタイヤ。 - 空気入りタイヤの内部に配設され前記空気入りタイヤと共にリムに組み付けられ、ランフラット走行時に荷重を支持可能な環状の支持体を備える空気入りランフラットタイヤであって、
前記空気入りタイヤのトレッド部裏面および前記トレッド部裏面に対峙する側の前記支持体表面の少なくとも一部、の一方もしくは両方に、シーリング材組成物を含有する特殊エラストマー層が形成されており、
該特殊エラストマー層が、さらに溶媒および該溶媒に溶解して吸熱する化合物をそれぞれ独立して含有していることを特徴とする空気入りランフラットタイヤ。 - 前記溶媒に溶解して吸熱する化合物と前記溶媒との質量比が、5:95〜98:2であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りランフラットタイヤ。
- 前記溶媒および前記溶媒に溶解して吸熱する化合物の少なくともいずれかが、カプセル中に封入されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りランフラットタイヤ。
- 前記溶媒が水溶液であり、前記溶媒に溶解して吸熱する化合物が水溶性の無機化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りランフラットタイヤ。
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