JP4142267B2 - 浄水設備におけるマンガン除去設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浄水設備におけるマンガン除去設備に関し、特に、マンガン吸着材を循環させながら原水中のマンガンを吸着除去するようにすることにより、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に除去できるようにした浄水設備におけるマンガン除去設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、上水用の原水には微量のマンガンが含まれている。このマンガンは、微生物により酸化されて不溶性の二酸化マンガンとして処理槽や配管の内壁に付着し、いわゆる「黒水」として流出したり、濾過障害を引き起こすという問題があった。
このため、従来は、原水に塩素処理を施してマンガンを酸化し、後段の凝集沈澱槽及び砂濾過槽において除去するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トリハロメタン、臭素酸等の発癌性物質の生成を抑制する観点から、最近では殺菌用の塩素処理も含めて、塩素の使用量を抑える方向にあり、このため、緊急の課題として、塩素を使用することなく原水からマンガンを除去する手段の提供が要請されていた。
【0004】
本発明は、上記従来の浄水設備におけるマンガンの除去に関する問題点に鑑み、塩素を使用することなく、簡易な構造の装置で、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に除去できるようにした浄水設備におけるマンガン除去設備を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本第1発明の浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽と、酸洗及び水洗を行う洗浄槽と、前記原水処理槽及び洗浄槽間でマンガン吸着材を循環させる吸着材循環機構とからなり、前記吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄槽において再生するようにしたことを特徴とする。
【0006】
また、同じ目的を達成するため、本第2発明の浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽と、酸洗ノズル及び水洗ノズルを備えた洗浄ブースと、前記原水処理槽及び洗浄ブース間でマンガン吸着材を循環させる吸着材循環機構とからなり、前記吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄ブースにおいて再生するようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、同じ目的を達成するため、本第3発明の浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽と、酸洗及び水洗を行う洗浄装置と、前記原水処理槽及び洗浄装置間でマンガン吸着材を循環させる吸着材循環機構とからなり、前記吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄装置において再生するようにしたことを特徴とする。
【0008】
本第1発明、第2発明及び第3発明の浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽及び洗浄槽間、原水処理槽及び洗浄ブース間又は原水処理槽及び洗浄装置間で、吸着材循環機構によってマンガン吸着材を循環させながら、吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄槽、洗浄ブース又は洗浄装置において再生するようにしているので、吸着材のマンガン除去効率を一定の状態に保持することができ、これにより、塩素を使用することなく、簡易な構造の装置で、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に安定的に除去することができる。
【0009】
この場合マンガン吸着材を布体、板状体又はペレット状体で構成し、該布体、板状体又はペレット状体を吊り籠内に装填又は吊りフレームに吊り下げ、該吊り籠又は吊りフレームを吸着材循環機構によって循環させるようにする
【0010】
これにより、浄水設備の処理能力、原水に含まれるマンガンの含有量等の各種処理条件に応じて、多様なマンガン吸着材中から最適のものを選択することができる。
そして、これらの吸着材、いずれも取り扱いが容易で、装置の構造も簡易であるため、操作性がよく、メンテナンスも簡易に行うことができ、例えば、布体、板状体又はペレット状体を吊り籠内に装填又は吊りフレームに吊り下げ、吊り籠又は吊りフレームを吸着材循環機構によって循環させるようにした場合には、マンガン吸着材の交換を、複数の吊り籠又は吊りフレームを一度に行わずに、順番に行うことによって、浄水処理を中断することなく連続して行うことができ等の個別の利点を有している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の浄水設備におけるマンガン除去設備の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1に、浄水設備におけるマンガン除去設備の第1参考例を示す。
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽1と、マンガン吸着材5の酸洗を行う酸洗槽2及び水洗を行う水洗槽3からなる洗浄槽と、原水処理槽1及び洗浄槽間でマンガン吸着材5を循環させる吸着材循環機構4とからなり、マンガン吸着材5により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材5を洗浄槽において再生するように構成されている。
【0013】
この場合において、原水処理槽1は、一端側から上水用の原水を導入し、他端側から処理した原水を導出するようにした所定の容量を有するもので、通常、矩形に形成される。
【0014】
また、マンガンを吸着した吸着材5を洗浄し、再生するための洗浄槽は、マンガン吸着材5の酸洗を行う酸洗槽2と、水洗を行う水洗槽3とから構成され、本参考例においては、1個の酸洗槽2と4個の水洗槽3で以て洗浄槽を構成するようにしている。
そして、酸洗を行う酸洗槽2には、使用するマンガン吸着材5の材質に対応した酸性の水溶液を貯留し、マンガン吸着材5を循環移動させながらこの水溶液中に浸漬するようにするが、この酸性の水溶液には、例えば、吸着材に後述のアミドキシム樹脂からなる吸着材を用いた場合には、必要に応じて、クエン酸又はクエン酸ナトリウムを1%程度添加した0.1N程度の塩酸水溶液を用いることができる。
なお、酸洗槽2と水洗槽3からなる洗浄槽の構成は、本参考例のものに限定されず、例えば、水洗槽3を1槽式とすることもできる。
【0015】
マンガン吸着材5には、原水中に含まれるマンガンを吸着できる性質を有する吸着材であれば、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂素材(通常、繊維状素材)の表面にガンマ線や電子線を照射した後、アクリロニトリル及びヒドロキシルアミンを作用させてアミドキシム基を導入(グラフト重合)したアミドキシム樹脂(通常、繊維状)からなる吸着材(特願平10−354197号公報参照)や、イオン交換を行う官能基としてイミノ酢酸基及び1,2,3級アミンを有するキレート型(アミノ酢酸型)イオン交換樹脂(通常、繊維状)からなる吸着材(例えば、株式会社ニチビ製「ニチビイオン交換繊維」)を好適に用いることができる。
これらの吸着材は、その使用状態に応じて、布体に形成したり、平板状、波板状等の板状体や、球状、円柱状、円筒状、不定形状等のペレット状体に形成して用いることができる。
【0016】
そして、本参考例においては、布体、特に限定されるものではないが、例えば、幅1〜2m程度、長さ50〜200m程度に形成したマンガン吸着材5をエンドレス状に構成し、このマンガン吸着材5を、原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽に張設し、吸着材循環機構4によって循環するようにしている。
【0017】
マンガン吸着材5を循環移動するための吸着材循環機構4は、ガイドローラ41を、原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽間をマンガン吸着材5が循環する経路に沿って上下にジグザグに蛇行するように配列し、このガイドローラ41にマンガン吸着材5を張設することにより、マンガン吸着材5を循環移動させながら、原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽の液中に略鉛直状に1〜複数回往復させて浸漬するようにする。
このように、マンガン吸着材5を液中に略鉛直状に浸漬するようにすることにより、原水からのマンガンの除去効率及びマンガン吸着材5の洗浄効率を高めることができる。
なお、マンガン吸着材5の原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽の液中への浸漬回数は、任意に設定することができる。
【0018】
そして、特に、原水処理槽1においては、マンガン吸着材5を、複数回往復させて浸漬するように当たり、原水とマンガン吸着材5の接触を促進して原水からのマンガンの除去効率を高めることができるように、マンガン吸着材5が1回往復する毎に阻流板13を配設し、さらに、流出部に越流板11を配設するようにする。
【0019】
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽間で、吸着材循環機構4によってマンガン吸着材5を循環させながら、吸着材5により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材5を酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽において再生して吸着材5のマンガン吸着性能を回復するようにしているので、吸着材5のマンガン除去効率を一定の状態に保持することができ、これにより、塩素を使用することなく、簡易な構造の装置で、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に安定的に除去することができるものとなる。
【0020】
図2に、本発明の浄水設備におけるマンガン除去設備の第1実施例を示す。
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、上記第1参考例と同様、原水処理槽1と、マンガン吸着材51の酸洗を行う酸洗槽2及び水洗を行う水洗槽3からなる洗浄槽と、原水処理槽1及び洗浄槽間でマンガン吸着材51を循環させる吸着材循環機構4とからなり、マンガン吸着材51により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材51を洗浄槽において再生するように構成されている。
【0021】
本実施例においては、布体(又は板状体若しくはペレット状体)に形成したマンガン吸着材51を吊り籠42内に多数枚縦方向に並設するように装填し、この吊り籠42を吸着材循環機構4によって循環するようにしている。
そして、ここでは、特に限定されるものではないが、例えば、縦、横の寸法を1〜2m程度に形成したマンガン吸着材51を用いるようにしている。
【0022】
マンガン吸着材51を装填した吊り籠42を循環移動するための吸着材循環機構4は、特にその具体的な構成は限定されるものではないが、昇降機構と水平方向の移動機構を備え、原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽間をマンガン吸着材51を装填した吊り籠42を間欠的に水平方向に循環移動させながら、移動停止時に昇降させて原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽の液中に浸漬するようにする。
【0023】
そして、このように、マンガン吸着材51を装填した吊り籠42を吸着材循環機構4によって循環させることにより、マンガン吸着材51を交換する場合は、複数の吊り籠42について一度に行わずに、順番に行うことによって、浄水処理を中断することなく連続して行うことができる。
【0024】
なお、マンガン吸着材51を装填した吊り籠42の原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽の液中への浸漬個数は、任意に設定することができる。
【0025】
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽1並びに酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽間で、吸着材循環機構4によってマンガン吸着材51を装填した吊り籠42を循環させながら、吸着材51により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材51を酸洗槽2及び水洗槽3からなる洗浄槽において再生して吸着材51のマンガン吸着性能を回復するようにしているので、吸着材51のマンガン除去効率を一定の状態に保持することができ、これにより、塩素を使用することなく、簡易な構造の装置で、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に安定的に除去することができるものとなる。
【0026】
なお、本実施例のその他の構成及び作用は、上記第1参考例の浄水設備におけるマンガン除去設備と同じである。
【0027】
図3に、本発明の浄水設備におけるマンガン除去設備の第2実施例を示す。
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽1と、マンガン吸着材52の酸洗を行う酸洗ノズル21及び水洗を行う水洗ノズル31を備えた洗浄ブース6と、原水処理槽1及び洗浄ブース6間でマンガン吸着材52を循環させる吸着材循環機構4とからなり、マンガン吸着材52により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材52を洗浄ブース6において再生するように構成されている。
【0028】
本実施例においては、板状体(又は布体)に形成したマンガン吸着材52を吊りフレーム43に多数枚縦方向に並設するように吊り下げ、この吊りフレーム43を吸着材循環機構4によって循環するようにしている。
そして、ここでは、特に限定されるものではないが、例えば、縦、横の寸法を1〜2m程度に形成したマンガン吸着材52を用いるようにしている。
【0029】
そして、フレーム43に多数枚縦方向に並設するように吊り下げたマンガン吸着材52に対応するように、管部材に多数の透孔を形成して構成したマンガン吸着材52の酸洗を行う酸洗ノズル21及び水洗を行う水洗ノズル31を、循環移動する各マンガン吸着材52を挟むように立設し、各マンガン吸着材52の両面を洗浄できるようにしている。
【0030】
マンガン吸着材52を装填した吊りフレーム43を循環移動するための吸着材循環機構4は、特にその具体的な構成は限定されるものではないが、水平方向の移動機構を備え、原水処理槽1及び洗浄ブース6間をマンガン吸着材52を吊り下げた吊りフレーム43を連続的に水平方向(本実施例においては、原水処理槽1の両端部位置で、吸着材循環機構4の循環経路を、原水処理槽1の上方側に延びるように形成している。このため、吸着材循環機構4は、昇降機構を備えていないが、上記第1実施例の浄水設備におけるマンガン除去設備の吸着材循環機構4のように、昇降機構を備えるようにすることもできる。)に循環移動させながら原水処理槽1の原水中に浸漬するとともに、洗浄ブース6において、酸洗及び水洗を行うようにする。
【0031】
そして、このように、マンガン吸着材52を吊り下げた吊りフレーム43を吸着材循環機構4によって循環させることにより、マンガン吸着材52を交換する場合は、複数の吊りフレーム43について一度に行わずに、順番に行うことによって、浄水処理を中断することなく連続して行うことができる。
【0032】
なお、マンガン吸着材52を吊り下げた吊りフレーム43の原水処理槽1の原水中への浸漬個数は、任意に設定することができる。
【0033】
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽12並びにマンガン吸着材52の酸洗を行う酸洗ノズル21及び水洗を行う水洗ノズル31を備えた洗浄ブース6間で、吸着材循環機構4によってマンガン吸着材52を吊り下げた吊りフレーム43を循環させながら、吸着材52により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材52を酸洗を行う酸洗ノズル21及び水洗を行う水洗ノズル31を備えた洗浄ブース6において再生して吸着材52のマンガン吸着性能を回復するようにしているので、吸着材52のマンガン除去効率を一定の状態に保持することができ、これにより、塩素を使用することなく、簡易な構造の装置で、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に安定的に除去することができるものとなる。
【0034】
なお、本実施例のその他の構成及び作用は、上記第1参考例の浄水設備におけるマンガン除去設備と同じである。
【0035】
図4に、浄水設備におけるマンガン除去設備の第2参考例を示す。
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽1と、マンガン吸着材53の酸洗及び水洗を行う洗浄装置7と、原水処理槽1及び洗浄装置7間でマンガン吸着材53を循環させる吸着材循環機構4とからなり、マンガン吸着材53により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材53を洗浄装置7において再生するように構成されている。
【0036】
参考例においては、ペレット状体に形成したマンガン吸着材53を原水処理槽1内に投入して原水と共に流下させ、吸着材循環機構4によって原水から回収し、循環させるようにしている。
そして、ここでは、特に限定されるものではないが、例えば、最大寸法部が10〜50mm、好ましくは、20〜40mm程度の球状、円柱状、円筒状、不定形状等に形成したマンガン吸着材53を用いるようにしている。
【0037】
そして、原水とマンガン吸着材53の接触を促進して原水からのマンガンの除去効率を高めることができるように、原水処理槽1に攪拌機12を配設するようにする。
なお、攪拌機12に代えて、エアーブロー等の他の攪拌手段を採用することもできる。
【0038】
酸洗及び水洗を行う洗浄装置7は、ペレット状体に形成したマンガン吸着材53に対応するように、マンガン吸着材53を投入するようにした回転可能な内槽71と外槽72の2槽式となっており、内槽71は酸洗時と水洗時においては低速で回転し、脱水時には高速で回転するように構成され、かつ内槽71には、酸タンク73に接続された酸供給管74及び水供給管75を接続し、酸洗及び水洗並びに脱水を選択的に行うことができるようにしている。
【0039】
マンガン吸着材53を循環するための吸着材循環機構4は、特にその具体的な構成は限定されるものではないが、ペレット状体に形成したマンガン吸着材53に対応するように、マンガン吸着材53を原水処理槽1内に適量投入するようにする定量供給機44と、原水処理槽1内に投入され、原水と共に流下してきたマンガン吸着材53を回収するための循環式スクリーン等の掻揚機45と、これら定量供給機44及び掻揚機45と、原水処理槽1及び洗浄装置7とを接続し、マンガン吸着材53を円滑に搬送する搬送ライン46とで構成するようにしている。
【0040】
そして、このように、マンガン吸着材53を直接原水処理槽1内に投入して原水と共に流下させることにより、原水の性状に適した量のマンガン吸着材53を投入することができる。
【0041】
この浄水設備におけるマンガン除去設備は、原水処理槽12並びに酸洗及び水洗を行う洗浄装置7間で、吸着材循環機構4によってマンガン吸着材53を循環させながら、吸着材53により原水処理槽1に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材53を酸洗及び水洗を行う洗浄装置7において再生して吸着材53のマンガン吸着性能を回復するようにしているので、吸着材53のマンガン除去効率を一定の状態に保持することができ、これにより、塩素を使用することなく、簡易な構造の装置で、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に安定的に除去することができるものとなる。
【0042】
なお、本参考例のその他の構成及び作用は、上記第1参考例の浄水設備におけるマンガン除去設備と同じである。
【0043】
以上、本発明の浄水設備におけるマンガン除去設備について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
また、その対象となる原水には、河川等から取水した水や地下水のほか、浄水場で発生する脱水ろ液、濃縮槽のオーバーフロー水等の各種排水等を含み、これを排除するものではない。
【0044】
【発明の効果】
本発明の浄水設備におけるマンガン除去設備によれば、原水処理槽及び洗浄槽間、原水処理槽及び洗浄ブース間又は原水処理槽及び洗浄装置間で、吸着材循環機構によってマンガン吸着材を循環させながら、吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄槽、洗浄ブース又は洗浄装置において再生するようにしているので、吸着材のマンガン除去効率を一定の状態に保持することができ、これにより、塩素を使用することなく、簡易な構造の装置で、原水からマンガンを連続的に、かつ確実に安定的に除去することができ、マンガンに由来するマンガン酸化物の処理槽や配管の内壁への付着、いわゆる「黒水」の発生、さらに、濾過障害の問題を解消することができる。
そして、従来、原水からマンガンを除去するために使用されていた塩素の使用量を低減することができ、トリハロメタン、臭素酸等の発癌性物質の生成を抑制し、飲料用としてより安全な上水を提供することができる。
【0045】
そして、マンガン吸着材を布体、板状体又はペレット状体で構成し、該布体、板状体又はペレット状体を吊り籠内に装填又は吊りフレームに吊り下げ、該吊り籠又は吊りフレームを吸着材循環機構によって循環させるようにすることにより、浄水設備の処理能力、原水に含まれるマンガンの含有量等の各種処理条件に応じて、多様なマンガン吸着材中から最適のものを選択することができる。
そして、これらの吸着材、いずれも取り扱いが容易で、装置の構造も簡易であるため、操作性がよく、メンテナンスも簡易に行うことができ、例えば、布体、板状体又はペレット状体を吊り籠内に装填又は吊りフレームに吊り下げ、吊り籠又は吊りフレームを吸着材循環機構によって循環させるようにした場合には、マンガン吸着材の交換を、複数の吊り籠又は吊りフレームを一度に行わずに、順番に行うことによって、浄水処理を中断することなく連続して行うことができ等の個別の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 浄水設備におけるマンガン除去設備の第1参考例を示す説明図である。
【図2】 本発明の浄水設備におけるマンガン除去設備の第1実施例を示す説明図である。
【図3】 本発明の浄水設備におけるマンガン除去設備の第2実施例を示す説明図である。
【図4】 浄水設備におけるマンガン除去設備の第2参考例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 原水処理槽
11 越流板
12 攪拌機
13 阻流板
2 酸洗槽
21 酸洗ノズル
3 水洗槽
31 水洗ノズル
4 吸着材循環機構
41 ガイドローラ
42 吊り籠
43 吊りフレーム
44 定量供給機
45 掻揚機
46 搬送ライン
5 マンガン吸着材(布体)
51 マンガン吸着材(布体)
52 マンガン吸着材(板状体)
53 マンガン吸着材(ペレット状体)
6 洗浄ブース
7 洗浄装置

Claims (3)

  1. 原水処理槽と、酸洗及び水洗を行う洗浄槽と、前記原水処理槽及び洗浄槽間でマンガン吸着材を循環させる吸着材循環機構とからなり、前記吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄槽において再生するようにした浄水設備におけるマンガン除去設備であって、マンガン吸着材を布体、板状体又はペレット状体で構成し、該布体、板状体又はペレット状体を吊り籠内に装填又は吊りフレームに吊り下げ、該吊り籠又は吊りフレームを吸着材循環機構によって循環させるようにしたことを特徴とする浄水設備におけるマンガン除去設備。
  2. 原水処理槽と、酸洗ノズル及び水洗ノズルを備えた洗浄ブースと、前記原水処理槽及び洗浄ブース間でマンガン吸着材を循環させる吸着材循環機構とからなり、前記吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄ブースにおいて再生するようにした浄水設備におけるマンガン除去設備であって、マンガン吸着材を布体、板状体又はペレット状体で構成し、該布体、板状体又はペレット状体を吊り籠内に装填又は吊りフレームに吊り下げ、該吊り籠又は吊りフレームを吸着材循環機構によって循環させるようにしたことを特徴とする浄水設備におけるマンガン除去設備。
  3. 原水処理槽と、酸洗及び水洗を行う洗浄装置と、前記原水処理槽及び洗浄装置間でマンガン吸着材を循環させる吸着材循環機構とからなり、前記吸着材により原水処理槽に順次導入される原水中のマンガンを吸着除去するとともに、マンガンを吸着した吸着材を洗浄装置において再生するようにした浄水設備におけるマンガン除去設備であって、マンガン吸着材を布体、板状体又はペレット状体で構成し、該布体、板状体又はペレット状体を吊り籠内に装填又は吊りフレームに吊り下げ、該吊り籠又は吊りフレームを吸着材循環機構によって循環させるようにしたことを特徴とする浄水設備におけるマンガン除去設備。
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