JP2015100736A - 逆洗機能を有するろ過ユニット - Google Patents

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聡 金子
俊亮 本多
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英之 勝又
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Osamu Mizutani
修 水谷
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Abstract


【課題】 浴槽やプールに採用されている逆洗浄機能を有する循環式ろ過装置は、砂ろ過方式が一般的であるが、逆洗浄プロセスに長時間を要し、また多量の逆洗浄水が廃棄されるため、ランニングコストの低減を困難にしている。
【解決手段】 ろ過材を砂に代え、有機成分と無機成分からなるハイブリッドろ過材を採用し、且つ、ろ過材の逆洗にエアーバブリングを併用することで、逆洗時間の短縮と、廃棄排水量の大幅低減を図ることができた。本逆洗浄機能を有する循環式ろ過装置は、砂ろ過式循環式ろ過装置に代わる新規の逆洗浄機能を有する循環式ろ過装置として、浴槽やプール以外にも広く活用できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、浴槽やプールの循環式ろ過システムにおける逆洗浄工程に係り、特に逆洗浄工程においてエアーバブリングを用いるろ過ユニットに関する。
近年、大型の入浴施設では、浴槽水を毎日交換せずに、循環型ろ過システムで浴槽水を使い続けている場合が増えてきている。また、プールでは、循環型ろ過システムにより水質をよりよくしている場合がほとんどである。このように、循環型ろ過システムは、浴槽やプールにおいて幅広く用いられてきている。
循環型ろ過システムでは、浴槽水やプールの湯水を循環ポンプにより循環させ、ろ過装置で浄化処理するシステムが一般的なものとなっているが、従来外部に設置されている種類のものは、その大多数が砂ろ過方式であり、この砂ろ過方式のろ過システムには逆洗浄プロセスが必要不可欠である。逆洗浄プロセスを行わないと、砂ろ過材に水質汚染物質が蓄積し続けるため、最終的には、ろ過能力の著しい低下や循環ポンプの必要圧力の増加などを引き起こす。したがって、少なくとも1日1回の逆洗浄プロセスが必要である。通常、逆洗浄プロセスの時間は、大凡5〜7分間ぐらいであり、それに用いられる逆洗浄水は、通常循環させている水を用いている。逆洗浄水は、一般的に全量排水廃棄しており、逆洗浄プロセスの時間が長いと、廃棄する水の量が増加するため、効率的な逆洗浄プロセスが求められている。
逆洗浄プロセスを効率化し、廃棄する水の量を少なくする試みは、例えば、特開平11―244623号公報(特許文献1)においては、浴槽水の浄化を行う浄化槽の逆洗浄時に要する水を、浄化槽の汚れ状態に応じて最適な量にするシステムの発明が開示されている。浴槽水を循環させるためのポンプと、微細なごみ及び汚れとなる不純物を浴槽水からろ過する浄化槽と、浴槽水の流れる経路を所定の方向に切り替える切替弁とを有し、浴槽水を浄化槽に対して順方向に循環させることにより浴槽水を浄化し、この切替弁の経路を切り替えて浴槽水を浄化槽に対して逆方向に流すことにより浄化槽に付着した不純物を排出し浄化槽を逆洗浄する浴槽水浄化装置に於いて、複数の逆洗浄モードを記憶する逆洗浄モード記憶手段と、前記複数の逆洗浄モードの中の一つの逆洗浄モードを選択する逆洗浄モード選択手段を備えたことを特徴としている。
また、特開2006−35200号公報(特許文献2)においては、ろ過装置の逆洗に使用する逆洗水のリサイクルシステムの発明が開示されている。浴槽からの浴用水を循環ポンプ、ろ過装置、紫外線照射装置の順序で経由させた後、浴槽へ戻す浴用水の循環システムにあって、ろ過装置の逆洗時においては、浴槽からの浴用水を、循環ポンプを経由させた後、ろ過装置の逆洗を行い、その逆洗水を、逆洗専用フィルターを経由させて、次に、紫外線照射装置を経由させてから浴槽へと再流入させることにより、逆洗水のリサイクルシステムを可能にしている。
特開平11−244623号 特開2006−35200号
特許文献1においては、浄化槽の汚れ状態に応じて逆洗浄水の量を変化させて、最適な逆洗浄水の量を決めるのみであり、逆洗浄効率が改善されているわけではなく、浄化槽の汚れが同じであれば、従来の逆洗浄水と同程度の水量を廃棄する必要がある。また、特許文献2においては、逆洗浄水を逆洗専用フィルターや紫外線照射装置で浄化しているが、逆洗浄効率は改善されておらず、浄化するためのエネルギーが別途必要になっている。
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景になされたものであって、その解決課題とするところは、浴槽やプールの循環式ろ過システムにおける逆洗浄工程に係り、特に逆洗浄工程において空気を流すことによるエアーバブリングの付加、それを有利に作用させる逆洗機能を有するろ過ユニットを提供することにある。
本発明の第一の態様は、順方向の通水でろ過を行い、逆方向の通水でろ過材の逆洗浄を行う逆洗機能を有するろ過ユニットであって、ろ過材と、ろ過材収納部と、気泡生成部とで構成される。ろ過材収納部は、ろ過材が収納され、一方の側面に第1の配管が気密に接続され、他方の側面が気泡生成部の一方の面に機密に接続される。また、気泡生成部の他の側面には第2の配管と、エア供給用配管がそれぞれ気密に接続されている。
本態様のろ過ユニットでは順方向の通水と、逆方向の通水の2つのモードがあり、順方向に通水で、第1の配管から被処理水が供給され、第2の配管からろ過材でろ過された清浄なろ過水が排出される。
逆方向の通水では、エア配管からエアが供給されると伴に、第2の配管から逆洗浄水が供給される。本態様に用いられるろ過材は、有機成分と無機成分からなるハイブリッドろ過材で比重が比較的小さく、エア撹拌効果により、ろ過材に付着した汚染物質が逆洗浄水中に遊離して汚染物質が逆洗浄水と伴に第1の配管から排出される。
なお、前記気泡生成部の水平方向断面の略中心部には、エア配管と、エア配管から供給されるエアを拡散させる拡散板と、拡散させたエアを変形させ、撹拌効果機能を具備する気泡に造形するための気泡生成板とが配置される。気泡生成板には所定のアスペクト比の長穴が設けられ、拡散板で拡散させられたエアは、気泡生成板の長穴を通過することで撹拌効果機能を具備する気泡に造形させられる。
本発明の第二の態様は、前記気泡生成板に設けられる長穴は、アスペクト比が15〜5の範囲となる長方形、又は長円、又は楕円形状である。長穴形状はアスペクト比が等価的に15〜5と見なすことができれば、長方形、長円、楕円などの定型形状に限定されない、非対称、任意形状であってよく、様々なアスペクト比、様々な形状、様々な大きさ、様々な長穴方向であってよい。また、1つの気泡生成板上に形成される長穴の形状は必ずしも同一である必要はなく、これら様々な形状、様々な大きさ、様々な方向の長穴が混在してよい。
本発明の第三の態様は、前記ろ過材収納部が複数段に連結され、この複数段に連結されたろ過材収納部が1つの前記気泡生成部に接続される。これにより、順方向の通水で被処理水は複数段のろ過材収納部で順次ろ過され清浄水となる。また、逆方向の通水では逆洗浄水と、気泡生成板で生成される気泡が各ろ過材収納部に収納されるろ過材を撹拌、洗浄する。
浴槽やプールなどの従来の一般的な循環式ろ過装置では、砂ろ過方式が大多数である。本発明に従う方式と砂ろ過方式とも、逆洗浄プロセスが必要不可欠である。逆洗浄プロセスを行わないと、砂ろ過材に水質汚染物質が蓄積し続けるため、最終的には、ろ過能力の著しい低下や循環ポンプの必要圧力の増加などを引き起こす。したがって、少なくとも1日1回の逆洗浄プロセスが必要である。通常、逆洗浄プロセスの時間は、大凡5〜7分間ぐらいであり、それに用いられる逆洗浄水は、通常循環させている水を用いている。逆洗浄水は、一般的に全量排水廃棄しており、逆洗浄プロセスの時間が長いと、廃棄する水の量が増加し、循環式ろ過装置の維持費用のコストアップに繋がっている。一方、本発明に従う逆洗浄プロセスでは、逆洗浄水を流す前にエアーバブリングを行って、水質汚染物質が剥離・流出しやすい状況を造り出しており、逆洗浄水を流す時間を短くすることができ、廃棄している逆洗浄水の量を少なくすることができる。
しかも、本発明では、浴槽やプールなどの湯水を循環利用する場合のろ過装置における逆洗浄工程に関して、逆洗浄工程において空気を流すことによるエアーバブリングの付加、それを有利に作用される方法・条件等を提供し、逆洗浄工程を最も効率良く行っている。具体的には、循環湯水中に含まれるゴミや垢、汚れ等をろ過塔内で除去し、逆洗浄によりろ過塔外に排出する逆洗浄工程とろ過材の逆洗浄方法を最も効率的に実施する。
本発明の逆洗浄工程は、公衆浴場、温泉、ホテル内の浴槽、一般家庭の大型浴槽、レジャー施設内のプール等の垢やゴミ、汚れ等の除去による循環式ろ過装置に有効である。
ハイブリッドろ過材を用いる循環式ろ過システムによるろ過処理 ハイブリッドろ過材を用いた、エアーバブリングを伴う逆洗浄工程 気泡生成部の構成 砂ろ過材を用いる循環式ろ過システムによるろ過処理 砂ろ過材を用いた、逆洗浄水のみによる逆洗浄工程 1.0 m/時間の流量で逆洗浄水を流した場合の逆洗浄結果(模擬汚濁水) 1.5 m/時間の流量で逆洗浄水を流した場合の逆洗浄結果(模擬汚濁水) 2.0 m/時間の流量で逆洗浄水を流した場合の逆洗浄結果(模擬汚濁水) 1.0 m/時間の流量で逆洗浄水を流した場合の逆洗浄結果(実汚濁水) 1.5 m/時間の流量で逆洗浄水を流した場合の逆洗浄結果(実汚濁水) 2.0 m/時間の流量で逆洗浄水を流した場合の逆洗浄結果(実汚濁水) ハイブリッドろ過材を用いた実汚濁水処理の逆洗浄工程における逆洗浄水流量の影響
本発明に従う循環式ろ過システムにおける逆洗浄工程においては、ろ過処理により除去した汚染物質を剥離・排出させるための逆洗浄工程を実施する時に、ろ過塔(ろ過材収納部)の真下に設置したエア配管とエアポンプを用いて、ろ過塔のサイズに応じて、ろ過塔の下から、0.12〜2.1m/分のエア流量で1〜3分間エアを流し、続いて0.05〜2.5m/分の流量で30〜60秒間逆洗浄水を流し、この設定された流量と時間の範囲内において、エアと逆洗浄水を別々に流すことをさらに2回行い、汚染物質を分離・排出させる。
ここで、例えばろ過塔のサイズが小さい場合、エア流量が0.05m/分以下であると、ろ過材が水中に分散しづらくなるため、懸濁状態にならず、効果的に汚染物質が剥離できなくなる。一方、ろ過塔のサイズが大きい場合、エア流量が2.5m/分以上であると、ろ過塔の下から流すエアの線速度が大き過ぎて、ろ過材が上部で塊を形成し、懸濁状態が得られず、効果的な汚染物質の剥離が実現できなくなる。
また、下部からエアを流す時間が1分間以下であると、ろ過材をろ過塔内で十分に攪拌することができず、効果的に汚染物質が剥離できなくなる。また、その上限は3分までとされることとなる。バブリング時間が3分を超えても、その処理効果に大きな変化を期待することは困難である。
さらに、ろ過塔のサイズが小さい場合、逆洗浄水の流量が0.05m/分以下であると、エアーバブリングによりろ過材から剥離させた汚染物質の排出が十分に行われない。一方で、ろ過塔のサイズが大きい場合、2.5m/分までの流量で十分な効果が得られており、それ以上の流量で逆洗浄水しても、処理効果の大きな変化を期待することは困難で、大量の逆洗浄水の廃棄に繋がる。
また、逆洗浄水を流す時間が30秒以下であると、エアーバブリングによりろ過材から剥離させた汚染物質の排出が十分でない。また、60秒以上であると、剥離した汚染物質の排出がほぼ終了しており、それ以上の時間は、不必要な逆洗浄水の廃棄を生じる。
なお、ろ過材により捕捉した汚染物質の剥離・排出が不十分であると、ろ過塔内に汚染物質が残留し、時間の経過と共に蓄積していくことで、最終的には循環式ろ過システムのろ過性能の著しい低下を招くことになる。
本発明にあっては、循環式ろ過システムにおける逆洗浄工程において、ろ過塔の下から流す空気の流速が0.8〜2.3m/分である時に、ろ過材が水中に分散し、懸濁状態になるような比重を有し、直径1〜4mmで高さ1〜4mmの円柱形状、若しくは、1辺の長さが1〜4mmである直方体形状である、有機成分と無機成分からなるろ過材料が採用されることになる。この形状以外では、エアーバブリングを組み込んだ逆洗浄工程において、捕捉した汚染物質を効率的に剥離・排出できない。
また、かくの如くして得られた本発明に従う循環式ろ過システムにおける逆洗浄工程では、有機成分と無機成分からなるハイブリッドろ過材が、処理装置の大きさにより適宜充填され、使用されることとなる。ろ過材量が閾値より少ないと、エアーバブリングを行った時、発生した気泡とろ過材との接触回数が極端に低下し、バブルの微細化が起こらず、捕捉した汚染物質を効率的に分離できなくなる。また、ろ過材量が閾値より多いと、ろ過層の長さが大きくなり、エアーバブリングを組み込んだ逆洗浄工程において汚染物質の残留の問題を惹起する可能性がある。
以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明を、更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
本発明の実施の形態による逆洗機能を有するろ過ユニットを図1,2に示す。図1は順方向の通水状態での装置構成を表す。2つのろ過材収納部10、10と、気泡生成部20と、水槽31と、循環ポンプ30と、第1配管12と、第2配管13で構成され、2つのろ過材収納部10にはそれぞれろ過材11が収納され、水槽31には被処理水33が貯留されている。水槽31は、縦75cm、横65cm、高さ60cmで貯留する被処理水33は約200Lである。ろ過材収納部10は、直径21cm、高さ55cmのろ過塔を2段に重ねている。ろ過材11は、比重が比較的小さく、有機成分と無機成分からなるハイブリッドろ過材を各ろ過材収納部10に9.4kgずつ、合計18.8kg充填している。
水槽31に貯留される被処理水33は循環ポンプ30で吸引され、第一配管12を経由してろ過材収納部10の上部に投入される。被処理水33は2段に設けられるろ過材収納部10内のろ過材11にろ過され清浄水になり、清浄水は気泡生成部20と第2配管13を経由して水槽31に還流する。この循環により、水槽31が例えば、浴槽やプールである場合、水槽31内の水質は常に一定の清浄度に維持される。
図2に逆方向の通水でろ過材の逆洗浄を行う逆洗浄工程の装置構成を、また、図3に逆洗浄工程で気泡を発生させる気泡生成部20の内部構成を示す。水槽31に貯留される逆洗浄水32は循環ポンプ30で吸引され、第2配管13を経由して気泡生成部20の下部に投入される。また、気泡生成部20の下部には内径約15mmのエア配管24が敷設され、エアポンプ25からのエア配管24を経由して、気泡生成部20の略中央部から上方に向けてエアが噴出され、噴出したエアは拡散板23に衝突、分散し、気泡となって逆洗浄水中を浮上し、気泡生成板21の長穴22を通過してろ過材収納部10内に侵入、浮上する。この気泡の長穴通過では、気泡形状は長穴形状に造形される。液体中の気体は常に球形になろうとするので、長穴形状に造形された気体は、凝集、分裂を起こし、逆洗浄水と一体となって撹拌効果を生む。この気泡の撹拌効果によりろ過材11に付着した汚染物質が逆洗浄水中に遊離させられ、遊離した汚染物質は逆洗浄水と伴にろ過材収納部10上部の第1の配管12から排出される。
図1〜3の装置について次の2種類の被処理水を用いて、逆洗浄効果の評価を行った。
評価試験は次に示す、被処理水条件(2条件)、流量条件(3条件)、装置条件(3条件)の各条件の全組合で決まる18(=2×3×3)通りの実験となる。
(1) 被処理水条件
被処理水A:模擬濁度水(濁度10.0NTUに調整したもの)。
被処理水B:実汚濁水(ゴルフ場の公衆浴場の排水で濁度10.0NTUに調整したもの)。
(2)流量条件
流量条件A:通水量1.0m/h
流量条件B:通水量1.5m/h
流量条件C:通水量2.0m/h
(3)装置条件
装置条件A:本発明装置(図1〜3に示す処理装置)でバブリングあり
装置条件B:本発明装置(図1〜3に示す処理装置)でバブリングなし
装置条件C:砂ろ過装置(図4,5に示す処理装置):縦75cm、横65cm、高さ60
cmの水槽に汚濁水200Lを入れた。直径21cm、高さ120cmのろ過
塔に砂ろ過材を充填し、循環ポンプにより水を循環することによりろ過を行う
循環式ろ過システムを設置した。砂ろ過材は、径0.6mm以下:28kg、
1〜2mm:4.7kg、4〜8mm:4.7kg、8〜12mm:4.7
kgで、合計42.1kgを使用。図4は順方向通水ろ過、図5は逆方向通水
でろ過材の逆洗浄を示す。
(4)濁度測定器
水質の評価は濁度計(セントラル科学社製ST−100)を用いた。まず、日本工業規格JIS試験用粉体I−16種(粒子密度2.7 g/cm、中位径の範囲3.6〜4.6マイクロメートル)を用いて、濁度10.0NTUの模擬汚濁水200Lを調製した。
(5)試験方法
装置条件A、B、Cの各装置について、次の手順で逆洗によるろ過材逆洗浄実験を行った。
ステップ1:被処理水A又はBを、各処理装置条件の装置に流量1.0 m/hの条件で2時間順方向の通水を行う。これにより、被処理水AとBの濁度は、装置条件A,B,C何れの場合も、10.0から2.0以下に減少した。即ち、ハイブリッドろ過材に捕捉された汚染物量も、砂ろ過装置の砂に捕捉された汚染物量も略同一である。
ステップ2:2時間後、順方向の通水を停止させ、逆方向の通水に切り換え、ろ過材の逆洗浄実験を開始させる。
ステップ3:逆洗浄実験開始直後からの逆洗浄排水の濁度を1分毎に5分間測定する。
18通りの実験結果は次の通りであった。
<実験1>
模擬汚濁水(被処理水A)を用い、流量1.0m/h(流量条件A)の条件で実施した装置条件A、B、Cについての逆洗浄排水濁度の経時変化を図6に示す。縦軸は、第1配管12から排出される逆洗浄水の濁度であり、横軸は逆洗浄水を流す時間である。縦軸の濁度が大きい程、逆洗浄水に含まれる汚染物が多いことを意味する。即ち、濁度が大きい程逆洗浄工程で、ろ過材に付着した汚染物がよく分離され、逆洗浄効果の高いことを意味する。図6より逆洗浄効果の高い順に、本発明のバブリングあり、本発明のバブリングなし、砂ろ過装置の順位となった。これより、3種類の装置条件中、本発明のバブリングありの装置が最も効果的に逆洗浄できることが確認できた。
<実験2>
模擬汚濁水(被処理水A)を用い、流量1.5m/h(流量条件B)の条件で実施した装置条件A、B、Cについての逆洗浄排水濁度の経時変化を図7に示す。図7の場合も図6と同様、逆洗浄効果の高い順に、本発明のバブリングあり、本発明のバブリングなし、砂ろ過装置の順位となり、3種類の装置条件中、本発明のバブリングありの装置が最も効果的に逆洗浄できることが確認できた。
<実験3>
模擬汚濁水(被処理水A)を用い、流量2.0m/h(流量条件C)の条件で実施した装置条件A、B、Cについての逆洗浄排水濁度の経時変化を図8に示す。図8の場合も図6,7と同様、逆洗浄効果の高い順に、本発明のバブリングあり、本発明のバブリングなし、砂ろ過装置の順位となり、3種類の装置条件中、本発明のバブリングありの装置が最も効果的に逆洗浄できることが確認できた。
<実験4>
実汚濁水(被処理水B)を用い、流量1.0m/h(流量条件A)の条件で実施した装置条件A、B、Cについての逆洗浄排水濁度の経時変化を図9に示す。縦軸は、第1配管12から排出される逆洗浄水の濁度であり、横軸は逆洗浄水を流す時間である。縦軸の濁度が大きい程、逆洗浄水に含まれる汚染物が多いことを意味する。即ち、濁度が大きい程逆洗浄工程で、ろ過材に付着した汚染物がよく分離され、逆洗浄効果の高いことを意味する。図9より逆洗浄効果の高い順に、本発明のバブリングあり、本発明のバブリングなし、砂ろ過装置の順位となった。これより、3種類の装置条件中、本発明のバブリングありの装置が最も効果的に逆洗浄できることが確認できた。
<実験5>
実汚濁水(被処理水B)を用い、流量1.5m/h(流量条件B)の条件で実施した装置条件A、B、Cについての逆洗浄排水濁度の経時変化を図10に示す。図10の場合も図9と同様、逆洗浄効果の高い順に、本発明のバブリングあり、本発明のバブリングなし、砂ろ過装置の順位となり、3種類の装置条件中、本発明のバブリングありの装置が最も効果的に逆洗浄できることが確認できた。
<実験6>
実汚濁水(被処理水B)を用い、流量2.0m/h(流量条件C)の条件で実施した装置条件A、B、Cについての逆洗浄排水濁度の経時変化を図11に示す。図11の場合も図9,10と同様、逆洗浄効果の高い順に、本発明のバブリングあり、本発明のバブリングなし、砂ろ過装置の順位となり、3種類の装置条件中、本発明のバブリングありの装置が最も効果的に逆洗浄できることが確認できた。
<実験結果のまとめ>
図9,10,11に示した測定結果の中から、実汚濁水(被処理水B)、本発明のバブリングありの条件に該当するデータを抽出し、流量をパラメータにしてグラフ化したものが図12になる。
3種類の流量(流量1.0m/h、1.5m/h、2.0m/h)の何れについても、バブリング時間3分間までは、エアーバブリングが有効に作用し、汚染物質が有効に分離され逆洗浄効果が確認される。また、逆洗浄効果は流量の大きい順に収束し、3分以上では何れの流量についても逆洗浄は収束している。この場合、エアーバブリング時間は3分間で十分であると思われる。
逆洗浄方式を採用する循環式ろ過装置は、浴槽やプール以外の排水処理や、養殖場の水浄化などの分野にも採用されている。これら逆洗浄機能付き循環式ろ過装置は、砂ろ過方式が一般的であるが、逆洗浄プロセスに長時間を要し、多量の逆洗浄水を廃棄するため、ランニングコストの低減を困難にしている。本発明は、ろ過材を砂に代え、有機成分と無機成分からなるハイブリッドろ過材を採用し、ろ過材の逆洗にエアーバブリングを併用することで、逆洗時間の短縮と、廃棄排水量の大幅低減を図る発明であり、砂ろ過装置に代わる新規の逆洗浄機能を備えた循環式ろ過装置とし広く活用できる。
10 ろ過材収納部
11 ろ過材
12 第1配管
13 第2配管
20 気泡生成部
21 気泡生成板
22 長穴
23 拡散板
24 エア配管
25 エアポンプ
30 循環ポンプ
31 水槽
32 逆洗浄水
33 被処理水

Claims (3)

  1. 順方向の通水でろ過を行い、逆方向の通水でろ過材の逆洗浄を行う逆洗機能を有するろ過ユニットであって、ろ過材と、ろ過材収納部と、気泡生成部とで構成され、
    前記ろ過材収納部は、前記ろ過材を収納して一方の側面に第1の配管が気密に接続され、他方の側面が前記気泡生成部の一方の面に機密に接続されて、前記気泡生成部の他の側面には第2の配管と、エア供給用配管がそれぞれ気密に接続されており、
    順方向の通水で第1の配管から被処理水が供給されて、第2の配管からろ過水が排出され、逆方向の通水で前記エア配管からエアが供給されると伴に、第2の配管から逆洗浄水が供給されて、第1の配管から逆洗浄排水が排出され、
    前記気泡生成部の水平方向断面の略中心部に前記エア配管から供給されるエアを拡散させる拡散板と、拡散させた前記エアから気泡を生成する気泡生成板とが配置され、
    前記気泡生成板が所定のアスペクト比の長穴を有することを特徴とする逆洗機能を有するろ過ユニット。
  2. 前記所定のアスペクト比が15〜5の長方形、又は長円、又は楕円であることを特徴とする請求項1に記載の逆洗機能を有するろ過ユニット。
  3. 前記ろ過材収納部が複数個連結され、1つの前記気泡生成部と接続されて構成されることを特徴とする請求項1または2の何れか1項に記載の逆洗機能を有するろ過ユニット。
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