JP4140776B2 - 板状体収容ケース - Google Patents

板状体収容ケース Download PDF

Info

Publication number
JP4140776B2
JP4140776B2 JP2004032474A JP2004032474A JP4140776B2 JP 4140776 B2 JP4140776 B2 JP 4140776B2 JP 2004032474 A JP2004032474 A JP 2004032474A JP 2004032474 A JP2004032474 A JP 2004032474A JP 4140776 B2 JP4140776 B2 JP 4140776B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
inner case
plate
outer case
body accommodation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004032474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005219803A (ja
Inventor
光彦 山佳
Original Assignee
光彦 山佳
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 光彦 山佳 filed Critical 光彦 山佳
Priority to JP2004032474A priority Critical patent/JP4140776B2/ja
Publication of JP2005219803A publication Critical patent/JP2005219803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4140776B2 publication Critical patent/JP4140776B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Packaging For Recording Disks (AREA)

Description

本発明は、CD(コンパクトディスク)や、DVD(デジタルビデオディスク)、CD−R等の板状体を収容して保管するための板状体収容ケースに関するものである。
例えば、板状体収容ケースの一例であるCDケースとしては、CDが載置保持される下部ケースの一端に、この下部ケースの蓋となるように被さる上ケースが枢支連結されて成る揺動開閉式のものが一般的であった(例えば、特許文献1を参照)。また、CDの載置保持が自在な内ケースと、この内ケースをスライドさせての挿入及び取出しが自在な外ケースとから成る引出し式のものもあった(特許文献2を参照)。
特開2003−054674号公報 特開2002−225967号公報
前記前者の従来技術では、CDをケースの収容するとき、並びにケースから取出すときには、上ケースを揺動させて開くので、そのための大きな空間が側方に必要になり、狭い場所ではCDが取出せない等、場所によってはCDの装脱に制限を生じる不都合があった。また、CDを取りだすべく、下ケースを上ケースから開く操作には両手を使わねばならないという面倒さもあった。
前記後者の従来技術では、スライドによってインナーケースをアウターケースから引き出す構造としてあるので、前記前者の従来技術と比べた場合に、大きな側方の空間を必要とすることなくCDの装脱が行える利点を有している。このものでは、インナーケースをアウターケースに収容させるべく押し込み操作したときには引き込み作動し、もう一度インナーケースを押し込み操作すると、それによってインナーケースを突出付勢するよう、プッシュプッシュ機構を備えた押釦装置が装備されている。
その押釦装置により、アウターケースに収容されているインナーケースを手指でさらに押し込むワンタッチ操作(片手操作)のみで、インナーケースをアウターケースから突出移動させることができる便利さがある。しかしながら、そのためには比較的複雑な構造でコスト高となる押釦装置(公知技術)が必要となる不利がある。
加えて、その押釦装置の特性を活かすには、板バネの押圧力による摩擦力によってインナーケースを収容状態に保持させるものであったため、ショックが作用したりするとインナーケースの不測の飛び出しが生じるおそれがあり、CDを安定して収容維持する信頼性の点では難点があった。
そこで、本発明は、上ケースの揺動開閉のための大きな空間を要することなく、CD等の板状体の装脱が行える引出し式(スライド式)の収容ケースを開発するに当り、複雑で高価な押釦装置を設けることがなく、しかも、板状体の収容状態を安定維持できる信頼性にも優れる板状体収容ケースを提供することを目的とする。
請求項1の構成は、板状体の載置保持が自在な内ケースと、この内ケースをスライドさせての挿入及び取出しが自在な外ケースとから成る板状体収容ケースにおいて、
前記内ケースを、これが前記外ケースに挿入して収容された格納状態から取出し方向に突出付勢する弾発機構と、この弾発機構の付勢力に抗して前記内ケースを前記格納状態に係止維持させる係止機構と、この係止機構の係止作用を解除自在な取出し操作部とを有するとともに、前記係止機構は、前記内ケースの前記外ケースへの挿入操作に伴って係止作動するものに構成されていることを特徴とする。
請求項2の構成は、請求項1に記載の板状体収容ケースにおいて、
前記弾発機構が、前記内ケースの幅方向に延びる状態で前記内ケースと前記外ケースとの間に介装された板バネから構成され、前記板バネは、その中央部が前記内ケースに固定され、かつ、両端部が前記外ケースの内奥壁に当接される略二股状のものに形成されていることを特徴とする。
請求項3の構成は、請求項1に記載の板状体収容ケースにおいて、
前記弾発機構が、前記内ケースと前記外ケースとの間に、前記内ケースのスライド方向に向く状態で介装された左右一対の巻きバネから構成されていることを特徴とする。
請求項4の構成は、請求項2又は3に記載の板状体収容ケースにおいて、
前記係止機構が、前記内ケースにおける左右方向で中央に配置されていることを特徴とする。
請求項5の構成は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の板状体収容ケースにおいて、
前記内ケースと前記外ケースとがスライドするための摺動部に転がり軸受が介装されていることを特徴とする。
請求項6の構成は、請求項5に記載の板状体収容ケースにおいて、
前記転がり軸受が複数のボールで構成されていることを特徴とする。
請求項1の構成によれば、内ケースを外ケースに対して突出付勢する弾発機構の付勢力に抗して作用する係止機構を設けてあるので、内ケースを押込む不測の外力が作用するとか、多少のショックが作用したりすることがあっても、内ケースの収容状態を確実に維持でき、板状体を安定して格納できるという信頼性に富むものとなる。板状体を取出すべく内ケースを外ケースから突出させるには、取出し操作部を一方の手の指で押すだけの簡単な操作で良く、この点においても操作性に優れ、かつ、便利である。
その結果、上ケースの揺動開閉のための大きな空間を要するとか、複雑で高価な押釦装置を設けるということがなく、しかも、板状体の収容状態を安定維持できる信頼性にも優れる状態で、CD等の板状体の装脱が行える引出し式(スライド式)の板状体収容ケースを提供することができた。
請求項2の構成によれば、弾発機構を、略二股状の板バネで構成してあるので、請求項4のように、左右中央部に係止機構を配置することや、それの解除機構となる取出し操作部を配置することが可能であり、これらの各機構類をコンパクトにまとめて装備でき、弾いてはケース全体の大きさの小型化が可能になる。また、板バネは、巻バネに比べて廉価となる利点があり、例えば、合成樹脂材製の板バネとすれば、耐久性に優れ、繰り返しの使用にも安定したバネ特性が発揮可能となる利点が得られる。
請求項3の構成によれば、弾発機構を左右一対の巻きバネで構成してあるので、請求項4のように、左右中央部に係止機構を配置することや、それの解除機構となる取出し操作部を配置することが可能であり、これらの各機構類をコンパクトにまとめて装備でき、弾いてはケース全体の大きさの小型化が可能になる。巻きバネを設ける場合、左右方向の配置スペースは極めて狭くて済むから、小型の板状体収容ケースであっても無理なく採用できる利点がある。
請求項5の構成によれば、転がり軸受の採用により、内ケースと外ケースとのスライド移動がより軽快に行われるようになり、種々の長所を有するスライド構造の板状体収容ケースの使い勝手がさらに向上するようになる。例えば、請求項6のように、複数のボールを用いることにより、廉価で場所も取らない転がり軸受を実現可能である。
以下、本発明による板状体収容ケースの実施携帯を、その一例である音楽用のCDケースの場合について、図面に基づいて説明する。図においては、図1〜図8、及び図15は実施例1によるCDケースを、図9〜図14、図16、及び図17は実施例2によるCDケースを夫々示している。
実施例1によるCDケースAは、図1、図2に示すように、板状体の一例であるCD(コンパクトディスク)1の載置保持が自在な合成樹脂材製の内ケース2と、この内ケース2をスライドさせての挿入及び取出しが自在な合成樹脂材製の外ケース3とから構成されている。つまり、このCDケースAは、扁平で無蓋状の内ケース2を、一つの側壁のみが欠如された扁平な箱状の外ケース3にスライドによって出し入れさせる引出し構造のものに構成されている。
まず、このCDケースAを用いたCD1のケースへの収容操作と、ケースからの取出し操作について説明する。CD1を収容するには、外ケース3から最大限引き出された状態(図2参照)にある内ケース2の載置部2AにCD1を載置し、そのCD1が載置された内ケース2を、外ケース3の内奥方向に押込み操作すれば、係止機構4が作動して(図7や図5を参照)、その収容状態が保持される(図1参照)。
CD収容ケースAに収容されているCD1を取出すには、外ケース3の後端部の取出し操作部13を押込んで揺動操作(図6参照)すれば、係止機構4が解除され、それによって作動する弾発機構6により、内ケース2が押し出され、ある程度外ケース3から飛出した状態がもたらされる[図4(b)参照]。従って、手指でその突出した内ケース2の前端部を持って外ケース3から突出限界までスライドさせて引きずり出して取出し状態(図2参照)とし、内ケース2からCD1を取出し自在な状態とするのである。次に、各部について詳細に説明する。
内ケース2は、図2〜図4に示すように、平面視がやや縦長(スライド方向に長い)の矩形で厚みが薄い略受け皿形状のものであり、CD1を落し込み載置するために、平面視が略円形で下方に凹入した載置部2Aが形成されている。載置部2Aの中央には、CD1の中央孔1aに無理入れ及び抜出しが自在なすり割り状の保持突起7が形成されている。そして、左右の側端部における前後中央には、CD1を手指で掴み易くするための湾曲した切欠き部8が形成され、前部の上面側には、内側がCD1の外周に沿うように湾曲し、かつ、一段高くなった隆起部9が形成されている。
内ケース2の後壁部には、その底面側に固定される略二股形状の板バネ(弾発機構の一例)10が装備されるとともに、左右中央に位置して後方(外ケース3の内奥方)に突出する係止突片11が形成されている。板バネ10は、その左右中央に形成された矩形の取付部(中央部の一例)10aと、この取付部10aから左右に伸びる一対の湾曲したバネ作用部(両端部の一例)10bと、を有したポリアセタール材製で略二股状のものに形成されている。板バネ10は、内ケース2の裏面側に形成された後リブ2aと挟持リブ2bとの間に取付部10aを嵌め入れることにより、内ケース2の後部底面側に固定されている。尚、取付部10aを圧入するとか、接着剤を用いて接着する構造でも良い。
要するに、内ケース2を、これが外ケース3に挿入された収容状態から取出し方向に突出付勢する板バネ10と、この板バネ10の付勢力に抗して内ケース2を収容状態に係止維持させる係止機構4と、この係止機構4の係止作用を解除自在な取出し操作部13とを有するとともに、板バネ10が、内ケース2の幅方向に延びる状態で内ケース2と外ケース3との間に介装されている。また、内ケース2の裏面側には、左右の横側部と前側部に亘る略コ字状の縁リブ2cが形成されており、内ケース2のスライド時には、その縁リブ2cが外ケース3の底壁3aの内面とが主に摺接する(後リブ2aと挟持リブ2bも底壁3aと摺接する)。
係止突片11は、図4(a)及び図5〜図7に示すように、内ケース2における取付部10aを固定する部分から後方に突出され、帯状部分11aと、これの先端において下方に突出する鉤状部11bと、を有した側面視で引掛けフック形状のものとして内ケース2に一体形成されている。この係止突片11は、内ケース2の外ケース3への挿入操作に伴って、先端の鉤状部11bが外ケース3の底壁内側に一体形成された上方突起12を乗り越えてから引掛り係合するように形成されており、それによって内ケース2の外ケース3への収容状態を係止維持できるようになっている。尚、図4(a)は、係止機構4の構造が理解し易いように、上部ケース部3Bを外した状態として描いてある。
外ケース3は、図1、図2、図4に示すように、内ケース2をスライド自在に載せる底壁3aと左右の横側壁3bと後側壁部3cとを有した下部ケース部3Aと、上壁3dと左右の横側壁部3eと後側壁3fとを有した上部ケース部3Bとを、側壁部で着脱自在に連結して成るものであり、一つの側壁が開放された箱状のものに構成されている。図8に示すように、上部ケース部3Bの各側壁部3e,3fには、下向き状のフック部14が複数箇所ずつ形成され、下部ケース部3Aの各側壁部3b,3cには、フック部14に係合する係合凹部15(係合バー部15a)が形成されており、これら各フック部14と各係合凹部15(係合バー部15a)との係合で外ケース3に組立てられ、係合の離脱によって下部ケース部3Aと上部ケース部3Bとに分解することができる。尚、フック部14の付根部には、フック部14の弾性変形の容易化に役立つ長孔3tが形成されている。
下部ケース部3Aの底壁3aにおける内奥側(後側壁3c側)には、図4、図5に示すように、内ケース2の係止突片11に係合する左右に長い略線状の上方突起12が一体形成されている。つまり、この上方突起12と内ケース2の係合突片11とで、板バネ(弾発機構)10の付勢力に抗して内ケース2を格納状態に係止維持させる係止機構4が構成されている。内ケース2を外ケース3内に押し込みスライド操作すると、帯状部分11aが上方に弾性によって撓み変位することで鉤状部11bが上方突起12に乗り上がり(図7参照)、乗り越えた途端に帯状部分11aが弾性によって復元変位することで、鉤状部11bが上方突起12に引掛り係合する(図5参照)。それにより、板バネ10の付勢力に抗して内ケース2を収容状態に維持するのである。尚、図3に仮想線で示す左右一対の3gは、内ケース2の後リブ2aに当接して、内ケース2の外ケース3からの最大突出状態(図2の状態)を規定すべく底壁3aから隆起形成されたストッパーである。
上部ケース部3Bには、図2、図4に示すように、内ケース2の隆起部9に対向する湾曲切欠き15が上壁3dの前端部に形成されるとともに、上壁3dの後端部から後側壁3fとに亘る状態で取出し操作部13が装備されている。取出し操作部13は、滑り止めとして外表面がギザギザ状に形成された上面部13aと、後縦面部13bと、前縦面部13cと、左右の連結面部13dを有した合成樹脂材製で、側面視形状が略下向き開放コ字状のものに構成され、左右の連結面部13dの前後中間部には、上部ケース部3Bに架設形成された軸部17に外嵌して相対回動自在とするための略下向きC字状の軸受溝18が形成されている。つまり、軸部17と軸受溝18とを嵌合させることにより、取出し操作部13を上部ケース部3Bに揺動自在に枢支することができる。
この取出し操作部13は、係止機構4の係止作用を解除自在であり、解除機構5として機能する。即ち、図5に示すように、係止突片11が上方突起12に係合して、内ケース2が外ケース3に収容された状態において、取出し操作部13を、その後縦面部13bが下がる方向に揺動させると、図6に示すように、縦面部13bの先端が鉤状部11bを上方前方に押して上方突起12との係合を解く。すると、圧縮変形されている板バネ10の付勢力により、内ケース2が突出移動され、その前端部が外ケース3から幾分突出して、手指によって内ケース2を掴める状態[図4(b)参照]がもたらされるのである。
この実施例1によるCD収容ケースAにおいては、板バネ10の付勢力に抗して作用する係止機構4を設けてあるので、内ケース2を押込む不測の外力が作用するとか、多少のショックが作用したりすることがあっても、内ケース2の収容状態を確実に維持できるので、CD1を安心して格納でき、信頼性のあるものとなっている。CD1を取出すべく内ケース2を外ケース3から突出させるには、取出し操作部13を一本の手指で押すだけの簡単な操作で良く、この点においても操作性に優れた便利なものとなっている。加えて、弾発機構としての板バネ10を二股状としてあるので、その間(左右間)に係止機構4、並びに解除機構5としての取出し操作部13を配置することができ、これらの各機構類をコンパクトにまとめて装備できている点も好ましい。さらに、合成樹脂製の板バネ10は、廉価でありながら耐久性に優れ、繰り返しの使用にも安定したバネ特性が発揮可能となる利点もある。
そして、外ケース3を、下部ケース部3Aと上部ケース部3Bとによる上下2分割構造としてあるので、例えば、図示のように、CD1が見透かせるよう、上部ケース部3Bを透明樹脂で形成し、下部ケース部3Aを好みの色が施された着色樹脂材料で形成するという具合に、上下で色を使い分けることが自在であり、意匠性にも優れている。
〔別実施形態〕
実施例1による音楽用のCD収容ケースAにおいて、内ケース2に歌詞カード50が収容される構造としても良い。例えば、図15(a)、(b)に示すように、内ケース2の裏側における左右端部に、断面形状が略L字状で、底面部51aが内側に向く底面視が半月状の突起51を2箇所ずつ形成し、ストッパー部52を形成する。つまり、図15(b)に示すように、歌詞カード50を、前後方向の抜き差し操作により、内ケース2の前壁の下部に形成した横長の挿通用切欠き2kから、内ケース2の裏側に収容させたり、取出したりが自在に行うことができる。この場合、下部ケース部3Aを透明等の透視可能な色調にすれば、歌詞カード50に印刷された意匠を、内ケース2に携帯させた状態においても、外から見えるようにすることができる。また、突起51を横向き姿勢(図15に示す姿勢から90度回転させた姿勢)に形成して、内ケース2の横側方から歌詞カード50を抜き差しできる構造としても良い。
或いは、図示は省略するが、内ケース2におけるCD1の載置部2Aを深くして、その上側に平面視が矩形で下方にやや凹入させて段差部を形成し、歌詞カード50をCD1の上側に載置する構造とすることも可能である。この場合には、上部ケース部3Bを透明等の透視可能な色調にすれば、歌詞カード50に印刷された意匠を外から見える状態にすることができる。また、外ケース3を、内ケース収容部と歌詞カード収容部とを有した2段箱構造として、内ケース2とは別に歌詞カード50を収容させる構造を採ることも可能である。このとき、外ケース3に、歌詞カード50を取出すための揺動開閉式の蓋を設けることも勿論可能である。
実施例2によるCDケースAは、図9、図10に示すように、機能的には実施例1のものと同様であるが、各部の詳細構造は異なっている。特に、内外のケース2,3の形状、係止機構4、弾発機構10、及び取出し操作部13は明確に構造が異なり、主にこれらについて説明する。尚、同じ機能や同じ部品には実施例1によるCD収容ケースAと同じ符号を付すものとする。
内ケース2は、図10、図11(a),(b)に示すように、その前部に、収容状態においても外ケース3から突出する外端部21が形成されており、後部の左右夫々には、内ケースのスライド方向に向く状態の巻きバネ22が配設されている。これら巻きバネ22は、内ケース2の底面側に形成された収容凹部23に収容され、その前端部を垂下壁24に差し込むことで取り付けられている。つまり、これら左右一対の巻きバネ22は、内ケース2の後端部2tと外ケース3の後壁26との間に介装されて弾発機構10を構成している。尚、内ケース2の後端部2tの左右中央に形成された円弧状の切欠き2kは、内ケース2の格納状態において、後述する取出し操作部16のノブ部37との干渉を避けるためのものである。
内ケース2の裏側には、下方に突出したリブ状で左右一対の摺接レール31が形成されるとともに、これら各摺接レール31の左右方向で内側で、かつ、後端には、左右一対の係止突起32が下向き状態で形成されている。この摺接レール31、及び左右端の端リブ40は、後述する外ケース3の底壁27に当接して、抵抗少なく内ケース2を外ケース3に対してスライド移動させるための摺動部Sであり、図14に示すように、傾斜面32aを有する係止突起32は、後述する上向き突起38と共に係止機構4を構成する。
外ケース3は、図9、図10、図12に示すように、左右の側壁25と後壁26と、底壁27とを有した下部ケース部3Aと、上壁のみから成る矩形板状の上部ケース部3Bとを組付けて成るニ分割構造に構成されている。下部ケース部3Aと上部ケース部3Bとは、図12(a)及びその部分詳細平面図X、及び部分詳細断面図Yに示すように、複数の連結部Zを用いて組付けられている。即ち、上部ケース部3Bの縁には、僅かに外方に突出する係合突起28が複数箇所に形成されるとともに、左右の側壁25と後壁26との上端部には、肉厚を薄くした周段部29が形成され、かつ、係合突起28が挿入自在な係合凹部30が形成されている。従って、各係合突起28を、対応する係合凹部30に嵌め入れることにより、上部ケース部3Bを周段部29に、つまりは下部ケース部3Aに組付けることができる。
底壁27の後端部には、図12に示すように、前側にガイド片33aを有する中央ガイド筒33と、その左右夫々に位置する一対の丸ガイド突起34とが一体形成されるとともに、後壁26の内側には、左右一対のガイド筋35(図13参照)が一体形成されている。これらガイド片33a、左右一対の丸ガイド突起34、ガイド筋35により、前後左右に位置決めされてガイドされる状態で上下移動自在に取出し操作部16が底壁27に支持され、かつ、中央ガイド筒33内に装填された巻きバネ41によって上昇付勢される状態で下部ケース部3Aに装備されている。
即ち、取出し操作部16は、左右の脚部36と、手指で押し操作される箇所であるノブ部37、丸ガイド突起34に嵌合する嵌合孔37aを有した合成樹脂製の部品であり、各脚部36には、内ケース2の係止突起32と係合自在な前述の上向き突起38が形成されている。上向き突起38には、係合突起32との乗り越えをし易くするための傾斜面38a(図14参照)が形成されている。ノブ部37は、上部ケース部3Bに形成された操作孔39に、外面がほぼ面一となる状態で嵌合されており、そのノブ部37を手指によって下方に強制下降移動すれば、上向き突起38を係合突起32よりも下方に移動させ、これらの係合を解除、即ち係止機構4を解除することができる。尚、ノブ部37の左右両端部の外側に連続して形成されたやや高さの低い突起36tは、上部ケース部3Bの内面に当接して、ノブ部37の操作孔39に対する上昇限界を規定するストッパーとして機能するものである(図12参照)。
しかして、内ケース2を外ケース3内にスライドさせて押込めば、係止突起32と係合突起38とが、それらの傾斜面32a,38aが当接することによる分力で、取出し操作部16が下降移動して、係止突起32が係合突起38を乗り越えて係合し、一対の巻きバネ22が圧縮されることによる突出付勢力に抗して内ケース2が外ケース3に収容された格納状態(図9、図13参照)に維持される。そして、巻きバネ41の付勢力に抗して手指でノブ部37を押して取出し操作部16を押し下げ操作すれば、図14に示すように、係止突起32と係合突起38との係合状態が解除され(係止機構4が解除され)、圧縮されている一対の巻バネ22の付勢力により、内ケース2が突出移動され、その前端部である外端部21が外ケース3から幾分突出して、手指によって内ケース2を十分に掴める状態(図9の仮想線で示す状態や、図14を参照)がもたらされるのである。
この実施例2によるCD収容ケースAにおいては、左右一対の巻バネ22の付勢力に抗して作用する係止機構4を設けてあるので、内ケース2を押込む不測の外力が作用するとか、多少のショックが作用したりすることがあっても、内ケース2の格納状態を確実に維持できるので、CD1を安心して格納でき、信頼性のあるものとなっている。CD1を取出すべく内ケース2を外ケース3から突出させるには、取出し操作部16を一本の手指で押すだけの簡単な操作で良く、この点においても操作性に優れた便利なものとなっている。
加えて、弾発機構6を、一般的な巻バネ22を左右に振分けて配置する構成としてあるので、廉価であるとともに、それらの間(左右間)に係止機構4、及び解除機構5としての取出し操作部16を配置することができ、これらの各機構類をコンパクトにまとめて装備できている点も好ましい。更に、内ケース2は、左右の端リブ40と左右一対の摺接レール31との4つのレール部分により、外ケース3に対して滑りよく軽快にスライド操作でき、軽い操作力で収納操、並びに引き出しが行える利点もある。
〔別実施形態〕
実施例2のCD収容ケースAにおいて、図16に示すように、内ケース2の外ケース3に対するスライド移動がより軽快に行えるよう、内ケース2と外ケース3とがスライドするための摺動部Sに転がり軸受60が介装される構造としても良い。即ち、転がり軸受60を、外ケース3の底壁27に隆起形成した球状凹部61に回転自在に収容されたボール62の複数で構成する。内ケース2のレール溝67に当接して転動するボール62は、より小径なビーズでも良い。また、転がり軸受60としては、図17に示すように、底壁27から立設されたステ―63に支承されたシャフト64と、これに回転自在に外嵌された状態で内ケース2のレール部65に当接して転動する輪体66とから成る構造のものでも良い。
例えば、ボール62を受止める球状凹部61を、外ケース3の前端部と前後中間部に設ける。加えて、この球状凹部61を内ケース2の後端部の上面部に形成して、上部ケース部3Bの内面に当接して転動するボール62を設ければ、内ケース2を外ケース3に対して大きく引き出して、内ケース2の後端部が上部ケース部3Bに強く当接する状態においても、内ケース2のスライド移動が軽く行えるようになる。
以上説明した板状体収容ケースAは、DVD、MD(ミニディスク)、磁気カード、フロッピィディスク等の板状体を収容して保管するものとして、幅広い用途に適用することができる。
格納状態にあるCD収容ケースの平面図(実施例1) 内ケースが引き出された状態のCD収容ケースの平面図(実施例1) 内ケースの形状を示す底面図 (a)は格納状態を上部ケース部を除いて見た状態を示す平面図、(b)は弾発機構が作動した状態におけるCD収容ケースを示す平面図 係止機構が係止作動している状態を示す要部の断面側面図 解除機構によって係止機構が解除された状態を示す要部の断面側面図 内ケースの挿入操作に伴う係止機構の状態を示す要部の断面側面図 下部ケース部と上部ケース部との連結構造を示し、(a)は分解状態の断面図、(b)は連結状態の断面図 格納状態にあるCD収容ケースの平面図(実施例2) 内ケースが引き出された状態のCD収容ケースの平面図(実施例2) (a)は内ケースの平面図、(b)は内ケースの底面図 係止機構と解除機構を示し、(a)は要部の平面図、(b)は腰部の正面図、又(X)、(Y)は、夫々上部ケース部と下部ケース部との連結部の構造を示す要部の平面図と断面図 係止機構の係止作用を示す要部の断面側面図 解除機構によって係止機構が解除された状態を示す要部の断面側面図 実施例1によるCD収容ケースにおける、歌詞カードの収容部が付設された内ケースを示し、(a)は底面図、(b)は正面図 実施例2によるCD収容ケースにおける、内ケースと外ケースの摺動部に転がり軸受を用いた状態を示す要部の断面図 図16における転がり軸受の別構造を示す要部の断面図
符号の説明
1 板状体
2 内ケース
3 外ケース
4 係止機構
5 解除機構
6 弾発機構
10 板バネ
10a 中央部
10b 両端部
13,16 取出し操作部
22 巻きバネ
60 転がり軸受
62 ボール
A CD収容ケース(板状体収容ケース)

Claims (6)

  1. 板状体の載置保持が自在な内ケースと、この内ケースをスライドさせての挿入及び取出しが自在な外ケースとから成る板状体収容ケースであって、
    前記内ケースを、これが前記外ケースに挿入して収容された格納状態から取出し方向に突出付勢する弾発機構と、この弾発機構の付勢力に抗して前記内ケースを前記格納状態に係止維持させる係止機構と、この係止機構の係止作用を解除自在な取出し操作部とを有するとともに、前記係止機構は、前記内ケースの前記外ケースへの挿入操作に伴って係止作動するものに構成されており、
    前記係止機構は、前記内ケースの後壁に一体形成された突出する係止突片と、前記外ケースの底壁に一体形成された略線形状の上方突起とから構成されており、
    前記係止突片は、帯状部分と、前記帯状部分の先端において下方に突出する鉤状部とを有した側面視で引掛けフック形状であり、
    前記操作部は、上面部と、後縦面部と、前縦面部と、左右の連結面部から構成され、左右の連結面部の前後中間部には、外ケースに架設形成された軸部に外嵌して相対回動自在とするための略下向きC字状の軸受溝が形成され、前記軸部と前記軸受溝とを嵌合させることにより、前記操作部が揺動自在に前記外ケースに枢支され、
    前記係止突片が前記上方突起に係合している状態で、前記後縦面部が下がる方向に前記操作部を揺動させると、前記縦面部の先端が前記鉤状部を上方前方に押して前記上方突起との係合を解くことにより、前記操作部が前記係止機構の係止作用を解除することを特徴とする板状体収容ケース。
  2. 請求項1に記載の板状体収容ケースであって、
    前記弾発機構が、前記内ケースの幅方向に延びる状態で前記内ケースと前記外ケースとの間に介装された板バネから構成され、前記板バネは、その中央部が前記内ケースに固定され、かつ、両端部が前記外ケースの内奥壁に当接される略二股状のものに形成されている板状体収容ケース。
  3. 請求項1に記載の板状体収容ケースであって、
    前記弾発機構が、前記内ケースと前記外ケースとの間に、前記内ケースのスライド方向に向く状態で介装された左右一対の巻きバネから構成されている板状体収容ケース。
  4. 請求項2又は3に記載の板状体収容ケースであって、
    前記係止機構が、前記内ケースにおける左右方向で中央に配置されている板状体収容ケース。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の板状体収容ケースであって、
    前記内ケースと前記外ケースとがスライドするための摺動部に転がり軸受が介装されている板状体収容ケース。
  6. 請求項5に記載の板状体収容ケースであって、
    前記転がり軸受が複数のボールで構成されている板状体収容ケース。
JP2004032474A 2004-02-09 2004-02-09 板状体収容ケース Expired - Fee Related JP4140776B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004032474A JP4140776B2 (ja) 2004-02-09 2004-02-09 板状体収容ケース

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004032474A JP4140776B2 (ja) 2004-02-09 2004-02-09 板状体収容ケース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005219803A JP2005219803A (ja) 2005-08-18
JP4140776B2 true JP4140776B2 (ja) 2008-08-27

Family

ID=34995747

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004032474A Expired - Fee Related JP4140776B2 (ja) 2004-02-09 2004-02-09 板状体収容ケース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4140776B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005219803A (ja) 2005-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3052829B2 (ja) イジェクト機構
US7363634B2 (en) Storage device assembly incorporating ejecting mechanism with safety latch
US20090094625A1 (en) Data reproduction apparatus loadable with card-shaped storage medium
US8607254B2 (en) Cartridge transporting device
JP4140776B2 (ja) 板状体収容ケース
JP5505633B2 (ja) ディスク装置
JPWO2007034597A1 (ja) スライド収納リモコン押釦構造
US7784067B2 (en) Optical disk apparatus
JP2006127809A (ja) カード用コネクタ装置
JP3867609B2 (ja) ディスク装置
JP4085779B2 (ja) ディスク装置
JP3741865B2 (ja) ディスク装置
JP2599395Y2 (ja) 円盤媒体の読取り装置
JP2006127810A (ja) カード用コネクタ装置
JP2599396Y2 (ja) 円盤媒体の読取り装置
JP2007059662A (ja) 開閉蓋のロック装置および防水機器
JP4132096B2 (ja) 記録及び/又は再生装置
JP3614343B2 (ja) 車載用電子機器および操作部の着脱機構
JP2599394Y2 (ja) 円盤媒体の読取り装置におけるカートリッジ押え装置
JP5029843B2 (ja) トレイイジェクト装置及びディスク装置
JP3135343B2 (ja) ディスクカートリッジ
JP2006004622A (ja) 記録及び/又は再生装置
JP4379581B2 (ja) ディスクカートリッジ
JP3553774B2 (ja) カートリッジイジェクト装置
JP3381422B2 (ja) 記録媒体収納ケース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080604

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120620

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130620

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130620

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140620

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees