JP4140609B2 - コアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

コアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、医療、衛生分野をはじめさまざまな分野で有用な、油中水滴型の逆相懸濁重合法による高吸液性樹脂粒子の製造方法に関するものである。
吸液性樹脂は、その質量の数倍の水や血液等を吸収できるものであり、医療、衛生分野では生理用品やおむつ等に、建築分野では止水剤等に利用されている。
なかでも、生理用品やおむつに使用する吸液性樹脂には、高付加価値商品として、血液や尿を十分に吸収でき、漏れにより衣類等を汚すことのないものが求められている。生理用品等における血液等の漏れを防止する為には、吸液性樹脂の吸液性を向上させるだけでなく、生理用品等の吸収体内部において吸液性樹脂が均一に分布した状態で維持されることが重要であり、これらを改善するための各種検討が行われている。ここで吸収体とは、生理用品やおむつの一部を構成する血液や尿を吸収できる部位のことであり、例えば綿状の繊維パルプと粒子状の吸液性樹脂とを混合したものを不織布などで包んだものなどがある。
ところで近年、吸液性樹脂は、その製造のしやすさから、有機溶剤中にラジカル重合性化合物及び重合開始剤を含む水溶液を滴下、撹拌し、有機溶剤中に微分散させて得られる水滴中でラジカル重合性化合物を重合する、いわゆる油中水滴型の逆相懸濁重合法により製造することが検討されている。しかし、前記製造方法によって得られる吸液性樹脂は、通常、表面が平滑な粒子状であるため、吸収体内部で綿状の繊維パルプに担持されにくく、その分布に偏りが生じやすいものである。その結果、かかる吸収体は、血液等を十分に吸収することができず、漏れを引き起こしやすい。また、前記製造方法によって得られる吸液性樹脂は、その粒子径が非常に小さいことから粉塵対策等が必要となるため、取り扱い性にも問題がある。
この問題を解決する手法として、非イオン系分散剤を含む疎水性有機溶媒中に、特定の燐酸エステル系分散剤及び水溶性ビニル単量体を含有してなる水溶液を逐次供給する、懸濁重合法により、樹脂固定性の大きい、すなわち吸収体の内部で偏りにくい高吸水性樹脂を製造できることが報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記高吸水性樹脂は、血液や尿等との親和性が十分でなく、生理用品等として使用するには、吸液性、特に吸血性の点で十分と言えるものではなかった。また、前記高吸水性樹脂は、血液等を繰り返し吸収させた場合に吸液性が著しく低下するという問題を有するものであった。
そこで、特定のリン酸エステル系界面活性剤を含む不活性溶媒中に、前記リン酸エステル系界面活性剤、特定のポリ酸性アミノ酸、エチレン性不飽和化合物及び架橋剤を含む水溶液を供給し、懸濁重合させて得た重合体粒子に、表面架橋処理を施すことにより得られる吸水性樹脂が、従来よりも格段に優れた血液に対する吸収特性を有することが報告されている(例えば、特許文献2参照。)
しかし、前記特定のポリ酸性アミノ酸としてポリアスパラギン酸を用いて得られる吸水性樹脂は、吸血性に優れるものの、茶色系の色相を有するという問題がある。
吸液性樹脂が利用される生理用品やおむつ等の医療、衛生分野は、ことさら清潔で衛生的であることが求められる分野であり、前記吸液性樹脂が茶色系の色相を呈するということは、清潔感が損なわれ不衛生な印象を与えることから致命的な欠陥といえ、当該分野の産業上の利用価値は著しく低いものとなってしまう。
特開2001−31704号公報 特開2003−206324号公報
以上のように、これまでの研究開発の結果、吸液性樹脂の吸液性は大幅に向上されたが、高いレベルの吸液性、特に吸血性等を維持し、かつ、清潔感のある色相、望ましくは白色で、医療、衛生分野にも適用可能な高吸液性樹脂に対するニーズが急速に高まっているものの、かかる要請を満足する高吸液性樹脂は未だ開発されていないのが現状である。
本発明が解決しようとする課題は、吸液性、特に吸血性に優れ、血液を繰り返し吸収させても優れた吸血性を維持できる、清潔感のある色相を有するコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明者らは前記した従来の懸濁重合法によって得られる樹脂粒子が有する優れた吸血性に着目し、その色相を改善し、さらなる吸血性、特に繰り返し吸血性のレベルアップをはかる方針で研究を進めた。
まず疎水性有機溶剤に非イオン性界面活性剤を含有させ、重合反応温度に維持した前記疎水性有機溶剤中で、(メタ)アクリル酸、架橋剤、及びアニオン性界面活性剤を含有する水溶液を懸濁重合させることにより、吸液性樹脂として取り扱い性などに優れた形状で数百μmの適度な粒子径を有するアクリル重合体粒子が得られたが、該アクリル重合体粒子はある程度の吸血性を有するが、繰り返し吸血させた場合には吸血性が低下してしまい、繰り返し吸血性は未だ不十分なものであった。
さらに検討を進めたところ、前記疎水性有機溶剤中で前記(メタ)アクリル酸等を含有する水溶液を懸濁重合させ、該重合反応がある程度進行したところで、さらにカルボキシル基とラジカル重合性不飽和結合とを有し、特定範囲の数平均分子量を有する水溶性ビニル重合体を含有する水溶液を懸濁重合させることにより得られたコアシェル型の高吸液性樹脂粒子は、その色相が清潔感のある白色であり、さらにその吸血性及び繰り返し吸血性も極めて良好であることを確認するに及んで本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(1)非イオン性界面活性剤(b)を含有する脂肪族炭化水素溶剤、脂環族炭化水素溶剤、及び、芳香族炭化水素溶剤からなる群から選ばれる一種以上の疎水性有機溶剤(a)中で、(メタ)アクリル酸、架橋剤(c)及びアニオン性界面活性剤(d)を含有する水溶液(e)を懸濁重合させることにより粒子コア部を形成する第一の工程と、
(2)前記第一工程で得られる懸濁液中で、カルボキシル基と重合性不飽和二重結合とを有し、且つ500〜10000の数平均分子量を有する水溶性ビニル重合体(f)を含有する水溶液(g)を懸濁重合させることにより前記粒子コア部を被覆するシェル部を形成する第二工程とを有することを特徴とするコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、吸液性、特に吸血性に優れ、血液を繰り返し吸収させても吸血性が低下せず優れた吸血性を維持できる、清潔感のある白色のコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の製造方法によって得られたコアシェル型高吸液性樹脂粒子は、例えば生理用ナプキン、タンポン、医療用血液吸収シート、ドリップ吸収剤、創傷保護材、創傷治癒材、手術用廃液処理剤等の医療、衛生用途に最適である。また、前記高吸液性樹脂は、血液以外にも、例えば尿、海水、セメント水、土壌水、肥料含有水、雨水、排水等の吸収性に優れることから、水膨張性ゴム、止水剤等の土木建築用途にも有用である。
本発明は、疎水性有機溶剤中に、ラジカル重合性化合物を含有する水溶液を供給して懸濁重合させることによりコアシェル型高吸液性樹脂粒子を製造する方法に関するものである。
前記懸濁重合は2段階の工程により行う。すなわち、2種類のラジカル重合性化合物等を含有する水溶液を予め調製しておき、それぞれの水溶液を別々に疎水性有機溶剤中に供給して懸濁重合を2段階で行う工程を採用している。
第一工程では、重合反応温度に維持した非イオン性界面活性剤(b)を含有する疎水性有機溶剤(a)に、(メタ)アクリル酸、架橋剤(c)、及びアニオン性界面活性剤(d)を含有する水溶液(e)を供給して懸濁重合させることにより粒子コア部を形成する。
第二工程では、前記第一工程で得られた懸濁液中に、カルボキシル基と重合性不飽和二重結合とを有し、且つ500〜10000の数平均分子量を有する水溶性ビニル重合体(f)を含有する水溶液(g)を供給して懸濁重合させることにより前記粒子コア部を被覆するシェル部を形成する。
前記第一工程において水溶液(e)を供給する方法としては、逐次供給、すなわち水溶液(e)を一括ではなく適量を断続的あるいは連続的にある程度の時間をかけて供給する方法が好ましい。水溶液(e)を逐次供給することによって、疎水性有機溶剤(a)中に水溶液(e)を微細な水滴状に分散させた状態でラジカル重合反応させることができ、後述するような所望の粒子径を有する粉末状のアクリル重合体粒子を得ることができる。水溶液(e)を逐次供給する供給量や時間などの条件は、疎水性有機溶剤(a)の攪拌状態や反応スケールなどの条件に応じて、疎水性有機溶剤(a)中において水溶液(e)が微細な水滴として分散された状態が保たれるように適宜設定すればよい。
疎水性有機溶剤(a)は、供給された水溶液(e)及び水溶液(g)に含有されるラジカル重合性化合物の重合反応が進行する為に必要な温度範囲内に維持されている必要がある。かかる温度範囲は、前記ラジカル重合反応の際に使用できるラジカル重合開始剤の種類等によって異なるが、40〜150℃の範囲内であることが好ましく、60〜90℃の範囲内であることがより好ましい。
前記第一工程において供給された前記水溶液(e)は、疎水性有機溶剤(a)中で微細な水滴状に分散し、この水滴内に含まれる(メタ)アクリル酸及び架橋剤(c)などのラジカル重合性化合物は、直ちに懸濁重合反応が進行する。すなわち、水溶液(e)を逐次供給している間にも重合反応が進行しアクリル重合体粒子が形成される。
前記第二工程において供給する水溶液(g)は、前記水溶液(e)を供給し終えた後、水溶液(e)に含まれる(メタ)アクリル酸及び架橋剤(c)の全ての重合反応が完全に終了するまでの間、すなわち概ね水溶液(e)を供給し終えた直後〜2時間以内に供給することが好ましい。そうすることで、前記第一工程において形成されたアクリル重合体粒子と、前記水溶性ビニル重合体(f)とが化学的に結合した樹脂粒子を形成することができ、最終的に得られるコアシェル型の高吸液性樹脂粒子は、吸血性に優れ、繰り返し吸血させても吸血性が低下しにくいものとなる。
水溶液(g)の供給は、一括供給及び逐次供給のいずれでも構わない。
前記したように、第一工程において重合反応が進行する為に必要な温度範囲内に維持された疎水性有機溶剤(a)に供給された前記水溶液(e)に含まれるラジカル重合性化合物はただちに重合反応が進行し、第二工程において水溶液(g)が供給される時点においては、該ラジカル重合性化合物の過半数は重合反応が完結していると考えられ、既に粒子コア部が形成されている。したがって、第二工程において供給される水溶性ビニル重合体(f)の殆どは、形成された該粒子コア部を包むようなシェル部を形成し、その結果得られる高吸液性樹脂粒子は、いわゆるコアシェル型の構造を有するものとなる。
本発明においては、疎水性有機溶剤(a)に非イオン性界面活性剤(b)を含有させ、さらに水溶液(e)にアニオン性界面活性剤(d)を使用しているが、かかる2種類の界面活性剤の使用方法も本発明の効果を得るうえで重要である。
すなわち、本発明では疎水性有機溶剤(a)中に水溶液(e)を微細な水滴状に分散させた状態で懸濁重合反応を行うが、重合反応進行過程において形成された重合体粒子はある程度凝集する。この凝集の程度が小さくては、本発明の効果が十分に達成されず、また当然ながら過度に凝集することは避けなければならない。
前記した界面活性剤の使用方法を採用することにより、詳細な理由は不明であるが、かかる重合体粒子の凝集の程度が、適度な状態にコントロールされ、重合体粒子の表面は顕著な凹凸を有するものとなる。その結果、特に吸血性に優れ、繰り返し吸血させても吸血性が低下しにくいコアシェル型高吸液性樹脂粒子を得ることができる。
本発明において油中水滴型の逆相懸濁重合反応を良好に進行させるためには、疎水性有機溶剤(a)は、水溶液(e)や水溶液(g)を供給する際に十分に撹拌されていることが重要である。この撹拌条件は、使用する撹拌翼の種類、反応釜の大きさ等により異なるが、例えばバッフルを有し、一般的なアンカー翼を備えた1m反応釜での撹拌を想定した場合、撹拌翼の回転数は40〜100rpmの範囲内であることが好ましく、50〜90rpmの範囲内であることがより好ましい。
前記第二工程において水溶液(g)を疎水性有機溶剤(a)に供給した後、例えば60℃〜80℃で10分〜3時間撹拌することによって、膨潤した高吸液性樹脂粒子を含有するスラリー状の混合物を得ることができる。得られた高吸液性樹脂粒子は、例えば共沸脱水法や加熱乾燥法等によって、前記スラリー状の混合物から分離することができる。
前記共沸脱水法は、前記スラリー状の混合物を、水と疎水性有機溶剤(a)との共沸温度で一定時間加熱することによって脱水する方法である。前記共沸脱水法により、前記スラリー状の混合物中に含まれる水の75〜95質量%を脱水した後、例えばデカンテーション法や濾過法で高吸液性樹脂粒子と疎水性有機溶剤(a)とを分離し、乾燥させることで、粉末状のコアシェル型高吸液性樹脂粒子を得ることができる。
前記加熱乾燥法は、例えば、真空乾燥機、熱風乾燥機、気流乾燥機、流動層乾燥機、ドラムドライヤー等を用いて水や疎水性有機溶剤(a)を蒸発させ、粉末状のコアシェル型高吸液性樹脂粒子を得る方法である。乾燥温度は50℃以上であることが好ましく、60℃〜200℃の範囲内であることがより好ましく、70℃〜180℃の範囲内であることがさらに好ましい。かかる温度範囲内で乾燥させることにより、高吸液性樹脂粒子の熱分解によって引き起こされる吸液性の低下を防止することができる。
本発明の製造方法によって得られるコアシェル型高吸液性樹脂粒子は、100μm〜1000μmの範囲内の平均粒子径を有することが好ましく、100μm〜500μmの範囲内の平均粒子径を有することがより好ましい。かかる範囲内の平均粒子径を有する高吸液性樹脂粒子は、その製造過程で舞い上がりにくく粉塵対策を必要としないものである。
前記平均粒子径は、高吸液性樹脂粒子を複数のふるいで分級し、各ふるい上に残った高吸液性樹脂粒子の、分級に用いた高吸液性樹脂粒子の全量に対する質量割合(ふるい残分)の積算値と、それに対応する各ふるいの目開きの大きさとから粒子径分布を作成し、かかる粒子径分布における、前記ふるい残分の積算値が50質量%であるときの値である。
次に、本発明のコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法で使用する各種原料について詳細に説明する。
本発明で使用する疎水性有機溶剤(a)は、脂肪族炭化水素溶剤、脂環族炭化水素溶剤、及び、芳香族炭化水素溶剤からなる群から選ばれる一種以上の疎水性有機溶剤であり、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤等を使用することができ、なかでもn−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサンが好ましい。
前記疎水性有機溶剤(a)は、前記水溶液(e)中に含まれる前記(メタ)アクリル酸の質量に対して、0.5〜10倍使用することが好ましく、0.8〜3倍使用することがより好ましい。前記疎水性有機溶剤(a)の使用量がかかる範囲内であれば、コアシェル型高吸液性樹脂粒子の過度な凝集を抑制し、吸液性の低下を防止することができる。
次に、本発明で使用する非イオン性界面活性剤(b)について説明する。
前記非イオン性界面活性剤(b)としては、例えばポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル等のポリオキシアルキレン脂肪酸エステルや、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、リン酸トリエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等を挙げることができ、これらを単独で使用することも又は2種以上併用することもできる。
前記ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等を使用することができる。
前記ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えばソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等を使用することができる。
前記ショ糖脂肪酸エステルとしては、例えばショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ラウリル酸エステル等を使用することができる。
前記ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステルとしては、例えばポリオキシエチレンソルビトールテトラオレート等を使用することができる。
前記ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルとしては、例えばポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノオレート等を使用することができる。
前記グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えばグリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、グリセリンモノカプリレート等を使用することができる。
前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等を使用することができる。
前記リン酸トリエステルとしては、例えばトリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸等を使用することができる。
前記非イオン性界面活性剤(b)が有する構造及び親水性−親油性バランス(以下、「HLB」という。)は、得られるコアシェル型高吸液性樹脂粒子の粒子形状に影響を与え、その粒子形状と該高吸液性樹脂粒子が有する吸液性との間に何らかの関係が見られる。なお前記HLBは、界面活性剤の親水性と親油性の程度を表す尺度(JIS K3211)として一般に採用されているものである
前記非イオン性界面活性剤(b)のなかでも、概ね4〜13の範囲のHLBを有する非イオン性界面活性剤を使用すると、粒子表面に顕著な凹凸を有する高吸液性樹脂粒子が得られ、かかる高吸液性樹脂粒子は特に吸液性に優れたものとなることが判明している。さらに、特定の構造を有し、かつ特定のHLBを有する、下記(1)〜(3)に示す非イオン性界面活性剤を使用すると、かかる吸液性向上効果がより顕著に発現することから好ましい。
(1)9〜11のHLBを有するポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル。
(2)9〜10のHLBを有するポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル。
(3)7〜13のHLBを有するリン酸トリエステル。
前記非イオン性界面活性剤(b)は、前記疎水性有機溶剤(a)に対して0.01〜5質量%の範囲内で使用することが好ましい。前記非イオン性界面活性剤(b)の使用量がかかる範囲内であれば、第一工程で得られた前記アクリル重合体からなる粒子コア部を、前記疎水性有機溶剤(a)中に十分に分散させることができる。
ところで、本発明により製造されるコアシェル型高吸液性樹脂粒子を形成するアクリル重合体は、(メタ)アクリル酸を主成分とするラジカル重合性化合物の重合体であるが、前記(メタ)アクリル酸の他にも、それと共重合可能なその他のビニル単量体を使用することもできる。
前記その他のビニル単量体としては、例えばアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、4−スルホブチルメタクリレートや、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等を本発明により得られる効果を損なわない範囲で使用することができ、なかでも(メタ)アクリルアミドが好ましい。
前記その他のビニル単量体は、前記(メタ)アクリル酸100質量部に対して0〜100質量部の範囲内で併用することができるが、吸血性に優れ、且つ繰り返し吸血させても吸血性が低下しにくい高吸液性樹脂粒子を得るためには、前記その他のビニル単量体を0〜5質量部の範囲内で併用することが好ましいが、専ら(メタ)アクリル酸のみを使用することがより好ましい。
前記(メタ)アクリル酸の有するカルボキシル基は、塩基性化合物で中和されていることが好ましく、また前記その他のビニル単量体がカルボキシル基又はスルホニル基を有する場合は、それらも塩基性化合物で中和されていることが好ましい。前記カルボキシル基及びスルホニル基は、それらの20〜100モル%が中和されていることが好ましく、30〜60モル%が中和されていることがより好ましい。かかる範囲内のカルボキシル基及びスルホニル基を中和させることによって、得られる高吸液性樹脂粒子の吸液性を向上させることができる。
前記塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム等を使用することができ、なかでも水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが好ましい。
次に、本発明に使用する架橋剤(c)について説明する。
本発明で使用可能な架橋剤(c)としては、例えば2個以上のラジカル重合性不飽和二重結合を有する単量体(cI)又はカルボキシル基と反応する官能基を2個以上有する化合物(cII)が挙げられる。前記単量体(cI)又は前記化合物(cII)を使用することで、吸液性、特に吸血性に優れた高吸液性樹脂を得ることができる。
前記2個以上のラジカル重合性不飽和二重結合を有する単量体(cI)としては、例えばジ(メタ)アクリル酸エステル、トリ(メタ)アクリル酸エステル、ビスアクリルアミド、多価アリル化合物等を使用することができる。
前記ジ(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カルバミルジ(メタ)アクリリレート等を使用することができる。
前記トリ(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート等を使用することができる。
前記ビスアクリルアミドとしては、例えばN,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−エチレンビスアクリルアミド等を使用することができる。
前記多価アリル化合物としては、例えばジアリルフタレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリアリルトリメリテート等を使用することができる。
前記単量体(cI)のなかでも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミドを使用することが好ましく、これらを使用することにより、吸液性、特に吸血性に優れた高吸液性樹脂粒子を得ることができる。
前記カルボキシル基と反応する官能基を2個以上有する化合物(cII)としては、例えばエポキシ基を2個以上有する化合物、イソシアネート基を2個以上有する化合物等を使用することができる。
前記エポキシ基を2個以上有する化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリグリセリンジグリシジルエーテル等を使用することができ、なかでもエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
前記イソシアネート基を2個以上有する化合物としては、水分散性を有する各種のポリイソシアネートを使用することができる。
前記架橋剤(c)は、前記(メタ)アクリル酸100質量部に対して0.01〜1質量部の範囲内で使用することが好ましい。前記架橋剤(c)の使用量が0.01質量部未満であると、得られるコアシェル型高吸液性樹脂粒子の内部架橋が不十分となり、繰り返し吸液させた場合の吸液性、及び吸収した液体の保持安定性が低下してしまう。また、前記架橋剤(c)が1質量部を超えると、得られる高吸液性樹脂粒子の過度な凝集を引き起こし、吸液性を低下させる場合があるため好ましくない。前記架橋剤(c)の使用量は、前記(メタ)アクリル酸100質量部に対して0.01〜0.5質量部の範囲内であることがより好ましい。
次に、本発明で使用するアニオン性界面活性剤(d)について説明する。
前記アニオン性界面活性剤(d)としては、例えばN−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩−ホルマリン重縮合物、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸エステル塩、硫酸化油等を使用することができる。
前記アニオン性界面活性剤(d)なかでも、下記一般式(I)で表されるスルホン酸塩を使用することが好ましい。下記一般式(I)で示されるスルホン酸塩を使用することにより、前記第一工程で得られるアクリル重合体粒子の、反応釜の壁や攪拌翼へ付着を抑制することができる。
Figure 0004140609
前記一般式(I)中のR’は、炭素原子数8〜30を有するアルケニル基又は炭素原子数8〜24を有するヒドロキシアルキル基を示す。Mは、アルカリ金属、第4級アンモニウム又は第4級アミンを示す。
前記炭素原子数8〜30を有するアルケニル基としては、例えばヘキサデセニル基、テトラデセニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基、デセニル基、オクテニル基等が挙げられる。
前記炭素原子数8〜30を有するアルケニル基を有するスルホン酸塩としては、例えばオクタデセンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデセンスルホン酸ナチリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ドデセンスルホン酸ナトリウム、デセンスルホン酸ナトリウム、オクテンスルホン酸ナトリウム等を使用することができる。
前記炭素原子数8〜24を有するヒドロキシアルキル基としては、例えばヒドロキシラウリル基、ヒドロキシオクチル基、ヒドロキシヘキサデシル基、ヒドロキシテトラデシル基、ヒドロキシオクタデシル基、ヒドロキシデシル基等が挙げられる。
前記炭素原子数8〜24を有するヒドロキシアルキル基を有するスルホン酸塩としては、例えばヒドロキシラウリルスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシオクチルスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシテトラデシルスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシオクタデシルスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシデシルスルホン酸ナトリウム等を使用することができる。
また、前記アニオン性界面活性剤(d)としては、前記炭素原子数8〜30を有するアルケニル基を有するスルホン酸塩及び前記炭素原子数8〜24を有するヒドロキシアルキル基を有するスルホン酸塩の混合物である、α−オレフィンスルホン酸塩を使用することができる。
前記アニオン性界面活性剤(d)は、前記(メタ)アクリル酸100質量部に対して1〜10質量部の範囲内で使用することが好ましい。前記アニオン性界面活性剤(d)の使用量がかかる範囲内であれば、前記アクリル重合体粒子の凝集の程度が適度な状態にコントロールされ、粒子表面に顕著な凹凸を有する吸液性に優れたコアシェル型高吸液性樹脂粒子を得ることができる。
次に本発明で使用できるラジカル重合開始剤について説明する。
本発明では、第一工程で使用する前記水溶液(e)中に含まれる(メタ)アクリル酸及び前記架橋剤(c)をラジカル重合反応させるために、ラジカル重合開始剤を使用することができる。かかるラジカル重合開始剤としては、例えば過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過酸化物や、2,2'−アゾビス−(2−アミノジプロパン)2塩酸塩、2,2’−アゾビス−(N,N'−ジメチレンイソブチルアミジン)2塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等のアゾ化合物を挙げることができ、これらを単独で使用することも又は2種以上併用して使用することもできる。前記過酸化物は、亜硫酸塩、L−アスコルビン酸等の還元性物質やアミン塩等と併せて使用し、レドックス系の開始剤として使用することができる。
前記ラジカル重合開始剤は、前記(メタ)アクリル酸100質量部に対して0.1〜1質量部の範囲内で使用することが好ましい。前記ラジカル重合開始剤の使用量が前記範囲内であれば、得られる前記アクリル重合体粒子の分子量を吸液性に優れるコアシェル型高吸液性樹脂粒子を製造するうえで好適な範囲に調整することができる。
前記(メタ)アクリル酸、前記架橋剤(c)及び前記アニオン性界面活性剤(d)は、水溶液(e)として前記疎水性有機溶剤(a)中へ逐次供給される。前記水溶液(e)は、前記(メタ)アクリル酸、前記架橋剤(c)及び前記アニオン性界面活性剤(d)、必要に応じて前記その他のビニル単量体及びラジカル重合開始剤を水と混合し撹拌することで製造することができる。
次に、本発明で使用するカルボキシル基と重合性不飽和二重結合とを有し、且つ500〜10000の数平均分子量を有する水溶性ビニル重合体(f)の水溶液(g)について説明する。
水溶性ビニル重合体(f)の有するカルボキシル基は、塩基性化合物で中和されていても良い。かかる塩基性化合物としては、前記水溶液(g)中に含まれる(メタ)アクリル酸の有するカルボキシル基を中和する際に使用できるものとして例示したものと同様のものを使用することができる。
また、水溶性ビニル重合体(f)は、130〜800の範囲内の酸価を有することが好ましく、300〜500の範囲内の酸価を有することがより好ましい。かかる範囲内の酸価を有する水溶性ビニル重合体(f)を使用することによって、得られるコアシェル型高吸液性樹脂粒子の吸血性や血液の保持安定性を向上でき、血液を繰り返し吸収させた場合の吸血性の低下を抑制することができる。
水溶性ビニル重合体(f)の有する重合性不飽和二重結合は、水溶性ビニル重合体(f)1分子中に1〜3個存在することが好ましい。かかる範囲内の重合性不飽和二重結合を有する水溶性ビニル重合体(f)を使用することで、得られるコアシェル型高吸液性樹脂粒子の過度な凝集を抑制でき、吸液性の低下を防止することができる。
水溶性ビニル重合体(f)が有する数平均分子量は、得られる高吸液性樹脂粒子に血液を繰り返し吸収させた場合の吸血性の変化に影響を与える。かかる血液を繰り返し吸収させても優れた吸血性を維持できることから、水溶性ビニル重合体(f)が有する数平均分子量は500〜10000の範囲内であることが好ましく、1000〜5000の範囲内であることがより好ましく、2000〜4000の範囲内であることが更に好ましい。
水溶性ビニル重合体(f)は、例えばカルボキシル基を有するビニル重合体と、エポキシ基及び重合性不飽和二重結合を有する化合物とを水中で反応させることで製造することができる。
前記カルボキシル基を有するビニル重合体は、1種のビニル単量体を重合して得られるホモビニル重合体であっても、2種以上のビニル単量体を重合して得られるブロック共重合体又はランダム共重合体であっても良い。
前記カルボキシル基を有するビニル重合体は、例えばカルボキシル基を有するビニル単量体及び必要に応じてその他のビニル単量体を、ラジカル重合開始剤及び水の存在下で、ラジカル重合させることによって製造することができる。
前記カルボキシル基を有するビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を使用することができ、なかでも(メタ)アクリル酸を使用することが好ましい。
前記その他のビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のアミド基又は水酸基を有するビニル単量体を使用することができる。アミド基又は水酸基を有するビニル単量体を前記(メタ)アクリル酸と併用して使用しても、得られるコアシェル型高吸液性樹脂粒子の吸血性を低下させにくい。
前記カルボキシル基を有するビニル重合体としては、アクリル酸を重合させて得られるポリアクリル酸を使用することが、吸液性に優れる高吸液性樹脂粒子を製造するうえで好ましい。
前記ラジカル重合開始剤としては、前記第一工程において必要に応じて使用できるものとして例示したラジカル重合開始剤と同様のものを使用することができる。
前記カルボキシル基を有するビニル重合体と反応する、エポキシ基及び重合性不飽和二重結合を有する化合物としては、例えばアリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等を使用することができ。なかでも、グリシジルメタクリレートを使用することが、前記カルボキシル基を有するビニル重合体との水中における副反応を抑制できることから好ましい。
本発明の製造方法における水溶性ビニル重合体(f)の使用量は、前記(メタ)アクリル酸100質量部に対して3〜10質量部の範囲であることが好ましい。すなわち、かかる量の水溶性ビニル重合体(f)を含有する水溶液(g)を前記第二工程で使用すればよい。水溶性ビニル重合体(f)の使用量がかかる範囲内であれば、得られるコアシェル型高吸液性樹脂粒子の吸液性、特に繰り返し吸血特性を優れたものとすることができる
本発明の高吸液性樹脂粒子の製造方法における前記第二工程では、前記水溶性ビニル重合体(f)の水溶液(g)とともに、例えばアルギン酸やヒアルロン酸等の水酸基及びカルボキシル基を有する高分子量の化合物と、前記エポキシ基及び重合性不飽和二重結合を有する化合物とを反応させて得られる重合性不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物の水溶液を、本発明の目的を損なわない範囲内で使用することができる。
以下、本発明の実施例を示す。なお、表1に示す吸血性及び繰り返し吸血性の評価、並びに平均粒子径及び数平均分子量の測定は、以下に示す方法で行った。
[吸血性の評価方法]
内径95mmのシャーレ中の高吸液性樹脂粒子1gに、馬脱繊血(株式会社日本生物材料センター製)20gを加え、1分間吸血させた。1分後、5枚重ねした20cm径の濾紙上に吸血後の高吸液性樹脂粒子をのせ、吸血されていない余分な血液を除去した。吸血後の高吸液性樹脂粒子の質量から、吸血前の高吸液性樹脂粒子の質量を差し引くことで、高吸液性樹脂粒子1gあたりの吸血量(g)を求めた。
[繰り返し吸血性の評価方法]
内径95mmのシャーレ中の高吸液性樹脂粒子0.5gに、馬脱繊血2.5gを加え、馬脱繊血が完全に吸収されるまでの時間を測定した。馬脱繊血を加えてから2分経過した後、更に馬脱繊血2.5gを加え、馬脱繊血が完全に吸収されるまでの時間を測定した。
[平均粒子径の測定方法]
JIS Z8801−1に記載された規格を満たす16メッシュのふるい、30メッシュのふるい、100メッシュのふるい、140メッシュのふるい及び235メッシュのふるいと、受け皿とを上から順に組み合わせ、最上部の16メッシュのふるいに高吸液性樹脂粒子を20g入れ、十分に振とうした。振とう後、各ふるいに残った高吸液性樹脂粒子の、高吸液性樹脂粒子の全量に対する質量割合(ふるい残分)を求めた。ふるいの目開きが大きい方から各ふるい残分を積算した値と、それに対応するふるいの目開きの大きさとから粒子径分布を作成し、かかる粒子径分布における前記ふるい残分を積算した値が50質量%であるときのふるいの目開きの大きさを平均粒子径とした。
[数平均分子量の測定方法]
カラム(東ソー株式会社製、TSKGEL G5000PWXL)とカラム(東ソー株式会社製、TSKGEL G3000PWXL)の連結カラム、検出器(東ソー株式会社製、RI−8000)及びポンプ(東ソー株式会社製、CCPM)を備えた液体クロマトグラフを用いて、0.1Mのリン酸緩衝液(pH=7.0)を媒体として測定した。
(参考例1)
攪拌器、滴下装置、還流装置及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、イオン交換水を187.7質量部仕込み、窒素雰囲気下で93℃まで昇温した。次いで、同温度でアクリル酸を124.3質量部と、過硫酸ナトリウムを9.8質量部及びイオン交換水を61.29質量部含有する溶液とを、2時間に亘って滴下した。
滴下終了後、同温度で6時間反応させ、その後25℃まで降温した。次いで、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を添加し、不揮発分が35質量%、ガードナー粘度がC−D、pHが2.61の、アクリル樹脂水溶液を調製した。
攪拌器、滴下装置、還流装置及び空気導入管を備えた別の反応容器に、前記アクリル樹脂水溶液100質量部を仕込み、空気雰囲気下で70℃まで昇温した。次いでメタクリル酸グリシジルを2.4質量部加え、同温度で1時間反応させた後、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を24.4質量部添加することで、pHが5.07で数平均分子量が3000で不揮発分が33.4質量%である、カルボキシル基とラジカル重合性不飽和結合とを有する水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)を調製した。
(参考例2)
攪拌器、滴下装置、還流装置及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、イオン交換水を187.7質量部仕込み、窒素雰囲気下で93℃まで昇温した。次いで、アクリル酸を124.3質量部と、過硫酸ナトリウムを3.7質量部及びイオン交換水を61.29質量部含有する溶液とを、2時間に亘って滴下した。
滴下終了後、同温度で6時間反応させ、その後25℃まで降温した。次いで、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を添加し、不揮発分が35質量%、ガードナー粘度がH−I、pHが2.57のアクリル樹脂水溶液を調製した。
攪拌器、滴下装置、還流装置及び空気導入管を備えた別の反応容器に、前記アクリル樹脂水溶液100質量部を仕込み、空気雰囲気下で70℃まで昇温した。次いで、メタクリル酸グリシジルを0.9質量部添加し、同温度で1時間反応させた後、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を24.4質量部添加し、pHが5.02で数平均分子量が8000で不揮発分が34.5質量%である、カルボキシル基とラジカル重合性不飽和結合とを有する水溶性ビニル重合体(f2)の水溶液(g2)を調製した。
(参考例3)
攪拌器、滴下装置、還流装置及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、イオン交換水を187.7質量部仕込み、窒素雰囲気下で93℃まで昇温した。次いで、アクリル酸を121.2質量部及びアクリルアミドを6.4質量部の混合物と、過硫酸ナトリウムを9.8質量部及びイオン交換水を61.29質量部含有する溶液とを、2時間に亘って滴下した。
滴下終了後、同温度で6時間反応させ、その後25℃まで降温した。次いで、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を添加し、不揮発分が35質量%、ガードナー粘度がC−D、pHが2.45のアクリル樹脂水溶液を調製した。
攪拌器、滴下装置、還流装置及び空気導入管を備えた別の反応容器に、前記アクリル酸樹脂溶液100質量部を仕込み、空気雰囲気下で70℃まで昇温した。次いで、メタクリル酸グリシジルを2.4質量部添加し、同温度で1時間反応させた後、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を24.4部添加し、pHが5.33で数平均分子量が3000で不揮発分が35.3質量%である、カルボキシル基とラジカル重合性不飽和結合とを有する水溶性ビニル重合体(f3)の水溶液(g3)を調製した。
(参考例4)
攪拌器、滴下装置、還流装置及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、イオン交換水を319.9質量部仕込み、窒素雰囲気下で93℃まで昇温した。次いで、アクリル酸を65.1質量部及び2−ヒドロキシエチルアクリレートを195.2質量部の混合物と、過硫酸ナトリウムを20.2質量部及びイオン交換水を105質量部含む溶液とを、2時間に亘って滴下した。
滴下終了後、同温度で6時間反応させ、その後25℃まで降温した。次いで、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を添加し、不揮発分が35質量%、ガードナー粘度がH、pHが2.61のアクリル樹脂水溶液を調製した。
攪拌器、滴下装置、還流装置及び空気導入管を備えた別の反応容器に、前記アクリル樹脂水溶液80質量部を仕込み、空気雰囲気下で70℃まで昇温した。次いで、メタクリル酸グリシジルを2.0質量部加え、同温度で1時間反応させた後、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を5.2質量部添加し、pHが5.22で数平均分子量が4000で不揮発分が36.2質量%である、カルボキシル基とラジカル重合性不飽和結合とを有する水溶性ビニル重合体(f4)の水溶液(g4)を得た。
(参考例5)
攪拌器、滴下装置、還流装置及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、イオン交換水を187.7質量部仕込み、窒素雰囲気下で93℃まで昇温した。次いで、アクリル酸を124.3質量部と、過硫酸ナトリウムを1.5質量部及びイオン交換水を61.29質量部含む溶液とを、2時間に亘って滴下した。
滴下終了後、同温度で6時間反応させ、その後25℃まで降温した。次いで、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を添加し、不揮発分が35質量%、ガードナー粘度がL−M、pHが2.88のアクリル樹脂水溶液を調製した。
攪拌器、滴下装置、還流装置及び空気導入管を備えた別の反応容器に、前記アクリル樹脂水溶液100質量部を仕込み、空気雰囲気下で70℃まで昇温した。次いで、メタクリル酸グリシジルを0.4質量部添加し、同温度で1時間反応させた後、水酸化ナトリウムの30質量%水溶液を24.4質量部加え、pHが5.15で数平均分子量が20000で不揮発分が34.2質量%である、カルボキシル基とラジカル重合性不飽和結合とを有する水溶性ビニル重合体(f5)の水溶液(g5)を調製した。
(参考例6)
攪拌装置、温度計、還流装置及び窒素ガス導入管を備えた1Lの4ツ口フラスコに、無水マレイン酸96質量部とイオン交換水50質量部を加え、55℃に昇温し、無水マレイン酸を溶解させた。次いで、40℃まで冷却して得られたスラリー状の無水マレイン酸に、28質量%アンモニア水60.8質量部を添加し、80℃で3時間反応させた。反応後、4つ口フラスコ内のイオン交換水を蒸発させて得られる残留物100質量部に、85質量%の燐酸水溶液10質量部を加え、200℃のオイルバス中で減圧下、4時間反応させ、数平均分子量3000を有する粉末状のポリこはく酸イミドを調製した。
攪拌装置、温度計、還流装置及び窒素ガス導入管を備えた別の反応容器で、水酸化ナトリウム20.6質量部を溶解した水溶液75質量部及び前記粉末状のポリこはく酸イミド50質量部を混合し、ポリこはく酸イミドの水溶液を得た。次いで、90℃に昇温した後、グリシジルメタクリレート5.0質量部を添加し、1時間反応させることで、数平均分子量が3000で不揮発分が58.2質量%であるメタクリロイル基を有するポリアスパラギン酸の水溶液を調製した。
(参考例7)
外部を冷却した500mlの三角フラスコにアクリル酸30質量部を加え、水酸化リチウム・1水和物8.74質量部を溶解した水酸化リチウム水溶液81.5質量部を滴下し、アクリル酸の有するカルボキシル基の50モル%を中和した。次いで、ラテムルPS(アルカンスルホン酸ナトリウム 花王株式会社製)を1.89質量部、N,N’−メチレンビスアクリルアミドを0.0234質量部及び過硫酸アンモニウムを0.05質量部添加し、アクリル酸の水溶液(e1)を調製した。
(参考例8)
外部を冷却した500mlの三角フラスコにアクリル酸30質量部を加え、水酸化リチウム・1水和物8.74質量部を溶解した水酸化リチウム水溶液81.5質量部を滴下してアクリル酸の50モル%を中和した。次いで、プライサーフA210G(リン酸エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルリン酸、第一工業製薬株式会社製)1.12質量部、N,N’−メチレンビスアクリルアミド0.0234質量部及び過硫酸アンモニウム0.05質量部を添加し、アクリル酸の水溶液(e2)を調製した。
(実施例1)
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、シクロヘキサン164質量部、レオドールTW−O106V(ポリオキシエチレンソルビトールモノオレート(エチレンオキサイドの6モル付加体)(HLB=10.0)花王株式会社製)0.82質量部を添加し、500rpmで撹拌しながら分散させた。
次に、4ツ口フラスコ内を窒素置換した後、75℃に昇温し、参考例7で調製したアクリル酸の水溶液(e1)を1時間で滴下した。滴下後、前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)(水溶性ビニル重合体(f1)を8質量部含む。)を一括添加し、70〜75℃で1時間反応させた。反応後、共沸脱水法により、4ッ口フラスコ内に存在する水の90質量%を脱水した。次いで、デカンテーション法でシクロヘキサンを分離し、70℃で3時間予備乾燥させた後に、さらに180℃で1時間減圧乾燥することで、コアシェル型高吸液性樹脂粒子(A)を調製した。得られた高吸液性樹脂粒子(A)は、図1及び図2に示すように粒子表面に顕著な凹凸を有していた。
(実施例2)
前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)代わりに、前記水溶性ビニル重合体(f2)の水溶液(g2)(水溶性ビニル重合体(f2)を8質量部含む。)を一括添加した以外は、実施例1と同様の方法でコアシェル型高吸液性樹脂粒子(B)を調製した。得られた高吸液性樹脂粒子(B)は、粒子表面に顕著な凹凸を有していた。
(実施例3)
前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)の代わりに、前記水溶性ビニル重合体(f3)の水溶液(g3)(水溶性ビニル重合体(f3)を8質量部含む。)を一括添加した以外は、実施例1と同様の方法でコアシェル型高吸液性樹脂粒子(C)を調製した。得られた高吸液性樹脂粒子(C)は、粒子表面に顕著な凹凸を有していた。
(実施例4)
前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)の代わりに、前記水溶性ビニル重合体(f4)の水溶液(g4)(水溶性ビニル重合体(f4)を8質量部含む。)を一括添加した以外は、実施例1と同様の方法でコアシェル型高吸液性樹脂粒子(D)を調製した。得られた高吸液性樹脂粒子(D)は、粒子表面に顕著な凹凸を有していた。
(実施例5)
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、シクロヘキサン164質量部及びアデカノールNK−4(ポリオキシエチレングリセリンエステル、HLB=9.5、旭電化工業株式会社製)0.41質量部を添加して500rpmで撹拌しながら分散させた。次に、4ツ口フラスコ内を窒素置換した後、75℃に昇温し、参考例7で調製したアクリル酸の水溶液(e1)を1時間で滴下した。滴下後、前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)(水溶性ビニル重合体(f1)を8質量部含む。)を一括添加し、70〜75℃で1時間反応させた。反応後、共沸脱水法により、4ッ口フラスコ内に存在する水の90質量%を脱水した。次いで、デカンテーション法でシクロヘキサンを分離し、70℃で3時間予備乾燥させた後に、さらに180℃で1時間減圧乾燥することで、コアシェル型高吸液性樹脂粒子(E)を得た。得られた高吸液性樹脂粒子(E)は、粒子表面に顕著な凹凸を有していた。
(実施例6)
前記アデカノールNK−4(ポリオキシエチレングリセリンエステル、HLB=9.5、旭電化工業株式会社製)0.41質量部の代わりにニッコールTDF−8(トリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(HLB=11.5)日光ケミカルズ株式会社製)を0.41質量部使用する以外は、前記実施例5と同様の方法で、コアシェル型高吸液性樹脂粒子(F)を調製した。得られた高吸液性樹脂粒子(F)は、粒子表面に顕著な凹凸を有していた。
(実施例7)
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、シクロヘキサン164質量部及びレオドールSP−S10V(花王株式会社製、ソルビタンステアレート)0.2質量部を添加し、500rpmで撹拌しながら分散させた。次に、4ツ口フラスコ内を窒素置換した後、75℃に昇温し、参考例8で調製したアクリル酸の水溶液(e2)を1時間で滴下した。滴下終了後、前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)(水溶性ビニル重合体(f1)を8質量部含む。)を一括添加し、70〜75℃で1時間反応させた。反応後、共沸脱水法により、4ッ口フラスコ内に存在する水の90質量%を脱水した。次いで、デカンテーション法でシクロヘキサンを分離し、70℃で3時間予備乾燥させた後に、さらに180℃で1時間減圧乾燥することで、コアシェル型高吸液性樹脂粒子(G)を調製した。得られた高吸液性樹脂粒子(G)は、粒子表面に顕著な凹凸を有していた。
(比較例1)
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、シクロヘキサン164質量部及びレオドールSP−S10Vの0.2質量部を添加し、500rpmで撹拌しながら分散させた。次に、4ツ口フラスコ内を窒素置換した後、75℃に昇温し、参考例8で調製したアクリル酸の水溶液(e2)を1時間で滴下し、70〜770℃で3時間予備乾燥させた後に、さらに180℃で1時間減圧乾燥することで、高吸液性樹脂粒子(H)を調製した。
(比較例2)
前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)の代わりに、参考例6で得られたメタクリロイル基を有するポリアスパラギン酸の水溶液(メタクリロイル基を有するポリアスパラギン酸を8質量部含む。)を一括添加した以外は、実施例1と同様の製造方法で高吸液性樹脂粒子(I)を調製した。
(比較例3)
前記水溶性ビニル重合体(f1)の水溶液(g1)の代わりに、8質量部のアクリル酸を一括添加した以外は、実施例1と同様の製造方法で高吸液性樹脂粒子(J)を調製した。
(比較例4)
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、シクロヘキサン164質量部及びレオドールTW−O106V(ポリオキシエチレンソルビトールモノオレート(エチレンオキサイド;6モル付加体)(HLB=10.0)花王株式会社製)0.82質量部を添加し、500rpmで撹拌しながら分散させた。
次に、4ツ口フラスコ内を窒素置換した後、75℃に昇温し、参考例7で調製したアクリル酸の水溶液(e1)を1時間で滴下した。滴下後、前記水溶性ビニル重合体(f5)の水溶液(g5)(水溶性ビニル重合体(f5)を8質量部含む。)を一括添加したところ、粘度が上昇したことから、撹拌速度を約330rpmにした。次いで70〜75℃で1時間反応させた後、共沸脱水法により、4ッ口フラスコ内に存在する水の90質量%を脱水した。次いで、デカンテーション法でシクロヘキサンを分離し、70℃で3時間予備乾燥させた後に、さらに180℃で1時間減圧乾燥することで高吸液性樹脂粒子(K)を調製した。
Figure 0004140609
表1中の略号を以下に説明する。
AA:アクリル酸
AM:アクリルアミド
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
Pasp:参考例6で得られたメタクリロイル基を有するポリアスパラギン酸
実施例1で得られた高吸液性樹脂粒子(A)を、走査型電子顕微鏡を用いて倍率200で撮影した写真である。 実施例1で得られた高吸液性樹脂粒子(A)を、走査型電子顕微鏡を用いて倍率500で撮影した写真である。

Claims (5)

  1. (1)非イオン性界面活性剤(b)を含有する脂肪族炭化水素溶剤、脂環族炭化水素溶剤、及び、芳香族炭化水素溶剤からなる群から選ばれる一種以上の疎水性有機溶剤(a)中で、(メタ)アクリル酸、架橋剤(c)及びアニオン性界面活性剤(d)を含有する水溶液(e)を懸濁重合させることにより粒子コア部を形成する第一工程と、
    (2)前記第一工程で得られる懸濁液中で、カルボキシル基と重合性不飽和二重結合とを有し、且つ500〜10000の数平均分子量を有する水溶性ビニル重合体(f)を含有する水溶液(g)を懸濁重合させることにより前記粒子コア部を被覆するシェル部を形成する第二工程とを有することを特徴とするコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法。
  2. 前記水溶性ビニル重合体(f)が重合性不飽和二重結合を有するポリアクリル酸である、請求項1に記載のコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法。
  3. 前記アニオン性界面活性剤(d)が下記一般式(I)で表されるものである、請求項1に記載のコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法。
    Figure 0004140609
    (一般式(I)中のR’は、炭素原子数8〜30を有するアルケニル基又は炭素原子数8〜24を有するヒドロキシアルキル基を示す。Mは、アルカリ金属、第4級アンモニウム又は第4級アミンを示す。)
  4. 前記非イオン性界面活性剤(b)が4〜13のHLBを有するものである、請求項1に記載のコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法。
  5. 前記非イオン性界面活性剤(b)が、
    9〜11のHLBを有するポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、9〜10のHLBを有するポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル及び7〜13のHLBを有するリン酸トリエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1に記載のコアシェル型高吸液性樹脂粒子の製造方法。
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