JP4137196B2 - 赤外線検出器及びその製造方法 - Google Patents

赤外線検出器及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4137196B2
JP4137196B2 JP21532797A JP21532797A JP4137196B2 JP 4137196 B2 JP4137196 B2 JP 4137196B2 JP 21532797 A JP21532797 A JP 21532797A JP 21532797 A JP21532797 A JP 21532797A JP 4137196 B2 JP4137196 B2 JP 4137196B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electrode
conductive
sensitive material
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21532797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1090054A (ja
Inventor
ミシェル・ヴィレン
ジャン−ジャック・ヨン
Original Assignee
コミツサリア タ レネルジー アトミーク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コミツサリア タ レネルジー アトミーク filed Critical コミツサリア タ レネルジー アトミーク
Publication of JPH1090054A publication Critical patent/JPH1090054A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4137196B2 publication Critical patent/JP4137196B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/10Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors
    • G01J5/20Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors using resistors, thermistors or semiconductors sensitive to radiation, e.g. photoconductive devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14665Imagers using a photoconductor layer
    • H01L27/14669Infrared imagers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/08Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors
    • H01L31/09Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線検出器及びそれを製造する方法に関するものである。本発明は、赤外線放射検出器の分野、より正確には周囲温度で作動する抵抗マイクロボロメータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光放射検出器は、いろいろな放射/物質相互作用モードに基づいていて、例えば、量子検出器、光伝導体検出器及び光起電力検出器は、放射エネルギーを自由電気担体に直接変換する。これらの担体は、印加された自然分極あるいは分極のような適当な手段によって検出器に収集され、検出器によって受け取られた照度に依存する電気信号の発生源を形成する。ボロメータと呼ばれる他の検出器は、特に、赤外線放射に適していて、エネルギーを温度上昇に変換する。発生された信号は検出器温度の像である。熱信号から電気信号への変換は、温度とともに変化するボロメータにおける物質あるいは物質の集合の導電率、電気分極率等のような電気的特性の結果である。非常に簡略化された方法で、量子検出器の性能は所与の照明のために収集された担体の数に比例する。ボロメータの性能は、温度によって測定された電気的大きさGの相対変動率、すなわち△T.dG/G.dTによって調整された所与の照明の影響の下での温度上昇△Tに比例する。抵抗Rを有する抵抗ボロメータに関しては、我々は、特にTCRと示されている大きさdR/R.dTに関心がある。
【0003】
通常、興味深い赤外線波長は、大気の特性に関連した透過窓の存在を追跡するランドアプリケーションに対しては4マイクロメートルあるいは10マイクロメートルに近い。単体検出器は、8〜12μm帯域に適合した装置に対して2、30マイクロメートルを示す若干の波長の(像の面における)最小の横の大きさを有する。したがって、これらの装置は“マイクロボロメータ”と呼ばれる。
【0004】
冷却を必要とする大部分の赤外線量子検出器と違って、もしいろいろな周囲雑音源(熱的雑音源、電気的雑音源等)からの入射放射線(信号)による温度上昇を判別することができるとすれば、この種の検出器は本来周囲温度で作動できる。この機能は、関連回路及びそれが使用される方法に依存する。この最終の性能は、説明で明らかにされる若干の“技術的”パラメータに依存する。
【0005】
有益なことには、動作刺激を発生し、得られる電気信号を処理する回路に個別に関連するN×Mのユニタリの放射ポイント(ピクセル)のマトリックス(あるいはレティナ)によってマイクロボロメータを使用して赤外線放射線においてシーンを観測することができる。有益なことには、これらの回路は、マイクロボロメータマトリックスプレーンの下の“モノリシック”あるいは“ハイブリッド”アセンブリに直接設置されている。これらの回路は本書の他の部分で“読み出し回路(readout circuits)”と呼ばれる。この種のマトリックスは、観測シーンの赤外線像を集束する適当な光学装置の後方に設置されている。得られる“熱像”は、関連回路によって処理することができる電気信号に変換される。
【0006】
単体ボロメータの温度を増すために実際使用される単位面積当たりの赤外線放射電力は、Pi.Ar.Frに等しい。ここで、Piはピクセルの全面積への入射電力であり、Arはピクセルの有用面積における相対吸収であり、Frは充填率(有用面積/全面積)である。平衡状態、すなわち、一定照度の下で十分長い時間さらした後に観測できる有用な部分(温度とともに可変である)の温度Tは、Rth.Pi.Ar.Frに等しい。ここで、Rthは、ボロメータの受感(有用な)領域とその周囲との間の全熱抵抗である。真空の下で取り付けられた装置に対する熱損失(無視できる対流)は、検出器をその支持体(読み出し回路)に接続する機械的部品に沿って伝導することによって主として抑制される。
【0007】
考慮されるピクセル上の照明レベルの瞬間的な変動は、一般的には3τ(新しい平衡値の95%に設定されている)後に得られた△Tの温度変動を生じる。ここで、τ=Rth.Cthであり、Cthは受感部の熱容量である。
【0008】
基本的なポイントの最終性能に関してボロメータを特徴づける技術的ないろいろな大きさの影響を示すために、我々は、分極電圧Vpolの下で連続的に分極された抵抗ボロメータの場合を(他の可能な装置の中で)考慮することができ(我々は照明の変動の影響の下での電流の変動に興味がある)、ボロメータに対して、読み出しは“チョップ”モードを使用する。すなわち観測されるシーンの投影と、均一で、一定基準温度との間を交互にする(“チョッパ”のブレードの像と同様に)。“写真”は、t=0でボロメータ上にシーンの要素を投影すること(イメージポイント)によって形成される。熱平衡状態(一般的には3τ)までの上昇時間後に、時間tの間のボロメータを通過する電流は、電荷Q=t.Vpol/Rの形で積分される。したがって、均一基準温度での像は、ボロメータ(チョッパブレード)の上に投影され、3τ(新しい温度平衡状態)後に、電流は再び同じ方法で積分され、要素における温度上昇を定量化するために適当な電子手段によって前の信号と比較され、したがって相対照度が受け取られる。本実施例では、装置によって検出できる最少赤外線出力に等しい雑音等価電力(NEP)は下記のように表わされることがわかる。
NEP=(1/Ar.Fr.Rth).(1/|TCR|).(q/Q)1/2.(2ut/Vpol)1/2ここで、ut=kT/q、すなわち周囲温度で25mVである。もしボロメータの雑音は“白色”であるという前提が正しいならば、すなわちもしそれが周波数とは無関係で、ボロメータ抵抗R0に対してのみ依存するならば、この関係は有効である。
【0009】
したがって、相対吸収が増加し、支持体の充填比率及び熱抵抗が増加し、温度係数TCRが増加するにつれて、雑音等価電力は減少する(検出器はより有効になる)ことが分かる。表示する際は、積分可能な電荷、及び分極電圧もできるだけ高くなければならない。構造体における視野が増加するとき、分極電圧は、特にボロメータ自体のいろいろな雑音指数の増加によって通常制限される。したがって、過剰雑音のない装置の電圧の働きが本質的な性質である。
【0010】
熱容量は積Rth.Cthによってピクセルの最大表示周波数(t≪τの場合、考慮されている例ではfm=1/6τ)を規定するので、それは重要な技術的パラメータであるボロメータの応答速度も規定する。
【0011】
米国特許第5,021,663号及び米国特許第5,367,167号は、従来技術の2つの例の実施例を記載している。
【0012】
図1は、第1の参照文献で開発された概念を概略的に示し、図2は第2の参照文献で開発された概念を示している。一般的には、単体マイクロボロメータは3つの主要部に細分割することができる。第一に、温度が照度とともに変わる装置の中心部がある(図1及び図2のゾーンI)。この中心部は第2の部分(ゾーン)IIを形成する支持体を使用してつりさげられている。最後に、ゾーンIIIは所定の位置にアセンブリを保持する。
【0013】
説明を簡単にするために線形形式で示されたいろいろな部分I、II及びIIIのレイアウト及び詳細な配置は、特に、像のためのコンパクトな感光性レティナを形成するために2次元マトリックスレイアウトに適合させることができる。“つりさげられた”特徴は、マイクロボロメータとその周囲との間の大きさRthによって示された非常に高い熱絶縁に対する要求に帰因するものである。
【0014】
3つの役割、すなわち、(1)ゾーンIを機械的に支持する役割、(2)マイクロボロメータ端子をゾーンIIIに電気的に接続する役割、(3)受感部10をゾーンIIIから熱的に絶縁する役割、を実行する少なくとも1つ(であるが2つであることの方が多い)の支持部材(ゾーンII)によって支持される感温素子10(中央ゾーンI)の形式で一般的には示されている。
【0015】
ゾーンIIIの機能は、
基板をなす支持体12上にアセンブリI及びIIを電気的、かつ機械的に接続すること、
反射層が赤外線吸収(パラメータAr)を改良するために基板表面上に置かれた場合、ボロメータ平面の高度を位置決めすることにある。
【0016】
図1及び図2では、ボロメータ材料は参照番号14である。図2において、電気絶縁材料層15及び“吸収性”導電層16もある。
【0017】
ボロメータの光吸収Arを1にできるだけ近くするために専用構造体あるいは集積構造体を備えることは必要である。電磁気の法則によれば、マイクロボロメータの等価層(平行に置かれた全ての層)の抵抗が377Ω/平方(波長λとは無関係な吸収)に等しいとき、かつ、マイクロボロメータの平面の下に距離λ/4でミラー(反射部)を配置して、入射光線と同位相で浮動アセンブリを通して透過された光線をマイクロボロメータに戻し金属反射で位相πが回転するように注意が払われるならば、この目的が達成される。一般的には、図1及び図2に示されていないこの反射部は、基板/読み出し回路12の表面上に置かれている。適当な高さの接続部11を形成するために適当な技術的手段を使用して特定の距離に近い所定の位置にボロメータ平面をしっかりと保持するための注意が払われる。このレイアウトは選択波長(λで最大吸収)を有する装置を示している。
【0018】
既に述べたように、標準マイクロエレクトロニクス技術を使用してシリコン基板上に通常作成された読み出し回路12は、特に、N×Mポイントを有するマトリックス構造体の場合、ボロメータの下に置くのが有益である。その役割は、まず第一に、マイクロボロメータに分極刺激を与えること(2つの電極13、13′の間に電圧あるいは電流を印加すること)、第二に、赤外線照明の効果の下でのボロメータの温度上昇によって誘起された特性の変動を測定することにある。装置全体は、正面に光学的窓と周辺電子回路のための電気接続部とを備えている密封ハウジング内部の、対流による熱損失を防止するために真空の下であるいは低圧で設置されている。
【0019】
全ての製造方法に関しては、ゾーンIは、このゾーンに積み重ねられた層の数を本質的な最少値に制限し、その厚さを機能上の最少値に制限することによって、可能ならば、低い比熱容量Cpを有する材料を選択することによって、達成される最低可能熱容量Cthを有しなければならない。ゾーンIIは、最大熱抵抗Rthと、ゾーンIの場合と比較して無視できる電気抵抗と、(温度が変化するゾーンIのための“ヒートシンク”を形成する程度までの)低熱容量とを有しなければならない。ゾーンIIIは、ゾーンIIと基板12との間に電気的導通を与えなければならない。すなわち、電気抵抗は無視できる程度で、機械的強度は、浮動アセンブリI+IIを所定の位置に保つのに十分でなければならない。
【0020】
ゾーンIは、本来感温素子10を備えている。一般的には、この素子は、抵抗(あるいは他の電気的特性)が温度とともに変わる“放射”材料と接触している2つの導電電極13及び13′を備えている。
【0021】
これらの電極は、サンドイッチのように囲まれているボロメータ用材料の上下の基板平面に平行であってもよい。この構成は図1に示されている。この第1の概念によれば、読み出し回路によって課された刺激から生じる電流は装置の平面に垂直な構造体を通過する。この場合、これらの電極は“連続している”すなわち、この電極はゾーンIの表面の全てあるいは大部分を占有する。ボロメータ用材料は、(形状は明かにコンデンサの形状であるので)コンダクタンスあるいは電気分極率あるいは分極が、例えば周囲温度に近い温度とともに変わるn形あるいはp形の不純物をわずかに添加されたアモルファスシリコンあるいは任意の他の材料で作ることができる。
【0022】
この第1の形状では、光学的意味で平行な2つの導体があるので、光結合(吸収Ar)を最適化するための全層の抵抗は、750Ω/平方に近い2つの電極13及び13′の抵抗を調整することによって得られる。
【0023】
図2に示された他の形状では、電極13及び13′は、同じ平面にあり、ゾーンIの2つの対向する側に沿って置かれた単純な横の接点を構成し、一般的にはこのゾーンのわずかな部分のみを占有する。したがって、構造体の電流は装置の平面に平行に通過する。これらの電極は本来非常に遠く離れているので、ボロメータ用材料として使用するためのn形あるいはp形の不純物をわずかに添加されたアモルファスシリコンの使用に適合されるこの第2の形状の方がさらによい。しかしながら、光結合(Ar)は、その抵抗率が非常に高いので、アモルファスシリコンだけで得ることができない。したがって、この光結合は、誘電体層15によってゾーンIの本体から電気的に絶縁された377Ω/平方の特定の導電層16を加えることによって得られる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示された概念(米国特許第5,021,663号)は、下記の欠点を有する。
【0025】
(a)用途の分野が、約1MΩの抵抗ROを得るために一般的には5.105Ωcmより大きい高抵抗率を有する材料(0.1μmの感熱材料、面積50μm×50μm)に限られている。少なくともアモルファスシリコンの場合に対する結果は、製造工程を制御する時に幾つかの難点があるということである。
【0026】
(b)感熱層の厚さはアセンブリの熱容量を制限するために小さく(サブミクロン)なければならないので、この種の構造は、非線形な、あるいは非常に非線形な、2、300ミリボルトを超える分極のための電圧−電流特性を通常有している。これらの小さい厚さは、一般的には雑音が多くて、非線形である中間面によって特に支配されている導電現象を通常伴う。この特性は、2つの電極間の非常に小さい間隔に関連し、レティナの像性能を減少する。幾つかの条件の下では、不純物を添加されたアモルファスシリコンあるいは酸化バナジウムのような材料は、許容直線性を有してもいいが、信号減衰による信号/雑音比によって性能を減少させる傾向がある低い分極電圧Vpolにおける場合に限る。
【0027】
(c)抵抗の値に関連した“白色雑音”のような他の雑音メカニズムの出現により、分極電圧が増加すると、この種の構造によって発生された電気雑音は、通常、急速に増加する傾向がある。この結果は、たとえ非線形ゾーンにおける機能が(信号を増加するために高電圧で)受け入れられるならば、信号/雑音比は増加された雑音のために低下する。
【0028】
(d)電極13及び13′は依存しないので、製造工程は複雑であり、その結果使用される組み立て方法に関係なく、リソグラフィクレベル及びそれの関連の動作が、13及び13′のそれぞれにあるゾーンIIIの接点の連続性を確保するために必要である(少なくとも5つのマスキングレベル)。さらに、少なくとも3つの層は、構造(電極13/ボロメータ用材料/電極13′)を作るために必要であり、多数の製造工程を生じ、従って、結局は、高いコスト(工程の数/効率)になる。
【0029】
(e)工程の中には装置の機能性と比較して可能性のある効率に影響を及ぼす重要で決定的な特徴を有するものがある。すなわち、ゾーンIIIに置かれた接続部のエッチング、電極13′のエッチング、周辺交差結合エッチング、2つの非等電位導体間にサンドイッチされた非常に薄い層の完全さである。全てのこれらの特徴は、潜在的に電極間の電気リーク源、すなわち、それらの自身で信号外乱(マトリックス構造におけるレベル分散)及び/又は過剰雑音の発生源である。
【0030】
(f)赤外線吸収体機能は、通常使用される金属では達成及び、制御が困難であり、ボロメータ用材料に対して良好な接点特性も有しなければならない層当たり750Ω/平方の抵抗を有する2つの金属層を必要とする。例えば、窒化チタン(TiN)は、通常、使用される工程に応じて高い抵抗率、一般的には100〜300μΩcmを有する。必要とされる厚さは、抵抗率に応じて13オングストロームから40オングストロームまで変わり、通常使用される金属(チタン、クロム等)に対して非常に小さい。
【0031】
(g)相互接続ゾーン〓のパターンは、充填率Frに不利である比較的大きな表面積(2つのブァイ+クリアランス及びその他の様々な空間)を占有する。
【0032】
図2に示された概念(米国特許第5,367,167号)は下記の欠点を有する。
【0033】
(a)感熱材料の一定厚さ(この厚さはCth、すなわち最少値に対する制約によって決定される)でマトリックス構造における反復ピッチに事実上等しいボロメータ電極の大きな間隔は、読み出し回路と結合するのに適当な抵抗レベルROを示すためにこの材料の比較的低い抵抗率を示唆している。アモルファスシリコンの場合、これは比較的低いdR/Rdt係数を意味している。したがって、この方式の性能は制限される。
【0034】
(b)2つの電極間の非常に大きい空間のために、赤外線吸収体機能は、作動電極を有する短絡回路を防止するための誘電体絶縁層とともに、受感表面全体にわたって金属層を必要とする。得られる積み重ね材料の全部の厚さは大きく(その他のさまざまの材料が1500オングストローム〜2500オングストローム)、受感ゾーンが高熱容量になる。
【0035】
(c)赤外線吸収体と感温材料との間の不活性化層(必ず極めて薄い)の絶縁統計(すなわち、物理的一貫性)は、装置の機能効率を規定する。したがって、この層の堆積は重要な工程である。
(1)製造が複雑である(6つのマスキングレベル)
(2)読み出し回路のための相互接続は無視できない表面積(2つのブァイ+接続部間の空間)を必要とする。充填率Frはそれに応じて減少される。
【0036】
高電圧で線形の電流/電圧関係を有しておらず、当然雑音が多い(並列電極を有する装置)かあるいはその電極に加えて、放射線吸収機能を実行するために他の平面における金属層(同じ平面にある電極を有する装置)を備える既存の抵抗ボロメータと比較して、本発明の目的は、電極及び放射吸収の関数を実行できると同時に、電流/電圧関係を線形に保ち、高電圧でさえ低い雑音レベルを保持する、同じ平面にある導電素子を有する抵抗ボロメータ式赤外線検出器である。
【0037】
さらに、本発明は、より簡単な技術的なアセンブリを使用して、より高性能の(より抵抗性のある)ボロメータ用材料を利用することができる。
【0038】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
抵抗率が温度とともに変わる材料の層を含む受感素子と、
前記検出器及び赤外線吸収体のための電極の機能を実行する導電素子とを備えた受感部と、
前記受感部を位置決めすることができ、前記受感部を読み出し回路に電気的に接続し、かつ構造体の他の部分から前記受感部を熱的に絶縁する前記受感部のための少なくとも1つの支持部材とを備えてなり、
全ての導電素子が感温材料の層の同一表面上に配置されていることを特徴とする赤外線検出器に関するものである。
【0039】
第1の実施例によれば、導電素子は、電極機能及び吸収体機能を同時に実行する2つの交互に配置された電極を備え、これらの電極は読み出し回路に接続されている。
【0040】
第2の実施例によれば、導電素子は、読み出し回路に接続された第1の種類の2つの電極と、浮動電位まで上昇された第2の種類の少なくとも1つの電極とを備え、第2の種類の電極は吸収体機能のみを実行し、かつ第1の種類の電極は電極及び吸収体の機能を同時に実行する。
【0041】
有益なことには、読み出し回路に電気的接続をする少なくとも2つの導電素子がある。
第1の代替例によれば、前記感温材料層の表面が下部表面とされ、導電素子が前記層の下に配置されている。
第2の代替例によれば、前記感温材料層の表面が上部表面とされ、導電素子が前記層の上に配置されている。
【0042】
第3の代替例によれば、前記導電素子が感温材料の二つの層の間に置かれいる、すなわち、感温材料の第1の層の上部表面及び第2の層の下部表面と接触している。
【0043】
有益なことには、感温材料は不純物を添加されたアモルファスシリコンである。それはまた酸化バナジウムであってもよい。
【0044】
有益なことには、各導電素子間に形成された自由空間は感温材料だけから構成されている。
【0045】
有益なことには、反射部は読み出し回路を支持する基板の表面上に設けられ、受感素子の平面の下のλ/4の位置に置かれる。ここで、λは、優先的にはボロメータが敏感である放射波長Rである。
【0046】
有益なことには、導電素子のパターンは、90%を超える平均吸収率を得るために、一般的にはλとλ/2との間のピッチで反復される。例えば、8〜12μmの帯域における検出に関しては、5μm以上の長さを有する“短い”波長(8〜10μm)の遮断効果を防止して分極効果を防止するために、電極ピッチは8マイクロメートルよりも小さいかあるいは等しい。
【0047】
有益なことには、各支持部材は、少なくとも1つの接続用支柱及び少なくとも1つの熱絶縁アームとを備えている。
【0048】
本発明はまた、一組の上記に形成された単体検出器から構成されている検出器に関するものである。
【0049】
本発明はまた、基板から予め作成された読み出し回路から始め、赤外線検出器を製造する方法に関するものであって、
a)犠牲層を形成するステップと、
b)複数の導電素子を製造するために少なくとも1つの導電層を堆積させるステップと、
c)導電層及び犠牲層の局部エッチングによって読み出し回路に対して少なくとも1つの接点開口を形成するステップと、
d)各導電素子と読み出し回路との間で電気的接続を形成するために少なくとも1つの導電材料を堆積させ、かつこの材料をエッチングし、パターンが、このように支持用支柱を構成して形成されるステップと、
e)導電素子のパターンを形成するためにステップb)において堆積された導電層をエッチングするステップと、
f)アセンブリ上に感温材料を堆積させ、かつ受感素子及び支持アームを形成するために犠牲層の上に配置されたいろいろな層をエッチングするステップと、
g)受感部と支柱とを離間させるように犠牲層をエッチングするステップと、からなることを特徴とする。
【0050】
明らかに、前のステップの順序は修正することができる。特に、他の実施例によれば、感温材料を堆積させるステップf)はステップb)以前に行うことができ、次に、感温材料はステップc)でエッチングされる。
【0051】
他の実施例によれば、感温材料が、ステップb)以前に第1層として、かつステップf)で第2層として堆積され、次に、感温材料の第1層がステップc)でエッチングされる。
【0052】
さらに、ステップb)において導電層で使用される材料に応じて、ステップd)がこのステップb)以前あるいは以後に行うことができる。
【0053】
支柱は、その幾何学的形状と無関係に、支持アームから受感部を支えることができる任意の要素である。
【0054】
1つの有益な実施例では、金属層が、反射部を形成するためにステップa)以前に、堆積され、かつエッチングされる。
【0055】
他の有益な実施例によれば、犠牲層はアニールされたポリイミド層である。
【0056】
他の有益な実施例によれば、ステップb)の導電層は窒化チタンとアルミニウムの二重層であり、次に、ステップd)の導電材料が、ステップb)及びステップc)を実行した後に堆積され、次に、この導電材料及び前記アルミニウムが、ステップd)と同じ方法でエッチングされる。
【0057】
他の有益な実施例によれば、ステップd)の導電層は層の中の少なくとも1つがLPCVDで形成される多層である。
【0058】
1つの実施例によれば、導電素子は第1及び第2の表面を有し、受感材料は前記各素子の表面の一方と接触しており、他方の表面はパッシベーション材料(passive material)の層と接触している。
【0059】
他の実施例によれば、パッシベーション材料の層が、各導電素子と接触していない感温材料の各表面上にも堆積されている。
【0060】
最後に、他の有益な実施例によれば、パッシベーション材料は、酸化シリコン、窒化シリコンまたはアモルファスシリコンから選択される。
【0061】
本発明による検出器の主要な長所は下記の通りである。
(A)本実施例はできるだけ簡単であり、したがって、その技術的効率は、下記の2つの主要な理由のために潜在的に高い。
(1)層の数及びそれゆえにその輪郭を形成するためのリソグラフィクレベルの数が最少である。
(2)単一導電層の存在(金属の逆層のない同じ平面にある電極を有する装置)は、前述の材料及び工程の全ての技術的臨界を除去する。
【0062】
(B)受感部の全熱容量Cthは、受感ゾーンのみでの2つの重ね合わせられた層の必要な使用(最も簡単なバージョンで)のために最少にされる。すなわち、1つの層は温度に敏感で、本質的に連続的であり、導電層はこのゾーンの表面積の一部分だけを一般的には占有する。
【0063】
(C)特に、より大きい抵抗(アモルファスシリコンの場合、より大きいTCR)を有する材料を使用することによって、単に受感ゾーンの導電パターンの設計で従来技術と比較して検出器の性能を改善すること、あるいは装置を改善する他の方法によって、ある所与の抵抗率を有する材料のための検出器の抵抗ROを調整することは確かに可能である。
【0064】
これらの導電パターンを作成する第1の方法は、受感ゾーンの表面の主要部を覆う交互に配置されたくしの形の2つの電極を形成することにある。
【0065】
(D)したがって、温度変動係数TCRは同じ平面にある電極を有する装置に固有であるので、線形の電流−電圧特性を維持している間はTCRを最適化することができる。もし(定数VpolでQによって課された)定数ROに対してより大きい抵抗(アモルファスシリコンの場合、より大きいTCR)を有する材料の使用を可能にするために、後述のような光吸収についてのいくつかの注意が払われるならば、この最適化は2つの電極間の間隔を減少させることによって得ることができる。この電極配置を利用する他の方法は、相応して抵抗ROを増加させることによって、換言すると、アモルファスシリコンの場合はTCRを増加させる傾向があるより大きい抵抗を有する材料を使用することによって(例えば、アモルファスシリコンに適当に不純物を添加することによって)、同じ電極設計、受感材料の厚さ及びQを維持している間に、分極電圧Vpolを増加させることである。
【0066】
金属電極を作る第2の方法は、受感ゾーンの表面の一部だけを占有する2つの導電素子のみを接続することから成る。これらの2つの素子は装置の実際の電極を形成する。他の導電素子はこれらの電極の各側面上に電気的に浮動することが可能になる。
【0067】
これらの2つの電極間で確認される抵抗ROは、受感材料の同じ厚さ及び抵抗率に対して、これらのパターンを作成するいろいろな方法の間で極めて顕著に(一般的には、3μm及び1μmのそれぞれのリソグラフィ・ディフィニション及び50×50μmの検出器サイズに対して60〜600よりも大きい係数だけ)変えることができる。この本発明の固有特性は、いかなる技術的修正もせずにあるいは使えないこともある感温材料の抵抗率を調整せずに、検出器を読み出し回路に結合することを最適化する際に設計者にかなりの自由を与える。
【0068】
(E)付加的には、充填率は、基本的ポイント(あるいは単体検出器)当たり1つ(2つであることが多い)の支柱を備える読み出し回路に非常にコンパクトな方法で電気的及び機械的に接続することによって最適化される。実施例の中には、層を対称的にレイアウトすることによって、最新技術を使用する場合に可能であるよりも良い機械的特性との関係を作ることができるものがある。主要な結果として、反射部に対する受感平面のより良い位置決め統計、及びそれゆえの検出器のセットに対するより均一な応答が得られる。
【0069】
【発明の実施の形態】
図1(A)及び図1(B)は、基板の平面に平行な図及び平面図のそれぞれを示す従来技術による検出器の第1の例の実施例を示している。
図2(A)及び図2(B)は、基板の平面に平行な図及び平面図のそれぞれを示す従来技術による検出器の第2の例の実施例を示している。
図3(A)及び図3(B)は、基板の平面に平行な図及び平面図のそれぞれを示す本発明の第1の実施例による検出器の一般設計を示している。
図4(A)及び図4(B)は、図3に示された本発明による検出器の電極の2つの他の例の実施例を示す。
図5(A)及び図5(B)は、本発明による検出器の第2の実施例を示す。
図6は、p/λパラメータ(パターンピッチ/波長)の関数として相対吸収Arに対するマクスウェル方程式を使用して得られたシミュレーションを示す。
図7は、図6のシミュレーションで使用された放射タイプ及び電界を示す。
図8(A)、図9(A)、図10、図11(A)、図12(A)、図13、図14(A)、図15及び図16は、製造中の本発明による検出器によって形成された構造体の全体にわたる異なる断面図を示す。
図8(B)、図9(B)、図11(B)、図12(B)及び図14(B)は、製造中の本発明による検出器の異なるリソグラフィレベルの図を示す。
【0070】
本発明は、単一のリソグラフィレベルを使用して導電素子に対応するパターンが形成される単一の導電層を使用して作られた装置から成る。本発明によれば、これらの導電素子は2つの異なる方法で作ることができる。図3及び図4は、導電素子の第1の実施例を示している。本実施例では、これらの素子は、マイクロボロメータ電極、赤外線吸収体及び読み出し回路のための電気接続部の機能を同時に実行する2つの交互に配置されたくしの形で作られている。この構造体は、特に、排他的ではないが、感温材料としてわずかに不純物を添加されたアモルファスシリコンの使用にも適用できる。
【0071】
より正確には、図3に示された本発明による装置は、表面上の交互に配置されたくしの形の2つの導電電極13及び13′を備えたゾーンIを有する。これらのくし13及び13′は図3、図4及び図5に示された形状を有してもよい。
【0072】
受感部10のゾーンIは感温ゾーンである。ゾーンIは、その抵抗率が温度とともに変わる“放射”材料の層も有している。この層はn形あるいはp形の不純物を添加されたアモルファスシリコン(a−Si:H)で作ることができる。
【0073】
本発明によれば、交互に配置されたくしの形の2つの導電電極13及び13′は、従来技術で使用されるレイアウトと違って、2つの別個の機能を実行する。すなわち、この導電電極13及び13′は電極及び吸収体の役目を果たす。さらに、本実施例では、有益なことに感温材料のみで(最も簡単な実施例を使用して)構成することができるこれらの2つの電極13及び13′との間に形成された自由空間を最適化することができる。有益なことにそれは、最小の長さ及び最大の幅を有するので(長さ及び幅は、一方の電極から他方の電極に流れる電流の方向に対して規定される)、可能な最高の抵抗率(定数ROを有する)を有する材料を使用することができ、dR/RdTを最大にすることができる。例えば、50×50μm2基本ポイントでは、2マイクロメートルのリソグラフィ分解能及び単純化のために、1/3002の層の全抵抗を示す、2マイクロメートルの長さ及び(12×50)マイクロメートル幅の空間を形成することができる。これは、正方形に等しい側面を有する基本ポイントの2つの対向する側面上に配置された2つの線形電極間に見られる抵抗である。したがって、1マイクロメートルの分解能を有するリソグラフィのための利得は、基本ポイントの等価抵抗RO(暗がりの値)を有する材料の抵抗率により300である。
【0074】
さらに、受感部10のゾーンIによって受け取られた赤外線放射の吸収は、このゾーンIの等価層の抵抗によって、かつ基板12の表面上に反射部があるか否かに依存する。技術水準によれば、受感部10のゾーンIを通過するエネルギーを受感ゾーンの方へ戻すためにこの種の反射部を備えることは有用である。これらの条件の下で、100%に近い吸収は、この同じゾーンの380Ω/スクエアに近い層抵抗の場合、反射部と受感素子の平面との間が2.5マイクロメートル(波長の1/4)に近い空間に対しては、10マイクロメートルに近い波長で得られる。K.C.Liddiard著の「赤外物理学」第34巻、第4号、第379ページ〜第387ページ、1993年による論文には、これらの光効果の詳細分析がある。ボロメータ測定で一般的に使用される材料の高い抵抗率を考慮すると、受感部10のゾーンIの等価層の抵抗は平行なそのコンポーネント導電層の抵抗に等しい。この(これらの)層の厚さは、技術上実用的、すなわち制御でき、再生できる状態の間、最小(ゾーンIのCthの最適化)で、ゾーンIIのRthでなければならない。本発明によるくし状電極は、有益なことには単一のデフィニッション(definition)リソグラフィレベルに関連した単一の層のこの赤外線吸収体の役割を演じる。
【0075】
交互に配置された電極の設計は可能な最良の光効率を得るために最適化されるべきである。
【0076】
図6は、eの間隔で幅dの導電素子が交互に構成されている、入射光線に垂直な二次元に沿っての無限のパターン(p=d+e)に対して、パラメータp/λ(パターンピッチ/波長)の関数として相対吸収Arのためのマックスウェル方程式を使用して作成されたシミュレーションを示す。この計算は、電界が図7に示されるような導電素子の大きな寸法に平行(E//)あるいは垂直(E⊥)であるボロメータ表面に垂直な入射放射線のために行われる。
【0077】
このように、図7では、シミュレーションは、ボロメータの平面の下にλ/4で置かれた反射部があることを最初に想定し、金属パターンRsquareeq.#380Ω/スクエアの等価層の抵抗の最適値をとる。
【0078】
次に、順次3つの可能なケースを考察する。
ケース1
入射放射線の電界はパターンの大きな寸法に平行である(E//)。
p≪λである場合、パターンは、Rsquareeq=Rsquaremetal.p/dに等しい等価スクエア抵抗を有する連続体層のようにふるまい、吸収は100%に近い。
p=λである場合、吸収は、依然として約80%に等しく、次に、回折効果のために急速に低下する。
ケース2
入射放射線の電界はパターンの大きな寸法に垂直である(E⊥)。
相対吸収はp≪λの場合、低く(分極効果による消衰)、次にpとともに急速に増加し、p>λ/2の場合、Ar>80%を得る。最大吸収は、p=λで達成される(1/4波長空洞(cavity)による共振効果)。
一般的なケース
入射放射線の電界の向きは電極パターンと無作為に比較される。平均相対吸収、すなわちA平均値(rms)は第1の2つの曲線間に中間値を有する。0.5λ<p<λ、Ar>90%である場合、rmsの全最適値は、10μmで放射線の平均吸収を最大にするために8マイクロメートルのピッチに近い。
【0079】
したがって、導電素子のパターンは、90%よりも大きい平均吸収を示すために一般的にはλとλ/2との間のピッチとして単に繰り返される必要がある。しかしながら、8〜12マイクロメートルの大気バンド(atmospheric band)の赤外線検出の場合、p>λの場合の回折効果による吸収の高速減少は、短い波長(8〜10μm)の遮断効果を避けるために素子ピッチp≦8μmを調整できる。
【0080】
5マイクロメートルと8マイクロメートルとの間のピッチの簡単なストリップのネットワークである図3(B)に示された電極設計は、50μm×50μmの受感表面積での8マイクロメートルと12マイクロメートルとの間の検出に対するこの判定基準を満たす。すなわち、2.5マイクロメートルの間隔の2.5マイクロメートルの幅のピンの場合、4マイクロメートルの間隔の4マイクロメートルまでの幅のピンの場合、10マイクロメートルに近い波長に対する吸収に関する比較しうる結果の場合、平衡解決法d/e=1が使用できる。
【0081】
p/d=1を有する5マイクロメートルのピッチで配置された電極のための等価抵抗は、インターリーブの形状に関係なく約Rsquarebolo/200に等しい。ここで、Rsquareboloはボロメータ用材料の層の抵抗である。特に、比較しうる値は、ピーク効果を除いて、図4(A)の“電柱”状の設計に対して得られる。この種の設計はより厳しい分極効果を有しない。
【0082】
本発明による検出器で近接して配置された同平面にある電極の提案された概念を最適に利用するために、電極間間隔は、2、3ボルトまでの分極(Vpol)の電流/電圧特性の非線形性によるいかなる不便も持ち込まないで約1マイクロメートルまで一般的には減少することができる。しかしながら、図6は、分極効果が持ち込まれるので、1つの方向のみの波長と比較して小さいピッチを有するパターンを避けることが重要なことであるということを示している。
【0083】
図4(B)は、約2マイクロメートルあるいはそれ以下のピッチをいかなる有害な分極効果もなしで可能にするこの判定基準に従って“電柱電極”の一例の実施例を示している。“コレクタ(collector)”は、図面に対して分極“水平”を有する赤外線フォトンを吸収するためにλに近いかあるいはλよりは少し小さいピッチp1を有する図面上の水平方向に作られる。他の方向では、著しく小さいピッチp2が可能であり、“垂直”分極を有する赤外線フォトンの吸収を与える。電極間でp1/d#1を有する2マイクロメートルのピッチp1に対する50μm×50μmボロメーターの得られる抵抗ROは、約Rsquarebolo/400〜500のオーダーである。したがって、さらに高いTCRを有する材料は所与の抵抗ROで使用することができる。
【0084】
原則として、電極が単一工程(単一導電層)で得られるならば、同じd/e比は両方向で使用されるべきである。しかしながら、Rsquareeqが約380Ω/スクエアの最適値に近くない場合、吸収の減衰は遅く、実際、吸収に関して10%以上を失わないで+/−40%の変動を許容することができる。したがって、前述の判定基準を満たすのが最もよいために導電ゾーン及び導電空間の配分を調整することは容易なことである。
【0085】
図5(A)及び図5(B)は、検出器の受感部の導電素子の第2の実施例の例を示している。これらの素子は、それの少なくとも2つが読み出し回路に接続され、電極13及び13′それ自体を形成する多数の不連続パターンを使用して形成され、他のパターン13′′は接続されていない。図5(A)では、パターン13′′は直線導体であり、本例では、互いに平行で、電極13及び13′に平行である8つの導体がある。これらのパターンは、λ/2<p<λであるようなピッチpによって分離される。図5(B)の本例では、電極13及び13′は“U”字状であり、この“U”字状の内部には、2つの“U”字状の外部脚に平行な直線導体でもあるパターン13′′が置かれ、これらの導体間の間隔pもλ/2<p<λである。したがって、第1の実施例におけるように、電極13及び13′は2重の電極及び吸収体の機能を実行するのに対して、素子13′′は吸収体としての役目だけを果たす。このように、前述の導体素子の吸収に関する全ての特性は本実施例にも適用できる。
【0086】
第2の実施例は、2つの非常に離れた素子を図5(A)に示されるような読み出し回路あるいは図5(B)の場合に示されるような非常に近接した素子に接続する可能性により抵抗ROを調整する際により大きい柔軟性を可能にする。これは読み出し回路との結合の最適化を可能にする。
【0087】
したがって、図5(A)に示されたこの第2の実施例によれば、技術的に簡単であるという長所と本発明に特有な装置を形成する材料に欠陥がないことを維持している間では、最適条件の下で、例えば、二酸化バナジウムVO2のような比較的低い抵抗率を有する材料を使用することができる。表示刺激の効果の下でのジュール効果による検出器の温度上昇を制限するか、あるいは動作中の装置の全消費をより簡単に制限するために、高抵抗RO(一般的には数MΩ)を得ることが必要である。
【0088】
当業者に明らかである図5(B)及び本発明のいろいろな変更例は、必要とされる最適化目的に応じて中間値を有する抵抗を形成するために使用することができる。接続されていないパターンは、当然、分割ブリッジの原理に従って(検出器特性を妨害することなしに)接続された電極13及び13′の電位間の中間電位での動作中に互いに平均させる。
【0089】
したがって、本発明による単一導電層に感温材料で作られた電極及び赤外線吸収体機能を提供するという事実は、第一に、最初に単一エッチング工程に関連した唯一のリソグラフィレベルが必要であるために、技術的工程を非常に簡単にする。第二に、380Ω/スクエアに近い層抵抗は、堆積工程の実用性を改良する全質量を増加させずに、より大きい厚さの導電材料で得られる。吸収体が従来技術による1つの可能性により平行な2つの連続的な層を使用して形成されるならば、これらの2つの層は、窒化チタンのような比較的抵抗性の金属材料でさえ制御することが困難である厚さを必要とする約750Ω/スクエアの抵抗を有するにちがいない。すなわち、堆積工程に依存する一般的な値である100〜300μΩcmの抵抗率を仮定すると、一般的には、層当たりの15〜40オングストロームが得られる。同様に、単一の連続的な層を必要とする従来技術による他のバージョンを使用すると、大部分の場合に非常に実用的でない二重の厚さが必要である(窒化チタンの場合、30A〜80A)。本発明で提案された解決法によれば、(ρ/380).(p/d)に近い厚さは、堆積されねばならない。すなわち、d=p/2に対しては、60〜160オングストローム、あるいはd=p/3に対しては、90〜240オングストロームである。これらの厚さを得て、チェックすることはかなり容易であり、この提案されたp/d値は一般的であるとみなされるべきである。
【0090】
当業者は、2つの電極間に短絡回路がないことに関する、同平面にある電極を有する構造の長所も理解する。感温層の分離された完全欠陥(“ピンホール”)はこの層にはいかなる影響も及ぼさない。さらに、従来技術の幾つかの形式による感温材料から電気的に絶縁された連続的な導電層が存在することも、製造効率をこの絶縁層の欠陥の密度に対して敏感にする。しかしながら、この絶縁層は本発明によれば不必要である。したがって、本発明における提案された構造は、使用される材料の欠陥に本質的に強い。
【0091】
当該技術分野の専門家も、図5(A)に示されたような本発明の形状によって提供された電極間に短絡回路がないことに関する特定の利点を理解するだろう。導電ゾーンのリソグラフィにおけるランダムな欠陥は、2つの接続された電極を短絡回路にしないで、通常、2つの浮動素子を短絡回路にする。この結果は、抵抗ROの変化であるが、基本ポイントは通常使用できる状態である。
【0092】
ゾーンIIは2つの主要な機能を有する。
(1)読み出し回路の上に浮動装置10の本体を機械的に支えること、
(2)ゾーンIに形成された電極をしっかりと基板12に取り付けられる読み出し回路の金属端子に電気的に接続すること。
【0093】
有益なことには、技術水準によれば、これらの支持/絶縁アームは、長さL及び幅lのパターンに基づいて、中心部Iを形成する層のアセンブリから切除することができる。構造によって、この厚さはゾーン1の厚さと同一である。これらのパターンの長さは最大化されねばならず、幅及び厚さはRthを最大にするために最小化されねばならない。
【0094】
しかしながら、機械的剛性及び特に幾何学的変形(構造がはく離されるときのいろいろなコンポーネント材料の内部応力のはく離による)に関連した理由のために妥当な妥協策を見つけなければならない。検出器表面全体にわたる1/4波長から利益を得るためにボロメータの本体と反射部との間の空間を制御する必要があり、最もわずかな支持アームの変形でもこの空間に変化を持ち込む。基本ポイントあるいはピクセルの1つあるいは2つの側面に等しい長さL、すなわち、50μm×50μmのピクセルに対して40〜80の有用マイクロメートルを切除した側面部は機械的に最大である。幅は一般的には1マイクロメートルと3マイクロメートルとの間である。図14は、2つの反対側にある切除した2つの分離アームを有する最も容易なピクセルの設計を示している。最も簡単なバージョンでは、各アームは、導電層及び感温材料の層から成る。
【0095】
技術水準によれば、ゾーンIIIは3つの主要な機能を実行する。
(1)I+IIアセンブリを機械的に支持する、
(2)ゾーンIIを読み出し回路の電気入力に接続する、
(3)完成装置を所定の高さに位置決めする。
【0096】
好ましい実施例によれば、これらのゾーンは、ゾーンIIIに開口を単に必要とするコンパクトな支柱を使用して形成される。ゾーンIIIまで延びる導電電極13及び13′との間の接点は、好ましくはLPCVDによって作られる金属堆積によって主に提供され、一般的にはタングステンで作られているが、チタンのようなLPCVDによって堆積された他の材料が使用されてもよい。
【0097】
図11及び図12は、LPCVDによる堆積を使用する好ましい実施例による接続支柱の場合を示している。他の実施例も可能であり、例えば、この場合を除く噴射された金属堆積は、傾斜側部を有する大きな直径(数マイクロメートル)の接続部を提供することが必要である。この結果は、より多くの空間が失われるということである(充填率の減少)。支柱本体は、後述されるような接続のいろいろな詳細な機能を実行するように設計された幾つかの層から一般的には構成されている。
【0098】
最も好ましい形状は、電極13と、基板にしっかりと取り付けられた金属接点との間の電気接続の全ての技術的制約を同時に満たすために単一の十分な導電材料(一般的にはチタンのような超硬合金)のLPCVDによる堆積によって支柱を形成することから成る。ボロメータそのものの非常に高い抵抗(一般的には1MΩ〜100MΩ)を考慮すると、非常に低い抵抗(Rc)を有する接点を提供する必要がない。したがって、例えば、チタンあるいは窒化チタンは、他の技術的アセンブリ制約を満たすのに必要な品質を有しているので、この種の実施例に対して直接使用することができる。下記の詳細な説明は、2つの金属層、すなわちチタン及びタングステンの(伝統的な)使用法をとる。
【0099】
支柱の高さは、受感部と基板をなす回路との間の間隔を調整する。この間隔は技術水準に合致していて、回路の表面に赤外線反射部が備えられるならばλ/4に近く、λに近い吸収最大値を中心に置く。
【0100】
本発明によるマイクロボロメータ式の検出器のための製造工程は、公知の技術、例えば、シリコンS基板上のマイクロ電子回路を使用してそのものが得られる予め製造された読み出し回路を使用して一般に行われている。この種の回路の表面上で使用される素子は、真空中に、最終製品をパッケージに統合するための周辺金属アセンブリ接点(図示せず)と、検出装置における各基本ポイントを読み出し回路における対応するポイントに接続する接点20とを通常、含んでいる。アセンブリ接点と同様にこれらの接点20は全て、読み出し回路における最後の金属相互接続レベルに通常置かれている。この種の金属層は鉱物質絶縁層を使用して通常、不活性化される。この鉱物質層は、接点20及びアセンブリ接点の表面の一部上でエッチングされる。したがって、本発明による検出器のための製造工程はこのように作られた構造体から始まる。
【0101】
下記のシーケンスに記載されていない工程は当業者に周知の既存の技術を使用する。
下記の工程のシーケンスは、製造工程の一例で使用することができる。
(後述される平面図の実線は考慮されるリソグラフィレベルの輪郭に対応し、破線は1つ以上の下位レベルを示していることに注目すべきである。)
【0102】
1/工程1(図8):反射部(21)を形成するために金属を堆積させる。
例えば、噴射によって堆積される200A(オングストローム)〜500Aのチタン及び1000Aのアルミニウムであれば十分である。
2/工程2:第1のリソグラフィレベルを使用する反射部パターンの形成及び当業者に周知の技術を使用する反射部のエッチング。
3/工程3:ポリイミド層(22)の拡散及び約400〜450℃の温度でのこの層のアニーリング。
【0103】
アニーリング後の平均の厚さは、技術水準による共振空洞効果を与えるために約2.5マイクロメートルである(読み出し回路のトポグラフィーはあまり決定的ではない厚み分散を含む)。このアニーリングは、工程の残りの間、ポリイミドの特性が変化することを防止する必要がある。このアニーリング中に達する最大厚さは、少なくともその後の検出器の製造工程で達せられる最大温度に等しくなければならない。
【0104】
4/工程4(図9):一般的には、窒化チタン23の層及びアルミニウム24の層の反応噴射による堆積。
(アルミニウム層が後で除去されたので)窒化チタンはボロメータ電極を形成する。したがって、その厚さは本発明の目的に従って光吸収体機能に適合しなければならない。窒化チタンの選択は幾つかの理由で有益である。すなわち、窒化チタンはアモルファスシリコンとともに良質な接点を形成し、非常に薄い層に堆積させることが比較的容易で、窒化チタンはかなり高く、調整可能な抵抗率を有し、特に、その上に堆積されたアルミニウムの層を極めて選択的にエッチングすることが容易である。典型的な130〜140μΩcmの抵抗率の場合、約75オングストロームの窒化チタンが堆積される。
【0105】
5/工程5:第2のリソグラフィレベルを使用して“ブァイア(vias)”と呼ばれる、読み出し回路のための接点開口のマスキングと、当業者に公知の技術を使用して、アルミニウム層、チタン層、そのベースまでのポリイミド層のエッチング。
【0106】
6/工程6(図10):一般的には、陰極噴射によるチタン(25)の堆積。
チタンの機能は、反射部におけるアルミニウム及びポリイミド表面上のアルミニウムと、ブァイアのための充填材(タングステン)との間の良質の電気接触を与えることである。
【0107】
7/工程7:当業者に公知の技術を使用して、5000オングストローム〜1マイクロメートルの厚さのタングステンの層26のLPCVDによる堆積。
【0108】
金属化するための1つの有益な代替法は、第6及び第7の工程に取って代わるようにLPCVDによってだけチタンを直接堆積させることから成る。ボロメータの抵抗は、接点の内部抵抗及び層25、26によってこのように形成された接続支柱に比べて非常に高く、主題における伝統的なやり方により2つの連続層に対して複雑な技術を使用する必要はない。
【0109】
8/工程8(図11):第3のリソグラフィレベルを使用して金属接続部を形成する。
【0110】
一般的には、感光樹脂によって保護された表面は、このように形成された支柱を通して窒化チタン電極と読み出し回路の入力との間の金属導電状態を与えるために1〜2マイクロメートルだけ前記開口を覆う。
【0111】
9/工程9:前述のどの代替例が選択されたかに応じてタングステン及びチタンあるいは単一のチタンの層をエッチングし、次に、典型的なエッチング工程を使用して工程4でアルミニウムをエッチングする。
【0112】
感光樹脂は通常の方法を使用して除去される。
10/工程10(図12):第4のリソグラフィレベルを使用して、窒化チタンの層を形成する。
【0113】
この層はボロメータ電極を形成する。したがって、マスク設計は前述の設計原理に従わなければならないが、そのことは詳細なリソグラフィデフィニッションを意味しない。8〜12μm帯域内で最適化するためのかなり簡単な手段が存在する(近接/接触によるリソグラフィ)。このエッチング後に、感光樹脂はきまりきった方法で除去される。好ましい形状に応じて、2.5〜4マイクロメートル幅の交互に配置された電極は、簡単な並列回路網を使用して2.5〜4マイクロメートルの間隔で形成される。
【0114】
11/工程11(図13):限定的ではないが一般的には、不純物を添加されたアモルファスシリコンで作られたボロメータ用材料27の堆積。
この種の堆積は、ガス混合物及び他の堆積のパラメータの関数としての抵抗率の最適化及び制御のための公知の技術を利用する。材料の抵抗率は電極の設計に適合させなければならないか、あるいは反対に、電極の設計は再生することができる最大抵抗率に適合させてもよい。好ましい実施例では、一般的には、1000オングストロームのPECVDのp形のアモルファスシリコンは、適当なガス混合物を使用して、200kΩcmの抵抗率で堆積される。
【0115】
12/工程12(図14):当業者に公知の技術を利用する第5及び最終のリソグラフィレベルを使用して複数の基本ポイント及び熱絶縁アームの形成及びエッチング。
【0116】
13/工程13:感光樹脂の乾式除去の分野の専門家によって、一般的に使用されるような乾式酸化エッチングを使用してマイクロ構造のはく離。
実際には、これらのいろいろな工程中、脆性及び汚染のために、構造体をはく離する前に、機能性を試験するか分類し、特に部品を切除する必要がある。はく離後に、この装置は、調整できる温度の、必要な光学素子を含むチャンバの中に真空状態で取り付けられる。
【0117】
次に、本発明による装置の幾つかの代替例を考察する。
窒化チタン及びアモルファスシリコンは通常、高レベルの内部応力を有する。2つの重ね合わされた層における提案された最も簡単なレイアウト(“好ましい形状”)は、“バイメタルストリップ”効果のために、はく離工程後に大きな変形を生じる可能性がある。
【0118】
この場合、導電素子の各側面上に適当な層を慎重に付加することによってこの効果を補償することは有用である。このように前述のように、感温材料は導電素子の各側面上に置くことができる。すなわち、導電素子の一方の側面上に感温材料を堆積させ、他方の側面上に不動化材料の層を堆積させることもできる。最後に、導電素子と接触していない感温材料の各表面上にパッシベーション材料の層を堆積させることもできる。
【0119】
これらの層は絶縁アームでも使用されるので、“パッシベーション”材料は低熱伝導率を有する材料であることが好ましい。したがって、伝統的な方法を使用して堆積された酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)あるいはアモルファスシリコンが優先して使用される。
【0120】
工程を著しく複雑にしないで、窒化チタン電極を堆積させる前に、例えば、厚さが100〜200オングストロームの酸化シリコンあるいは窒化シリコンあるいはアモルファスシリコンの層30を、及び/または感温材料を堆積した後に、同一層31をポリイミドの表面上に堆積させることもできる。これらの2つの層は第12の工程中に他の層とともにエッチングされる。
【0121】
好ましい形状は、図15による構造体を安定化するのに有効である対称的なスタックである。このレイアウトに関連した1つの長所は、電極に対して敏感かも知れない、あるいは敏感でないかも知れない材料の非金属化表面の電気的パッシベーション効果である。
【0122】
付加質量は、例えば、アモルファスシリコンで作られた感温材料の層において同等量減少させることによって簡単に補償することができる。窒化シリコン、酸化シリコン及びアモルファスシリコンの密度及び固有熱容量はあまり異なっていないし、またそれぞれの熱伝導率についても同様である。
【0123】
はく離された構造体の機械的安定性を改善し、おそらくボロメータの電気的安定性を改善するためにも、他の有益な形状を、形成することができる。これは、図16による窒化チタン電極の各側面上の活性層(及びおそらくパッシベーション層)の対称的な分布から成る。
【0124】
アモルファスシリコン表面が(第1の工程と第2の工程との間で)ポリイミドの表面上で不活性化されるという最も複雑な場合、例えば、厚さが100〜200オングストロームの窒化シリコンの層32を堆積させた後に、厚さが300〜400オングストロームのわずかに不純物を添加されたアモルファスシリコンの層を堆積させることが断然必要である。第11の工程中、この手順は繰り返されるが、逆に行われる。すなわち、300〜400オングストロームのわずかに不純物を添加されたアモルファスシリコン(34)を堆積させた後に、100〜200オングストロームの窒化シリコン(35)の堆積が続く。
【0125】
次に、第12の工程中、全ての積み重ねられた層は、前述のように、エッチングされる。全質量は基準スタックと同様であるが、構造体は、完全に対称であるので、構造については特に安定している。さらに、中央の窒化チタン電極は、その2つの表面上において、構造体を流れる電流の注入を改良する傾向があるアモルファスシリコンと接触している。
【0126】
本発明による工程を示す図8〜図16は、作られた構造体の断面、及び前記工程のいろいろなステップのリソグラフィレベルの図、あるいはその代替例を示している。
図8(A)は、反射部21を形成した後の図8(B)に示された断面AA′を示す。
図9(A)は、接続開口30を形成した後の図9(B)に示された断面AA′を示す。
図10は、相互接続用金属膜を堆積させた後の断面AA′を示す。
図11(A)は、金属相互接続、すなわち、図11(B)に示された金属開口31を形成した後の図11(B)に示された断面AA′を示す。
図12(A)は、より大きいタングステンの厚みを有する電極(“プラグ”形状)を形成した後の図12(B)に示された断面AA′を示す。すなわち、図12(B)上の参照番号32はオープンパターン(エッチングゾーン)を示す。
図13は、ボロメータ用材料が堆積された後の断面AA′を示す。
図14(A)は、交差結合後の図14(B)に示された断面AA′を示す。
図15は、パッシベーション材料からなる構造体(第1の代替例)の断面AA′を示す。
図16は、対称的なパッシベーション材料からなる構造体(第2の代替例)を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術による検出器の第1の実施例を示し、(A)は基板の平面に平行な図、(B)は平面図である。
【図2】 従来技術による検出器の第2の実施例を示し、(A)は基板の平面に平行な図、(B)は平面図である。
【図3】 本発明の第1の実施例による検出器の一般設計を示し、(A)は基板の平面に平行な図、(B)は平面図である。
【図4】 図3に示された本発明による検出器の電極を示し、(A)及び(B)は2つの他の実施例を示す平面図である。
【図5】 (A)及び(B)は、本発明による検出器の第2の実施例を示す平面図である。
【図6】 p/λパラメータ(パターンピッチ/波長)の関数として相対吸収Arに対するマクスウェル方程式を使用して得られたシミュレーション結果を示す。
【図7】 図6のシミュレーションにおいて使用された放射タイプ及び電界を示す斜視図である。
【図8】 (A)は反射部の形成後の(B)の切断線AA’における断面図を示し、(B)は製造中の本発明による検出器の異なるリソグラフィレベルの図を示す。
【図9】 (A)は接続開口の形成後の(B)の切断線AA’における断面図を示し、(B)は製造中の本発明による検出器の異なるリソグラフィレベルの図を示す。
【図10】 相互接続用金属膜を堆積させた後の断面図である。
【図11】 (A)は(B)の切断線AA’における断面図であり、(B)は金属開口を示す図である。
【図12】 (A)は(B)の切断線AA’における断面図を示し、(B)は開口パターンを示す図である。
【図13】 パッシベーション材料を堆積した後の断面図である。
【図14】 (A)は交差結合した後の(B)の切断線AA’における断面図を示し、(B)は製造中の本発明による検出器の異なるリソグラフィレベルの図である。
【図15】 パッシベーション材料からなる構造体の断面図である。
【図16】 対称的なパッシベーション材料からなる構造体の断面図である。
【符号の説明】
10 感温素子(受感素子)
12 基板
13 電極
14 ボロメータ用材料
15 絶縁層
16 導電層
20 接点
21 反射部
22 ホリイミド層
23 窒化チタン層
24 アルミニウム層
25 チタン層
26 タングステン層
27 ボロメータ用材料
30 接続開口
31 金属性開口
32 オープンパターン
34 不純物を添加されたアモルファスシリコン
35 窒化シリコン

Claims (22)

  1. 抵抗率が温度とともに変わる感温材料層を含む受感素子と、前記感温材料層の同一表面上に配置され、検出器用の電極及び赤外線吸収体の機能を実行する導電素子と、を備えた受感部と、
    前記受感部を位置決めすることができ、前記受感部を読み出し回路に電気的に接続し、かつ前記読み出し回路から前記受感部を熱的に絶縁する前記受感部のための少なくとも1つの支持部材と、を備えてなり、
    前記導電素子は、前記読み出し回路に接続された第1の種類の第1電極及び第2電極と、浮動電位の第2の種類の少なくとも1つの第3電極と、を備え、
    前記第1電極と前記第2電極は、検出用の電極及び赤外線吸収体の機能を実行し、前記第1電極の対向電極部と前記第2電極の対向電極部は、互いに平行に配置され、
    前記第2の種類の少なくとも1つの第3電極は、前記第1電極の対向電極部と前記第2電極の対向電極部との間に前記第1電極と前記第2電極の両方の対向電極部と平行に配置され、吸収体機能を実行することを特徴とする赤外線検出器。
  2. 少なくとも2つの導電素子が前記読み出し回路に電気的接続をすることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  3. 前記感温材料層の前記表面が下部表面とされ、前記各導電素子が前記感温材料層の上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  4. 前記感温材料層の前記表面が上部表面とされ、前記導電素子が前記感温材料層の上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  5. 前記導電素子が感温材料の二つの層の間に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  6. 前記感温材料が、アモルファスシリコンあるいは酸化バナジウムであることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  7. 前記各導電素子間に形成された自由空間が感温材料のみから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  8. 反射部が前記読み出し回路を支持する基板の表面上に設けられ、かつ受感素子の平面の下のλ/4の位置に置かれ、該λは受け取られた放射線の代表的な波長であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  9. 前記導電素子のパターンが90%を超える平均吸収率を得るために、λとλ/2との間のピッチで反復されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  10. 各支持部材が、少なくとも1つの接続用支柱及び少なくとも1つのアームを備えていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  11. 請求項1に記載の複数の赤外線検出器から構成されていることを特徴とする赤外線検出器組立体。
  12. a)読み出し回路が製造された基板上に犠牲層を形成するステップと、
    b)複数の導電素子を製造するために少なくとも1つの導電層を前記犠牲層上に堆積させるステップと、
    c)前記導電層及び前記犠牲層の局部エッチングによって前記読み出し回路に対して少なくとも1つの接点開口を形成するステップと、
    d)各導電素子と読み出し回路との間で電気的接続を形成するために少なくとも1つの導電材料を堆積させ、該導電材料をエッチングするステップであって、前記エッチングによって形成されたパターンが前記支持用支柱を構成して形成されるステップと、
    e)前記導電素子のパターンを形成するためにステップb)において堆積された導電層をエッチングするステップであって、前記導電素子は、前記読み出し回路に接続された第1の種類の第1電極及び第2電極と、浮動電位の第2の種類の少なくとも1つの第3電極と、を備え、前記第1電極の対向電極部と前記第2電極の対向電極部は、互いに平行に配置され、前記第2の種類の少なくとも1つの第3電極は、前記第1電極の対向電極部と前記第2電極の対向電極部との間に前記第1電極と前記第2電極の両方の対向電極部と平行に配置されるようにエッチングするステップと、
    f)アセンブリ上に感温材料を堆積させ、かつ前記感温材料層を含む前記受感素子及び前記支持アームを形成するために少なくとも1つの前記導電層及び前記感温材料層をエッチングするステップと、
    g)前記受感素子及び前記導電素子を備える受感部と前記支柱とを離間させるように前記犠牲層をエッチングするステップと、からなることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器の製造方法。
  13. 前記感温材料を堆積させる前記ステップf)が前記ステップb)以前に実行され、次に、前記感温材料が前記ステップc)でエッチングされることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記感温材料が、前記ステップb)以前に第1層として、かつ前記ステップf)で第2層として堆積され、次に、感温材料の前記第1層が前記ステップc)でエッチングされることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 前記ステップd)が前記ステップb)以前に行われることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  16. 金属層が、前記ステップa)以前に、反射部を形成するために堆積され、かつエッチングされることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  17. 前記犠牲層は、アニールされたポリイミド層であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  18. 前記ステップb)の前記導電層が窒化チタン及びアルミニウムの二重層であり、前記ステップd)の前記導電材料が、前記ステップb)及び前記ステップc)の完了後に堆積され、次に、前記導電材料及び前記アルミニウムが、前記ステップd)と同じ方法でエッチングされることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  19. 前記ステップd)の前記導電層が多層であり、前記多層の導電層の中の少なくとも1つがLPCVDで形成されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  20. 前記各導電素子が第1及び第2の表面を有し、前記受感材料が前記各導電素子の表面の一方と接触しており、前記他方の表面がパッシベーション材料の層と接触していることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  21. パッシベーション材料の層が、各導電素子と接触せずに、前記受感材料の表面上に堆積されていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  22. 前記パッシベーション材料が、酸化シリコン、窒化シリコン及びアモルファスシリコンから選択されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
JP21532797A 1996-08-08 1997-08-08 赤外線検出器及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4137196B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9610005A FR2752299B1 (fr) 1996-08-08 1996-08-08 Detecteur infrarouge et procede de fabication de celui-ci
FR9610005 1996-08-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1090054A JPH1090054A (ja) 1998-04-10
JP4137196B2 true JP4137196B2 (ja) 2008-08-20

Family

ID=9494922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21532797A Expired - Lifetime JP4137196B2 (ja) 1996-08-08 1997-08-08 赤外線検出器及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5912464A (ja)
EP (1) EP0828145B1 (ja)
JP (1) JP4137196B2 (ja)
DE (1) DE69716546T2 (ja)
FR (1) FR2752299B1 (ja)

Families Citing this family (60)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2773215B1 (fr) 1997-12-31 2000-01-28 Commissariat Energie Atomique Detecteur thermique bolometrique
FR2780784B1 (fr) 1998-07-06 2000-08-11 Commissariat Energie Atomique Detecteur thermique a amplification par effet bolometrique
FR2781927B1 (fr) * 1998-07-28 2001-10-05 Commissariat Energie Atomique Dispositif de detection de rayonnements multispectraux infrarouge/visible
JP3080093B2 (ja) * 1998-09-01 2000-08-21 日本電気株式会社 ボロメータ用酸化物薄膜および該酸化物薄膜を用いた赤外線センサ
FR2788885B1 (fr) * 1999-01-21 2003-07-18 Commissariat Energie Atomique Dispositif de detection thermique de rayonnements electromagnetiques et procede de fabrication de celui-ci
US6046485A (en) * 1999-04-01 2000-04-04 Honeywell International Inc. Large area low mass IR pixel having tailored cross section
FR2796148B1 (fr) * 1999-07-08 2001-11-23 Commissariat Energie Atomique Detecteur bolometrique a isolation electrique intermediaire et procede de fabrication de ce detecteur
GB9919877D0 (en) 1999-08-24 1999-10-27 Secr Defence Micro-bridge structure
US6489614B1 (en) 1999-09-16 2002-12-03 Sharp Kabushiki Kaisha Thermal-type infrared radiation detector cell and image capture device incorporating the same
AU2001262915A1 (en) * 2000-02-24 2001-09-03 University Of Virginia Patent Foundation High sensitivity infrared sensing apparatus and related method thereof
US6690014B1 (en) 2000-04-25 2004-02-10 Raytheon Company Microbolometer and method for forming
US6777681B1 (en) * 2001-04-25 2004-08-17 Raytheon Company Infrared detector with amorphous silicon detector elements, and a method of making it
FR2827707B1 (fr) * 2001-07-20 2003-11-21 Fr De Detecteurs Infrarouges S Procede de realisation d'un detecteur bolometrique et detecteur realise selon ce procede
US6891161B2 (en) * 2003-01-17 2005-05-10 Drs Sensors & Targeting Systems, Inc. Pixel structure and an associated method of fabricating the same
FR2855609B1 (fr) * 2003-05-26 2005-07-01 Commissariat Energie Atomique Dispositif de detection bolometrique a antenne, a cavite optimisee, pour ondes electromagnetiques millimetriques ou submillimetriques, et procede de fabrication de ce dispositif
FR2861172B1 (fr) * 2003-10-15 2006-06-02 Ulis Detecteur bolometrique, dispositif de detection infrarouge mettant en oeuvre un tel detecteur bolometrique et procede de fabrication de ce detecteur
FR2863357B1 (fr) 2003-12-08 2006-05-05 Commissariat Energie Atomique Dispositif de mesure d'energie rayonnante ameliore a deux positions
FR2864065B1 (fr) * 2003-12-22 2006-02-24 Univ Toulouse Utilisation de ferrites spinelles comme materiau sensible pour dispositifs bolometriques de detection de l'infrarouge.
EP1624490B1 (en) * 2004-08-04 2018-10-03 Heptagon Micro Optics Pte. Ltd. Large-area pixel for use in an image sensor
FR2875336B1 (fr) 2004-09-16 2006-11-17 Ulis Soc Par Actions Simplifie Dispositif de detection de rayonnements infrarouges a detecteurs bolometriques
FR2875298B1 (fr) * 2004-09-16 2007-03-02 Commissariat Energie Atomique Detecteur thermique de rayonnement electromagnetique comportant une membrane absorbante fixee en suspension
FR2883417B1 (fr) * 2005-03-16 2007-05-11 Ulis Soc Par Actions Simplifie Detecteur bolometrique, dispositif de detection infrarouge mettant en oeuvre un tel detecteur et procede de fabrication de ce detecteur
ATE458186T1 (de) * 2005-05-12 2010-03-15 Commissariat Energie Atomique Thermischer detektor für elektromagnetische strahlung in einer die detektoren verwendenden infrarot-detektionseinrichtung
FR2885690B1 (fr) * 2005-05-12 2007-06-15 Commissariat Energie Atomique Detecteur thermique de rayonnements electromagnetiques et dispositif de detection infrarouge mettant en oeuvre de tels detecteurs
US7462831B2 (en) * 2006-01-26 2008-12-09 L-3 Communications Corporation Systems and methods for bonding
US7459686B2 (en) * 2006-01-26 2008-12-02 L-3 Communications Corporation Systems and methods for integrating focal plane arrays
US7655909B2 (en) * 2006-01-26 2010-02-02 L-3 Communications Corporation Infrared detector elements and methods of forming same
US7718965B1 (en) 2006-08-03 2010-05-18 L-3 Communications Corporation Microbolometer infrared detector elements and methods for forming same
DE112006004013B4 (de) * 2006-09-08 2014-07-10 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Bolometer und Verfahren zum Herstellen eines Bolometers
US7633065B2 (en) * 2006-10-19 2009-12-15 Sensormatic Electronics, LLC Conduction structure for infrared microbolometer sensors
US8153980B1 (en) 2006-11-30 2012-04-10 L-3 Communications Corp. Color correction for radiation detectors
FR2919049B1 (fr) * 2007-07-20 2009-10-02 Ulis Soc Par Actions Simplifie Detecteur de rayonnement electromagnetique et procede de fabrication d'un tel detecteur
US7622717B2 (en) * 2007-08-22 2009-11-24 Drs Sensors & Targeting Systems, Inc. Pixel structure having an umbrella type absorber with one or more recesses or channels sized to increase radiation absorption
FR2936868B1 (fr) * 2008-10-07 2011-02-18 Ulis Detecteur thermique a micro-encapsulation.
KR101183972B1 (ko) * 2008-12-16 2012-09-19 한국전자통신연구원 보완 흡수층을 갖는 볼로미터 구조체, 이를 이용한 적외선 감지용 픽셀 및 이의 제조 방법
US8729474B1 (en) * 2009-10-09 2014-05-20 Flir Systems, Inc. Microbolometer contact systems and methods
US9658111B2 (en) 2009-10-09 2017-05-23 Flir Systems, Inc. Microbolometer contact systems and methods
FR2966925B1 (fr) 2010-11-03 2012-11-02 Commissariat Energie Atomique Detecteur infrarouge a base de micro-planches bolometriques suspendues
US8765514B1 (en) 2010-11-12 2014-07-01 L-3 Communications Corp. Transitioned film growth for conductive semiconductor materials
FR2969284B1 (fr) 2010-12-17 2012-12-14 Commissariat Energie Atomique Detecteur infrarouge a base de micro-planches bolometriques suspendues
JP5706174B2 (ja) * 2011-01-26 2015-04-22 三菱電機株式会社 赤外線センサおよび赤外線センサアレイ
TWI439679B (zh) * 2011-08-03 2014-06-01 Univ Nat Chiao Tung 電校式輻射計
FR2983297B1 (fr) 2011-11-29 2015-07-17 Commissariat Energie Atomique Detecteur infrarouge a base de micro-planches bolometriques suspendues
FR2999805B1 (fr) 2012-12-17 2017-12-22 Commissariat Energie Atomique Procede de realisation d'un dispositif de detection infrarouge
FR2999803B1 (fr) 2012-12-17 2018-02-02 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Dispositif de detection infrarouge
JP6249381B2 (ja) * 2014-03-27 2017-12-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 赤外線検出素子及びこれを備える赤外線検出装置
DE102014213369B4 (de) * 2014-07-09 2018-11-15 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Strahlungsdetektor und verfahren zur herstellung eines strahlungsdetektors und array von solchen strahlungsdetektoren
DE102015216464A1 (de) 2015-08-28 2017-03-02 Robert Bosch Gmbh Thermischer Sensor zur Erfassung von elektromagnetischer Strahlung
DE102015216463A1 (de) 2015-08-28 2017-03-02 Robert Bosch Gmbh Thermischer Sensor zur Erfassung von elektromagnetischer Strahlung
FR3045148B1 (fr) 2015-12-15 2017-12-08 Ulis Dispositif de detection a membranes bolometriques suspendues a fort rendement d'absorption et rapport signal sur bruit
FR3046879B1 (fr) 2016-01-20 2022-07-15 Ulis Procede de fabrication d'un detecteur de rayonnement electromagnetique a micro-encapsulation
DE102016214296A1 (de) 2016-08-03 2018-02-08 Robert Bosch Gmbh Pyroelektrischer Sensor zur Erfassung von elektromagnetischer Strahlung
FR3066321B1 (fr) 2017-05-09 2019-06-14 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Procede de realisation d'un detecteur bolometrique
TWI646672B (zh) 2017-12-01 2019-01-01 財團法人工業技術研究院 紅外線感測元件及其製造方法
EP3877735B1 (en) * 2018-11-07 2023-11-29 Teknologian tutkimuskeskus VTT Oy Absorber structure for thermal detectors
CN113015890B (zh) 2019-02-28 2024-04-02 松下知识产权经营株式会社 红外线传感器及红外线传感器阵列
CN110310969B (zh) * 2019-07-08 2022-11-08 Oppo广东移动通信有限公司 一种像素结构、cis和终端
US11528442B2 (en) 2019-12-23 2022-12-13 Sivananthan Laboratories, Inc. Adjacent electrode which provides pixel delineation for monolithic integration of a colloidal quantum dot photodetector film with a readout integrated circuit
US11674077B2 (en) 2020-01-03 2023-06-13 Sivananthan Laboratories, Inc. Process for the post-deposition treament of colloidal quantum dot photodetector films to improve performance by using hydrogen peroxide
CN113252184B (zh) * 2021-03-30 2023-04-18 武汉高芯科技有限公司 低1/f噪声探测器及其像元以及降低非制冷探测器1/f噪声的方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1149021B (it) * 1982-07-12 1986-12-03 Consiglio Nazionale Ricerche Perfezionamento nei bolometri-termistori e procedimento per la loro produzione
GB8827932D0 (en) * 1988-11-30 1989-07-05 Plessey Co Plc Thermal ir detector electrode configuration
JPH06160174A (ja) * 1991-09-27 1994-06-07 Terumo Corp 赤外線センサ
DE69221054T2 (de) * 1991-09-27 1998-01-22 Texas Instruments Inc Lese-System und Verfahren für Infrarotdetektoranordnungen
US5288649A (en) * 1991-09-30 1994-02-22 Texas Instruments Incorporated Method for forming uncooled infrared detector
DE69313337T2 (de) * 1992-04-17 1998-01-02 Terumo Corp Infrarotsensor und Verfahren für dessen Herstellung
CA2116678C (en) * 1992-06-11 2000-12-05 G. Benjamin Hocker Thermal isolation microstructure

Also Published As

Publication number Publication date
FR2752299B1 (fr) 1998-09-11
US5912464A (en) 1999-06-15
FR2752299A1 (fr) 1998-02-13
EP0828145A1 (fr) 1998-03-11
EP0828145B1 (fr) 2002-10-23
DE69716546T2 (de) 2003-06-05
DE69716546D1 (de) 2002-11-28
JPH1090054A (ja) 1998-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4137196B2 (ja) 赤外線検出器及びその製造方法
KR0135119B1 (ko) 적외선 검출기
US6144030A (en) Advanced small pixel high fill factor uncooled focal plane array
US5021663A (en) Infrared detector
EP0429566B1 (en) Radiation detector array using radiation sensitive bridges
RU2240516C2 (ru) Детектор ик-излучения и способ его изготовления
US6690014B1 (en) Microbolometer and method for forming
US6441374B1 (en) Thermal type infrared ray detector with thermal separation structure for high sensitivity
KR100265472B1 (ko) 비냉각 적외선 검출기 및 그 형성방법
RU2383875C2 (ru) Болометрический детектор, устройство для детектирования инфракрасного излучения, использующее такой детектор, и способ производства детектора
US7544942B2 (en) Thermal detector for electromagnetic radiation and infrared detection device using such detectors
RU2386934C2 (ru) Способ изготовления устройства для обнаружения теплового излучения, содержащего активный микроболометр и пассивный микроболометр
AU2001278843A1 (en) Microbolometer and method for forming
TWI613423B (zh) 製造半導體裝置的方法
US6426539B1 (en) Bolometric detector with intermediate electrical insulation and manufacturing process for this detector
RU2356017C2 (ru) Болометрический детектор, устройство для обнаружения инфракрасного излучения с использованием такого болометрического детектора и способ для изготовления этого детектора
US6094127A (en) Infrared bolometer and method for manufacturing same
JP3859479B2 (ja) ボロメータ型赤外線検出器
US7232998B2 (en) Bolometer-type infrared solid-state image sensor
JP2756730B2 (ja) マイクロボロメータ・センサにおけるAB▲下x▼の使用
JP2001272271A (ja) 赤外線センサ
CN106672891A (zh) 一种双层非制冷红外探测器结构及其制备方法
JP2811709B2 (ja) 赤外線センサ
GB2200245A (en) Thermal detector
KR100299642B1 (ko) 3층구조의적외선흡수볼로메터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20061225

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20061228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term