JP4137063B2 - 車両用動力源の冷却系制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は車両用動力源であるエンジン等の冷却系制御装置に関するものである。
従来の車両用の動力源であるエンジンの場合は、冷却水をエンジンに循環させる構成であり、例えば、特許文献1では、エンジンとの間に冷却水を循環させてエンジンでの発生熱を放熱するラジエータと、自動変速機内に封入されたオイルを適正温度に維持するオイル熱交換器と、車両内を空調する熱源とする空調用熱交換器と、冷却水を循環する循環ポンプとを備え、暖機運転時には、エンジンからの冷却水をラジエータに通さないでエンジンに戻すバイパス通路を設けて、冷却水の温度が所定の温度以下のときには、冷却水をラジエータおよびオイル熱交換器に循環させることなく、エンジンとバイパス通路との間で冷却水を循環させ、冷却水温度が所定の温度より高くなった状態で、少なくともエンジン、バイパス通路、オイル熱交換器に循環させてオイルの暖機を図り、さらに、暖機運転終了後には、冷却水の温度が略95〜105℃となるように制御して、ラジエータに循環させるように構成している。
このように構成すると、冷却水が所定の温度以下のときには、冷却水を微少流量でバイパス通路とエンジンとの間に循環させ、オイル熱交換器には循環させないので、エンジン内の冷却水が局所的に沸騰することなく、オイルにも吸熱されることがなくなり、エンジンのシリンダヘッドやシリンダブロックが局所的に熱変形することを防止しつつ暖機運転が促進できるというものである。
特開2002−161747号公報
上記特許文献1の発明では、エンジンから流出する冷却水をラジエータに流さないでエンジンに戻すバイパス通路を備えた構成とし、冷却水の温度が所定の温度以下のときには、冷却水のエンジンへの循環流量が少なくなるように絞り、オイル熱交換器に循環させることなく、エンジンとバイパス通路との間で冷却水を循環させているので、暖機運転中のエンジンのシリンダヘッドやシリンダブロックが局所的に熱変形することを防止しつつ暖機運転を促進することができるものである。しかし、特許文献1では、暖機運転時に冷却水の温度によって冷却系の経路を切り換える構成であり、暖機運転時の燃料消費量まで配慮したものではなく、また、厳寒時の暖機運転時には、オイル熱交換器に冷却水を循環させない状態で、暖機完了として走行運転した場合に、エンジンの燃焼性はよいが、変速機のオイル温度が低く、変速ショックが発生しやすいので、乗り心地も悪くなる問題点があった。
この発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、車両用の内燃機関の暖機運転中の状態に応じて燃費の最良化を図るとともに、乗り心地も損なわれない車両用内燃機関の冷却系制御装置を提供することを目的とする。
この発明に係る車両用動力源の冷却系制御装置は、車両を走行させる動力源に冷却水を循環させる循環ポンプと、上記動力源での発生熱を放熱するラジエータと、上記動力源出口側の冷却水出口温度を検出する冷却水出口温度検出手段と、第1、第2の2つの入口と1つの出口を有し、第1の入口が上記エンジンの出口側に接続され、第2の入口が上記ラジエータの出口側に接続され、上記冷却水出口温度に応じて第1の入口と第2の入口から流入する冷却水流量を調節するサーモ弁と、該サーモ弁の出口から上記循環ポンプの入口に接続された冷却水帰還流路と、上記エンジンの冷却水出口から上記ラジエータを経由して上記サーモ弁の第2の入口に接続されたラジエータ流路と、冷却水入口側が上記動力源の冷却水出口に接続され、冷却水出口側が上記冷却水帰還流路に接続され、冷却水と自動変速機のオイルとの間で熱交換するオイル熱交換器と、該オイル熱交換器の冷却水入口側に直列に接続され、オイル熱交換器への冷却水循環量を調整するオイル弁と、車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、上記冷却水出口温度と上記車両走行状態検出手段が検出した車両の走行状態とにより、上記オイル弁を動作させて上記オイル熱交換器の冷却水流量を制御する冷却系制御手段とを備え、
上記車両走行状態検出手段はシフトレバー位置検出手段であるものである。
この発明によれば、車両の始動時の暖機運転時間が短縮され、運転状態に応じて燃費の最良化を図り、運転時の乗り心地も損なわれない車両用内燃機関の冷却系制御装置とすることができる。
実施の形態1.
<車両の燃費向上と乗り心地の向上させるための実験>
車両用動力源がエンジンの場合の運転時の燃費が向上し、乗り心地が損なわれない車両用燃機関の冷却系制御装置を実現するために、自動変速機のオイルと冷却水との間で熱交換する熱交換器(以下「オイル熱交換器」と呼ぶ)と空調用熱交換器への冷却水の循環経路の違いによるエンジンの暖機時間と燃料消費量の関係を確認する試験を行った。
試験した冷却水の循環経路の条件を表1に示す。
Figure 0004137063
表1の○は冷却水を循環している状態、×は冷却水を循環していない状態を示す。
図6は、表1に示した冷却水循環経路において、水温25℃からアイドル放置暖機を行った際の暖機時間と燃料消費量比較データである。
図6(a)は、表1の条件A、条件B、条件C、条件Dにおいて、それぞれ初期冷却水温度を25℃として、暖機運転終了とする冷却水温度として、82℃と設定し、その温度に到達するまでの暖機時間と、自動変速機のオイルの温度が70℃に到達するまでの時間との関係を示したものである。
その結果は、冷却水温度、オイル温度ともに、条件A、条件B、条件C、条件Dの順に暖機時間が短くなっている。特に条件Bと条件Cとの暖機時間の差が大きくなっている。これはオイル熱交換器への冷却水の循環の有無が影響しており、オイル熱交換器に冷却水を循環させないようにすると暖機時間が短縮されることを示している。
図6(b)は、表1の条件A、条件B、条件C、条件Dにおいて、それぞれ初期の冷却水温度を25℃として、始動から特定時間にかけての総燃料消費量を比較したものである。
条件Aの燃料消費を100として、各条件の燃料消費量を指数で示している。
その結果は、条件A、条件B、条件C、条件Dの順に小さくなっている。特に、条件Dが燃料消費量が最も少なくなくなっており、空調用熱交換器、オイル熱交換器には冷却水を循環させないようにすれば燃料消費量が少なくなることを示すものである。
図7は表1の条件A、条件B、条件C、条件D、の各条件の日本における走行試験モードの11モードの走行試験結果である。
図7(a)は初期冷却水温度を25℃として、冷却水温度が82℃に到達する時間、オイル温度が60℃に到達する時間を示したものであり、条件A、条件B、条件C、条件Dの順に小さくなっており、図6(a)と同じ傾向を示している。
図7(b)は、条件Aの燃料消費を100として各条件の燃費を指数で比較したものである。その数値は、11モードでの燃費を1L当たりの走行距離km(km/L)を比較したものであり、数値の大きい方が燃費が良好であることを示す。
その結果は燃費は良好な方から条件B、条件A、条件D、条件Cの順となっている。
この11モード走行試験の結果では、オイル熱交換器に冷却水を循環させていない条件Cと条件Dの燃費が悪くなっているが、その原因は条件C、条件Dではオイル温度の上昇が遅くオイルフリクションが大きくなっていたこと、また、自動変速機の直結開始タイミングはオイル温度で決定する仕様となっており直結時間が少なかったことが考えられる。このように走行状態であれば、オイル熱交換器に冷却水を循環させた方が燃費は良好となることを示すものである。
このように車両停止状態での暖機運転と11モード走行の場合とで、冷却水の循環経路の違いによって燃費の状況が変わることを示すものであり、これを考慮して冷却系制御装置を構成することにより、燃費の最良化を図ることができる。
また、上記試験結果では、空調用熱交換器に冷却水を循環させない方が燃費良好となっているが、空調用熱交換器は車両内空調の熱源であり、空調設備が空調ON状態にあるときには冷却水を循環し、空調しないときには冷却水を循環させない方が燃費がよくなることを示すものである。
<車両用内燃機関の構成>
上記実験結果を基にした車両用内燃機関の構成および動作について説明する。
図1は、実施の形態1の車両用内燃機関の構成を示す模式図である。この構成は、1つの冷却水入口と第1および第2の2つの冷却水出口を備えたエンジン11に対して、冷却水を循環させる循環ポンプ12と、冷却水を循環させてエンジン11での発生熱を外部に放熱するラジエータ13と、第1、第2の2つの入口と1つの出口を有し、冷却水出口温度に応じて第1の入口と第2の入口から流入する冷却水流量を調節するサーモ弁14と、車両内を空調する空調用熱交換器21と、自動変速機のオイルと冷却水との間で熱交換するオイル熱交換器31とを備え、サーモ弁14は第1の入口をエンジン11の第1の冷却水出口に直結し、出口を冷却水帰還流路15により循環ポンプ12の入口側に接続している。
ラジエータ13は、入口側はラジエータ流路16を介してエンジン11の第2の冷却水出口に接続し、出口側をサーモ弁14の第2の入口に接続している。
空調用熱交換器21は、入口側に流量を調節するヒータ弁22を接続してエンジン11の第1の出口に接続し、出口側は冷却水帰還流路15に接続している。
変速機のオイルと冷却水との間で熱交換するオイル熱交換器31は、入口側をエンジン11の第2の冷却水出口に、循環させる冷却水流量を調節するオイル弁32を介して接続し、出口側を循環ポンプ12の入口側に接続された冷却水帰還流路15(図示では循環ポンプ12の入口側)に接続している。
循環ポンプ12の入口側には冷却水の入口側温度を検出する冷却水入口温度検出手段17、エンジン11の出口側には冷却水のエンジン出口側温度を検出する冷却水出口温度検出手段18を設けている。
冷却系制御手段50は、空調制御信号検出手段51と、車速検出手段52と、変速機のシフトレバー位置検出手段53からの検出信号を受けて、エンジンの動作状況に対応して、燃費の最良化を図り、運転時のフィーリングが損なわれないように車両用内燃機関の冷却系の制御を行うものである。
空調信号検出手段51は、車両内の空調制御で空調用熱交換器21の空調制御信号を検出し、車速検出手段52は、車速に比例したパルス数信号で車速を検出し、シフト位置検出手段53は、変速機のシフト位置を検出するものである。
上記の実験結果から、始動時の暖機運転はできるだけ速やかに暖機終了温度に到達させ、車両内の空調のための暖房熱を供給する空調用熱交換器21は、暖房熱が必要なときに、冷却水の温度が暖房可能な温度になっていること、自動変速機の潤滑油の温度は、車両走行時において、オイルフリクションが許容できる温度になっていることが必要である。
車両の冷却系制御は、エンジンが安定して運転できる温度に上昇させる暖気運転の終了とする温度は、エンジンの構成により差異があるが冷却水温度が80℃前後を超える温度が必要であり、これを暖気運転終了とする温度の第1の設定温度Tdとして設定し、暖房用ヒータ21の暖房が可能な熱量を放熱できる冷却水温度は、空調設備の構成により差異はあるが、50℃程度は必要であり、例えばこの50℃を暖房可能な最低温度の第2の設定温度Taとして設定し、変速機の場合は、充填された作動油のオイルフリクションが許容できる最低温度は、作動油の油種により差異があるが60℃以上が必要であり、例えばこの60℃をオイルフリクションが許容できる第3の設定温度Toとして設定して制御する構成とする。
つぎに、図1の構成における冷却系制御装置50の制御の方法について説明する。
エンジン始動時の暖気運転は、エンジンの冷却水出口温度によりサーモ弁14が制御され、暖気運転終了とする第1の設定温度Tdに到達しない状態では、冷却水がラジエータ13に循環せず、第1の設定温度Tdに到達後はラジエータ13に循環するように制御する。
この条件において、空調制御信号が空調OFFのときに速やかに暖気運転を終了させる場合のヒータ弁22の開閉制御について、図2のフローチャートにしたがって説明する。
・ステップST101:空調制御信号を読み込む。
・ステップST102:空調制御信号が空調ON信号かどうかを判定し、空調ON信号であればST105に進む。空調OFF信号であればST103に進む。
・ステップST103:冷却水温度が暖房可能とする第2の設定温度Taに達しているかどうかを判定し、第2の設定温度Taに達している状態ではST105に進む。第2の設定温度Taに到達していない状態ではST104に進む。
・ステップST104:ヒータ弁22を閉状態とする。
・ステップST105:ヒータ弁22を開状態とする。
ステップST101〜ST105の動作を一定時間間隔で繰り返すことにより冷却系の制御が行われる。
図2によりヒータ弁22を制御すると、空調制御信号が空調OFF信号のときには、冷却水を空調用熱交換器21に循環する必要がなく、空調用熱交換器21に冷却水を循環させないことで、暖気運転時間が短縮され、暖気運転過程における燃料消費量が低減できる。ステップST102で空調制御信号が空調ON信号のときには、車両内をできるだけ早く適温にする必要があり、ヒータ弁22を開とすることで空調開始時間を早くすることができ、車室内の快適性を向上させることができる。
空調可能な最低温度の第2の設定温度Taに到達後は、冷却水がラジエータ13に循環して放熱するので、空調用熱交換器21にも冷却水を循環させて、空調制御信号が空調ON信号となっても状態として、乗員の快適性を損なうことがなくすることができる。
つぎに変速機のオイル熱交換器31のオイル弁32の開閉制御について、図3のフローチャートにしたがって説明する。
・ステップST201:変速機シフトレンジを読み込む。
・ステップST202:変速機シフトレンジは走行レンジかどうかを判定し、走行レンジ(Dレンジ、2レンジ等)であればST205に進む。走行レンジでない(Pレンジ、Nレンジ、Rレンジ等)場合はST203に進む。
・ステップST203:冷却水温度が第3の設定温度Toに到達しているかどうかを判定し、第3の設定温度Toに到達している状態ではST205に進む。第3の設定温度Toに到達していない状態ではST204に進む。
・ステップST204:オイル弁32を閉状態とする。
・ステップST205:オイル弁32を開状態とする。
ステップST201〜ST205の動作を一定時間間隔で繰り返すことにより冷却系の制御が行われる。
図3によりオイル弁32を制御すると、車両が停車していて変速機シフトレンジが走行レンジでなく、冷却水温度が第3の設定温度Toに到達していない状態では、オイル熱交換器31に冷却水を循環させる必要がないのでオイル弁32を閉として暖気運転時間の短縮をはかることで、暖気運転の燃料消費量を低減することができる。
また、変速機シフトレンジが走行レンジの状態では、オイル弁32を開とし、変速機のオイルの温度上昇を図る方が走行性能がよくなり燃費節減に有効である。
冷却水温度が変速機オイルフリクションが許容できる第3の設定温度Toに到達後は、変速機シフトレンジが走行レンジでない停止状態であっても、オイル熱交換器32に冷却水を流すことにより、オイルの粘度が低くなり、いつ走行状態になっても走行中のオイルフリクションを低減しておくことができる。また、変速機オイルの温度条件が成立したことにより走行開始後の燃費消費量が低減できる。
また、上記のヒータ弁22、オイル弁32の開閉制御について、条件が成立した場合に開または閉としているが、弁開度の変化量に制限量を設け開度の変化を穏やかにしてもよい。また、温度条件が成立した場合に、温度変化に応じて弁開度を変化させるようにしてもよい。
上記は、空調用熱交換器21の制御と、変速機のオイル熱交換器31の制御について、それぞれの制御方法を説明しているが、図1の冷却系制御手段50は、空調用熱交換器21の制御とオイル熱交換器31の制御のそれぞれの制御手段を備え、冷却水温度、走行状態に応じて、それぞれが同時に制御できるように構成している。
実施の形態2.
実施の形態1では、周囲温度が25℃程度の場合について説明しているが、図1の構成の車両用内燃機関の冷却系制御装置の低温始動の場合の空調用熱交換器に冷却水を循環させる場合について説明する。
この場合も実施の形態1と同様に、エンジン始動時の暖機運転は、冷却水出口温度によりサーモ弁14が制御され、暖機運転終了とする第1の設定温度Tdに到達しない状態では、サーモ弁14はラジエータ13に冷却水を循環させず、第1の設定温度Tdに到達後ラジエータに循環させるように制御されるものとする。
この条件において、ヒータ弁22の開閉制御を行うものであり、その場合の制御手順を図4にしたがって説明する。
・ステップST301:空調制御信号を読み込む。
・ステップST302:空調制御信号が暖房ON信号かどうかを判定し、空調ON信号であればST303に進む。空調OFF信号であればST304に進む。
・ステップST303:冷却水温度が暖房可能な最低温度の第2の設定温度Taに到達しているかどうかを判定し、第2の設定温度Taに到達した状態では、ST306に進む。第2の設定温度に到達しない状態ではST305に進む。
・ステップST304:冷却水温度が暖気運転終了とする第1の設定温度Tdに達しているかどうかを判定し、第1の設定温度Tdに達した状態ではST306に進む。第1の設定温度Tdに到達しない状態ではST305に進む。
・ステップST305:ヒータ弁22を閉状態とする。
・ステップST306:ヒータ弁22を開状態とする。
ステップST301〜ST306の動作を一定時間間隔で繰り返すことにより冷却系の制御が行われる。
図4によりヒータ弁22を制御すると、空調制御信号が空調OFF信号のときには、空調用熱交換器21に冷却水を循環させないので、暖気運転時間が短縮され、暖気運転過程における燃料消費量を低減でき、燃料消費を抑えることができる。
ステップST302で空調制御信号が空調ON信号のときには、空調可能な最低温度に達した時点でヒータ弁22を開とするので暖機運転が促進され、燃費の低減を図ることができるとともに、空調開始時間を早めることができ、車室内の快適性を損なうことがなくなる。
暖機運転終了後は、冷却水がラジエータ13に循環して放熱状態となるので、空調用熱交換器21には、冷却水が循環する状態が確保され、空調制御信号が空調ON信号となっても即応できるので、乗員の快適性を損なうことがなくなる。
実施の形態3.
実施の形態2では、低温始動の場合の暖空調用熱交換器のヒータ弁の開閉制御について説明したが、実施の形態3は、図1の車両用内燃機関を低温始動する場合のオイル熱交換器31の冷却水流量を制御するオイル弁32の開閉制御の実施の形態である。
図5はオイル熱交換器31のオイル弁32の開閉制御の手順を示すフローチャートであり、図5にしたがってオイル弁32の開閉制御の手順について説明する。
・ステップST401:変速機シフトレンジを読み込む。
・ステップST402:変速機シフトレンジは走行レンジかどうかを判定し、走行レンジ(Dレンジ、2レンジ等)であればST406に進む。走行レンジでない(Pレンジ、Nレンジ、Rレンジ等)場合はST403に進む。
・ステップST403:冷却水温度が変速機オイルのオイルフリクションが許容できる第3の設定温度Toに到達しているかどうかを判定し、第3の設定温度Toに達しない状態ではST406に進む。第3の設定温度Toに到達した状態ではST404に進む。
・ステップST404:冷却水温度が暖気運転終了とする第1の設定温度Tdに達しているかどうかを判定し、第1の設定温度Tdに達した状態ではST406に進む。第1の設定温度Tdに到達しない状態ではT405に進む。
・ステップST405:オイル弁32を閉状態とする。
・ステップST406:オイル弁32を開状態とする。
ステップST401〜ST406の動作を一定時間間隔で繰り返すことにより冷却系の制御が行われる。
図5によりオイル弁32を制御すると、車両が停車していて変速機が走行レンジではなく、変速機のオイルフリクションが許容できる第3の設定温度Toに到達していない状態の変速機のオイルフリクションを低減するために、オイル熱交換器32に冷却水を流して積極的に変速機オイルの温度を上昇させるものであり、こうすることにより、変速機のオイルフリクションの少ない状態が確保され、乗り心地は損なわれることがなくなる。ただし、この場合は燃料消費が増加するが、乗り心地が損なわれないことを優先するものである。
第3の設定温度Toを超えて走行レンジでないときに、暖気運転終了とする第1の設定温度Tdになるまでは、暖気運転を優先してオイル弁32に冷却水を循環しないので、暖気運転時間が短縮でき、暖気運転での燃費は向上する。
変速機シフトレンジが走行レンジでなく、冷却水温度が暖気運転終了とする第1の設定温度Tdに到達後は、オイル熱交換器31に冷却水を流してオイル温度を高くしてオイル粘度を低くしておくことで、いつ走行状態になっても走行中のオイルフリクションが低減された状態が確保され、走行した場合の燃費節減にもつながる。
また、上記のヒータ弁22、オイル弁32の開閉制御について、条件が成立した場合に開または閉としているが、弁開度の変化量に制限量を設け開度の変化を穏やかにしてもよい。また、温度条件が成立した場合に、温度変化に応じて弁開度を変化させるようにしてもよい。
上記実施の形態1〜3は、エンジンの場合について説明しているが、車両用動力源が例えば燃料電池の場合であっても各設定温度は燃料電池に適する温度に設定する必要があるが、同様の構成とすることで同様の効果が得られる動力源の冷却系制御装置が得られる。
車両用内燃機関の構成を示す模式図である。 空調用熱交換器のヒータ弁の開閉処理手順を示すフローチャートである。 自動変速機オイル熱交換器のオイル弁の開閉処理手順を示すフローチャートである。 空調用熱交換器のヒータ弁の設定温度を2段階とした場合の開閉処理手順を示すフローチャートである。 変速機オイル熱交換器のオイル弁の設定温度を2段階とした場合の開閉処理手順を示すフローチャートである。 始動時の空調用熱交換器およびオイル熱交換器に冷却水の通水状態を変えた場合の暖気時間と燃料消費量を調査した実験データを示す図である。 始動時の暖房用ヒータおよびオイル熱交換器に冷却水の通水状態を変えた場合の暖気時間と燃費比較データする実験データを示す図である。
符号の説明
11 エンジン、12 循環ポンプ、13 ラジエータ、14 サーモ弁、
15 冷却水帰還流路、16 ラジエータ流路、17 冷却水入口温度検出手段、
18 冷却水出口温度検出手段、21 空調用熱交換器、22 ヒータ弁、
31 オイル熱交換器、32 オイル弁、33 オイル熱交換器流路、
50 冷却系制御手段、51 空調制御信号検出手段、52 車速検出手段、
53 シフトレバー位置検出手段。

Claims (3)

  1. 車両を走行させる動力源に冷却水を循環させる循環ポンプと、上記動力源での発生熱を放熱するラジエータと、上記動力源出口側の冷却水出口温度を検出する冷却水出口温度検出手段と、第1、第2の2つの入口と1つの出口を有し、第1の入口が上記エンジンの出口側に接続され、第2の入口が上記ラジエータの出口側に接続され、上記冷却水出口温度に応じて第1の入口と第2の入口から流入する冷却水流量を調節するサーモ弁と、該サーモ弁の出口から上記循環ポンプの入口に接続された冷却水帰還流路と、上記エンジンの冷却水出口から上記ラジエータを経由して上記サーモ弁の第2の入口に接続されたラジエータ流路と、冷却水入口側が上記動力源の冷却水出口に接続され、冷却水出口側が上記冷却水帰還流路に接続され、冷却水と自動変速機のオイルとの間で熱交換するオイル熱交換器と、該オイル熱交換器の冷却水入口側に直列に接続され、オイル熱交換器への冷却水循環量を調整するオイル弁と、車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、上記冷却水出口温度と上記車両走行状態検出手段が検出した車両の走行状態とにより、上記オイル弁を動作させて上記オイル熱交換器の冷却水流量を制御する冷却系制御手段とを備え、
    上記車両走行状態検出手段はシフトレバー位置検出手段であることを特徴とする車両用動力源の冷却系制御装置。
  2. 上記車両走行状態検出手段が車両の走行状態を検出している状態では、上記オイル弁を開状態とし、車両が非走行状態で、且つ、上記冷却水出口温度が自動変速機のオイルフリクションの影響が許容できる下限温度の第3の設定温度に到達しない状態では、上記オイル弁を閉状態とし、車両が非走行状態で、且つ、上記冷却水出口温度が上記第3の設定温度に到達した状態では、上記オイル弁を開状態とすることを特徴とする請求項1記載の車両用動力源の冷却系制御装置。
  3. 上記車両走行状態検出手段が車両の走行状態を検出している状態では、上記オイル弁を開状態とし、車両が非走行状態で、且つ、冷却水出口温度が自動変速機のオイルフリクションの影響が許容できる下限温度の第3の設定温度に到達しない状態では上記オイル弁を開状態とし、車両が非走行状態で、且つ、上記冷却水出口温度が上記第3の設定温度よりも高く、暖機運転終了とする第1の設定温度以下の範囲では、上記オイル弁を閉状態とし、車両が非走行状態で、且つ、上記冷却水出口温度が上記第1の設定温度よりも高い状態では、上記オイル弁を開状態とすることを特徴とする請求項1記載の車両用動力源の冷却系制御装置。
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