JP4136808B2 - インクジェット記録方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷データに一致して黒顔料インクや濃いカラー顔料インクの他に同色で薄いカラー顔料インクを吐出し被記録材上に有色画素を形成して記録を行うオンデマンド型インクジェット記録方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、単色のインク、またはカラー記録に対応した複数色のインクを被記録材(紙、布、OHP用紙、プリント回路基板等)上に吐出することによって画像を形成する方式である。この方式を採用したインクジェット記録装置は、記録ヘッドおよびインクタンクを搭載するキャリッジと、被記録材を搬送する搬送部と、これらを制御する制御部とを具備している。
【0003】
この様なインクジェット記録装置は、記録ヘッドを被記録材の搬送方向(副走査方向)と直行する方向(主走査方向)にシリアルスキャンさせながら複数のインクジェット記録ノズル(以下ノズル)からインク滴を吐出させ、一方で被記録時に被記録材を記録幅に等しい量での間欠搬送を行うことによって被記録材上に順次記録を施す。この記録方式は、記録信号に応じてインクを直接被記録材上に吐出させて行うので、高速かつ簡易で安価な記録方式として既に広く用いられている他、普通紙にも記録できる長所のため、その将来性が大きく期待されている。
【0004】
また、複数色の記録ヘッドを具えることによりフルカラー化や高品位画像、いわゆるフォト画像への対応も容易である。このようなインクジェット記録装置の場合、一般にブラック(B)、イエロー(Y)、濃マゼンタ(M)、濃シアン(C)に加え、フォトマゼンタ(PM:薄いマゼンタ)とフォトシアン(PC:薄いシアン)の計6色に対応する6種類の記録ヘッドおよびインクタンクが用いられる。
【0005】
ところで従来のインクジェット記録装置では、インクとして各種の水溶性染料を水または水と有機溶剤との混合液に溶解させたものが使用されている。しかしながら、水溶性染料を用いた場合には、これらの水溶性染料は本来耐光性が劣る為、記録画像の耐光性が問題になる場合が多い。
【0006】
インクの退色現象は、インクに含まれる色素分子の光分解もしくは過酸化により発生することが分かっている。そして酸素の存在下では酸素分子が光化学反応を加速すると考えられている。これは式1から4に示す段階を経て反応する(非特許文献1等に記載)。
【0007】
【化1】
但し、DYEは染料を、1(3)は一重項(三重項)状態を、また*は励起状態を表わすものとする。
【0008】
よって色素分子を酸素分子からできるだけ隔てれば、色素分子の光分解や過酸化が避けられ、インクの耐光性が向上すると期待される。
【0009】
例えば色素分子が凝集している顔料は、酸素分子と接する割合が低く、比較的耐光性が高いため、顔料を用いたインクジェット記録装置は近年多く提案されている。例えば、特許文献1等には顔料を高分子分散剤で分散させた水系顔料インクが提案されている。
【0010】
【特許文献1】
特開昭56−147871号公報
【非特許文献1】
P.Douglas,M.Towsend and R.Persico,J.Am.Chem.Soc.105,3388(1983)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、顔料を含むインク、すなわち、顔料インクにおいては、長期間の保存中にインクタンク底部に顔料が沈殿したり、インク濃度の変動による記録濃度変動が生じる可能性があり、また、インク経路中やノズル内で目詰りを起こし、インクの吐出不良が生じたり、或いは熱エネルギーを利用してインクに気泡を生じさせ気泡の生成に基づいてインクを吐出するサーマルインクジェット記録装置では、インク吐出時に焦げ付き等の不具合が発生する恐れがあった。
【0012】
また、前述したようなフォトマゼンタ、フォトシアン等薄いインクは、保存安定性には優れるものの、耐光性が著しく低下してしまう恐れがあった。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、耐光性の高いカラー画像を形成できるだけではなく、長期保存後の記録濃度変動や、インク吐出不良や焦げ付き等の不具合の発生をも防止することができるインクジェット記録方法および装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、複数色の顔料インクを用い、該インクを吐出して被記録材上に有色画素を形成して記録を行うインクジェット記録方法であって、
該色のうち少なくとも一色について、顔料が相対的に高濃度である濃い顔料インクと、顔料が相対的に低濃度である薄い顔料インクとを用いるインクジェット記録方法において、
該薄い顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径が、該濃い顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径より大きく、前記濃い顔料インクに含まれる顔料の平均粒径が50nm以上100nm未満であり、前記薄い顔料インクに含まれる顔料の平均粒径が100nm以上500nm未満であることを特徴とするインクジェット記録方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明者は、上記技術課題について鋭意検討し、その原因を顔料の濃度及び粒径であると推測した。
【0017】
すなわち、高濃度の顔料インクでは、顔料粒子同士の衝突回数が増えるため、顔料が会合しやすい。また、大粒径の顔料粒子を含んだインクでは粒子の体積に対し表面積が少ないため、粒子間の反発力が少なく会合しやすい。その結果、沈殿や目詰まり等の諸問題がより発生しやすいのである。
【0018】
逆に、低濃度のインクでは、顔料粒子の濃度が薄いので粒子同士の会合は少なくなるため、大粒径化しにくく、良好な保存安定性が得られるものの、被記録材上に特に疎らに吐出されるので、被記録材上で酸素分子と接する割合が増加し対抗性が低下しやすくなる。
【0019】
そこで、本発明者は、インクの濃度と顔料の粒径を適正な関係にする上記本発明を見出し、上記顕著な効果を得ることができたのである。
【0020】
本発明においては、前記濃い顔料インクと薄い顔料インクを用いる色が、マゼンタおよび/またはシアンであることが好ましい。このとき、濃い顔料インクを濃マゼンタインクおよび/または濃シアンインクとし、それぞれに対応する前記薄い顔料インクがフォトシアンインクおよび/またはフォトマゼンタインクとすることができる。
【0021】
また、前記薄い顔料インクに含まれる顔料の平均粒径は、100nm以上500nm未満であり、特には100nm以上200nm未満であることが好ましい。また、前記濃い顔料インクに含まれる顔料の平均粒径は、50nm以上100nm未満であり、特には50nm以上75nm未満であることが好ましい。
【0022】
なお、本発明における、平均粒径は、数平均粒径であり、測定装置としては、大塚電子株式会社製ELS800レーザーゼータ電位測定器が挙げられる。
【0023】
さらに、本発明においては、ヒータによる熱エネルギーを利用して前記インクに気泡を生じさせ、該気泡の生成による圧力によって該インクを吐出することも好ましい。
【0024】
以下、本発明のインクジェット記録装置の一形態について、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限られるものではなく、本発明の目的が達成されるものであれば、各構成要素が代替物に置換されたものであってもよい。
【0025】
ここで示すインクジェット記録装置は、被記録材の搬送方向と直交する方向にインクジェット記録ヘッドを走査する走査手段を具えており、前記インクジェット記録ヘッドには、各色について複数のインクジェット記録ノズルが被記録材の搬送方向に直列に設けられ、黒顔料インクと、濃いカラー顔料インクの他に同色で薄いカラー顔料インクを吐出し被記録材上に有色画素を形成して記録を行うオンデマンド型インクジェット記録装置であり、薄いカラー顔料インクの顔料に含まれる顔料粒子の平均粒径はそれぞれ同色の濃いカラー顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径より大きい。
【0026】
図1は、本発明に基づいたインクジェット記録装置の一例を説明するための斜視図である。給紙トレイ1にセットされた被記録材は、印刷ジョブ開始とともに下方向に搬送され、図示されていないインクジェット記録ヘッドによりインク画像を形成された後、排紙トレイ2に排紙される。
【0027】
図2は、本実施形態のインクジェット記録装置の主要部を説明するための斜視図である。キャリッジ11はキャリッジ駆動ベルト14を介し、キャリッジ駆動モータ13により、キャリッジ駆動レール15に沿って被記録材12の搬送方向に対し垂直に移動する。同被記録材は図示されていない通紙モータにより駆動される搬送ローラ17により搬送されるが、同通紙モータと前記キャリッジ駆動モータは図示されていない制御回路によりその動作を制御されている。吐出回復部16は図示されていない吐出回復ポンプを具え、インクジェット記録ヘッドが当接された時、図示されていない回復ポンプによりインクを吸引することができる。
【0028】
図3は被記録材方向から見た本実施形態のキャリッジ部分の拡大図である。吐出する黒(B)、黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)と、マゼンタおよびシアンと同色ではあるがこれらよりそれぞれ顔料濃度が薄いフォトマゼンタ(PM)およびフォトシアン(PC)の6種類のインクが用いられ、各インク用に1つずつインクジェット記録ヘッド18が設けられている。インク液滴はインクジェット記録ヘッド18上に設けられた、ノズル19より吐出される。ノズル19は、各インクにつき64本ずつ設けられている。
【0029】
薄い顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径が、濃い顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径より大きいこと以外は、本発明で用いる顔料インクの組成、またその調整方法について本発明による制限はなく、公知の技術を適用することができる。
【0030】
顔料インク中の顔料濃度については、特に制限はないが、濃い顔料インクの場合、インク全量に対して10質量%以下であることが好ましく、特には5質量%以下であることが好ましい。薄い顔料インクの場合、例えば濃い顔料インクにおける顔料濃度の1/4以下であることが好ましく、特には1/6以上1/4以下であることが好ましく、さらには1/4程度にすることが好ましい。
【0031】
本発明に使用できる顔料の種類は特に限定されないが、例えば次のような顔料を使用することができる。
【0032】
黒インク用顔料には、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックを使用することができ、No.2300,No.900,MCF88,No.33,No.40,No.45,No.52,MA7,MA8,No.2200B(以上三菱化成社製)、RAVEN1255(コロンビア社製)、REGAL400R,REGAL330R,REGAL660R,MOGULL(キャボット社製)、ColorBlackFW1,ColorBlackFW18,ColorBlackS170,ColorBlackS150,Printex35,PrintexU(デグッサ社製)等の市販品を使用することができる。
【0033】
イエローインクには、C.I.PigmentYellow1,C.I.PigmentYellow2,C.I.PigmentYellow3,C.I.PigmentYellow13,C.I.PigmentYellow16,C.I.PigmentYellow74,C.I.PigmentYellow83等の市販品を使用することができる。
【0034】
高濃度/低濃度マゼンタインクには、C.I.PigmentRed5,C.I.PigmentRed7,C.I.PigmentRed12,C.I.PigmentRed48(Ca),C.I.PigmentRed48(Mn),C.I.PigmentRed57(Ca),C.I.PigmentRed112,C.I.PigmentRed122等の市販品を使用することができが、高/低濃度インクで異なる顔料種を使用してもよい。
【0035】
高濃度/低濃度シアンインクとして使用される顔料には、C.I.PigmentBlue1,C.I.PigmentBlue2,C.I.PigmentBlue3,C.I.PigmentBlue15:3,C.I.Pigment16,C.I.PigmentBlue22,C.I.VatBlue4,C.I.VatBlue6122等の市販品を使用することができるが、高/低濃度インクで異なる顔料種を使用してもよい。
【0036】
また、これらの顔料のぬれ性向上のために、その表面処理等を施してもよい。
【0037】
また、分散剤としてアルカリ可溶性樹脂等を用いてもよい。かかるアルカリ可溶型樹脂は塩基性物質を溶解させた水溶液に可溶な樹脂であれば特に限定されるものではないが、前記顔料の分散剤として使用できるアルカリ可溶樹脂で、顔料の分散安定性の点から、重量平均分子量が100以上20,000以下の樹脂であることが好ましく、特には、2000以上15,000以下の樹脂であることが好ましい。具体的には、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、グラフト共重合あるいはランダム共重合体等が挙げられる。
【0038】
また、上記アルカリ可溶型樹脂を水に可溶化させる塩基性物質としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミンやアンモニア等の有機アミン、あるいは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基類を用いることができる。
【0039】
さらに本発明におけるインクにおいて好適な水性媒体は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
【0040】
その他、併用し得る任意の溶剤成分として、水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例えば、炭素数1〜4のアルキルアルコール類,アミド類,ケトンまたはケトンアルコール類,エーテル類,ポリアルキレングリコール類,アルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類,多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。
【0041】
これら多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
【0042】
一方、顔料を分散させるために、分散機を用いることが好ましいが、分散機としては一般に使用される分散機なら如何なるものも使用でき、例えば、ボールミル、ロールミル、サンドミル、サンドグラインダー等があげられる。所望の粒度分布を有する顔料の分散体を得る方法としては、公知のいかなる技術も適用できる。
【0043】
本発明においては、前述した顔料、水性媒体や水溶性有機溶媒等を混ぜ、適当な濃度のインクに調整される。
【0044】
図4はインクタンクを説明するためのインクジェット記録ヘッドの一例の断面図である。前記インクジェット記録ヘッド内には共通液室(インクタンク)20が設けられている。液室内にはインク吸収体が備えられることが好ましく、インク吸収体の材料としてはポリウレタンを用いることが好ましい。調整された顔料インクはこのインクタンク内に貯蔵される。黒、黄色、濃マゼンタおよび濃シアンインク用のインクタンクには、平均粒径が50nm以上100nm未満の顔料を含むこれら各色のインクを備え、またフォトマゼンタおよびフォトシアンインク用のインクタンクには、平均粒径が100nm以上500nm未満のフォトマゼンタ・フォトシアンインクを備えている。
【0045】
インク流路21内に設けられたヒータ22の発熱により、気泡が生じ、これによりインクジェット記録ノズル19からインクが吐出する。
【0046】
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。
【0047】
〔実施例1〕
(高濃度用顔料分散液の作製)
アルカリ可溶樹脂スチレン−アクリル酸共重合体5.0部(重量平均分子量5000)
モノエタノールアミン 1.0部
イオン交換水 68.0部
ジエチレングリコール 5.0部
なお、本明細書中、「部」又は「%」とある場合、特に断りのない限り、質量基準である。
【0048】
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。この溶液に顔料(ピグメントイエロー93)を20部、イソプロピルアルコール1.0部を加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
【0049】
分散機:サンドグラインダー
粉砕メディア:ジルコニウムビーズ1mm径
粉砕メディアの充填率:50%(体積)
粉砕時間:3時間
さらに遠心分離処理(12000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して分散液とした。顔料の平均粒径を測定したところ93nmであった。
【0050】
(高濃度顔料インクの作製)
インクの作製は上記の高濃度用分散液に以下の成分を加えることにより、所定の濃度になるように調製した。顔料の平均粒径は93nmであった。
【0051】
上記分散液 15部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 15部
30%アルカリ可溶樹脂水溶液(スチレン−アクリル酸共重合体水溶液、 平均分子量5000、モノエタノールアミン中和、中和率110%) 50部
イオン交換水 10部
(低濃度用顔料分散液の作製)
遠心分離処理時間を十数分に短縮した以外は高濃度用顔料分散液と同様にした。顔料の平均粒径を測定したところ174nmであった。
【0052】
(低濃度フォトインクの作製)
インクの作製は上記の分散液に以下の成分を加えることにより、所定の濃度になるように調製した。顔料の平均粒径は174nmであった。
【0053】
上記分散液 3部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 15部
30%アルカリ可溶樹脂水溶液(スチレン−アクリル酸共重合体水溶液、 平均分子量5000、モノエタノールアミン中和、中和率110%) 10部
イオン交換水 42部
〔比較例1〕
分散条件を変え、高濃度顔料インク中の顔料の平均粒径を174nmにした以外は実施例1と同様にして高濃度顔料インクを調整した。
【0054】
以上のようにして得られた実施例1の高濃度顔料インク、比較例1の高濃度顔料インクを長期間放置し、平均粒径の変化を測定した。粒径の測定では大塚電子株式会社製ELS800レーザ−ゼータ電位測定器を用いた。
【0055】
【表1】
以上の結果から、大きな平均粒径を持った比較例1の顔料粒子は、その体積に対する表面積が相対的に小さくなるために粒子間の反発力が弱く、粒子同士が会合しやすいと考えられる。その結果、沈殿や目詰まり等の諸問題の原因になり得る顔料の会合が、実施例1の顔料粒子に比較して、4倍以上の速度で生じた。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、耐光性の高いカラー画像を形成できるだけではなく、高濃度顔料インクに起因する技術課題が生じにくく、長期保存後の記録濃度変動や、インク吐出不良や焦げ付き等の不具合の発生をも防止することができるインクジェット記録方法および装置が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置例を説明するための斜視図である。
【図2】本発明の記録装置例の主要部を説明するための拡大図である。
【図3】本発明の記録装置例のキャリッジの構成を説明するための斜視図である。
【図4】本発明の記録装置例のインクジェット記録ヘッドの構成を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1…給紙トレイ
2…排紙トレイ
11…キャリッジ
12…被記録材
13…キャリッジ駆動モータ
14…キャリッジ駆動ベルト
15…キャリッジ駆動レール
16…吐出回復部
17…搬送ローラ
18…インクジェット記録ヘッド
19…インクジェット記録ノズル
20…インクタンク
21…インク流路
22…ヒータ
Claims (2)
- 複数色の顔料インクを用い、該インクを吐出して被記録材上に有色画素を形成して記録を行うインクジェット記録方法であって、
該色のうち少なくとも一色について、顔料が相対的に高濃度である濃い顔料インクと、顔料が相対的に低濃度である薄い顔料インクとを用いるインクジェット記録方法において、
前記薄い顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径が、前記濃い顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径より大きく、前記濃い顔料インクに含まれる顔料の平均粒径が50nm以上100nm未満であり、前記薄い顔料インクに含まれる顔料の平均粒径が100nm以上500nm未満であることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 熱エネルギーを利用して前記インクに気泡を生じさせ、該気泡の生成による圧力によって該インクを吐出する請求項1に記載のインクジェット記録方法。
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