JP4135621B2 - 受信装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は受信装置および方法に関し、例えば、VoIP技術を用いたIP電話などのようなリアルタイム通信を行う場合などに適用して好適なものである。
現在、VoIP技術を用いてインターネット等のネットワークを利用した音声通信が盛んにおこなわれている。
インターネットなどの通信品質が保証されていないネットワークを介する通信では、伝送途中でパケットが失われるパケット損失に起因して、本来、時系列に受信されるはずの音声データの一部が欠損する現象(音声消失)が頻繁に発生し得る。音声消失が発生した場合、そのまま復号すると、音声の途切れなどが頻発し、音声品質が劣化するが、この劣化に対する補償方法として、例えば、下記の非特許文献1の技術がすでに知られている。
この方法は、標本化周波数が8kHzの音声用に記載されており、復号処理単位である音声フレーム(パケット)毎に音声消失の発生を監視し、音声消失が発生する度に補償処理を実行する。符号化列を復号した後の音声データを内部メモリなどに記憶してあるので、音声消失が生じた場合には、当該内部メモリから読み出した音声データをもとに、音声消失の起きた付近での周期を求める。そして、音声消失により音声データの補間が必要となったフレームに対し、そのフレームの開始位相がその直前フレームの終了位相と合って波形周期での連続性が確保できるように内部メモリから音声データを取り出して補間をおこなう。
一方、ネットワークを介した音声通信の方式として、下記の非特許文献2および3に記載された技術が知られている。
非特許文献2の技術では、標本化した音声の振幅値をそのまま量子化し、非特許文献3の技術では、標本点間の振幅値の変化量を量子化する差分量子化などの手法が用いられている。
差分量子化方式では、音声の符号化をおこなう符号器にて音声信号の標本点間の差分を求め、この差分を量子化した差分信号として伝送する。送信した差分信号を受取る復号器では、到達した差分信号を基に元の音声信号に復元する。差分量子化方式では、符号器、復号器にこの差分と元の信号とを計算・変換するための共通した内部変数を持っている。したがって、この方式により符号器・復号器が動作している間は、符号器・復号器内の内部変数は常に更新がなされている。
ITU−T勧告G.711 Appendix I ITU−T勧告G.711 ITU−T勧告G.726
ところで、前記非特許文献2のように、標本化した音声の振幅値をそのまま量子化する場合はよいが、前記非特許文献3のように、標本点間の振幅値の変化量を量子化する差分量子化などの手法が用いられていると、音声フレームを受信した通信装置で、量子化と逆の操作(逆量子化)を行って振幅方向に離散的な値を得るときに予期せぬ極端な離散値が出現する可能性がある。差分量子化などでは、ある離散値を逆量子化によって得るとき、その離散値の値が時間的に前の(あるいは、後の)離散値に依存して決まるため、何らかの方法で得た補間用の音声データ自体の値が前記音声消失によって失われた本来の音声データの値に近いものであったとしても、逆量子化の過程では、本来のものから極端に値の異なる離散値が生成されてしまう可能性が残るからである。
これは、実際の機器の内部では、例えば、前記復号器の内部変数に不連続な跳躍が発生する形で反映され得る。また、逆量子化時に、このように予期せぬ極端な離散値が生成されてしまうと、実際の音声出力では、それまでに行われていた(、あるいは、その後に行われる)音声出力に比較して、極端に大きな異常な音声出力となってユーザ(音声出力を聴取する者)に体感される可能性が高く、著しい通信品質の劣化として認識されるため、通信品質が低い。
かかる課題を解決するために、第1の本発明では、送信側で、時間的な先後関係にある複数の標本値の相対的な相違に基づく値を量子化して、量子化結果に応じて時系列に生成される生成データを分割し、分割結果を所定の伝送単位信号に収容して送信したものを受信する受信装置において、前記伝送単位信号に収容されていた生成データの復号結果である標本値が示す信号波形の振幅の値において、所定以上の変動の出現を判定した場合に振幅調整を要と判定する調整要否判定手段と、当該調整要否判定手段から振幅調整不要の判定結果が出た場合、前記信号波形を透過的に通過させ、振幅調整要の判定結果が出た場合には、所定の振幅調整処理を実行し前記信号波形の振幅を調整した上で通過させる振幅調整手段とを備えたことを特徴とする。
また、第2の本発明では、送信側で、時間的な先後関係にある複数の標本値の相対的な相違に基づく値を量子化して、量子化結果に応じて時系列に生成される生成データを分割し、分割結果を所定の伝送単位信号に収容して送信したものを受信する受信方法において、調整要否判定手段が、前記伝送単位信号に収容されていた生成データの復号結果である標本値が示す信号波形の振幅の値において、所定以上の変動の出現を判定した場合に振幅調整を要と判定し、振幅調整手段が、当該調整要否判定手段から振幅調整不要の判定結果が出た場合、前記信号波形を透過的に通過させ、振幅調整要の判定結果が出た場合には、所定の振幅調整処理を実行し前記信号波形の振幅を調整した上で通過させることを特徴とする。
本発明によれば、通信品質を高めることができる。
(A)実施形態
以下、本発明にかかる受信装置および方法を、前記差分量子化を用いた音声通信に適用した場合を例に、実施形態について説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
本実施形態にかかる通信システム70の全体構成例を図7に示す。
図7において、当該通信システム70は、ネットワーク71と、通信端末72,73とを備えている。
このうちネットワーク71はインターネットであってもよく、通信事業者が提供し、ある程度、通信品質が保証されたIPネットワークなどであってもよい。
また、通信端末72は例えばIP電話機のような音声通話をリアルタイムで実行することのできる通信装置である。IP電話機は、VoIP技術を利用し、IPプロトコルを用いるネットワーク上で音声データをやり取りして通話を行うことを可能にする。通信端末73も、当該通信端末72と同じ通信装置である。
通信端末72はユーザU1によって利用され、通信端末73はユーザU2によって利用される。通常、IP電話機ではユーザ間の会話を成立させるために、双方向に音声がやり取りされるものであるが、ここでは、通信端末72から音声フレーム(音声パケット)PK11〜PK13などが送信され、これらのパケットがネットワーク71経由で通信端末73に受信される方向に注目して説明を進める。
これらのパケットPK11〜PK13にはユーザU1が発話した内容を示す音声データが含まれているので、この方向に関する限り、通信端末73は受信処理のみを行い、ユーザU2はユーザU1が発話した音声の聴取のみを行う。
これらのパケットはPK11、PK12,PK13,…の順番で送信され、多くの場合、この順番で欠けることなく全パケットが通信端末73に受信されるが、ネットワーク71上におけるルータ(図示せず)の輻輳などの事象に起因してパケット損失が発生することがある。パケット損失で失われたパケットは、例えば、PK12であってもよい。
本実施形態の特徴は受信側の機能にあるため、以下では、前記通信端末73に注目して説明する。通信端末73の主要部の構成例を図1に示す。前記通信端末72が受信処理を行うためにこれと同じ構成を備えていてよいことは当然である。
(A−1−1)通信端末の構成例
図1において、当該通信端末73は、復号器11と、調整器12と、補間器13と、消失判定器14とを備えている。
このうち復号器11は、当該通信端末73が受信したパケット(例えば、PK11など)から抽出された音声データCD1を復号し、復号結果DC1を出力する部分である。送信側の通信端末72では符号化により音声データCD1を生成する際、前記差分量子化を行っているため、受信側の通信端末73に含まれる当該復号器11が行うこの復号のなかでは、差分量子化に対応する逆量子化を実行することになる。
消失判定器14は、基礎情報ST1に基づいて前記パケット損失(音声消失)の発生を検出し、消失状態検出結果ER1を出力する部分である。パケット損失が発生すると、前記調整器12や補間器13の機能が必要となるので、その旨を当該消失状態検出結果ER1で、前記調整器12および補間器13に通知する。
パケット損失の検出方法には様々な方法を使用可能であるが、例えば、各パケットに含まれるRTPヘッダなどが持つ、連番となるはずのシーケンス番号(通信端末72がパケット送信時に付与した連続番号)に抜けが発生した場合に、パケット損失が発生したものと判定してもよく、当該RTPヘッダなどが持つタイムスタンプ(通信端末72がパケット送信時に付与した送信時刻情報)の値をもとに、遅延が大きすぎるパケットは、パケット損失により失われたものと判定するようにしてもよい。シーケンス番号を用いる場合には、前記基礎情報ST1は当該シーケンス番号となり、タイムスタンプを用いる場合には、前記基礎情報ST1はタイムスタンプとなる。
いったんパケット損失により失われたと判定されたパケットが、後から受信されることも起こり得るが、そのような場合、受信したパケットは廃棄するものであってよい。リアルタイム通信では、受信されるべきタイミングまでに受信されなかった音声データを音声出力に利用することができないからである。
ただし、シーケンス番号をもとにパケット損失を判定するケースでは、音声出力までに間に合うタイミングでそのパケットが受信された場合、受信したパケットの順番を通信端末73内で入れ替えることにより、音声出力に利用できる可能性があるので、このような入れ替えを行う場合には、前記消失状態検出結果ER1でパケット損失を通知するタイミングが早くなりすぎないように配慮したほうがよい。
補間器13は、前記復号器11から出力され調整器12によって調整された音声情報(調整結果)AJ1の系列に対し、補間音声情報を挿入して補間結果IN1を出力する部分である。当該補間器13は、前記消失状態検出結果ER1が音声消失を示したときに、所定の方法で作成した補間音声(補間音声情報)を、前記音声消失に対応する区間に挿入することになる。
補間音声の作成には様々な方法を用いることができるが、そのために必要ならば、当該補間器13は、調整器12から供給される調整結果AJ1のうち新しいものを保存しておき、例えば、音声消失直前の調整結果AJ1から当該補間音声を作成するものであってよい。
当該補間器13を復号器11と調整器12のあいだに配置し、補間後の音声情報を調整器12で調整することや、復号器11の前段に配置し、復号の前に補間することも可能であるが、本実施形態では、図示したように、補間器13は調整器12の後段に配置されているため、補間は、調整後に実行されることになる。
補間をいずれの位置で行ったとしても、補間によって挿入されるものは、本来の音声情報とは相違する疑似的な音声情報であるため、補間だけでは、復号器11で実行される逆量子化で上述したように予期せぬ極端な離散値が出現して、通信端末73から出力される音声出力の品質を劣化させることを防ぐことはできない。
そこで、本実施形態では、前記調整器12を用いて音声消失区間(ここに補間音声情報が挿入される)とその後の区間のつながりに関連する音声出力の品質劣化を軽減している。
調整器12は、前記復号器11から供給される復号結果DC1に関する直流成分傾向を求めること等により、調整の必要があるか否かを判定し、調整の必要があると判定した場合には復号結果DC1の示す振幅の値を調整し、そうでない場合には何も処理を行わず透過的に復号結果DC1を通過させ(この場合、DC1がそのままAJ1となる)、調整結果AJ1を後段の補間器13へ渡す。
このような調整器12の詳細構成を図2に示す。
(A−1−2)調整器の詳細構成
図2において、当該調整器12は、総和算出器21と、判定器22と、補正器23とを備えている。
このうち総和算出器21は基本的に前記復号結果DC1に関する直流成分傾向を求める部分である。当該総和算出器21が求める直流成分傾向は、後述する3つの総和情報SG1〜SG3によって表現される。
当該総和算出器21は、音声消失が発生していない区間や、音声消失が発生している区間では動作せず、音声消失が解消したタイミングで動作する。音声消失が解消するまでの音声消失が発生している区間では、処理するべき有効な復号結果DC1が存在しないからである。例えば、前記消失状態検出結果ER1で、音声消失(パケット損失)の発生と、パケットの受信を明示的に示すようにすれば、当該消失状態検出結果ER1が音声消失を示したあと、最初にパケットの受信を示したタイミングで、当該総和算出器21が動作を開始することができる。
開始した総和算出器21の動作を継続させる期間(この期間は、補正器23が後述する振幅調整処理を実行する処理区間に対応する)に関しては様々な変形例が考えられる。
この処理区間は、例えば、パケットのサイズ(厳密には、パケットに収容されている音声データ(例えば、CD11)のサイズ)に合わせるようにするとよい。この場合、1パケット中の音声データのサイズが変動する場合には、その変動に合わせて処理区間の長さも変化させることになる。復号器11と同様、調整器12でも、1パケット(厳密には、1パケットに収容されている1つの音声データ)を処理単位としたほうが効率的だからである。
図3に示すように、当該総和算出器21は、正負判定器31と、総和積算器32と、負数総和積算器34と、正数総和積算器33と、正負変換器35とを含んでいる。
このうち総和積算器32は、復号結果DC1に含まれる離散的な値(振幅値)を、前記処理区間のあいだ積算し、その積算結果を出力する部分である。
総和積算器32は、前記処理区間のあいだに存在する全ての離散値の値を積算し、その積算結果を全総和情報SG1として出力するので、例えば、当該処理区間のあいだ、正方向と負方向に同程度の大きさの離散値が同程度の数だけ存在する場合などには、それらのほとんどが相殺される結果、当該全総和情報SG1の値は0または0に近いものとなるが、正方向と負方向で離散値の大きさが極端に相違していたり、離散値の数に大きな偏りがある場合などには、相殺し切れずに残るものが多くなって当該全総和情報SG1の値(絶対値)は大きくなる。
図8に音声波形の一例を示している。図8中、横軸Xは時間軸(図示した時間範囲は前記処理区間に比較してはるかに短い)であり、縦軸Yは振幅を示している。Y軸の0から上が正(+)、0から下が負(−)である。また、標本化(サンプリング)のタイミングを点線で示しているので、各点線と音声波形AW1の交わる各点P11〜P26が標本点となる。実際には量子化雑音が混入し得るものの、基本的に、各標本点(例えば、P11)の示す振幅値(Y座標の値)が、差分量子化後の離散値(振幅値)に対応する。ただし差分量子化では、前記非特許文献2による量子化と異なり、前記非特許文献3に記載されたように、標本点間の振幅値の変化量を量子化する点は、すでに説明した通りである。
また、正負判定器31は、前記処理区間のあいだ、復号結果DC1に含まれる各離散値(例えば、前記各標本点P11〜P26に対応)に関し、その値の正負(前記Y軸上で0より上か下か)を判定して、判定結果が正となった離散値は正数音声P1として正数総和積算器33へ供給し、判定結果が負となった離散値は負数音声N1として負数総和積算器34へ供給する。具体的な実装にも依存するが、負数音声N1が負の符号を持つ場合などには、図3に示したように正負変換器35を介して、負の符号を除去する操作を施したほうが、その後の処理で正負符号を取り扱う必要がなくなって、処理の効率があがる場合も少なくない。
前記正数総和積算器33は、供給された正数音声P1の示す値を積算しその積算値を正数総和情報SG3として出力する部分である。この正数総和情報SG3は、例えば、図8で波形AW1とX軸によって囲まれた領域のうちY座標が0より大きな部分の面積に対応する。
また、負数総和積算器34は、供給された負数音声N1の示す値を積算しその積算値を負数総和情報SG2として出力する部分である。この負数総和情報SG2は、例えば、図8で波形AW1とX軸によって囲まれた領域のうちY座標が0より小さな部分の面積に対応する。
これらの総和情報SG1〜SG3は、図2に示した判定器22に供給される。
図2において、当該判定器22は、総和情報SG1〜SG3をもとに、上述した予期せぬ極端な離散値(多くの場合、極端に大きな異常な振幅値)が出現しているか否かを判定し、判定結果DS1を出力する部分である。
これらの総和情報SG1〜SG3をもとに、どのようにして、予期せぬ極端な離散値の存否を特定するかに関しても様々な方法が利用できる可能性があるが、ここでは次のCR1およびCR2の判定方法を用いるものとする。
CR1:前記全総和情報SG1の絶対値が所定のしきい値TH1を越えるとき、極端な離散値が存在するものと判定する。
CR2:同時に入力された負数総和情報SG2と正数総和情報SG3の大小関係を調べ、大きいほうが所定のしきい値TH2を越え、なおかつ、小さいほうが所定のしきい値TH3より小さいときに、極端な離散値が存在するものと判定する。
換言すると、これらの判定方法CR1、CR2のいずれによっても極端な離散値が存在しないものと判定された場合には、正常であるとみなしたことになる。音声消失が発生した場合でも、音声消失の区間の前後におけるユーザU1の発話の内容(例えば、その間、何も話さず無音であった場合など)等によっては、極端な離散値が出現しない可能性もある。
なお、前記しきい値TH1,TH2,TH3の値としては様々な値を設定することが可能であるが、一例として、TH1を300,TH2を200,TH3を100などとしてもよい。
当該判定器22による判定結果DS1と、前記復号結果DC1を受け取る補正器23は、判定結果DS1が前記極端な離散値が出現していないことを示している場合、復号結果DC1を何ら加工することなく透過的に通過させ、前記極端な離散値が出現していることを示している場合には、復号結果DC1の離散値を変更することによって極端さを解消するように調整した上で通過させる。いずれの場合も、当該補正器23を通過した復号結果DC1は調整結果AJ1として、前記補間器13へ供給されることになる。
極端さを解消するための調整方法(振幅調整処理)には様々なものがあり、例えば、補間器13が作成する前記補間音声(補間音声情報)の振幅を参照して、その振幅に近い値に変更すること等も可能であるが、極端さが、振幅値が極端に大きくなる方向に現れる傾向が強い場合や、大きくなる方向に現れた場合に特にユーザU2に大きな違和感を与える傾向が強い場合などには、振幅値を0に変更することも簡便である。また、波形軸を移動することによって、当該極端さを解消するようにしてもよい。
波形軸の移動とは、例えば、図8の場合、波形AW1をY軸方向に平行移動させることに相当する操作である。波形AW1の場合、Y軸の正の方向に偏っているため、もしも当該波形AW1に波形軸の移動を適用するとすれば、Y軸の負の方向に平行移動させることになる。
いずれの解消方法を用いることも可能であるが、ここでは、振幅値を0にする方法を用いるものとする。
以下、上記のような構成を有する本実施形態の動作について説明する。
(A−2)第1の実施形態の動作
ユーザU1の発話した音声が図7に示す通信端末72から時系列に送信されるパケットPK11,PK12,PK13,…に収容され、ネットワーク71経由で通信端末73に受信され、音声出力される。この音声出力は、ユーザU2によって聴取される。各パケットに収容されていた音声データCD1を区別するため、パケットPK11に収容されている音声データをCD11とし、パケットPK12に収容されている音声データをCD12とし、パケットPK13に収容されている音声データをCD13とすると、音声データCD11,CD12,CD13は、ユーザU2が聴取する音声情報に関し、一連の系列を構成する。
パケットPK11〜PK13がネットワーク71を伝送されるときにパケット損失が発生しなければ、通信端末73内の図1に示した消失判定器14が出力する消失状態検出結果ER1が、音声消失の発生を示すことがないから、調整器12は復号器11から受け取った復号結果DC1を透過的に(調整結果AJ1として)補間器13に渡し、補間器13は前記補間音声の作成や、挿入を行うことがない。
このような状態がつづく限り、通信品質を劣化させるその他の要因(大きなジッタの発生など)がなければ、通信端末73は高い音声品質で音声出力を継続することができる。
ところが、いずれかのパケット(ここでは、PK12とする)がパケット損失によって失われると、前記消失状態検出結果ER1が音声消失の発生を示すため、補間器13内では前記補間音声が作成され、調整器12内では、前記総和算出器21や判定器22などが動作開始の準備を行う。
実際に当該総和算出器21や判定器22などが動作を開始するのは、前記消失状態検出結果ER1が、音声消失の発生を示したあと前記パケット(ここでは、PK13)の受信を明示的に示す状態となるタイミング、すなわち、音声消失が解消したタイミングである。
ここでは、上述した差分量子化に対応する復号(逆量子化)を行うとき、前記系列中のある音声データ(ここでは、CD13)の逆量子化が、時間的に前の音声データ(ここでは、CD12)の内容を利用することが前提である。
パケット損失(音声消失)のため、利用すべき音声データCD12が存在しないから、音声データCD13の逆量子化の結果が正常なものとはならず、前記極端な離散値(振幅値)が出現する可能性が高い。例えば、前記処理区間のなかに、この音声データCD13の区間の一部または全部が含まれる。
前記総和算出器21内の各構成要素31〜34が動作した結果として出力される総和情報SG1〜SG3に基づいて、前記判定方法CR1、CR2による処理を実行した結果、判定器22が音声データCD13の復号結果DC1に極端な離散値(振幅値)が含まれていると判定した場合には、補正器23は上述したように、音声データCD13の振幅値を0に変更する。
また、音声消失によって失われた音声データCD12の区間については、前記補間器13が作成した補間音声が挿入される。
したがってこの場合、ユーザU2は、当該パケットPK11〜PK13に対応し、本来なら、音声データCD11,CD12,CD13の復号結果に対応した音声出力が聴取される区間では、音声データCD11の復号結果、補間音声、無音(振幅値0)を聴取することになる。
この場合、本来の復号結果が聴取できる場合と比較すると音声品質が低下することは避けられないが、音声データCD13に対応する区間で上述した極端な離散値に対応する音声出力が行われてしまう場合に比べると、無音区間と音声データCD11の復号結果や補間音声の区間とのつながりが自然で、後続のパケット(PK13以降に受信されるパケット)に含まれる音声データの復号結果とのつながりもなめらかなものとなり、ユーザU2にとって違和感が少ない。これにより、通信品質の劣化の程度が抑制されるため、従来に比べて通信品質が高いといえる。
(A−3)第1の実施形態の効果
本実施形態によれば、差分量子化を用いる条件下で、パケット損失が発生した場合の通信品質を従来よりも高めることができる。
(B)第2の実施形態
以下では、本実施形態が第1の実施形態と相違する点についてのみ説明する。
本実施形態が第1の実施形態の相違するのは、基本的に、前記総和算出器21の機能に関する点に限られる。したがって図1や図7などは、そのまま本実施形態の構成を示したものでもある。
第1の実施形態の総和算出器21と区別するため、本実施形態の総和算出器に、符号80を付与する。
(B−1)第2の実施形態の構成および動作
本実施形態の総和算出器80の内部構成は例えば図4に示す通りである。
図4において、当該総和算出器80は、正負計数器41と、総和積算器42と、正数計数器43と、負数計数器44とを備えている。
このうち正負計数器41は、前記復号器11から復号結果DC1を受け取ると、前記処理区間のあいだ、復号結果DC1に含まれる各離散値(例えば、前記各標本点P11〜P26に対応)に関し、その値の正負(前記Y軸上で0より上か下か)を判定して、判定結果が正となるたびに正数判定信号P11を出力し、判定結果が負となるたびに負数判定信号N11を出力する部分である。
当該正数判定信号P11を受け取る正数計数器43は、正数判定信号P11を受け取るたびに例えばインクリメント(+1)することにより、受け取った正数判定信号P11の数(正標本点数)をカウントし、カウント結果を正数計数情報SG13として出力する部分である。当該正数計数情報SG13は、前記判定器22に供給される。
同様に、前記負数判定信号N11を受け取る負数計数器44は、負数判定信号N11を受け取るたびに例えばインクリメント(+1)することにより、受け取った負数判定信号N11の数(負標本点数)をカウントし、カウント結果を負数計数情報SG12として出力する部分である。当該負数計数情報SG12は、前記判定器22に供給される。
判定器22は、これら2つの計数情報SG12,SG13に基づいて判定を行うため、その動作も第1の実施形態とは相違したものとなる。計数情報SG12とSG13を用いて、上述した極端な離散値が出現しているか否かを判定する判定方法には様々なものがあり得るが、ここでは、次の判定方法CR3を用いるものとする。
CR3:正数計数情報SG13が示す正標本点数と、負数計数情報SG12が示す負標本点数の差分を求め、この差分の絶対値が所定のしきい値TH4を越えている場合には、極端な離散値が存在するものと判定する。
当該しきい値TH4の値としては様々な値を設定することが可能であるが、一例として、20としてもよい。
図4に示す前記総和積算器42は、それ自体の機能は第1の実施形態における総和積算器32とまったく同じであり、したがって、当該総和積算器42から出力される全総和情報SG11は、第1の実施形態の全総和情報SG1と同じである。ただし本実施形態の全総和情報SG11は、判定器22ではなく、補正器23に供給される。
この全総和情報SG11を受け取った本実施形態の補正器23は、これを該当する区間(例えば、前記パケットPK12が失われた場合には前記音声データCD13に対応する区間)の直流成分量とする。そして、この区間の復号結果DC1から当該直流成分量を減算したものを、当該区間の調整結果AJ1として出力する。全総和情報SG11の平均値を、当該直流成分量としてもよい。
さらに、直流成分量を減算する場合の減算量は、現時点での処理期間の前および後ろの期間とで減算量が連続的に変化するように値を決めるようにすることが望ましい。たとえば、現時点のパケット(例えば、前記PK13の次のパケットであるPK14(図示せず))での直流成分量と1つ前のパケット(ここでは、PK13)での直流成分量をそれぞれD0、D1として保持し、現時点での処理区間(PK14に対応)の最初の減算量がD1、最後の減算量がD0となるように当該処理区間内の減算量を線形的に変化させるなどの方法をとってもよい。
この処理は、補正器23による調整(すなわち、振幅調整)をおこなう期間からおこなわない期間へ移行するときも同様におこなうことができる。
なお、たとえ前記消失状態検出結果ER1が音声消失の発生を示したとしても、前記判定方法CR3に応じた処理で、極端な離散値が出現していないと判定された場合には、復号結果DC1を何ら加工することなく透過的に通過させる点などは、本実施形態も第1の実施形態と同様である。
(B−2)第2の実施形態の効果
本実施形態によれば、第1の実施形態と同等な効果を得ることができる。
加えて、本実施形態では、第1の実施形態の正数総和積算器(33)や負数総和積算器(34)に相当する正数計数器(43)や負数計数器(44)は、単に標本点の数をカウントするだけでよいため、同一条件下で比較した場合、第1の実施形態のように離散値を積算するケースに比べて、記憶資源の消費量を削減することができ、処理速度を早くできる可能性も高い。
(C)第3の実施形態
以下では、本実施形態が第1、第2の実施形態と相違する点についてのみ説明する。
本実施形態が第1、第2の実施形態と相違するのは、基本的に、前記復号結果DC1の示す包絡線を利用して各処理を行う点に限られる。したがって図1や図7などは、そのまま本実施形態の構成を示したものでもある。
第1の実施形態の調整器12と区別するために、本実施形態の調整器には、符号81を付与する。
(C−1)第3の実施形態の構成および動作
本実施形態の調整器81の内部構成は例えば図5に示す通りである。
図5において、当該調整器81は、包絡線算出器51と、判定器52と、補正器53とを備えている。
このうち包絡線算出器51は、復号結果DC1の各離散値の包絡線RE1を算出する部分である。
そのため当該包絡線算出器51は、例えば、図6に示すような遅延器61と、アンプ62,63と、加算器64とを備えた循環型フィルタを含んでいる。
ここで、アンプ61の利得であるαは、1より小さい正数であるが、一例として、0.9であってよい。
利得1−αのアンプ63に入力される入力値x(t)は、前記復号結果DC1に含まれる各離散値(振幅値)に対応するが、正負符号を含まない絶対値である。
当該アンプ63からの出力値と前記アンプ62からの出力値が加算器64で加算された結果が、包絡線の値(包絡値)であるy(t)となる。また、当該y(t)が遅延器61によって遅延を付与された上で帰還した値y(t−1)が、前記アンプ62に対する入力値となり、その入力値を当該アンプ62で処理した結果が、次回、加算器64に対して出力される出力値となる。
前記利得αが大きい場合には、包絡値y(t)に関し、遅延器61を通って循環する値y(t−1)に対応する信号成分を強め、小さい場合には、新たな入力値x(t)に対応する信号成分を強める。
当該包絡線算出器51は、第1の実施形態における総和算出器21に対応し得る部分であるが、第1の実施形態の総和算出器21が、音声消失が発生していない区間に動作しなかったのに対し、当該包絡線算出器51は音声消失が発生していない区間にも動作する点が相違する。
判定器52は判定結果DS1を補正器53に供給する点は、前記判定器22と同様であるが、その判定結果を得るための判定方法CR4は、第1、第2の実施形態の判定方法と相違する。
この判定方法CR4を実行するため、判定器52は、音声消失が発生していない区間に前記包絡線算出器51が動作することによって得られた包絡値y(t)のうち新しいものは、常に、記憶しておく必要がある。この場合、新しい包絡値y(t)が供給されるたびに、同じサイズの包絡値の記憶データを、古いものから順番に削除(または無効化)して、その新しい包絡値y(t)を記憶するための記憶領域を確保するようにするとよい。
その上で、当該判定器52は、音声消失が発生したときに、次の判定方法CR4を実行する。
CR4:音声消失が解消したタイミングで判定器52に供給される最新の包絡値y(t)と、記憶されていた包絡値y(t)(これは、音声消失直前の包絡値にあたる)とを比較し、比較の結果、最新の包絡値y(t)のほうが、記憶されていた包絡値y(t)より小さい場合には正常と判定し、大きい場合には異常な振幅と判定する。
当該判定器52から判定結果DS1を受け取る補正器53の動作(調整方法)は、第1、第2の実施形態の補正器23と同じであってもよいが、ここでは、判定器52内に記憶しておいた音声消失直前の包絡値を各離散値に対する包絡値で除算したものを減衰率として復号結果DC1に含まれる離散値(振幅値)に乗算し、その乗算結果を調整結果AJ1として出力するものとする。これにより、振幅が調整される。
なお、判定器52による判定方法CR4を用いた包絡値の大小判定と、補正器53による振幅調整は、例えば前記処理区間のあいだだけ、復号結果DC1中の各離散値に対し、繰返しおこなわれることになる。
ここでは、比較や減衰率の基準を消失直前の包絡値としたが、これには限定せず、例えば、消失直前の音声データ(例えば、前記CD11)における包絡値の平均などとしてもよい。
また、補正器53における振幅調整処理(調整方法)も、減衰率を乗算する方法でなく、減衰させる量を減算するようにしてもよい。現在の異常な振幅を減衰させ、消失前の振幅に近づける方法であればこの方法に限定しない。
さらに、前記処理区間を、音声消失が解消した直後の減衰率(0から1の間の値)を10倍したパケット(音声データ)数に相当する期間とするなどの方法をとることもでき、なんらかの形で振幅調整する期間の上限を設定する方法であれば、手段は限定しない。
さらに振幅調整をおこなう区間と後続の区間とのつながりをなめらかなものとするため、振幅調整を行う区間の最後の部分(例えば、最後の10msの期間)では、当該10msの直前での減衰率を保持しておき、当該10ms期間内では線形的にこの減衰率を減らしていき、振幅調整をおこなわない音声に連続的に遷移させるようにするとよい。
この期間として10ms以外の期間を用意してもよいことは当然である。
また、振幅を調整した音声から、元の音声に連続的に遷移させる方法であれば、この方法には限定せず、たとえば、指数関数的に減衰率を減少させる方法などを用いることもできる。
(C−2)第3の実施形態の効果
本実施形態によれば、第1の実施形態の効果と同等な効果を得ることができる。
加えて、本実施形態では、個々の振幅値に対応する包絡値を直接利用して、復号結果(DC1)中における極端な離散値(振幅値)の存否を検査するため、より高精度な検査が可能である。
また、本実施形態では、連続する複数の包絡値を利用して包絡線の形状を知ることができるため、補正器(53)が実行する振幅調整処理では、より自然に(より忠実に)前後の波形の変化に合わせた調整を行うことが可能性となり、ユーザ(U2)の聴感上の違和感のさらなる低減や解消に有効である。
(D)他の実施形態
上記第1〜第3の実施形態では、いったん動作開始した総和算出器21や補正器23などが動作を継続する処理区間はパケットサイズに合わせるものとしたが、処理区間の長さがパケットサイズに依存しない構成を取ることも可能である。この場合など、例えば、処理区間は、80msの固定値としてもよい。
また、当該期間を固定的に設定せず、振幅総和を0.05倍した数のパケット(フレーム)に相当する期間にするなどの方法をとってもよく、なんらかの形で振幅調整する期間の上限を設定する方法であれば、手段を限定しない。さらに、1つのパケットに対応する期間より短い期間を単位として振幅調整を行う期間を決めてもよい。
また、複数のパケット(フレーム)にわたって振幅の調整が必要な場合にも適応可能である。例えば、前述の判定方法をパケット毎に行い、振幅の調整の必要がない場合は、以後のパケットでは振幅調整を行わず、振幅の調整の必要がある場合は引き続き振幅調整を行い、この動作を繰り返すことをおこなう。この際、繰り返すパケット(フレーム)の数に上限を設けてもよい事は、言うまでもない。その方法としては、上述の上限を設定する方法を用いてもよい。
さらに、上記第1〜第3の実施形態では、多くの処理で、共通の前記処理区間を用いるものとしたが、処理ごとに異なる処理区間を用いるようにしてもよい。例えば、前記全総和情報SG1を求めるための処理区間と、前記負数総和情報SG2や正数総和情報SG3を求めるための処理区間の長さが相違していてもかまわない。
なお、前記補正器(12,81)が実行する調整方法としては、上述した以外の方法を用いることが可能である。
また、各実施形態と調整方法の組み合わせを上述したものから変更してもよいことは当然である。
さらに、前記しきい値TH1〜TH4の値は上述したものに限定しない点はすでに説明した通りである。また、これらのしきい値TH1〜TH4の値を固定値とせず、音声の入力状況などに応じて、変更するようにしてもよい。
なお、上記第3の実施形態にかかわらず、循環型フィルタ以外の手段で、波形(例えば、AW1)の振幅変化を求めるようにしてもよい。
例えば、ある標本点から一定時間までのすべての標本点において、振幅値の絶対値の総和をとり、これを各々標本点ごとに求めた系列を包絡線として用いてもよい。
また、上記第3の実施形態では、基準となる記憶されていた包絡値と最新の包絡値とを比較しているが、これらの包絡値に有効範囲を設定してもよい。例えば、判定器52内に記憶しておいた音声消失直前の包絡値を最新の包絡値で除算した減衰率の逆数が1.001未満であれば振幅調整を終了するようにしてもよい。
さらに、上記第1〜第3の実施形態では、音声消失直後の音声データ(その復号結果(例えば、前記DC13))に対して調整方法を実行するようにしたが、調整方法をどの音声データに対して実行するかは、使用する差分量子化の手順、および装置の構成に依存して決まる。
例えば、差分量子化が、ある区間の振幅値に関する量子化で、その前の区間の振幅値からの変化量を量子化するものである場合には、上記第1〜第3の実施形態のように音声消失が発生した直後の音声データに対して調整方法を実行するものであってよいが、ある区間の振幅値に関する量子化で、その後の区間の振幅値への変化量を量子化する場合などには、音声消失直前の音声データに対して、調整方法を実行することが必要となる可能性がある。
また、上記第1〜第3の実施形態では、パケット損失(音声消失)が発生したときに調整器(12,81)が機能する機会を与え、必要に応じて、振幅調整を行わせたが、パケット損失が発生していないときにも振幅調整を行うことができる可能性がある。
例えば、あるパケット(フレーム)について伝送誤りの発生を検出した場合などに、調整器(12,81)が機能する機会を与えるようにしてもよい。パケットを受信することはできても、伝送誤りが検出された場合には、そのパケット中の音声データが壊れていて、上述した極端な離散値(振幅値)が出現する可能性があるからである。
なお、上記第1〜第3の実施形態では、音声通信を例に説明したが、本発明は、音声通信以外のリアルタイム通信に適用できる可能性がある。例えば、動画像データの通信などに本発明を適用してもよい。
また、本発明を適用する通信プロトコルは、上述したIPプロトコルに限定する必要はないことは当然である。
以上の説明では主としてハードウエア的に本発明を実現したが、本発明はソフトウエア的に実現することも可能である。
第1〜第3の実施形態で使用する通信端末の主要部の構成例を示す概略図である。 第1および第2の実施形態の通信端末に含まれる調整器の構成例を示す概略図である。 第1の実施形態で使用する通信端末に含まれる総和算出器の構成例を示す概略図である。 第2の実施形態で使用する通信端末に含まれる総和算出器の構成例を示す概略図である。 第3の実施形態で使用する通信端末に含まれる調整器の構成例を示す概略図である。 第3の実施形態で使用する通信端末に含まれる包絡線算出器の構成例を示す概略図である。 第1〜第3の実施形態にかかる通信システムの全体構成例を示す概略図である。 第1〜第3の実施形態の動作説明図である。
符号の説明
11…復号器、12…調整器、13…補間器、14…消失判定器、21…総和算出器、22…判定器、23…補正器、31…正負判定器、32…総和積算器、33…正数総和積算器、34…負数総和積算器、70…通信システム、71…ネットワーク、72,73…通信端末、P11〜P26…標本点、PK11〜PK13…パケット(音声フレーム)。

Claims (9)

  1. 送信側で、時間的な先後関係にある複数の標本値の相対的な相違に基づく値を量子化して、量子化結果に応じて時系列に生成される生成データを分割し、分割結果を所定の伝送単位信号に収容して送信したものを受信する受信装置において、
    前記伝送単位信号に収容されていた生成データの復号結果である標本値が示す信号波形の振幅の値において、所定以上の変動の出現を判定した場合に振幅調整を要と判定する調整要否判定手段と、
    当該調整要否判定手段から振幅調整不要の判定結果が出た場合、前記信号波形を透過的に通過させ、振幅調整要の判定結果が出た場合には、所定の振幅調整処理を実行し前記信号波形の振幅を調整した上で通過させる振幅調整手段とを備えたことを特徴とする受信装置。
  2. 請求項1の受信装置において、
    前記調整要否判定手段は、
    前記信号波形の振幅を示す前記復号結果の総和を算出する振幅総和算出部と、
    当該振幅総和算出部が算出した総和を、予め設定した第1のしきい値と比較し、その比較結果により、前記算出した総和の絶対値が前記第1のしきい値を超えるときを振幅調整要とする第1の判定実行部とを備えたことを特徴とする受信装置。
  3. 請求項1の受信装置において、
    前記調整要否判定手段は
    前記信号波形の振幅を示す前記復号結果のうち正の値を持つものの総和を算出する正数振幅総和算出部と、
    前記信号波形の振幅を示す前記復号結果のうち負の値を持つものの総和を算出する負数振幅総和算出部と、
    前記正数振幅総和算出部が算出した総和および前記負数振幅総和算出部が算出した総和の絶対値の何れか一方が、予め定めた第2のしきい値より大きく、他方が予め定めた第3のしきい値より小さい場合を振幅調整要とする第2の判定実行部とを備えたことを特徴とする受信装置。
  4. 請求項1の受信装置において、
    前記調整要否判定手段は、
    前記信号波形の振幅を示す前記復号結果のうち正の値を持つものの個数を算出する正個数算出部と、
    前記信号波形の振幅を示す前記復号結果のうち負の値を持つものの個数を算出する負個数算出部と、
    当該正個数算出部が算出した個数と負個数算出部が算出した個数の差分を求め、前記差分の絶対値を予め設定した第4のしきい値と比較し、前記差分の絶対値が予め定めた第4のしきい値を超える場合に振幅調整要とする第3の判定実行部とを備えたことを特徴とする受信装置。
  5. 請求項1の受信装置において、
    前記調整要否判定手段は、
    前記信号波形の振幅を示す前記復号結果に基づいて信号波形の包絡線を算出する包絡線算出部と、
    当該包絡線算出部が算出した包絡線を、それ以前に算出しておいた基準包絡線と比較し、前記包絡線が基準包絡線を越える場合を振幅調整要とする第4の判定実行部とを備えたことを特徴とする受信装置。
  6. 請求項1の受信装置において、
    前記振幅調整手段は、
    前記信号波形の波形軸を移動することによって振幅調整を実行する第1の振幅調整実行部、
    前記信号波形の振幅の絶対値を所定の基準振幅値未満にすることによって振幅調整を実行する第2の振幅調整実行部、または、
    付与された減衰率で、前記信号波形の振幅を減衰させることによって振幅調整を実行する第3の振幅調整実行部のいずれかを備えたことを特徴とする受信装置。
  7. 請求項1の受信装置において、
    1つの前記伝送単位信号に収容されてきた生成データを単位として、前記振幅調整処理を実行する場合、時系列に受信される前記伝送単位信号が欠損すると、欠損した伝送単位信号に対応する生成データの直後の区間を、前記振幅調整処理の対象とすることを特徴とする受信装置。
  8. 請求項5の受信装置において、
    時系列に受信される前記伝送単位信号が欠損すると、欠損した伝送単位信号に対応する生成データの直前の生成データに関する前記信号波形から、前記基準包絡線を算出することを特徴とする受信装置。
  9. 送信側で、時間的な先後関係にある複数の標本値の相対的な相違に基づく値を量子化して、量子化結果に応じて時系列に生成される生成データを分割し、分割結果を所定の伝送単位信号に収容して送信したものを受信する受信方法において、
    調整要否判定手段が、前記伝送単位信号に収容されていた生成データの復号結果である標本値が示す信号波形の振幅の値において、所定以上の変動の出現を判定した場合に振幅調整を要と判定し、
    振幅調整手段が、当該調整要否判定手段から振幅調整不要の判定結果が出た場合、前記信号波形を透過的に通過させ、振幅調整要の判定結果が出た場合には、所定の振幅調整処理を実行し前記信号波形の振幅を調整した上で通過させることを特徴とする受信方法。
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