JP3076086B2 - 音声合成装置用ポストフィルタ - Google Patents

音声合成装置用ポストフィルタ

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JP3076086B2
JP3076086B2 JP03158670A JP15867091A JP3076086B2 JP 3076086 B2 JP3076086 B2 JP 3076086B2 JP 03158670 A JP03158670 A JP 03158670A JP 15867091 A JP15867091 A JP 15867091A JP 3076086 B2 JP3076086 B2 JP 3076086B2
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    • G10L19/04Speech or audio signals analysis-synthesis techniques for redundancy reduction, e.g. in vocoders; Coding or decoding of speech or audio signals, using source filter models or psychoacoustic analysis using predictive techniques
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声合成装置に係わ
り、特にメロディ等音声以外の音を劣化させないで再生
する音声合成装置用ポストフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮及び符号化された音声を再
生する音声合成装置には、合成された音声の品質を高め
るために音声合成装置用ポストフィルタ(以下、ポスト
フィルタと称する)が用いられている。
【0003】このポストフィルタは、聴覚のマスキング
特性を利用したノイズシェ―ピング機能を実現するため
の一手段であり、コ−ド・エキサイテド・リニア・プレ
ディクション(Code-Excited Linear Prediction)(以
下、CELPと称する)等の符号化方法を用いた音声合
成装置に使用されている。
【0004】ノイズシェ―ピングとは、本来はほぼ平坦
となる合成音声と原音との間で生ずる誤差信号のスペク
トル形状を、原音のスペクトル形状に近くなるように処
理して、スペクトルの谷間での原音と誤差とのエネルギ
―差を広げて、マスキングによりノイズの知覚を抑える
機能をいう。
【0005】上述のポストフィルタは、通常、音声合成
装置の復号化器の直後に配置されている。
【0006】一般に、ポストフィルタの伝達関数H
(z)は、次式で表される。
【0007】
【数1】
【0008】ここで、1/P(z)は復号化器で使われ
るスペクトル包絡合成フィルタの伝達関数であり、分母
のP(z)は短期フイルタ、スペクトル包絡予測フィル
タまたは逆フィルタと呼ばれる(以下、逆フィルタと称
する)。
【0009】
【数2】
【0010】ここで、αi は、iを正の整数とするi次
線形予測係数である(pを正の整数とすると予測次数は
pで表される)。この逆フィルタP(z)のスペクトル
のピ―ク部分(フォルマント)の帯域を広げた特性を持
つものが、P′(z)、P″(z)であり、P′(z)
の方がP″(z)よりフォルマントの帯域の広げ方が大
きい。
【0011】上記フイルタにより、復号化器の直後の合
成音声は、フォルマントが少し強調されて、原音との誤
差のスペクトルもこのフォルマント部分にエネルギ―が
集まって誤差スペクトルの形状が原音のスペクトル形状
に近付く。
【0012】一般的なP′(z)、P″(z)は、次式
でそれぞれ表される。
【0013】
【数3】
【0014】
【数4】
【0015】上記の関係式は、例えば、ジェ−・エイチ
・チェイン及びエイ・ガ−ショによる「アダプティブ・
ポストフィルタを用いた48800bpsにおける実時間ベクト
ルAPCスピ−チ・コ−ディング」,アコ−スティッ
ク、スピ−チ及びシグナルプロセシング・IEEEインタ−
ナショナル・カンファレンス・プロシ−ディングズ,p
p.51.3.1-51.3.4,1987年4月,(J. H. Chain ,A.Ger
sho,“Real-Time Vector APC Speech Coding at 48800
bps with Adaptive Postfilter”,Proc. IEEE Int. C
onf. on Acoustics, Speech and Signal Processing,p
p.51.3.1-51.3.4,April ,1987)に示されている。
【0016】このポストフィルタを用いる音声合成装置
の復号化方法は、一定時間(通常、フレ―ムと呼ぶ)ご
とに、線形予測係数を受け取り、場合によってはフレ―
ムを分割して(分割した区間をサブフレ―ムと呼ぶ)サ
ブフレ―ムごとにフレ―ム単位で受け取った線形予測係
数を補間し、この補間した線形予測係数を用いて音声を
合成する。
【0017】なお、ポストフィルタの係数は補間した線
形予測係数から求められと共に、ポストフィルタの利得
は線形予測係数により変化する。
【0018】上述したポストフィルタは、利得により増
幅または減衰した合成音声のエネルギ―をポストフィル
タに通す前と同じ状態にするために、実際には自動利得
制御(オ−トマティック・ゲイン・コントロ−ル(Auto
maticGain Control),以下、AGCと称する)機能を
有している。
【0019】次に、上記AGC機能を実現する一方法を
述べる。
【0020】この方法は、アイ・エイ・ジャ−ソン及び
エム・エイ・ジャイスクによる「 8kbpsにおけるベクト
ル・サム・エキサイティド・リニア・プレディクション
(VSELP)・スピ−チ・コ−ディング」,アコ−ス
ティック、スピ−チ及びシグナルプロセシング・IEEEイ
ンタ−ナショナル・カンファレンス・プロシ−ディング
ズ,pp.461-464,1990年4月,(I.A. Gerson ,M.A.Ja
isuk,“Vector Sum Excited Linear Prediction (VSEL
P) Speech Coding at 8kbps ”,Proc. IEEE Int. Con
f. on Acoustics,Speech and Signal Processing,pp.
461-464,April,1990)に示されている。
【0021】この方法は、まず、スケ―リングファクタ
Sを求め、求まったスケ―リングファクタSをポストフ
ィルタ通過直後の信号に掛けることにより、サブフレ―
ムまたはフレ−ム内のポストフイルタ通過前後のエネル
ギ―を求める。そして、サブフレ―ム(フレ−ム)内の
ポストフイルタ通過前後のエネルギ―の平方根の比を仮
のスケ―リングフアクタS′として求める。
【0022】仮のスケ―レングフアクタS′をそのまま
AGCに利用すると、サブフレ―ム(フレ−ム)によっ
て仮のスケ―リングファクタS′が大きく異なる場合が
あるので隣接するサブフレ―ム(フレ−ム)の境界で合
成音声の不連続性が生じる。不連続性が生じると、不連
続性が生じた箇所で合成音声に雑音が知覚されてしまう
ので、仮のスケ―リングファクタS′を1次低域通過フ
イルタにかけて、徐々にスケ―リングフィルタを変えて
使用する。この関係を次式に示す。
【0023】
【数5】
【0024】ここで、n(nは正の整数)はサブフレ―
ム(フレ−ム)内でのサンプリング時点、N(Nは正の
整数)はサブフレ―ム(フレ−ム)内のサンプル数であ
り、S(0)を求めるときの右辺のS(-1)は前サブフ
レ―ム(前フレ−ム)のS(N-1)とする。スケ―リン
グファクタS(n)の急激な変動を抑えるため、定数ζ
は通常、1に近い値を取る。
【0025】各種電話サ―ビスでは、保留時にメロディ
を流したり、ダイヤリングにデュアル・ト−ン・マルチ
・フリクエンシ(Dual Tone Multi-Frequency)(以下、
DTMFと称する)信号を用いていおり、上述したAG
C機能付きのポストフィルタを再生側に備えているVS
ELPの符号化方法を用いた音声合成装置が電話に用い
られるとき、メロディ等のト―ン信号も音声と同様に再
生処理を行う。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の音声合成装置では、ト―ンの変り目や無音からの立上
り部分で線形予測係数の値が大きく異なることがあり、
同時にポストフィルタの利得も大きく変化する。このよ
うな場合には、サブフレ―ム(フレ−ム)の開始時点付
近から、ポストフィルタによってト―ン信号の振幅が増
大することがあり、このときに仮のスケ―リングファク
タS′が、前のサブフレ―ム(フレ−ム)よりもかなり
小さくなるが、実際のスケ―リングファクタS(n)の
nが小さい時点では、スケ―リングファクタS(n)が
仮のスケ―リングファクタS′と大きく値が異なってし
まうために、スケ―リングファクタS(n)ではト―ン
信号の増大した振幅を抑えきれなくなる。
【0027】この例を図2に示す。図2(a)は音声合
成装置のポストフィルタを通す直前の合成ト−ン信号、
(b)、(c)はポストフィルタ通過後の合成ト−ン信
号で、(b)はAGC前、(c)はAGC後の波形であ
る。(d)は(c)におけるAGCのスケ−リングファ
クタS(n)と仮のスケ−リングファクタS′を示す。
ポストフィルタにより、(b)のように振幅が(a)に
比べ急激に増大した時、(d)のように仮のスケ−リン
グファクタS′がサブフレ−ム又はフレ−ムの開始点n
=0でのスケ−リングファクタS(0)と大きく異なっ
ており、スケ−リングファクタS(n)が仮のスケ−リ
ングファクタS′に近付くのに時間がかかるため、
(b)の増大した振幅はAGCは抑えきれないため
(c)のように振幅が大きく変化した波形になってしま
う。
【0028】合成信号の振幅が大きくなると振幅値がD
/A変換できる範囲を超えてしまう場合があり、このと
きに大きな「ポツ」という音が聞えてしまい、また、D
/A変換の範囲内であっても合成信号の波形は原音の波
形より大きく異なってしまうので合成信号の品質が劣化
するという問題点がある。
【0029】本発明は、上述した従来の音声合成装置に
おける問題点に鑑み、合成信号の品質の劣化を防止でき
る音声合成装置用ポストフィルタを提供する。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成信号をフ
ィルタリングするフィルタリング手段と、合成信号及び
フィルタリング手段からの出力信号のエネルギーの平方
根の比に基づいて仮のスケーリング係数S’を算出し、
また実際のスケーリング係数S(n)をも算出する係数
算出手段と、仮のスケーリング係数S’と前のサブフレ
ーム或いはフレーム終端におけるスケーリング係数S
(N−1)との比{S’/S(N−1)}を所定の閾値と
比較する振幅検出手段と、出力信号と実際のスケーリン
グ係数S(n)との積を算出する演算手段とを備えてい
る音声合成装置用ポストフィルタであって、ここで、実
際のスケーリング係数S(n)と仮のスケーリング係数
S’との関係は以下の式で表され、 S(n)=ζS(n)+(1−ζ)S’ ここで、0<ζ<1,n=0,1,…,N−1であり、
(nは正の整数)はサブフレーム或いはフレーム内での
サンプリング時点、 N(Nは正の整数)はサブフレーム
或いはフレーム内のサンプル数、 ζは変数であり、振幅
検出手段の比較の結果、仮のスケーリング係数S’と前
のサブフレーム或いはフレーム終端におけるスケーリン
グ係数S(N−1)との比{S’/S(N−1)}が所定
の閾値より小さいときに、係数算出手段が変数ζを0ま
たは0に近い値に設定することを特徴とする音声合成装
置用ポストフィルタ によって達成される。
【0031】
【作用】本発明の音声合成装置用ポストフィルタによれ
ば、フィルタリング手段は合成信号をフィルタリング
し、係数算出手段は合成信号及びフィルタリング手段か
らの出力信号のエネルギーの平方根の比に基づいて仮の
スケーリング係数S’を算出し、また実際のスケーリン
グ係数S(n)をも算出し、振幅検出手段は仮のスケー
リング係数S’と前のサブフレーム或いはフレーム終端
におけるスケーリング係数S(N−1)との比{S’/
S(N−1)}を所定の閾値と比較し、演算手段は出力
信号と実際のスケーリング係数S(n)との積を算出す
る。ここで、実際のスケーリング係数S(n)と仮のス
ケーリング係数S’との関係は以下の式で表され、 S(n)=ζS(n)+(1−ζ)S’ ここで、0<ζ<1,n=0,1,…,N−1であり、
(nは正の整数)はサブフレーム或いはフレーム内での
サンプリング時点、 N(Nは正の整数)はサブフレーム
或いはフレーム内のサンプル数、 ζは変数であり、振幅
検出手段の比較の結果、仮のスケーリング係数S’と前
のサブフレーム或いはフレーム終端におけるスケーリン
グ係数S(N−1)との比{S’/S(N−1)}が所定
の閾値より小さいときに、係数算出手段が変数ζを0ま
たは0に近い値に設定する。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の音声合成装置
用ポストフィルタにおける実施例を詳述する。
【0033】図1は、本発明の音声合成用ポストフィル
タにおける一実施例の構成を示す。図1のポストフィル
タ10は、合成信号をフィルタリングする手段であるフィ
ルタリング部11、フィルタリング部11の係数を求める係
数計算部12、フィルタリング部11の出力とフィルタリン
グ部11を通る前の信号とのエネルギ―を計算してスケ―
リング係数(以下、スケ―リングフアクタと称する)を
求める係数算出手段であるスケ―リングファクタ計算部
13、AGCでフィルタリング部11の出力信号の振幅を検
出する振幅検出手段である振幅検出部14、フィルタリン
グ部11の出力信号とスケ―リングファクタ計算部13から
送られてきたスケ―リングファクトとの積を算出する演
算手段である乗算器15によって構成されている。
【0034】なお、AGCの機能はスケ―リングファク
タ計算部13、振幅検出部14及び乗算器15によって実現さ
れる。
【0035】次に、上記各構成部分を詳述する。
【0036】フィルタリング部11は、入力信号のスペク
トルピ―クを強調させる伝達関数を有する。
【0037】係数計算部12は、フィルタリング部11のフ
ィルタ係数を線形予測係数から算出する。なお、フィル
タ係数はサブフレ―ムまたはフレ−ム単位で更新され
る。
【0038】スケ―リングファクタ計算部13は、フィル
タリング部11で増幅または減衰した信号のエネルギ−を
フィルタリング部11を通す前のエネルギ−とほぼ等しく
するためのスケ―リングファクタを計算する。
【0039】振幅検出部14は、スケ―リングファクタ計
算部13のサンプル時点nごとに変化するスケ―リングフ
ァクタの速度を制御し、通常のAGCではフィルタリン
グ部11の出力信号の振幅の増大を抑えきれない場合でも
この振幅の増大を押え込むように構成されている。
【0040】振幅検出部14は、ト―ン信号の立上り部分
等を再生するときなどにおいて、フィルタリング部11の
出力信号の振幅が増大したときに、通常のAGCにより
増大した振幅を抑えられるかどうかを検出する。
【0041】スケ―リングファクタ計算部13では、振幅
検出部14の判定結果より、低域通過フィルタの変数ζを
変える。そして、仮のスケ―リングファクタS′を1次
の低域通過フィルタ(図示省略)に掛けて、実際のスケ
―リングファクタS(n)を次式により求める。
【0042】
【数6】
【0043】このスケ―リングファクタS(n)をサン
プル時点n(nは正の整数)ごとに乗算器15に送る。
【0044】次に、図3を参照して、上記音声合成用ポ
ストフィルト動作、特にスケ―リングファクタを求める
ときの動作を説明する。
【0045】まず、サブフレ―ム(フレ−ム)の開始時
に、フィルタリング部11の入出力信号のサブフレ―ム
(フレ−ム)内のエネルギ―(各信号のサブフレ―ム
(フレ−ム)内の振幅の2乗和)を求め、(入力信号の
エネルギ―)/(出力信号のエネルギ―)の平方根を計
算することにより仮のスケ―リングファクタS′を求め
(ステップS1)、スケ―リングファクタ計算部13で仮
のスケ―リングファクタS′が求められた時点で、この
仮のスケ―リングファクタS′と前サブフレ―ム(フレ
−ム)終端のスケ―リングファクタS(N-1)との比
{S′/S(N-1)}を計算して、比{S′/S(N-
1)}と閾値θとが関係式{S′/S(N-1)}<θを
満足するか否か判定し(ステップS2)、上記ステップ
S2でYESのときには、振幅が増大しても通常のAG
Cではこの増大した振幅を抑えきれないと判定する(ス
テップS3)。即ち、仮のスケ―リングファクタS′
が、前サブフレ―ム(前フレ−ム)終端のスケ―リング
ファクタS(N-1)よりある程度小さいときに、1に近
い値を有する変数ζを持つ上記スケ―リングファクタの
低域通過フイルタでは、スケ―リングファクタS(n)
が、仮のスケ―リングファクタS′に近付くのに時間が
かかってしまうのでサブフレ―ム(フレ−ム)の前部で
は増大した振幅をS′よりも大きいS(n)では抑えき
れないとみなす。即ち、振幅検出部14の検出結果によ
り、出力信号の増大した振幅を抑えきれないと判定した
ときには変数ζを0または0に近い値に設定し(ステッ
プS4)、スケ―リングファクタS(n)を計算する
(ステップS5)。n=0またはnが小さい時点でスケ
―リングファクタS(n)は仮のスケ―リングファクタ
S′の値になるので、AGCは増大した振幅を抑えるこ
とができる。
【0046】上記ステップS2でNOの場合には、フィ
ルタリング部11の出力信号の振幅が振幅の増大をAGC
で抑えきると判定し(ステップS6)、変数ζを1に近
い値に設定して(ステップS7)、上記ステップS5に
示すようにスケ―リングファクタS(n)を計算する。
従って、スケ―リングファクタS(n)を緩やかに変え
ることにより、隣接するサブフレ―ム(フレ−ム)の境
界でのAGC後の信号の不連続性をなくす。
【0047】これにより、AGC後の信号のサブフレ―
ム(フレ−ム)の境界での不連続性による雑音が聞こえ
る恐れがある。しかし、振幅を抑えなかったときの信号
をポストフィルタの出力の後にあるD/A変換器(図示
省略)において、ディジタル信号からアナログ信号に変
換するときの信号の振幅がD/A変換できる範囲を超え
てしまうことによって発生する雑音に比べれば、サブフ
レ―ム(フレ−ム)の境界での不連続性による雑音が与
える信号の聴覚的な品質の劣化は、非常に小さい。
【0048】また、振幅検出部14において、一旦、通常
のAGCを行って、フィルタリング部11に入力する前の
信号との振幅を比較し、AGCにより振幅が抑えきれな
かったかどうかを判定する方法もある。
【0049】図4は、上述したポストフィルタ10を備え
た音声合成装置16と音声合成装置16の入力信号を作成す
る音声符号化装置17を示す。
【0050】音声符号化装置17では、音声やその他の信
号を変換して符号化する。ここで用いる符号化方法とし
ては、線形予測係数を用いたCELP系符号化等の、フ
レ―ム単位で線形予測係数を求め、線形予測係数(反射
係数)等の他のパラメ―タを他の情報と共に符号化する
方法を考える。
【0051】音声符号化装置17で作成された符号は、チ
ャンネル18を通して音声合成装置16に送られる。ここ
で、チャンネル18とは、無線系や有線系の伝送路または
符号を一旦蓄えられる蓄積系の記憶装置をいう。
【0052】音声合成装置16は、復号化部19で、チャン
ネル18を通して送られてきた符号を復号化し、線形予測
係数や他の情報を得てこれら情報に基づいて音声等の信
号を合成し、ポストフィルタ10により合成信号の品質を
改善して、外部に合成信号を送る。ポストフィルタ10
は、フレ―ムまたはフレ―ムを分割したサブフレ―ムの
開始時に線形予測係数を受け取る。なお、サブフレ―ム
の場合には、線形予測係数はすでに補間されている。
【0053】
【発明の効果】本発明の音声合成装置用ポストフィルタ
は、合成信号をフィルタリングするフィルタリング手段
と、合成信号及びフィルタリング手段からの出力信号
エネルギーの平方根の比に基づいて仮のスケーリング係
S’を算出し、また実際のスケーリング係数S(n)
をも算出する係数算出手段と、仮のスケーリング係数
S’と前のサブフレーム或いはフレーム終端におけるス
ケーリング係数S(N−1)との比{S’/S(N−
1)}を所定の閾値と比較する振幅検出手段と、出力信
号と実際のスケーリング係数S(n)との積を算出する
演算手段とを備えている音声合成装置用ポストフィルタ
であって、ここで、実際のスケーリング係数S(n)と
仮のスケーリング係数S’との関係は以下の式で表さ
れ、 S(n)=ζS(n)+(1−ζ)S’ ここで、0<ζ<1,n=0,1,…,N−1であり、
(nは正の整数)はサブフレーム或いはフレーム内での
サンプリング時点、 N(Nは正の整数)はサブフレーム
或いはフレーム内のサンプル数、 ζは変数であり、振幅
検出手段の比較の結果、仮のスケーリング係数S’と前
のサブフレーム或いはフレーム終端におけるスケーリン
グ係数S(N−1)との比{S’/S(N−1)}が所定
の閾値より小さいときに、係数算出手段が変数ζを0ま
たは0に近い値に設定する ので、スケーリング係数を出
力信号の振幅を抑えられる値に変更でき、その結果、合
成信号の振幅増大による品質劣化をなくすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声合成用ポストフィルタにおける一
実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】通常のAGC機能で生じるポストフィルタによ
る振幅増大とスケ―リングファクタSの関係を示す図で
ある。
【図3】図1の音声合成用ポストフィルタを動作を説明
するためのフロ−チャ−トである。
【図4】図1の音声合成用ポストフィルトを備えた音声
合成装置及び音声合成装置の入力信号を作成する音声符
号化装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 音声合成用ポストフィルタ 11 フィルタリング部 12 係数計算器 13 スケ―リングファクタ計算部 14 振幅検査部 15 乗算器 16 音声合成装置 17 音声符号化装置 18 チャンネル 19 復号化部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成信号をフィルタリングするフィルタ
    リング手段と、前記合成信号及び前記フィルタリング手
    段からの出力信号のエネルギーの平方根の比に基づいて
    仮のスケーリング係数S’を算出し、また実際のスケー
    リング係数S(n)をも算出する係数算出手段と、前記
    仮のスケーリング係数S’と前のサブフレーム或いはフ
    レーム終端におけるスケーリング係数S(N−1)との
    比{S’/S(N−1)}を所定の閾値と比較する振幅検
    出手段と、前記出力信号と前記実際のスケーリング係数
    S(n)との積を算出する演算手段とを備えている音
    合成装置用ポストフィルタであって、 ここで、実際のスケーリング係数S(n)と仮のスケー
    リング係数S’との関係は以下の式で表され、 S(n)=ζS(n)+(1−ζ)S’ ここで、0<ζ<1,n=0,1,…,N−1であり、 n(nは正の整数)はサブフレーム或いはフレーム内で
    のサンプリング時点、 N(Nは正の整数)はサブフレーム或いはフレーム内の
    サンプル数、 ζは変数であり、 前記振幅検出手段の比較の結果、前記仮のスケーリング
    係数S’と前記前のサブフレーム或いはフレーム終端に
    おけるスケーリング係数S(N−1)との比{S’/S
    (N−1)}が所定の閾値より小さいときに、前記係数
    算出手段が前記変数ζを0または0に近い値に設定する
    ことを特徴とする音声合成装置用ポストフィルタ
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