JP4135212B2 - 繊維強化セラミックスとその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化セラミックスとその製造方法に係わり、特にセラミックス基複合材料を金属と結合する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス基複合材料は、セラミックスに繊維(例えば、炭素繊維等)を複合させたものである。このセラミックス基複合材料からなる部品は、極めて高温で使用されるものである。従来、セラミックス基複合材料からなる部品と金属製部品とを混用する場合には、これらを相互にはめ合わせる等の手段が用いられていた。また、このはめ合わせの際に、各々の部品の応力を緩和するために、バネ等を介してはめ合わせる等の工夫がなされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようにセラミックス基複合材料からなる部品と金属製部品とをはめ合わせることにより混用する技術では、シール性が悪いという問題点がある。常温においてある程度のシール性を確保してはめ合わせたとしても、熱膨張係数がセラミックス基複合材料と金属とで相異するため、高温になる程シール性が低下する。したがって、高温の使用環境においては、セラミックス基複合材料からなる部品と金属製部品とを混用することはこれまでに殆ど行われていなかったのが現状である。
【0004】
一方、セラミックス基複合材料からなる部品を金属製部品と接合することによりシール性を確保することが可能であるが、セラミックス基複合材料は溶融金属に対するぬれ性が悪いため接合が極めて困難である。例えば、蒸着によってセラミックス基複合材料からなる部品に金属を接合しようとしても、ぬれ性が悪く結合が低いため接合できない。
【0005】
例えば、ロケット等の燃焼器を構成する部品には、高温に対する耐性が要求されると共に、燃焼ガスが発生する関係上、シール性をも要求される。しかし、上述の理由から、ロケット等の燃焼器を構成する部品にセラミックス基複合材料からなる部品を金属製部品と混用することはできなかった。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、セラミックス基複合材料と金属とをシール性良く結合させることが可能な繊維強化セラミックスとその製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、繊維強化セラミックスに係わる手段として、セラミックス母材中に強化用繊維が配向された繊維強化セラミックスにおいて、強化用繊維間にセラミックスを付着固化させた部位と、強化用繊維間に空隙を残存させるようにセラミックスを付着固化させ、その空隙に金属を付着固化させた金属結合部位とを備えるという手段を採用する。
【0008】
また、本発明では、繊維強化セラミックスの製造方法に係わる手段として、セラミックス母材中に強化用繊維が配向された繊維強化セラミックスの製造方法であって、所定部位の強化用繊維間に空隙を残存させるように前記強化用繊維にセラミックスを付着固化させる工程と、前記空隙に金属を付着固化させる工程とを備えるという手段を採用する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係わる繊維強化セラミックスとその製造方法の一実施形態について説明する。
【0010】
図1は、本発明の繊維強化セラミックスの一片を示す斜視図である。この図に示す繊維強化セラミックスでは、強化用繊維として、一方向に延在する繊維1aとそれに直交する方向に延在する繊維1bとを交互に積層した二次元織物1を使用している。繊維1a,1bには、炭素繊維や炭化珪素繊維(SiC)等が適用される。
【0011】
本発明の繊維強化セラミックスは、上記二次元織物1にセラミックスを緊密に蒸着させた部位Aと、二次元織物1の各繊維1a,1b間に空隙を残存させるようにセラミックスを蒸着させ、その空隙に溶融金属を流し込んで固化させた金属結合部位Bとを備えている。
【0012】
この繊維強化セラミックスでは、二次元織物1内に残存する入り組んだ空隙に金属が入り込んで固まっているので、セラミックス母材2と金属母材3とが絡み合って結合している。このように繊維強化セラミックスの一部が金属に置換されたことにより、繊維強化セラミックスに結合される金属部品との物性の差を少なくすることができ、熱応力を緩和することができ、しかもその金属部品を直接金属接合部位Bに溶接等により結合することができ、結合部のシール性を向上させることができる。金属母材3には、繊維強化セラミックスの使用環境に鑑みればチタン(Ti)等が好ましいが、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等であっても良い。
【0013】
続いて、本発明に係わる繊維強化セラミックスの製造方法について説明する。
本発明の繊維強化セラミックスの製造方法は、金属接合部位Bの各繊維1a,1b間に空隙を残存させるように二次元織物1にセラミックスを蒸着させる工程と、その空隙に金属を流し込んで固化させる工程と、を備えている。
【0014】
セラミックス母材2中に強化用繊維1a,1bが配向された繊維強化セラミックスを製造するには、強化用繊維1a,1bからなる織物(ここでは二次元織物1)に対し、CVD法(化学蒸着法)等を用いてセラミックスを緊密に蒸着させる手段が用いられる。金属接合部位Bの各繊維1a,1b間に空隙を残存させる手段としては、金属接合部位Bにマスキングをしてセラミックスを蒸着しにくくする方法や、二次元織物1に温度勾配を持たせて金属接合部位Bにセラミックスを蒸着しにくくする方法等が採用される。マスキング材としては、例えばカーボンを使用し、マスキングをするタイミングはセラミックスの蒸着前であっても蒸着中であっても良い。
【0015】
この工程を終了した金属接合部位Bでは、強化用繊維1a,1bの表面層にのみセラミックス母材2が図1のように形成されており、セラミックス母材2には入り組んだ空隙ができている。この空隙に溶融金属を流し込めば容易に金属が空隙の隅々に入り込み、その状態で金属を固化させればセラミックス母材2と金属母材3とが絡み合って結合されることになる。この空隙に金属を付着固化させる手段としては、金属を溶射する方法や、粉末状の金属を充填して加熱溶解する方法等を使用することもできる。
【0016】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図2は、本発明の繊維強化セラミックスの強化用繊維の一部を示す斜視図である。この図に示す強化用繊維は、X方向に延在する繊維1aとそれに直交するY方向に延在する繊維1bとを積層し、それらに直交するZ方向に延在する繊維1cで縫い合わた三次元織物1Aである。強化用繊維としてこの三次元織物1Aを使用しても、本発明の繊維強化セラミックスの製造方法を使用することにより、繊維1a,1b,1c間にセラミックスを付着固化させた部位と、その空隙に金属を付着固化させた部位と、を備えた繊維強化セラミックスを製造することができる。なお、強化用繊維は、上述した二次元織物1や三次元織物1Aに限定されるものではなく、種々の構造のものを使用することができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係わる繊維強化セラミックスとその製造方法では、強化用繊維内に残存する入り組んだ空隙に金属が入り込んで固まっているので、セラミックス母材と金属母材とが絡み合って結合しているので、繊維強化セラミックスに結合される金属部品との物性の差を少なくすることができ、熱応力を緩和することができ、しかもその金属部品を直接金属結合部位に溶接等により結合することができ、結合部のシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によって製造された繊維強化セラミックスの一部を示す斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態に適用される強化用繊維の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1……二次元織物
1A……三次元織物
1a,1b,1c……繊維
2……セラミックス母材
3……金属

Claims (2)

  1. セラミックス母材中に強化用繊維が配向された繊維強化セラミックスの製造方法であって、
    所定部位の強化用繊維間に空隙を残存させるように前記強化用繊維にセラミックスを付着固化させる工程と、
    前記空隙に金属を付着固化させる工程と、を備え、
    前記強化用繊維にセラミックスを付着固化させる工程では、所定部位の強化用繊維にマスキングを施すことによりセラミックスが付着しにくくすることにより空隙を残存させる
    ことを特徴とする繊維強化セラミックスの製造方法。
  2. 蒸着によってセラミックスを強化用繊維に付着固化させる場合、所定部位の強化用繊維にマスキングを施すことに代えて、所定部位の強化用繊維に温度勾配を持たせることによってセラミックスが蒸着しにくくすることを特徴とする請求項1記載の繊維強化セラミックスの製造方法。
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