JP4134843B2 - 摩擦スポット接合方法および摩擦スポット接合装置 - Google Patents

摩擦スポット接合方法および摩擦スポット接合装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属板材を接合するために用いられる摩擦スポット接合方法およびその接合方法を使用する摩擦スポット接合装置に関する。
金属板材を接合するために用いられる摩擦スポット接合方法として、一般に、重ねられた複数の金属板材のうち、該金属部材の重ね方向一方側における一方の金属板材に対して回転ツールを当接させて、該重ねられた金属板材に対して、該金属部材の重ね方向他方側に向けて加圧力を付与すると共に該回転ツールの加圧軸心を中心とした回転力を付与するものがある。このものによれば、回転ツールの加圧と回転とにより、回転ツールと金属板材との間に摩擦熱が発生し、その摩擦熱により金属板材が軟化され、その金属板材内に回転ツールが進入されることになる。この回転ツールは、金属板材内における重ね面付近で塑性流動を引き起こすことになり、重ねられた金属板材は、その重ね面付近でスポット的に一体化することになる。
ところで、上記摩擦スポット接合方法においては、近時、摩擦接合を最適な条件で行って接合強度を向上させるべく、回転ツールの回転数と加圧力を段階的に変化させる多段階制御が採用される傾向にある。この多段階制御を行うものとしては、特許文献1に示すように、接合作業中、回転ツールの回転速度を、時間経過に伴って、高速回転、低速回転、高速回転とするものや、回転ツールの加圧力を、初期の高速回転時には高圧、中間部の中速回転時には中圧、終了部の低速回転時には低圧とするものが提案されている。
特開2003−117668号公報
しかし、上記多段階制御においては、回転ツールの加圧力と回転数とでは応答性能に差があるにもかかわらず、そのことを考慮することなく、回転ツールの加圧力と回転数とが変化されており、回転ツールの回転抵抗(回転負荷)が大きく変化するおそれがある。例えば加圧力と回転数の両方を低下させる場合において、同じ開始タイミングで、加圧力と回転数とを低下させた場合には、加圧力が瞬時に低下するのに対して回転数が未だ低下しきっていないことから、回転ツールと材料との間で滑りが生じ、回転ツールの回転抵抗が大きく変化することになる。このため、回転ツールの回転抵抗が大きく変化したときには、接合部の塑性流動が不安定なものとなり(流動部内に欠陥が生じたり、流動部周辺の界面のねじりが減少すること)、接合品質が低下するおそれがある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、その第1の技術的課題は、接合品質の安定化を図ることができる摩擦スポット接合方法を提供することにある。
第2の技術的課題は、上記摩擦スポット接合方法を使用する摩擦スポット接合装置を提供することにある。
前記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
重ねられた複数の板材のうち、重ね方向一方側における一方の板材に対して回転ツールを当接させて、該重ねられた複数の板材に、加圧力と、該回転ツールの加圧軸心を中心とした回転力とを、時間の経過に伴って段階的に変化させつつ付与することにより、重ねられた複数の板材をスポット的に接合する摩擦スポット接合方法において、
前記回転ツールの加圧力の変化を、該回転ツールの回転数の変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くなるように開始することにより、前記複数の板材に対する該回転ツールの回転負荷変動を抑制する構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2、4の記載の通りとなる。
前記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項3に係る発明)にあっては、
重ねられた複数の板材のうち、重ね方向一方側における一方の板材に対して回転ツールを当接させて、該重ねられた複数の板材に、加圧力と、該回転ツールの加圧軸心を中心とした回転力とを、時間の経過に伴って段階的に変化させつつ付与することにより、重ねられた複数の板材をスポット的に接合する摩擦スポット接合方法において、
前記回転ツールの加圧力の変化開始指令を、該回転ツールの回転数の変化開始指令時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くなるようにすることにより、前記複数の板材に対する該回転ツールの回転負荷変動を抑制する構成としてある。この請求項3の好ましい態様としては、請求項4の記載の通りとなる。
前記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項に係る発明)にあっては、
重ねられた複数の板材のうち、重ね方向一方側における一方の板材に対して回転ツールを当接させて、該重ねられた複数の板材に、加圧力と、該回転ツールの加圧軸心を中心とした回転力とを、時間の経過に伴って段階的に変化させつつ付与することにより、重ねられた複数の板材をスポット的に接合する摩擦スポット接合装置であって、
前記回転ツールの回転数を調整する回転数調整手段と、
前記回転ツールの加圧力を調整する加圧力調整手段と、
前記回転数調整手段が前記回転ツールの回転数を変化させると共に、前記加圧力調整手段が該回転ツールの加圧力を変化させるとき、該回転ツールの回転数の変化開始時点と該回転ツールの加圧力の変化開始時点との間に差をもたせて、前記複数の板材に対する該回転ツールの回転負荷変動を抑制する開始制御手段が備えられ、
前記開始制御手段が、前記回転ツールの加圧力の変化開始時点を、該回転ツールの回転数の変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くするように設定されている構成としてある。この請求項の好ましい態様としては、請求項以下の記載の通りとなる。
請求項に記載された発明によれば、回転ツールの加圧力の変化を、該回転ツールの回転数の変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くなるように開始することから、具体的に、回転ツールの急激な回転抵抗変化を抑制でき、接合部における塑性流動の不安定状態の解消を図って、接合品質の安定化を図ることができることになる。
しかも、回転ツールの回転負荷変動を抑制することから、回転ツールの耐久性の向上を図る観点からも好ましいものとなる。
請求項に記載された発明によれば、回転ツールの加圧力及び回転数の変化方向が、低下方向とされ、回転ツールの加圧力を所定の加圧力値へ低下させる変化を、該回転ツールの回転数を所定値へ低下させる変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数が所定値となる変化終了時点よりも早くなるように開始することから、回転ツールが材料に対して滑って該回転ツールの回転抵抗が急激に低下することが抑えられることになり、塑性流動の低下に基づく接合品質の低下を抑制できることになる。
請求項に記載された発明によれば、回転ツールの加圧力の変化開始指令を、該回転ツールの回転数の変化開始指令時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くなるようにすることから、検出し易い変化開始指令を捉えて、接合品質の安定化を図ることができ、現実的な対応を採ることができることになる。
請求項に記載された発明によれば、回転ツールの回転数又は加圧力の変化量が大きいほど、該回転ツールの加圧力の変化開始時点の遅れ量を大きくすることから、回転ツールの回転数の変化量が大きい場合又は加圧力の変化量が大きい場合であっても、回転ツールの回転抵抗の大きな変化が抑制され、的確に、接合品質の安定化を図ることができることになる。
請求項に記載された発明によれば、回転ツールの回転数を調整する回転数調整手段と、回転ツールの加圧力を調整する加圧力調整手段と、回転数調整手段が回転ツールの回転数を変化させると共に、加圧力調整手段が該回転ツールの加圧力を変化させるとき、該回転ツールの回転数の変化開始時点と該回転ツールの加圧力の変化開始時点との間に差をもたせて、複数の板材に対する該回転ツールの回転負荷変動を抑制する開始制御手段と、が備えられていることから、接合部における塑性流動の不安定状態が解消されて、接合品質の安定化を図ることができることになる。
また、開始制御手段が、回転ツールの加圧力の変化開始時点を、該回転ツールの回転数の変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くするように設定されていることから、回転ツールの急激な回転抵抗変化を抑制して接合品質の安定化を図ることができることになり、前記請求項に係る方法を使用する摩擦スポット接合装置を提供できることになる。
請求項に記載された発明によれば、回転ツールの加圧力及び回転数の変化方向が、低下方向とされ、開始制御手段が、回転ツールの加圧力を所定の加圧力値へ低下させる変化開始時点を、該回転ツールの回転数を所定値へ低下させる変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数が所定値となる変化終了時点よりも早くするように設定されていることから、材料に対する回転ツールの滑りを抑制して接合品質の安定化を図ることができることになり、前記請求項に係る方法を使用する摩擦スポット接合装置を提供できることになる。
請求項に記載された発明によれば、開始制御手段が、回転ツールの回転数又は加圧力の変化量が大きいほど、該回転ツールの加圧力の変化開始時点の遅れ量を大きくするように設定されていることから、回転ツールの回転数の変化量が大きい場合又は加圧力の変化量が大きい場合であっても、回転ツールの回転抵抗の大きな変化が抑制され、的確に、接合品質の安定化を図ることができることになり、前記請求項に係る方法を使用する摩擦スポット接合装置を提供できることになる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
先ず、本発明に係る方法を説明する前に、本発明に係る方法を実施する具体的な接合装置について説明する。
図1は、第1実施形態に係る接合装置Aの概略構成を示しており、この接合装置Aは、例えば自動車ボディ等において、一方の金属板材W1と他方の金属板材W2(図3参照:代表符号としてWを用いる)とを、その両板面を重ねた状態で点接合するために用いられる。この接合装置Aは、ロボット2と、そのロボット2の手首に取付けられる接合ガン1と、それらを制御する制御盤3とを備えている。
前記ロボット2としては、例えば汎用の6軸垂直多関節型ロボットが用いられる。このロボット2は、接合ガン1を、一方の金属板材W1と他方の金属板材W2との接合位置に位置づける機能を有している。
前記接合ガン1は、図2に示すように、前記一方の金属板材W1と他方の金属板材W2とを接合するべく、接合用工具6として、回転ツール4と、受け具5とを備えている。回転ツール4は、接合軸X上に配設されており、この回転ツール4は、加圧軸モータ12により加圧のために上記接合軸Xに沿って昇降動されると共に、回転軸モータ11により接合軸Xを中心として回転されることになっている。上記回転軸モータ11としては、インダクションモータやサーボモータが用いることができ、上記加圧軸モータ12としては、サーボモータを用いることができる。受け具5は、前記回転ツール4に対向して配置されており、この位置状態は、略L字状のアーム13を利用し、その先端に受け具5を取付けることにより保持されている。尚、回転ツール4及び受け具5は、接合ガン1に対して着脱可能に取付けられている。
上記接合ガン1における回転ツール4と受け具5とについて、図3に基づいて具体的に説明する。
回転ツール4は、本体部4aと、センタリング(位置決め機能、位置ずれ防止機能)、発熱、切削機能等の発揮を目的としたピン部4bとを一体的に有している。本体部4aは、略円柱状に形成され、その配置は、その軸心が前記接合軸Xに合致するように設定されており、その本体部4aの先端面は、ショルダーを形成すべく、平坦面に形成されている。ピン部4bは、その軸心が本体部4aの軸心(接合軸X)に合致するように配置されつつ、本体部4aよりも小径となるようにして該本体部4a先端面から突出されており、その先端面は、平坦面に形成されている。この場合、この先端面の形状は、より好ましくは、曲率半径40mm程度の曲面形状がよく、これにより、回転ツール4の回転時に求心力が発生して押し込みがスムーズとなる。
受け具5は、前記回転ツール4における本体部4aと略同径とされた略円柱状に形成されており、その先端面5aは平坦面に形成されている。この場合、受け具5の金属板材Wに対する接触径は、放熱を抑える観点からできるだけ小さい方が好ましい。
前記制御盤3は、図1に示すように、前記ロボット2にハーネス31を介して接続されていると共に、前記接合ガン1に、ハーネス33、中継ボックス34、ハーネス32を介して接続されている。この制御盤3は、ロボット2の6軸と、接合ガン1における回転軸モータ11及び加圧軸モータ12の2軸の合計8軸を同期制御するように構成されている。また、この制御盤3は、後に詳述するが、接合作業において、回転ツール4の回転数、加圧力を段階的に変化させるべく、回転軸モータ11及び加圧軸モータ12を多段階制御する機能を有すると共に、その多段階制御に際しての回転数と加圧力との相互間の変化タイミングを記憶しており、その記憶に基づく変化タイミングが、回転ツール4の回転数、加圧力を変化させるに際して、実行されることになっている(開始制御手段)。この多段階制御、多段階制御における回転数と加圧力との相互間のタイミング等については、テーィチング等を通じて記憶されることになっている。
次に、上記接合装置Aを用いて、金属板材Wの接合方法について具体的に説明する。この接合方法は、接合すべき金属部材Wとして、同種材料(アルミニウム板(アルミニウム合金板を含む)W1,W2同士)、異種材料(アルミニウム板W1と鋼板W2)のいずれにも適用できることになっている。
本接合方法においては、基本的に、前記回転軸モータ11及び前記加圧軸モータ12を多段階制御して、回転ツール4の加圧力と回転数とを、時間の経過に伴って段階的に変化させることになっている。この多段階制御としては、例えば表1に示すように、接合すべき材料に応じて、複数種類のパターンが用意されている。
パターン(1)は、1段目(接合初期段階)において高加圧力、高回転数状態とし、2段目において高加圧力を維持する一方、回転数を低下させる2段階制御に係るものであり、この内容は、図8に示されている。パターン(2)は、1段目において、高加圧力、通常回転或いは低回転数状態とし、2段目において、回転数を1段目と同じ状態に維持する一方、加圧力を低下させる2段階制御に係るものであり、この内容は、図9に示されている。パターン(3)は、1段目において高加圧力、高回転数状態とし、2段目において、加圧力及び回転数のいずれも低下させる2段階制御に係るものであり、この内容は、図10に示されている。パターン(4)は、1段目(接合初期段階)において高加圧力、高回転数状態とし、2段目(接合中期段階)において、加圧力及び回転数のいずれも低下させ、3段目(接合完了後段階)において、加圧力をさらに低下させる一方、回転数を高回転数状態に上昇させる3段階制御に係るものであり、この内容は、図11に示されている。
尚、表1において、Aは、加圧力についての所定の設定値、Bは、回転数についての所定の設定値を示し、これらの設定値及び加圧力の変化量、回転数の変化量は、接合される材料特性等に応じて変更される。
このような多段階制御は、高能力の装置及び制御機器を用いることなく、従来接合が困難とされていた材料の接合や、適応が困難とされていた板厚及び板組みへの適応をも可能として、接合品質が高く安定したものにすることを目的としており、回転ツール4の回転数、加圧力の各段階の具体的態様は、上記目的から決められている。すなわち、接合初期段階において、加圧力を上昇させることとしているのは、回転ツール4のピン部4bの圧入速度を上昇させて接合時間を短縮(ピン部4bの圧入が短時間化するということは、ショルダー面の接触までの時間が短縮され、接合初期段階からショルダー面の発熱を得ることが可能となり、材料の軟化が促進される。)させると共に、回転ツール4の回転負荷を上昇させて単位時間あたりの発熱量を上昇させるためである。また、接合初期段階において、回転ツール4の回転数を上昇させることとしているのは、切削効率の向上によりピン部4bの圧入時間を短縮させると共に、単位時間あたりの回転(旋回)距離を延長し、単位時間あたりの発熱量を増加させるためである。さらに、接合完了後の段階において、低加圧力で高回転数の条件を設定しているのは、接合痕である接合部表面を仕上げ、外観品質を向上させるためである。
具体的に、上記接合方法について、図3〜図7に基づき、3段階制御を例にとって説明する。
先ず、接合すべき一方の金属板材W1と他方の金属板材W2とが、所定の状態で所定位置に固定される。これは、ロボット2の作業領域における所定位置に固定される図示を略す治具に、一方の金属板材W1と他方の金属板材W2とをセットすることにより行われることになっており、このセットにおいて、一方の金属板材W1と他方の金属板材W2との接合すべき部分が互いに重ねた状態とされる。
次に、図3に示すように、接合ガン1がロボット2によって所定の接合位置に位置づけられる。すなわち、接合ガン1が、受け具5を他方の金属板材W2に対向させるように配置させつつ、その受け具5と回転ツール4との間に金属板材Wの接合位置を位置させるように移動され、その接合ガン1の接合軸X上に金属板材Wの接合位置が位置される。そしてこの後、接合ガン1が移動されて、受け具5の先端面5bが他方の金属板材W2に当接される。
次に、図4に示すように、接合時間を短縮するべく、回転ツール4が指定の高回転数状態にまで回転され、その指定高回転数にまで回転ツール4が達すると、その指定高回転数状態の回転ツール4は、受け具5により受け止められた金属板材Wにその一方の金属板材W1側から所定の高加圧力の下で押し込まれる(接合初期段階)。これにより、回転ツール4と受け具5とは、一方の金属板材W1及び他方の金属板材W2を挟持するようにして加圧を行うことになり、回転ツール4のピン部4bが先ず一方の金属板材W1内に圧入され、続いて、回転ツール4の本体部4a先端面が形成するショルダーが一方の金属板材W1に押し付けられる。この結果、金属板材Wに対するピン部4bの押し付けによる発熱、ピン部4b周辺部が金属板材Wを切削することによる発熱、金属板面W上面に対して回転ツール4の本体部4a先端面を高加圧力にて押し付けることによる発熱が得られることになり、ピン部4bの圧入時間が短縮され、金属板材Wの軟化が促進されることになる。このとき、金属板材Wの軟化を促進する観点から、受け具5の金属板材Wに対する接触径を小さくして受け具5からの放熱を抑えるようにしておくことが好ましい。
次に、金属板材Wの軟化が得られると、回転ツール4の加圧力、回転数は、接合品質を向上させるべく、図5に示すように、材料特性、板厚、板組み等に対する最適施工条件(最適加圧力、最適回転数)に切り替えられる(接合中期段階)。これにより、金属板材W内において塑性流動が促進され、図6に示すように、一方の金属板材W1と他方の金属板材W2との界面が大きくねじられ、そのねじりにより結合力が発生される。ここで、図5、図6において、塑性流動を符号WS1で示し、界面のねじりを符号WS2で示す。
一方の金属板材W1と他方の金属板材W2との結合が完了すると、図7に示すように、回転ツール4による加圧力が低加圧力に低下されると共に、回転数が高回転数に上昇される(接合完了後段階)。これにより、接合部表面の処理が行われることになり、接合痕の外観品質を向上させ、ピン部4b周辺部のバリやカエリなどの不良発生を削減できることになる。
この後、設定時間が経過すると、回転ツール4と受け具5とは、金属板材Wからそれぞれ離間(解放動作)され、それらは、次の処理のために待機される。勿論このとき、回転ツール4は、回転を維持した状態で金属板材Wから離間することになる。これに伴い、塑性流動していた金属板材Wは急激に冷却され、一方の金属板材W1と他方の金属板材とは接合される。
本接合方法においては、さらに、上記多段階制御において、回転ツール4の加圧力の変化開始タイミングと回転数の変化開始タイミングとが、回転負荷変動を極力抑制するように調整されている。
すなわち、多段階接合において、回転ツール4の加圧力と回転数の変化開始タイミングを同タイミングにした場合、回転ツール4の加圧軸と回転軸の制御応答性能の差が要因となって、例えば図10に示すように、回転負荷が急激に大きく変化することになる(加圧力及び回転数が変化(低下)した付近参照)。すなわち、加圧力は瞬時に応答することになるが、回転数の応答が緩やかになるため、変化開始タイミングを同じにすると、回転抵抗(回転負荷)が急激に大きく変化することになるのである。そして、この回転抵抗の急激な変化は、回転抵抗が急激に低下する場合(例えば、加圧力が瞬時に低下するのに対して回転数が未だ落ちきっていないため、回転ツール4と材料との間に滑りが生じて抵抗が急激に低下する場合)には、回転力が材料に伝達されなくなって、塑性流動が一瞬低下することになり、回転抵抗が急激に上昇する場合には、回転力の伝達が大きくなりすぎて、最悪、材料を引き千切るような現象につながることになる。いずれの場合も、接合部の塑性流動を不安定な状態とし、流動部内部に欠陥を生じさせたり流動部周辺の界面のねじりを減少させたりして、接合品質を低下させることになる。
このような事情に着目し、本接合方法においては、急激な回転抵抗変化を抑制し接合品質を安定させるべく、回転ツール4の加圧力の変化開始タイミングと回転数の変化開始タイミングとが、回転負荷変動を極力抑制するようにずらされている。
具体的には、図12、図13に示すように、加圧力が瞬時に変化することを考慮し、回転数の変化開始時点(実際の変化開始時点)よりも遅く、且つその回転数の変化終了時点よりも早い時点において、加圧力の変化(低下)開始時点が設定されている(例えば、回転数の変化開始時点から0.1秒後に加圧力を変化させるように設定)。現実的には、回転数の変化を開始させる指令である回転数の変化開始指令を検出した後、回転数の変化終了時点までの間において、加圧力の変化開始指令を行うようにしてもよい。
勿論、上記図13の内容においては、加圧力が低下する場合について説明しているが、上記変化タイミングは、加圧力の下降の場合に限らず、加圧力を上昇させる場合にも適用することができる。また、同種、同板厚の板組みにおいて、回転数の変化量が大きいほど又は加圧力の変化量が大きいほど、加圧力の変化開始時点の遅れ量を大きくすることは、回転ツール4の回転抵抗の急激な変化を的確に抑制する観点から、好ましく、1接合中、複数箇所の変化ポイントが存在する場合においても、すべてのポイントにおいて上記設定を行うことが好ましい。
したがって、本接合方法においては、回転ツール4の加圧力の変化開始タイミングを回転数の変化開始タイミングに対して遅延させて、回転ツール4の急激な回転抵抗変化を抑制していることから、接合部の塑性流動の不安定状態が解消され、接合品質の安定化を図ることができることになる。
(1)実施例1(アルミ材の接合:JIS6000系×JIS6000系(1.0mm薄板の2枚重ね程度の接合))
1)JIS6000系の材料を用い、下記2段階制御を行った。勿論この場合、回転ツールの回転数変化開始時点と加圧力変化開始時点とは、前述の通り、回転ツール4の回転負荷変動が抑制されるようにタイミングがずらされている(以下、各実施例において同じ)。
1段目:加圧力 → A kN+0.98 kN , 回転数 → B rpm+1000 rpm
2段目:加圧力 → A kN , 回転数 → B rpm
JIS6000系の材料は、摩擦ねじり接合,摩擦クリンチング接合における接合適性が非常に良いため、1段目条件でも十分な接合強度が得られるが、2段目条件を用いることにより下記のように接合時間の短縮が可能となった。
1段目接合時間 0.5sec
2段目接合時間 0.2sec
合計接合時間 0.7sec
2)これに対して、加圧力,回転数とも1段目の条件のみで接合を行うと(1段目条件のみの場合)、急激な板厚減少の発生により接合強度の低下及びバラツキが発生した。但し、接合時間は0.5sec〜0.6sec程度と上記2段階接合よりも短かかった。
3)また、加圧力,回転数とも2段目の条件のみで接合を行うと(2段目条件のみの場合)、塑性流動を促進するには適していたが、接合の初期において材料の軟化が得られるのに要する時間が長くなった(接合時間0.9sec程度)。
4)よって、本実施例1においては、接合初期の材料の軟化を得るための加工を1段目の条件にて行って、接合時間を短縮し、そのままで接合を行っていたら発生する板厚減少を、2段目の条件に下げることにより抑制し、あわせて塑性流動を急激に促進させることにより、高接合品質のものを短時間で安定して得ることができた。
(2)実施例2(アルミ材の接合:JIS6000系×JIS6000系(2.0mm厚板の2枚重ね程度の接合))
1)摩擦ねじり接合,摩擦クリンチング接合を用いた接合においては、接合面(界面)に対しある一定の距離までショルダーを沈みこまさないと、ショルダーの回転力(旋回力)による材料の十分な塑性流動が得られず強度が出ない。よって、厚板での接合においては、ショルダー(回転ツール4の本体部4a)を沈み込ませるために多くの時間を要し生産効率の低下を招いていた。このため、本実施例2においては、下記2段階制御を行った。
1段目:加圧力 → A kN+1.96 kN , 回転数 → B rpm+1000 rpm
2段目:加圧力 → A kN , 回転数 → B rpm
このような2段階制御によれば、接合時間は、下記のようになった。
1段目接合時間 0.6sec
2段目接合時間 0.3sec
合計接合時間 0.9sec
2)これに対して、加圧力,回転数とも1段目の条件のみで接合を行うと(1段目条件のみの場合)、最適なショルダー(本体部4a)の沈み込みが得られた以降も高条件での加工のため、更に沈み込みは増加し急激な板厚減少が発生となり、接合強度の低下及びバラツキが発生した(接合時間0.9sec程度;しかし接合強度はかなり低い)。
3)また、加圧力、回転数とも2段目の条件のみで接合を行うと(2段目条件のみの場合)、塑性流動を促進するには適しているが、接合の初期においてショルダー(本体部4a)の沈み込みを得るのに多くの時間を要した(接合時間1.8sec程度)。
4)よって、本実施例2においては、接合初期のショルダーの沈み込みを得るための加工を1段目の条件にて行って接合時間を短縮し、そのままで接合を行っていたら発生する板厚減少を、2段目の条件に下げることにより抑制し、あわせて塑性流動を急激に促進させることにより、高接合品質のものを短時間で安定して得ることができた。
(3)実施例3(アルミ材の接合:JIS5000系×JIS6000系(1.0mm薄板の2枚重ね程度の接合))
1)JIS6000系の材料に比べ、JIS5000系の材料は、非常に高温時の耐力及び強さとも高いため、十分な塑性流動が得られにくい特性を有している。このため、加圧力を上げる一方、回転数を落として、回転ツール4と材料間の抵抗を上げ(食いつきを上げ)、塑性流動を行う必要性がある。しかし、接合の初期よりこの条件で施工を行うと十分な発熱が得られず材料の軟化が不十分となり接合が困難となる。このため、この実施例3においては、下記2段階制御を行った。
1段目:加圧力 → D kN , 回転数 → E rpm+2000 rpm
2段目:加圧力 → D kN , 回転数 → E rpm
このような2段階制御によれば、接合時間は、下記のようになり、接合も良好な結果となった。
1段目接合時間 0.8sec
2段目接合時間 0.2sec
合計接合時間 1.0sec
2)これに対して、加圧力,回転数とも1段目の条件のみで接合を行うと(1段目条件のみの場合)、十分な塑性流動が得られず接合が困難であり、加圧力、回転数とも2段目の条件のみで接合を行うと(2段目条件のみの場合)、塑性流動を促進するには適しているが接合の初期において材料の軟化が得られるのに要する時間が長くなった(接合時間 4.0 sec 〜 5.0sec程度)。
3)よって、本実施例3においては、従来接合が困難とされていた材料の接合が可能となった。
(4)実施例4(アルミ材の接合:JIS6000系×JIS6000系(1.0mm薄板の2枚重ね程度の接合))
1)JIS6000系の材料を用い、下記3段階制御を行った。
1段目:加圧力 → A kN+0.98 kN , 回転数 → B rpm+1000 rpm
2段目:加圧力 → A kN , 回転数 → B rpm
3段目:加圧力 → A kN−1.96 kN , 回転数 → B rpm+1000 rpm
この3段階制御により、良好な接合を得ると共に、下記接合時間にすることができた。
1段目接合時間 0.5sec
2段目接合時間 0.2sec
3段目接合時間 0.1sec
合計接合時間 0.8sec
この場合、JIS6000系の材料は、接合に使用する1,2段目の条件がさほど大きくないため、仕上げに用いる条件への変化は少ない。但し、JIS6000系材料は、塑性流動が非常に良いため、3段目において、回転数を極力高く設定し、確実に回転ツール4と材料との間に滑りを発生させるようにした。
(5)実施例5(アルミ材の接合:JIS5000系×JIS6000系(1.0mm薄板の2枚重ね程度の接合))
1)JIS6000系の材料に比べ、JIS5000系の材料は非常に高温時の耐力及び強さとも高いため、十分な塑性流動が得られにくい特性を有している。このため、加圧力を上げる一方、回転数を落として、回転ツール4と材料間の抵抗を上げ(食いつきを上げ)、塑性流動を行う必要性がある。このため、この実施例5においては、下記3段階制御を行った。
1段目:加圧力 → D kN , 回転数 → E rpm+2000 rpm
2段目:加圧力 → D kN , 回転数 → E rpm
3段目:加圧力 → D−3.92 kN , 回転数 → E +2000 rpm
このような3段階制御によれば、接合時間は、下記のようになり、接合も良好な結果となった。
1段目接合時間 0.8sec
2段目接合時間 0.2sec
3段目接合時間 0.1sec
合計接合時間 1.1sec
この場合、JIS5000系の材料は、接合において上記理由により非常に高い加圧力を必要としているため、仕上げ条件への変化は大きくなるが、仕上げで使用する加圧力はJIS6000系材料の時とほぼ同等である。回転数は、JIS5000系の材料が元々塑性流動が悪いため、接合に使用している条件に対し少しの変化量にて、回転ツール4と材料間に滑りが発生する。このため、使用する条件は、JIS6000系に比べ、比較的低回転数の設定とした。
アルミ材同士の接合において発生する不良は、ガン軸及びアームの撓みによる解放時のピン干渉部のバリが多いが、基本的な仕上げ条件を、解放前に加圧力を落とし、ガン軸及びアームの撓みを収束させ、回転ツール4と材料との間に滑りがでるという条件として、表面を仕上げ加工し解放させるというものである。
(6)実施例6(異材接合:JIS6000系×鋼板(1.0mm薄板の2枚重ね程度の接合))
1)アルミ材と鋼板との接合においては、加圧力を上げると、回転ツール4と鋼材が干渉し、ピン部4bの欠損や回転ツールの滑りにつながるため、低加圧力での加工が主となる。加圧力が低いため回転数についても極端に低い条件を設定しないと、十分な塑性流動が得られず接合が困難となる。これらの理由により、低加圧力、低回転数での接合となるため、発熱量が低下し、軟化した材料が回転ツール4側に結合される力が上昇してしまう。この状態にて接合を行い回転ツール4を解放すると、接合部表面の材料が回転ツールに付着し、毟り取られるという現象が発生する。このため、本実施例6においては、回転数を上昇させて回転ツール4と材料との間の結合力を低下させ、滑りがでる状態にて解放することにより、表面品質の低下を抑止すべく、下記3段階制御を行った。
1段目:加圧力 → F+1.96 kN , 回転数 → G rpm+2500 rpm
2段目:加圧力 → F kN , 回転数 → G rpm
3段目:加圧力 → F kN , 回転数 → G rpm+1000 rpm
このような3段階制御によれば、接合時間は、下記のようになり、接合も良好な結果となった。
1段目接合時間 0.5sec
2段目接合時間 0.6sec
3段目接合時間 0.1sec
合計接合時間 1.2sec
この場合、鋼板との接合においては、元々加圧力を下げているため、加圧力を変化させないで、回転数のみを上昇させて仕上げを行う必要がある。但し、条件を上げすぎると、ピン部4bと鋼板との干渉が発生し回転ツール4が滑り出して材料や設備を破損するおそれがあるので、最適値の設定が必要となる。
尚、上記実施例で使用されているA,D,Fは加圧力についての所定の設定値、B,E,Gは回転数についての所定の設定値を示す。
以上実施形態について説明したが本発明にあっては、次のような態様を包含する。
1)接合時において、受け具5も、回転ツール4と共に回転させること。
2)本摩擦スポット接合装置を、上記実施形態に係るロボットに用いる場合に限らず、フロアに設置される定置式接合ガン、定置式手動接合装置、定置式自動接合装置、吊り下げ手動式汎用接合機等(これら装置については、特願2002−313018を参照)の種々の接合装置に適用すること。
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
実施形態に係る接合装置の概略構成を示す図。 実施形態に係る接合ガンの概略構成を示す図。 実施形態に係る接合用工具を示す図。 図3の状態に続く接合工程を示す図。 図4の状態に続く接合工程を示す図。 図5の状態に続く接合工程を示す図。 図6の状態に続く接合工程を示す図。 多段階制御パターン(1)における加圧力、回転数、回転負荷の変化を示す図。 多段階制御パターン(2)における加圧力、回転数、回転負荷の変化を示す図。 多段階制御パターン(3)における加圧力、回転数、回転負荷の変化を示す図。 多段階制御パターン(4)における加圧力、回転数、回転負荷の変化を示す図。 加圧力の変化開始時点を、回転数の変化開始時点よりも遅らせた場合の回転負荷の変動状態を示す図。 本接合方法における加圧力の変化開始時点と回転数の変化開始時点との関係を説明する図。
符号の説明
1 接合ガン
3 制御盤
4 回転ツール
11 回転軸モータ
12 加圧軸モータ
W 金属板材
W1 アルミニウム板
W2 アルミニウム板(又は鋼板)

Claims (7)

  1. 重ねられた複数の板材のうち、重ね方向一方側における一方の板材に対して回転ツールを当接させて、該重ねられた複数の板材に、加圧力と、該回転ツールの加圧軸心を中心とした回転力とを、時間の経過に伴って段階的に変化させつつ付与することにより、重ねられた複数の板材をスポット的に接合する摩擦スポット接合方法において、
    前記回転ツールの加圧力の変化を、該回転ツールの回転数の変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くなるように開始することにより、前記複数の板材に対する該回転ツールの回転負荷変動を抑制する
    ことを特徴とする摩擦スポット接合方法。
  2. 請求項において、
    前記回転ツールの加圧力及び回転数の変化方向が、低下方向とされ、
    前記回転ツールの加圧力を所定の加圧力値へ低下させる変化を、該回転ツールの回転数を所定値へ低下させる変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数が所定値となる変化終了時点よりも早くなるように開始する、
    ことを特徴とする摩擦スポット接合方法。
  3. 重ねられた複数の板材のうち、重ね方向一方側における一方の板材に対して回転ツールを当接させて、該重ねられた複数の板材に、加圧力と、該回転ツールの加圧軸心を中心とした回転力とを、時間の経過に伴って段階的に変化させつつ付与することにより、重ねられた複数の板材をスポット的に接合する摩擦スポット接合方法において、
    前記回転ツールの加圧力の変化開始指令を、該回転ツールの回転数の変化開始指令時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くなるようにすることにより、前記複数の板材に対する該回転ツールの回転負荷変動を抑制する、
    ことを特徴とする摩擦スポット接合方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記回転ツールの回転数又は加圧力の変化量が大きいほど、該回転ツールの加圧力の変化開始時点の遅れ量を大きくする、
    ことを特徴とする摩擦スポット接合方法。
  5. 重ねられた複数の板材のうち、重ね方向一方側における一方の板材に対して回転ツールを当接させて、該重ねられた複数の板材に、加圧力と、該回転ツールの加圧軸心を中心とした回転力とを、時間の経過に伴って段階的に変化させつつ付与することにより、重ねられた複数の板材をスポット的に接合する摩擦スポット接合装置であって、
    前記回転ツールの回転数を調整する回転数調整手段と、
    前記回転ツールの加圧力を調整する加圧力調整手段と、
    前記回転数調整手段が前記回転ツールの回転数を変化させると共に、前記加圧力調整手段が該回転ツールの加圧力を変化させるとき、該回転ツールの回転数の変化開始時点と該回転ツールの加圧力の変化開始時点との間に差をもたせて、前記複数の板材に対する該回転ツールの回転負荷変動を抑制する開始制御手段と、
    が備えられ、
    前記開始制御手段が、前記回転ツールの加圧力の変化開始時点を、該回転ツールの回転数の変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数の変化終了時点よりも早くするように設定されている、
    ことを特徴とする摩擦スポット接合装置。
  6. 請求項において、
    前記回転ツールの加圧力及び回転数の変化方向が、低下方向とされ、
    前記開始制御手段が、前記回転ツールの加圧力を所定の加圧力値へ低下させる変化開始時点を、該回転ツールの回転数を所定値へ低下させる変化開始時点よりも遅く且つ該回転ツールの回転数が所定値となる変化終了時点よりも早くするように設定されている、
    ことを特徴とする摩擦スポット接合装置。
  7. 請求項5又は6において、
    前記開始制御手段が、前記回転ツールの回転数又は加圧力の変化量が大きいほど、該回転ツールの加圧力の変化開始時点の遅れ量を大きくするように設定されている、
    ことを特徴とする摩擦スポット接合装置。
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