JP4134818B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示部において複数種類の識別情報を変動表示しうる表示装置等の表示手段を備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種として、複数の図柄列を設けると共に、当該図柄列の各々に複数種類の図柄を予め定められた配列で変動表示するための表示装置等の表示手段を備えたパチンコ機が知られている。
【0003】
この種のパチンコ機では、表示装置での変動表示停止時の表示図柄の組合せ(停止図柄の組合せ)に応じて、リーチ状態を経た後に遊技者に有利な状態となる「特別遊技状態」、リーチ状態を経た後に特別遊技状態とはならない「外れリーチ状態」又は、リーチ状態を経ず、かつ、特別遊技状態ともならない「外れ状態」が発生させられる。停止図柄には、特別遊技状態を発生させるための特別遊技図柄(大当たり状態を発生させるための大当たり図柄)、外れリーチを発生させるための外れリーチ図柄、及び、外れ状態を発生させるための外れ図柄がある。
【0004】
近年、前記のようなパチンコ機では、表示装置の表示部において、大当たり図柄が表示される大当たりラインを複数設けたものが開発されている。例えば、表示装置の表示部中央の1本の横ライン、その上下の2本の横ライン、及び斜めの2本のラインによって大当たりラインが構成されたものがある。このようなパチンコ機では、大当たりラインを複数設けることにより、大当たり図柄が表示される前段階のリーチ状態も複数ラインに発生するようになっている。いわゆる、ダブルリーチあるいはトリプルリーチ等と呼ばれるリーチ状態が発生するようになっている。
【0005】
また、大当たりラインを複数設けたことに加えて、大当たり図柄の種類に応じて特別遊技状態終了後に、遊技モードを切換える遊技モード切換制御を採用したパチンコ機も開発されている。この遊技モード切換制御とは、遊技モードとして、特別遊技状態終了後に遊技者に不利な遊技状態となる通常モード及び特別遊技状態終了後に遊技者に有利な遊技状態となる確率変動モードが用意されており、この通常モード及び確率変動モードの切換を大当たり状態となった際の大当たり図柄に応じて決定するようにしたものである。そして、このようなパチンコ機においては、遊技者は確率変動モードとなる大当たり図柄で大当たり状態が発生することを切望しながら遊技をおこなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のような遊技機では、各図柄列の図柄の配列によっては、確率変動モードとはなり得ない図柄のみで複数ラインのリーチ状態が発生する場合がある。このような場合、遊技者は大当たり状態が発生することに対して期待感を持つことは当然であるが、確率変動モードとなる図柄で大当たり図柄となることに対してより一層の期待感を持って遊技を行っているのが現状である。したがって、確率変動モードとなり得ない図柄のみで複数ラインのリーチ状態が発生しても、遊技者に喜びを与えるものではなく、逆に煩わしさをあたえるものであった。このため、確率変動モードとなり得ない図柄のみで複数ラインのリーチ状態が発生するような遊技機においては、遊技者は遊技の興趣を低下させるものとなっていた。
【0007】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、表示部において複数種類の識別情報を変動表示しうる表示装置等の表示手段を備えた遊技機において、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等についても説明する。
【0009】
手段1.始動条件の成立に基づき複数の識別情報列に配置される複数種類の識別情報を変動表示部にて変動表示すると共に、前記識別情報が予め定められた所定の表示態様と一致すると遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させる第1表示態様と、該第1表示態様の前に表示される第2表示態様と、を表示可能に構成される表示手段を備えた遊技機において、前記識別情報は、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得る第1の識別情報と、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得ない第2の識別情報とから構成され、前記第1の識別情報は、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与する特定識別情報と、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与しない非特定識別情報とから成り、前記識別情報列は、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0010】
手段1によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情報列に配置される複数種類の識別情報を変動表示部にて変動表示すると共に、前記識別情報が予め定められた所定の表示態様と一致すると遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させる第1表示態様と、該第1表示態様の前に表示される第2表示態様と、を表示可能に構成される表示手段を備えた遊技機である。このような遊技機において、前記識別情報は、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得る第1の識別情報と、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得ない第2の識別情報とから構成され、前記第1の識別情報は、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与する特定識別情報と、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与しない非特定識別情報とから成り、前記識別情報列は、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたものである。
【0011】
より具体的には、遊技球が始動口を通過する等の始動条件が成立すると、複数の識別情報列に配置される複数種類の識別情報を変動表示部にて変動表示すると共に、前記識別情報が予められた所定の表示態様と一致すると遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させる第1表示態様、いわゆる大当たり態様と、該大当たり態様の前に表示される第2表示態様、いわゆるリーチ態様と、を表示可能に構成される表示手段を備えた遊技機である。このような遊技機において、前記識別情報は、前記大当たり態様又は前記リーチ態様になり得る第1の識別情報と、前記大当たり態様又は前記リーチ態様になり得ない第2の識別情報とから構成され、前記第1の識別情報は、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値(例えば、特別遊技状態が発生する確率を高くすること等)を付与する特定識別情報と、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与しない非特定識別情報とから成り、前記識別情報列は、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記非特定識別情報列が表示されることがないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたものである。
【0012】
このように構成すれば、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがない、即ち、1つの識別情報列に2個以上の非特定識別情報が表示されることがない。したがって、前記変動表示部にて複数ラインのリーチ状態が発生するようにした場合には、非特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生することがないので、遊技の興趣の飛躍的な向上を図ることができるものである。
【0013】
手段2.始動条件の成立に基づき複数の識別情報列に配置される複数種類の識別情報を変動表示部にて変動表示すると共に、前記識別情報が予め定められた所定の表示態様と一致すると遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させる第1表示態様と、該第1表示態様の前に表示される第2表示態様と、を表示可能に構成される表示手段を備えた遊技機において、前記識別情報は、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得る第1の識別情報と、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得ない第2の識別情報とから構成され、前記第1の識別情報は、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与する特定識別情報と、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与しない非特定識別情報とから成り、前記識別情報列は、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記特定識別情報が表示されると共に、1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0014】
手段2によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情報列に配置される複数種類の識別情報を変動表示部にて変動表示すると共に、前記識別情報が予め定められた所定の表示態様と一致すると遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させる第1表示態様と、該第1表示態様の前に表示される第2表示態様と、を表示可能に構成される表示手段を備えた遊技機である。このような遊技機において、前記識別情報は、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得る第1の識別情報と、前記第1表示態様又は前記第2表示態様になり得ない第2の識別情報とから構成され、前記第1の識別情報は、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与する特定識別情報と、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与しない非特定識別情報とから成り、前記識別情報列は、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記特定識別情報が表示されると共に、1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたものである。
【0015】
より具体的には、遊技球が始動口を通過する等の始動条件が成立すると、複数の識別情報列に配置される複数種類の識別情報を変動表示部にて変動表示すると共に、前記識別情報が予められた所定の表示態様と一致すると遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させる第1表示態様、いわゆる大当たり態様と、該大当たり態様の前に表示される第2表示態様、いわゆるリーチ態様と、を表示可能に構成される表示手段を備えた遊技機である。このような遊技機において、前記識別情報は、前記大当たり態様又は前記リーチ態様になり得る第1の識別情報と、前記大当たり態様又は前記リーチ態様になり得ない第2の識別情報とから構成され、前記第1の識別情報は、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値(例えば、特別遊技状態が発生する確率を高くすること等)を付与する特定識別情報と、前記特別遊技状態終了後に所定の付加価値を付与しない非特定識別情報とから成り、前記識別情報列は、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記特定識別情報が表示されると共に、1個を越える前記非特定識別情報列が表示されることがないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたものである。
【0016】
このように構成すれば、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記特定識別情報が表示されると共に、1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがない、即ち、1つの識別情報列に2個以上の前記特定識別情報が表示されると共に、2個以上の非特定識別情報が表示されることがない。したがって、前記変動表示部にて複数ラインのリーチ状態が発生するようにした場合には、特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生すると共に、非特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生することがないので、遊技の興趣の飛躍的な向上を図ることができるものである。
【0017】
手段3.前記変動表示部は、前記第2表示態様を複数線上に複数表示可能に形成したことを特徴とする手段1又は2記載の遊技機。
【0018】
手段3によれば、前記変動表示手段の変動表示部は、前記第2表示態様を複数ラインに複数表示可能に形成されるものである。このように変動表示部を形成すれば、前記第2表示態様を複数表示することが可能となる。即ち、ダブルリーチあるいはトリプルリーチ等を表示可能とすることができるので、遊技の興趣を飛躍的に向上させることができる。
【0019】
手段4.前記第2の識別情報は、前記各第1の識別情報間に配置されると共に、前記各第1の識別情報間の少なくとも一部は、配置される前記第2の識別情報の個数が異なるようにしたことを特徴とする手段1〜3いずれかに記載の遊技機。
【0020】
手段4によれば、前記識別情報列には前記第1の識別情報と前記第2の識別情報が配置されるようになっており、これら前記第1及び第2の識別情報の配置は、前記第1の識別情報間に所定個数の前記第2の識別情報が配置されるようになっている。そして、前記第1の識別情報間の少なくとも一部は、配置される前記第2の識別情報の個数を他の第1の識別情報間の個数と異なるようにしたものである。
【0021】
より具体的には、例えば、識別情報列に配置される第1の識別情報と第1の識別情報との間に1個の前記第2の識別情報を配置するようにする。そして、ある特定箇所の第1の識別情報と第1の識別情報との間にのみ前記第2の識別情報を2個配置するようにする。
【0022】
このように構成すれば、前記第2の識別情報の配置により、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがないようにすることができる。即ち、前記変動表示部にて複数ラインのリーチ状態が発生するようにした場合には、前記非特定識別情報のみで形成されるダブルリーチ等のリーチ状態が表示されることがないので、遊技の興趣を飛躍的に向上させることができる。
【0023】
なお、第2の識別情報の配置個数が異なる部分は一部分に限られるものではなく、複数部分に設けるようにしてもよい。
【0024】
手段5.前記第2の識別情報は、空白であることを特徴とする手段1〜4いずれかに記載の遊技機。
【0025】
手段5によれば、前記第2の識別情報は、遊技者が視認可能な識別情報を表示するのではなく、視認不可能な空白としたものである。より詳しくは、前記第1の識別情報間に配置される前記第2の識別情報を遊技者が視認可能な識別情報を表示するのではなく、その大きさに応じた空白としたものである。このように構成しても、上記第2の識別情報と同様の効果を得ることができる。
【0026】
手段6.前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記非特定識別情報が表示されない、又は、1個を超える前記特定識別情報が表示されると共に、1個を超える前記非特定識別情報が表示されないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたのは、前記複数の識別情報列の特定の識別情報列のみであることを特徴とする手段1〜5いずれかに記載の遊技機。
【0027】
手段6によれば、前記変動表示部にて変動表示された後の停止態様において1個を越える前記非特定識別情報が表示されない、又は、1個を越える前記特定識別情報が表示されると共に、1個を超える前記非特定識別情報が表示されないよう前記第2の識別情報を配置するようにしたのは、前記複数の識別情報列の特定の識別情報列のみであるようにしたものである。
【0028】
このように構成すれば、ある特定の識別情報列には、1個を越える前記非特定識別情報が表示されない、又は、1個を超える前記特定識別情報が表示されると共に、1個を超える非特定識別情報が表示されないようにすることができる。したがって、前記変動表示部みて複数ラインのリーチ状態が発生するようにした場合には、非特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生することがない、又は、特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生すると共に、非特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生することがないので、遊技の興趣を飛躍的に向上させることができる。
【0029】
なお、前記特定の識別情報列とは、前記表示部において、例えば、左、中、右の3つの識別情報列を設けると共に、左、右、中の識別情報列の順に停止表示されるものにおいては、左識別情報列又は右識別情報列である。即ち、リーチ状態が発生した場合に、未だ変動中の最終停止識別情報列を除く識別情報列であればどちらでもよい。
【0030】
手段7.前記特定の識別情報列は、前記変動表示部において最初に停止表示される識別情報列であることを特徴とする手段6記載の遊技機。
【0031】
手段7によれば、前記特定の識別情報列は、前記変動表示部において最初に停止表示される識別情報列である。したがって、最初に停止表示される識別情報列に、1個を越える前記非特定識別情報が表示されることがない。したがって、前記変動表示部にて複数ラインのリーチ状態が発生するようにした場合には、非特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生しないということが、最初に停止表示された識別情報列を見ることにより遊技者に対して認識させることができる。
【0032】
手段8.前記特定の識別情報列は、前記変動表示部において最後に停止表示される識別情報列を除く識別情報列であることを特徴とする手段6記載の遊技機。
【0033】
手段8によれば、前記特定の識別情報列は、前記変動表示部において最後に停止表示される識別情報列を除く識別情報列である。より具体的には、前記変動表示部において、例えば、左、中、右の3つの識別情報列を設けると共に、左、右、中の識別情報列の順に停止表示されるものにおいては、中識別情報列を除く、左、右識別情報列のいずれか、又は両識別情報列のことである。このようにすれば、最初に停止表示される識別情報列に、1個を越える前記識別情報列が表示されることがない。したがって、前記変動表示部にて複数ラインのリーチ状態が発生するようにした場合には、非特定識別情報のみの複数のリーチ態様が発生しないということが、最後に停止表示される識別情報列を見る以前に遊技者に対して認識させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態は、本発明の一実施形態であり、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0035】
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、その前部に設けられた前面枠3とを備えている。前面枠3は外枠2の一側部にて開閉可能に装着されている。前面枠3の前面側には、ガラス扉枠4が開閉自在に設けられているとともに、ガラス扉枠4の下側において遊技球B(図2参照)を貯留するための上皿5が、上皿5の下方位置において同じく遊技球Bを貯留するための下皿6がそれぞれ設けられている。
【0036】
前面枠3の前面側の下皿6側方には操作手段としてのハンドル7が設けられており、ハンドル7は図示しない遊技球発射装置に連結されている。また、前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤8(図2参照)が着脱可能に装着されており、前記遊技球発射装置はこの遊技盤8の上部に向けて遊技球Bを発射する。なお、該遊技球発射装置は、発射制御基板140(図3参照)により制御される。
【0037】
さらに、前面枠3内部(上皿5の側方)には、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を音声にて報知するためのスピーカ9が埋設されている。なお、スピーカ9は、音声制御基板130(図3参照)により制御される。
【0038】
さて、図2に示すように、遊技盤8には、内レール10a及び外レール10bが設けられており、前記遊技球発射装置によって発射された遊技球Bは内レール10a及び外レール10bに沿って遊技盤8の上部に案内される。
【0039】
遊技盤8の下部には、作動口11及び大入賞口12が設けられている。作動口11は遊技球B用の通路を備えるとともに、その通路入口には羽根13が開閉可能に支持されている。大入賞口12の奥にはシーソー14が設けられているとともに、その右側にはVゾーン15が、左側には入賞通路16がそれぞれ設けられている(左右逆でもよい)。つまり、大入賞口12に遊技球Bが入賞した場合、この遊技球Bはシーソー14によってVゾーン15又は入賞通路16のどちらかへ転がるように振り分けられ、Vゾーン15又は入賞通路16のどちらかを通って導出されるような構成となっている。
【0040】
大入賞口12の前部には、大入賞口12を開閉するシャッタ17が設けられている。シャッタ17は大入賞口12の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド18により作動させられる。詳しくは、大入賞口ソレノイド18が励磁状態となることにより、シャッタ17が略水平に傾き、大入賞口12が開かれる。また、大入賞口ソレノイド18が非励磁状態となることにより、シャッタ17が略垂直状態となり、大入賞口12は閉鎖されるようになっている。
【0041】
さらに、大入賞口12の一側部には、シーソー用ソレノイド19が設けられている。通常、シーソー用ソレノイド19は非励磁状態となっており、この状態におけるシーソー14はVゾーン15の方へ傾いた状態となっている。つまり、遊技球BがVゾーン15を通過していくような傾きとなっている。また、シーソー用ソレノイド19が励磁状態となることにより、シーソー14は遊技球Bを入賞通路16に通過させるような傾きとなる。なお、本実施の形態では、シャッタ17の開状態において遊技球Bが1つでもVゾーン15を通過した場合には、シーソー用ソレノイド19が励磁状態となり、シャッタ17が閉じられた場合には、シーソー用ソレノイド19が非励磁状態となるように構成されている。
【0042】
遊技盤8の中央部分には、可変表示装置としての特別図柄表示装置20が組込まれている。特別図柄表示装置20は、対角線の長さが約7インチ(約17cm)の液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部20aを備えており、複数の図柄列を表示することができるようになっている。本実施の形態において、これらの図柄列としては左図柄列21、中図柄列22及び右図柄列23の3つの図柄列(識別情報列)が挙げられる(図5(a)参照)。しかし、3つの図柄列に限らず、それ以外の数の図柄列が表示されることとしてもよい。
【0043】
さらに、特別図柄表示装置20の表示部20aでは、遊技球Bの作動口11への入賞に基づいて、各図柄列21〜23の図柄変動表示(本実施の形態においては、スクロール変動表示)が行われるような構成となっている。また、この変動表示中に新たな遊技球Bが作動口11に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されている。しかし、保留最大回数は、これに限られるものではない。
【0044】
表示部20aの上方には、前述したような図柄の変動表示の保留回数を示す発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ24a、24b、24c、24dが組み込まれている。保留ランプ24a〜24dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)となっている。保留ランプ24a〜24dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
【0045】
特別図柄表示装置20の上部には、普通図柄表示装置31が併設されている。普通図柄表示装置31は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ32と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部33とを有している。また、特別図柄表示装置20の左右両側方には、一対の通過ゲート34が配設されており、同通過ゲート34を遊技球Bが通過すると普通図柄表示装置31が作動するような構成となっている。本実施の形態における普通図柄表示装置31は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部33にセグメント表示させる。その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口11の羽根13を所定秒数開放させるようになっている。普通図柄表示装置31は、遊技球Bの通過ゲート34の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ32でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ32が点灯している状態で、遊技球Bが通過ゲート34を通過してもカウントされないようになっている。また、保留ランプ32が点灯している限り、遊技球Bが通過ゲート34を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置31は作動するようになっている。
【0046】
さらに、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の図示しない各種演出用ランプや電飾部材が取付けられている。これらの演出用ランプや電飾部材等(以下単に「ランプ」と称する)の点灯状態(消灯、点灯、点滅等)は、遊技の進行に応じて適宜変えられるようになっている。なお、これらランプは、ランプ制御基板120(図3参照)により制御される。
【0047】
また、遊技盤8には、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するためのスルースイッチ40、作動口用スイッチ41、Vゾーン用スイッチ42及びカウントスイッチ43等がそれぞれ取付けられている。スルースイッチ40は、遊技球Bの通過ゲート34の通過を検出するものであり、作動口用スイッチ41は、遊技球Bの作動口11への入賞を検出するものであり、Vゾーン用スイッチ42は、遊技球Bの大入賞口12のうちのVゾーン15への入賞を検出するものであり、カウントスイッチ43は、遊技球Bの大入賞口12への入賞を検出するものである。
【0048】
さて、本実施の形態では、各スイッチ40〜43の検出結果に基づき、各ソレノイド18、19、特別図柄表示装置20(表示部20a)、各保留ランプ24a〜24d、スピーカ9、普通図柄表示装置31(保留ランプ32及び7セグ表示部33)、羽根13等をそれぞれ駆動制御するため制御装置(主基板)50が設けられている。
【0049】
主基板50は、主たる制御を司るためのものであって、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を図柄乱数バッファ、図柄乱数エリア、停止図柄エリア等に一時的に記憶する。なお、主基板50はパチンコ機1の裏側の図示しない基板ボックス内に封印された状態で装着されている。
【0050】
また、RAMは、後述する特別遊技状態としての大当たり状態の発生を決定するための乱数カウンタをも備えている。この乱数カウンタは、乱数更新処理により、所定(例えば「0」〜「299」)の範囲で、例えば2ms毎に、1カウントずつ更新される。本実施の形態では、遊技球Bが作動口11に入賞し、それが作動口用スイッチ41にて検出されたときに(保留最大回数時は除く)、前記乱数カウンタの値が所定値、例えば「7」であった場合に、大当たり状態が発生させられるようになっている。
【0051】
上記CPU、ROM及びRAMは、バスラインを介して互いに接続されている。図3のブロック図に示すように、バスラインは、主基板50のインターフェイス50aにも接続されており、インターフェイス50aは、コネクタ及びケーブル等を介して表示制御基板110のインターフェイス61や他の装置と接続されている。また、インターフェイス50aは、コネクタ及びケーブル等を介して作動口スイッチ41等の各種センサに接続されている。すなわち、主基板50は、作動口スイッチ41等からインターフェイス50aを介して入賞信号等を入力するとともに、インターフェイス50aを介して表示制御基板110や他の入出力装置(他の制御基板を含む)へ制御データ等の各種動作コマンドを出力し、各ソレノイド等の各種アクチュエータ及び各制御基板を制御する。
【0052】
また、本実施の形態においては、主基板50による制御の1つとして、モード切換制御がある。本実施の形態では、遊技モード(遊技状態)として通常モード及び確率変動モード(=高確率モード。以下、「確変モード」と称する)が用意されている。すなわち、例えば、300分の1程度の比較的低確率で大当たり遊技状態を発生させる通常モードと、その約5倍である60分の1程度の高確率で大当たり遊技状態を発生させる確変モードとがある。
【0053】
なお、一般的に、確変モードの概念としては、(1)7セグ表示部33に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口11の羽根13を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部31における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根13の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置20の表示部20aの図柄列21〜23の変動時間を短くすること、(5)大当たり確率が通常モードに比べて高くなること等が挙げられるが、本実施の形態における確変モードにおいては、これら(1)〜(5)のうち、全ての事項が実行される。
【0054】
本実施の形態では、パチンコ機1の電源投入時においては、通常モードに設定される。また、その後は、大当たり遊技状態となった際に、確変モード又は通常モードのいずれかが選択される。そして、大当たり状態終了後において、当該選択されたモードが実行される(これらについては後述する)。
【0055】
さて、本実施の形態では、特別図柄表示装置20の表示部20aにおける各種表示制御は、主たる制御を行う主基板50ではなく、主として特別図柄表示装置20の表示制御基板110において行われるように構成されている。なお、表示制御基板110は、特別図柄表示装置20に組み込まれた状態となっている。
【0056】
さらに、本実施の形態においては、各種(演出用の)ランプの点灯、点滅制御については、主としてランプ制御基板120において行われ、スピーカ9から発せられる音声の制御については、主として音声制御基板130において行われる。また、前記遊技球発射装置における遊技球Bの発射制御についても、主基板50ではなく、発射制御基板140において行われるような構成となっている。
【0057】
ここで、主として本実施の形態における表示制御を行う表示制御基板110の電気的構成について、図3のブロック図に従って説明する。同図に示すように、表示制御基板110は、主基板50から送られてくるコマンドを順次受信するインターフェイス61と、プログラムROM62に記憶された制御プログラム及び各種の情報に基づいて、各種遊技状態(通常変動やリーチ演出や大当たり報知等)において表示される表示画像の画面構成情報を生成するリーチ演出手段を構成するCPU63と、CPU63での処理結果等を一時的に記憶するワークRAM64と、CPU63で生成された画面構成情報を記憶するビデオRAM65と、ビデオRAM65に記憶された画面構成情報に基づいて画像データROM66から画像データを取り出し、そのデータを画面構成情報に書き込むことにより各種遊技状態における表示画像を生成するVDP67とを備えている。そして、生成された表示画像は表示部(液晶ディスプレイ)20aへ出力される。
【0058】
インターフェイス61は、主基板50から送信されてくるコマンド(指令)を受信する。また、それらのコマンドは、CPU63によってワークRAM64に設けられたコマンドバッファ領域64aに記憶される。
【0059】
CPU63は、プログラムROM62に記憶された制御プログラムに従って動作する。具体的には、前記コマンドを監視して、該コマンドに応じたタスクを生成し、ワークRAM64に記憶する。そのタスクを実行することで、ワークRAM64内に各種遊技状態(通常変動やリーチ演出や大当たり報知等)において表示される表示画像の画面構成情報を生成し、この画面構成情報をビデオRAM65に書き込む。なお、画面構成情報は、表示部(液晶ディスプレイ)20aの垂直操作信号(VSYNC)ごとに生成される。
【0060】
ワークRAM64には、主基板50からのコマンドを記憶するための前記コマンドバッファ領域64aをはじめ、生成されたタスクが記憶されるタスクバッファ領域64bや、画像構成情報(通常変動時やリーチ状態時の図柄画像の指示や、その配置位置や表示優先順位等)を一括してビデオRAM65に書き込むために各種情報が記憶されるスプライトチェーン領域64cが設定される。
【0061】
ビデオRAM65は、前記画像構成情報を記憶するとともに、VDP67で生成される表示画像のデータを記憶するメモリである。ビデオRAM65には、表示部20aに表示される一画面分の表示画像のデータを記憶する記憶領域である第1フレームメモリ65aと第2フレームメモリ65bが設けられており、CPU63が生成した画像構成情報並びにVDP67で生成される表示画像のデータを交互に記憶することができるような構成となっている。
【0062】
画像データROM66は、表示部20aに表示される図柄や背景画像等の各種画像データを記憶するメモリである。前記画像データには、図柄や背景画像等の例えば形状、サイズ、模様、配色、色調等を定めた図柄や背景画像等を生成するために必要な各種情報が含まれている。
【0063】
VDP67は、表示画像の画像生成処理を行う画像データプロセッサである。つまり、VDP67は、ビデオRAM65に記憶された画像構成情報に基づいて、画像データROM66に記憶されている画像データを読み出し、前記画像データに含まれる情報を前記画像構成情報に書き込むことにより、表示部20aに表示可能な表示画像を生成する。そして、生成した表示画像を表示部20aに出力する。
【0064】
さらに詳しくは、図4に示すように、VDP67は、CPU63から送られてくる各種コマンドやデータを受信するインターフェイス67aと、インターフェイス67aから送られる各種コマンドやデータに基づいてビデオRAM65に記憶された画像構成情報を読み出し、該画像構成情報に基づいて表示画像を生成する画像生成部67bと、表示画像のカラー情報を格納するパレットRAM67cとから構成されている。
【0065】
インターフェイス67aから各種コマンドやデータを受け取った画像生成部67bは、ビデオRAM65の第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bに記憶された画像構成情報を読み出す。その画像構成情報に基づいて画像データROM66から画像データを読み出し、前記画像データに含まれる各種情報を該画像構成情報に書き込む。同時に、前記画像データに対応するカラー情報をパレットRAM67cから取得し、前記画像構成情報に書き込む。これにより、カラー情報に基づく配色を施した表示画像が生成される。
【0066】
同時に、画像生成部67bは、前記書き込みが行われていない第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bに記憶されている表示画像のデータを読み出し、表示部(液晶ディスプレイ)20aに出力する。この際、表示画像のデータはRGB信号で出力され、このRGB信号に基づいて、色調(色、彩度、輝度、コントラストなど)等が制御されて表示部(液晶ディスプレイ)20aに表示される。また、表示画像のデータが出力され、何もデータが記憶されていない第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bには、新たな画像構成情報が書き込まれる。なお、画像生成部67bにおいて生成される表示画像は、図柄及び背景画像用等の複数のレイヤによって構成されており、これらを重ね合わせ、1画面分の表示画像として生成している。
【0067】
パレットRAM67cは、複数種類のカラー情報を設定した複数種類のカラーパレットを保持しており、画像データに含まれるカラー情報に応じたカラーパレットを画像生成部67bに与えるものである。ここで、カラーパレットを与えるとは、例えば、パレットRAM67cに格納されたカラーパレットの格納アドレスを画像生成部67bに与えることを意味している。なお、カラー情報は、原色例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の基本色情報を組み合わせた配合割合等によって、定められているものである。
【0068】
ここで、特別図柄表示装置20の表示部20aにおいて、遊技状態中等に表示される表示画像の構成について具体的に説明するとともに、その表示態様を基に大当たり状態、リーチ状態、外れ状態等についても説明する。
【0069】
図5(a)に示すように、特別図柄表示装置20の表示部20aには、麻雀卓YN等の背景画像が表示され、その前側に位置するように、各図柄列21〜23が表示されるようになっている。各図柄列21〜23は、図6に示すように、それぞれ複数種類で複数個の第1の識別情報としての図柄70A〜70Lと、一種類で複数個の第2の識別情報としての外れ図柄70Nとによって構成されている。外れ図柄70Nを除く各図柄70A〜70Lは、それぞれ麻雀牌をモチーフとした「一萬」〜「九萬」、「白」、「發」、「中」によって構成されている(勿論、各種絵柄、各種文字のみ、或いは、数字や文字に各種絵柄が組合わさったものを図柄として使用してもよい)。これらの図柄70A〜70L、外れ図柄70Nは、図7に示すように、左図柄列21については降順に中、右図柄列22、23については昇順にそれぞれ配列されている。これらの図柄70A〜70Lは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる(これらについては後述する)。
【0070】
また、外れ図柄70Nは「サイコロ」のマークによって構成されており、当該外れ図柄70Nは、その名のとおり、大当たり図柄あるいはリーチ図柄になることはなく、外れ図柄にのみなりうる。
【0071】
また、前述したように、本実施の形態においては、主基板50による制御の1つとして、モード切換制御があり、大当たり状態となったときの図柄70A〜70L(大当たり図柄)が70Cの「三萬」、70Eの「五萬」、70Gの「七萬」、70Jの「白」、70Kの「發」及び70Lの「中」の場合には、大当たり状態終了後の遊技モードが確変モードに設定される。これらの図柄70C、70E、70G、70J、70K、70Lが特定識別情報たる確変図柄を構成する。また、大当たり状態となったときの図柄70A〜70L(大当たり図柄)が70Aの「一萬」、70Bの「二萬」、70Dの「四萬」、70Fの「六萬」、70Hの「八萬」及び70Iの「九萬」の場合には、大当たり状態終了後の遊技モードが通常モードに設定される。これらの図柄70A、70B、70D、70F、70H、70Iが非特定識別情報たる通常図柄を構成する。したがって、最終的に確定表示された図柄70A〜70Lの有する価値が、図柄70A〜70Lの種類に応じて異なっているといえる。
【0072】
続いて、図7にしたがって、各図柄列21〜23の図柄70A〜70L、外れ図柄70Nの配置について詳しく説明する。図7に示すように、左図柄列21には、図柄70A〜70Lが降順に配置されており、各図柄70A〜70L間には、外れ図柄70Nが1個づつ配置されるようになっている。しかし、図柄70Aと70B間及び図柄70Hと70I間には、2個の外れ図柄70Nが配置されるようになっている。また、中、右図柄列22、23は、図柄70A〜70Lが昇順に配置されており、各図柄70A〜70L間には、外れ図柄70Nが1個づつ配置されるようになっている。このように各図柄列21〜23の図柄70A〜70L、外れ図柄70Nを配置することにより、特別図柄表示装置20の表示部20aに形成される複数ラインにおいて、複数のリーチ状態を発生するようにしている。
【0073】
また、各図柄列21〜23においては、通常図柄が連続して配置される部分、すなわち、図柄70Aの「一萬」と図柄70Bの「二萬」及び図柄70Hの「八萬」と図柄70Iの「九萬」の部分と、通常図柄と確変図柄が交互に配置される部分、すなわち、図柄70Bの「二萬」〜図柄70Hの「八萬」の部分と、確変図柄が連続して配置される部分、すなわち、図柄70Jの「白」〜図柄70Lの「中」の部分とにおおまかに分類されるように図柄70A〜70L、外れ図柄70Nが配置されている。このように各図柄列21〜23の図柄70A〜70Nを配置することにより、特別図柄表示装置20の表示部20aに形成される複数ラインにおいて、通常図柄と確変図柄の複数のリーチ状態、又は確変図柄のみの複数のリーチ状態等を発生するようにしている。
【0074】
各々の図柄列21〜23においては、表示される図柄70A〜70L、外れ図柄70Nが、上から下方向へと移動するかのごとく表示される。すなわち、上から下方向へとスクロールするように変動表示される。
【0075】
さて、図5(c)に示すように、上述したように変動表示される各図柄列21〜23の図柄70A〜70L、外れ図柄70Nは、所定時間経過後、表示部20aの大当たりラインL1〜L5上に停止表示される。このとき、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択された上で、前記大当たりラインL1〜L5上に停止表示される。なお、停止図柄とは、各図柄列21〜23が図柄変動を停止したときに確定表示される図柄である。また、本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列21、右図柄列23、中図柄列22の順に停止させられる。
【0076】
次に、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態について説明する。図5(c)及び図5(b)は、表示部20aにおける大当たり状態発生時の画面を示す図である。同図に示すように、大当たり図柄は、通常遊技状態からリーチ遊技状態(リーチ状態)を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列21〜23の変動が停止させられたとき、表示されている図柄70A〜70Lの組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄70A〜70Lが大当たりラインL1〜L5に沿って並んでいるときの同図柄70A〜70Lの組合せとなる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。
【0077】
本実施の形態では、上中下の横ラインL1、L2、L3及び斜めの2本のラインL4、L5によって大当たりラインL1〜L5が構成されている(5ラインと称される)。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。(例えば図5(c)では斜めのラインL4において「七萬」「七萬」「七萬」の図柄70Cが揃って停止表示されている)。
【0078】
本実施の形態では、一旦大当たり状態が発生すると、大入賞口12の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口12への10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口12が閉鎖される。この大入賞口12の開閉のサイクルが遊技球BのVゾーン15への入賞を最大で所定回数(例えば16回:16ラウンド)繰り返されることとなる。
【0079】
また、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(もちろん大当たり状態に至らない場合もある)。図5(a)に示すように、リーチ状態には、右図柄列23の図柄変動が、前記大当たりラインL1〜L5上において左図柄列21の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。図5(a)に示す例では、大当たりラインLが、表示部20aにおいて斜めにクロスするように位置しており、かつ、各ラインL上で停止している左、右両図柄列21、23の図柄70A〜70Lが共に「六萬」(右下がりのラインL5)、「七萬」(右上がりのラインL4)の図柄70F、70Gとなっている(いわゆるダブルリーチと称される)。
【0080】
上記のリーチ状態には、中図柄列22の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列21、23の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列22の図柄変動が一旦停止した後(停止しなくてもよい)、全図柄列(或いは一部の図柄列)が変動し、その後全図柄列21〜23の図柄70A〜70Lが停止するような場合(再変動リーチ、全回転リーチとも称される)も含まれる。
【0081】
次に、本発明の要旨である各図柄列21〜23の図柄配列と複数の大当たりラインLでリーチ状態となる場合の図柄の組合せのについて説明する。図7で説明したように、各図柄列21〜23においては、通常図柄が連続して配置される部分、すなわち、図柄70Aの「一萬」と図柄70Bの「二萬」及び図柄70Hの「八萬」と図柄70Iの「九萬」の部分と、通常図柄と確変図柄が交互に配置される部分、すなわち、図柄70Bの「二萬」〜図柄70Hの「八萬」の部分と、確変図柄が連続して配置される部分、すなわち、図柄70Jの「白」〜図柄70Lの「中」の部分とにおおまかに分類されるように図柄70A〜70L、外れ図柄70Nが配置されている。
【0082】
このように各図柄列21〜23に図柄70A〜70L、外れ図柄70Nが配置されているので、表示部20aにおいて、複数の大当たりラインLでリーチ状態となる場合の図柄の組合せは、通常図柄と確変図柄が交互に配置される部分、即ち、図柄70Bの「二萬」〜図柄70Hの「八萬」の部分については、図5(c)に示したように、通常図柄と確変図柄が斜めにクロスする大当たりラインL4、L5上に位置してダブルリーチ状態となる。
【0083】
また、確変図柄が連続して配置される部分、即ち、図柄70Jの「白」〜図柄70Lの「中」については、図8(a)に示すように、図柄70Jの「白」と図柄70Kの「發」が斜めにクロスする大当たりラインL4、L5上に位置してダブルリーチ状態となる場合と、図8(b)に示すように、図柄70Kの「白」と図柄70Lの「中」が斜めにクロスする大当たりラインL4、L5上に位置してダブルリーチ状態となる場合がある。したがって、本実施の形態のように、各図柄列21〜23に確変図柄となる図柄を連続して配置するようにすれば、確変図柄のみのダブルリーチを表示することができる。すなわち、遊技者は期待感をもって遊技を行うことができる。
【0084】
さらに、通常図柄が連続して配置される部分、即ち、図柄70Aの「一萬」と図柄70Bの「二萬」及び図柄70Hの「八萬」と図柄70Iの「九萬」の部分であるが、左図柄列21のこれらの図柄間には、2つの外れ図柄70Nが配置されるようになっている。また、表示部20aにおいて、ダブルリーチが表示される条件としては、左、右図柄列21、23の大当たりラインL4及びL5に図柄70A〜70Lが表示されなければならない。しかし、図9(a)に示すように、図柄70Aの「一萬」が表示部20aの上段、即ち、大当たりラインL5上に表示された場合には、左図柄列21の図柄配列により、その下方の中段及び下段には外れ図柄70Nが表示されることになる。したがって、左図柄列21に図柄70Aの「一萬」、図柄70Bの「二萬」という通常図柄が連続して配置されているにも拘わらず、表示部20aにおいて通常図柄のみのダブルリーチが表示されることはない。また、図9(b)に示すように、図柄70Aの「一萬」が表示部20aの下段、即ち、大当たりラインL4上に表示された場合には、左図柄列21の図柄配列により、その上方の中段には外れ図柄70Nが、上段には図柄70Lの「中」が表示されることになる。したがって、この場合にも通常図柄のみのダブルリーチが表示されることはない。
【0085】
また、通常図柄が連続して配置されるもう一方の図柄70Hの「八萬」と図柄70Iの「九萬」の部分では、図9(c)に示すように、図柄70Hの「八萬」が表示部20aの上段、即ち、大当たりラインL5上に表示された場合には、左図柄列21の図柄配列により、その下方の中段及び下段には外れ図柄70Nが表示されることになる。したがって、左図柄列21に図柄70Hの「八萬」、図柄70Iの「九萬」という通常図柄が連続して配置されているにも拘わらず、表示部20aにおいて通常図柄のみのダブルリーチが表示されることはない。また、図9(d)に示すように、図柄70Hの「八萬」が表示部20aの下段、即ち、大当たりラインL4上に表示された場合には、左図柄列21の図柄配列により、その上方の中段には外れ図柄70Nが、上段には図柄70Gの「七萬」が表示されることになる。したがて、この場合にも通常図柄のみのダブルリーチが表示されることはない。
【0086】
上記で説明したように、各図柄列21〜23の図柄70A〜70Lの図柄配列を確変図柄のみのダブルリーチを表示可能としつつ、かつ、通常図柄のみのダブルリーチを表示しないように外れ図柄70Nを配置するようにしたので、確変図柄のみのダブルリーチとなった場合には、遊技者に対して喜びと期待感を与えることができると共に、通常図柄のみのダブルリーチが発生しないので煩わしさを与えることもない。したがって、遊技の興趣を飛躍的に向上させることができるものである。
【0087】
また、左図柄列21は、最初に変動停止される図柄列であり、この図柄列21に1個を越える通常図柄が表示されないので、遊技者は期待感を持って遊技を行うことができる。なお、上記の例では、左図柄列21に1個を越える通常図柄を表示しないように外れ図柄70Nを配置するようにしていたが、左図柄列21に限られるものではなく、右図柄列23に1個を越える通常図柄を表示しないように外れ図柄70Nを配置するようにしてもよい。
【0088】
さらに、上記の例では、外れ図柄70Nとして「サイコロ」を表示するようにしていたが、この外れ図柄を70Nを何も表示しない空白とするようにしても上記と同様の効果を得ることができる。
【0089】
次に、上記リーチ状態において、リーチパターンとしては、中図柄列22の図柄70A〜70Lが通常変動時と同様に単にスクロールする「ノーマルリーチ」の外に、種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっていることとしてもよい。また、「スーパーリーチ」よりも大当たり期待値の高い「スペシャルリーチ」や「プレミアムリーチ」と称されるリーチパターンを用意することとしてもよい。なお、このリーチパターンは、本発明の要点ではないので、詳細な説明は省略することとする。
【0090】
次に、上記のように構成されたパチンコ機1における各制御部の作用について説明する。
【0091】
まず、作動口用スイッチ41からの検出信号に基づき、遊技球Bが作動口11へ入賞した旨が主基板50によって認識された場合の制御処理について説明する。
【0092】
主基板50が遊技球Bが作動口11へ入賞した旨を検出した場合、そのことに基づいて、主基板50は、対応する保留ランプ24a〜24d(例えば、それまで2つの保留ランプ24a及び24bの2つの保留ランプが点灯されていた場合には3つ目の保留ランプ24c)を点灯させ、保留カウンタの値を「1」ずつインクリメントする。但し、保留ランプ24a〜24dが全て点灯している場合は除かれる。
【0093】
また、主基板50は、内部乱数カウンタ、大当たり図柄カウンタ、外れリーチ図柄カウンタ、外れ図柄カウンタ等の各カウンタの値を各乱数エリアに格納する。そして、所定のタイミングにおいて対応する保留ランプ24a〜24dを消灯させるとともに、保留カウンタの値をデクリメントし、各エリア等に格納されたデータに基づき図柄変動を実行する。
【0094】
このとき、主基板50は、当該変動に際し、指令としてのコマンドを特別図柄表示装置20の表示制御基板110をはじめ、ランプ制御基板120、音声制御基板130等へと出力(送信)する。さて、当該コマンドには、(1)変動開始から所定時間後に図柄70A〜70Iを確定表示させる旨の時間情報及び各リーチパターンに代表される変動パターンからなるパターン情報、並びに、(2)いかなる図柄70A〜70Iで確定表示させるかという図柄情報が含まれる。ここで、図柄情報としては、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄が含まれ、これらは、上述した内部乱数カウンタ、大当たり図柄カウンタ、外れリーチ図柄カウンタ、外れ図柄カウンタ等に基づいて決定されるものである。
【0095】
本実施の形態における上記コマンドは、2バイト構成からなっており、順次連続的に表示制御基板110等へと送信される。2バイト構成からなるコマンドのうち、先頭の1バイト目は、これからいかなる情報が送信されてくるかというキーワード情報によって構成されている。また、後半の1バイトは、具体的な指示内容に該当するパターンコード等の内容情報によって構成されている。
【0096】
例えば、本実施の形態において、まず最初に送信されるコマンドはパターン情報である。この場合、1バイト目は、これからパターン情報(時間情報及び変動パターンを示唆する)が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、「00」、「01」等のパターンコード情報により構成されている。ここで、「00」、「01」等のパターンコード情報は、図柄の変動時間を例えば「10秒」とする、或いは、「30秒」とするといった内容を示唆する時間情報と、どのような変動パターン(又は変動パターン群のうちいずれか)を実行するといった変動パターンを示唆する情報とからなる。
【0097】
続いて送信されるのは図柄情報である。すなわち、本実施の形態のように左→右→中の順に3つの図柄列21〜23の図柄が確定させられる場合においては、まず、パターン情報に続いて2番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから左図柄列21の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。また、3番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから右図柄列23の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。併せて、4番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから中図柄列22の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。このように、確定図柄に関する3つの表示情報がたて続けに送信される。すなわち、1回の図柄変動に際して、2バイト構成からなるデータが1バイトずつ送信されることにより、合計8(1×2+3×2)回のデータ送信が行われることとなる。
【0098】
なお、上記実施の形態では、左、右、中の各図柄列21〜23に対応した図柄情報が送信されることとなっているが、例えば8つの図柄を確定表示させる必要がある場合には、1×2+8×2=18回のデータ送信が行われるといった具合に、図柄数を適宜変更した場合であっても適用することができる。
【0099】
なお、本実施の形態では、コマンド(一群のコマンド)が、表示制御基板110に対してのみならず、ランプ制御基板120、音声制御基板130にも同期して出力されるようになっている(厳密な意味で全く同時でなくてよい)。勿論、このときに出力されるコマンドは、表示制御基板110に出力されるコマンドに対応したものであることが望ましい(場合によっては対応していなくてもよい)。これに対し、図柄変動に関する一群のコマンド(1回の図柄変動に際して送られてくるデータ群)を受信した表示制御基板110は、特別図柄表示装置20の表示部20aで表示する表示画像を順次生成する。
【0100】
さらに、表示制御基板110は、当該コマンドに基づき図柄変動を開始するとともに、変動停止に至るまでの間、前記変動パターンに基づく種々の演出を行う。当該演出としては、例えばリーチ演出が主として挙げられる。
【0101】
すなわち、上記コマンドのうち、パターン情報に基づき、表示制御基板110のCPU63は、テーブルを参酌して、上述した各変動パターンの中から所定のパターンを選択決定するとともに、当該決定したパターンに基づく演出を、変動開始から確定表示までの間、別途設定された時間データの秒数分だけ実行する。さらにその後、主基板50側のCPUは、自身が有するタイマに基づき、前記所定時間に応じたタイミングで、表示制御基板110に対し、確定コマンドを出力する。
【0102】
一方、表示制御基板110のCPU63は前記一旦停止からさらに所定時間後において(時間情報に基づく変動を完了した時点で)、前記図柄情報に応じた図柄を確定停止表示させる。このとき、結果的に前記出力された確定コマンドに同期して、図柄が確定表示させられることとなる。同様に、ランプ制御基板120、音声制御基板130の各CPUも、前記タイミングにおいて、ランプ演出、音声演出を確定停止させる。
【0103】
なお、本実施の形態では、変動パターンに関し、リーチ演出以外の演出に関しても、上記と同様に変動パターン情報に盛り込まれた上で制御が行われる。リーチ演出以外の演出としては、すべり変動、再変動、リーチ予告、スーパーリーチ予告、大当たり予告等の演出が挙げられる。ここで、「予告」とあるのは、演出によって、所定の遊技状態が発生しやすくなることを示唆可能であればよい、或いは、演出によって所定の遊技状態の発生率に影響が生じるという趣旨であって、所定の遊技状態が発生しない場合があっても差し支えない(示唆)。このように、本実施の形態では、主基板50によって主たる制御が司られ、該主基板50からのコマンドに基づいて、表示制御基板110等によって表示制御等が司られることとなっている。これにより、主基板50の負担軽減が図られている。
【0104】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、表示部において複数種類の識別情報を変動表示しうる表示装置等の表示手段を備えた遊技機において、興趣の飛躍的な向上を図ることのできるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。
【図2】主として遊技盤を示すパチンコ機の正面図である。
【図3】表示制御基板等の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】VDP等の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】(a)は表示部における通常変動時の図柄の表示態様の一例を示す模式図であり、(b)、(c)は大当たり状態発生時の図柄の表示態様の一例を示す模式図である。
【図6】表示部に表示される図柄の一例を紹介するための模式図である。
【図7】各図柄列の図柄配列の一例を示すための模式図である。
【図8】表示部におけるダブルリーチ状態の一例を示す模式図である。
【図9】表示部におけるリーチ状態の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機、8…遊技盤、11…作動口、12…大入賞口、20…可変表示装置としての特別図柄表示装置、20a…表示部、21…左図柄列、22…中図柄列、23…右図柄列、50…主基板、63…表示制御基板のCPU、110…表示制御基板、B…遊技球。
Claims (3)
- 始動条件の成立に基づき複数の識別情報列に配置される複数種類の識別情報を変動表示部にて変動表示する表示手段を備え、
前記識別情報が予め定められた所定の大当たり態様と一致すると、遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させ、
前記識別情報が大当たり態様で停止表示される前段階には、同種の識別情報がライン上に並んで停止表示されるリーチ態様が成立する遊技機において、
前記各識別情報列の識別情報は、それぞれ所定順序で配列されかつ前記大当たり態様になり得る第1の識別情報と、隣り合う前記第1の識別情報の間に少なくとも1つ配置されかつ前記大当たり態様になり得ない第2の識別情報とから構成され、
前記第1の識別情報は、前記特別遊技状態の終了後に所定の付加価値を付与する特定識別情報と、前記特別遊技状態の終了後に所定の付加価値を付与しない非特定識別情報とから成り、
前記複数の識別情報列のうちの所定の識別情報列における前記第1の識別情報の配列順序を、他の識別情報列における前記第1の識別情報の配列順序と逆にして、複数ラインのリーチ態様が交差して成立可能な構成とし、
前記複数の識別情報列のうちの所定の識別情報列における前記複数の第1の識別情報の間のうち、特定箇所において配置される前記第2の識別情報の個数を、他の箇所における個数と異ならせることにより、当該識別情報列に関して1個を越える前記非特定識別情報が一時期に変動表示部にて停止表示されないようにして、
複数ラインのリーチ態様が成立する場合において、前記非特定識別情報のみからなる複数ラインのリーチ態様が成立しないようにしたことを特徴とする遊技機。 - 複数ラインのリーチ態様が成立する場合において、前記特定識別情報のみからなる複数ラインのリーチ態様が成立可能となることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記1個を越える非特定識別情報が一時期に変動表示部にて停止表示されないようにした所定の識別情報列は、前記変動表示部において最初に停止表示される識別情報列であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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