JP4134812B2 - ロボット制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットに作用する外力に倣う追従動作、すなわちコンプライアンス動作を行うためのロボット制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の位置制御を行う産業用ロボットでは、その位置剛性が高く、高速度、高精度での位置制御の実現を目的として構成されている。
一方、ダイキャスト成形品であるワークの引き抜きや、作業者の誘導による直接教示においては、コンプライアンス動作が必要であり、従来からいくつかのコンプライアンス制御装置が提案されている。その中において、実用性を重視し、専用ツールと力センサを用いないで実現する手法がある。例えば、コンプライアンス動作中に、外力によって位置変化した各軸角度θ1をリアルタイムで取り込み、指定したツール座標系での位置/姿勢の現在値を演算し、そのうち、指定したベクトル成分の現在値を指令値に短時間に逐次置き換えしてゆき、これによってワークをツールで把持した状態で外力がそのワークに作用したとき、ワークを予め定める一方向に、そのワークの姿勢を変えることなく、移動させるロボット制御装置があった(例えば、特許文献1参照)。
また、動作開始時のロボット軸の静止摩擦を周期的に補償して、移動開始時の動作を滑らかにする手法も提案されていた(例えば、特許文献2参照)。
さらに、特に外力を検知するための力センサのような特別な装置を付加することなく、柔軟な制御を行うために、サーボゲインを低下させる方式も公知であった(例えば、特許文献3参照)。
そして、サーボゲインを低下させる方式を発展させた作業座標上での柔らかさ設定が可能な方式も知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、ロボットに関する静止摩擦を補償する装置として、マスタ・スレーブ型ロボットのマスタアーム操作装置が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平08−155868号公報
【特許文献2】
特開平08−286759号公報
【特許文献3】
特開平06−332538号公報
【特許文献4】
特開平07−020941号公報
【特許文献5】
特許第2762943号公報
【0004】
以下、特許文献1記載のロボット制御装置について、簡単に説明する。
図16は特許文献1記載のロボット制御装置のサーボ制御回路123の具体的な構成を示す電気回路図である。
図において、ホスト制御回路124からライン128を介して各軸毎の位置指令値が減算手段129の一方の入力に与えられる。エンコーダ127からの各軸の軸角度を表す信号は、ライン130から、減算手段129の他方の入力に与えられる。減算手段129の出力は、係数器131に与えられ、ここで位置ゲインKpで増幅され、加算手段132に与えられる。エンコーダ127の出力はまた、微分回路133で微分され、係数器134で速度ゲインKvで増幅され、加算手段132に与えられる。加算手段132の出力は、積分器135に与えられ、積分演算が行われる。積分器135のゲインG1は、式1で示される。
【数1】
Figure 0004134812
ここでK1は定数であり、sは演算子である。
積分器135の出力は位相補償器136に与えられて位相制御動作時に位相補償の演算が行われ、このゲインG2は式2で示される。
【数2】
Figure 0004134812
ここでαは定数である。
位相補償器136の出力は、もう1つの加算手段137に与えられる。加算手段137には、エンコーダ127の出力に応答する重力補償演算回路138からの出力が与えられて加算され、その加算出力はライン139から各軸のトルク指令値として制御回路122の増幅回路126に入力される。
【0005】
図17は、制御回路122の構成および動作を設定するためのブロック図である。図において、ライン139を介するサーボ制御回路123からの各軸のトルク指令信号は、ライン139を経て増幅回路126に与えられ、これによってサーボモータ125が駆動される。モータ125の負荷であるアームには、参照符141で示されるように重力が作用し、したがってモータ125によって駆動されるアームなどの負荷には、重力141が引き算され、その重力141が、重力回路138の出力により、キャンセルされて補償され、アームなどが移動される。アームなどの慣性力143の角加速度は、積分手段144によって積分されることによって、角速度が求められ、さらに積分手段145によってその角速度を積分することによって、アームなどの回転角が求められ、この回転角はエンコーダ127によって前述のように検出される。
【0006】
図18は特許文献1記載の発明の一実施例の動作を簡略化して示す図である。ロボット109に適用作業をさせるとき、ロボット109のツール110に加わる外力Fに対して、任意の希望する移動方向120にそのツール110が逃げ動作をさせてコンプライアンス機能を達成するにあたり、外力に対して受動的にそのコンプライアンス機能が達成され、ツール110は図18(1)に示されるようにコンプライアンス動作開始直前の一定の姿勢を保持し、その移動方向120は、ツール110の座標系で定める方向とし、コンプライアンス度を調整可能とし、各軸の重力補償は、計算式によって補償する構成とし、ワーク116への反力は、粘性抵抗力とし、静摩擦力が大きい基本軸である第1軸4などもまた動くように構成し、安全対策として、各軸の動作制限角度を設定するように構成される。このコンプライアンス度の調整のために、図16に示されるサーボ制御回路123では、係数器131および134における位置ゲインKpおよび速度ゲインKvを調整することによって達成される。
外力によるツール110の各軸の変位を、エンコーダ127によって検出することによって、力センサなどを用いることが不要になる。
このように、従来のロボット制御装置は、エンコーダ127の位置情報用いて、位置変位が発生した時点で目標指令値を逐次更新することでコンプライアンス制御動作を実現するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に示す従来のロボット制御装置は、予め位置変位が発生し、それに基づく位置指令が与えられていることが前提となっており、初期の位置変位が発生する以前における、つまりロボットが静止した状態で、任意の方向から外力が作用した場合の静止摩擦力の低減については考察されておらず、静止摩擦力分の硬さがロボット側に残ったままである。
また、特許文献2に示す従来装置においては、各軸の補償方向を同期させて制御することまで考察されておらず、実際の適用にあたっては、ロボット先端の直交座標系において目的とする方向のコンプライアンスが得にくいという問題があった。
そのため、従来の両手法とも周辺機器と衝突した場合、静止摩擦分のダメージを受けてしまう問題があった。
また、作業者が直接教示をするような場合には、静止摩擦分の抵抗力が作業者に作用して操作性が悪化するといった問題があった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、静止摩擦を、その方向性も考慮して、各軸の同期も考慮して効果的に補償し、ロボットが静止状態においても十分なコンプライアンス性を保証するロボット制御装置を提供することを第1の目的とする。
【0008】
また、特許文献3および4に記載のこれらの方式ではロボット関節軸で発生する静止摩擦抵抗をそもそも考慮しておらず、コンプライアンス制御の柔軟さを発揮するには外力が静止摩擦以上である必要があり、操作者がダイレクト操作しようとしても、ロボットが動かないという問題があった。
また、ロボットに関する静止摩擦を補償する装置として、マスタ・スレーブ型ロボットのマスタアーム操作装置が上記特許文献5に記載されている。しかしながらこの特許文献5記載の操作装置も次の理由から問題があった。
【0009】
以下、特許文献5記載の操作装置の問題点について、図面を用いて簡単に説明する。
図19は1軸のマスタアーム操作装置を示している。
同図においいて、(A)、(B)、(C)は何れも操作後の停止状態を示し、静止摩擦補償トルクの方向を説明するための図である。
図19において、221はマスタアームであり、222はマスタアーム221の一端に設けた操作者が把持するグリップであり、223はマスタアーム221の軸であり、224は軸223に嵌装された歯車(1)であり、225はモータであり、226はモータ225の出力軸であり、227は出力軸226に嵌着された歯車(2)であり、228はモータ225に直結して設けた速度検出器である。
グリップ222は操作者の把持有無を検知するスイッチがある。マスタアームの操作者はグリップ222を把持してマスタアーム221を動かし、モータ225の速度検出器228に操作信号を送ることでスレーブロボットの操作を行うものとする。
【0010】
図20は図19の(イ)、(ロ)、(ハ)の順でマスタアーム221を動かした時のタイムチャートであり、(A)はスイッチのON/OFF状態を示し、(B)は静止摩擦補償トルクの供給状態を順方向(+)逆方向(−)として示し、(C)は速度検出器の出力電圧を順方向(+)逆方向(−)として示したタイムチャートである。
図19を用いて図20のタイムチャートを説明する。
操作者がグリップ222を把持した瞬間(A)のスイッチON/OFF状態がONとなり、(B)の静止摩擦補償トルクの供給状態が+Tとなる。Tは軸固有の静止摩擦補償トルクであり、軸223を動かすために必要な静止摩擦トルクよりは通常少ない値である。このためマスタアーム221が単独で動くことはないが、静止摩擦補償トルクの影響で操作者は微細な力を加えることでマスタアーム221を操作することができる。
操作者によりマスタアーム221が図(A)の(イ)のような順方向(反時計回り)に動いた時、(C)の速度検出器の出力電圧は順方向(+)に変化し、マスタアーム221が動作したと認識する閾値である(+α)を超えた時点で静止摩擦補償トルクの供給を停止する。操作者がマスタアーム221を停止し、速度検出器の出力電圧がゼロとなった瞬間、静止摩擦補償トルクの供給状態が前回の静止摩擦補償トルク(+T)と符号が反対な−Tとなる。
このように静止摩擦補償トルクが反転することで次はマスタアーム221が図(B)の(ロ)のような逆方向(時計回り)に動きやすい状態を作り、操作者は微細な力でマスタアーム221を逆方向(時計回り)に操作することができる。その次は静止摩擦補償トルクの供給状態が+Tとなり、図(C)の(ハ)のような順方向(反時計回り)に動きやすくなり、操作者は微細な力でマスタアーム221を順方向(反時計回り)に操作することができる。
このように、このマスタアーム操作装置は、マスタアーム221を操作する度に静止摩擦補償トルクの供給状態を反転するので、静止摩擦補償トルクの加わる方向に向かって操作者は微細な力を加えることでマスタアーム221を操作することができる。
【0011】
しかしながら、このマスタアーム操作装置は、マスタアームを操作する度に静止摩擦補償トルクの供給状態を反転しているので、マスタアームの操作方向を連続的に同方向に操作者が操作したい場合、通常のマスタアーム操作よりも静止摩擦補償トルクだけ更に過大な力がマスタアーム操作に必要となり、マスタアーム操作できないという問題があった。
また、スレーブロボットへのダイレクト操作ができないという問題もあった。そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、操作者が静止摩擦補償トルクの供給状態を指示し特定することで、操作者に負担の少ないダイレクト操作を実現することができるロボット装置を提供することを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、請求項1記載のロボット制御装置の発明は、作業者がロボットを直接操作して目標作業点に誘導する際の前記ロボットの摩擦補償を有するコンプライアンス制御可能なサーボ制御手段を備えたロボット制御装置において、作業内容を入力する作業命令入力手段と、前記作業内容の動作位置の違いごとの作業情報を記憶しておく作業情報記憶手段と、前記作業情報から現在のロボット制御点位置(p0)に最も近接した位置(p1)を持つ前記作業情報を選択し、前記最も近接した位置(p1)を持つ作業情報の目標点(p3)を前記目標作業点として抽出する目標作業点抽出手段と、前記目標作業点抽出手段の出力と前記現在のロボット制御点位置(p0)とから、p0からp3の方向でp0近傍位置(p’0)までの微小移動量を算出する微小移動量導出手段と、前記微小移動量導出手段の出力から前記ロボットの各関節の動作量を算出する動作方向導出手段と、前記各関節の動作量の正負から前記サーボ制御手段の前記ロボットの関節毎の摩擦補償の方向を決定する摩擦補償方向制御手段と、を備え、前記サーボ制御手段は、前記摩擦補償方向制御手段の出力に従って摩擦補償を実行するようになっていることを特徴とする。
このようになっているため、作業方向から決まる各関節毎に摩擦補償の方向を正確に制御するため、作業方向のコンプライアンス性を十分に保証することが可能であり、ロボットへのダメージの低減と直接教示作業者の操作力低減を実現できるようになる。
また、過去の作業情報を用いて、各関節毎の摩擦補償の方向を正確に制御することで、作業方向の特定に要する時間が削減でき、作業効率が良くなる。
また、作業者が直感的なイメージで指示することが可能であり、初期の動作方向が不定な直接教示作業では有効である。
【0013】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のロボット制御装置において、前記目標作業点抽出手段が、前記作業情報の選択において、前記現在のロボット制御点位置(p0)に近接した位置を持つ複数の前記作業情報を選択し、選択した前記複数の作業情報のそれぞれの目標点を前記目標作業点の複数の候補点として抽出し、前記微小移動量導出手段は、前記p0から前記複数の候補点のそれぞれの方向でp0近傍位置までの微小移動量を算出し、前記動作方向決定手段は、前記複数の候補点に対応する前記近傍位置までの各関節の動作量を算出し、前記摩擦補償方向制御手段は、前記各関節の動作量の正負から前記サーボ制御手段の前記ロボットの関節毎の摩擦補償の方向を決定するとともに、前記複数の候補点ごとに前記各関節の摩擦補償の方向のテーブルを作成し、前記テーブルに基づいて前記各関節の摩擦補償の方向を一定周期ごとに切り替えることを特徴とする。
このようになっているため、作業方向に任意性がある場合においても、複数の作業方向を予め想定して、摩擦補償の方向を周期的に切り替えるため、外力の方向によらずコンプライアンス性を十分に保証することが可能であり、ロボットへのダメージの低減と直接教示作業者の操作力低減を実現できる。
【0014】
次に、上記第2の課題を解決するため、本願の第2発明は、ロボット全軸の位置指令入力部と、前記位置指令入力部の位置指令とモータエンコーダの位置フィードバックからサーボトルクを導出するサーボ処理部と、前記サーボトルクにより動作するロボットとを備えたロボット制御装置において、外力が作用する少なくとも一つの軸の外力トルクを設定する外力トルク設定部と、前記外力トルクから軸毎の摩擦補償トルクを特定し補償する摩擦補償部とを備え、前記サーボトルクと前記摩擦補償トルクを加算することを特徴とするものである。
また、本願の第3発明は、前記サーボ処理部が、前記位置指令と前記位置フィードバックから指令トルクを導出する位置速度ループ処理部と、前記指令トルクを制限し制限トルクとして出力するトルク制限部と、前記位置フィードバックから動力学により各軸に加わる重力トルクを演算し重力トルクを補償する重力補償トルクを導出する重力補償部とを備え、前記制限トルクと前記重力補償トルクを加算し前記サーボトルクとして出力することを特徴とするものである。
これらの発明によれば、少なくとも1つ以上の軸に対して指定方向の摩擦補償トルクを加えることによってダイレクト操作の初期起動トルクを低減させることができ、柔軟なダイレクト操作を実現することができる。
さらに本願の第4発明は、ロボット全軸の位置指令入力部と、前記位置指令入力部の位置指令とモータエンコーダの位置フィードバックからサーボトルクを導出するサーボ処理部と、前記サーボトルクにより動作するロボットとを備えたロボット制御装置において、作業座標上における外力ベクトルを設定する外力ベクトル設定部と、前記外力ベクトルと転置ヤコビ行列から各軸のヤコビトルクを導出するヤコビ行列演算部と、前記ヤコビトルクから摩擦補償トルクパターンを生成する摩擦補償トルクパターン生成部と、外力が作用する少なくとも一つの軸の外力トルクを設定する外力トルク設定部と、前記外力トルクから軸毎の摩擦補償トルクを特定し補償する摩擦補償部とを備え、前記サーボトルクと前記摩擦補償トルクを加算することを特徴とするものである。
この発明によれば、作業座標上の外力ベクトルを設定し、外力ベクトルと転置ヤコビ行列から外力ベクトルによりロボット軸に加わるモーメントを求めることができるので作業座標上でのダイレクト操作の初期起動トルクを低減させることができ、柔軟なダイレクト操作を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のロボット制御装置について図面に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について図1〜図6に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態の基本構成を示す図、図2は第1の実施の形態のサーボ制御手段を示す図、図3は第1の実施の形態の動作方向決定手段を示す図、図4は第1の実施の形態の作業情報記憶手段に記憶されている作業情報を示す図、図5は第1の実施の形態の作業の位置情報を示す図、図6は第1の実施の形態の摩擦補償方向決定手段が微小変位の正負の方向から摩擦補償の方向を決定するための処理フロー図である。
第1の実施の形態の基本構成を示す図1において、1は6自由度を有するロボット、2はサーボ制御手段、3は作業命令入力手段、4は動作方向決定手段、5は摩擦補償方向制御手段である。
作業命令入力手段3としては、タッチパネルや押しボタンスイッチ、音声入力などが用いられる。作業命令入力手段3の入力結果が動作方向決定手段4に入力されると、後述する方法で現在のロボット制御点位置に最も近接した位置を持つ作業の作業情報を選択し、その作業の目標点である位置を目標作業点として抽出する。摩擦補償方向制御手段5では、後述する方法で各関節の微小変位の正負の方向から、摩擦補償の方向を決定し、前記作業の動作方向にスムーズに動作可能なように摩擦補償の方向を制御できるようにする。
従って、この状態で作業者が例えばロボット1を直接操作して目標作業点誘導するような場合には極めて微小な作用力でロボット1を誘導することが可能となる。
以下、図1に示された各手段について説明する。
【0016】
図1のサーボ制御手段2は、図2に示すように、通常の位置速度ループのほかに、トルク制限器25と重力補償器26と摩擦補償器27を備えている。
図において、ホスト制御回路からラインを介して各軸毎の位置指令値が減算手段21の一方の入力に与えられる。エンコーダからの各軸の軸角度を表すフィードバック信号はラインから減算手段21の他方の入力に与えられる。減算手段21の出力は、係数器22に与えられ、ここで位置ゲインKpで増幅され、減算手段23の一方の入力に与えられる。エンコーダからのフィードバック信号は微分回路20で微分され、減算手段23の他方の入力に与えられる。減算手段23の出力は、係数器24で速度ゲインKvで増幅され、トルク制限器25に与えられる。
【0017】
作業命令入力手段3は、タッチパネルや押しボタンスイッチ、音声入力などが用いられる。
【0018】
動作方向決定手段4は、図3に示すように、目標作業点抽出手段41と作業情報記憶手段42と微小移動量導出手段43と関節動作方向導出手段44で構成される。そして、前記作業情報記憶手段42には、図4に示す作業の異なる作業Aと作業Bの作業情報が記憶されており、更に作業Aと作業Bは動作位置の違いによりそれぞれ、作業A1、A2…,作業B1,B2…が記憶されている。
前記作業Aの記憶されている位置(P1,P2…)のそれぞれの位置関係を図5に示す。例えば、作業A1であれば、前記ロボット1の制御点がP1→P2→P3と動作することを意味している。
【0019】
そこで、本発明の第1の実施の形態の動作について説明する。
前記作業命令入力手段3(図1)で、後述する図4の作業Aの移動命令に関する作業情報が入力されているものとして以下の実施形態を説明する。前記作業命令入力手段3の入力結果が前記動作方向決定手段4(図1)に入力されると、動作方向決定手段4内で目標作業点抽出手段41(図3)は図5に示すように、前記作業情報記憶手段42(図3)に記憶されている作業Aに関連する作業情報(作業A1、A2…)から現在のロボット制御点位置P0に最も近接した位置P1を持つ作業A1の作業情報を選択し、作業A1の目標点である位置P3を目標作業点として抽出する。
前記微小移動量導出手段43(図3)では、抽出された目標作業点P3と現在の前記ロボット制御点位置P0とから、P0近傍P’0までの微小移動量を(式3)として算出する。
【数3】
Figure 0004134812
関節動作方向導出手段44(図3)では、各関節の微小変位(Δq1,Δq2…Δq6)をヤコビ行列Jを用いて(式4)として算出する。
【数4】
Figure 0004134812
なお、ここでは、姿勢変化は無いと仮定しているが、(式4)の右辺第2項ベクトルの第4、5,6成分に角速度を設定することで姿勢変化を考慮してもよい。
前記摩擦補償方向制御手段5(図1)では、前記各関節の微小変位(Δq1,Δq2…Δq6)の正負の方向から、摩擦補償の方向を図6に示す処理フローに基づいて決定する。
図6において、フローがスタートすると、カウンタをN=1(ステップ2)とし、Δq(N)を入力する(ステップ3)。Δq(N)の正負を調べ(ステップ4)、正ならばSgn(N)=1とし、負ならばSgn(N)=−1とし(ステップ5)、N=N+1として(ステップ6)、Nの最大値に達するまでステップ3からを繰り返し、Nが最大値に達したら終了する。
この結果は前記摩擦補償器27(図2)に入力され、前記作業A1の動作方向にスムーズに動作可能なように摩擦補償の方向を制御できる。
従って、この状態で作業者が例えば、前記ロボット1を直接操作して目標作業点P32誘導するような場合には極めて微小な作用力で前記ロボット1を誘導することが可能である。
なお、前記作業命令入力手段3(図1)において、デカルト座標系上の動作方向を、例えば(Δx1,Δy1,Δz1)と入力し、前記関節動作方向導出手段44(図3)の数2を用いて、同様に実現することが可能である。
【0020】
[第1の実施の形態の変形例]
次に、第1の実施の形態の変形例について説明する。
前記作業命令入力手段3(図1)で、後述する図4の作業Aの移動命令に関する作業情報が入力されているものとして以下の実施形態を説明する。但し今回は、前記目標作業点抽出手段41(図3)が現在の前記ロボット1の制御点位置P0に近接した位置として複数の候補点を抽出した場合について説明する。
前記目標作業点抽出手段41(図3)は、前記作業情報記憶手段42(図3)から図7に示す複数の候補点(P3,P13,P23,P33)を抽出する。
前記微小移動量導出手段43(図3)は、第1の実施形態の場合と同様に式(3)を用いて、前記制御点位置P0から前記候補点(P3,P13,P23,P33)に対応する複数の近傍点(P’1,P’2,P’3,P’4)までの、複数の微小移動量(Δr1,Δr2,Δr3,Δr4)を導出し、前記関節動作方向導出手段44は、式(4)を用いて、複数の各関節の微小変位の組み(ΔQ1,ΔQ2,ΔQ3,ΔQ4)を算出する。
【数5】
Figure 0004134812
前記摩擦補償方向制御手段5(図1)は、前記各関節の微小変位の組み(ΔQ1,ΔQ2,ΔQ3,ΔQ4)の各要素の正負の方向から、摩擦補償の方向を図6に示す処理フローに基づいて決定し、図8に示すテーブルTEを作成する。
図8のテーブルTEには、候補点P3についてパターン1、候補点P13についてパターン2、候補点P23についてパターン3、候補点P33についてパターン4の4つのパターンが作成されている。各パターンは第1軸〜第6軸についてそれぞれsgn[K][N]の符号が付されている。
そこで、このテーブルTEを用いて、図9に示す制御処理フローに基づいて、摩擦補償器27(図2)の補償方向を周期Tのタイミングで切り替えて、各軸毎に図10に示す摩擦補償の方向のパターン(図8のパターン1〜パターン4)を実現し、複数方向のコンプライアンス性を保証することが可能となる。
【0021】
図9の制御処理フローは次のようになっている。
フローがスタートすると、まず、sgn[K][N]を図8のテーブルから読み込み(ss2)、これをSgn[N]=sgn[K][N]とし(ss3)、N=N+1に置き換えて(ss4)、これをN>6になるまで繰り返す(ss5)。N>6になったら、Sgn[1]、Sgn[2]、Sgn[3]、Sgn[4]、Sgn[5]、Sgn[6]を摩擦補償器に設定する(ss5)。T秒したら(ss6)、K=K+1に置き換えて(ss8)、ステップss9へ進み、K>4であればK=1に置き換えてステップss11へ進み、K>4でなければそのままステップss11へ進み、フィードバック速度>閾値Aを調べる(ss11)。フィードバック速度>閾値Aでなければss3に戻り、フィードバック速度>閾値Aとなったら終了する。
図10は第1の実施の形態の複数の動作方向に対応した摩擦補償の方向を周期的に切り替えている様子を示す図である。図9に示す制御処理フローに基づいて、摩擦補償器27(図2)の補償方向を周期Tのタイミングで切り替えた6個の摩擦補償パターンが見られる。例えば、時間T1では第1軸〜第6軸に対して、図8のテーブルTEのパターン1が適用され、摩擦補償の方向は第1軸に対して+1、第2軸に対して+1、第3軸に対して−1、第4軸に対して−1、第5軸に対して+1、第6軸に対して+1が与えられる。
同じく、時間T2では第1軸〜第6軸に対して、図8のテーブルTEのパターン2が適用され、摩擦補償の方向は第1軸に対して+1、第2軸に対して−1、第3軸に対して+1、第4軸に対して−1、第5軸に対して−1、第6軸に対して+1が与えられる。
時間T3では第1軸〜第6軸に対して、図8のテーブルTEのパターン3が適用され、摩擦補償の方向は第1軸に対して−1、第2軸に対して−1、第3軸に対して−1、第4軸に対して−1、第5軸に対して+1、第6軸に対して+1が与えられる。
時間T4では第1軸〜第6軸に対して、図8のテーブルTEのパターン4が適用され、摩擦補償の方向は第1軸に対して+1、第2軸に対して−1、第3軸に対して−1、第4軸に対して−1、第5軸に対して+1、第6軸に対して+1が与えられる。
さらに、時間T5〜T8では同様にしてそれぞれ図8のテーブルTEのパターン1〜パターン4が適用される。
このようにして、複数方向のコンプライアンス性を保証することが可能となる。
【0022】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図11は、本発明の第2の実施の形態を示すロボット制御装置のブロック図であり、請求項5の内容に相当するものである。
図11において、201は位置指令入力部、202はサーボ処理部、203はロボット、204は外力トルク設定部、205は摩擦補償部である。なお、位置指令入力部201、サーボ処理部202、外力トルク設定部204および摩擦補償部205は上位コントローラCに含まれるものとする。
ロボット制御装置は、図11に示すようにロボット203を構成する各軸モータの位置指令を取得する位置指令入力部201と、位置指令入力部201の位置指令とロボット203の位置フィードバックからロボット203の各軸モータへの指令値であるサーボトルクを出力するサーボ処理部202と、外力が作用する関節軸の外力方向を含んだ外力トルクを設定する外力トルク設定部と、外力トルク設定部で設定された外力トルクを用いて摩擦補償トルク分だけ補償する摩擦補償部5とから構成されている。サーボトルクと摩擦補償トルクを加えた最終的なモータへの指令値をモータトルクとする。
【0023】
ここで、サーボ処理部202について図12を用いて説明する。
図12はサーボ処理部202を改良したロボット制御装置のブロック図であり、請求項6の内容に相当するものである。図12において、206は位置速度ループ処理部、207はトルク制限部、208は重力補償部である。
位置速度ループ処理部206は位置指令入力部1の位置指令とロボット203の位置フィードバックから指令トルクを出力する。トルク制限部207は位置速度ループ処理部206の指令トルクに上限値と下限値による制限を加え、制限トルクとして出力する。
重力補償部208は予め設定されたツールを含む各リンクの重量情報とロボット203の位置フィードバックから動力学演算で各軸に作用する重力トルクを演算し、重力トルクに対して大きさ同じで向きが反対の重力補償トルクを出力する。
サーボ処理部202はトルク制限部207の制限トルクと重力補償部208の重力補償トルクを加えた値をサーボトルクとして出力する。
【0024】
次に、図13及び図14を用いて外力に倣う追従動作であるコンプライアンス動作を説明する。
図13は本発明により操作者がロボット203をダイレクト操作している図である。図13において、要点に絞って説明するためにロボット203を2軸ロボットとし、各関節を軸1、軸2とし、各リンクをリンク1、リンク2とし、リンク上に設置した外力の方向を特定するためのスイッチを軸1外力方向スイッチ、軸2外力方向スイッチとし、操作者はリンク2の軸2外力方向スイッチを操作しながら軸2のダイレクト操作を行っている。
【0025】
図14は図13のように操作者がダイレクト操作している時の図12中の制限トルク、重力補償トルク、サーボトルク、摩擦補償トルク、モータトルク、軸2に加わる外力と軸2に加わる総トルクの時間経過である。
操作者は軸2外力方向スイッチをプラス側やマイナス側に切り替えることで、軸2の動かしたい方向をロボット制御装置に教える。
図13中の操作者が仮に軸2外力方向スイッチをプラス側に指定した場合、ロボット制御装置内の摩擦補償部5は軸2がプラス方向に動作する向きの摩擦補償トルクを図14(4D)のような波形として出力する。図14(4D)中のMは軸2の摩擦補償トルクである。
摩擦補償トルクが原因でロボットが動きださないようにするために、通常、摩擦補償トルクの大きさは軸固有の静止摩擦トルクの大きさよりも若干小さな値とする。
位置指令入力部1の位置指令がなく位置速度ループ処理部6の指令トルクがゼロもしくは、トルク制限部7の上限値と下限値が共にゼロで制限トルクがゼロ(図14(4A)参照)の時、サーボトルクは重力補償部8の重力補償トルクのみとなり、重力補償トルク(図14(4B)参照)とサーボトルク(図14(4C)参照)は同じ波形となる。
動作開始前の軸2の重力トルクをGとする。なお、軸2の動作開始時点から重力補償トルクとサーボトルクが減少するのはリンク2が操作者の外力によって直立する方向(プラス方向)に動作し、軸2に影響を与えるリンク2の重力トルクが減少するためである。
モータトルクはサーボトルクと摩擦補償トルクの和なので図14(4E)のようになる。
外力が図14(4F)のように軸2に作用し、モータトルクと外力の和である軸2に加わる総トルクが図14(4G)となった場合、総トルクが軸2の静止摩擦トルクを超えた時点で軸2は動作を開始することになる。
従来制御では摩擦補償部5がなく静止摩擦トルク以上の外力が必要だったが、本発明では一定の摩擦補償トルクを加えた分だけ軸2を動かすための外力が低減され、ダイレクト操作しやすくなっている。
操作時の外力ベクトル設定部9としては音声認識やプログラミングペンダント上のキーなどにより実現でき、ジョブプレイバック時の外力ベクトル設定部9としてはジョブ中のコマンド表記により実現できる。
外力方向スイッチを単なるON/OFFスイッチとせず、変化量の程度を検出する検出器とすれば、操作者が希望する摩擦補償トルクを各軸に与えることができるのは言うまでもない。
このように、少なくとも1つ以上の軸に対して指定方向の摩擦補償トルクを加えることによってダイレクト操作の初期起動トルクを低減させることができ、柔軟なダイレクト操作を実現することができる。
【0026】
[第2の実施の形態の変形例]
図15は、本発明の第2の実施の形態の変形例を示すロボット制御装置のブロック図1であり、請求項7の内容に相当するものである。なお、本発明の構成要素が前出の実施形態の構成要素と同じものについては同一符号を付して説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図15において、209は外力ベクトル設定部、210はヤコビ行列演算部、211は摩擦補償トルクパターン生成部である。外力ベクトル設定部209で作業座標上における外力ベクトルを設定する。ヤコビ行列演算部210は外力ベクトル設定部209で設定した外力ベクトルと転置ヤコビ行列から各軸のヤコビトルクを導出する。摩擦補償トルクパターン生成部211はヤコビ行列演算部210で導出したヤコビトルクから摩擦補償トルクパターンを生成する。
ロボットを206軸とした時、作業座標上における各軸方向の力成分をFx,Fy,Fzとし、各軸周りのモーメントをMx,My,Mzとした時、外力ベクトルは(Fx,Fy,Fz,Mx,My,Mz)として表現できる。
外力ベクトルによってロボットの各軸に加わるモーメントであるヤコビトルクをT1,T2,T3,T4,T5,T6とし、6行6列の転置ヤコビ行列をJTとした時、外力ベクトル(Fx,Fy,Fz,Mx,My,Mz)とヤコビトルク(T1,T2,T3,T4,T5,T6)との間には式(5)の関係が一般に知られている。
【数6】
Figure 0004134812
従って、(Fx,Fy,Fz,Mx,My,Mz)を外力ベクトル設定部209に設定すれば、ヤコビ行列演算部210では転置ヤコビ行列JTと式(1)からヤコビトルク(T1,T2,T3,T4,T5,T6)を導出する。
摩擦補償トルクパターン生成部211はヤコビトルク(T1,T2,T3,T4,T5,T6)の値からプラス側領域、不感帯領域、マイナス側領域のどれかに区別し、外力トルク設定部204に各軸の外力方向としてプラス、ゼロ、マイナスのどれか一つを設定する。摩擦補償部205は外力トルク設定部204に設定された外力方向と同方向の摩擦補償トルクを出力する。以降の処理は第2の実施の形態と同様な処理を行う。
また、外力トルクをプラス、ゼロ、マイナスの内のどれかと限定するのではなく、外力トルクを比例的に指定することもできる。その場合、摩擦補償トルクパターン生成部211が最大外力トルクに対するヤコビトルクの比として外力トルクを外力トルク設定部4に設定することで外力トルクの比例的な変化に対応することができる。
操作時の外力ベクトル設定部209としては音声認識やロボット先端のようなロボット本体に設置するハンドルスイッチなどにより実現でき、ジョブプレイバック時の外力ベクトル設定部209としてはジョブ中のコマンド表記により実現できる。
このように、作業座標上の外力ベクトルを設定し、外力ベクトルと転置ヤコビ行列から外力ベクトルによりロボット軸に加わるモーメントを求めることができるので作業座標上でのダイレクト操作の初期起動トルクを低減させることができ、柔軟なダイレクト操作を実現することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1記載のロボット制御装置によれば、作業方向から決まる各関節毎に摩擦補償の方向を正確に制御するため、作業方向のコンプライアンス性を十分に保証することが可能であり、ロボットへのダメージの低減と直接教示作業者の操作力低減を実現できる。
また、過去の作業情報を用いて、各関節毎の摩擦補償の方向を正確に制御するため、作業方向の特定に要する時間が削減でき、作業効率が良くなる。
さらに、作業者が直感的なイメージで指示することが可能であり、初期の動作方向が不定な直接教示作業では有効である。
【0028】
請求項2記載のロボット制御装置によれば、作業方向に任意性がある場合においても、複数の作業方向を予め想定して、摩擦補償の方向を周期的に切り替えるため、外力の方向によらずコンプライアンス性を十分に保証することが可能であり、ロボットへのダメージの低減と直接教示作業者の操作力低減を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の基本構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態のサーボ制御手段2を示す図である。
【図3】第1の実施の形態の動作方向決定手段4を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の作業情報記憶手段42に記憶されている作業情報を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の作業Aの位置情報を示す図である。
【図6】第1の実施の形態の摩擦補償方向決定手段が微小変位の正負の方向から摩擦補償の方向を決定するための処理フロー図である。
【図7】第1の実施の形態の変形例の実施内容を示す図である。
【図8】第1の実施の形態の複数の動作方向に対応した摩擦補償の方向を定めたテーブルを示す図である。
【図9】第1の実施の形態の摩擦補償器の補償方向を周期Tのタイミングで切り替えて所定の摩擦補償パターンを実現する制御処理フローを示す図である。
【図10】第1の実施の形態の複数の動作方向に対応した摩擦補償の方向を周期的に切り替えている様子を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態を示すロボット制御装置のブロック図である。
【図12】第2の実施の形態のサーボ処理部2を改良したロボット制御装置のブロック図である。
【図13】第2の実施の形態により操作者がダイレクト操作している図である。
【図14】ダイレクト操作におけるロボット装置内の信号タイムチャートである。
【図15】第2の実施の形態の変形例を示すロボット制御装置のブロック図である。
【図16】従来のロボット制御装置の基本構成を示す図である。
【図17】従来の制御回路の構成および動作を設定するためのブロック図である。
【図18】従来装置の実施例の動作を簡略化して示す図である。
【図19】従来装置の1軸マスタアーム操作装置の説明図である。
【図20】図19の(イ)、(ロ)、(ハ)の順でマスタアームを動かした時のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ロボット
2 サーボ制御手段
21 第1減算手段
22 位置ゲイン
23 第2減算手段
24 速度ゲイン
25 トルク制限器
26 重力補償器
27 摩擦補償器
28 加算器
29 微分回路
3 作業命令入力手段
4 動作方向決定手段
41 目標作業点抽出手段
42 作業情報記憶手段
43 微小移動量導出手段
44 関節動作方向導出手段
5 摩擦補償方向制御手段
101 ロボット
110 ツール
116 ワーク
120 移動方向
122 制御回路
123 サーボ制御回路
124 ホスト制御回路
125 サーボモータ
126 増幅回路
127 エンコーダ
128 ライン
129 減算手段
130 ライン
131 係数器
132 加算手段
133 微分回路
134 係数器
135 積分器
136 位相補償器
137 加算手段
138 重力補償演算回路
139 ライン
141 重力
142 減算手段
143 慣性力
144 積分手段
145 積分手段
201 位置指令入力部
202 サーボ処理部
203 ロボット
204 外力トルク設定部
205 摩擦補償部
206 位置速度ループ処理部
207 トルク制限部
208 重力補償部
209 外力ベクトル設定部
210 ヤコビ行列演算部
211 摩擦補償トルクパターン生成部
221 マスタアーム
222 グリップ
223 軸
224 歯車(1)
225 モータ
226 出力軸
227 歯車(2)
228 速度検出器

Claims (2)

  1. 作業者がロボットを直接操作して目標作業点に誘導する際の前記ロボットの摩擦補償を有するコンプライアンス制御可能なサーボ制御手段を備えたロボット制御装置において、
    作業内容を入力する作業命令入力手段と、
    前記作業内容の動作位置の違いごとの作業情報を記憶しておく作業情報記憶手段と、
    前記作業情報から現在のロボット制御点位置(p0)に最も近接した位置(p1)を持つ前記作業情報を選択し、前記最も近接した位置(p1)を持つ作業情報の目標点(p3)を前記目標作業点として抽出する目標作業点抽出手段と、
    前記目標作業点抽出手段の出力と前記現在のロボット制御点位置(p0)とから、p0からp3の方向でp0近傍位置(p’0)までの微小移動量を算出する微小移動量導出手段と、
    前記微小移動量導出手段の出力から前記ロボットの各関節の動作量を算出する動作方向導出手段と、
    前記各関節の動作量の正負から前記サーボ制御手段の前記ロボットの関節毎の摩擦補償の方向を決定する摩擦補償方向制御手段と、
    を備え、
    前記サーボ制御手段は、前記摩擦補償方向制御手段の出力に従って摩擦補償を実行するようになっていることを特徴とするロボット制御装置。
  2. 前記目標作業点抽出手段は、前記作業情報の選択において、前記現在のロボット制御点位置(p0)に近接した位置を持つ複数の前記作業情報を選択し、選択した前記複数の作業情報のそれぞれの目標点を前記目標作業点の複数の候補点として抽出し、
    前記微小移動量導出手段は、前記p0から前記複数の候補点のそれぞれの方向でp0近傍位置までの微小移動量を算出し、
    前記動作方向決定手段は、前記複数の候補点に対応する前記近傍位置までの各関節の動作量を算出し、
    前記摩擦補償方向制御手段は、前記各関節の動作量の正負から前記サーボ制御手段の前記ロボットの関節毎の摩擦補償の方向を決定するとともに、前記複数の候補点ごとに前記各関節の摩擦補償の方向のテーブルを作成し、前記テーブルに基づいて前記各関節の摩擦補償の方向を一定周期ごとに切り替えることを特徴とする請求項1記載のロボット制御装置。
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