JP4133844B2 - ガス警報器 - Google Patents

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Description

本発明は、都市ガス、および、ガス機器等の不完全燃焼ガスなどを検出するガス警報器に係り、詳しくはガスセンサの点検性能を向上させたガス警報器に関する。
以前のガス警報器は主にガスが漏れたときに警報を行う機能のみ有するものであったが、最近ではガスセンサの高感度化が実現し、警報を行う前に注意報を表示・発報したり、または、低濃度の不完全燃焼を検出するなど高機能化を実現している。しかしながら、ガスセンサの高感度化が進むにつれて、ガス警報器の検出対象ガス以外のガスで誤警報を発報するという問題、または、ガスセンサのガス検出素子に含まれる触媒に影響を与える被毒ガスによりガスセンサ出力が不安定になるという問題が起こるようになっている。
これら問題を解決するため、近年のガス警報器は、ガスセンサ性能を維持するべく、検出対象ガス以外のガス又は被毒ガス(以下これらガスを単に妨害ガスという。)を吸着する吸着フィルタをガスセンサの上流側に設置し、妨害ガスが、ガス検出素子に到達しないようにしている。このように妨害ガスに影響されないように配慮したガス警報器が製造、販売されている。
このような従来技術のガス警報器について、図を参照しつつ説明する。図8は従来技術のガス警報器の一部の断面構成図である。ガス警報器100は、大別してカバー110と上ケース120とを備える。
カバー110は、さらに、プリント基板111、ガスセンサ112、ガス流路113を備える。ガスセンサ112内は、さらに気密性ハウジング112a、通気孔112b、吸着フィルタ112c、ハウジング内流路112d、ガス検出素子112e、点検ガス流通路112fを備える。
上ケース120は、通気溝121、点検ガス供給窓122を備える。
このようなガス警報器100では、ガスは上ケース120の通気溝121、ガスセンサ112の通気孔112b、吸着フィルタ112cを通過して、ガス検出素子112eへ到達する。この場合、ガスの検出がなされるが、妨害ガスは吸着フィルタ112cで吸着されて、ガス検出素子112eへは到達しないため、検出対象ガスのみがガス検出素子112eへ到達する。このようなフィルタ作用により、ガス警報器100は妨害ガスに影響されずに検出対象ガスのみに反応し、検出性能を向上させている。
また、このガス警報器100は保安機器であって常に動作することが要求されるため、警報器設置時や定期警報点検時等に実際にガスを吹き付け、ガス警報器100が正常に作動するか確認を行っている。ガス警報器100の点検に用いる点検ガスに関し、ガス機器に供給する生ガスを分取することが不可能であるため、通常、ライターで用いるブタンガスを主成分とする点検ガスを、または、アルコールガスを主成分とする点検ガスを使用している。
しかし、点検に使用するブタンガス、アルコールガスは、妨害ガスに相当するため、ブタンガスやアルコールガスは、通気孔112bを通過しても吸着フィルタ112cにより吸着されて、警報を発する基準ガス濃度の閾値を超えるような高濃度ガスがガス検出素子112eまで到達できず、このままではガス警報器100が正常に動作するか否かについて点検できない。
そこで従来技術のガス警報器100は、図8で示すように、点検ガス供給窓122、ガス流路113、点検ガス流通路112fからなる点検ガス用の流路が別途設けられている。この流路は、図8の矢印で示すように、点検ガスが吸着フィルタ112cを迂回してガス検出素子112eへ到達するように配慮されている。
このように吸着フィルタを迂回する流路を有するような他のガス警報機は、例えば、特許文献1,2にも開示されている。特許文献1に記載の発明(ガス警報器)および特許文献2に記載の発明(ガス漏れ警報器およびその点検方法)は、フィルタを迂回する流路を設け、点検ガスが、ガス検出素子へ到達しやすいようにして点検性能を向上させている。
また、点検ガスの漏れを防止して、点検ガスが、ガスセンサへ到達するように配慮された他の従来技術のガス警報器について、例えば、特許文献3に開示されている。特許文献3に記載の発明(ガス漏れ警報器用点検アダプタ)は、ガス抜けを抑制する囲い壁をガスセンサの周囲に形成し、妨害ガスが、ガスセンサへ到達するようにして点検性能を向上させている。
特許第3197401号公報(図6) 特開2003−123164号公報(図1,図2,図4〜図9) 登録実用新案第3002877号公報(図2)
従来技術のガス警報器では、通常のガス検出時ではガスセンサ内に妨害ガスが極力に侵入しないように気密性を保持しつつ、検査時では高濃度の点検ガスをガスセンサに到達させて点検性を向上させたいとする要請があった。
図8で示した従来技術のガス警報器100では、点検ガス流通路112fの開口面積が十分に小さいため通常時は妨害ガスに対する気密性が高いものであるが、点検ガス供給窓122からガス流路113内に点検ガスを供給した場合、矢印のように点検ガスの流路が曲折していることに起因してハウジング内流路112d内に高濃度の点検ガスが勢いよく高速流で流入できないため、点検ガスが、ガス検出素子112eへ到達せず、点検ガスに対するガスセンサの感度が高くないという問題があった。
また、特許文献1,2のガス警報器ではガスセンサに到達するような流路が形成されており、高濃度の点検ガスが、ガスセンサに到達して点検性を高めているが、それに反して通常の気密性が損なわれているという問題があった。
また、特許文献2ではシールや栓によりガスセンサに到達するような流路を封止して気密性を高めているが、美観上などの問題から、シールや栓をガス警報器の背面など目立たない場所に形成する必要があり、設計上の制約となっていた。
特許文献3は、隔壁により点検性を高めているが、気密性・点検性ともに十分な性能が期待できなかった。
また、図8の従来技術のように、ガス流路113が長距離化しないようにガスセンサ112と点検ガス流通路112fを近接して配置する必要があり、さらに通気溝121と点検ガス供給窓122は近接して配置する必要があり、これら位置的な制約により、カバー110のガスセンサ部周辺の機械的配置や、上ケース120の意匠が変更できないという問題があった。
そこで本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ガスセンサの気密性および点検性を共に高めた高性能なガス警報器を提供することを目的とする。加えて、機械的な制約を少なくして設計に自由度があるガス警報器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るガス警報器は、
筒状に形成された気密性ハウジングと、気密性ハウジングの開口部である通気孔と、気密性ハウジングの筒内であって通気孔の下流側に配置されて検出対象ガス以外の妨害ガスを吸着する吸着フィルタと、気密性ハウジングの筒内であって吸着フィルタの下流側に形成される空間であるハウジング内流路と、気密性ハウジングのハウジング内流路に配置されて検出対象ガス及び点検ガスに感応するガス検出素子と、吸着フィルタを迂回して外部とハウジング内流路とが連通するように気密性ハウジングに形成される点検ガス流通路と、を備えるガスセンサと、
点検ガス導入路を形成する筒部と、点検ガス導入路内で筒部壁面と一端が連接される隔壁部と、隔壁部の他端に形成されて筒部端部と対向する突出部と、筒部端部と突出部とにより形成されるスリット形状の開口であって点検ガス導入路に連通する噴射孔と、を備える点検ガス導入部と、
を有するガス警報器であって、
点検ガス導入部の噴射孔は、通常時には筒部端部と突出部とが近接して噴射孔を狭める状態を維持して妨害ガスの通過を防止し、点検時に点検ガス導入路に供給された点検ガスの充満時の内圧上昇により筒部端部と対向する突出部が拡開して噴射孔を拡げた状態として点検ガスを噴射することで点検ガス流通路を介してガス検出素子へ点検ガスを到達させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るガス警報器は、
請求項1に記載のガス警報器において、
点検ガス導入部の噴射孔、気密性ハウジングの点検ガス流通路、および、ハウジング内流路のガス検出素子は、略直線上に位置することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るガス警報器は、
請求項1または請求項2に記載のガス警報器において、
点検ガス導入部の点検ガス導入路は噴射孔に近づくにつれて先細ることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係るガス警報器は、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のガス警報器において、
点検ガス導入部の突出部はエッジ状先端であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係るガス警報器は、
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のガス警報器において、
ガスセンサおよび点検ガス導入部が設けられるカバーと、
点検ガス供給窓が形成される上ケースと、
を備え、
カバーに上ケースを取り付けたとき、上ケースの点検ガス供給窓の流路はカバーの点検ガス導入部の点検ガス導入路に連通することを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係るガス警報器は、
請求項に記載のガス警報器において、
前記点検ガス導入部は、合成樹脂により前記カバーと一体に形成されることを特徴とする。
このように本発明のガス警報器は、点検ガスをガス警報器のガス供給窓から吹き付けたとき、点検ガスの濃度及びガス吹きつけ時のガスの勢いを阻害しないようにするため、点検ガス導入部に筒状であって先細るような点検ガス導入路を設け、先細りの先端に噴射孔を形成した。
その結果、検出時に高濃度・高速流の点検ガスを、勢いを殺さず、点検ガス流通路を介して直接ハウジング内流路の内部に供給することとなり、結果的に、高い濃度の点検ガスがガス検出素子近傍に移流して、感応しやすくなった。
通気孔に関しては、吸着フィルタの働きにより妨害ガスに対して検出対象ガスの選択性が得られる。点検ガス流通路に関しては、点検ガス流通路の径・長さなどの大きさを特定することにより、点検ガス流通路を介してガス検出素子に到達するガス濃度を制御することができ、検出対象ガスの選択性が守られる。その結果、ガス警報器を妨害ガスの雰囲気中に曝しても、妨害ガスがハウジング内流路の内部に流入することを極力抑制し、ガス警報器がその妨害ガスにより誤報を発することはない。
以上のような本発明によれば、ガスセンサの気密性および点検性を共に高めた高性能なガス警報器を提供することができる。加えて、機械的な制約を少なくして設計に自由度があるガス警報器を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態のガス警報器1について図を参照しつつ説明する。図1は本形態の上ケースを取り付けたガス警報器の斜視外観図、図2は本形態の上ケースを取り外したガス警報器の斜視外観図、図3は本形態のガス警報器の要部の断面構成図、図4は本形態のガス警報器のA−A線断面図である。
ガス警報器1は、図1で示すように、カバー10と上ケース20とを備える。
カバー10には、図2で示すように、さらに、プリント基板11、ガスセンサ12、点検ガス導入部13を備える。
上ケース20は、図1で示すように、通気溝21、点検ガス供給窓22を備える。
ガスセンサ12は、詳しくは図3で示すように、さらに気密性ハウジング12a、通気孔12b、吸着フィルタ12c、ハウジング内流路12d、ガス検出素子12e、点検ガス流通路12fを備える。
点検ガス導入部13は、詳しくは図3,図4で示すように、さらに点検ガス導入路13a、隔壁部13b,突出部13c、噴射孔13d、筒部13eを備えている。
続いて各部について説明する。
図2,図3で示すように、ガスセンサ12の気密性ハウジング12aは筒状(本形態では詳しくはほぼ円筒形状)であり、ガス警報器1の正面側に気密性ハウジング12aの開口部である通気孔12bがある。この気密性ハウジング12aの筒内であって通気孔12bの下流側に吸着フィルタ12cが配置される。吸着フィルタ12cは活性炭が充填されており、吸着フィルタ12cを通過するガスから、検出対象ガス以外の妨害ガスを吸着する。
そして気密性ハウジング12aの筒内であって吸着フィルタ12cの下流側には空間であるハウジング内流路12dが形成される。気密性ハウジング12aのハウジング内流路12dにガス検出素子12eが配置される。ガス検出素子12eは、例えば、検出対象ガス及び点検ガスに感応する半導体式センサであり、ガス漏れによる都市ガス(メタンガス)、やガス機器等の不完全燃焼ガスを検出する。ハウジング内流路12dはこれら吸着フィルタ12c、気密性ハウジング12aおよびガスセンサ素子12eにより覆われ、ハウジング内流路12dの気密性が保持されている。
点検ガス流通路12fは、吸着フィルタ12cを迂回してハウジング内流路12dと外部とが連通する流路を形成するために気密性ハウジング12aに形成される。この点検ガス流通路12fは、本形態ではほぼ円形開口の孔であって、開口径はφ1mmである。この開口径の大きさでは、妨害ガス(アルコール、NOガス)雰囲気中でも通常の大気圧下では点検ガス流通路12fから流入する妨害ガスを極力低減可能であることが知見されている。
ガスセンサ12の上側には点検ガス導入部13が配置されている。点検ガス導入部13では、筒部13eの中に点検ガス導入路13aが形成されている。この点検ガス導入路13aでは噴射孔13d側へ傾斜する隔壁部13b、および、隔壁部13bから突出する突出部13cにより、噴射孔13dに近づくにつれて先細るようになされている。噴射孔13dは、下側の筒部13eの壁面と、突出部13cのエッジ状の先端により形成される開口部である。本形態の噴射孔13dは、図4で示すようにスリット状に形成されている。
点検ガス導入路13aは、図3に示すように、上ケース20の点検ガス供給窓22と連通しており、カバー10と上ケース20との二部品に亘って流路が形成される。
また、ガスセンサ12の通気孔12bの前には、上ケース20の通気溝21が位置するようになされている。
本形態では、図3,図5で示すように、ガスセンサ12の点検ガス流通路12fは上側に向けて、また、点検ガス導入部13の噴射孔13dは下側に向けてそれぞれ形成されている。さらにガスセンサ12の点検ガス流通路12fと、点検ガス導入部13の噴射孔13dとは、近接して配置されている。
続いて、点検作業および点検ガスの流れについて図を参照しつつ説明する。図5は噴射孔による点検ガスの噴射を説明する説明図、図6はガス警報器の点検の説明図である。
まず点検時以外の通常時(ガス検出動作時も含む)について説明する。
通常時は、図5(a)で示すように、突出部13cと筒部13eで形成される噴射孔13dが狭いため、妨害ガスは噴射孔13dを通過しにくくなっている。
また、ガスセンサ12の点検ガス流通路12fも先に説明したように狭いため、妨害ガスは点検ガス流通路12fを通過しにくくなっている。
このように、通常時は開口面積が十分に狭い点検ガス導入部13の噴射孔13dと、ガスセンサ12の点検ガス流通路12fとに阻まれて、妨害ガスが、ガス検出素子12eへは到達しにくくなっており、ガスセンサ12の気密性を高めている。
続いて点検時について説明する。
ガス警報器1の点検作業は、図6で示すように、点検ガス供給ボンベ30の供給孔を点検ガス供給窓22に差し込み、この状態で点検ガスを点検ガス導入路13aの内部に放出させる。図5(b)で示すように、点検ガス導入路13aの内部は点検ガスにより圧力が高まり、スリット状の噴射孔13dから点検ガスが点検ガス噴射方向へ噴射される。この点検ガスは点検ガス流通路12fを通過して、ハウジング内流路12d、ガスセンサ素子12eに高速流・高濃度で到達する。ここに、噴射孔13d、点検ガス流通路12f、および、ガス検出素子12eは、略直線上の点検ガス噴射方向上に位置しており、点検ガスがガス検出素子12eへ到達しやすいようになされている。
この点検ガスは、図5(b)で示すように、噴射角θが大きく、点検ガス流通路12fを含む少し大きい領域に噴射される。また、横方向についても図5(c)でも示すように、噴射孔13dが横スリット形状であり、点検ガスの噴出範囲は広く、やはり点検ガス流通路12fを含む少し大きい領域に噴射される。
このような構成を採用したため、図5(c)で示すように、機械精度および組立て精度に起因して、ガスセンサ12の位置ずれにより、噴射孔13dと点検ガス流通路12fとの位置がずれたとしても、点検ガスの濃度を薄めることなく高濃度で、また勢いを殺すことなく高速流で、ガス検出素子12eのあるハウジング内流路12dへ点検ガスが流入できるようになされている。
プリント基板11に取り付けられるガスセンサ12と、カバー10に一体に形成されている点検ガス導入部13とでは通常の機械精度・組立精度では、噴射孔13dと点検ガス流通路12fとの位置がずれやすいものであったが、本形態では位置ずれに影響されることなく、高濃度・高速流の点検ガスをハウジング内流路へ流入させることができる。
なお、カバー10および上ケース20は、合成樹脂により形成されており、若干の弾力性を持たせることも可能である。そこで、そのような合成樹脂を用いてカバー10および上ケース20を形成したならば、点検ガスにより点検ガス導入路13a内の圧力が上昇した場合、隔壁部13bおよび突出部13cが変形して噴射孔13dが拡開する。そこで、通常時は突出部13cのエッジ状先端と筒部13eの隔壁とが殆ど当接するような配置として妨害ガスの移動をほぼ完全に遮蔽し、点検時に拡開により噴射孔13dを形成するような構成を採用しても良い。この場合、通常時は、妨害ガスが、ガス検出素子12eへ到達するおそれがさらに減少する。
続いて、本形態のガス警報器の点検ガスに対する感度を従来技術のガス警報器と対比しつつ説明する。図7は本形態のガス警報器の感度を説明する説明図である。
ガスセンサ12の駆動は、図7に示すように、ガス検出素子12eを5秒間の高温駆動と10秒間の低温駆動との2モードで15秒周期で繰り返しており、5秒間の高温駆動の最後の5秒に到達したときにガス漏れを検出している。つまり、15秒毎にガス漏れ検出を行っていることになる。このガス駆動は従来技術のガス警報器100も同様の駆動である。
本形態のガス警報器1(図1〜図6参照)、および、従来技術のガス警報器100(図8)それぞれに対して点検ガスを3秒吹き付けたとき、ガス検出素子12e(112e)が配置されているハウジング内流路12d(112d)内のガス濃度は図7に示すように推移する。
(1)の実線による特性は本形態のガス警報器1であって、ガスセンサ12の点検ガス流通路12fと点検ガス導入部13の噴射孔13dとが正面を向いている(図5(c)参照)場合の特性である。この場合、ガス検出素子12eの近辺の濃度が十分に高くなり、15秒後のガス漏れ検出点でもガス警報器1が警報する濃度に達している。
(2)の点線による特性は本形態のガス警報器1であって、ガスセンサ12の点検ガス流通路12fと、点検ガス導入部13の噴射孔13dと、が正面を向いていない場合(詳しくは図5(c)で示すように噴射孔13dの端に点検ガス流通路12fが対向している場合)の特性である。この場合、ガス検出素子12eの近辺の濃度は(1)よりは若干低くなるが、15秒後のガス漏れ検出点でも依然ガス警報器1が警報する濃度に達している。
(3)の実線による特性は図8の従来技術のガス警報器100であって、ガスセンサ112の点検ガス流通路112fとガス流路113とが正面を向いている場合の特性である。この場合、同じ条件であるにも拘わらず、ガス検出素子112eの近辺の濃度が上がらずに一度ガス警報器100が警報する濃度に達するものの徐々にガス濃度が薄まっていき、15秒後のガス漏れ検出点ではガス警報器100が警報する濃度未満となってガス漏れ検出ができない。
つまり本形態のガス警報器1は、高濃度で高速流の点検ガスが、ガス検出素子12eへ確実に到達するため、ガス警報器1の感度を高めている。さらにガスセンサ12の点検ガス流通路12fが、横スリット形状の噴射孔13dの噴出範囲内にあって点検ガス流通路12fに点検ガスが到達すれば、ガス検出素子12eのあるハウジング内流路12dのガス濃度の変化が変わらず、点検性能がほぼ一定であることがわかる。本結果から本形態のガス警報器1は、機械精度・組立て精度に影響されることなく点検性能を向上させていることがわかる。
以上、本形態のガス警報器1について説明した。
なお、本形態では点検ガス流通路の例として単なる孔の形状を挙げたが、孔に限定されるというものではなく、点検ガスが流通する間隙を確保する形状であれば、孔以外の形状であってもよい。
また、点検ガス流通路に、ガス透過性の隔壁部材を設けることも考えられる。これら構成を適宜採用できる。
本形態のガス警報器1では、点検ガスをガス警報器1の点検ガス供給窓22から供給したとき、点検ガスのガス濃度及びガス吹きつけ時のガス流の勢いを阻害せず、ガスセンサ12の点検ガス流通路12fに吹き付ける構造であり、ガス点検時においては、点検ガス流通路12fを介してガス検出素子12eに比較的高濃度の点検ガスを強制供給することが可能となる。さらに、ガス警報器1では点検ガス導入部13の噴射孔13dとガスセンサ12の点検ガス流通路12fの位置を可能な限り近接させているため、点検ガスの勢いは強く、また点検ガスの濃度が濃いためにガス検出素子12eが点検ガスに確実に反応するため、点検性を高めている。
また、点検ガス導入路13aを、ガスセンサ12の点検ガス流通路12fに近づくにつれ先細りにし、また噴射孔13dをガスセンサ12の実装ずれによるばらつきを吸収できるようにスリット形状としたため、ガスセンサ12の実装バラツキが生じても噴射孔13aから吹き付ける点検ガスは広角に噴射されて高濃度・高速流で点検ガス流通路12fを通過してガス検出素子12eのあるハウジング内流路12dに流入し、実装ばらつきに影響されることなくセンサ感度を高めることができる。
また、点検は、点検ガス導入路13a内に比較的高濃度の点検ガスを供給して高圧にして、噴射孔13dから噴射するようにしたため、点検ガス導入部13はガスセンサ12の近傍にある必要があるが、点検ガス導入路13aを適宜形成することにより、点検ガス供給窓22については、比較的に離れた位置に形成できるようになり機械的・意匠的にも設計自由度を高めることができる。
なお、図8で示した従来技術では、点検ガス供給窓122と、ガスセンサ112の点検ガス流通路112fの位置が離れれば離れるほどガス流路113が長距離化して点検ガスの勢いが弱まり、また点検ガスの濃度が薄まるため点検しにくくなっていた。
以上説明した本形態のガス警報器1は、ガスセンサの気密性・点検性という、いわばトレードオフにあるような機能を共に実現し、極めて高性能な装置とすることができる。
本発明を実施するための最良の形態であって、上ケースを取り付けたガス警報器の斜視外観図である。 本発明を実施するための最良の形態であって、上ケースを取り外したガス警報器の斜視外観図である。 本発明を実施するための最良の形態のガス警報器の要部の断面構成図である。 本発明を実施するための最良の形態のガス警報器のA−A線断面図である。 噴射孔による点検ガスの噴射を説明する説明図である。 ガス警報器の点検の説明図である。 本発明を実施するための最良の形態のガス警報器の感度を説明する説明図である。 従来技術のガス警報器の一部の断面構成図である。
符号の説明
10:カバー
11:プリント基板
12:ガスセンサ
12a:気密性ハウジング
12b:通気孔
12c:吸着フィルタ
12d:ハウジング内流路
12e:ガス検出素子
12f:点検ガス流通路
13:点検ガス導入部
13a:点検ガス導入路
13b:隔壁部
13c:突出部
13d:噴射孔
13e:筒部
20:上ケース
21:通気溝
22:点検ガス供給窓
30:点検ガス供給ボンベ

Claims (6)

  1. 筒状に形成された気密性ハウジングと、気密性ハウジングの開口部である通気孔と、気密性ハウジングの筒内であって通気孔の下流側に配置されて検出対象ガス以外の妨害ガスを吸着する吸着フィルタと、気密性ハウジングの筒内であって吸着フィルタの下流側に形成される空間であるハウジング内流路と、気密性ハウジングのハウジング内流路に配置されて検出対象ガス及び点検ガスに感応するガス検出素子と、吸着フィルタを迂回して外部とハウジング内流路とが連通するように気密性ハウジングに形成される点検ガス流通路と、を備えるガスセンサと、
    点検ガス導入路を形成する筒部と、点検ガス導入路内で筒部壁面と一端が連接される隔壁部と、隔壁部の他端に形成されて筒部端部と対向する突出部と、筒部端部と突出部とにより形成されるスリット形状の開口であって点検ガス導入路に連通する噴射孔と、を備える点検ガス導入部と、
    を有するガス警報器であって、
    点検ガス導入部の噴射孔は、通常時には筒部端部と突出部とが近接して噴射孔を狭める状態を維持して妨害ガスの通過を防止し、点検時に点検ガス導入路に供給された点検ガスの充満時の内圧上昇により筒部端部と対向する突出部が拡開して噴射孔を拡げた状態として点検ガスを噴射することで点検ガス流通路を介してガス検出素子へ点検ガスを到達させることを特徴とするガス警報器。
  2. 請求項1に記載のガス警報器において、
    点検ガス導入部の噴射孔、気密性ハウジングの点検ガス流通路、および、ハウジング内流路のガス検出素子は、略直線上に位置することを特徴とするガス警報器。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガス警報器において、
    点検ガス導入部の点検ガス導入路は噴射孔に近づくにつれて先細ることを特徴とするガス警報器。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のガス警報器において、
    点検ガス導入部の突出部はエッジ状先端であることを特徴とするガス警報器。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のガス警報器において、
    ガスセンサおよび点検ガス導入部が設けられるカバーと、
    点検ガス供給窓が形成される上ケースと、
    を備え、
    カバーに上ケースを取り付けたとき、上ケースの点検ガス供給窓の流路はカバーの点検ガス導入部の点検ガス導入路に連通することを特徴とするガス警報器。
  6. 請求項に記載のガス警報器において、
    前記点検ガス導入部は、合成樹脂により前記カバーと一体に形成されることを特徴とするガス警報器。
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