JP4133616B2 - アルマイト処理におけるワーク保持具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、アルマイト処理におけるワーク保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のブレーキピストン部品やバルブスプール等にあっては、材料のアルミニウムの耐食性や耐摩耗性等を向上させるために、その部品表面をアルマイト処理することが行われている。このアルマイト処理では、電解質溶液中でワーク(部品)を陽極として電気分解を行い、ワークの表面に酸化皮膜を形成する。
【0003】
アルマイト処理を施すワークの保持手段としては、例えば板状のワークにあっては、帯状の金属板に多数個のスリット状の挿入溝を長さ方向に沿って所要間隔をおいて貫設し、前記挿入溝と対応する位置に多数個の切り込みを貫設した帯状のゴム板が合致するように接着したラッキング部材を用いて、前記金属板に貫設した挿入溝及びゴム板に貫設した切り込みに板状ワークの一角部を挿入して前記ゴム板の弾力によって前記アルミニウム板を狭持し、これを陽極として用いるフレーム状のホルダーに前記ラッキング部材を張り渡して取り付け、アルマイト処理を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、添付の図面の図11に示すように、略円柱状のワークW10であれば、薄い金属板を略U字状に屈曲させたU字型保持部材102を棒状本体101の長さ方向に所定間隔で複数箇所に設けたワーク保持具100が用いられる。このワーク保持具100では、前記U字型保持部材102の2つの保持片103,104が、内側で対向する面部によってワークW10を保持するための保持部であり、前記保持片103と保持片104との間にワークを挿入後、保持片103,104を接近する方向(内側)へ押し曲げることによって双方の面部がワーク外面部の一側と他側とを両側から挟み、保持する。
【0005】
しかしながら、前記ワーク保持具100によってワークの保持を行う場合、前記U字型保持部材102の保持片103,104を手動で内側へ押し曲げて、前記保持片103,104の間隔を略円柱状のワークの直径とほぼ等しくしてワークを保持するものであるから、ワークを確実に保持する保持力が十分に得られるとは言えず、また、前記保持片103,104を押し曲げた際のU字型保持部材102の形状が統一されないため、各U字型保持部材毎に保持力が異なり、安定した保持力でワークを保持することが困難であった。そのため、ワーク表面に酸化皮膜が形成される際に、形成された酸化皮膜によってワークと保持片103,104との接点がなくなって酸化(通電)が停止しやすくなるとともに、各U字型保持部材毎に保持力が異なるため、形成される酸化皮膜の厚さにばらつきが生じ、均一な製品を生産することが困難であった。特に、厚さが30μm以上となる厚膜の酸化皮膜を形成する場合は、より確実で安定した接点の確保を必要とするため、従来の方法では不利であった。前記特許文献1でも同様である。
【0006】
また、従来におけるこの種ワークの取付に際しては、保持部材のワーク保持部に対してワークを人手によって保持する構成であるため、多数のワークを同時にアルマイト処理しようとする場合に作業が繁雑になり、効率よく作業を行うことができないという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
実公昭58−42451号公報(第1−2頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は前記の点に鑑みなされたものであって、迅速かつ確実にワーク保持することができるとともに、接点確保が確実となり所望のアルマイト皮膜の形成を効果的かつ効率良く行うことができるワーク保持具を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、棒状本体(11)と、前記棒状本体の長さ方向に所定間隔で複数箇所形成され、前記棒状本体に設けられた固定側保持部(21)と前記固定側保持部に対してそれぞれ接近離隔可能に配置されるとともに前記棒状本体に対して上側と下側にそれぞれ支持片(39,39)が設けられた可動側保持部(31)とからなるワーク保持部(20)と、前記棒状部材に形成され、前記可動側保持部の上側と下側に設けられた前記各支持片の双方をそれぞれ対応する前記各固定側保持部に対して接近または離隔する方向に押圧して弾性支持する弾性部材(40)とを有することを特徴とするアルマイト処理におけるワーク保持具に係る。
【0010】
請求項2の発明は、前記固定側保持部がワーク外面部の一側に位置する固定側挟持片(22)よりなり、前記可動側保持部が前記固定側挟持片に対向配置されワーク外面部の他側に位置する可動側挟持片(32)よりなり、前記可動側挟持片の前記固定側挟持片の反対側には前記支持片が形成されていて、前記弾性部材が前記可動側挟持片の前記支持片を前記固定側挟持片に対して接近する方向に押圧する請求項1に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具に係る。
【0011】
請求項3の発明は、前記固定側挟持片(23,24)が2つ並設されており、前記可動側挟持片が前記2つの固定側挟持片の略中央部に対向して配置されている請求項2に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具に係る。
【0012】
請求項4の発明は、前記固定側保持部がワークを挿入する挿入部(25)よりなり、前記可動側保持部がワーク外面部に位置する可動側押圧片(35)よりなり、前記可動側押圧片の挿入部の反対側には前記支持片が形成されていて、前記弾性部材が前記可動側押圧片の前記支持片を前記挿入部に対して閉鎖する方向に押圧する請求項1に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具に係る。
【0013】
請求項5の発明は、前記固定側保持部がワーク空間部の一側に位置する固定側保持片(26)よりなり、前記可動側保持部がワーク空間部の他側に位置する可動側保持片(36)よりなり、前記可動側保持片が前記棒状本体の幅方向にその外周形に沿って該棒状本体を抱持する可動体(37)の一端側の上面に突設されるとともにその他端側に前記支持片が形成され、前記弾性部材が前記可動側保持片の前記支持片を前記固定側保持片に対して離隔する方向に押圧する請求項1に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具に係る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1はこの発明の一実施例に係るワーク保持具の斜視図、図2は同ワーク保持具の側面図、図3はワーク保持具及びワーク取付装置の側面図、図4は同ワーク保持具及びワーク取付装置の第1平面図、図5は同ワーク保持具及びワーク取付装置の第2平面図、図6は同ワーク保持具及びワーク取付装置の第3平面図、図7はこの発明の第2実施例に係るワーク保持具の平面図、図8は同第2実施例に係るワーク保持具のワークを保持した際のワーク保持部の部分断面図、図9はこの発明の第3実施例に係るワーク保持具の平面図、図10は同第3実施例に係るワーク保持具のワークを保持した際のワーク保持部の部分断面図である。
【0015】
図1及び図2に示すワーク保持具10は、アルミニウム部品等のワークWにアルマイト処理を施す際に前記ワークWを保持するものであって、棒状本体11と、前記棒状本体11の長さ方向に所定間隔で複数箇所形成され、前記棒状本体11に設けられた固定側保持部21と前記固定側保持部21に対してそれぞれ接近離隔可能に配置された可動側保持部31とからなるワーク保持部20と、前記棒状部材11に形成され、前記可動側保持部31をそれぞれ対応する前記各固定側保持部21に対して弾性支持する弾性部材40とを有することを特徴とする。
【0016】
実施例において、前記棒状本体11はチタンからなり、厚さ6.0mm、幅15.0mmで構成された棒状部材であって、その長さ方向に対する両端部には該棒状本体11の上面側から下面側に貫通した固定孔12,12が形成されている。また、図示のように、前記棒状本体11の上面側には前記固定側保持部21が設置されており、該固定側保持部を介して前記棒状本体11の上面側から下面側へネジ部材14を貫通させてナット部材15で螺着して固定されている。
【0017】
一方、前記可動側保持部31は、棒状本体11の幅方向にその外周形に沿って該棒状本体11を抱持するとともに、前記棒状本体11の両側の側端部13,13に沿って滑動するスライド部50を有している。また、前記スライド部50の両側の側端部には係合突部51が設けられていて、後述する係着部66が係着して押圧することによって当該可動側保持部材31がスライドするように構成されている。さらに、前記弾性部材40は、前記棒状本体11に貫設されており、前記可動保持部材31の上側と下側に設けられた支持片39,39と接触することによって前記可動側保持部31を棒状本体11の上面側と下面側の双方から弾性支持するように構成されている。
【0018】
また、前記ワーク保持部20は、前記固定側保持部21がワーク外面部の一側に位置する固定側挟持片22よりなり、前記可動側保持部31が前記固定側挟持片21に対向配置されワーク外面部の他側に位置する可動側挟持片32よりなり、前記弾性部材40が前記可動側挟持片31を前記固定側挟持片21に対して接近する方向に押圧することによってワークWを保持するように構成されている。
【0019】
特に、前記固定側保持部21を併設された2つの固定側狭持片23,24とし、前記可動側狭持片32が前記2つの固定側狭持片23,24の略中央部に対向して配置されるように構成することにより、前記ワークWを保持する際に、ワーク外周面の一側での前記ワークWと固定側狭持片22(23,24)との接点が2つ確保されるとともに、ワーク外周面の他側での前記ワークと可動側狭持片32との接点が前記2つの接点の略中央部で確保され、接点確保が確実となってほぼ均一な保持力で安定して多数のワークの保持を容易に行うことができる。
【0020】
また、図3ないし6に示すワーク取付装置60は、前記ワーク保持具10のワーク保持部20に対してワークWを取り付ける装置であって、前記ワーク保持具10を固定する固定部61と、前記固定部61に固定されたワーク保持具10の可動側保持部31と係着する係着部66を備え、前記係着部66に係着した可動側保持部31を前記ワーク保持具10の固定側保持部21に対して離間及び接近する方向に移動する移動装置本体65を有することを特徴とする。
【0021】
実施例において、前記固定部61は、前記ワーク保持具10(棒状本体11)に設けられた固定孔12に挿入可能に構成され、前記固定孔12に挿入する際に該固定孔12と固定部61との間に隙間が生じないように、前記固定孔12と略同径の円柱状に形成されている。
【0022】
前記移動装置本体65には、前記可動側保持部31の係合突部51と固定側保持部21側で係着可能に構成された前記係着部66と、前記可動側保持部31の係合突部51と弾性部材40側で係着可能に構成された補助部材67とが、該移動装置本体65の幅方向にそれぞれ一対で設けられていて、前記一対の係着部66及び補助部材67は、それぞれ前記可動側保持部31に対応して所定間隔で複数箇所に設けられている。また、前記移動装置本体65は、シリンダー等からなる駆動装置68によって移動可能に構成されている。なお、前記補助部材67は、弾性体67aと該弾性体67aを前記移動装置本体65に固定する固定ネジ67bからなり、前記弾性体67aが前記係合突部51の弾性部材40側で係着するように構成されている。
【0023】
次に、図4ないし6を用いて本発明のワーク取付方法を説明する。まず、前記ワーク取付装置60の上側に前記ワーク保持具10を配置し、前記ワーク保持具10(棒状本体11)に設けられた固定孔12を前記ワーク取付装置60の取付部61にはめ込むことによって前記ワーク保持具10を固定する。また、図4に示すように、前記ワーク保持具10は、前記一対の係着部66及び補助部材67の間に配置される。
【0024】
前記ワーク取付装置60の上側に前記ワーク保持具10を固定後、図5に示すように、前記ワーク取付装置60の駆動装置68を作動させ、移動装置本体65を押圧してスライドさせる。その際、前記移動装置本体65とともに前記係着部66及び補助部材67もスライドし、前記係着部66が前記可動側保持部31の係合突部51と係着する。そして前記ワーク保持具10の棒状本体11が前記固定部61によって固定され、かつ、前記可動側保持部31がスライド部50を有するため、前記係合突部51と係着した前記係着部66によって前記可動側保持部31が前記弾性部材40の弾性力に抗してスライドされ、前記可動側保持部31と前記固定側保持部21との間にワークWが挿入可能な状態となる。
【0025】
続いて、ワークWを前記固定側保持部21と可動側保持部31の間に挿入し、前記ワークWの挿入後、前記駆動装置68を逆方向に駆動させて一旦前記可動側保持部31を前記弾性部材40の弾性力の働く方向に移動することにより、図6に示すように、前記弾性部材40の弾性力によってワークWを前記固定側保持部21と可動側保持部31の間に取り付けて押圧保持することができる。
【0026】
また、実施例において、前記駆動装置68を逆方向に駆動させて一旦前記可動側保持部31を前記弾性部材40の弾性力の働く方向に移動させる際に、前記移動装置本体65に設けられた補助部材67の弾性体67aが前記係合突部51の弾性部材40側で係着し、前記可動側保持部31の移動を助けるとともに、前記ワークWを保持する際には前記弾性部材40とともに前記可動保持部31を弾性支持するため、前記弾性部材40にかかる負担を軽減するとともに、安定してワークWを保持することができる。
【0027】
さらに、図示したことから理解されるように、このワーク取付装置60にあっては、前記ワーク保持具10の棒状本体11が固定され、さらにワーク保持部20が所定間隔で複数箇所形成されるとともに、そのワーク保持部20に対応して前記ワーク取付装置60の係着部66も所定間隔で複数箇所形成されているので、前記複数のワーク保持部20の可動側保持部31を同時にスライドさせることができる。したがって、多数のワークを保持する際でも、前記ワーク保持部20の前記固定側保持部21と可動側保持部31の間にワークが挿入可能な状態として、前記ワーク保持部20にワークを挿入する装置等を適宜用いて前記固定側保持部21と可動側保持部31の間にワークを一斉に挿入することができ、迅速かつ確実なワークの保持を容易に行うことが可能となる。
【0028】
また、前記ワーク保持部20で保持したワークの取り外しに関しても、前記ワーク保持部材10をワーク取付装置60に固定し、前記移動装置本体65を移動させてることにより、多数の前記可動側保持部31を同時にスライドさせることが可能なので、多数のワークを一斉に取り外すことが容易にでき、作業効率が向上する。
【0029】
なお、本発明のワーク保持具は、上記実施例で述べた構成に限るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を付加して実施することができる。例えば、図7及び8に図示しかつ請求項4の発明に規定したように、前記固定側保持部がワークを挿入する挿入部25よりなり、前記可動側保持部がワーク外面部に位置する可動側押圧片35よりなり、前記弾性部材が前記可動側押圧片35を前記挿入部25に対して閉鎖する方向に押圧するように構成することもできる。
【0030】
図7及び8に示すワーク保持具10Aにおいて、棒状本体11Aには、前記ワーク保持具10と同様に固定孔12と弾性部材40が設けられていて、さらに、挿入される略円柱状のワークと略同径に形成された前記挿入部25と、前記棒状本体11Aの幅方向にその外周形に沿って該棒状本体11Aを抱持し前述の実施例と同様のスライド部50及び係合突部51を有する前記可動側押圧片35からなるワーク保持部20Aが所定間隔で複数箇所形成されている。
【0031】
実施例において、前記挿入部25は、前記棒状本体11Aの上面側から下面側に貫通した貫通孔として形成されているため、該挿入部25へ挿入されるワークを確実に保持することができる。また、前記可動側押圧片35には、前記挿入部25側の端部に前記挿入部25と略同径かつ半円状の切欠部35aが形成されている。
【0032】
前記ワーク保持具10Aは、前記ワーク保持具10と同様に、前記ワーク取付装置60を用いて容易にワークの取り付けを実施することができる。すなわち、ワーク保持具10Aを前記ワーク取付装置60の固定部61で固定し、駆動装置68によって移動装置本体65をスライドさせ、係着部66を前記可動側押圧片35の係合突部51に係着させて該可動側押圧片35を前記弾性部材40の弾性力に抗してスライドさせる。そして、図8に示すように、ワークWAを前記挿入部25に挿入し、前記ワークWAを挿入後、一旦前記可動側押圧片35を前記弾性部材40の弾性力の働く方向(前記挿入部25を前記可動側押圧片35で閉鎖する方向)に移動させ、前記弾性部材40の弾性力によって前記ワークWAを前記挿入部25と前記可動側押圧片35の切欠部35aで押圧して保持する。
【0033】
さらに、ワーク保持具の他の実施例として、内部にワーク空間部Sを有するワークを保持するワーク保持具に関し、図9及び10に図示しかつ請求項5の発明に規定したように、前記固定側保持部がワーク空間部Sの一側に位置する固定側保持片26よりなり、前記可動側保持部がワーク空間部Sの他側に位置する可動側保持片36よりなり、前記弾性部材が前記可動側保持片36を前記固定側保持片26に対して離隔する方向に押圧するように構成してもよい。
【0034】
図9及び10に示すワーク保持具10Bは、棒状本体11Bに前記ワーク保持具10と同様に固定孔12と弾性部材40が設けられていて、前記固定側保持片26と可動側保持片36とからなるワーク保持部20Bが所定間隔で複数箇所形成されている。実施例において、前記固定側保持片26は、前記棒状本体11Bの上面側に突設され、前記可動側保持片36は、前記棒状本体11Bの幅方向にその外周形に沿って該棒状本体11Bを抱持する可動体37の上面側に突設されている。
【0035】
また、前記可動体37の上面側の中央部には開口部37aが形成されていて、該開口部37a内に前記固定側保持片26が配置されるように構成されている。さらに、前記可動体37には、前記ワーク保持具10と同様のスライド部50及び係合突部51を有しており、該可動体37の上面側に突設された前記可動側保持片36をスライドさせることが可能となっている。
【0036】
前記ワーク保持具10Bは、前記ワーク保持具10と同様に、前記ワーク取付装置60を用いて容易にワークの取り付けを実施することができる。すなわち、ワーク保持具10Bを前記ワーク取付装置60の固定部61で固定し、駆動装置68によって移動装置本体65をスライドさせ、係着部66を前記可動体37の係合突部51に係着させて該可動体37を前記弾性部材40の弾性力に抗して(可動側保持片36が固定側保持片26に近接する方向に)スライドさせる。
【0037】
そして、図10に示すように、前記固定側保持片26と可動側保持片36とが前記ワーク空間部S内に配置されるように、前記ワーク空間部Sを有するワークWBを導入し、前記ワークWBを導入後、一旦前記可動体37を前記弾性部材40の弾性力の働く方向(前記固定側保持片26に対して前記可動側保持片36が離隔する方向)に移動させて前記固定側保持片26を前記ワーク空間部Sの一側へ接触させるとともに前記可動側保持片36を前記ワーク空間部Sの他側に接触させ、前記弾性部材40の弾性力によって前記ワークWBを前記固定側保持片26と前記可動側保持片36で内側から押圧して保持する。
【0038】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明によれば、前記ワーク保持具が、棒状本体と、前記棒状本体の長さ方向に所定間隔で複数箇所形成され、前記棒状本体に設けられた固定側保持部と前記固定側保持部に対してそれぞれ接近離隔可能に配置されるとともに前記棒状本体に対して上側と下側にそれぞれ支持片が設けられた可動側保持部とからなるワーク保持部と、前記棒状部材に形成され、前記可動側保持部の上側と下側に設けられた前記各支持片の双方をそれぞれ対応する前記各固定側保持部に対して接近または離隔する方向に押圧して弾性支持する弾性部材とを有する構成であるため、ほぼ均一な保持力で多数のワークを安定かつ確実に保持することができる。したがって、厚さが30μm以上の厚膜の形成を安定して実施することが可能となる。
【0039】
特に、請求項2及び3の発明に係るワーク保持具によれば、前記固定側保持部がワーク外面部の一側に位置する併設された2つの固定側狭持片よりなり、前記可動側保持部が前記2つの固定側挟持片の略中央部に対向して配置されワーク外面部の他側に位置する可動側挟持片よりなり、前記可動側挟持片の前記固定側挟持片の反対側には前記支持片が形成されていて、前記弾性部材が前記可動側挟持片の前記支持片を前記固定側挟持片に対して接近する方向に押圧するものであるため、ワーク外周面の一側で2つの接点が確保されるとともに、ワーク外周面の他側において前記2つの接点の略中央部で接点が確保され、より確実に接点確保することができ、安定して容易にワークを保持することが可能となる。
【0040】
また、請求項4及び5の発明に係るワーク保持具の如く構成することにより、様々な形状のワークに対しても同様に迅速かつ確実にワーク保持することができるとともに、接点確保が確実となり所望のアルマイト皮膜の形成を効果的かつ効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係るワーク保持具の斜視図である。
【図2】 同ワーク保持具の側面図である。
【図3】 ワーク保持具及びワーク取付装置の側面図である。
【図4】 同ワーク保持具及びワーク取付装置の第1平面図である。
【図5】 同ワーク保持具及びワーク取付装置の第2平面図である。
【図6】 同ワーク保持具及びワーク取付装置の第3平面図である。
【図7】 この発明の第2実施例に係るワーク保持具の平面図である。
【図8】 同第2実施例に係るワーク保持具のワークを保持した際のワーク保持部の部分断面図である。
【図9】 この発明の第3実施例に係るワーク保持具の平面図である。
【図10】 同第3実施例に係るワーク保持具のワークを保持した際のワーク保持部の部分断面図である。
【図11】 従来のワーク保持具の斜視図である。
【符号の説明】
10 ワーク保持具
11 棒状本体
20 ワーク保持部
21 固定側保持部
22 固定側狭持片
31 可動側保持部
32 可動側狭持片
40 弾性部材
50 スライド部
51 係合突部
60 ワーク取付装置
W ワーク
Claims (5)
- 棒状本体(11)と、
前記棒状本体の長さ方向に所定間隔で複数箇所形成され、前記棒状本体に設けられた固定側保持部(21)と前記固定側保持部に対してそれぞれ接近離隔可能に配置されるとともに前記棒状本体に対して上側と下側にそれぞれ支持片(39,39)が設けられた可動側保持部(31)とからなるワーク保持部(20)と、
前記棒状部材に形成され、前記可動側保持部の上側と下側に設けられた前記各支持片の双方をそれぞれ対応する前記各固定側保持部に対して接近または離隔する方向に押圧して弾性支持する弾性部材(40)
とを有することを特徴とするアルマイト処理におけるワーク保持具。 - 前記固定側保持部がワーク外面部の一側に位置する固定側挟持片(22)よりなり、前記可動側保持部が前記固定側挟持片に対向配置されワーク外面部の他側に位置する可動側挟持片(32)よりなり、前記可動側挟持片の前記固定側挟持片の反対側には前記支持片が形成されていて、前記弾性部材が前記可動側挟持片の前記支持片を前記固定側挟持片に対して接近する方向に押圧する請求項1に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具。
- 前記固定側挟持片(23,24)が2つ並設されており、前記可動側挟持片が前記2つの固定側挟持片の略中央部に対向して配置されている請求項2に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具。
- 前記固定側保持部がワークを挿入する挿入部(25)よりなり、前記可動側保持部がワーク外面部に位置する可動側押圧片(35)よりなり、前記可動側押圧片の挿入部の反対側には前記支持片が形成されていて、前記弾性部材が前記可動側押圧片の前記支持片を前記挿入部に対して閉鎖する方向に押圧する請求項1に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具。
- 前記固定側保持部がワーク空間部の一側に位置する固定側保持片(26)よりなり、前記可動側保持部がワーク空間部の他側に位置する可動側保持片(36)よりなり、前記可動側保持片が前記棒状本体の幅方向にその外周形に沿って該棒状本体を抱持する可動体(37)の一端側の上面に突設されるとともにその他端側に前記支持片が形成され、前記弾性部材が前記可動側保持片の前記支持片を前記固定側保持片に対して離隔する方向に押圧する請求項1に記載のアルマイト処理におけるワーク保持具。
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