JP4133251B2 - 旋光度測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋光度測定装置に関するものであり、より詳細には旋光性物質の旋光度又は濃度を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アミノ酸や糖類などの旋光性を有する物質の旋光度又は濃度を測定するための旋光度測定装置が知られている。従来の旋光度測定装置は、一般的に光源と受光器の間に、固定された偏光子と、ファラデーセルを含む光変調器と、旋光性物質の試料を収容する観測管と、回転する検光子と、をこの順番で配置した構成を有する。この旋光度測定装置による測定方法は、光源から出射して偏光子、光変調器、観測管及び検光子を通過して受光器に入射した光線の光量が最小になるように検光子を回転し、その回転角度から試料の旋光度を測定するというものである。(例えば、特開平6−229831号公報)
しかしながら、従来の旋光度測定装置は、高価なファラデーセルを使用するため、装置の製造コストが高くなるという問題があった。さらに、ファラデーセルにより直線偏光の振動面を振らせて受光器から得られる交流信号に基づいて検光子の回転を制御するため、制御系が複雑となり、装置が高価になるという問題があった。
【0003】
又、このような旋光度測定装置における測定精度は、光源及び各光学部品の光軸上の位置決め精度に依存するところが大きい。そのため、製造あるいは修理、交換時において、熟練者による位置決め作業が必要となり、製造コストやメンテナンス費が高くなるという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明の目的は、上記の問題点を解決するための、製造コストが安価で且つ精度良く測定することができる旋光度測定装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、フレームと、前記フレームに対して設定した光軸に沿って光線を出射する光源モジュールと、前記光源モジュールからの光線を直線偏光にする偏光子と、前記偏光子からの光線であって試料を透過した直線偏光のうち特定方向の偏光成分のみを通過させる検光子を光軸を中心として回転可能に支持する検光子モジュールと、前記検光子を通過した光を受光する受光手段と、前記偏光子の透過軸に対する前記検光子の透過軸の角度と前記受光手段が受光した受光量とから前記試料の旋光度を検出するための演算手段と、を有し、前記光源モジュールは、光源と、前記光源を収容するケースと、前記光源をケースに対して位置決めするための光源位置決め手段と、を有し、前記フレームは、前記光源が光軸に沿って光線を出射するように、前記フレームに対して前記ケースを着脱可能に位置決めするための光源モジュール位置決め部を有する旋光度測定装置により達成される。
【0006】
好ましくは、前記ケースは、底部と前記ケース底部から上方に延伸する概ね円筒形の側壁とを含むケース下部と、前記側壁の外周面から前記側壁の半径方向外方に延在する軸方向位置決め面を含むケース上部と、を有し、前記光源モジュール位置決め部は、前記ケース下部を着脱可能に差し込むための概ね円筒形の差込穴と、前記軸方向位置決め面と当接する差込方向位置決め面を有する。
【0007】
好ましくは、前記検光子モジュールは、前記検光子を回転可能に支持する検光子支持ブロックを有し、前記フレームは、前記検光子が光軸を中心として回転するように、前記検光子支持ブロックを前記フレームに対して着脱可能に位置決めするための検光子支持ブロック位置決め部を有する。
前記検光子支持ブロック位置決め部は、前記検光子支持ブロックを支持するための光軸に平行な2つの傾斜面を含むことが好ましい。
【0008】
前記検光子支持ブロックは、前記検光子の回転軸を中心とする円筒状の側面を有し、前記検光子支持ブロックは、前記円筒側面において検光子支持ブロック位置決め部に支持されることが好ましい。
【0009】
好ましくは、前記演算手段は、前記偏光子の透過軸に対する前記検光子の透過軸の角度の少なくとも3つの角度θ、θ、θにおける光量v、v、vを記録し、
式(1)Re=v*cosθ−v*cosθ−v*cosθ
式(2)Im=v*sinθ+v*sinθ−v*sinθ
式(3)Re<0、Im<0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)−90°
Re≧0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)
Re<0、Im≧0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)+90°
に基づいて、旋光度αを検出する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図7を参照しながら、本願発明による旋光度測定装置の実施形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本願発明による旋光度測定装置の実施形態の概略構成図である。図2は、光源モジュールの断面図である。図3は、光源モジュール及び光源モジュール位置決め部を示す斜視図である。図4は、検光子モジュールの断面図である。図5は、受光手段側から見た検光子モジュールの側面図である。図6は、検光子透過軸の3つの角度位置を示す図である。図7は、検光子透過軸の3つの角度位置における旋光度αに対する光量及びRe、Im示す。
【0012】
図1は、本願発明による旋光度測定装置の実施形態の構成を概略的に示す。この旋光度測定装置10は、フレーム12と、フレーム12に対して設定した光軸A、Aに沿って光線を出射する光源モジュール14と、光源モジュール14からの光線を直線偏光にする偏光子32と、偏光子32からの光線であって試料36を透過した直線偏光のうち特定方向の偏光成分のみを通過させる検光子42を光軸Aを中心として回転可能に支持する検光子モジュール40と、検光子42を通過した光を受光する受光手段50と、偏光子32の透過軸に対する検光子42の透過軸の角度と受光手段50が受光した受光量とから試料36の旋光度を検出するための演算手段64と、を有する。
【0013】
より詳細には、以下の通りである。以下、光軸Aに平行な方向をx方向と称する。光軸Aに平行な方向をz方向と称する。
【0014】
図2は、光源モジュール14の断面図である。光源モジュール14は、光源68と、光源68を収容するためのケース70と、ケース70に対して光源68を位置決めするための光源位置決め手段72、74、76、78、80、82を有する。より詳細には、光源位置決め手段72、74、76、78は、光源68を下方から支持する第1座部72及び第2座部74と、光源68を上方から支持する第1蓋部76及び第2蓋部78と、第2座部74及び第2蓋部78をケース70に対してそれぞれ固定するねじ80、82と、を有する。
【0015】
第1、第2座部72、74及び第1、第2蓋部76、78は、ケース70に形成された円筒状の穴70aに挿入され、当該穴70aの内側面と係合する円筒状側面72a、74a、76a、78aを有する。
【0016】
より詳細には、以下の通りである。第1座部72は、上面に光源68の先端側の凸部68aを受け入れる凹部72bを有し、下面に先細の凸部72cを有する。第2座部74は、上面に第1座部72の凸部72cを受け入れる凹部74bを有する。第1蓋部76は、光源68の接続側の突出部68bを収容する貫通孔76bを有する。第2蓋部78は、第1蓋部76に接する平らな下面78bと、下面78bに設けられた、光源68に接続された電線を通すための穴78cと、を有する。
【0017】
ケース70の底部84及び側壁85には、ねじ80、82のためのねじ穴90、92がそれぞれ設けられる。また、側壁85には、円形開口94が設けられる。
【0018】
この光源モジュール14は、以下の手順で組み立てられる。
【0019】
(a)第2座部74、第1座部72、光源68、第1蓋部76、第2蓋部78を、この順番でケース穴70aに挿入する。これにより、光源68の中心(フィラメントの位置)がケース側壁85の延伸軸(以下、ケース中心軸と称する)Cと一致する。
【0020】
(b)ケース底部84のねじ穴90に下方からねじ80を挿入し、ケース側壁85のねじ穴92に半径方向外方からねじ82を挿入する。
【0021】
(c)光源68の中心がケース側壁85に設けた円形開口94の中心軸94aと一致するまで下方のねじ80を締め、第1、第2座部72、74を押し上げる。
【0022】
(d)側方のねじ82を締め、第2蓋部78をケース70に対して固定する。
【0023】
上記の例において、光源68はハロゲンランプである。ケース70は、例えばアルミ製である。第1座部72及び第1蓋部76は、テフロン(登録商標)製であることが好ましい。第2座部74及び第2蓋部78は、真鍮(BS)製であることが好ましい。これにより、組み立て時における光源の破損を防ぐと共に、組み立て後の時間経過による光源の移動を防ぐことができる。
【0024】
このように、光源68の中心を、ケース中心軸C及び開口94の中心軸94aの交点に位置決めすることにより、光源68から所望の光量を有する光線を開口94の中心軸94aに沿って出射させることができる。
【0025】
再び図1に戻って、フレーム12は、フレーム12に対してケース70を位置決めするための光源モジュール位置決め部16を有する。光源モジュール位置決め部16は、フレーム12に固定されている。
【0026】
図3は、光源モジュール14及び光源モジュール位置決め部16を示す斜視図である。光源モジュール位置決め部16は、光源モジュール14のケース下部86を着脱自在に差し込むための差込穴96を有する。差込穴96は、y方向に延伸する概ね円筒の形状を有する。以下、差込穴96の延伸方向(y方向)の中心軸を差込穴中心軸Cと称する。
【0027】
光源モジュール位置決め部16は、差込穴96の内側に角度位置決め面96aを有する。この例では、角度位置決め面96aは、差込穴中心軸C(y方向)に平行な平面である。また、光源モジュール位置決め部16は、y方向位置決め面16aを有する。この例では、y方向位置決め面16aは、光源モジュール位置決め部16の上面、すなわちy方向に垂直な平面である。
【0028】
一方、ケース下部86は、ケース下部86の外周面に円周方向位置決め面86aを有する。この例では、円周方向位置決め面86aは、ケース中心軸Cに平行な平面である。また、ケース上部88は、軸方向位置決め面88aを有する。この例では、軸方向位置決め面88aは、ケース中心軸Cに垂直な、ケース上部88の下側に設けた平面である。
【0029】
従って、光源モジュール14のケース下部86を、面86aが面96aと係合し、面88aが面16aと係合するように、差込穴96に差し込むことができる。これにより、ケース70を、フレーム12に対して所定の座標位置及び角度位置に位置決めすることができる。
【0030】
尚、図示のとおり、光源モジュール位置決め部16には、差込穴96の内側から外側に向かって円筒形の貫通孔98が設けられる。貫通孔98の中心軸は、光軸Aと一致する様に設けられる。
【0031】
従って、ケース70がフレーム12に対して位置決めされたとき、円形開口94と貫通孔98の中心軸が一致し、光源68からの光線は円形開口94及び貫通孔98を通って光軸Aに沿って出射される。
【0032】
このように、本実施形態によれば光源68のケース70に対する位置決め及びケース70のフレーム12に対する位置決めが容易であるため、旋光度測定装置の製造を容易にすることができ、製造コストを低減することができる。
【0033】
また、ケース下部86が差込穴96に対して着脱自在であるため、光源68が寿命に達したとき光源モジュール14を容易に交換することができ、交換に要する時間及びコストを低減することができる。
【0034】
再び図1を参照すると、装置10は、光軸A上に、コリメートレンズ22と、特定の波長を有する光線のみを通過させる干渉フィルタ26と、ミラー28と、を有する。コリメートレンズ22は第1鏡筒24に収容され、第1鏡筒24に対して位置決めされる。第1鏡筒24は、フレーム12に設けた第1鏡筒支持部(図示せず)によりフレーム12に対して位置決めされる。
【0035】
従って、光源68から出射された光線rは、コリメートレンズ22、干渉フィルタ26、及びミラー28を通過して、光軸Aに沿って進む単波長(例えば、波長λ=589.3nmのD線)の平行光rとなる。
【0036】
装置10は、光軸A上に偏光子32を有する。偏光子32は第2鏡筒34に収容され、第2鏡筒34に対して位置決めされる。第2鏡筒34は、フレーム12に設けた第2鏡筒支持部(図示せず)によりフレーム12に対して位置決めされる。
【0037】
上記構成により、光線rは偏光子32に入射し、光線rのうち偏光子32の透過軸と一致する振動方向を有する直線偏光rのみが偏光子32を通過する。偏光子32は、例えば、透過軸がx方向と平行になるように位置決めされる。従って、直線偏光rは、xz面を振動面とする。直線偏光rは、光軸Aに沿って偏光子32の後段に配置された試料36に入射する。
【0038】
試料36は、観測管38の内部に収容される。観測管38は、フレーム12に設けた観測管支持部(図示せず)により、試料36が光軸A上に所定の長さLを有するように位置決めされる。
【0039】
観測管38に入射した直線偏光rは、試料36内を透過する間に、試料36の旋光性による影響を受けてその振動面を回転させられ、直線偏光rとなる。この振動面の回転角度(旋光度)αは、試料36の濃度c及び温度t、光の波長λ、光が試料内を通過した距離Lに依存する。温度t、波長λ及び距離Lは、所定の値(例えば、t=20℃、λ=589.3nm、L=100mm)に設定されるので、振動面の回転角度αは、試料の濃度cによって決まる。振動面が回転させられた直線偏光rは、検光子モジュール40に入射する。
【0040】
図4は、図5のIV−IV線に沿う検光子モジュール40の断面図である。検光子モジュール40は、検光子42と、検光子42を回転可能に支持する検光子支持ブロック48と、を有する。
【0041】
検光子42は、円筒形の軸部44及び歯車46を含む検光子組立体41に支持される。より詳細には、検光子42は、軸部44の第1端部44aに固定される。歯車46は、軸部44の第2端部44bに固定される。歯車46は砲金製であることが好ましい。
【0042】
検光子支持ブロック48は、円筒状の貫通孔108を有する。軸部44は、貫通孔108に回転可能に支持される。検光子支持ブロック48は、アルミ製であることが好ましい。
【0043】
図5は、図1のV−V線に沿って見た検光子モジュール40の側面図である。検光子支持ブロック48は、フレーム12に設けた検光子支持ブロック位置決め部112に着脱自在に支持される。検光子支持ブロック位置決め部112は、アルミ製であり、フレーム12と一体的に成形されることが好ましい。
【0044】
検光子支持ブロック位置決め部112は、検光子支持ブロック48を支持するための第1支持面112a及び第2支持面112bを有する。第1、第2支持面112a、112bは、光軸Aに平行な傾斜面である。より詳細には、第1、第2支持面112a、112bは、光軸Aを含むyz面に対して互いに面対称であり、例えば光軸Aを含むyz面から概ね45°傾斜する。
【0045】
検光子支持ブロック48は、検光子42の回転軸を中心軸とする円筒形の側面48aを有する。検光子支持ブロック48は、円筒側面48aの中心軸が光軸Aと一致するように、円筒側面48aにおいて第1、第2支持面112a、112bに支持される。ここに、円筒側面48aの中心軸は検光子42の回転軸と一致するので、検光子42の回転軸は光軸Aと一致する。上記構成により、検光子42は、支持ブロック48を位置決め部112に載せるだけで、光軸Aを中心として回転するように位置決めされることができる。
【0046】
尚、位置決めされた検光子支持ブロック48は、ねじ114a、114b等の固定手段によりフレーム12に対して固定される。この例では、ねじ114a、114bは、検光子支持ブロック48に設けた貫通孔116a、116bを通って、検光子支持ブロック位置決め部112に設けたねじ穴118a、118bに差し込まれる。
【0047】
従って、検光子モジュール40は、フレーム12に対して容易に着脱することができ、故障などが発生した場合に、容易に修理又は交換することができる。
【0048】
検光子モジュール40は、さらに、歯車46と噛み合うウォーム100と、ウォーム100を回転駆動するためのサーボモータの如き駆動手段102と、を有する。ウォーム100及び駆動手段102は、検光子支持ブロック48に設けた軸受け110a、110bによって支持される。駆動手段102は、制御手段62(図1)からの信号に基づいて、ウォーム100を介して検光子組立体41及び検光子42を回転する。制御手段62は、検光子42の透過軸が偏光子32(図1)の透過軸に対して所定の角度となるように、駆動手段102を制御する。
【0049】
再び図1を参照すると、検光子モジュール40に入射した光線rのうち、検光子42の透過軸方向の成分rのみが受光手段50に入射する。
【0050】
受光手段50は、受光レンズ54と、受光センサ58と、受光センサ基板60と、を有する。受光レンズ54は第3鏡筒61に収容される。第3鏡筒61の後方端部には、受光センサ58が取り付けられた受光センサ基板60が固定される。第3鏡筒61は、フレーム12に設けた第3鏡筒支持部(図示せず)によりフレーム12に対して位置決めされる。
【0051】
受光手段50に入射した光線rは、受光レンズ54を通過して光線rとなり、受光センサ58により受光される。
【0052】
受光センサ58は、制御手段62からの信号に従って光線rの光量を電圧値として検出する。光量の検出は、偏光子32の透過軸に対して検光子42の透過軸が所定の角度であるときに行われる。より詳細には、受光センサ58は、1つの試料に対して、偏光子32に対して検光子42の透過軸が少なくとも3つの角度において、光量を検出する。検出された光量は、信号として演算手段64に送られる。
【0053】
演算手段64は、制御手段62から送られる偏光子の透過軸に対する検光子の透過軸の角度と、受光センサ58から送られる光量と、に基づいて、試料の旋光度α(又は濃度c)を算出する。以下、図6、7を参照して、旋光度αの算出方法を説明する。
【0054】
図6は、受光手段50側から検光子42を見たときの、検光子透過軸の3つの角度位置を示す。検光子透過軸の3つの角度位置θ、θ、θを、検光子透過軸が偏光子透過軸(図6のx軸)となす角度(0°〜90°)とする。検光子透過軸の各角度位置θ、θ、θにおいて検出された光量をそれぞれv、v、vとする。
【0055】
試料36の旋光度αは、偏光子透過軸に対する検光子透過軸の角度θ、θ、θ及び各角度に対応する光量v、v、vに基づいて、次の式(1)〜(3)により求められる。
【0056】
【数1】
Re=v*cosθ−v*cosθ−v*cosθ ・・・(1)
Im=v*sinθ+v*sinθ−v*sinθ ・・・(2)
Re<0、Im<0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)−90°
Re≧0のとき、 α=1/2*tan−1(Im/Re)
Re<0、Im≧0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)+90° ・・・(3)
図7は、偏光子透過軸に対する検光子透過軸の角度θ、θ、θが0°、60°、60°であるときの旋光度αに対するRe、Imの値を示す。
【0057】
すなわち、(I)Re<0、Im<0のとき、旋光度αは、α=1/2*tan−1(Im/Re)−90°により求められる。旋光度αの範囲は、−90°〜−45°である。このとき、試料を通過した直線偏光は、図6のIで示される範囲に振動面を有する。
【0058】
(II)Re≧0のとき、旋光度αは、α=1/2*tan−1(Im/Re)により求められる。旋光度αの範囲は、−45°〜45°である。このとき、試料を通過したの直線偏光は、図6のIIで示される範囲に振動面を有する。
【0059】
(III)Re<0、Im≧0のとき、旋光度αは、α=1/2*tan−1(Im/Re)+90°により求められる。旋光度αの範囲は、45°〜90°である。このとき、試料を通過した直線偏光は、図6のIIIで示される範囲に振動面を有する。
【0060】
試料の濃度cは、検出した旋光度α、波長λ=589nm(D線)及び温度20℃におけるの試料に対する比旋光度[α 20]、及び観測管の長さLを用いて求められる。
【0061】
このように、本実施形態においては、ファラデー素子などの高額な部品を使用せずに試料の旋光度(又は濃度)を測定することができる。従って、従来の旋光度測定装置に比べ、装置の製造コストを低減することができる。
【0062】
さらに、本実施形態においては、1つの試料に対して3つの検光子の角度に対する光量のみを測定することによって、試料の旋光度(又は濃度)を精度よく求めることができる。
【0063】
このようにして、演算手段64で算出された旋光度α(又は濃度c)は、表示手段66によって表示される。
【0064】
以上の説明から明らかなように、本願発明による旋光度測定装置の実施形態は、以下の特徴を有する。
【0065】
(1) フレーム(12)と、前記フレームに対して設定した光軸に沿って光線を出射する光源モジュール(14)と、前記光源モジュールからの光線を直線偏光にする偏光子(32)と、前記偏光子からの光線であって試料を透過した直線偏光のうち特定方向の偏光成分のみを通過させる検光子(42)を光軸を中心として回転可能に支持する検光子モジュール(40)と、前記検光子を通過した光を受光する受光手段(50)と、前記偏光子の透過軸に対する前記検光子の透過軸の角度と前記受光手段が受光した受光量とから前記試料の旋光度を検出するための演算手段(64)と、を有し、前記光源モジュール(14)は、光源(68)と、前記光源を収容するケース(70)と、前記光源をケースに対して位置決めするための光源位置決め手段(72、74、76、78、80、82)と、を有し、
前記フレーム(12)は、前記光源が光軸に沿って光線を出射するように、前記フレームに対して前記ケースを着脱可能に位置決めするための光源モジュール位置決め部(16)を有する。
【0066】
(2) (1)において、前記ケース(70)は、底部(84)と前記ケース底部から上方に延伸する概ね円筒形の側壁(85)とを含むケース下部(86)と、前記側壁の外周面から前記側壁の半径方向外方に延在する軸方向位置決め面(88a)を含むケース上部(88)と、を有し、前記光源モジュール位置決め部(16)は、前記ケース下部を着脱自在に差し込むための円筒形の差込穴(96)と、前記軸方向位置決め面と当接する差込方向位置決め面(16a)を有する。
【0067】
(3) (1)又は(2)において、前記検光子モジュール(40)は、前記検光子(42)を回転可能に支持する検光子支持ブロック(48)を有し、前記フレーム(12)は、前記検光子(42)が光軸を中心として回転するように、前記検光子支持ブロックを前記フレームに対して着脱自在に位置決めするための検光子支持ブロック位置決め部(112)を有する。
【0068】
(4) (3)において、前記検光子支持ブロック位置決め部(112)は、前記検光子支持ブロック(48)を支持するための光軸に平行な2つの傾斜面(112a、112b)を含む。
【0069】
(5) (3)(4)において、前記検光子支持ブロック(48)は、前記検光子の回転軸を中心とする円筒状の側面(48a)を有し、前記検光子支持ブロック(48)は、前記円筒側面(48a)において検光子支持ブロック位置決め部(112)に支持される。
【0070】
(6) (1)〜(5)において、前記演算手段(64)は、前記偏光子(32)の透過軸に対する前記検光子(42)の透過軸の角度の少なくとも3つの角度θ、θ、θにおける光量v、v、vを記録し、
式(1)Re=v*cosθ−v*cosθ−v*cosθ
式(2)Im=v*sinθ+v*sinθ−v*sinθ
式(3)Re<0、Im<0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)−90°
Re≧0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)
Re<0、Im≧0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)+90°
に基づいて、旋光度αを検出する。
【0071】
また、前記旋光度測定装置は、以下の効果を奏する。
【0072】
(1)高額の部品を使用しないので、従来の旋光度測定装置に比べて製造コストを低減することができる。
【0073】
(2)光源及び検光子の装置に対する位置決めを容易に行うことができるため、製造時における作業性を改善し、製造コストを低減することができる。
【0074】
(3)光源及び検光子の装置に対する着脱を容易に行うことができるため、メンテナンス時における作業性を改善し、メンテナンス費を低減することができる。
【0075】
なお、本願発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、光源は、ナトリウムランプその他の光源であってもよい。光源モジュールは、必ずしも、円筒形でなくてもよい。検光子モジュールについても、検光子組立体の形状や検光子の回転駆動方法などを様々に変更し得る。
【0076】
【発明の効果】
したがって、本願発明によれば、製造コストが安価で且つ精度良く測定することができる旋光度測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明による旋光度測定装置の実施形態の概略構成図である。
【図2】図2は、光源モジュールの断面図である。
【図3】図3は、光源モジュール及び光源モジュール位置決め部を示す斜視図である。
【図4】図4は、検光子モジュールの断面図である。
【図5】図5は、受光手段側から見た検光子モジュールの側面図である。
【図6】図6は、検光子透過軸の3つの角度位置を示す図である。
【図7】図7は、検光子透過軸の3つの角度位置における旋光度αに対する光量及びRe、Im示すグラフである。
【符号の説明】
10 旋光度測定装置
12 フレーム
14 光源モジュール
16 光源モジュール位置決め部
16a y方向位置決め面
22 コリメートレンズ
26 干渉フィルタ
32 偏光子
36 試料
40 検光子モジュール
42 検光子
44 軸部
46 歯車
48 検光子支持ブロック
48a 円筒側面
50 受光手段
58 受光センサ
62 制御手段
64 演算手段
66 表示手段
68 光源
70 ケース
72、74、76、78、80、82 光源位置決め手段
86 ケース下部
86a 円周方向位置決め面
88 ケース上部
88a 軸方向位置決め面
96 差込穴
96a 角度位置決め面
112 検光子支持ブロック位置決め部
112a、112b 第1、第2支持面

Claims (6)

  1. フレーム(12)と、
    前記フレームに対して設定した水平方向の光軸に沿って光線を出射する光源モジュール(14)と、
    前記光源モジュールからの光線を直線偏光にする偏光子(32)と、
    前記偏光子からの光線であって試料を透過した直線偏光のうち特定方向の偏光成分のみを通過させる検光子(42)を光軸を中心として回転可能に支持する検光子モジュール(40)と、
    前記検光子を通過した光を受光する受光手段(50)と、
    前記偏光子の透過軸に対する前記検光子の透過軸の角度と、前記受光手段が受光した受光量と、から前記試料の旋光度を検出するための演算手段(64)と、
    を有し、
    前記光源モジュール(14)は、光源(68)と、前記光源を収容するケース(70)と、前記光源をケースに対して位置決めするための光源位置決め手段(72、74、76、78、80、82)と、を有し、
    前記光源位置決め手段は、光源(68)を下方から支持する座部(72、74)と、光源(68)を上方から支持する蓋部(76、78)と、光源(68)の中心がケース(70)に設けた開口(94)の中心と一致するように座部(72、74)を押し上げるための第1のねじ(80)と、蓋部(78)をケース(70)に対して固定するための第2のねじ(82)と、を有し、
    前記フレーム(12)は、前記光源が光軸に沿って光線を出射するように、前記フレームに対して前記ケースを着脱可能に位置決めするための光源モジュール位置決め部(16)を有する旋光度測定装置。
  2. 前記ケース(70)は、底部(84)と前記ケース底部から上方に延伸する側壁(85)とを含むケース下部(86)と、前記側壁の外周面から外方に延在する軸方向位置決め面(88a)を含むケース上部(88)と、を有し、
    前記光源モジュール位置決め部(16)は、前記ケース下部を着脱可能に差し込むための差込穴(96)と、前記軸方向位置決め面と当接する差込方向位置決め面(16a)を有する請求項1に記載の旋光度測定装置。
  3. 前記検光子モジュール(40)は、前記検光子(42)を回転可能に支持する検光子支持ブロック(48)を有し、
    前記フレーム(12)は、前記検光子(42)が光軸を中心として回転するように、前記検光子支持ブロックを前記フレームに対して着脱可能に位置決めするための検光子支持ブロック位置決め部(112)を有する請求項1又は2に記載の旋光度測定装置。
  4. 前記検光子支持ブロック位置決め部(112)は、前記検光子支持ブロック(48)を下方から支持するための光軸に平行な2つの傾斜面(112a、112b)を含む請求項3に記載の旋光度測定装置。
  5. 前記検光子支持ブロック(48)は、前記検光子の回転軸を中心とする円筒状の側面(48a)を有し、
    前記検光子支持ブロック(48)は、前記円筒側面(48a)において検光子支持ブロック位置決め部(112)に支持される請求項3又は4に記載の旋光度測定装置。
  6. 前記演算手段(64)は、前記偏光子(32)の透過軸に対する前記検光子(42)の透過軸の角度の少なくとも3つの角度θ1、θ2、θ3における光量v1、v2、v3を記録し、
    式(1)Re=v1*cosθ1−v2*cosθ2−v3*cosθ3
    式(2)Im=v1*sinθ1+v2*sinθ2−v3*sinθ3
    式(3)Re<0、Im<0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)−90°
    Re≧0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)
    Re<0、Im≧0のとき、α=1/2*tan−1(Im/Re)+90°
    に基づいて、旋光度αを検出する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の旋光度測定装置。
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