JP4133100B2 - 空気調和機および空気調和機の制御方法 - Google Patents
空気調和機および空気調和機の制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機および空気調和機の制御方法、特に、冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機およびその空気調和機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、住宅・ビル等に設置され、調和された空気を室内に送風することにより室内の快適性を向上させる空気調和機が知られている。このような空気調和機は、冷風や温風を室内に送風することにより室内の温度を居住者にとって快適な温度に保ち、室内の快適性を向上させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような空気調和機において、空気調和機の稼働により室内温度が目標温度に達した際には、空気調和機がそれ以上稼働する必要がなくなる場合がある。このため、室内温度が目標温度に達した際には、空気調和機は、圧縮機の運転を停止させ、室内に調和された空気を送風するための送風ファンの運転も必要最小限にとどめることが多い(以下、この状態を「サーモオフ」という)。
【0004】
しかし、例えば冷房時のサーモオフの場合には、圧縮機が停止しているので、空気調和機には温度の低い冷媒が供給されない。また、送風ファンの運転も必要最小限にとどめられているため、空気調和機は室内に冷気をほとんど送風することができない。その結果、在室者などが、不快感を感じる場合がある。
【0005】
本発明の課題は、サーモオフ時においても、在室者の快適性が損なわれることが少ない空気調和機およびその空気調和機の制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の空気調和機は、冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機であって、送風部と、制御部とを備える。送風部は、調和後の空気を室内に送風する。制御部は、サーモオフ時において送風部による送風量を段階的にレベル変更できる。また、制御部は、まず、サーモオフ時において、送風部による送風量を、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定する。その後、制御部は、在室者の指示を伝えるための操作装置による在室者の送風量の設定があれば、サーモオフ時において送風量を変更する。
【0007】
従来の空気調和機では、送風部はサーモオフ時に設定可能最低レベルで調和後の空気を室内に送風しており、送風量を変更することができない。その結果、在室者が不快感を感じる可能性がある。
【0008】
ここでは、送風部による送風量のレベルを段階的にレベル変更できる。このため、例えば在室者の要望に応じて送風部による送風量のレベルを変更することができる。その結果、在室者の快適性が向上する。
【0009】
また、従来の空気調和機では、送風部は、サーモオフ時に設定可能最低レベルで調和後の空気を室内に送風している。このため、室内の空気はわずかに移動するだけであるため、室内の環境が悪化する場合がある。その結果、在室者が不快感を感じる可能性がある。
【0010】
しかし、この空気調和機では、在室者の指示を伝えるための操作装置による在室者の所定操作がある場合、このサーモオフ時に、送風部による送風用のレベルを、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定することができるので、室内の空気を十分に循環させることができる。このため、この空気調和機では、サーモオフ時であっても、在室者の快適性が損なわれることが少なくなる。
【0011】
請求項2に記載の空気調和機は、請求項1に記載の空気調和機であって、フラップをさらに備える。このフラップは、送風部から送風される空気の吹き出し方向を決定する。制御部は、サーモオフ時において第1制御を行う。第1制御は、フラップを実質的に不規則にスイングさせる。「フラップを実質的に不規則にスイングさせる」とは、スイングの特性を不規則に変更させる場合や、異なる複数のスイング特性の候補からスイング特性を順に選択することにより擬似的にフラップのスイングを不規則に行わせる場合等を示す。
【0012】
一般的に、人間は、室内環境(温度、湿度、風量など)が一定の状態に長時間おかれると、その環境に順応することが知られている。このため、人間は、その環境におかれた当初は快適感を感じていたとしても、時間の経過と共に快適感が徐々に薄れていく。
【0013】
しかし、ここでは、制御部はサーモオフ時においてフラップを実質的に不規則にスイングさせるので、送風部による室内への送風が不規則になる。このため、在室者の快適感が低下することを抑制できる。
【0014】
請求項3に記載の空気調和機は、請求項2に記載の空気調和機であって、第1制御に代えて、第2制御を行うことが可能である。第2制御は、サーモオフ時にフラップをスイングさせない。請求項4に記載の空気調和機は、選択手段をさらに備える。選択手段は、第1制御と、第2制御とのいずれか一方を選択する。
【0015】
ここでは、第1制御と、サーモオフ時にフラップをスイングさせない第2制御とのいずれか一方が選択される。このため、この空気調和機では、さらに、空気の吹き出し方向を一定にすることもできる。
【0016】
請求項4に記載の空気調和機は、請求項2または3に記載の空気調和機であって、制御部は、フラップを上下方向にスイングさせる。
【0017】
ここでは、フラップが上下方向にスイングする。このため、例えば送風部が在室者の頭上(天井、側壁の上部など)に設けられる場合であっても、フラップが下方向に向く際に、送風が在室者に当たる。すなわち、在室者に送風を当てるようにすることが容易となる。
【0018】
請求項5に記載の空気調和機は、請求項2から4のいずれかに記載の空気調和機であって、制御部はフラップのスイング速度を不規則に変更する。
【0019】
ここでは、フラップのスイング速度が不規則に変更されることにより、1スイングあたりの在室者に送風が当たる時間が不規則となる。このため、在室者の快適感が向上する。
【0020】
請求項6に記載の空気調和機は、請求項2から5のいずれかに記載の空気調和機であって、制御部はフラップのスイング間隔を不規則に変更する。
【0021】
ここでは、フラップのスイング間隔が不規則に変更されることにより、在室者に送風が当たるタイミングが不規則になる。このため、在室者の快適感が向上する。
【0022】
請求項7に記載の空気調和機は、請求項1に記載の空気調和機であって、制御部は、サ ーモオフ時において、送風部による送風量を、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きく且つ設定可能最大レベルよりも小さいレベルに設定する。
【0023】
請求項8に記載の空気調和機の制御方法は、調和後の空気を室内に送風する送風部を備え冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機の制御方法であって、第1ステップと第2ステップと第3ステップとを備える。第1ステップでは、サーモオフであるか否かを判断する。第2ステップでは、サーモオフ時には、送風部による送風量を、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定する。第2ステップに続く第3ステップでは、サーモオフ時において、在室者の指示を伝えるための操作装置によって、送風部による送風量の設定を受け付ける。
【0024】
ここでは、サーモオフ時に、送風部による送風用のレベルを、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定することができるので、室内の空気を十分に循環させることができる。このため、この空気調和機では、サーモオフ時であっても在室者の快適性が損なわれることが少なくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
<空気調和機の構成>
図1に本発明の一実施の形態が採用される空気調和機1の外観図を示す。
【0026】
空気調和機1は、冷暖房や除湿などが行われた調和空気を室内に送風し、室内の空気の調和を行う装置である。この空気調和機1は、室内の壁面上部に取り付けられる室内機2と、室外に設置される室外機3と備えている。室外機3は、室外熱交換器や室外ファンなどを収納する室外空調ユニット5を備えている。
【0027】
室内機2内には室内熱交換器が収納され、室外空調ユニット5内には室外熱交換器が収納されており、各熱交換器およびこれらの熱交換器を接続する冷媒配管6が、冷媒回路を構成している。
【0028】
空気調和機1で用いられる冷媒回路の系統図を図2に示す。
【0029】
室内機2内には、室内熱交換器11が設けられている。この室内熱交換器11は、長さ方向両端で複数回折り返されている伝熱管と、伝熱管が挿し通される複数のフィンとから構成される。この室内熱交換器11は、接触する空気との間で熱交換を行う。
【0030】
また、室内機2内には、室内空気を吸い込んで室内熱交換器11との間で熱交換を行った後の空気を室内に吹き出すためのクロスフローファン12が設けられている。クロスフローファン12は、円筒形状に構成され、周面には回転軸方向に羽根が設けられている。そして、クロスフローファン12は、回転軸と交わる方向に空気流を生成する。このクロスフローファン12は、室内機2内に設けられるファンモータ13によって回転駆動される。
【0031】
室外空調ユニット5には、圧縮機21と、四路切換弁22と、アキュムレータ23と、室外熱交換器24と、減圧器25とが設けられている(図2参照)。四路切替弁22は、圧縮機21の吐出側に接続される。アキュムレータ23は、圧縮機21の吸入側に接続される。室外熱交換器24は、四路切換弁22に接続される。減圧器25は、室外熱交換器24に接続された電動膨張弁である。また、減圧器25は、フィルタ26および液閉鎖弁27を介して配管31に接続されており、配管31を介して室内熱交換器11の一端と接続される。さらに、四路切換弁22は、ガス閉鎖弁28を介して配管32に接続されており、この配管32を介して室内熱交換器11の他端と接続されている。この配管31,32は図1の冷媒配管6に相当する。
【0032】
室内機2の断面図を図3に示す。前述した室内熱交換器11とクロスフローファン12とは、室内機2のケーシング14内に収容されている。室内熱交換器11は、クロスフローファン12の前方、上方および後部上方を取り囲むように取り付けられている。室内熱交換器11は、クロスフローファン12の駆動により吸い込み口142から吸い込まれた空気をクロスフローファン12側に通過させ、伝熱管内部を通過する冷媒との間で熱交換を行わせる。
【0033】
また、室内熱交換器11の下方には、熱交換時に室内熱交換器11の表面に発生する水滴を受けるためのドレンパン141が設けられている。このドレンパン141には、受けた水滴を外部に排出するためのドレンホース(図示せず)が取り付けられている。ドレンパン141は、このような水滴を受けて水滴をドレンホースによって排水するように構成されている。
【0034】
ケーシング14の上部には、複数のスリット状の開口からなる吸い込み口142が設けられている。ケーシング14の下部には、室内機2の長手方向に長い開口からなる吹き出し口143が設けられている。また、吹き出し口143には、クロスフローファン12により室内へと送風される空気の吹き出し方向を決定するための水平フラップ144が設けられている。この水平フラップ144は、室内機2の長手方向に平行な軸145を中心に回動自在に設けられている。水平フラップ144は、後述するフラップモータ146(図7参照)によって回動されることにより、空気の吹き出し方向を決定することができる。図4に示されるように、水平フラップ144の端部144aが略水平方向を向く場合には、調和後の空気は略水平方向に吹き出される。また、図5に示されるように、水平フラップ144の端部144aが略鉛直下方向に向く場合には、調和後の空気は略鉛直下方向に吹き出される。さらに、図6に示されるように、空気調和機1の運転停止時には、水平フラップ144の端部144aは、ケーシング14の端部に接する。この場合には、水平フラップ144は、吹き出し口143をほぼ完全に覆う。
【0035】
室外空調ユニット5内には、室外熱交換器24での熱交換後の空気を外部に排出するためのプロペラファン29が設けられている。このプロペラファン29は、プロペラファンモータ30によって回転駆動される。
【0036】
<制御部>
空気調和機1には、さらに、制御部60が設けられている。この制御部60は、図7に示すように、圧縮機21、四路切換弁22、減圧器25、ROM41、RAM42、ファンモータ13、フラップモータ146、リモコン40、温度センサ43等と接続される。制御部60は、圧縮機21、四路切換弁22、減圧器25、ファンモータ13およびフラップモータ146の制御を行う。
【0037】
ROM41には、制御プログラムや各種パラメータが格納される。ROM41には、さらに、設定風量と水平フラップ144のスイングモードとが格納されている(図8参照)。
【0038】
設定風量は、吹き出し口143から吹き出される空気の風量を決定する運転風量であり、具体的には、「微」、「弱」、「中」、「強」のいずれかである。「微」が最も風量が小さい運転風量を示し、「強」が最も風量が大きい運転風量を示す。制御部60は、後述するリモコン40からの信号を元に設定風量のいずれか一つを選択し、選択された設定風量をRAM42に格納する。そして、制御部60は、選択された設定風量に応じた量の調和後の空気を室内に送風するように、ファンモータ13を回転させる。
【0039】
スイングモードは、水平フラップ144のスイングを行うか否か、もしくは、いかなるスイングを行うかを決定するためのものである。スイングモードには、定速モード、固定モードおよび不規則スイングモードの3つのモードがある。定速モードは、水平フラップ144を一定の速度で断続的にスイングさせるモードである。固定モードは、水平フラップ144をスイング途中のある一点で停止させ、その一点に固定させるモードである。不規則スイングモードは、水平フラップ144を不規則にスイングさせるモードである。上記3つのモードは、後述するように、リモコン40を介して在室者の要望するモードが制御部60に送信される。制御部60は、送信されたモードで水平フラップ144のスイングを制御する。
【0040】
上記構成に加えて、ROM41には、不規則モードにおいて水平フラップ144を不規則にスイングさせるための8つのフェーズが格納されている(図8参照)。これらのフェーズは、水平フラップ144のスイング特性を含む。図9に示されるように、スイング特性としては、スイング速度とスイング回数とスイング間隔とがある。スイング速度は、水平フラップ144のスイング速度を決定するものであり、具体的には、「低速」、「中速」、「高速」のいずれかである。「低速」が最も遅いスイング速度を示し、「高速」が最も速いスイング速度を示す。スイング間隔は、水平フラップ144のスイング一往復が終了した時点から次のスイングが開始されるまでの時間の間隔であり、具体的には、5s、15s、20s、30s、35sの任意の値である。スイング回数は、1フェーズあたりの水平フラップ144のスイング回数を決定するスイング回数であり、具体的には、1回もしくは2回である。
【0041】
制御部60は、8つのフェーズのいずれかを無作為に選択し、そのフェーズに含まれるスイング特性を元にフラップモータ146を制御する。例えば、制御部60が図8のフェーズAを選択した場合には、スイング速度が「中速」、スイング回数が2回、スイング間隔が5sとなるように、制御部60が水平フラップ144をスイングさせる。
【0042】
リモコン40は、在室者の指示を空気調和機1に伝え空気調和機1を在室者の要望に応じて稼働させるための操作装置である。在室者は、リモコン40を用いて、室温の設定、水平フラップ144のスイング機能のON/OFFおよびスイングモードの選択を行うことができる。これらの指示は、リモコン40から制御部60に対して送信され、各構成の制御に用いられる。また、これらの指示は、制御部60からRAM42に対して送信され、RAM42に格納される。さらに、リモコン40を用いて、在室者は、空気調和機1の稼働による目標温度Tを設定することができる。この目標温度Tは、リモコン40から制御部60に対して送信され、各構成の制御に用いられる。また、この目標温度Tは、制御部60からRAM42に対して送られ、RAM42に格納される。室温が目標温度Tより所定の温度(t1)以上下回った場合には、制御部60は、空気調和機1の消費エネルギを抑制するために圧縮機21の運転を停止させる(以下、この状態を「サーモオフ」という)。圧縮機21の停止により、室温が目標温度Tを所定の温度t2以上上回った場合には、制御部60は、再度、圧縮機21を運転させる。
【0043】
温度センサ43は、室内機2に設けられ、室内温度を計測する。温度センサ43は、計測した室温を制御部60に対して送信する。
【0044】
<空気調和機1の運転>
以下に、冷房運転および除湿運転時における空気調和機1の運転について説明する。
【0045】
まず、冷房運転および除湿運転におけるサーモオフ時の制御について説明する(図10参照)。在室者の指示などにより空気調和機1の運転が開始される(ステップS201)。そして、制御部60により通常の冷房運転もしくは除湿運転が行われる(ステップS202)。その後、制御部60は、空気調和機1の運転により室内温度が目標温度Tより室温が所定の温度t1以上下回っているか否かを判断する(ステップS203)。室内温度が目標温度Tより室温が所定の温度t1以上下回っていない場合には、制御部60は、通常の冷房運転もしくは除湿運転を継続する。また、室内温度が目標温度Tより室温が所定の温度t1以上下回っている場合には、制御部60は、圧縮機21の運転を停止させる(ステップS204)。圧縮機21の運転停止と同時に、制御部60は、設定風量を「弱」に設定する(ステップS205)。その後、在室者はリモコン40を用いて、設定風量を「弱」以外の「微」、「中」および「強」に設定することもできる。そして、制御部60は、室温が目標温度Tを所定の温度t2以上上回っているか否かを判断する(ステップS206)。室温が目標温度Tを所定の温度t2以上上回っている場合には、制御部60は、再度、圧縮機21を運転させ、制御部60は、通常の冷房運転もしくは除湿運転を行う。室温が目標温度Tを所定の温度t2以上上回っていない場合には、制御部60は、再度、室温が目標温度Tを所定の温度t2以上上回っているか否かを判断する。
【0046】
次に、水平フラップ144のスイング制御について説明する(図11参照)。在室者の指示などにより空気調和機1の運転が開始される(ステップS301)。そして、制御部60により通常の冷房運転もしくは除湿運転が行われる(ステップS302)。そして、制御部60は、在室者によりいずれのスイングモードが選択されているかを確認する(ステップS303)。固定モードが選択される場合には、制御部60は、水平フラップ144をスイングさせない(ステップS304)。定速モードが選択される場合には、制御部60は、水平フラップ144が一定の速度で常にスイングするように、フラップモータ146の駆動を制御する(ステップS305)。不規則モードが選択される場合には、制御部60は、8つのフェーズのいずれかを1つを選択し(ステップS306)、選択したフェーズのスイング特性に基づいて水平フラップ144をスイングさせる(ステップS307)。
【0047】
<本空気調和機の特徴>
(1)
従来の空気調和機では、サーモオフ時には、設定風量は「微」に設定されている。このため、プロペラファン29による室内への送風は大変弱いものである。つまり、従来の空気調和機では、サーモオフ時に室内の空気の流れが停滞し、在室者が不快感を感じることがある。
【0048】
しかし、この空気調和機1では、サーモオフ時に設定風量を「微」よりも風量が大きい「弱」に変更する。このため、サーモオフ時であっても、室内の空気が十分に循環し、室内の環境を良好に保つことができる。その結果、この空気調和機では、在室者の快適性が向上される。
【0049】
また、このため、冷房または除湿運転時において、在室者は、空気調和機1の設定温度を多少高めに設定しても、従来の空気調和機と同様の快適感が得られる。その結果、単位時間あたりの消費電力を低減することができる。
【0050】
(2)
この空気調和機1では、サーモオフ時において、制御部60が一旦設定風量を「弱」とした後、在室者が、リモコン40を用いて設定風量を「弱」以外の「微」、「中」および「強」に変更することができる。すなわち、在室者にとって「弱」の風量では暑い場合には、在室者は、設定風量を「中」または「強」に変更することができる。また、在室者にとって「弱」の風量では寒い場合には、在室者は、設定風量を「微」に変更することができる。このため、この空気調和機では、在室者の要望に応じて送風量を変更することができる。その結果、在室者の快適感が向上する。
【0051】
(3)
この空気調和機1では、水平フラップ144が不規則にスイングされる。このため、調和後の空気が空気調和機1から不規則な方向に送風される。このため、在室者は、空気調和機1からの送風を不規則に受ける。その結果、在室者の快適感が損なわれることなく保たれる。
【0052】
(4)
この空気調和機1では、水平フラップ144をスイングさせない固定モードを選択することも可能である。このため、調和後の空気の吹き出し方向を一定にすることができる。その結果、調和後の空気を不規則な方向に吹き出したり一定の方向に吹き出したりすることができるので、空気調和機1の有用性が高まる。
【0053】
(5)
この空気調和機1では、水平フラップ144が上下方向にスイングされる。このため、水平フラップ144が上方向にスイングした場合には、在室者に送風が当たりにくい。また、水平フラップ144が下方向にスイングする場合には、在室者に送風が当たりやすくなる。その結果、室内機2が在室者の頭上(天井、側壁の上部など)に設けられる場合であっても、在室者に送風が当たる確実性が向上する。
【0054】
(6)
この空気調和機1では、水平フラップ144のスイング速度が不規則に変更される。このため、1スイングあたりの在室者に送風が当たる時間が不規則に変化する。その結果、在室者の快適感が向上される。
【0055】
(7)
この空気調和機1では、水平フラップ144のスイング間隔が不規則に変更される。このため、在室者に送風が当たるタイミングが不規則に変化する。その結果、在室者の快適感が向上される。
【0056】
(8)
この空気調和機1では、1フェーズあたりの水平フラップ144のスイング回数が不規則に変更される。このため、1フェーズあたりの在室者に送風が当たる回数が不規則に変化する。その結果、在室者の快適感が向上される。
【0057】
<他の実施の形態>
(a)
上記実施の形態では、制御部60が無作為にフェーズを選択しフェーズの内容に応じて水平フラップ144を不規則にスイングさせている。これに代えて、制御部60が、不規則に水平フラップ144のスイング速度、スイング回数およびスイング間隔を選択し、水平フラップ144を不規則にスイングさせてもよい。
【0058】
(b)
上記実施の形態では、制御部60が無作為にフェーズを選択している。これに代えて、制御部60が、フェーズAからフェーズHを順に選択するようにしてもよい。
【0059】
この場合、制御部60に選択されるフェーズがそれぞれ異なる複数のフェーズであり、水平フラップ144のスイングは擬似的に不規則となる。
【0060】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、送風部による送風量のレベルを段階的にレベル変更できる。このため、例えば在室者の要望に応じて送風部による送風量のレベルを変更することができる。その結果、在室者の快適性が向上する。また、在室者の所定操作がある場合、サーモオフ時に、送風部による送風用のレベルを、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定することができるので、室内の空気を十分に循環させることができる。このため、この空気調和機では、サーモオフ時であっても、在室者の快適性が損なわれることが少なくなる。
【0061】
請求項2に記載の発明では、制御部はサーモオフ時においてフラップを不規則にスイングさせるので、送風部による室内への送風が不規則になる。このため、在室者の快適感が低下することを抑制できる。
【0062】
請求項3に記載の発明では、第1制御と、サーモオフ時にフラップをスイングさせない第2制御とのいずれか一方が選択される。このため、この空気調和機では、さらに、空気の吹き出し方向を一定にすることもできる。
【0063】
請求項4に記載の発明では、フラップが上下方向にスイングする。このため、例えば送風部が在室者の頭上(天井、側壁の上部など)に設けられる場合であっても、フラップが下方向に向く際に、送風が在室者に当たる。すなわち、在室者に送風を当てるようにすることが容易となる。
【0064】
請求項5に記載の発明では、フラップのスイング速度が不規則に変更されることにより、1スイングあたりの在室者に送風が当たる時間が不規則となる。このため、在室者の快適感が向上する。
【0065】
請求項6に記載の発明では、フラップのスイング間隔が不規則に変更されることにより、在室者に送風が当たるタイミングが不規則になる。このため、在室者の快適感が向上する。
【0066】
請求項7に記載の発明では、フラップのスイング回数が不規則に変更されることにより、在室者に送風が当たる回数が不規則になる。このため、在室者の快適感が向上される。
【0067】
請求項8に記載の発明では、在室者の指示を伝えるための操作装置による在室者の所定操作がある場合、サーモオフ時に、送風部による送風用のレベルを、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定することができるので、室内の空気を十分に循環させることができる。このため、この空気調和機では、サーモオフ時であっても在室者の快適性が損なわれることが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態が採用される空気調和機の外観図。
【図2】 冷媒回路の概略図。
【図3】 室内機のA−A断面図。
【図4】 フラップ水平時のB部拡大図。
【図5】 フラップ下向き時のB部拡大図。
【図6】 運転停止時のB部拡大図。
【図7】 制御部の概略構成図。
【図8】 ROMの概略構成図。
【図9】 フェーズの内容を示す図。
【図10】 冷房運転および除湿運転におけるサーモオフ時の制御フロー図。
【図11】 冷房運転および除湿運転における水平フラップのスイング制御フロー図。
【符号の説明】
1 空気調和機
12 クロスフローファン(送風部)
13 ファンモータ(送風部)
60 制御部
144 水平フラップ(フラップ)
Claims (8)
- 冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機であって、
調和後の空気を室内に送風する送風部(12,13)と、
サーモオフ時において、前記送風部(12,13)による送風量を、段階的にレベル変更できる制御部(60)と、
を備え、
前記制御部(60)は、
サーモオフ時において、まず、前記送風部(12,13)による送風量を、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定するとともに、
その後、在室者の指示を伝えるための操作装置(40)による在室者の前記送風量の設定があれば、サーモオフ時において前記送風量を変更する、
空気調和機(1)。 - 前記送風部(13,13)から送風される空気の吹き出し方向を決定するフラップ(144)をさらに備え、
前記制御部(60)は、前記フラップ(144)を実質的に不規則にスイングさせる第1制御を行う、
請求項1に記載の空気調和機(1)。 - 前記制御部(60)は、前記第1制御に代えて、前記フラップ(144)をスイングさせない第2制御を行うことが可能であり、
前記第1制御と前記第2制御とのいずれか一方を選択する選択手段(60)をさらに備える、
請求項2に記載の空気調和機(1)。 - 前記制御部(60)は、前記フラップ(144)を上下方向にスイングさせる、
請求項2または3に記載の空気調和機(1)。 - 前記制御部(60)は、前記フラップ(144)のスイング速度を不規則に変更する、
請求項2から4のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記制御部(60)は、前記フラップ(144)のスイング間隔を不規則に変更する、
請求項2から5のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記制御部(60)は、サーモオフ時において、まず、前記送風部(12,13)による送風量を、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きく且つ設定可能最大レベルよりも小さいレベルに設定する、
請求項1に記載の空気調和機。 - 調和後の空気を室内に送風する送風部(13,13)を備え冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機の制御方法であって、
サーモオフであるか否かを判断する第1ステップ(S204)と、
サーモオフ時には、前記送風部(12,13)による送風量を、ゼロを除く設定可能最小レベルよりも大きいレベルに設定する第2ステップ(S205)と、
前記第2ステップの後、サーモオフ時において、在室者の指示を伝えるための操作装置(40)によって、前記送風部(12,13)による送風量の設定を受け付ける第3ステップと、
を備える空気調和機の制御方法。
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