JP4131357B2 - 電源電圧検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源電圧を検出する電源電圧検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の電装品や携帯用電子機器等の中には、電源電圧が変動するとその機能に大きな影響を受けるものがある。たとえば、電源電圧が低くなるかあるいは高くなると自動車に搭載されたマイクロコンピュータ等の電子装置は、正常に動作しなくなる。
【0003】
そこで自動車等では、電源電圧を常に監視して異常が発生するとその旨を運転者に報知する電源電圧検出装置等を有している。電源電圧検出装置は、電源電圧を電源電圧検出装置内に導入する作用を有する導入線から導入される電圧値を定期的にサンプリングして電源電圧値として用いている。この場合に電源電圧検出装置自体に異常、たとえば導入線の断線等が生じたときは、前述のような電源電圧の監視が正常に行われないので、電源電圧に異常が生じた場合に自動車等の電子機器の正常な作動が保証できなくなるおそれがあった。したがって電源電圧検出装置は、その電源電圧検出装置自体の異常を判定する自己異常判定機能を有している。
【0004】
従来技術の電源電圧検出装置は、図3に示すように、バッテリの正極端子B+に接続された第1導入線11および第2導入線12の2系統の導入線と、A/D変換器13と、自己異常判定機能のある比較手段14とをもつ第1判定手段1を有していた。
【0005】
第1導入線11および第2導入線12は、バッテリの正極端子B+に接続されており、電源電圧を電源電圧検出装置内に導入する作用を有する。導入線を2重にしているのは、両導入線が同時に同じように故障を起こすことは、ほとんどあり得ないので両導入線の電圧を比較して、その電圧が概ね同じであるときにその導入線の電圧は、正しい電源電圧であると考えられるからである。A/D変換器13は、第1導入線11および第2導入線12の電圧をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号を比較手段14に供給する作用を有する。
【0006】
比較手段14は、A/D変換器13から供給されるデジタル信号から第1導入線11および第2導入線12の電圧の差を算出して、その差が所定値以上であるときに本電源電圧検出装置の第1判定手段1が異常である、すなわち本電源電圧検出装置の検出した電源電圧が信頼できないものであるとの判定をする自己異常判定機能をもつ。
【0007】
すなわち従来技術の電源電圧検出装置は、第1導入線11と第2導入線12との両導入線間の電圧差を比較手段14によって所定値と比較判定して第1判定手段1の異常判定をするものであった。このように比較手段14が第1判定手段1を異常と判定する場合として想定されているのは、導入線のうちいずれか一方が断線した場合やA/D変換器13のいずれか一方が故障した場合のように異常が生じた側の導入線の電圧が変動して両導入線間に電圧差が生じた場合である。その他にも、万が一、比較手段14それ自体に異常が発生した場合にも、その異常によって電圧差を有すると誤判定して第1判定手段の異常であると判定する場合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ノイズ等の瞬時の電圧変動時にも、両導入線の寄生リアクタンスの差等から両導入線間に電圧差が生じることがあった。その場合に、従来の電源電圧検出装置の比較手段14は、第1判定手段1を異常と誤判定を起こすおそれがあり、自己異常判定機能の信頼性が幾分低かった。
【0009】
そこで本発明は、信頼性の高い自己異常判定ができる電源電圧検出装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記課題を解決すべく、以下の手段を発明した。
【0011】
(第1手段)
本発明の第1手段は、請求項1記載の電源電圧検出装置である。
【0012】
本手段は、電源に接続され電源電圧を導入する第1導入線および第2導入線と判定部とをもつ第1判定手段と、第2判定手段と装置異常判定手段とからなる。本手段の電源電圧検出装置は、アナログ回路もしくはデジタル回路として実現でき、またアナログ・デジタルの混成回路とすることもできる。
【0013】
第1判定手段の判定部は、第1導入線の電圧である第1電源電圧と該第2導入線の電圧である第2電源電圧との差の絶対値と所定の第1閾値とを比較判定する手段である。そして第1判定手段は、判定部が第1電源電圧と第2電源電圧との差の絶対値が第1閾値より大きいと判定した場合に電源電圧変動および自身すなわち本第一判定手段のうちいずれかを異常と判定する手段である。電源電圧検出装置の自己異常判定の目的で第1判定手段の異常を判定しているのは、第1判定手段が電源電圧を測定する目的で電圧を導入する導入線を有し、かつその導入線の異常を監視する判定部をも有するからである。したがって、この第1判定手段に異常が発生することにより、電源電圧検出装置の検出した電圧の大きさと電源電圧との対応関係は、信頼できるものでなくなる。すなわち、第1判定手段自身の異常を監視することで電源電圧検出装置の検出した電圧の大きさが信頼できるものであるか否かが判定できる。ここで第1電源電圧と第2電源電圧との差の絶対値が所定の第1閾値より大きいかどうかを判定する判定部としては、たとえばアナログ回路においては差分器等からなる比較回路とによって実現され得る。一方、デジタル回路においては、A/D変換器とCPU上のロジックとによって実現され得る。
【0014】
ここで電源電圧変動の異常とは、電源電圧が正常な状態ではあり得ない変動をすることをいう。電源電圧変動の異常の具体例としては、電源ラインに外部ノイズが混入した場合等である。また第一判定手段の異常とは、第一判定手段に異常が生じたことにより電源電圧検出装置により検出される電圧の大きさと実際の電源電圧の大きさとの対応関係が保証できなくなることである。たとえば電源電圧を導入する第1導入線および第2導入線のうちいずれか一方の導入線が断線した場合等である。
【0015】
第1導入線、第2導入線は、電源の電圧を導入するものである。たとえば第1導入線および第2導入線としては、金属等の電気の導電体であれば何でもかまわない。そして、第1導入線および第2導入線は、必ずしも電源電圧をそのまま第1判定手段内に導入する必要はなく、電源電圧の大きさと対応する信号を第1判定手段内に導入するものであればよい。たとえば第1導入線および第2導入線の途中にA/D変換器を介し、そのA/D変換器で電源電圧の大きさをデジタル信号として第1判定手段に導入してもよい。また、第1導入線および第2導入線は、必ずしも有線で電源と第1判定手段を結ぶ必要はない。また、第1導入線と第2導入線とは、互いに完全に独立して電源に接続される必要はなく、第1導入線と第2導入線との電源側の経路の一部を共通なものとしても良い。なお、導入線を2重にしてあるのは、両導入線の系統が同時に同じように故障することは殆どあり得ないので両導入線の電圧を比較して、その電圧が概ね同じであるときにその導入線の電圧は、電源電圧に対応するものと考えられるからである。
【0016】
一方、第2判定手段は、第1電源電圧の現況の値と所定時間前の値との差分の絶対値が所定の第2閾値未満であるときに電源電圧変動が正常との判定をする手段である。電源電圧の現況の値と所定時間前の値との差分を求める具体的な手段としては、たとえばアナログ回路においては現況の電圧の値と、所定時間の遅延回路もしくは所定時間毎に電源電圧を保持するホールド回路により供給される所定時間前の電圧の値との差の絶対値を求める差分器等と、その差と第2閾値と比較する比較回路とによって実現される。一方、デジタル回路においては、CPUのロジックによって実現することができる。
【0017】
そして、装置異常判定手段は、第1判定手段により電源電圧変動および第1判定手段のうちいずれかを異常との判定がなされ、かつ第2判定手段により電源電圧変動が正常との判定がなされた場合に、第一判定手段に異常がある旨の判定を行う手段である。
【0018】
本手段の作用を説明すると、第1判定手段の判定部は、第1電源電圧と第2電源電圧との差の絶対値と、第1閾値とを比較判定する。そして第1判定手段は、判定部が第1電源電圧と第2電源電圧との差の絶対値が第1閾値より大きいと判定した場合に電源電圧変動および自身すなわち本第一判定手段のうちいずれかを異常と判定する。第1判定手段が電源電圧変動および第1判定手段のうちいずれかを異常と判定する場合としては、電源にノイズ等の瞬時の電圧変動が入力された場合や第1判定手段に異常が生じた場合である。
【0019】
具体的には、第1判定手段に異常が生じた場合、たとえば、第1導入線および第2導入線のいずれかに異常が生じた場合に、第1判定手段は、異常が生じた導入線の電圧が変動することによって第1電源電圧と第2電源電圧との差の絶対値が大きくなるので異常と判定する。また、電源にノイズ等の瞬時の電圧変動が入力されると、第1導入線と第2導入線との寄生リアクタンスの違い等により両導入線間において電圧の立ち上がりに差異が生じ、両導入線間に電圧差が生じて第1判定手段は、異常と判定することもある。また、万が一、判定部自身に異常が生じた場合にも、電圧差が生じていないにも関わらず判定部が誤判定する場合もあり得る。
【0020】
ここで所定の第1閾値は、電源電圧検出装置に異常が発生した場合に変動する電圧に合わせて決定される所定値である。すなわち第1閾値は、第1判定手段に異常が生じた場合に想定される電圧変動の最小値より小さく、かつ通常の電圧変動より大きい値とする。
【0021】
一方、第2判定手段は、電源電圧の現況の値と、所定時間前の値との差分の絶対値が第2閾値未満であるときに電源電圧変動が正常との判定をする作用を有する。すなわち第2判定手段は、電源電圧に瞬時の変動があったときの電源電圧変動を判定できる。ここで所定時間とは、任意に定められる時間である。ただしこの所定時間は、想定されるノイズ等の持続時間と比較したときに充分長くする必要がある。
【0022】
ここで所定の第2閾値は、電源に混入するノイズ等の想定される大きさによって決定される値である。すなわち第2閾値は、第1判定手段によってノイズ等の混入により電源電圧変動が異常と判定される場合に、第1電源電圧に想定される電圧変動幅の最小値よりも小さく、かつ誤判定をなくすために通常の電圧変動よりも大きい値に設定される。そして第1判定手段の判定部が電圧変動の異常を判定した場合に、その誤動作をより確実に第2判定手段で是正する目的で、第2閾値は、第1閾値より小さいことが好ましい。
【0023】
装置異常判定手段は、第1判定手段により電源電圧変動および第1判定手段のうちいずれかが異常と判定され、かつ第2判定手段により電源電圧変動が正常と判定された場合に、第1判定手段に異常がある旨の判定を行う作用を有する。すなわち装置異常判定手段は、第1判定手段において電源電圧変動および第1判定手段のうちいずれかが異常との判定がなされた場合に、第1判定手段のみではどちらの異常であるか区別できないので、第2判定手段によって電源電圧変動の正常異常を判定することによりどちらの異常であるかを判定するものである。
【0024】
たとえば電源にノイズが混入した場合に、第1判定手段により電源電圧変動および第1判定手段のうちいずれかが異常と判定されているので、従来の電源電圧検出装置であるならば、第1判定手段に異常が発生していると誤判定する。ところが、本手段の電源電圧検出装置は、新たに第2判定手段を設けたことによって、ノイズが混入した場合に第2判定手段が電源電圧の変動を検出して第1判定手段の異常ではなく電源電圧変動の異常であることを正確に判定する。その結果、ノイズが混入した場合の誤判定がなくなり、第1判定手段に異常を生じている旨の判定の信頼性が向上する。
【0025】
なお装置異常判定手段は、第1判定手段の異常の判定のみならず他の用途に用いてもよい。すなわち第1判定手段と第2判定手段とにおける電源電圧変動の正常・異常の他の組み合わせを他の用途に用いてもよい。たとえば、装置異常判定手段は、第1判定手段と第2判定手段とが共に電源電圧変動の異常と判定しているときに電源にノイズ等が混入したことを示す信号を出力することができる。
【0026】
したがって、本手段の電源電圧検出装置によれば、信頼性の高い自己異常判定ができるという効果がある。
【0027】
(第2手段)
本発明の第2手段は、請求項2記載の自動車用電力制御装置である。
【0028】
本手段の前述の第1判定手段の第2導入線は、さらにローパスフィルタをもち、前述の第2電源電圧は、電源電圧をそのローパスフィルタを通した濾波電圧である。
【0029】
第1判定手段の第2導入線は、電源電圧をローパスフィルタに通して第2電源電圧である濾波電圧を出力する手段である。
【0030】
第1判定手段は、ノイズ等がそのまま混入している電源電圧と、ノイズ等の瞬時の電圧変動が除去された濾波電圧とを比較して、電源電圧と濾波電圧との差が所定の第1閾値未満であるときに電源電圧変動および電源電圧検出装置のうちいずれかを異常と判定する。第1判定手段は、第2導入線にローパスフィルタを有することにより、ローパスフィルタがない場合に比較してノイズによる異常を判定しやすくなる。すなわち第1判定手段でノイズを検出しやすくして、第2判定手段によりノイズであるか否かの判断を行うことにより電源ラインに混入したノイズを積極的に検出できるようになる。
【0031】
したがって、本手段の電源電圧検出装置によれば、前述の第1手段の効果を有すると共にノイズ検出も行えるという効果がある。
(第3手段)
本発明の第3手段は、請求項3記載の自動車用電力制御装置である。
【0032】
本手段の第1判定手段の判定部、第2判定手段および装置異常判定手段は、マイクロコンピュータによって実現されるデジタル演算手段である。なお判定部、第2判定手段および装置異常判定手段をデジタル化するにあたり、第1判定手段の第1導入線および第2導入線に、それぞれA/D変換器を設けるか、第1判定手段の判定部および第2判定手段にそれぞれA/D変換器を設けるかして、電源電圧をデジタル化する必要がある。
【0033】
本手段は、前記判定部等をマイクロコンピュータによって実現されるデジタル演算手段とすることによって大幅なコストダウンと、さらなる信頼性の向上を図ることができる。
【0034】
したがって、本手段の電源電圧検出装置によれば、前述の第1手段の効果がより大きくなると同時に、アナログ回路に比べてよりコストダウンを図ることも可能となるという効果がある。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の電源電圧検出装置の実施の形態については、当業者に実施可能な理解が得られるよう、以下の実施例で明確かつ充分に説明する。
【0036】
〈実施例1〉
(実施例1の構成)
本発明の実施例1の電源電圧検出装置は、図1に示すように、第1判定手段としての電源電圧検出手段1と、第2判定手段としての変動検出手段2と、装置異常判定手段としての論理積手段3を有する自動車用の電源電圧検出装置である。電源電圧検出手段1は、バッテリーの正極端子B+に接続され電源電圧を導入する第1導入線11および第2導入線12と、判定部としての比較手段14とをもつ。第2導入線12は、ローパスフィルタとしての接地されたコンデンサ121を介してバッテリーの正極端子B+から電源電圧を電源電圧検出手段1内に導入する。
【0037】
電源電圧検出手段1は、バッテリーの正極端子B+の電源電圧を検出し、内部の比較手段14によって第1導入線11の電圧である第1電源電圧V1と該第2導入線12の電圧である第2電源電圧V2との差の絶対値が所定の第1閾値より大きい場合に電源検出手段1もしくは電源電圧変動のいずれかの異常と判定し、その旨の電圧差信号を論理積手段3に供給する回路である。電源電圧検出手段1は、その第1導入線11が電源電圧値を警告灯点灯回路(図略)に供給するように警告灯点灯回路に接続されている。第2導入線12が有するコンデンサ121は、容量10pF程度のものが使用されている。
【0038】
変動検出手段2は、第1電源電圧V1の現況の値と所定時間前の値との差分の絶対値が所定値未満である場合にその旨の変動信号を論理積手段3に供給する手段である。変動検出手段2は、500ミリ秒毎に第1電源電圧V1の大きさを保持するホールド回路と現況の第1電源電圧V1の値とホールド回路により保持されている所定時間前の第1電源電圧V1の値との差の絶対値を求めて、その差と所定の第2閾値とを比較して差が第2閾値より小さい場合にその旨の変動信号を出力する比較回路とからなる。また、ホールド回路に代えて所定時間の遅延回路を用いてもよい。
【0039】
論理積手段3は、比較手段14と変動検出手段2とからそれぞれ電圧差信号と変動信号とが同時に供給された場合にのみ、異常信号を警告灯点灯回路に供給する論理積回路である。
【0040】
警告灯点灯回路は、電源電圧検出手段1から供給される電圧の大きさが異常である場合、もしくは論理積手段3から供給される異常信号に基づいて自動車のメーター(図略)に備えられる警告灯(図略)を点灯させる回路である。
【0041】
(実施例1の作用効果)
本実施例の自動車用の電源電圧検出装置は、以上のように構成されているので以下のような作用効果を発揮する。
【0042】
電源電圧検出手段1は、バッテリーの正極端子B+の電源電圧を第1導入線11を介して検出する。そして電源電圧検出手段1は、その第1導入線11から電源電圧値を警告灯点灯回路に出力する。警告灯点灯回路は、供給された電源電圧が、一定の上限と下限の範囲内にあるか否かを判断し、その範囲内から外れている場合に、警告灯を点灯させる。さらには、電圧の異常に対応して電子機器を保護する目的でフェールセーフ動作を行うこともできる。
【0043】
電源電圧検出手段1の比較手段14は、第1電源電圧V1と第2電源電圧V2との差の絶対値が第1閾値より大きい場合に、その旨を示す電圧差信号を論理積手段3に供給する。比較手段14が電圧差信号を出力する場合としては、電源電圧検出手段1に異常が発生した場合と、電源電圧に大きなノイズが混入した場合とである。
【0044】
電源電圧検出手段1の異常には、たとえば第1導入線11もしくは第2導入線12が断線等により比較手段14等に電源電圧が供給されなくなった場合がある。この場合は、断線した側の導入線の電圧が変化するので第1電源電圧V1と第2電源電圧V2とに電圧差が生じ電圧差信号が出力される。またノイズが混入した場合に、第2電源電圧V2は、第2導入線12の有するコンデンサ121により瞬時の電圧変動等のノイズが除去されている。そして第1電源電圧V1は、第2導入線12の有するコンデンサ121の影響を受けてノイズがある程度除去されている。したがって、電源にノイズが混入した場合は、ほとんどの場合にコンデンサ121によりノイズが除去されるためにノイズによる誤動作は生起しない。ところが、ノイズの発生がどちらかの導入線に偏っていたり、ノイズの大きさが大きい場合には、コンデンサ121によるノイズ除去が不完全となり比較手段14が誤判定して電圧差信号を出力する場合がある。
【0045】
変動検出手段2は、第1電源電圧V1の現況の値と所定時間前の値との差分の絶対値が第2閾値未満である場合に、その旨の変動信号を論理積手段3に供給する。変動検出手段2は、内部に第1電源電圧V1の大きさを保持することにより所定時間後に現況の第1電源電圧V1と比較している。変動検出手段2は、500m秒毎に第1電源電圧V1の大きさを保持するホールド回路と現況の第1電源電圧V1の値とホールド回路により保持されている所定時間前の第1電源電圧V1の値との差の絶対値を求めて、その差と第2閾値とを比較して第2閾値より小さい場合にその旨の変動信号を論理積手段3に供給する。
【0046】
論理積手段3は、比較手段14と変動検出手段2とからそれぞれ電圧差信号と変動信号とが同時に供給されると異常信号を警告灯点灯回路に供給する。
【0047】
警告灯点灯回路は、電源電圧検出手段1から供給される電圧の大きさが異常である場合、もしくは論理積手段3から異常信号が供給される場合に、自動車のメーターに備えられる警告灯を点灯させる。
【0048】
すなわち、本実施例の自動車用の電源電圧検出装置は、電源電圧検出手段1の異常判定を2重に行うことによって、ノイズ等により急峻な電源電圧変動が検出された時においても電源電圧検出装置が自己の異常判定を誤判定をしないようにできる。
【0049】
したがって、本実施例の自動車用の電源電圧検出装置によれば、従来の電源電圧検出装置と比較してよりいっそう信頼性の高い自己異常判定ができるようになるという効果がある。
【0050】
〈実施例2〉
(実施例2の構成)
本発明の実施例2の電源電圧検出装置は、図2に示すように、電源電圧検出手段1と、変動検出手段2と、論理積手段3とからなる。
【0051】
電源電圧検出手段1は、第1導入線11および第2導入線12と、第1導入線11および第2導入線12にそれぞれ接続されたA/D変換器13と、比較手段14とをもつ。A/D変換器13は、ワンチップマイクロコンピュータ(図略)に組み込まれており、2つのアナログ信号入力端子をもつ。さらに、電源検出手段1の比較手段14と、変動検出手段2と、論理積手段3とは、さらにA/D変換器13の組み込まれたワンチップマイクロコンピュータ上でロジックにより実現される。
【0052】
ワンチップマイクロコンピュータは、A/D変換器13を介して第1導入線11および第2導入線12と接続され、そしてインターフェースを介して警告灯点灯回路(図略)とも接続されている。この警告灯点灯回路は、実施例1と同じ構成のものである。
【0053】
(実施例2の作用効果)
本実施例の自動車用の電源電圧検出装置は、以上のように構成されており、その作用効果は、概ね実施例1のものと同一である。
【0054】
ただし、回路の主要部分をワンチップマイコンとしたので、実施例1の自動車用の電源電圧検出装置と比較して容易にコストの低減を図ることができ、またデジタル信号で処理を行うので実施例1の自動車用の電源電圧検出装置と比較して比較的ノイズに強くすることができる。
【0055】
したがって、本実施例の自動車用の電源電圧検出装置によれば、実施例1の効果に加えて、前述のように大幅なコストダウンとさらなる信頼性の向上とが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の自動車用の電源電圧検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例2の自動車用の電源電圧検出装置の構成を示すブロック図である。
【図3】従来技術の自動車用の電源電圧検出装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1:電源電圧検出手段
11:第1導入線
12:第2導入線
121:コンデンサ
13:A/D変換器
14:比較手段
2:変動検出手段
3:論理積手段
B:バッテリー

Claims (3)

  1. 電源に接続された第1導入線および第2導入線と、該第1導入線の電圧である第1電源電圧と該第2導入線の電圧である第2電源電圧との差の絶対値と所定の第1閾値とを比較判定する判定部とをもち、該差の絶対値が該第1閾値より大きい場合には、電源電圧変動および自身のうちいずれかを異常と判定する第1判定手段と、
    前記第1電源電圧の現況の値と所定時間前の値との差分の絶対値が所定の第2閾値未満である場合に前記電源電圧変動が正常と判定する第2判定手段と、
    前記第1判定手段により該電源電圧変動および前記第1判定手段のうち一方が異常と判定され、かつ該第2判定手段により該電源電圧変動が正常と判定された場合には、本電源電圧検出装置が異常である旨の判定を行う装置異常判定手段と、
    を有することを特徴とする電源電圧検出装置。
  2. 前記第2導入線は、さらにローパスフィルタをもち、
    前記第2電源電圧は、前記電源電圧を該ローパスフィルタに通した濾波電圧である請求項1記載の電源電圧検出装置。
  3. 前記第1判定手段の前記判定部、前記第2判定手段および前記装置異常判定手段は、マイクロコンピュータによって実現されるデジタル演算手段である請求項1および請求項2のうち一方に記載の電源電圧検出装置。
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