JP4130551B2 - 紙葉類処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、紙葉類をその種類に応じて区分集積する紙葉類整理機として適用される紙葉類処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の紙葉類処理装置には、取込装置、鑑査装置、排除紙葉類処理部、スイッチバック装置、表裏反転装置、集積装置、施封装置、及び裁断装置、さらに、各装置間を結ぶ搬送路、また、各装置に紙葉類を振り分けるゲート機構を備えてなるものがある。
【0003】
取込装置にセットされた紙葉類は1枚づつ分離して取出され、鑑査装置に送られて鑑別される。この鑑査装置では、紙葉類の行き先が排除紙葉類処理部、集積装置、施封装置、或いは裁断装置であるのかを判別し、また、搬送ルートがスイッチバック装置、表裏反転装置を通過して紙葉類の表裏、天地の反転を行うか否か等を決定する。この鑑査部の決定に基づいて紙葉類を搬送路、ゲート機構を介して各装置に搬送して各種処理を行う。
【0004】
ところで、この紙葉類処理装置においては、紙葉類の天地、表裏の4方向を判別し、揃えるという概能が必要とされている。この機能を果たすものの一つが、スイッチバック装置である。
スイッチバック装置では、搬送されてくる紙葉類をその判別情報に基づいて分岐ゲートを介して反転用のルートと非反転用のルートに選択的に分岐搬送する。
【0005】
反転用のルートに案内された紙葉類は反転箱に導かれたのち、その後端が叩き車によって反転ローラに押し付けられ、反転ローラの回転により天地が反転されて搬送される。非反転用のルートに案内された紙葉類はそのままの姿勢を保って搬送される。反転された紙葉類と反転されなかった紙葉類は合流部で合流されて搬送されが、合流部までの反転用のルートと非反転用のルートの経路長は等しくされ、合流後の紙葉類間の間隔がズレないようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスイッチバック装置は、紙葉類の先端を反転箱の内底部に衝突させて、エネルギーを吸収した後に逆方向に搬送するため、紙葉類の柔軟性が高いと、紙葉類が座屈変形して紙詰まりの原因になるという問題があった。
また、たとえ紙葉類に座屈が発生しない場合でも、反転時の紙葉類の位置を管理するのが困難であり、反転後に紙葉類間のピッチにバラツキが発生するという問題もあった。
【0007】
さらに、サイズの異なる多種類の紙葉類を同時に流した場合は、スイッチバック装置での紙葉類の後端停止位置が異なる。つまりは反転時の紙葉類の先端スタート位置が紙葉類のサイズにより異なってしまうので、各紙葉類間ピッチ(ギャップ)を維持したまま多種類の紙葉類を処理することはできないものとなっていた。
【0008】
これに対し、特許願2001−290113、特許願2001−028552、特許願2000−248892には、スイッチバック装置の内部に処理装置本体側とは独立した駆動系を持つスイッチバックモータを設置してローラ搬送を構成し、ローラ搬送部に受け渡された紙葉類をスイッチバックモータで停止させ、その後逆転して送り出すといったことが開示されている。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、上記で提案されたスイッチバック方式に対して、異なるサイズの多種類の紙葉類を同時に処理するための、具体的なスイッチバックの制御方法を備える紙葉類処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、紙葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送される紙葉類を正方向に動作することにより取り込んだのち、逆方向に動作して送り出すスイッチバック手段と、このスイッチバック手段の紙葉類搬入側に紙葉類搬送方向に対し直交する方向に亘って第1及び第2のセンサを有し、これら第1及び第2のセンサにより前記紙葉類を検出する検出手段と、この検出手段の第1及び第2のセンサの両方により前記紙葉類搬送方向後端が検出されたのち、前記スイッチバック手段を第1の時間正方向に動作させた後に停止させ、前記検出手段の第1及び第2のセンサの何れか一方が前記紙葉類の搬送方向先端を検出してから第2の時間経過後に前記スイッチバック手段を逆方向に動作させるように制御する制御手段とを具備する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である紙葉類処理装置を示す概略的構成図である。
図中1は紙葉類処理装置の装置本体で、この装置本体1の一側部には紙葉類をバラ状態でセットアップするセットアップ台8が設けられている。このセットアップ台8にセットアップされた紙葉類は分離取込部9により1枚づつ分離して取り込まれたのち、搬送路25に沿って搬送されるようになっている。
【0014】
搬送路25中には紙葉類の搬送方向に亘って順次、紙葉類のズレ量や角度ズレを補正するシフト・スキュー補正装置10、紙葉類の種類、正損及び姿勢等を判別する鑑査部(速度検出手段)11、第1及び第2の分岐部12,13が配設されている。
第1の分岐部12は紙葉類をスイッチバック手段としてのスイッチバック装置15、或いは第2の分岐部13へ選択的に案内するものである。第2の分岐部13は天地反転不要の紙葉類を搬送するための非反転経路13a、或いは、リジェクト部14へ選択的に案内するものである。
【0015】
スイッチバック装置15は後で詳しく述べるようにタンデム構成になっており、紙葉類は第3の分岐部16によって左右のスイッチバック部に振り分けられて天地反転され、その後合流部17で左右の反転経路の合流が行われ、次いで合流部18で反転経路と非反転経路13aとの合流が行われる。
合流部18の下流側には、第4の分岐部19が設けられている。第4の分岐部19は、紙葉類をひねり反転装置20、或いは、非反転経路19aに選択的に案内するものである。反転装置20の反転経路と非反転経路19aとは合流部21にて合流する。
【0016】
合流部21の下流側には、第5の分岐部22が設けられている。第5の分岐部22は図示しない連結可能な施封部へ紙葉類を選択的に案内する。第5の分岐部22の下流側には、第6の分岐部23a〜23eが配設されている。第6の分岐部23a〜23eは先の鑑査部11にて判別された種類に応じて紙葉類を振分けて種類別の各集積部24a〜24fに振り分けて集積させるものである。
【0017】
次に、紙葉類の区分集積動作について説明する。
まず、オペレータが、セットアッブ台8にバラ状態の紙葉類をセットする。このセットされた紙葉類は分離取込部9により1枚づつ取り込まれる。この取込まれた紙葉類は、シフト・スキュー補正装置10により搬送センターからのズレ量や角度ズレが補正される。この後、紙葉類は鑑査部11により紙葉類の種類、紙葉類の正損及び姿勢等の情報が得られる。鑑査部11で得たれた情報を基に、第1の分岐部12で天地反転すべき紙葉類はスイッチバック装置15へ、天地反転の必要がない紙葉類及びリジェクト対象の紙葉類は第2の分岐部13へ搬送される。
この紙葉類は第2の分岐部13において、非反転経路13a或いはリジェクト部14へ選択的に案内される。スイッチバック装置15に送られた紙葉類は第3の分岐部16によって左右のスイッチバック部に振り分けられて天地反転される。この反転された紙葉類は第4の分岐部19で、ひねり反転装置20或いは非反転経路19aに選択的に案内される。スイッチバック装置15とひねり反転装置20とを通過した紙葉類はその天地、表裏の4姿勢が一つに統一される。しかるのち、紙葉類は第5の分岐部22に送られ、この第5の分岐部22で、図示しない施封部の方向或いは第6の分岐部23a〜23eの方向に選択的に案内される。施封部に案内された紙葉類は施封され、第6の分岐部23a〜23eに案内された紙葉類は先の鑑査部11にて判別された紙葉類の種類に応じて振分けられ、集積部24a〜24fに区分集積される。
【0018】
図2はスイッチバック装置15を詳細に示すものである。
スイッチバック装置15は鑑査部11にて表裏天地情報が明らかになった紙葉類を搬送する搬送経路25を有している。この搬送路25中には紙葉類の搬送方向に亘ってセンサSC1、第1の分岐部12、センサSC2、第2の分岐部13が配設されている。
【0019】
第1の分岐部12は、紙葉類がセンサSC1を通過すると、紙葉類が天地反転の必要がある場合は反転経路12aへ、また、天地反転の必要がないか、もしくはリジェクト対象と判断されたものは第2の分岐部13へそれぞれ選択的に振り分けるものである。
第2の分岐部13は、反転しない紙葉類およびリジェクト対象紙葉類がセンサSC2を通過すると、リジェクト対象紙葉類はリジェクト部14へ振り分け、反転しない紙葉類は非反転経路13aへ振り分けるものである。
【0020】
一方、反転経路12a中には、センサSC3及び第3の分岐部16が配設されている。第3の分岐部16は、反転の必要がある紙葉類がセンサSC3を通過すると、左右対称形状なスイッチバック部15A,15Bへ交互に紙葉類を振り分けるものである。
例えば右側のスイッチバック部15Aの経路には、検出手段としてのセンサSC4Rと、案内手段としての叩き車26Rと、転接するスイッチバックローラ29R及びピンチローラ28Rとが配設されている。
【0021】
また、スイッチバックローラ29Rをシーケンシャルに正転(時計回り方向)減速、停止、逆転加速動作を行うスイッチバックモータ27Rが設けられている。反転された紙葉類は再び叩き車26Rによって、今度は左右経路の合流部17の方へ案内される。
なお、左側のスイッチバック部15Bも上記した右側のスイッチバック部15Aと同様に構成されている。
合流部17の下流側には反転経路と非反転経路13aとを合流させる合流部18が設けられている。
【0022】
ここで、反転経路と非反転経路13aの所要時間が等しくなるように、搬送路長およびスイッチバックモータの動作が設定されることにより、スイッチバック部を通過する前後の紙葉類の間隔にズレが生じないようにする。合流部18を通過した紙葉類は、下流の搬送路30に搬送されていく。
【0023】
次に、スイッチバック装置15の動作について説明する。
紙葉類は鑑査部11にて表裏天地情報が明らかになり、搬送経路25に沿って搬送されてくる。紙葉類がセンサSC1を通過すると、第1の分岐部12において、紙葉類が天地反転の必要がある場合は反転経路12aへ、天地反転の必要がないか、もしくはリジェクト対象と判断されたものは第2の分岐部13へそれぞれ振り分けられる。
【0024】
反転しない紙葉類およびリジェクト対象の紙葉類がセンサCS2を通過すると、第2の分岐部13において、リジェクトすべき紙葉類はリジェクト部14へ振り分け、リジェクトしない紙葉類は非反転経路13aを介して合流部18へ振り分ける。
【0025】
一方、反転の必要がある紙葉類がセンサSC3を通過すると、第3の分岐部16では、左右対称形状なスイッチパック部15A,15Bへ交互に紙葉類を振り分ける。例えば右側の経路に振り分けられた紙葉類は、センサSC4Rを通過し、叩き車26Rによってスイッチバックローラ29Rとピンチローラ28Rにクランプされるように案内されて挟持搬送される。
【0026】
さらにセンサSC4Rで紙葉類の後端通過が確認されると、スイッチバツクモ一夕27Rはシーケンシャルに正転、減速、停止、逆転加速動作を行うことにより、紙葉類はスイッチバックローラ29Rとピンチローラ28Rにクランプされながら、所定の位置で停止し、反転されることになる。反転された紙葉類は再びタタキ車26Rによって、今度は左右経路の合流部17の方へ案内される。紙葉類が反転してスイッチバックローラ29Rを通過した後、スイッチバックモ一夕27Rは逆転減速、停止、正転加速動作を行なうことにより、次の紙葉類の進入に備える。
以上の動作は左右対称の左側でも同様に行なわれる。合流部17に案内された紙葉類は合流部18を通過したのち、下流の搬送路30に搬送されていく。
【0027】
図3はスイッチバック装置15の駆動制御系を示すブロック図である。
【0028】
鑑査装置11及びセンサSC4R(SC4L)は送信回路を介して第1及び第2の制御手段としての制御装置2に接続され、制御装置2には制御回路を介してスイッチバックモータ27R(27L)が接続されている。
【0029】
制御装置2は鑑査装置11及びセンサSC4R(SC4L)から送信される情報に基づいて後述するようにスイッチバックモータ27R(27L)の駆動を制御するようになっている。
【0030】
次に一連のスイッチバック動作と紙葉類の動きについて説明した上で、本発明の効果について説明する。
図4乃至図9は、一連のスイッチバック動作と紙葉類Pの動きを示す説明図である。
図10、図11は、スイッチバック動作を行うためのセンサSC4R、スイッチバックモモータ27Rに関するタイミングチャートである。
【0031】
図4に示すように、紙葉類PはセンサSC4Rを通過後、タタキ車26Rに案内されてスイッチバックローラ29Rとそれに対向するピンチローラ28Rに唾え込まれる。紙葉類Pの後端がセンサSC4Rを通過する図5の時点からスイッチバックモータ27Rの制御を開始する。
【0032】
図10、図11のタイミングチャートにも示すように、紙葉類PはセンサSC4Rの後端通過時点をトリガとして、その時点から設定するタイムラグの間は定常速度で搬送され、その後正転の減速を開始し、停止される(図6に示す状態)。
【0033】
ここで、スイッチバックモータ27Rの停止動作に対してセンサSC4の後端通過をトリガとするのは、搬送方向の長さが異なる多種類の紙葉類が混在してスイッチバックされる場合に、紙葉類の後端がセンサSC4を通過した後のスイッチバックモータ27Rの停止動作を同じにして後端を揃えて停止させることで、反転後の先端を揃えることができるからである。
【0034】
図10、図11において、紙葉類Pの後端通過から停止までの一定時間(第1の時間)はT1として表わされている。ここで、搬送方向の長さが異なる紙葉類(紙葉類A>紙葉類B)が混在してスイッチバックされる場合、図10、図11で示すように、紙葉類Pがスイッチバック装置15に入ってきてから正転減速が終了するまでの時間は、紙葉類Aの方が紙葉類Bと比較して、長さの差の分だけ大きくなる。
【0035】
紙葉類間ピッチ(ギャップ)を維持したままスイッチバックを行うには、この時間の差を反転時前の停止時間で吸収する必要がある。
【0036】
そこで、図10、図11のように、反転開始のトリガを紙葉類Pがスイッチバック装置15に入ってきた時に先端がセンサSC4を通過するタイミングとして、そこから一定時間(第2の時間)T2後とする。これより、全ての紙葉類は、センサSC4を先端が通過した後、一定時間T2後に、反転時の先端を揃えた状態で逆転スタートできることになる。
【0037】
以上の方法より、搬送方向の長さが異なる紙葉類が混在する場合においても、紙葉類によらず紙葉類間ピッチ(ギャッブ)を維持したままスイッチバックを行うことができる。
また、この方法において制御に必要なセンサ信号は、1ラインのみで済み、事前に各紙葉類の長さ情報を他から得る必要は無い。
【0038】
これに関して、仮に、スイッチバックモータ27Rの停止動作のトリガを紙葉類Pの先端通過にした場合について考慮する為、紙葉類Pの先端通過をトリガとした場合に、長さが異なる多種類の紙葉類が混在してスイッチバックされるのを対処する方法としては、事前に、鑑査装置11での紙葉類長さの情報、或いは、スイッチバック装置15より前の搬送路中にあるセンサでの紙葉類の通過時間情報(紙葉類長さに変換)を受け取ることにより、スイッチバックモータ27Rの動作(停止までの時間など)をその都度変更することにより、種類によらず反転後の先端を揃えることができる。
【0039】
ただし、この場合は、スイッチバックする全ての紙葉類について紙葉類の長さ情報のやり取りの必要が発生してしまい不利である。
このセンサなどによる紙葉類長さ情報については、ACインダクションモータによる装置本体側の搬送速度のマージンにより、大きく誤差を生じ、さらに、センサのサンプリング周期によっても、大きく誤差が生じる。
後者に関して誤差を少なくするには、スイッチバック以前のセンサなどに対してサンプリング周期を小さくするような方策の必要性が生じる。
【0040】
さらに、紙葉類PのセンサSC4Rの先端通過をトリガとする場合には、この直後に、本体ベルト搬送からスイッチバックモータ27Rによるローラ搬送への受渡しがあり、受渡しでスキューなどを発生してしまった場合は、センサSC4からの信号に対して、誤差を生じ易い。しかし、紙葉類Pの後端通過をトリガとする場合は、既に紙葉類Pの先端が受渡し部を通過した後なので、誤差を生じにくい。
【0041】
次に、スイッチバック装置15に、既にスキューしている紙葉類が流れてくる場合の制御的な対処法について、その方法と効果を説明する。
図1で説明してきた処理装置について搬送路上にある紙葉類の通過を見るためのセンサは、全て搬送幅に対して2連になっている。スイッチバックの制御を行うためのセンサSC4Rについても2連で、第1及び第2のセンサSC4R1,SC4R2からなる。
【0042】
2連の理由としては、紙葉類の通過チェックの確実さ、(センサ1つだけだと紙葉類に穴が開いているときに誤認識し易い)のみならず、2つのセンサ信号の時間差から紙葉類Pのスキュー量をチェックすることが可能になる。
【0043】
本説明にあたり、図12に示すように、スキューしている紙葉類Pのパラメータを定義する。ただし、本来スキューした紙葉類は、元の位置に対し遅れるものだが、ここでは便宜上、紙葉類が重心周りにスキューしているものとする。
図12では、紙葉類Pがθだけスキューしてスイッチバック装置15に入ってきた場合を想定していて、また、紙葉類Pの搬送速度をV、2連のセンサSC4R1,SC4R2間の距離をLとする。ここで、スイッチバックモータ27Rを停止させるための紙葉類Pの後端通過におけるセンサ条件、逆転を始めるための紙葉類の先端通過におけるセンサ条件について、以下の2つの条件を考える。
【0044】
<条件1>
停止させるためのトリガ…紙葉類Pの後端がセンサを通過したとき両方SC4R1,SC4R2が"明"
逆転させるためのトリガ…紙葉類Pの先端がセンサを通過したとき両方SC4R1,SC4R2が"暗"
<条件2>
停止させるためのトリガ…紙葉類Pの後端がセンサを通過したとき両方SC4R1,SC4R2が"明"
逆転させるためのトリガ…紙葉類の先端がセンサを通過したとき片方のみ"暗"図13はスキューしていない通常時、図14はスキューありで条件1の場合,図14はスキューありで条件1の場合のそれぞれにおけるセンサSC4R1,SC4R2、スイッチバックモータ27R、紙葉類の重心位置に関するタイミングチャートを表している。
【0045】
条件1の場合は、停止させるトリガとして、信号のタイミングが時間L×θ×O.5/V遅れるため、図16に示すように、本来の停止位置よりも、距離L×θ×0.5行き過ぎて停止し、逆転のときも、時間L×θ×0.5/V遅れるため、合計して、距離L×θだけ本来の位置よりも遅れて搬送されてしまう。
【0046】
これに対して、条件2の場合は、図17に示すように、停止時は距離L×θ×0.5行き過ぎて停止するが、逆転のときは、時間L×θ×0.5/V早く始まり、距離L×θ×O.5の遅れを取り戻すことができる。
これより、条件2の制御方法を用いることにより、スイッチバック装置15に入ってきた紙葉類Pがスキューしているに関わらず、入ってきた紙葉類P間のピッチ(ギャップ)を維持したまま処理することが可能である。
【0047】
本発明におけるスイッチバック装置15は、ACインダクションモータによる製品本体側の搬送速度が一定の仕様値通りになっていることが前提条件となる。実際には、ACインダクションモータの時間周期的なうねり、温度条件など搬送速度バラツキがある。
【0048】
これに対して、スイッチバックモータ27Rによるローラ搬送部分は独立した搬送系になっており、2つの系の間において差異が生じる。差異が生じた場合には、スイッチバックするパスとしないパスによる搬送時間の差異が生じるだけでなく、装置本体側の搬送から、スイッチバック装置15の内部のローラ搬送への紙葉類の受渡し等において、搬送速度差異の影響によるスキューの発生などの頻度が増加するものと考えられる。これによって紙葉類の搬送の安定度が落ち、ジャム率が増加し、紙葉類間のギャップのマージンに対する悪影響などが予想される。
【0049】
そこで、鑑査装置11等によって得られる装置本体側の搬送速度の情報を周期的にスイッチバック装置15に受渡し、スイッチバックモータ27Rに対してその情報を元にフィードバック制御して、2つの搬送系の間で搬送速度の差異が無いようにして、さらに、パスによる搬送時間の差異が無いようにする。
【0050】
具体的には、スイッチバックモータ27Rの加速、減速レート、定常(最高)回転数、停止時の待ち時間に対してフィードバックを行う。これにより、搬送性能を安定させ、製品全体の紙葉類間ギヤップのマージンを持たせることができる。
【0051】
本発明により、異なるサイズの多種類の紙葉類、さらにはそれがスキューしている場合においても、紙葉類間ピッチ(ギャップ)を維持したままスイッチバック処理することが可能になり、製品全体の紙葉類間ピッチ(ギャップ)のマージンに対してマージンを持つことができる。
【0052】
このことから、取込部9に要求される紙葉類間ピッチ(ギャップ)のマージン、鑑査装置11におけるショートピッチ(ギャップ)の閾値、搬送路中の振分ゲートの動作などに対してゆとりを持つことができる。
なお、本実施例ではスイッチバック装置15に対向するローラ29R,28Rを使用しているが、これを対向するベルトに置き換えた場合についても、対向するベルトの駆動が独立していれば、その制御方法も本発明の概念に含まれる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、検出手段が紙葉類の搬送方向後端を検出した後、スイッチバック手段を一定時間正方向に動作させて停止させ、この停止後で、かつ、検出手段が紙葉類の搬送方向先端を検出してから所定時間経過後にスイッチバック手段を逆方向に動作させるように制御するため、異なるサイズの多種類の紙葉類を、紙葉類間ピッチ(ギャップ)を維持したままスイッチバック処理することが可能になる。
【0054】
また、検出手段の第1及び第2のセンサの両方により紙葉類の搬送方向後端が検出されたのち、スイッチバック手段を一定時間正方向に動作させて停止させ、この停止後で、かつ、検出手段の第1及び第2のセンサの何れか一方が紙葉類の搬送方向先端を検出してから所定時間経過後にスイッチバック手段を逆方向に動作させるように制御するため、スキューされた状態で紙葉類がスイッチバック手段に搬送されてきても、スイッチバック反転動作によって搬送時間にズレを起こすことなく、処理することが可能となる。
【0055】
また、搬送手段の紙葉類搬送速度を検出する速度検出手段を備え、この速度検出手段によって検出された紙葉類搬送速度に基づいてスイッチバック手段における紙葉類の搬送速度を制御するため、搬送パスの違いによる搬送時間差異が低減し、また、搬送受渡し部の搬送速度差によるスキュー発生も低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である紙葉類処理装置を示す概略的構成図。
【図2】スイッチバック装置を示す概略的構成図。
【図3】スイッチバック装置の駆動制御系を示すブロック図。
【図4】紙葉類がスイッチバックローラに導入される状態を示す図。
【図5】スイッチバックローラに導入される紙葉類の後端が検知された状態を示す図。
【図6】スイッチバックローラに取込まれた紙葉類が停止された状態を示す図。
【図7】スイッチバックローラが逆回転されて紙葉類が送り出される状態を示す図。
【図8】紙葉類が送り出されてスイッチバックローラの逆回転が停止された状態を示す図。
【図9】スイッチバックローラが正回転されて後続する紙葉類の取込みを準備する状態を示す図。
【図10】長い紙葉類を反転させる場合のセンサの検知とスイッチバックモータの動作との関係を示すタイミングチャート図。
【図11】短い紙葉類を反転させる場合のセンサの検知とスイッチバックモータの動作との関係を示すタイミングチャート図。
【図12】スキューしている紙葉類のパラメータを定義するための図。
【図13】紙葉類にスキューがない場合におけるセンサ、スイッチバックモータ、紙葉類の重心位置との関係を示すタイミングチャート図。
【図14】紙葉類にスキューがあって条件1の場合におけるセンサ、スイッチバックモータ、紙葉類の重心位置との関係を示すタイミングチャート図。
【図15】紙葉類にスキューがあって条件2の場合におけるセンサ、スイッチバックモータ、紙葉類の重心位置との関係を示すタイミングチャート図。
【図16】図14中のA部を拡大して示す図。
【図17】図15中のB部を拡大して示す図。
【符号の説明】
P…紙葉類、2…制御装置(制御手段)、11…鑑査部(速度検出手段)、15…スイッチバック装置(スイッチバック手段)、25…搬送経路(搬送手段)、26R…案内手段、SC4R…センサ(検出手段)、28R…ピンチローラ、29R…ローラ、SC4R1…第1のセンサ、SC4R2…第2のセンサ。
Claims (1)
- 紙葉類を搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって搬送される紙葉類を正方向に動作することにより取り込んだのち、逆方向に動作して送り出すスイッチバック手段と、
このスイッチバック手段の紙葉類搬入側に紙葉類搬送方向に対し直交する方向に亘って第1及び第2のセンサを有し、これら第1及び第2のセンサにより前記紙葉類を検出する検出手段と、
この検出手段の第1及び第2のセンサの両方により前記紙葉類搬送方向後端が検出されたのち、前記スイッチバック手段を第1の時間正方向に動作させた後に停止させ、前記検出手段の第1及び第2のセンサの何れか一方が前記紙葉類の搬送方向先端を検出してから第2の時間経過後に前記スイッチバック手段を逆方向に動作させるように制御する制御手段とを具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
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Publications (2)
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