JP4129654B2 - クリーン搬送機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーンルーム内において、ガイド部材と非接触な状態で移動するスライドテーブルを、発塵の少ないエアシリンダにより駆動するクリーン搬送機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造ライン、ハードディスク組立ライン等のクリーンルームでは、半導体ウエハ上への微小な塵埃の付着防止等のために、半導体ウエハ、ハードディスク基盤等の物体は、外界から遮断されたクリーンルーム内でガイド部材と非接触な状態で搬送する必要がある。そして、ガイド部材に対して案内移動部材を非接触状態にする手段の一つとして、気体軸受を利用する第1従来技術がある(例えば特開平5−238548号公報を参照のこと)。なお、精密加工機械に組み込まれる空気案内装置として、四角柱状のガイド部材の外側に四角筒状の滑動体(移動部材)を嵌め、ガイド部材と滑動体との間に空気を吹き出して気体軸受を構成し、滑動体をガイド部材から浮上させ非接触で案内する第2従来技術が知られている(特開平4−145220号公報参照)。
【0003】
前記第1従来技術のエアスライド装置(アクチュエータ)では、上面の断面形状を山形とした中空のガイド部材と、ガイド部材の上面に配置したスライダ(移動部材)と、ガイド部材の内部で進退駆動される内部移動体とで構成されている。スライダの下面はガイド部材の上面に沿う溝形にされており、その溝形下面の両側部分にエア吹出し口が形成されるとともに磁石が配設され、内部移動体の上面に磁石が配設されて、両磁石間に吸引力が発生するように配置されている。エア吹出し口から噴出される圧縮空気の静圧により、スライダがガイド部材から浮上し非接触状態に維持され、浮上量は静圧と両磁石間の吸引力とによって定まる。そして、内部移動体を駆動装置により移動させると、内部移動体とスライダ間に作用する磁気吸引力により、スライダは内部移動体に連動して移動する。
【0004】
前記第2従来技術の案内装置は、四角柱状のガイド部材の外側に四角筒状の滑動体を用いており、四角形の部品を高精度で安価に製造することは困難であり、実用性に乏しい。
また、前記第1従来技術のエアスライド装置は、ガイド部材の上面が山形で、スライダの下面が山形のガイド部材の上面に沿う形状であって、高精度で安価に製造することは困難である。そして、精度の向上が困難なため、スライダの浮上量を一定に制御することが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ガイド部材とスライドテーブルとの間に気体軸受を配置し、スライドテーブルをアクチュエータにより駆動するクリーン搬送機器において、気体軸受を高精度で安価なものにすることを第1の課題とし、アクチュエータを高精度で発塵の少ないエアアクチュエータにすることを第2の課題とし、アクチュエータとスライドテーブルとの接続部の芯ずれを緩和することを第3の課題とし、気体軸受に空気圧を供給する手段を簡素化することを第4の課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、断面の外周が円形の複数のガイド部材に対してスライドテーブルが非接触で移動可能な状態に支持された案内移動部と、シリンダチューブ内にメタルピストンが非接触で移動可能な状態に配設された駆動部とからなり、上記スライドテーブルの内面に円筒状の複数の気体軸受が配設され、その気体軸受の内部に上記ガイド部材が挿通され、上記メタルピストンに連結したピストンロッドが上記スライドテーブルに連結され、気体軸受に供給される気体によりスライドテーブルがガイド部材から浮上するクリーン搬送機器において、上記スライドテーブルに設けた挿入室に、ピストンロッドの先端部に連結されたロッドジョイントが挿入され、ロッドジョイントが挿入室に弾性体シールを介して弾性的に支持され、ロッドジョイントの前後両面に環状溝が形成されるとともにロッドジョイントの軸線まわりの外周面に環状溝が形成され、各環状溝に弾性体シールが装着された(第1構成)ことを特徴とするものである。
本発明の搬送機器は、上記第1の構成において、メタルピストンの前後の圧力差によってメタルピストンが駆動され、メタルピストンの外周面とシリンダチューブの内周面との間にラビリンスシールが形成され、シリンダチューブの案内移動部側の端部に円筒状の気体軸受が配設され、気体軸受の内部にピストンロッドが挿通された(第2構成)ものとすることができる。
本発明の搬送機器は、上記第1又は第2構成において、スライドテーブルの挿入室が円柱状で軸線に垂直な断面を円形となし、ロッドジョイントを本体、中径挿通部及び中空ねじ部からなる段付の円柱状となし、ロッドジョイントの本体がスライドテーブルの挿入室に挿入され、ロッドジョイントの中径挿通部が端部材の挿通孔に挿通され、ロッドジョイントの中空ねじ部がピストンロッドの先端部に連結された(第構成)ものとすることができる。
本発明の搬送機器は、上記第1〜第3構成において、ピストンロッドの内部に気体通路が形成され、メタルピストン内に連通孔が形成されてメタルピストンのヘッド側とピストンロッドの気体通路とが連通され、ロッドジョイント内に連通孔が形成されてロッドジョイントの先端面とピストンロッドの気体通路とが連通され、ロッドジョイントの先端面がスライドテーブル内の流路を介して気体軸受が嵌合されたスライドテーブルの嵌合孔に連通された(第構成)ものとすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1〜4は、本発明のクリーン搬送機器の実施の形態を示す。
クリーン搬送機器において、案内移動部1と駆動部2とが長手方向に連結され、案内移動部1の中心軸と駆動部2の中心軸とが同一軸線上に位置している。案内移動部1のガイドロッド10、11(ガイド部材)上にスライドテーブル12が非接触状態で移動( 往復動) できるように案内支持されている。駆動部2のシリンダチューブ40内にメタルピストン41が非接触状態で移動可能に嵌合され、メタルピストン41に連結されたピストンロッド42の先端がロッドジョイント43を介してスライドテーブル12に連結されている。
【0008】
図1、図3及び図4に示すように、2個のガイドプレート13、14の両端近傍に各2個のガイドロッド連結部がそれぞれ形成され、ガイドロッド連結部には内側から大径嵌合孔16、小径挿通孔17及び中径孔18がそれぞれ形成されている。断面の外周が円形(例えば中実の丸棒、中空の丸棒)の2個のガイドロッド10、11の両端部に軸線方向のボルト孔19がそれぞれ形成され、各ガイドロッド10、11の両端がガイドプレート13、14の大径嵌合孔16のそれぞれに嵌合されている。六角穴付の4本のボルト21がガイドプレート13、14の中径孔18・小径挿通孔17に挿通され、ボルト21の六角穴に工具を挿入してボルト21をボルト孔19に螺合させ、ガイドロッド10、11がガイドプレート13、14にそれぞれ固定されている。
【0009】
スライドテーブル12の本体は端部材22、中間部材23及び端部材24から構成され、中間部材23の両側に端部材22及び24がボルト60(図4参照)により連結されている。中間部材23の端部近傍には2個の嵌合孔25、26が形成され、嵌合孔25と嵌合孔26とは流路27により連通されている。端部材22、24には嵌合孔25、26に隣接した位置に、2個の挿通孔28、29がそれぞれ形成されており、挿通孔28、29と嵌合孔25、26とはそれぞれ同一軸線上に位置している。焼結金属等の多孔質材料製で円筒状の気体軸受30、31が中間部材23の嵌合孔25、26にそれぞれ嵌合され、嵌合孔25、26よりも小径の挿通孔28、29を有する端部材22、24が気体軸受30、31の抜け止めとなっている。気体軸受30、31の内面にガイドロッド10、11がそれぞれ相対移動可能状態に挿通され、気体軸受30、31の内面から気体(例えば空気)を噴出したとき、気体軸受30、31の内面とガイドロッド10、11の表面との間に所定の微小間隔(クリアランス、例えば10数μmm)が維持されるように構成されている。気体軸受30、31の外周面の両端部近傍に環状溝が形成され、各環状溝にシール部材が装着され、シール部材は流路27から流入した気体が、嵌合孔25、26と気体軸受30、31の外周面との間を通過することを防止する。
【0010】
図1、図2及び図4に示すように、ガイドプレート13の後側(左側)に円筒形、四角筒形、その他の形状のロッドカバー45、シリンダチューブ40及びエンドプレート46が順次に連設されている。図2(c) では円筒形のものが示され、四では四角筒形のものが示されている。シリンダチューブ40の後端部には各3個のボルト孔63(図2(c) 参照)が120度間隔で長手方向に形成され、エンドプレート46にはボルト孔63と同一軸線上に挿通孔が形成されている。エンドプレート46の後側から挿通孔に3本のボルトが挿通され、シリンダチューブ40のボルト孔63にボルトが螺合され、ロッドカバー45とシリンダチューブ40とが連結されている。同様にして、シリンダチューブ40の先端部にボルト孔が、ロッドカバー45及びガイドプレート13に挿通孔がそれぞれ形成され、ガイドプレート13の前側から挿通孔に3本のボルトが挿通され、シリンダチューブ40先端部のボルト孔にボルトが螺合されシリンダチューブ40の先端部とロッドカバー45及びガイドプレート13が連結されている。
【0011】
ロッドカバー45とシリンダチューブ40の外形は同一であり、ロッドカバー45の小径突出部48がシリンダチューブ40の先端部の内面に嵌合され、シリンダチューブ40の先端がロッドカバー45の後端に当接している。小径突出部48の外周には環状溝が形成され、この環状溝に装着されたOリングにより、小径突出部48の外周面とシリンダチューブ40の先端部の内周面との間が密封されている。ロッドカバー45の内面には、小径突出部48の内面の挿通孔51と、小径突出部48より直径の大きい嵌合孔49が形成されている。焼結金属等の多孔質材料製で円筒状の気体軸受50がロッドカバー45の嵌合孔49に嵌合され、嵌合孔49よりも小径の挿通孔51を有する小径突出部48、及びガイドプレート13の外側面(後端面)が気体軸受50の抜け止めとなっている。気体軸受50の外周には気体軸受30、31と同様にシール部材が装着されている。
【0012】
気体軸受50の内面に中空のピストンロッド42が相対移動可能状態に挿通され、気体軸受50の内面から気体を噴出したとき、気体軸受50の内面とピストンロッド42の表面との間に所定の微小間隔(例えば10数μmm)が維持されるように構成されている。なお、ロッドカバー45とガイドプレート13との軸心を一致させるために、ロッドカバー45の先端面に突出部を形成するとともにガイドプレート13の後端面に溝を形成して、この突出部と溝とを嵌合させるようにしてもよい。また、ロッドカバー45を省略して、シリンダチューブ40の先端部内面に気体軸受50を装着してもよい。
【0013】
シリンダチューブ40内にメタルピストン41が相対移動可能状態に挿入され、メタルピストン41の外表面には環状で所定高さの段差(直径の大きい部分と小さい部分)が形成されている。こうしてメタルピストン41の外表面とシリンダチューブ40の内面との間にラビリンスシールが形成され、メタルピストン41の前後(図1では左右)に圧力差が存在することによりラビリンスシール部分を気体が流れるとき、メタルピストン41の表面の大径部とシリンダチューブ40との間に所定の微小間隔(例えば10数μmm)が維持される(図2(b) 参照)。メタルピストン41の内面部には、後側(図では左側)から大径の挿入孔56、小径の挿通孔57及び大径の嵌合孔58が形成されている。メタルピストン41の嵌合孔58に中空のピストンロッド42の基端(後端)が嵌合され、挿入孔56・挿通孔57に中空ボルト53が挿入、挿通され、中空ボルト53がピストンロッド42基端の内面の雌ねじ部に螺合され、こうしてメタルピストン41にピストンロッド42が結合されている。挿入孔56及び中空ボルト53の内部通路がメタルピストン41のヘッド側とピストンロッド42の気体通路61とを連通する気体通路となる。
【0014】
エンドプレート46にはフランジ状の大径部とその前側に小径部があり、小径部がシリンダチューブ40の後端部の内面に嵌合され、大径部の前面がシリンダチューブ40の後端面に当接している。エンドプレート46の小径部の外周には環状溝が形成され、この環状溝に装着されたシールリングにより、エンドプレート46の小径部の外面とシリンダチューブ40の後端部の内面との間が密封されている。エンドプレート46には内外を連通する連通孔54が形成され、連通孔54の一端はエンドプレート46の側面に形成されたヘッド側ポート4に連通され、連通孔54の他端はエンドプレート46の前端中央部の開口部に連通されている。シリンダチューブ40の前端部の側面にロッド側ポート5が形成され、ロッド側ポート5はシリンダチューブ40の前端部内面に連通されている。ロッドカバー45の側面にもポート6が形成され、ポート6はロッドカバー45の嵌合孔49に連通されている。
【0015】
ピストンロッド42は、ロッドカバー45の小径突出部48の挿通孔51、気体軸受50の内面、ガイドプレート13の挿通孔32に挿通され、ピストンロッド42の先端はスライドテーブル12に連結されている。スライドテーブル12の中間部材23の後端部にロッドジョイント43の挿入室34が形成され、挿入室34の形状は円柱状で軸心に垂直な断面が円形で先端壁が平坦な円形をなしている。ロッドジョイント43は本体37、中径挿通部36及び中空ねじ部35からなる段付の円柱状で、ロッドジョイント43の本体37は挿入室34と相似で挿入室34よりやや小さい。ロッドジョイント43の本体37がスライドテーブル12の挿入室34に挿入され、ロッドジョイント43の中径挿通部36が端部材22の挿通孔33に挿通され、ロッドジョイント43の中空ねじ部35がピストンロッド42の先端部のボルトねじに螺合されている。端部材22の挿通孔33は挿入室34より小径であり、端部材22の挿入室34に面する面により、ロッドジョイント43の抜け出しが防止されている。
【0016】
ロッドジョイント43の本体37の軸線まわりの外周面に環状溝68が形成されるとともに、本体37の前後の面に環状溝69、70が形成され、環状溝68〜70に弾性体シール71〜73がそれぞれ装着されている。弾性体シール71がロッドジョイント43の環状溝68とスライドテーブル12の挿入室34の内周面との間に位置し、弾性体シール72が環状溝69と挿入室34の前端面との間に位置し、弾性体シール73が環状溝70と端部材22の前面との間に位置している。このように、ロッドジョイント43は弾性体シール71〜73を介してスライドテーブル12の挿入室34に支持されている。従って、ピストンロッド42の芯ずれや芯ぶれが生じても、弾性体シール71〜73が変形することにより吸収され、気体軸受30、31及び50とガイドロッド10、11及びピストンロッド42との正常なクリアランスが維持される。弾性体シール71〜73は気体軸受50と30、31の芯ずれを緩和する機能を有し、またロッドジョイント43は気体を流す機能をも有する。
【0017】
ロッドジョイント43の本体37、中径挿通部36及び中空ねじ部35には軸線方向に貫通する気体通路62が形成され、気体通路62の後端はピストンロッド42の気体通路61と連通され、気体通路62の前端は挿入室34に開口されている。挿入室34の前端面には流路27の分岐流路27Aが開口され、気体通路62は流路27A,27を介してスライドテーブル12の嵌合孔25、26に連通されている。
図1に示すように、空気圧源75は配管76〜78を介してヘッド側ポート4、ロッド側ポート5及びロッドカバー45のポート6にそれぞれ連通され、配管76、77にはそれぞれ圧力制御弁80、81が挿入されている。なお、圧力制御弁80、81は、電気信号に従って圧力を制御し、設定圧と二次側(シリンダチューブ側)の圧力との関係により、二次側の気体が圧力制御弁80、81を通って大気に放出できるタイプのものである。なお、スライドテーブル12の上面には連結用のボルト孔67が形成され(図4参照)、またスライドテーブル12のみでなく、クリーン搬送機器の表面を平滑化し導電性の良好な表面処理を施してパーティクルの堆積を防止することができる。
【0018】
次に本発明の実施の形態の作用について説明する。空気圧源75からの圧縮空気は、配管78、ポート6を通って嵌合孔49に流入し、気体軸受50の多孔質材の中を通過し、気体軸受50の内面から噴出する。圧縮空気は気体軸受50の内面とピストンロッド42の外周面との間の微小間隔に充満し、ピストンロッド42が気体軸受50より浮上して支持される。気体軸受50から漏洩した少量の空気は、先端ではガイドプレート13の挿通孔32とピストンロッド42との間隙を通って大気に放出され、後端ではロッドカバー45の挿通孔51とピストンロッド42との間隙を通ってシリンダチューブ40のロッド側シリンダ室84に流入する。
【0019】
圧縮空気は圧力制御弁80、81によりそれぞれ制御され、配管76、77及びヘッド側ポート4、ロッド側ポート5を通って、ヘッド側シリンダ室83及びロッド側シリンダ室84にそれぞれ流入する。ここで、メタルピストン41の後端側(ヘッド側)の受圧面積をA〔(メタルピストン41の断面積)−(中空ボルト53の内部通路の断面積)〕とし、メタルピストン41の先端側(ロッド側)の受圧面積をB〔(メタルピストン41の断面積)−(ピストンロッド42の外形の断面積)〕とし、ヘッド側シリンダ室83の空気圧をPa とし、ロッド側シリンダ室84の空気圧をPb とする。メタルピストン41にはPa ・Aの力(Kg)が前向きに作用し、Pb ・Bの力が後向きに作用する。受圧面積A,Bの大きさは一定であるので、圧力制御弁80、81によって空気圧Pa ,Pb を制御することにより、Pa ・AとPb ・Bの大きさが変化し、この力の差に従って移動する。
【0020】
シリンダチューブ40のヘッド側シリンダ室83に流入した圧縮空気は、メタルピストン41の気体通路(挿入孔56、中空ボルト53の内部通路)、ピストンロッド42の気体通路61、ロッドジョイント43の気体通路62、挿入室34、中間部材23の流路27A,27を通って嵌合孔25、26に流入する。圧縮空気は、気体軸受30、31の多孔質材の中を通過し、気体軸受30、31の内面から噴出する。圧縮空気は気体軸受30、31の内面とガイドロッド10、11の外周面との間の微小間隔に充満し、ガイドロッド10、11が気体軸受30、31より浮上して支持される。気体軸受30、31の前端及び後端から漏洩した少量の空気は、ともに端部材22、24の挿通孔28、29とガイドロッド10、11との間隙を通って大気に放出される。
【0021】
メタルピストン41がシリンダチューブ40の内面に非接触状態で支持され、ピストンロッド42が気体軸受50に非接触状態で支持され、さらにスライドテーブル12がガイドロッド10、11に非接触状態で支持されている。そのため、案内移動部1及び駆動部2の移動部分のフリクションが微小であり、メタルピストン41の駆動力〔例えばPa ・A−Pb ・B〕が小さくても、また相当の低速でも、ピストンロッド42によってスライドテーブル12に伝えられ、スライドテーブル12を移動させることができる。そして、メタルピストン41は非接触状態で支持され、グリース(潤滑油)の供給を必要としないので、グリースの飛散がなく、固体接触による摩耗粉の発生(発塵)が少ない。
【0022】
【発明の効果】
本発明のクリーン搬送機器は、スライドテーブルを複数個の円筒状の気体軸受を用いて非接触状態に支持し、シリンダチューブ内にメタルピストンを非接触で配設し、メタルピストンとスライドテーブルとが連結されており、駆動部及び案内移動部の相対移動部分が非接触状態であり、ロッドジョイントがスライドテーブルの挿入室に弾性体シールを介して弾性的に支持され、ロッドジョイントの後端部がピストンロッドの先端部に連結されている。
従って、気体軸受を高精度で安価なものにすることができ、駆動部を高精度で発塵の少ないエアアクチュエータとすることができ、またグリース(潤滑油)の供給を必要とせず、グリースの飛散がなく、固体接触による摩耗粉の発生(発塵)が少ない。駆動部及び案内移動部の相対移動部分の摩擦が低いので、小さな力で、また極めて低速で移動させることができる。更に、弾性体シールによって駆動部(アクチュエータ)とスライドテーブルとの接続部の芯ずれを緩和することができ、気体軸受の芯ずれをも緩和して芯ずれによる弊害を除くことができる。
また、メタルピストンのヘッド側とスライドテーブルの気体軸受が嵌合された嵌合孔とが気体通路等によって連通され、ヘッド側シリンダ室内の気体がスライドテーブルの気体軸受が嵌合された嵌合孔に流れる。従って、スライドテーブルの気体軸受に気体を供給するための可撓性パイプを使用する必要がなく、スライドテーブルの気体軸受に空気圧を供給する手段が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーン搬送機器の実施の形態の全体を一部断面平面図で示す説明図である。
【図2】図2(a) は図1の駆動部の拡大図であり、図2(b) は図2(a) のA部の拡大図であり、図2(c) は図2(a) のC−C断面図である。
【図3】図3(a) は図1の案内移動部の拡大図であり、図3(b) は図3(a) の円部分の拡大図であり、図3(c) は1個の部品としてのガイドプレート13の側面図(前方からみたものに相当)である。
【図4】本発明のクリーン搬送機器の実施の形態の主要部の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 案内移動部
2 駆動部
10 ガイドロッド(ガイド部材)
11 ガイドロッド(ガイド部材)
12 スライドテーブル
30 気体軸受
31 気体軸受
34 挿入室
37 本体
40 シリンダチューブ
41 メタルピストン
42 ピストンロッド
43 ロッドジョイント
50 気体軸受
71 弾性体シール
72 弾性体シール
73 弾性体シール

Claims (4)

  1. 断面の外周が円形の複数のガイド部材に対してスライドテーブルが非接触で移動可能な状態に支持された案内移動部と、シリンダチューブ内にメタルピストンが非接触で移動可能な状態に配設された駆動部とからなり、上記スライドテーブルの内面に円筒状の複数の気体軸受が配設され、その気体軸受の内部に上記ガイド部材が挿通され、上記メタルピストンに連結したピストンロッドが上記スライドテーブルに連結され、気体軸受に供給される気体によりスライドテーブルがガイド部材から浮上するクリーン搬送機器において、
    上記スライドテーブルに設けた挿入室に、ピストンロッドの先端部に連結されたロッドジョイントが挿入され、ロッドジョイントが挿入室に弾性体シールを介して弾性的に支持され、
    ロッドジョイントの前後両面に環状溝が形成されるとともにロッドジョイントの軸線まわりの外周面に環状溝が形成され、各環状溝に弾性体シールが装着された、
    ことを特徴とするクリーン搬送機器。
  2. メタルピストンの前後の圧力差によってメタルピストンが駆動され、メタルピストンの外周面とシリンダチューブの内周面との間にラビリンスシールが形成され、シリンダチューブの案内移動部側の端部に円筒状の気体軸受が配設され、気体軸受の内部にピストンロッドが挿通された請求項1記載のクリーン搬送機器。
  3. スライドテーブルの挿入室が円柱状で軸線に垂直な断面を円形となし、ロッドジョイントを本体、中径挿通部及び中空ねじ部からなる段付の円柱状となし、ロッドジョイントの本体がスライドテーブルの挿入室に挿入され、ロッドジョイントの中径挿通部が端部材の挿通孔に挿通され、ロッドジョイントの中空ねじ部がピストンロッドの先端部に連結された請求項1又は2に記載のクリーン搬送機器。
  4. ピストンロッドの内部に気体通路が形成され、メタルピストン内に連通孔が形成されてメタルピストンのヘッド側とピストンロッドの気体通路とが連通され、ロッドジョイント内に連通孔が形成されてロッドジョイントの先端面とピストンロッドの気体通路とが連通され、ロッドジョイントの先端面がスライドテーブル内の流路を介して気体軸受が嵌合されたスライドテーブルの嵌合孔に連通された請求項1〜3の何れかに記載のクリーン搬送機器。
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