JP4128806B2 - 直流遮断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転流回路により主接点に注入することによって強制的に電流零点を作り、直流電力系統で短絡事故発生時に系統に流れる事故電流を遮断するのに用いられる直流遮断装置に係り、特に遮断性能の向上、ならびに小型化を図れるようにした直流遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば電鉄等の直流電力系統で、短絡事故や地絡事故が発生すると、系統に大きな直流の事故電流が流れ、その時の事故電流による電磁力や事故点に発生したアークによって、直流電力系統に設置された機器や器具が大きな損傷を受け、その復旧に多大な費用と時間が必要になる。
【0003】
そこで、このような不具合を解消するために、直流電力系統には直流遮断装置が設置され、直流の事故電流を短時間に遮断して、直流電力系統に設置された機器や器具の損傷を極力無くすようにすることが期待されている。
【0004】
かかる目的のために、直流遮断装置では、事故電流が事故発生と共に増加する過程で事故電流を遮断することが求められ、最終的に達する事故電流値(推定短絡電流)よりも小さな値で遮断しなければならない。
【0005】
例えば、JEC−7152では、推定短絡電流が50kAの直流電力系統で、短絡発生時に実際に直流遮断装置で遮断した電流のピーク値が25kA以下になることが求められる。
【0006】
従来の直流遮断装置では、転流回路により主接点に注入することによって強制的に電流零点を作り、直流電力系統で短絡事故発生時に系統に流れる事故電流を遮断する方式が採られている。
【0007】
図16は、この種の従来の直流遮断装置の一構成例を示す回路図である。
【0008】
図16において、直流遮断装置は、リアクトル3とコンデンサ4とスイッチ5とを直列接続してなる転流回路6と、主接点1と、エネルギー吸収素子2とを、互いに並列に接続した構成となっている。
【0009】
コンデンサ4は、図示していない充電回路によって、あらかじめ充電されている。
【0010】
事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開いて、スイッチ5を閉じ、主接点の電流7と逆向きでかつこの主接点の電流7よりも大きさが大きい転流回路6の電流8を流して、主接点1に強制的に電流零点を作り、電流を遮断する。
【0011】
図17は、電流遮断時の主接点1での電流波形を示す図である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような従来の直流遮断装置においては、電流遮断までの時間を短縮しようとすると、転流電流の周波数を高くすることになり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が大きくなる。
【0013】
そして、この電流零点での電流の変化率(di/dt)が大きくなると、遮断性能が低下して遮断が困難となる。
【0014】
また、大電流まで遮断できるようにするために、大きな転流電流を供給できるように転流回路6の充電電圧を高くする方法が提案されてきているが、小さい電流を遮断すると、電流零点での電流の変化率(di/dt)が大きくなり、遮断性能が低下して遮断が困難となる。
【0015】
一方、小さい電流を遮断する場合の電流の変化率(di/dt)を抑制するために、転流電流の周波数を低くしようとすると、リアクトル3とコンデンサ4の一方または両方の容量を大きくしなければならなくなり、結果として転流回路6が大型化することになる。
【0016】
本発明の目的は、遮断電流値によらず電流零点での電流の変化率(di/dt)を小さくして電流を確実に遮断することが可能な小型でかつ高い遮断性能を有する直流遮断装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明の直流遮断装置は、リアクトルとコンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路と、主接点とを互いに並列に接続し、主接点、または転流回路の構成要素のうち少なくともコンデンサに、エネルギー吸収素子を並列に接続し、転流回路と主接点との並列回路に、第2の可飽和リアクトルを直列に接続し、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとは、一つの磁性体製のコアを共有し、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとに流れる電流の大きさがほぼ等しい場合に、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとによって磁性体製のコアに生じる磁束の大きさがほぼ等しくなるようにしている。
【0018】
従って、第1の発明の直流遮断装置においては、遮断電流の大きさによらず、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなり、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散して耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0019】
また、第2の発明の直流遮断装置は、リアクトルとコンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路と、主接点とを並列に接続し、転流回路と主接点との並列回路に、第2の可飽和リアクトルを直列に接続し、並列回路と第2の可飽和リアクトルとの直列回路に、エネルギー吸収素子を並列に接続し、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとは、一つの磁性体製のコアを共有し、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとに流れる電流の大きさがほぼ等しい場合に、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとによって磁性体製のコアに生じる磁束の大きさがほぼ等しくなるようにしている。
【0020】
従って、第2の発明の直流遮断装置においては、遮断電流の大きさによらず、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなり、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散して耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0021】
一方、第3の発明の直流遮断装置は、上記第1または第2の発明の直流遮断装置において、リアクトルとコンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路に代えて、コンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路を接続するようにしている。
【0022】
従って、第3の発明の直流遮断装置においては、上記第1および第2の発明と同様の作用を奏するのに加えて、転流回路の電流を流し始めてから電流零点までの時間が短くなるため、電流遮断までの時間を短縮することができる。
【0023】
また、第4の発明の直流遮断装置は、上記第1乃至第3のいずれか1つの発明の直流遮断装置において、第1の可飽和リアクトルの導体と第2の可飽和リアクトルの導体とを、磁性体製のコアを少なくとも1/2回以上囲むように設けるようにしている。
【0024】
従って、第4の発明の直流遮断装置においては、遮断電流の大きさによらず、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなり、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散して耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0025】
さらに、第5の発明の直流遮断装置は、上記第4の発明の直流遮断装置において、第2の可飽和リアクトルの導体に沿って、第1の可飽和リアクトルの導体を設けるようにしている。
【0026】
従って、第5の発明の直流遮断装置においては、上記第4の発明と同様の作用を奏するのに加えて、第2の可飽和リアクトルの電流14と第1の可飽和リアクトルの電流15との大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトルの電流による磁束16と第1の可飽和リアクトルの電流による磁束17との大きさがほぼ等しくなるようにすることが容易となる。
【0027】
一方、第6の発明の直流遮断装置は、上記第1乃至第3のいずれか1つの発明の直流遮断装置において、第1の可飽和リアクトルの導体と第2の可飽和リアクトルの導体とを、磁性体製のコアに設けられた同一の穴を貫通するように設けるようにしている。
【0028】
従って、第6の発明の直流遮断装置においては、上記第5の発明と同様の作用を奏するのに加えて、第2の可飽和リアクトルの導体の断面を容易に大きくすることができるため、大電流を通電することが容易となる。
【0029】
また、第7の発明の直流遮断装置は、上記第4乃至第6のいずれか1つの発明の直流遮断装置において、磁性体製のコアの周辺に設置されている第1の可飽和リアクトルの導体と第2の可飽和リアクトルの導体とを、支持部材を介して互いに接続するようにしている。
【0030】
従って、第7の発明の直流遮断装置においては、上記第5の発明と同様の作用を奏するのに加えて、第2の可飽和リアクトルの導体に第1の可飽和リアクトルの導体を取り付けるため、第1の可飽和リアクトルの導体の支持部材を簡略化することができると共に、第1の可飽和リアクトルの導体を機械的な強度を考慮せず、通電に必要な最小限の断面の導体とすることができる。
【0031】
さらに、第8の発明の直流遮断装置は、上記第4乃至第7のいずれか1つの発明の直流遮断装置において、第1の可飽和リアクトルの導体をケーブルで構成するようにしている。
【0032】
従って、第8の発明の直流遮断装置においては、上記第5の発明と同様の作用を奏するのに加えて、第1の可飽和リアクトルの導体をケーブルとしたため、配線が容易となる。
【0033】
さらにまた、第9の発明の直流遮断装置は、上記第8の発明の直流遮断装置において、第1の可飽和リアクトルの導体を構成するケーブルを絶縁物で覆い、かつ第2の可飽和リアクトルの導体に取り付けるようにしている。
【0034】
従って、第9の発明の直流遮断装置においては、上記第8の発明と同様の作用を奏するのに加えて、第1の可飽和リアクトルの導体を第2の可飽和リアクトルの導体に固定したため、支持構造を簡易化することができる。
【0035】
一方、第10の発明の直流遮断装置は、上記第4乃至第9のいずれか1つの発明の直流遮断装置において、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとが共有する磁性体製のコアを、磁性体の薄板で構成するようにしている。
【0036】
従って、第10の発明の直流遮断装置においては、上記第4乃至第9の発明と同様の作用を奏するのに加えて、コアを磁性体の薄板で構成することで、コアのうち有効な領域が大きくなり、コアの小型化を図ることができる。
さらに、コアを磁性体の薄板で構成することで、コアの渦電流による発熱を低減することができる。
【0037】
また、第11の発明の直流遮断装置は、上記第4乃至第10のいずれか1つの発明の直流遮断装置において、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとが共有する磁性体製のコアを、第1の可飽和リアクトルの導体と第2の可飽和リアクトルの導体とに流れる電流によって磁性体製のコア内部に生じる磁束に沿った方向の磁性体の特性が一様となる構成とするようにしている。
【0038】
従って、第11の発明の直流遮断装置においては、上記第4乃至第10の発明と同様の作用を奏するのに加えて、磁束の経路で同時にコアの特性が変化するため、必要なコアの特性を容易に得ることができる。
【0039】
さらに、第12の発明の直流遮断装置は、上記第4乃至第10のいずれか1つの発明の直流遮断装置において、第1の可飽和リアクトルと第2の可飽和リアクトルとが共有する磁性体製のコアを、互いに磁気特性が異なる2種類以上の磁性体で構成するようにしている。
【0040】
従って、第12の発明の直流遮断装置においては、上記第4乃至第10の発明と同様の作用を奏するのに加えて、必要な特性のコアを容易に得ることができる。また、低コストの材料の組み合わせで、必要な特性のコアを得ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0042】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態による直流遮断装置の一構成例を示す回路図であり、図16と同一要素には同一符号を付して示している。
【0043】
図1において、リアクトル3とコンデンサ4とスイッチ5と第1の可飽和リアクトル10とを直列接続してなる転流回路6と、主接点1と、エネルギー吸収素子2とを互いに並列に接続している。
【0044】
また、この転流回路6と主接点1とエネルギー吸収素子2との並列回路に、第2の可飽和リアクトル9を直列に接続している。
【0045】
ここで、主接点1としては、例えば真空遮断器等の接点を開閉する開閉器を使用することができる。
【0046】
また、コンデンサ4は、図示しない充電回路によりあらかじめ充電してある。
【0047】
一方、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とは、一つの磁性体製のコアを共有している。
【0048】
第2の可飽和リアクトル9にのみにある値以上の電流が流れている場合(転流回路の電流8を通電しない場合)には、磁性体製のコアが飽和するようにしている。
【0049】
また、図1に示すように、主接点1の電流7と転流回路6の電流8とが逆向きの場合には、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とによって磁性体製のコアに生じる磁束は逆向きとなり、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とに流れる電流の大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とによって磁性体製のコアに生じる磁束の大きさがほぼ等しくなるようにしている。
【0050】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0051】
図1において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0052】
図3は、電流遮断時の主接点1の電流波形を示す図である。
【0053】
主接点1の電流波形は、図3に示すように、転流回路6の電流8によって電流零点が生じる。
【0054】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9に流れる電流(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10に流れる電流(転流回路6の電流8)とによって、磁性体製のコアに生じる合成磁束は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0055】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0056】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0057】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0058】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、遮断電流の大きさによらず、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなり、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散して耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することが可能となる。
【0059】
(変形例1)
図2は、本実施の形態による直流遮断装置の他の構成例を示す回路図であり、図1と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0060】
すなわち、本実施の形態による直流遮断装置は、図2に示すように、前記図1における転流回路6の第1の可飽和リアクトル10の取り付け位置を異ならせた構成としている。
【0061】
以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置においても、図1の場合と同様の作用を奏することができる。
【0062】
これにより、本実施の形態による直流遮断装置でも、図1の場合と同様の効果を得ることが可能である。
【0063】
(変形例2)
図1に示す実施の形態の直流遮断装置では、エネルギー吸収素子2を、主接点1と並列に取り付ける場合について説明したが、これに限らず、例えばリアクトル3とコンデンサ4とスイッチ5と第1の可飽和リアクトル10とを直列接続してなる転流回路6の一部と並列に取り付ける構成とするようにしてもよい。
【0064】
すなわち、転流回路6の構成要素のうち少なくともコンデンサ4に、エネルギー吸収素子2を並列に取り付ける構成とするようにしてもよい。
【0065】
結局のところ、本第1の実施の形態による直流遮断装置を、上位概念でとらえた場合には、リアクトル3とコンデンサ4とスイッチ5と第1の可飽和リアクトル10とを直列接続してなる転流回路6と、主接点1とを互いに並列に接続し、主接点1、または転流回路6の構成要素のうち少なくともコンデンサ4に、エネルギー吸収素子2を並列に接続し、転流回路6と主接点1との並列回路に、第2の可飽和リアクトル9を直列に接続するようにすればよい。
【0066】
(第2の実施の形態)
図4は、本実施の形態による直流遮断装置の一構成例を示す回路図であり、図1と同一要素には同一符号を付して示している。
【0067】
図4において、リアクトル3とコンデンサ4とスイッチ5と第1の可飽和リアクトル10とを直列接続してなる転流回路6と、主接点1とを並列に接続している。
【0068】
また、この転流回路6と主接点1との並列回路に、第2の可飽和リアクトル9を直列に接続している。
【0069】
さらに、この並列回路と第2の可飽和リアクトル9との直列回路に、エネルギー吸収素子2を並列に接続している。
【0070】
ここで、主接点1としては、例えば真空遮断器等の接点を開閉する開閉器を使用することができる。
【0071】
また、コンデンサ4は、図示しない充電回路によりあらかじめ充電してある。
【0072】
一方、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とは、一つの磁性体製のコアを共有している。
【0073】
第2の可飽和リアクトル9にのみにある値以上の電流が流れている場合(転流回路の電流8を通電しない場合)には、磁性体製のコアが飽和するようにしている。
【0074】
また、図4に示すように、主接点1の電流7と転流回路6の電流8とが逆向きの場合には、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とによって磁性体製のコアに生じる磁束は逆向きとなり、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とに流れる電流の大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とによって磁性体製のコアに生じる磁束の大きさがほぼ等しくなるようにしている。
【0075】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0076】
図4において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0077】
主接点1の電流波形は、図3に示すように、転流回路6の電流8によって電流零点が生じる。
【0078】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9に流れる電流(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10に流れる電流(転流回路6の電流8)とによって、磁性体製のコアに生じる合成磁束は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0079】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0080】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0081】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0082】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、遮断電流の大きさによらず、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなり、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散して耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することが可能となる。
【0083】
(変形例)
図5は、本実施の形態による直流遮断装置の他の構成例を示す回路図であり、図4と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0084】
すなわち、本実施の形態による直流遮断装置は、図5に示すように、前記図4における転流回路6の第1の可飽和リアクトル10の取り付け位置を異ならせた構成としている。
【0085】
以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置においても、図4の場合と同様の作用を奏することができる。
【0086】
これにより、本実施の形態による直流遮断装置でも、図4の場合と同様の効果を得ることが可能である。
【0087】
(第3の実施の形態)
図6は、本実施の形態による直流遮断装置の一構成例を示す回路図であり、図1と同一要素には同一符号を付して示している。
【0088】
図6において、コンデンサ4とスイッチ5と第1の可飽和リアクトル10とを直列接続してなる転流回路6と、主接点1と、エネルギー吸収素子2とを互いに並列に接続している。
【0089】
また、この転流回路6と主接点1とエネルギー吸収素子2との並列回路に、第2の可飽和リアクトル9を直列に接続している。
【0090】
ここで、主接点1としては、例えば真空遮断器等の接点を開閉する開閉器を使用することができる。
【0091】
また、コンデンサ4は、図示しない充電回路によりあらかじめ充電してある。
【0092】
一方、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とは、一つの磁性体製のコアを共有している。
【0093】
第2の可飽和リアクトル9にのみにある値以上の電流が流れている場合(転流回路の電流8を通電しない場合)には、磁性体製のコアが飽和するようにしている。
【0094】
また、図6に示すように、主接点1の電流7と転流回路6の電流8とが逆向きの場合には、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10によって磁性体製のコアに生じる磁束は逆向きとなり、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とに流れる電流の大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とによって磁性体製のコアに生じる磁束の大きさがほぼ等しくなるようにしている。
【0095】
すなわち、本実施の形態が前記第1、第2の実施の形態と異なる点は、転流回路6にリアクトル3を設けていない構成としている点である。
【0096】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0097】
図6において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0098】
主接点1の電流波形は、図3に示すように、転流回路6の電流8によって電流零点が生じる。
【0099】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9に流れる電流(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10に流れる電流(転流回路6の電流8)とによって、磁性体製のコアに生じる合成磁束は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0100】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0101】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0102】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0103】
また、前記第1、第2の実施の形態のように、転流回路6にリアクトル3を設けていないため、転流回路6の電流8を流し始めてから電流零点までの時間が短くなる。
【0104】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、遮断電流の大きさによらず、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなり、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散して耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することが可能となる。
【0105】
また、転流回路6の電流8を流し始めてから電流零点までの時間が短くなるため、電流遮断までの時間を短縮することが可能となる。
【0106】
(第4の実施の形態)
図7は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図であり、図1乃至図6と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0107】
図7において、磁性体製のコア11の内部に磁束が生じるように、第2の可飽和リアクトル9の導体12と第1の可飽和リアクトル10の導体13とを、磁性体製のコア11を少なくとも1/2回以上囲むように設けた構成としている。
【0108】
第2の可飽和リアクトル9の導体12にのみにある値以上の電流が流れている場合(第1の可飽和リアクトル10の導体13に電流が流れていない場合)には、磁性体製のコア11が飽和するようにしている。
【0109】
また、第2の可飽和リアクトル9の電流14と第1の可飽和リアクトル10の電流15との大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17との大きさがほぼ等しくなるようにするため、第2の可飽和リアクトル9の導体12と第1の可飽和リアクトル10の導体13との、磁性体製のコア11を囲む回数が同じとなるようにしている。
【0110】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0111】
図7において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0112】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9の電流14(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10の電流15(転流回路6の電流8)とによって、磁性体製のコア11に生じる合成磁束(第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17とを合成した磁束)は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0113】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0114】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0115】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0116】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、遮断電流の大きさによらず、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなり、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散して耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することが可能となる。
【0117】
(第5の実施の形態)
図8は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図であり、図7と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0118】
図8において、磁性体製のコア11の内部に磁束が生じるように、第2の可飽和リアクトル9の導体12と第1の可飽和リアクトル10の導体13とを、磁性体製のコア11を複数回囲むように設けている。
【0119】
また、第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って、第1の可飽和リアクトル10の導体13を設けている。
【0120】
第2の可飽和リアクトル9の導体12にのみにある値以上の電流が流れている場合(第1の可飽和リアクトル10の導体13に電流が流れていない場合)には、磁性体製のコア11が飽和するようにしている。
【0121】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0122】
図8において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0123】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9の電流14(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10の電流15(転流回路6の電流8)とによって、磁性体製のコア11に生じる合成磁束(第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17とを合成した磁束)は小さくなり、コア11の飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0124】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0125】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0126】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0127】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って、第1の可飽和リアクトル10の導体13を設けることで、第2の可飽和リアクトル9の電流14と第1の可飽和リアクトル10の電流15との大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17との大きさがほぼ等しくなるようにすることが容易に可能となる。
【0128】
(第6の実施の形態)
図9は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図であり、図1乃至図6と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0129】
図9において、第2の可飽和リアクトル9の導体12と第1の可飽和リアクトル10の導体13とを、磁性体製のコア11に設けられた同一の穴を貫通するように設けている。
【0130】
また、第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って、第1の可飽和リアクトル10の導体13を設けている。
【0131】
第2の可飽和リアクトル9の導体12にのみにある値以上の電流が流れている場合(第1の可飽和リアクトル10の導体13に電流が流れていない場合)には、磁性体製のコア11が飽和するようにしている。
【0132】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0133】
図9において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0134】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9の電流14(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10の電流15(転流回路6の電流8)とによって、磁性体製のコア11に生じる合成磁束(第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17とを合成した磁束)は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスか大きくなる。
【0135】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0136】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0137】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0138】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って、第1の可飽和リアクトル10の導体13を設けることで、第2の可飽和リアクトル9の電流14と第1の可飽和リアクトル10の電流15との大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17との大きさがほぼ等しくなるようにすることが容易に可能となる。
【0139】
また、第2の可飽和リアクトル9の導体12の断面を容易に大きくすることができるため、大電流を通電することが容易に可能となる。
【0140】
(第7の実施の形態)
図10は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形図であり、図7乃至図9と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0141】
図10において、磁性体製のコア11周辺に設置されている第2の可飽和リアクトル9の導体12に、絶縁物製の支持部18を介して第1の可飽和リアクトル10の導体13を取り付けている。
【0142】
ここで、第2の可飽和リアクトル9の導体12は、通電容量の関係から断面の大きなものとする必要があり、棒状の導体で構成した場合には、第1の可飽和リアクトル10の導体13を支えるのに必要な機械的な強度を十分有するようにしている。
【0143】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0144】
図10において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0145】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9の電流14(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10の電流15(転流回路の電流8)とによって、磁性体製のコア11に生じる合成磁束(第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17とを合成した磁束)は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0146】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0147】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0148】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0149】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って、第1の可飽和リアクトル10の導体13を設けることで、第2の可飽和リアクトル9の電流14と第1の可飽和リアクトル10の電流15との大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17との大きさがほぼ等しくなるようにすることが容易に可能となる。
【0150】
また、第2の可飽和リアクトル9の導体12に第1の可飽和リアクトル10の導体13を取り付けることで、第1の可飽和リアクトル10の導体13の支持部材を簡略化することが可能となると共に、第1の可飽和リアクトル10の導体13を、機械的な強度を考慮せずに、通電に必要な最小限の断面の導体とすることが可能となる。
【0151】
(第8の実施の形態)
図11は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図であり、図7乃至図10と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0152】
図11において、磁性体製のコア11周辺に、第2の可飽和リアクトル9の導体12を設け、この第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って設けられた第1の可飽和リアクトル10の導体13を、ケーブルで構成するようにしている。
【0153】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0154】
図11において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0155】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル9の電流14(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10の電流15(転流回路の電流8)とによって、磁性体製のコア11に生じる合成磁束(第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17とを合成した磁束)は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0156】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0157】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0158】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0159】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って、第1の可飽和リアクトル10の導体13を設けることで、第2の可飽和リアクトル9の電流14と第1の可飽和リアクトル10の電流15との大きさがほぼ等しい場合には、第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17との大きさがほぼ等しくなるようにすることが容易に可能となる。
【0160】
また、第1の可飽和リアクトル9の導体13をケーブルとしたので、配線が容易となる。
【0161】
(第9の実施の形態)
図11は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図であり、図7乃至図10と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0162】
図11において、磁性体製のコア11周辺に、第2の可飽和リアクトル9の導体12を設け、この第2の可飽和リアクトル9の導体12に沿って設けられた第1の可飽和リアクトル10の導体13を、十分な絶縁耐圧を持ったケーブルで構成するようにしている。
【0163】
すなわち、第1の可飽和リアクトル10の導体13を構成するケーブルを絶縁物で覆うことで、十分な絶縁耐圧を持ったケーブルとするようにしている。
【0164】
また、第1の可飽和リアクトル10の導体13は、第2の可飽和リアクトル9の導体12に取り付け固定している。
【0165】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0166】
図11において、事故電流等の電流を遮断する場合には、主接点1を開き、転流回路6のスイッチ5を閉じて、転流回路6の電流8を通電する。
【0167】
電流零点近くでは、第2の可飽和リアクトル0の電流14(通電電流や事故電流)と第1の可飽和リアクトル10の電流15(転流回路の電流8)とによって、磁性体製のコア11に生じる合成磁束(第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束16と第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束17とを合成した磁束)は小さくなり、コアの飽和が解消されて、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とのインダクタンスが大きくなる。
【0168】
第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが大きくなると、転流回路6の電流8の周波数が低くなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0169】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0170】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0171】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、第1の可飽和リアクトル10の導体13を、第2の可飽和リアクトル9の導体12に固定したので、支持構造の簡易化を図ることが可能となる。
【0172】
(第10の実施の形態)
図12および図13は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例をそれぞれ示す外形斜視図であり、図7乃至図11と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0173】
図12および図13において、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とが共有する磁性体製のコア11を、磁性体の薄板で構成するようにしている。
【0174】
図12の場合には薄板を積層した構成としており、図13の場合には薄板を巻いた構成としている。
【0175】
ここで、磁性体の薄板としては、例えば珪素鋼板等で構成することが望ましい。
【0176】
また、磁性体の厚さとしては、磁束の変化を周波数とした表皮深さと比べて、薄いことが望ましい。
【0177】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0178】
図12および図13において、第1の可飽和リアクトル10の電流15(転流回路の電流8)によって、磁性体製のコア11に生じる磁束19は高周波であるため、表皮深さが小さくなる。
【0179】
コア11を磁性体の薄板で構成しているため、コア11のうち有効な領域が大きくなり、電流零点近傍での第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスがより大きくなる。
【0180】
そのため、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0181】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0182】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0183】
さらに、コア11を磁性体の薄板で構成していることにより、コア11の渦電流による発熱を低減することができる。
【0184】
すなわち、コア11に生じる磁束19は高周波であるため、磁束変化を抑制するような誘導電流が流れる。コア11を磁性体の薄板で構成しているため、断面に垂直な方向のうち、一方向は絶縁されている。そのため、渦電流が抑制されて、コア11の渦電流による発熱を低減することができる。
【0185】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、コア11を磁性体の薄板で構成することで、コア11のうち有効な領域が大きくなり、コア11の小型化を図ることが可能となる。
【0186】
さらに、コア11を磁性体の薄板で構成することで、コア11の渦電流による発熱を低減することが可能となる。
【0187】
(変形例)
図12および図13に示す実施の形態の直流遮断装置では、コア11は一体とする場合について説明したが、これに限らず、例えばコア11を2個以上に分割して組み合わせた構造とするようにしてもよい。
【0188】
(第11の実施の形態)
図13および図14は、本実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例をそれぞれ示す外形斜視図であり、図7乃至図13と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0189】
図13および図14において、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とが共有する磁性体製のコア11を、磁性体の薄板で構成しており、さらに第2の可飽和リアクトル9の導体12と第1の可飽和リアクトル10の導体13とに流れる電流によって磁性体製のコア11内部に生じる磁束19に沿った方向の磁性体の特性が一様となる構成としている。
【0190】
図13の場合には薄板を巻いた構成としており、筒状のコア11の周方向に磁性体の特性が一様となるようにしている。
【0191】
図14の場合には薄板を積層した構成としており、例えば方向性珪素鋼板を使用した場合であり、磁束19に対する磁性体の特性を一様とするように、上下方向と左右方向とで別の部材を組み合わせている。
【0192】
ここで、磁性体の薄板は、例えば無方向性珪素鋼板や方向性珪素鋼板等で構成すればよい。
【0193】
方向性珪素鋼板の場合には、圧延方向に対して磁気特性が異なるため、磁束19の向きと圧延方向の角度とがほぼ同じ角度となるようにコア11を構成する。
【0194】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0195】
図13および図14において、磁性体製のコア11の磁束に対する特性が、磁束19の経路で一様となる。
【0196】
主接点1に流れる電流が電流零点近くになると、磁束19の経路は同時に飽和が解消される。
【0197】
このため、電流零点近傍での第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスがより一層大きくなり、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0198】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0199】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0200】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、磁束19の経路で同時にコア11の特性が変化するため、必要なコア11の特性を容易に得ることが可能となる。
【0201】
(第12の実施の形態)
本実施の形態による直流遮断装置は、前記第4乃至第10の実施の形態による直流遮断装置において、第2の可飽和リアクトル9と第1の可飽和リアクトル10とが共有する磁性体製のコア11を、互いに磁気特性が異なる2種類以上の磁性体で構成したものとしている。
【0202】
図15は、磁性体製のコア11内に生じる磁界と可飽和リアクトルのインダクタンスとの関係の一例を示す特性図である。
【0203】
図15では、2種類の材料について示している。
【0204】
転流回路6によって、主接点1に流れる電流と逆向きの電流を通電すると、磁性体製のコア11内部の磁界が減少して、可飽和リアクトル9,10のインダクタンスが増加する。
【0205】
磁性体製のコア11内に生じる磁界とインダクタンスとの関係は、コア11に使用する材料によって異なる。
【0206】
例えば、図12に示すように、磁性体の薄板を積層する場合には、互いに磁気特性が異なる磁性体の薄板を積層すればよい。
【0207】
次に、以上のように構成した本実施の形態による直流遮断装置の作用について説明する。
【0208】
主接点1に流れる電流が電流零点近くの任意の電流になると、磁性体製のコア11の飽和が解消されて、第1の可飽和リアクトル10のインダクタンスが増加し、電流零点での電流の変化率(di/dt)が小さくなる。
【0209】
また、主接点1の電流値が小さい状態が生じるため、この間に電極間の接点材料等の蒸気が拡散する。
【0210】
これにより、耐圧が向上することとなり、電流を確実に遮断することができる。
【0211】
上述したように、本実施の形態による直流遮断装置では、必要な特性のコア11を容易に得ることが可能となる。
【0212】
また、低コストの材料の組み合わせで、必要な特性のコア11を得ることが可能となる。
【0213】
(その他の実施の形態)
尚、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施することが可能である。
また、各実施の形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合には組み合わせた作用効果を得ることができる。
さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより、種々の発明を抽出することができる。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成を発明として抽出することができる。
【0214】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、主接点に流れる電流と逆向きの電流を、転流回路により主接点に注入することによって電流零点を作り遮断する直流遮断装置において、転流回路に設けた第1の可飽和リアクトルと主回路の主接点に直列に設けた第2の可飽和リアクトルとのコアを共有する構成とするようにしているので、遮断電流値によらず電流零点での電流の変化率(di/dt)を小さくして電流を確実に遮断することが可能な小型でかつ高い遮断性能を有する直流遮断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による直流遮断装置の一構成例を示す回路図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による直流遮断装置の他の構成例を示す回路図。
【図3】同第1の実施の形態による直流遮断装置における電流遮断時の主接点での電流波形を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態による直流遮断装置の一構成例を示す回路図。
【図5】本発明の第2の実施の形態による直流遮断装置の他の構成例を示す回路図。
【図6】本発明の第3の実施の形態による直流遮断装置の構成例を示す回路図。
【図7】本発明の第4の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図。
【図8】本発明の第5の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図。
【図9】本発明の第6の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図。
【図10】本発明の第7の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルの導体とコアの構成例を示す外形図。
【図11】本発明の第8および第9の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルとコアの構成例を示す外形斜視図。
【図12】本発明の第10の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルの導体とコアの構成例を示す外形図。
【図13】本発明の第10の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルの導体とコアの構成例を示す外形図。
【図14】本発明の第11の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルの導体とコアの構成例を示す外形図。
【図15】本発明の第12の実施の形態による直流遮断装置における可飽和リアクトルの導体とコアの特性図。
【図16】従来の直流遮断装置の一構成例を示す回路図。
【図17】従来の直流遮断装置における電流遮断時の主接点での電流波形を示す図。
【符号の説明】
1…主接点
2…エネルギー吸収素子
3…リアクトル
4…コンデンサ
5…スイッチ
6…転流回路
7…主接点1の電流
8…転流回路6の電流
9…第2の可飽和リアクトル
10…第1の可飽和リアクトル
11…コア
12…第2の可飽和リアクトル9の導体
13…第1の可飽和リアクトル10の導体
14…第2の可飽和リアクトル9の電流
15…第1の可飽和リアクトル10の電流
16…第2の可飽和リアクトル9の電流による磁束
17…第1の可飽和リアクトル10の電流による磁束
18…支持部
19…磁束。

Claims (12)

  1. リアクトルとコンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路と、主接点とを互いに並列に接続し、
    前記主接点、または前記転流回路の構成要素のうち少なくともコンデンサに、エネルギー吸収素子を並列に接続し、
    前記転流回路と主接点との並列回路に、第2の可飽和リアクトルを直列に接続し、
    前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとは、一つの磁性体製のコアを共有し、
    前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとに流れる電流の大きさがほぼ等しい場合に、前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとによって前記磁性体製のコアに生じる磁束の大きさがほぼ等しくなるようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  2. リアクトルとコンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路と、主接点とを並列に接続し、
    前記転流回路と主接点との並列回路に、第2の可飽和リアクトルを直列に接続し、
    前記並列回路と第2の可飽和リアクトルとの直列回路に、エネルギー吸収素子を並列に接続し、
    前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとは、一つの磁性体製のコアを共有し、
    前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとに流れる電流の大きさがほぼ等しい場合に、前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとによって前記磁性体製のコアに生じる磁束の大きさがほぼ等しくなるようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の直流遮断装置において、
    前記リアクトルとコンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路に代えて、コンデンサとスイッチと第1の可飽和リアクトルとを直列接続してなる転流回路を接続するようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  4. 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の直流遮断装置において、
    前記第1の可飽和リアクトルの導体と前記第2の可飽和リアクトルの導体とを、前記磁性体製のコアを少なくとも1/2回以上囲むように設けるようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  5. 前記請求項4に記載の直流遮断装置において、
    前記第2の可飽和リアクトルの導体に沿って、前記第1の可飽和リアクトルの導体を設けるようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  6. 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の直流遮断装置において、
    前記第1の可飽和リアクトルの導体と前記第2の可飽和リアクトルの導体とを、前記磁性体製のコアに設けられた同一の穴を貫通するように設けるようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  7. 前記請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の直流遮断装置において、
    前記磁性体製のコアの周辺に設置されている前記第1の可飽和リアクトルの導体と前記第2の可飽和リアクトルの導体とを、支持部材を介して互いに接続するようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  8. 前記請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の直流遮断装置において、
    前記第1の可飽和リアクトルの導体をケーブルで構成するようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  9. 前記請求項8に記載の直流遮断装置において、
    前記第1の可飽和リアクトルの導体を構成するケーブルを絶縁物で覆い、かつ前記第2の可飽和リアクトルの導体に取り付けるようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  10. 前記請求項4乃至請求項9のいずれか1項に記載の直流遮断装置において、
    前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとが共有する前記磁性体製のコアを、磁性体の薄板で構成するようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  11. 前記請求項4乃至請求項10のいずれか1項に記載の直流遮断装置において、
    前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとが共有する前記磁性体製のコアを、前記第1の可飽和リアクトルの導体と前記第2の可飽和リアクトルの導体とに流れる電流によって前記磁性体製のコア内部に生じる磁束に沿った方向の磁性体の特性が一様となる構成とするようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  12. 前記請求項4乃至請求項10のいずれか1項に記載の直流遮断装置において、
    前記第1の可飽和リアクトルと前記第2の可飽和リアクトルとが共有する前記磁性体製のコアを、互いに磁気特性が異なる2種類以上の磁性体で構成するようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
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