JP4127770B2 - 水素ガスセンサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプロトン導電性をもつ固体電解質からなるセルをもつ水素ガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスセンサとして、固体電解質からなるセルをもち、セルの一面側に接触するガス状の基準物質とセルの他面側に接触する測定対象ガスとの間に発生する起電力を測定することにより、測定対象ガスのガス濃度を測定するものが提供されている。基準物質として機能するガスがセルの一面側に供給される。起電力を測定することにより、ネルンストの式に基づき測定対象ガスのガス濃度(ガス分圧)が測定される。水素ガスセンサの場合には、基準物質としての水素ガスがガス供給管から固体電解質の基準極側に供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
産業界では更なるガスセンサが要請されている。本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、測定対象物の水素ガス濃度を測定するために、使用環境温度領域で分解する基準物質である水素を含む粉末状または粒状等の化合物を基材とする収容物を、プロトン導電性をもつ固体電解質の収容室に収容した新規の方式を採用した水素ガスセンサを提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る水素ガスセンサは、固体電解質で形成されたセルをもち、セルの一面側に接触する基準物質とセルの他面側に接触する測定対象物との間に発生する起電力を測定することにより、測定対象物の水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサにおいて、
セルは、(i)収容室をもつと共にプロトン導電性をもつ固体電解質と、(ii)収容室に収容され使用環境温度領域に昇温されると使用環境温度領域で分解するガス状の基準物質である水素を放出する化合物を基材とする収容物と、(iii)固体電解質の収容室に被着され、収容室に収容されている化合物から発生したガス状の基準物質である水素を収容室外方に放出させるガス透過性を有すると共に、収容室への外気の進入を抑える多孔質性をもつ蓋体と、(iv)セルの収容室に化合物と共に収容され使用環境温度領域で溶融する融点をもつ金属とを有することを特徴とするものである。
【0005】
本発明によれば、固体電解質の収容室に収容されている収容物の化合物は、使用環境温度領域で分解し、ガス状の基準物質である水素が収容室内に放出される。収容室においてガス状の基準物質の放出が継続すれば、収容室への外気の進入は抑えられ、ガス状の基準物質である水素が収容室に充満する。起電力は、基本的には、基準物質の濃度と測定対象物の濃度に基づいて求められるため、収容室におけるガス状の基準物質である水素の濃度が既知である状態で、起電力が測定されれば、測定対象物の濃度が求められる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、セルは、一端部が閉鎖された収容室をもつ固体電解質と、固体電解質の収容室に収容された使用環境温度領域で分解するガス状の基準物質である水素を放出する化合物を基材とする収容物とを有する。基準物質である水素を含む化合物の形態としては、粉末状、粒状、塊状等の少なくとも一つの形態を採用することができる。化合物が粉末状または粒状であれば、収容室への装填性が向上し、収容室の内壁面と収容物との間の隙間を少なくするのに有利である。ひいては収容室への空気等の他のガスの進入を抑制でき、水素センサの応答性を高めるのに有利である。収容室の収容可能容積を100%としたとき、基準物質を含む化合物を基材とする収容物を、体積%で40%以上、60%以上、80%以上または90%以上装填することができるが、これに限定されるものではない。
【0007】
更に、好ましくは、収容室に収容されている化合物から発生したガス状の基準物質である水素を収容室外方に放出させるガス放出孔を有する形態を採用する。この場合、ガス状の基準物質である水素は、ガス放出孔から収容室外方に放出される。このため空気などの外気が収容室内に進入することは抑えられる。従って固体電解質の収容室内のガス状の基準物質である水素の濃度または圧力を一定領域に維持するのに有利となる。例えば、大気圧雰囲気で使用するときには、収容室内を大気圧またはそれに近い状態に維持し易い。
【0008】
本発明によれば、水素ガスセンサに適用される。故に基準物質は水素ガスであり、化合物は水素化物であり、固体電解質としてはプロトン導電性(プロトン伝導性ともいう)を有する。水素化物としては、使用環境温度領域まで昇温されると、使用環境温度領域で分解して水素を放出するものであればよく、水素化チタン、水素化ジルコニウム、水素化カルシウム、水素吸蔵合金を例示することができ、これらのうちの1種または2種以上を採用することができる。粉末状、粒状、塊状等を例示することができる。水素吸蔵合金としては希土類系、チタン・鉄系、マグネシウム・ニッケル系、カルシウム・ニッケル系等の公知のものを採用できる。プロトン(H+)導電性をもつ固体電解質としては Ca−Zr−O系、Ca−Zr−In−O系、Sr−Ce−O系、アルカリ土類金属がドープされたアルミナ系の群から選ばれた少なくとも1種である形態を例示することができるが、これに限定されるものではない。
【0009】
本発明によれば、収容物は、使用環境温度領域で分解する基準物質である水素を放出する化合物を基材とするものであるが、基準物質を含む化合物の他に、基準物質を含む化合物と異なる他の異物質を必要に応じて包含していても良い。他の異物質としては、アルミナ、シリカ、マグネシア、スピネルなどのセラミックスが例示される。セラミックス等に代表される他の異物質としては、収容室の容積が大きいとき、収容室の容積を埋める充填材として機能することができ、水素化物等の化合物の量が抑制される。この場合、測定可能時間は短縮されるおそれがあるが、水素化物等の化合物の量が抑制され、コスト低減化に有利となる。また上記した他の異物質としては、使用環境温度領域で溶融する金属を採用する。この場合、後述する試験例で示すように、ガス濃度を測定する測定可能時間を長くできる効果が期待できる。金属としては使用環境温度で溶融するもので有れば良く、低融点金属、具体的には亜鉛、亜鉛合金、スズ、スズ合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ビスマス、ビスマス合金、鉛、鉛合金等から選ばれた群のうちの少なくとも1種を例示することができる。亜鉛等の金属の配合割合としては、水素化物等の基準物質を放出可能な化合物(金属を除く)と金属との合計量を100重量%としたとき、必要に応じて、例えば0〜99重量%、5〜90重量%、5〜80重量%、5〜60重量%、8〜40重量%とすることができる。但しこれに限定されるものではない。上記したように金属は使用環境温度で溶融可能であるため、収容室内は、使用環境では液状の金属と水素化物とが混在した液状体となると推察される。
【0010】
亜鉛等の金属(使用環境温度領域で溶融する金属)の量が過剰であれば、水素化物等の基準物質である水素を放出可能な化合物の量が相対的に減少するので、水素センサとしての測定可能時間が短縮される傾向にあり、測定可能時間が要請される水素センサの場合には好ましくない。但し、水素センサとしての測定可能時間が短くて済むときには、金属の量を増加することができる。金属の量が過少であれば、金属を添加した効果が薄れ易い傾向がある。
【0011】
セルは、固体電解質の収容室に被着された蓋体を有する。蓋体の気孔率は特に限定されるものではないが、基準物質の放出性を考慮すると、体積比で5〜98%、10〜80%、特に30〜70%を例示できる。ガス放出孔は蓋体に設けられている。蓋体を設ければ、粉末状、粒状、塊状等の形態をもつ化合物を基材とする収容物が収容室から脱落することが抑制される。蓋体としては、セラミックス粒子とバインダとでガス放出孔を有するように形成されている形態を採用することができる。セラミックス粒子としてはアルミナ、シリカ、ジルコニア等の公知のセラミックスを採用できる。バインダとしては一般的には無機バインダを採用でき、場合によっては有機バインダを採用できる。また、蓋体としては、網状部材及び繊維集合体のうちの少なくとも1種でガス放出孔を有するように形成された形態を採用することができる。繊維集合体の繊維としてはアルミナ繊維、シリカ繊維等のセラミックス繊維等を例示できる。また、セルの一面側に接触する基準物質とセルの他面側に接触する測定対象物との間に発生する起電力を測定する起電力測定手段が設けられている形態を採用することができる。起電力測定手段としては電圧計を例示できる。
【0012】
【実施例】
(第1実施例)以下、水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサに、本発明を適用した第1実施例について説明する。本実施例に係る水素ガスセンサ1は、プロトン導電性をもつ固体電解質からなるセル2をもち、セル2の一面側に接触する基準物質とセル2の他面側に接触する測定対象ガスとの間に発生する起電力を測定することにより、測定対象ガスの水素ガスの濃度を測定するものである。セル2は、一端部(下端部)が閉鎖された収容室30をもつと共にプロトン導電性をもつ固体電解質で形成された有底円筒形状の筒体3と、筒体3の収容室30に収容された粉末状または粒状の収容物4とを有する。有底円筒形状の筒体3の軸線は縦方向に沿っている。必要に応じて、当該軸線を斜め縦方向に沿わせても良い。なお、筒体3の収容室30の平均内径は1〜5mmとされている。筒体3の底部3xの平均厚みは0.2〜1.0mmとされている。但し、筒体3のサイズについては上記した範囲に限定されるものではなく、ガスセンサの種類等に応じて適宜変更できるものである。
【0013】
基部70で形成される空間室71には、測定対象物としての測定対象ガス(水素含有ガス)が供給される。水素ガスセンサの筒体3は、基部70に設けられたセラミックス管72の開口73に差し込まれてセラミックス管72の中空室72aに配置されている。この状態で、セラミックス管72の開口73の周縁には、ガラスシール部で形成された耐熱シール部74が設けられている。これによりセラミックス管72の開口73の周縁と筒体3の外壁面3pとの境界域は、気密にシールされている。ガスセンサの筒体3の底部3xの下方には、導電性が良好な金属製のガス導入管75(材質:例えばステンレス鋼等の合金鋼)と、導電繊維(例えばカーボン繊維)で形成された繊維集合体76とがセラミックス管72の中空室72aに位置するように配置されている。
【0014】
水素ガスセンサ1の筒体3の収容室30には、粉末状または粒状の収容物4が充填されて収容されている。収容物4は収容室30の上部付近まで装填されている。収容室30の収容可能容積を100%としたとき、体積%で収容物4を40%以上、60%以上、80%以上または90%以上装填することができるが、これに限定されるものではない。装填率が高ければ、収容室30への空気等の混入を低減させるのに有利である。収容物4は、使用環境温度で分解する基準物質(水素)を含む粉末状または粒状の化合物を基材とする。この化合物は水素化物4aであり、具体的には粉末状または粒状の水素化チタン(TiH2、熱分解温度440℃)とされている。収容されている水素化チタンの重量は例えば10〜1000ミリグラム、殊に100〜300ミリグラムである。水素化チタンは、平均粒径が5〜1000マイクロメートル、5〜200マイクロメートル、殊に10〜50マイクロメートル程程度である。なお水素化チタンの重量、サイズは、水素ガスセンサ1の種類や用途等に応じて変更され、これらに限定されるものではないことは勿論である。
【0015】
筒体3を形成する固体電解質はプロトン導電性をもち、Ca−Zr−In−O系のセラミックス材で形成されており、具体的にはCaZr0.9In0.1O3−aからなるセラミックス材(aは例えば5.7〜5.9であるが、これに限定される物ではない)でされている。筒体3の一面である収容室30の内壁面には、基準極である第1電極31として、白金の多孔質膜が積層されている。筒体3の他面である外壁面には、測定極である第2電極32として、白金の多孔質膜が積層されている。
【0016】
収容物4を収容した筒体3の収容室30の上部には、蓋体8が被着されている。蓋体8を設ければ、収容室30内に装填されている粉末状または粒状の化合物を基材とする収容物4が収容室30から脱落することが抑制される。本実施例では、アルミナ及びシリカのうちの少なくとも1種を主要成分としセラミックス粉末粒子とバインダ(例えば水またはPVA等の各種バインダ)との混合物を用いることができる。例えば、セラミックス粒子と無機バインダとを混合した接着剤系混合物(東亜合成株式会社製、アロンセラミックD)を用いることができる。これに限定されるものではない。そして、粉末状または粒状の化合物を収容室30内に収容した状態で、上記した混合物を収容室30の上部に塗布して乾燥固化させることにより、蓋体8は筒体3の収容室30の上部に形成されている。この場合、蓋体8に係るセラミックス粒子は、アルミナ、シリカ、マグネシア、スピネル等のうちの少なくとも1種を主要成分とすることができる。蓋体8はガス透過性を有するように多孔質であり、蓋体8には、収容室30の内外を連通させる複数の微細なガス放出孔6が分散して連通開気孔として形成されている。ガス放出孔6は、化合物から発生したガス状の基準物質である水素ガスをガス放出孔6から収容室30外方に放出させることにより、ガス放出孔6から収容室30へ外気(空気)が進入することを抑える。これによりセル2内の水素を大気圧に維持したり、大気圧に近づけることができる。なお蓋体8については、ガス放出孔6のサイズが平均で10〜500マイクロメートル、殊に50〜100マイクロメートル、気孔率が体積比で30〜70%、特に40〜60%とされている。但し、ガス放出孔6のサイズ及び気孔率は上記した値に限定されるものではない。
【0017】
更に起電力測定手段9が設けられている。起電力測定手段9は、筒体3の一面に接触する基準物質側の第1電極31と、筒体3の他面に接触する測定対象ガス側の第2電極32との間に発生する起電力を測定するものである。起電力測定手段9の第1導線91は、筒体3の収容室30の内壁面側の第1電極31に電気的に接続されている。起電力測定手段9の第2導線92は、ガス導入管75及び繊維集合体76とを経て、筒体3の外壁面側の第2電極32に電気的に接続されている。なお、第1導線91及び第2導線92としては、ステンレス鋼等の合金鋼に代表される高温耐食性に優れた金属で形成することができる。測定対象物である測定対象ガス(温度650〜750℃)に加熱されている。この測定対象ガスは、ガス導入管75の先端開口75cから矢印N方向に、多孔質体である繊維集合体76を通過して筒体3の底部3xの外壁面に向けて吹き出され、基部70の空間室71に流入する。
【0018】
この水素ガスセンサは、セル2を構成する筒体3が高温領域(水素化物4aの分解温度)を越えて加熱されることで、水素センサとして機能することができる。すなわち、このガスセンサの使用環境温度領域が水素化物4aの分解温度を越えるように、収容室30内の水素化物4aの温度が上がると、収容室30内の水素化物4a(水素化チタン)が熱分解を開始し、収容室30内に水素ガスが発生され、収容室30に充満される。充満した水素ガスは、蓋体8のガス放出孔6を通過して収容室30の外方に次第に放出されるが、水素化物4aからの水素ガスの分解が継続するため、収容室30における水素ガスの充満は継続される。なお、収容室30の水素ガスの圧力が収容室30の外方の外気の圧力(一般的には大気圧,1気圧)を越えると、発生した水素ガスは収容室30の外方にガス放出孔6から放出される。このように発生した水素ガスが収容室30の外方に放出されるため、収容室30外方の外気が収容室30内に進入することは抑えられる。従って固体電解質の収容室30内のガス状の基準物質(水素)の濃度は100%,または実質的に100%に維持され、濃度、圧力は一定領域に維持される。すなわち、収容室30内の水素は基準物質ガスとして働くことができる。
【0019】
なお、物理化学におけるネルンストの式によれば、起電力Eは、基本的には、収容室30内のガス状の基準物質の水素濃度(水素分圧)と、測定対象ガスの水素濃度(水素分圧)とに基づいて求められると推察される。従って収容室30内のガス状の基準物質の水素濃度(水素分圧)が一定領域にある場合、起電力を求めれば、測定対象ガスの水素濃度(水素分圧)が求められる。
【0020】
以上説明したように本実施例によれば、水素ガスセンサ1の基準物質として、水素ガス自体を用いる代わりに、収容室30に収容した水素化物4aを用いることで、水素ガスセンサの構造が簡単になり、センサプローブのコストを下げることができる。このため、消耗型水素センサを実現することができる。収容室30に収容した水素化物4aは極くわずかな量で済むため、コストも低廉化でき、消耗型水素センサに好適する。勿論、収容室30の水素化物4aを交換できるようにして、半永久型の水素センサ、永久型の水素センサとして用いても良い。
【0021】
また、収容室30に収容される水素化物4aの粉末の量、蓋体8を構成するガス透過性物質の選択によって、水素ガスの放出時間を調整できるため、長時間の測定も可能となる。すなわち、収容室30に収容される水素化物4aの粉末の量を増加すれば、水素ガスの放出時間を長くできるため、長時間の測定も可能となる。更に蓋体8を構成するガス透過性物質を選択することで、ガス放出孔6のサイズを調整でき、水素ガスの放出時間を調整できるため、長時間の測定も可能となる。本実施例では、使用環境温度領域で溶融可能な粉末状の金属を、水素化物4a(水素化チタン)と共にセル2の収容室30に収容物4の1種として収容することができる。
【0022】
(第2実施例)第2実施例に係る水素ガスセンサ1は第1実施例と基本的には同様の構成であり、基本的には同様の作用効果を奏する。以下、第1実施例と相違する部分を中心として説明する。本実施例では、使用環境温度領域で溶融可能な粉末状の金属としての亜鉛4wが、水素化物4a(水素化チタン)と共にセル2の収容室30に収容物4の1種として収容されている。亜鉛4wの平均粒径は1〜2000マイクロメートル、10〜1000マイクロメートル、殊に50〜100マイクロメートルとされているが、これに限定されるものではない。亜鉛4wは使用環境温度領域では溶融するからである。亜鉛4wは片状、繊維状としても良い。上記のように収容物4として亜鉛4wを水素化物4aと共に配合すれば、後述する試験例で示すように、起電力の安定領域が長く続くので、起電力を測定する測定可能時間を長くできる効果が期待できる。すなわち、粉末状または粒状の水素化物4aの粉末に、水素ガスセンサの使用環境温度下で溶融する金属を混合することで、さらに起電力を安定的に長時間測定することも可能である。本実施例では、亜鉛4wが溶融すると、電極としても機能できるため、白金製の第1電極31を廃止することができる。
【0023】
(第3実施例)図3に示す第3実施例に係る水素ガスセンサ1Bは第1実施例と基本的には同様の構成であり、基本的には同様の作用効果を奏する。以下、第1実施例と相違する部分を中心として説明する。本実施例では、収容室30の水素化物4aの脱落を抑える蓋体8Bは、収容室30の上部に設けられており、セラミックス繊維の集合体85と、集合体85の脱落を抑える取付具86とを有している。蓋体8Bは筒体3に対して着脱可能であるため、収容室30に収容されている粉末状の水素化物4a(水素化チタン)の水素発生能力が低下したら、新しい水素化物4aと交換することもできる。従って、水素ガスセンサを長期間にわたり使用することができる。なお、蓋体8Bを構成するセラミックス繊維としてはアルミナ系繊維、シリカ系繊維、炭化珪素系繊維等の少なくとも1種を採用できる。筒体3Bを構成するプロトン導電性をもつ固体電解質は、アルカリ金属の酸化物(マグネシウム酸化物、MgO)を0.1〜0.8モル%ドープしたαアルミナを焼結して形成されており、測定対象ガスの温度領域は一般的には800〜1700℃程度である。なお本実施例においても、使用環境温度領域で溶融する粉末状の金属としての粉末状の亜鉛を、水素化物4a(水素化チタン)と共にセル2の収容室30に収容することができる。
【0024】
(第4実施例)図4に示す第4実施例に係る水素ガスセンサ1Cは第1実施例と基本的には同様の構成であり、基本的には同様の作用効果を奏する。以下、第1実施例と相違する部分を中心として説明する。収容室30に収容されている水素化物4cは、粉末状または粒状の水素化ジルコニウム(ZrH2、分解温度430℃)とされている。なお本実施例においても、使用環境温度領域で溶融する粉末状の亜鉛等の金属を、必要に応じて、水素化物4c(水素化ジルコニウム)と共にセル2の収容室30に収容することができる。
【0025】
(第5実施例)図5に示す第5実施例に係る水素ガスセンサ1Dは第1実施例と基本的には同様の構成であり、基本的には同様の作用効果を奏する。以下、第1実施例と相違する部分を中心として説明する。本実施例では、図5に示すように、収容室30に収容されている水素化物4dは、水素化カルシウム(CaH2、分解温度600℃)とされている。この例に係る水素ガスセンサも水素濃度を測定することができる。水素化カルシウムの分解温度は水素化チタンの分解温度よりも高温であるため、このガスセンサの使用環境温度は、水素化チタンを有する水素ガスセンサよりも高温とする必要がある。蓋体8Dは網部材88を複数枚積層することにより形成されている。網部材88の網孔88cから水素ガスを外気に放出させることができる。なお本実施例においても、必要に応じて、使用環境温度領域で溶融する粉末状の金属としての粉末状の亜鉛を、水素化物4d(水素化カルシウム)と共にセル2の収容室30に収容することができる。
【0026】
(第6実施例)図6に示す第6実施例に係る水素ガスセンサ1Eは第1実施例と基本的には同様の構成であり、基本的には同様の作用効果を奏する。以下、第1実施例と相違する部分を中心として説明する。本実施例では、収容室30に収容されている水素化物4eは水素吸蔵合金とされており、水素放出温度よりも高温に昇温されると、水素を収容室30に放出し、水素ガスを収容室30に満たす。水素吸蔵合金4eとしては、希土類系合金、チタン−鉄系合金、マグネシウム−ニッケル系、カルシウム-ニッケル系等を採用できる。具体的にはLiH系、MgH系、LiNiH系、MmNiH系、MmNiAlH系、この例に係るガスセンサも測定対象ガスの水素濃度を測定することができる。なお本実施例においても、使用環境温度領域で溶融する粉末状の亜鉛等の金属を、必要に応じて、セル2の収容室30に収容することができる。
【0027】
(第7実施例)図7に示す第7実施例に係る水素ガスセンサ1Fは第1実施例と基本的には同様の構成であり、基本的には同様の作用効果を奏する。以下、第1実施例と相違する部分を中心として説明する。本実施例に係る水素ガスセンサ1Fは、プロトン導電性をもつ固体電解質からなるセル2Fをもつ。水素ガスセンサ1Fの筒体3の収容室30には、収容物4Fが収容されている。収容物4Fは、使用環境温度で分解する基準物質(水素ガス)を放出可能な塊状の化合物を基材とする。この化合物は水素化物4fであり、具体的には水素化チタン(TiH2、熱分解温度440℃)とされている。なお本実施例においても、使用環境温度領域で溶融する粉末状、粒状、片状、塊状の亜鉛等の金属を、必要に応じて、セル2の収容室30に収容することができる。なお必要に応じて、塊状の化合物(水素化チタン)と共に粉末状または粒子状の化合物(水素化チタン)を併用することもできる。
【0028】
(試験例)上記した第1実施例に基づいて作成した水素ガスセンサを用いて試験を行った。図8は試験結果を示す。図8の横軸は測定開始からの測定時間(秒)を示し、縦軸は発生した起電力(ボルト)を示す。測定対象ガスの温度は約680℃であった。特性線A1は、収容物4として粉末状の水素化チタン(TiH2)を用いた場合を示す。特性線A2は、収容物4として粉末状の水素化チタン(TiH2)と粉末状の亜鉛との混合物を用いた場合を示す。この場合、水素化チタン:亜鉛の混合割合は重量比で1:1とした。特性線A3は、収容物4として粉末状の水素化チタン(TiH2)と粉末状の亜鉛との混合物を用いた場合を示す。この場合、水素化チタンと亜鉛との混合割合は重量比で1:1とした。
【0029】
特性線A4は、収容物4として粉末状の水素化チタン(TiH2)と粉末状のアルミナと粉末状の亜鉛との混合物を用いた場合を示す。この場合、水素化チタン:アルミナ:亜鉛の混合割合は重量比で1:1:3とした。特性線A5は、収容物4として粉末状の水素化チタン(TiH2)と粉末状の亜鉛との混合物に、更に粉末状の水素化チタンを追加した場合を示す。この場合、水素化チタン:亜鉛の混合割合は、重量比で4:1とした。本試験例では、水素化チタンの平均粒径は10〜50マイクロメートルとした。アルミナの平均粒径は40〜60マイクロメートルとした。亜鉛の平均粒径は50〜100マイクロメートルとした。
【0030】
ガス濃度を測定するには起電力の大きさが安定しており、各特性線において平坦状部分または平坦に近い部分があることが好ましい。従って、測定可能時間としては、起電力の大きさが安定している時間が目安とされる。なお、いずれの特性線も230秒程度までは起電力が安定しにくい傾向があった。
【0031】
特性線A1に示すように、収容物4が水素化チタンのみで形成されているときには、起電力が安定している測定可能時間としては、580秒程度までであり、良好であった。特性線A2に示すように、収容物4が水素化チタン及び亜鉛で形成されているときには、起電力が安定している測定可能時間としては、比較的長く、900秒程度までであり、優れていた。特性線A3に示すように、収容物4が水素化チタン及び亜鉛で形成されているときには、起電力が安定している測定可能時間としては、比較的長く、900秒程度までであり、優れていた。特性線A4に示すように、収容物4が水素化チタン、亜鉛及びアルミナで形成されているときには、起電力が安定している測定可能時間としては、比較的短かったが、420秒程度であり、良好であった。特性線A5に示すように、収容物4が水素化チタン及び亜鉛で形成されており、更に水素化チタンを追加したときには、起電力が安定している測定可能時間としては、かなり長く、1180秒程度までであり、優れていた。
【0032】
図9は、粉末状の水素化物(水素化チタン)と粉末状の亜鉛との混合物(重量比で1:1)を収容物4として用い、測定対象ガスとしてアルゴンガスと水素ガスとの混合ガスを用いた場合における試験結果(試験温度700℃)を示す。図9の横軸は測定対象ガスの水素分圧を示し、縦軸は起電力を示す。この試験では、測定対象ガスにおける水素の濃度は体積比で0.5%、1%、10%と変化させた。図9において○印で示す測定値は、理論値を示す特性線Bとの整合性が良好であった。理論値は、基準極の水素活量を1としたときにおける計算値を示す。このように亜鉛を配合した水素化物(水素化チタン)を用いれば、測定値と理論値との整合性が極めて高いものとなった。なお、亜鉛を配合しない水素化物(水素化チタン)を用いた場合であっても、測定値と理論値との整合性は良好である。
【0033】
(その他)その他、本発明は上記した実施例のみに限定されるものではなく、例えば測定対象物はガスでも金属溶湯でも良いものであり、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
[付記項1]固体電解質で形成されたセルをもち、セルの一面側に接触する基準物質とセルの他面側に接触する測定対象物との間に発生する起電力を測定することにより、測定対象物の水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサにおいて、セルは、収容室をもつと共にプロトン導電性をもつ固体電解質と、収容室に収容され使用環境温度領域に昇温されると使用環境温度領域で分解するガス状の基準物質である水素を放出する化合物を基材とする収容物と、固体電解質の収容室に被着され、収容室に収容されている化合物から発生したガス状の基準物質である水素を収容室外方に放出させるガス透過性を有すると共に収容室への外気の進入を抑える多孔質性をもつ蓋体とを有することを特徴とする水素ガスセンサ。
[付記項2]付記項1において、多孔質の蓋体は、セラミックス粒子とバインダとでガス放出孔を有するように形成されていることを特徴とする水素ガスセンサ。
[付記項3]付記項1において、多孔質の蓋体は、網状部材及び繊維集合体の少なくとも1種であることを特徴とする水素ガスセンサ。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る水素ガスセンサによれば、固体電解質の収容室に収容されている収容物の化合物は、使用環境温度領域で分解し、ガス状の基準物質を放出する。ガス状の基準物質である水素は、多孔質性をもつ蓋体のガス放出孔から収容室外方に放出される。このため外気が収容室内に進入することは抑えられる。従って固体電解質の収容室内のガス状の基準物質である水素の濃度を一定領域に維持するのに有利となる。このため、セルの他面側に接触する測定対象物との間に発生する起電力を測定すれば、起電力に基づいて測定対象物のガス濃度が求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る水素ガスセンサを模式的に示す断面図である。
【図2】第2実施例に係る水素ガスセンサを模式的に示す断面図である。
【図3】第3実施例に係る水素ガスセンサを模式的に示す断面図である。
【図4】第4実施例に係る水素ガスセンサを模式的に示す断面図である。
【図5】第5実施例に係る水素ガスセンサを模式的に示す断面図である。
【図6】第6実施例に係る水素ガスセンサを模式的に示す断面図である。
【図7】第7実施例に係る水素ガスセンサを模式的に示す断面図である。
【図8】水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサに係り、測定時間と起電力との関係を示すグラフである。
【図9】粉末状の水素化チタンと粉末状の亜鉛との混合物を収容物として用い、測定対象ガスとしてアルゴンガスと水素ガスとの混合ガスを用いた場合における試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
図中、1は水素ガスセンサ、2はセル、3は筒体、30は収容室、4は収容物、4aは水素化物、4wは亜鉛、6はガス放出孔、70は基部、72はセラミックス管、8は蓋体、9は起電力測定手段を示す。
Claims (7)
- 固体電解質で形成されたセルをもち、セルの一面側に接触する基準物質とセルの他面側に接触する測定対象物との間に発生する起電力を測定することにより、測定対象物の水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサにおいて、
セルは、
収容室をもつと共にプロトン導電性をもつ固体電解質と、収容室に収容され使用環境温度領域に昇温されると使用環境温度領域で分解するガス状の基準物質である水素を放出する化合物を基材とする収容物と、
固体電解質の収容室に被着され、収容室に収容されている化合物から発生したガス状の基準物質である水素を収容室外方に放出させるガス透過性を有すると共に、収容室への外気の進入を抑える多孔質性をもつ蓋体と、
セルの収容室に化合物と共に収容され使用環境温度領域で溶融する融点をもつ金属とを有することを特徴とする水素ガスセンサ。 - 請求項1において、金属は亜鉛、亜鉛系合金、スズ、スズ系合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ビスマス、ビスマス合金、鉛、鉛合金のうちの少なくとも1種で形成されていることを特徴とする水素ガスセンサ。
- 請求項1または請求項2において、多孔質の蓋体は、セラミックス粒子とバインダとでガス放出孔を有するように形成されていることを特徴とする水素ガスセンサ。
- 請求項1または請求項2において、多孔質の蓋体は、網状部材及び繊維集合体の少なくとも1種であることを特徴とする水素ガスセンサ。
- 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、収容室の収容可能容積を100%としたとき、基準物質を含む化合物を基材とする収容物は、体積%で40%以上装填されており、且つ、セルの一面側に接触する基準物質とセルの他面側に接触する測定対象物との間に発生する起電力を測定する起電力測定手段が設けられていることを特徴とする水素ガスセンサ。
- 請求項3〜請求項5のうちのいずれか一項において、ガス放出孔のサイズは10〜500マイクロメートルであることを特徴とする水素ガスセンサ。
- 請求項1〜請求項6のうちのいずれか一項において、多孔質性をもつ蓋体の気孔率は体積比で30〜70%であることを特徴とする水素ガスセンサ。
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