JP4127072B2 - 薄肉壁の補強構造及び補強方法 - Google Patents
薄肉壁の補強構造及び補強方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4127072B2 JP4127072B2 JP2003048628A JP2003048628A JP4127072B2 JP 4127072 B2 JP4127072 B2 JP 4127072B2 JP 2003048628 A JP2003048628 A JP 2003048628A JP 2003048628 A JP2003048628 A JP 2003048628A JP 4127072 B2 JP4127072 B2 JP 4127072B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reinforcing member
- reinforcing
- vertical frame
- cross
- middle rail
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Residential Or Office Buildings (AREA)
- Panels For Use In Building Construction (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住設用建材用の薄肉壁の補強構造及び補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
浴室のバリアフリー化に伴い、浴室の壁に取っ手を付けることが多くなっている。この取っ手には人体を支える程度の荷重が作用するため、取っ手が取り付けられる壁側にもこれに耐えうる強度及び剛性が必要となる。しかし、ユニットバスに代表される浴室の壁は表面材と外枠・中桟からなる壁パネルを複数組み合わせて構成されていることが多く、壁パネルを単純に連結するだけでは十分な強度及び剛性を得ることはできない。そこで、このように連結された壁パネルの裏面側から壁パネルの外枠の更に外側に対して金物の補強部材を取り付けることで強度及び剛性を確保する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−265559号公報(第2−3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のように金物の補強部材を壁パネルの外枠の外側に取り付けると、壁厚に補強部材の厚み(断面高さ)がそのまま加わることになるため壁厚が厚くなり、そのため浴室の内部空間が圧迫されるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、必要な強度を有するとともに、薄肉であり、且つ施工性の優れた薄肉壁の補強構造及び補強方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の補強構造は、表面材と、前記表面材を裏面側から支持する外枠及び中桟とを備える壁パネル同士を連結し、前記壁パネルの連結部分の裏面側から前記外枠の縦フレームに沿って補強部材を取り付けて前記縦フレームを補強する補強構造において、前記補強部材は、その全長が前記縦フレームの長さと同じであるとともに、縦フレーム長手方向と略垂直な断面の形状が、矩形状の枠の一辺を開放した凹型部分を含み、前記補強部材の凹型部分内に連結部分である前記縦フレームを収納するとともに、少なくとも1つの前記中桟と平面視で略直交するように前記補強部材を取り付けていることを特徴とする補強構造。
この構成によると、壁パネルの連結部の強度を上げることができ、さらには壁全体の強度を上げることができる。補強部材の凹型部分により縦フレームを囲むように取り付けるため、補強部材取り付けによる壁厚の増加を抑えることができるとともに施工性にも優れている。
【0007】
請求項2に記載の補強構造は、請求項1において、前記補強部材における、前記中桟と略直交する部分の断面高さが、前記補強部材における前記部分以外の断面高さよりも低くなることを特徴とする。
この構成によると、補強部材における、中桟と略直交する部分の断面高さが中桟の高さに合わせて低くなっているため、補強部材をより壁パネルの表面材に近づけて設置することができる。これにより壁厚をより薄くすることができる。
【0008】
請求項3に記載の補強構造請求項1または2において、前記中桟の長さ方向の全部または一部の断面高さが、前記縦フレームの断面高さよりも低くなることを特徴とする。
この構成によると、中桟の全部または一部の断面高さを低くすることで、補強部材をより壁パネルの表面材に近づけて設置することができる。これにより壁厚をより薄くすることができる。
【0009】
請求項4に記載の補強構造は、請求項3において、前記中桟が、前記補強部材における、前記中桟と略直交する部分を挟み込むための切り欠きを入れたものであることを特徴とする。
この構成によると、中桟に補強部材の端部を挟み込むための切り欠き部分を設けることで、補強部材をより壁パネルの表面材に近づけて設置することができる。これにより壁厚をより薄くすることができる。また、切り欠き量を最低限に抑えているため中桟の強度を維持することができる。
【0010】
請求項5に記載の補強構造は、請求項1から4のいずれか1項において、前記中桟における、前記補強部材の凹型部分の側部と略直交する前記補強部材の取り付け部分と、前記縦フレームとの間に距離を設けることを特徴とする。
この構成によると、縦フレームと補強部材との間に空間を有することにより、縦フレームと中桟とを接合するための溶接サイズが大きい場合に、補強部材と溶接箇所とが干渉することが無くなり、また、縦フレーム同士を連結するためのボルトと補強部材とが干渉することが無くなるため、補強部材の干渉部分の断面高さを低くしたり、中桟の干渉部分を低くしたり切り欠いたりする必要がなくなる。このため壁全体の強度を下げることなく補強部材を取り付けることができる。
【0011】
請求項6に記載の補強構造は、請求項1から5のいずれか1項において、前記補強部材が、補強対象である隣接する各壁パネルの縦フレームの両方にネジ留めされていることを特徴とする。
この構成によると、補強部材が縦フレームの両方にネジ留めされることにより壁の強度をさらに上げることができる。
【0012】
請求項7に記載の補強構造は、請求項6において、前記ネジ留め位置が、前記各縦フレームの両方に交互に概略段違いに配置されていることを特徴とする。
この構成によると、補強部材と縦フレームとのネジ留めの際に、ネジを縦フレーム間において段違いで取り付けることにより、ネジを平行に取り付ける場合と比較して壁の強度をさらに上げることができる。
【0013】
請求項8に記載の補強方法は、表面材と、前記表面材を裏面側から支持する外枠及び中桟とを備える壁パネル同士を連結し、前記壁パネルの連結部分の裏面側から前記外枠の縦フレームに沿って補強部材を取り付けて前記縦フレームを補強する補強方法であって、前記補強部材は、その全長が前記縦フレームの長さと同じであるとともに、縦フレーム長手方向と略垂直な断面の形状が、矩形状の枠の一辺を開放した凹型部分を含み、前記補強部材の凹型部分内に連結部分である前記縦フレームを収納するとともに、少なくとも1つの前記中桟と平面視で略直交するように前記補強部材を取り付けることを特徴とする。
この方法によると、壁パネルの連結部の強度を上げることができ、さらには壁全体の強度を上げることができる。補強部材の凹型部分により縦フレームを囲むように取り付けるため、補強部材取り付けによる壁厚の増加を抑えることができるとともに施工性にも優れている。
【0014】
請求項9に記載の補強方法は、請求項8において、前記略直交する部分にある前記中桟と前記補強部材のいずれか一方または両方の断面高さを低くして嵌まり込み部を設けることを特徴とする。
この方法によると、補強部材を取り付ける際に、中桟との干渉を回避することができるため、補強部材取り付けによる壁厚の増加を抑えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る好適な実施の形態として第1の実施の形態について説明する。まず、補強対象となる壁の構造について図1を参照しつつ説明する。図1は、補強の対象となる壁を裏側から見た模式図である。図1に示すように補強対象となる壁200は複数枚連結させた壁パネル210により構成される。図1では同じサイズの壁パネル210を2枚連結させた構成となっているが、サイズの異なる壁パネル210同士を連結してもよいし、また、壁パネル210を3枚以上連結させてもよい。さらには左右に連結するばかりでなく上下に連結させてもよい。
【0016】
壁パネル210は、表面材220と、枠230と、中桟260とで構成される。枠230と中桟260とは溶接されて一体となり、表面材220の裏面側に取り付けられている。
表面材220は壁パネルの表面側、つまり室内側に配置された長方形の部材である。
枠230は、板部材を矩形状に折り曲げて成形された中空棒状部材から成り、縦のフレームである縦フレーム240と、横のフレームである横フレーム250とが一体となって構成されている。
中桟260は、板部材を矩形状に折り曲げて成形された中空棒状部材から成り、枠230の縦フレーム240の間に、かつ横フレーム250と平行に配置されるフレームである。図1では3本の中桟260が配置されているが、壁パネル210のサイズにより配置される中桟の数は異なる。中桟260の連結される縦フレーム240から中桟260の断面高さの約半分の距離をおいて、補強部材110を取り付けるための切り欠き部270が設けられている。切り欠き部270は中桟260の幅方向のライン上に中桟260に対して垂直方向に入れた切り込みであり、その深さは中桟260の断面高さの約半分である。すなわち、中桟260の切り欠き部270の断面高さは、縦フレーム240の断面高さより低くなっている。
壁パネル210はこのように構成され、表面材220の裏面側に配置された枠フレーム230及び中桟260により壁パネル210全体の強度を確保している。
【0017】
壁パネル210を2枚連結する場合は、図1のように連結する壁パネル210の隣接する縦フレーム240同士を、縦フレーム240の側面から幅方向に練通した孔にボルトを通して共締めにより固定される。
【0018】
次に、補強部材について図2、図3を参照しつつ説明する。図2 (a)は補強部材110の正面図、図2(b)は側面図である。図3は、補強部材の断面図である。図3(a)は図2(a)におけるA−A断面図であり、図3(b)は図2(a)におけるB−B断面図である。補強部材110は断面が凹型をした(図3参照)チャンネル状の部材であり(図2参照)、天板部120と、側板部130とからなり、これらにより凹型部分が形成されている。補強部材110の全長は、補強対象となる壁パネル210における上下の横フレーム250分の幅を除いた縦フレーム240の長さと同じである。天板部120の幅は、壁200において、隣接する2本の縦フレーム240のそれぞれの外側にある切り欠き部270間の長さである。天板部120には、縦フレーム240と補強部材110とをネジで接続するためのネジ孔150が設けられている。ネジ孔150は接続される左右に隣接した2本の縦フレーム120それぞれに対応するような位置に配置されている。この際、それぞれの縦フレーム240に対応するネジ孔150が並列にならず段違いに千鳥配置となるように配置される(図2の(a)参照)。
【0019】
側板部130は、天板部の両端を90度折り曲げるように形成されている(図3の(a)参照)。この折り曲げによって補強部材110の強度をあげることができる。側板部130には嵌り込み部140が設けられている。嵌り込み部140は、補強部材110を壁200の連結部分に取り付けた際に、壁パネル210の中桟260と直交する部分であり、側板部130の端部から中桟260の断面高さの約半分の高さ、且つ中桟260の断面幅より十分広い幅で切り欠かれた部分である。すなわち、この嵌り込み部140の断面高さは、嵌り込み部140以外の断面高さより低くなっている。(図3の(b)参照)。
【0020】
次に補強部材の取り付けについて図4、図5を参照しつつ説明する。図4は、補強部材110の取り付け状態を示す模式図である。図5は、補強部材110を連結された壁パネル210に取り付けた状態を示す図2(a)におけるA−A断面図である。図3のように、補強部材110は、連結された2枚の壁パネル210の連結部分である2本の縦フレーム240を、補強部材110の凹部に収納するように取り付けられる。この際、補強部材110の嵌り込み部140の切り欠きが壁パネル210の中桟260の切り欠き部270と嵌合する。嵌り込み部140の切り欠き高さと、切り欠き部270の切り込み深さはそれぞれ中桟260の断面高さの約半分であるので、これらが嵌合すると中桟260との干渉が無くなり、補強部材110の側板部130の端部が表面材220に完全に接触する(図5参照)。
【0021】
補強部材110が完全に取り付けられると図5に示すように補強部材110の凹部である天板部120と側板部130と表面材220により区画された空間内に隣接する2本の縦フレーム240が収納される。側板部130の端部が表面板220に対して垂直に接触するとともに、天板部120は縦フレーム240と接触する位置に配置される。さらに嵌り込み部140は、中桟260に設けられた切り欠き部270に挿入され、その切り欠き部270の底面と接触する。以上のように各部が確実に接触した状態で補強部材110と縦フレーム240とを、ネジ孔150によりネジ留めして完全に固定する。
【0022】
以上により補強部材110を壁200の連結部分に完全に取り付けることができ、壁200の連結部を強化するとともに壁200全体の強度を上げる。
【0023】
本発明に係る第1の実施の形態は以上のように構成される。補強部材110を壁200の連結部分に取り付けることで、壁200全体の強度を上げつつ補強後の壁厚を抑えることができる。また、補強部材110の嵌り込み部140の切り欠きが中桟260の切り欠き部270と嵌合して中桟260との干渉が無くなるため、さらに補強部材が壁パネル210に入り込み、さらに補強後の壁厚を抑えることができる。
【0024】
また、補強部材110を縦フレーム240に段違いにネジ留めすることで補強部材110と縦フレーム240の接合強度を上げるとともに連結された壁パネル210全体の強度もあげることができる。さらに、補強部材110をネジ留めするネジの数を減らして施工性を向上することができる。
【0025】
また、嵌り込み部140と、切り欠き部270との嵌合により、補強部材110と中桟260との干渉を回避するため、切り欠き部270の切り欠き量を最低限に抑えることができるとともに、中桟260に切り欠き部分を設けることによる強度の低下を最低限に抑制することができる。
【0026】
また、中桟260の連結される縦フレームから中桟260の断面高さの約半分の距離をおいて、切り欠き部270を設けるように補強部材110の天板部120の幅を決定している。これにより、縦フレームの側面から幅方向に練通した孔に通して固定するボルトの端部や、縦フレーム240と中桟260との接続部の溶接部分を補強部材110の凹部内に収容して取り付けることで相互の干渉を回避することができる。そして、補強部材110の干渉部分を切り欠いたりする必要がなくなり補強部材110の強度を低下を防止することができる。
【0027】
<第2の実施の形態>
以下、本発明に係る好適な実施の形態として第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態と異なるところは補強部材の断面形状、及び中桟における補強部材の取り付け部分の形状のみであるので、その点のみを図6を参照しつつ説明する。図6は、第2の実施の形態に係る補強部材の取り付け状態を示す断面図である。図6(a)は補強部材510における嵌り込み部540以外の部分の断面図であり、図6(b)は嵌り込み部540の断面図である。図6に示すように、補強部材510は断面が凹型の端部にフランジ部分を取り付けたハット型のチャンネル状の部材であり、天板部520と、側板部530と、フランジ部である折り曲げ部550とからなる(図6の(a)参照)。側板部530には嵌り込み部540が設けられている。嵌り込み部540は、補強部材510を壁200の連結部分に取り付けた際に、壁パネル210の中桟660と直交する部分であり、側板部530の端部から中桟660の断面高さの約半分の高さ、且つ中桟260の断面幅より十分広い幅で切り欠かれ、その端部に折り曲げ部550が設けられている(図6の(b)参照)。
【0028】
そして、中桟260の連結される縦フレーム240から中桟260の断面高さの約半分の距離をおいて、嵌り込み部540を取り付けるための切り欠き部570が設けられている。切り欠き部570は嵌り込み部540の折り曲げ部550が嵌まり込むように中桟260の全幅方向と折り曲げ部550の折り曲げ長さ分の切り欠きであり、その深さは中桟260の断面高さの約半分である(図6の(b)参照)。
【0029】
補強部材510を壁200の連結部に取り付けた場合に、嵌り込み部540の切り欠き高さと、切り欠き部540の切り欠き深さはそれぞれ中桟260の断面高さの約半分であるので、中桟260との干渉が無くなり、嵌り込み部540以外の折り曲げ部550は表面材220の裏面に密着し(図6の(a)参照)、嵌り込み部540の折り曲げ部550は中桟260の切り欠き部540に密着する。また、天板部520と、縦フレーム240とも密着する。
【0030】
以上により補強部材510を壁200の連結部分に完全に取り付けることができ、壁200の連結部を強化するとともに壁200全体の強度を上げる。
【0031】
本発明に係る第2の実施の形態は以上のように構成される。補強部材510を壁パネル210の連結部分に取り付けることで、壁200全体の強度を上げつつ補強後の壁厚を抑えることができる。さらに補強部材510をネジ留めするだけで補強するため、施工性を向上することができる。
【0032】
そして、第2の実施の形態の特有の効果として、補強部材510に折り曲げ部550を設けることで、補強部材510自体の強度を上げることができるとともに補強部材510を取り付けた壁200の強度を上げることができる。また、折り曲げ部を、表面材210や、切り欠き部540と密着して取り付けができるこため、補強部材510と壁200との一体性が強化され全体の強度を上げることができる。
【0033】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述の第1、第2の実施の形態では、縦フレームと中桟とが常に垂直に接続されている構成であるが、中桟が縦フレームに様々な角度で接続されていてもよい。
【0034】
また、上述の第1、第2の実施の形態では、全ての補強部材と中桟との直交部分において補強部材、中桟の両方が切り欠かれ且つ嵌り込む構成になっているが、補強部材、中桟のどちらか一方が切り欠かれる又は嵌り込む構成でもよいし、これらが全ての補強部材と中桟との直交部に適用されず、部分部分により切り欠く部分や嵌り込む方法が異なるような構成でもよい。
【0035】
また、上述の第1、第2の実施の形態では、ネジ留めにより補強部材と縦フレームとを接続する構成であるが、互いに凹部凸部を設け嵌合するような構成でもよい。
【0036】
また、上述の第1、第2の実施の形態では、補強部材が縦フレームの全域に取り付けられるような構成であるが、補強部材が少なくとも1つ以上の中桟を跨いで、縦フレームの一部に取り付けられるような構成でもよい。
【0037】
【実施例】
第1の実施の形態において、縦フレームの外側に補強部材を取り付ける補強構造との壁厚の比較について、図7を参照しつつ説明する。図7は縦フレームの外側に補強部材を取り付ける補強構造の断面図である。この補強構造では補強部材110´の凹部が縦フレーム240の外側に位置している。このため、壁厚が補強部材110´の厚さ分だけ増加することになる。この例での補強後の壁厚は壁パネルの厚さ22mmに補強部材110´の厚さ21mmが加わった43mmである。これに対し、本発明に係る第1の実施の形態の補強構造によれば、壁パネルの厚さに補強部材110の部材の厚さが加わるのみである。十分な強度を有するように設計すると補強部材110の部材の厚さが3mmとなり、補強後の壁厚は25mmとなる(図5、表1参照)。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成され、請求項1及び8によると、壁パネルの連結部の強度を上げることができ、さらには壁全体の強度を上げることができる。補強部材の凹型部分により縦フレームを囲むように取り付けるため、補強部材取り付けによる壁厚の増加を抑えることができるとともに施工性にも優れている。
【0040】
請求項2から4、及び9によると、補強部材を取り付ける際に、中桟との干渉を回避することができるため、補強部材取り付けによる壁厚の増加を抑えることができる。
【0041】
請求項5によると、縦フレームと補強部材との間に空間を有することにより、縦フレームと中桟とを接合するための溶接サイズが大きい場合に、補強部材と溶接箇所とが干渉することが無くなり、また、縦フレーム同士を連結するためのボルトと補強部材とが干渉することが無くなるため、補強部材の干渉部分の断面高さを低くしたり、中桟の干渉部分を低くしたり切り欠いたりする必要がなくなる。このため壁全体の強度を下げることなく補強部材を取り付けることができる。
【0042】
請求項6および7によると、補強部材が縦フレームの両方にネジ留めされることにより壁の強度をさらに上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】補強の対象となる壁を裏側から見た壁構造の模式図である。
【図2】第1の実施の形態に係る補強部材の平面図である。
【図3】図2に示す補強部材の断面図である。
【図4】図2に示す補強部材の取り付け状態を示す模式図である。
【図5】補強部材を連結された壁パネルに取り付けた状態を示す図2におけるA−A断面図である。
【図6】第2の実施の形態の補強部材の取り付け状態を示す断面図である。
【図7】縦フレームの外側に補強部材を取り付ける補強構造の断面図である。
【符号の説明】
210 壁パネル
220 表面材
240 縦フレーム
260 中桟
110 補強部材
140 嵌り込み部
150 ネジ孔
Claims (9)
- 表面材と、前記表面材を裏面側から支持する外枠及び中桟とを備える壁パネル同士を連結し、前記壁パネルの連結部分の裏面側から前記外枠の縦フレームに沿って補強部材を取り付けて前記縦フレームを補強する補強構造において、
前記補強部材は、その全長が前記縦フレームの長さと同じであるとともに、縦フレーム長手方向と略垂直な断面の形状が、矩形状の枠の一辺を開放した凹型部分を含み、
前記補強部材の凹型部分内に連結部分である前記縦フレームを収納するとともに、少なくとも1つの前記中桟と平面視で略直交するように前記補強部材を取り付けていることを特徴とする補強構造。 - 前記補強部材における、前記中桟と略直交する部分の断面高さが、前記補強部材における前記部分以外の断面高さよりも低くなることを特徴とする請求項1に記載の補強構造。
- 前記中桟の長さ方向の全部または一部の断面高さが、前記縦フレームの断面高さよりも低くなることを特徴とする請求項1または2に記載の補強構造。
- 前記中桟が、前記補強部材における、前記中桟と略直交する部分を挟み込むための切り欠きを入れたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の補強構造。
- 前記中桟における、前記補強部材の凹型部分の側部と略直交する前記補強部材の取り付け部分と、前記縦フレームとの間に距離を設けることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の補強構造。
- 前記補強部材が、補強対象である隣接する各壁パネルの縦フレームの両方にネジ留めされていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の補強構造。
- 前記ネジ留め位置が、前記各縦フレームの両方に交互に概略段違いに配置されていることを特徴とする請求項6に記載の補強構造。
- 表面材と、前記表面材を裏面側から支持する外枠及び中桟とを備える壁パネル同士を連結し、前記壁パネルの連結部分の裏面側から前記外枠の縦フレームに沿って補強部材を取り付けて前記縦フレームを補強する補強方法であって、前記補強部材は、その全長が前記縦フレームの長さと同じであるとともに、縦フレーム長手方向と略垂直な断面の形状が、矩形状の枠の一辺を開放した凹型部分を含み、前記補強部材の凹型部分内に連結部分である前記縦フレームを収納するとともに、少なくとも1つの前記中桟と平面視で略直交するように前記補強部材を取り付けることを特徴とする補強方法。
- 前記略直交する部分にある前記中桟と前記補強部材のいずれか一方または両方の断面高さを低くして嵌まり込み部を設けることを特徴とする請求項8に記載の補強方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003048628A JP4127072B2 (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 薄肉壁の補強構造及び補強方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003048628A JP4127072B2 (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 薄肉壁の補強構造及び補強方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004257102A JP2004257102A (ja) | 2004-09-16 |
JP4127072B2 true JP4127072B2 (ja) | 2008-07-30 |
Family
ID=33114541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003048628A Expired - Fee Related JP4127072B2 (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 薄肉壁の補強構造及び補強方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4127072B2 (ja) |
-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003048628A patent/JP4127072B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004257102A (ja) | 2004-09-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100738829B1 (ko) | 고정 금구 및 외벽 시공 구조 | |
US7958963B2 (en) | Assembly support for a motor vehicle transmission | |
JP4640127B2 (ja) | ドアウエスト部構造 | |
KR200399026Y1 (ko) | 조립식 물탱크의 보강구조 | |
EP1481877A1 (en) | Connection structure of side member to cross member | |
JP3746616B2 (ja) | 外装材の支持金物および建物の外壁構造 | |
JP2000266458A (ja) | 冷蔵庫の箱体 | |
JP4127072B2 (ja) | 薄肉壁の補強構造及び補強方法 | |
KR200381862Y1 (ko) | 조립식 물탱크의 외부 보강구조 | |
CN212282307U (zh) | 消毒柜框架及消毒柜 | |
KR200449811Y1 (ko) | 고정 브라켓 | |
CN211748165U (zh) | 深度横梁型材 | |
JP7152885B2 (ja) | 建物の壁構造、壁の施工方法、および補強具 | |
KR20170118330A (ko) | 방화문 보강 구조물 | |
JP3445060B2 (ja) | 床点検口 | |
JP6430588B1 (ja) | 建物の壁構造、壁の施工方法、および補強具 | |
EP0096675A2 (en) | Arrangement in a reinforcing insertion structure for wall studs | |
CN101847449B (zh) | 支撑外壳的框架 | |
CN220639498U (zh) | 悬置支架组件及车辆 | |
JP4797798B2 (ja) | 埋込式郵便箱 | |
CN111437418A (zh) | 消毒柜框架及消毒柜 | |
CN220522986U (zh) | 蜂窝板模组及蜂窝板 | |
CN212796475U (zh) | 车门玻璃导轨、车门玻璃导轨总成和车辆 | |
JP4090029B2 (ja) | 組立式収納家具 | |
CN115923465A (zh) | 后车门外窗框加强结构、外板窗台加强板和车辆 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20050805 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050805 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050914 |
|
RD07 | Notification of extinguishment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427 Effective date: 20050914 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071218 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080218 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080422 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080505 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |