JP4126954B2 - エンジンの排ガス浄化装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排ガスを浄化する排ガス浄化装置、特に、排気路上の触媒の経時的劣化を抑制することのできるエンジンの排ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンはその排気路に排ガス浄化装置を配備して排ガス浄化を行っている。通常、排ガス浄化装置としては、排ガス中のHC,COを酸化除去する酸化触媒、排ガス中のNOxを還元除去する還元触媒、排ガス中のHC、CO、NOxをストイキオ雰囲気下で浄化する三元触媒を適宜内蔵したものや、排ガス中のパティキュレートを酸化触媒担持のフィルタに捕集して適時に焼却除去するパティキュレート除去装置が各エンジンの排気特性に応じて選択使用されている。
【0003】
例えば、ディーゼルエンジンの排ガス浄化装置としては、排ガス中のHC,COを酸化除去すると共に、PM中のSOF分も浄化できる酸化触媒と、排ガス中のNOxを還元除去する還元触媒とを直列配備したものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような排ガス浄化装置はその排ガス浄化効率をより向上させることが要求されており、その改良が進められている。
ところが、これら排ガス浄化装置で用いる例えば酸化触媒の各触媒成分は高温排ガスである酸素雰囲気下でさらされた状態で継続使用されることより触媒の劣化(シンタリング)が進む傾向にある。即ち、図6(a),(b)に示すように、模式的に球状を成す酸化触媒aは触媒担体bの表面上に一様に分散して一体的に担持され、各酸化触媒aの表面に接する排ガス中のHC及びCOとOとの酸化反応を促進させている。しかし、高温雰囲気下、例えば、600℃以上の高温の排ガスに長時間さらされた場合、図6(b)に示すように隣合う球状の酸化触媒a同士が相互に付着して結合する。この場合、酸化触媒aの表面積が減少し、排ガス浄化効率が低減する。このため酸化触媒a全体としては、後述する図4中に失活として破線Lbで示すように、走行距離の増加に応じて排ガス浄化効率の低下が進むこととなる。
【0005】
このように排ガス浄化装置で用いる触媒はその劣化(シンタリング)が進むと、排ガス浄化性能を大きく低下させてしまうことより、経時的な触媒の劣化を抑制するような技術が望まれている。特に、近年、排ガス浄化装置はその耐久試験後における排ガス浄化性能が適性値を保持できることを要求されてきており、触媒劣化を改善する必要性が高まっており、以下の触媒の復活特性に着目し、本発明を構築するに至った。
【0006】
即ち、上述の図6(a),(b)で説明したように、酸化触媒aは高温雰囲気下でに長時間さらされると結合してしまう。しかし、ここで、図6(c)、(d)に示すように、低温排ガス雰囲気下で酸化触媒aの表面上に高濃度のHCを吸着させる。その後で高温排ガスを流入させ、その時点で結合し径大化した酸化触媒aの表面上に付着するHCを一挙に燃焼させ、HCやその他の付着物を高温雰囲気下で十分に焼却する。この処理により各酸化触媒aが当初の球状に再度分散できる。結果として、浄化装置全体としては、酸化触媒aの活性状態の表面積を元の状態に戻すことができ、排ガス浄化効率を元の状態に復活することが判明した。
【0007】
本発明は、高温時に劣化が進んだ触媒に低温排ガス雰囲気下で高濃度のHCを供給することにより触媒を復活させて浄化性能の低下を抑制できるエンジンの排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、エンジンの排気通路の酸化触媒により排ガスを浄化する排ガス浄化装置と、上記排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給するHC供給手段と、車両の走行距離または走行時間を積算する走行履歴算出手段と、上記排ガス浄化装置または上記排気通路の排ガス温度の排ガス温度を検出する温度検出手段と、上記走行履歴算出手段により算出された積算値が所定値以上となり、且つ上記温度検出手段の排ガス温度が上記酸化触媒の表面にHCを燃焼せずに付着させるに適した所定値以下の温度状態であることが検出された場合に、上記HC供給手段を駆動して排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
このように、走行距離または走行時間が所定値以上となり、且つ、排ガス温度が所定値以下の温度状態でHCを排気通路の酸化触媒に燃焼しないまま吸着させ、排ガス温度が所定値を上回った後で着火させて酸化触媒を復活させ、劣化を抑制できる。しかも、排気浄化を維持できるとともに、貴金属等の触媒種を増大させる必要もないためコストアップを抑制できる。また適切な時期に酸化触媒を復活させることにより燃費の悪化を最小限に抑えながら酸化触媒の劣化を防止できる。
特に、上記排ガス温度が所定値以下とは排気路上のHCが自己着火しない温度状態であるとしたので、触媒担体上の触媒表面をHCで覆い、排ガスの高温化時に一気に着火し、酸化触媒を高温雰囲気下に保持して酸化触媒を復活させ、劣化を防止できる。
【0010】
請求項2の発明は、エンジンの排気通路の酸化触媒により排ガスを浄化する排ガス浄化装置と、上記排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給するHC供給手段と、上記排ガス浄化装置または上記排気通路の排ガス温度を検出する温度検出手段と、上記温度検出手段からの情報を基に、排ガス温度が所定値以上となった時からの時間を積算する温度履歴算出手段と、上記温度履歴算出手段により算出された時間積算値が所定値以上となり、且つ上記温度検出手段により上記排ガス浄化装置または上記排気通路の排ガス温度が上記酸化触媒の表面にHCを燃焼せずに付着させるに適した所定値以下の温度状態であることが検出された場合に、上記HC供給手段を駆動して排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
このように排ガス温度が所定値以上となった時の時間積算値が所定値以上となり、且つ、排ガス温度が所定値以下の温度状態でHCを排気通路の酸化触媒に燃焼しないまま吸着させ、排ガス温度が所定値を上回った後で着火させて酸化触媒を復活させ、劣化を防止できる。しかも、排気浄化を維持できるとともに、酸化触媒の劣化を抑制できるので貴金属等の触媒種を増大させる必要もないためコストアップを抑えられる。また適切な時期に酸化触媒を復活させることにより燃費の悪化を最小限に抑えながら酸化触媒の劣化を抑制できる。
特に、上記排ガス温度が所定値以下とは排気路上のHCが自己着火しない温度状態であるとしたので、触媒担体上の触媒表面をHCで覆い、排ガスの高温化時に一気に着火し、酸化触媒を高温雰囲気下に保持して酸化触媒を復活させ、劣化を防止できる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載のエンジンの排ガス浄化装置において、上記制御手段は、上記HC供給手段によりHC供給を実施した所定時間後に、上記温度検出手段により所定値以上の温度が検出されなかった場合に、エンジンの排ガス温度を上昇させる排温上昇制御手段を備えていることを特徴とする。
このように、排温上昇制御手段が排温を上昇させることで確実にHCを燃焼させることができ、酸化触媒を復活させ、酸化触媒の劣化を抑制できる。
例えば、上記排温上昇制御手段は燃料噴射時期遅角手段で良い。この場合、応答性良く、排温を昇温し、確実にHCを燃焼させ、酸化触媒を復活させ、劣化を抑制できる。その他、排温上昇制御手段は吸気絞り、排気絞り、EGR増大、ポスト噴射等を用いてもよい。また、これらを組合わせれば更なる昇温効果が期待できる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2記載のエンジンの排ガス浄化装置において、上記HC供給手段によるHC供給は、エンジンに装着されたインジェクタによる燃焼のための主燃料噴射を実施した後に膨張行程後期もしくは排気行程に後噴射を行うことを特徴とする。
このように、特別な供給装置を設ける必要もなくHCを触媒上流に供給し、酸化触媒を復活させ、酸化触媒の劣化を抑制できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態としてのエンジンの排ガス浄化装置を図1を参照して説明する。なお、本発明は上述の図6(a)〜(d)で説明した触媒復活特性に着目して構築された。
ここでのエンジンの排ガス浄化装置は、図示しない車両に搭載された多気筒ディーゼルエンジン(以後単にエンジンと記す)1に装着される。
エンジン1はエンジン制御装置(図には主要制御部を成すエンジンECUを記す)2を備え、エンジン1の排気系に酸化触媒装置3が配備される。
【0015】
酸化触媒装置3は排気管4の途中に装着され、ケーシング5内に図示しないハニカム構造のセラミック製の触媒担体b(図6(a)参照)をシール材7を介してずれなく支持しており、同担体bに酸化触媒aとして機能するための触媒金属(例えば白金Pt)が担持される。
酸化触媒aは排気路Eを流動する排気ガス中のHC及びCOとOとの酸化反応を促進させることができる。
【0016】
酸化触媒装置3には排気通路Eの排ガス温度相当の触媒温度Tcを出力する温度検出手段としての触媒温度センサ8が配備され、この検出信号はエンジンECU2に出力される。
図1において、エンジンECU2はエンジン1のアクセルペダル開度θaを検出するアクセルペダル開度センサ9と、クランク角情報Δθを検出するクランク角センサ11と、水温wtを検出する水温センサ18と、大気圧paを出力する大気圧センサ19が接続される。ここでクランク角情報ΔθはエンジンECU2においてエンジン回転数Neの導出に用いられると共に後述の燃料噴射時期制御に使用される。
【0017】
エンジンECU2はその入出力回路に多数のポートを有し、アクセルペダル開度センサ9、クランク角センサ11,触媒温度センサ8,水温センサ18、大気圧センサ19等よりの検出信号を採り込む。このエンジンECU2は周知のエンジン制御処理機能を備え、特に、燃料圧力制御部n1及び燃料供給制御部n2としても機能する。
エンジン1は図示しない燃焼室にインジェクタ16により燃料噴射を行う燃料噴射量調整部12と、同部に燃料供給する燃料供給量調整部13を備え、燃料噴射量調整部12が燃料圧力制御部n1に、燃料供給量調整部13が燃料供給制御部n2に制御される。
【0018】
燃料供給量調整部13はエンジン駆動の燃料供給ポンプ29の高圧燃料をコモンレール15に供給する。燃料供給ポンプ29はエンジンECU2に接続され、燃料供給制御部n2の出力Dpfに応じてコモンレール15内の圧力が所定圧力pfとなるよう調整可能である。
燃料噴射量調整部12はコモンレール15に電磁バルブVpを介して連結されたインジェクタ16により高圧燃料噴射を行う。電磁バルブVpはエンジンECU2に接続され、燃料供給制御部n2の出力Dinjに応じて燃料噴射量、即ち、所定圧力pfと噴射期間Bm(図2参照)に応じた量、噴射時期t1を調整可能である。なお、電磁バルブVpとエンジンECU2の接続回線は1つのみ図示した。
【0019】
ここで燃料圧力制御部n1は、図2に示すように、主噴射J1のみの通常噴射モードと、主噴射J1及び膨張行程後期の後噴射J2を行うポスト噴射モードでの制御を行う。後噴射J2処理機能がここでのHC供給手段を構成する。なお、後噴射J2を2点鎖線で示すように膨張行程後期に代えて排気行程で実施しても良い。
燃料圧力制御部n1は、通常噴射モードではエンジン回転数Neとアクセルペダル開度θaに応じた基本燃料噴射量INJbを求め、運転条件に応じた、たとえば水温や大気圧の各補正値dt,dpを加えて主噴射J1用の燃料噴射量INJn(=INJb+dt+dp)を導出する。ポスト噴射モードでは主噴射J1用の燃料噴射量INJnに加え、後噴射J2用の後噴射量INJpを予め一定量として設定する。なお、場合により、後噴射量INJpは大気温度の低いほど増加するように設定しても良い。
【0020】
更に、主噴射J1の噴射時期t1は、周知の基本進角値に運転条件に応じた補正を加えて導出され、ポスト噴射モードでの後噴射J2の噴射時期t2は、例えば、主噴射後の一定時期δとして設定する。
ここで燃料噴射量INJn、後噴射量INJpはコモンレール15の所定圧力pfと電磁バルブVpのオン期間である噴射期間Bm(図2参照)に基く値として算出される。
【0021】
燃料圧力制御部n1はこれら演算された主噴射J1用及び後噴射J2用の各噴射時期t1,t2及び燃料噴射量INJn、後噴射量INJp相当の情報を含む出力Dinj、D’injを燃料噴射用ドライバ17にセットする。これにより、燃料噴射用ドライバ17は主噴射J1用及び後噴射J2用の各噴射時期t1,t2及び燃料噴射量INJn、後噴射量INJp相当の噴射期間Bmに応じた弁開信号(オン信号)dinjを出力し、これに応じて通常噴射モード或いはポスト噴射モードでインジェクタ16を駆動する。
【0022】
次に、図1のエンジンの排ガス浄化装置の作動をエンジンECU2の制御処理に沿って説明する。
図示しない車両のエンジン1の駆動時において、エンジンECU2は複数の制御系、例えば、燃料噴射系、燃料供給系で適宜駆動されている関連機器、センサ類の自己チェック結果を取込み、これが正常であったか否かを確認し、正常(OK)では図示しないエンジン制御処理ルーチンを実行し、その途中で図3に示す燃料噴射制御ルーチンを実行する。
【0023】
燃料噴射制御ルーチンのステップs1に達すると、最新のデータ、例えば、触媒温度Tc,エンジン回転数Ne、クランク角度Δθ、図示しないバッテリバックアップ用の不揮発性メモリからの累積走行距離Tkm、累積走行時間Ttime等が取り込まれ、それぞれ記憶処理される。特に、ステップs1は走行履歴算出手段としても機能し、積算値である累積走行距離Tkm及び累積走行時間Ttimeを経時的に積算処理する。ここで累積走行距離Tkm及び累積走行時間Ttimeは前回の触媒復活処理時点(例えば図4でのt2時点)からの積算走行距離、積算走行時間である。
【0024】
ステップs2で累積走行距離Tkmが所定値Tαk(例えば、100km)を上回り、累積走行時間Ttimeが所定時間Tαt(例えば、10時間)を上回るか否か判断し、上回る前の段階、例えば図4における時点t1、t1’の段階では、ステップs4の通常噴射モード処理に進み、上回ると、例えば図4における時点t2、t3の段階ではステップs3に進む。
【0025】
ステップs4の通常噴射モード処理では現在の運転情報であるエンジン回転数Neとアクセルペダル開度θaに応じた基本燃料噴射量INJb、及び、水温wtや大気圧paの各補正値dt,dpを加えて主噴射J1用の燃料噴射量INJn(=INJb+dt+dp)を導出する。次いで、主噴射J1用の燃料噴射量INJn及び噴射時期t1の情報を含む出力Dinjを燃料噴射用ドライバ17にセットし、この回の制御を終了させ、リターンする。
これに応じて燃料噴射用ドライバ17はクランク角Δθ信号に基き、各電磁バルブVpに対し、主噴射J1用の噴射時期t1及び燃料噴射量INJn相当の噴射期間Bm(図2参照)に応じた弁開信号(オン信号)dinjを出力し、通常噴射モードでインジェクタ16が噴射駆動する。
【0026】
累積走行距離Tkmが所定値Tαkを上回り累積走行時間Ttimeが所定値Tαtを上回り、ステップs3に達すると、触媒温度Tcが所定温度Tc以下の温度状態であるか否か判断される。この所定温度Tcは酸化触媒aを、図6(c)で説明したような復活処理を行うため、酸化触媒aの表面にHCを燃焼せずに付着させるに適した低温運転域に達しているかを判断する。
高温状態ではステップs4に進み、所定値Tc以下の温度状態にあると、ステップs5に進み、ポスト噴射モードでの駆動に入る。
【0027】
ポスト噴射モードでは、ステップs4の通常噴射モードの場合と同様に主噴射J1制御を行うと共に後噴射J2制御を行う。
即ち、現在の運転情報に応じた主噴射J1用の燃料噴射量INJn(噴射期間Bm)、噴射時期t1を導出し、更に、後噴射J2用の後噴射量INJp(噴射期間Bs)を予め設定された一定量として設定し、噴射時期t2を主噴射後の一定時期δとして設定し、ポスト噴射を実行してステップs6に進む。
ステップs6では、後噴射J2を実施した後の経過時間tr1が所定時間Trになるのを待つ。
【0028】
この所定時間Trはポスト噴射により供給したHCの量が触媒を復活させるに必要なHC量となるまでの時間として設定されており、ポスト噴射の量、触媒の容量、触媒の種類等に応じて、適宜設定される。
ここでの後噴射J2により、酸化触媒aの表面にはHCが燃焼せずに付着する。
経過時間tr1が所定時間Trに達すると、ステップs7に進み、触媒温度Tcが所定値tγ以上か否か、即ち、酸化触媒a上のHCが燃焼し、復活処理が確実に実行できるか否か判断する。
【0029】
ここで所定値tγは酸化触媒aが復活可能な温度で、例えば600℃以上か否か判断し、高温化していればこの回の制御を終了し、リターンする。この場合、排ガスの熱により酸化触媒a上のHCを一挙に燃焼し、HCやその他の付着物が高温雰囲気下で十分に焼却でき、酸化触媒aを活性状態の表面積を保つような元の状態に戻すことができ、浄化装置全体としては浄化効率を触媒劣化前の元の状態に戻し復活させることができる。
【0030】
ステップs7で触媒温度Tcが低いと、復活処理が実行できないとしてステップs8に進む。
ここでは、触媒上のHCを燃焼させるための排温上昇制御が実行される。排温を上昇させる方法としては、燃料噴射時期の遅角吸気絞り、排気絞り等の制御がなされ、触媒上のHCが燃焼可能な温度になるまで実行される。排温が目的のHC燃焼温度に達すると、この制御を終了し、リターンする。
このように排温が低い運転状態においても排温上昇制御を実行して、排温を触媒に付着したHCが燃焼可能となる温度に上昇させることで、確実に触媒を復活させることができる。
【0031】
上述のところにおいて、累積走行距離Tkmが所定値Tαkを上回り累積走行時間Ttimeが所定時間Tαtを上回るとステップs3に進んでいたが、何れか一方が所定値、所定時間を上回る時点でステップs3に進んでもよい。この場合には、特に、触媒復活処理頻度を高めたい場合に有効と成る。
上述のところにおいて、累積走行距離Tkmが所定値Tαkを上回り累積走行時間Ttimeが所定時間Tαtを上回り、触媒温度Tcが所定温度Tc以下の温度状態であると、ステップs5のポスト噴射処理に入っていたが、これに代えて、図5に示すような燃料噴射処理を行っても良い。この場合、図1に2点鎖線で示すように、排気管4に排ガス温度センサ8’を装着し、その出力である排ガス温度TgをエンジンECU2に取り込む。
【0032】
図5に示す噴射制御ルーチンは図3のステップs2、s3に代えてステップs2’、s2−a、s2−bを実行するもので、重複説明を略す。
ここでのステップs2’、s2−a、s2−bは温度履歴算出手段として機能する。即ち、ステップs2’では排ガス温度Tgを取り込み、この値が触媒の劣化を招く温度域を判定する所定値Tg1(例えば600℃)以上となったか否かを判断し、所定値Tg1以下ではステップs4に進み通常制御を実行し、以上でステップs2−aに進む。
【0033】
ステップs2−aでは排ガス温度Tgが所定値Tg1以上の温度状態にある時の積算時間Ttempをカウントする。
ステップs2−bでは時間積算値Ttempが所定値Tn以上となるのを待ち、所定値Tn以上となるとステップs3以下に進み、ポスト噴射処理の制御に進む。
【0034】
この図5に示す噴射制御ルーチンを採用した場合、排ガス温度Tgが所定値Tg1以上の時の時間積算値Ttempが所定値Tn以上となり、且つ、触媒温度Tcが所定値Tc以下の温度状態でHCを酸化触媒aに燃焼しないまま吸着させ、触媒温度Tcが所定値を上回るとHCが燃焼し触媒を復活させ、劣化を防止でき、図3の噴射制御ルーチンと同様の作用効果を得られる。
【0035】
上述のところにおいて、エンジンの排ガス浄化装置は酸化触媒aを備える酸化触媒装置3について説明したが、本発明はその他の排ガス浄化装置、例えば、排ガス中のNOxを還元除去する還元触媒、排ガス中のHC、CO、NOxをストイキオ雰囲気下で浄化する三元触媒を内蔵した排ガス浄化装置や、排ガス中のディーゼルパティキュレートを酸化触媒担持のフィルタに捕集して適時に焼却除去するパティキュレート除去装置にも同様に適用でき、同様の作用効果が得られる。
【0036】
また、上述の説明において、走行距離、走行時間及び排ガス温度履歴の積算値に基いて、触媒復活処理を実行したが、燃料の消費量の積算値に基いて、触媒復活処理を実行しても良く、この場合も同様の効果が期待できる。
さらに、上述の説明において、HC供給手段をエンジンに装着されたインジェクタにより後噴射としたが、触媒上流の排気管に他のHC供給用のインジェクタを設け、直接HCを噴射供給するようにしても良く、この場合より高濃度なHCの供給が可能となる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、走行距離または走行時間が所定値以上となり、且つ、排ガス温度が所定値以下の温度状態でHCを排気通路の酸化触媒に燃焼しないまま吸着させ、排ガス温度が所定値を上回った後にHCを燃焼させて酸化触媒を復活させ、劣化を抑制できる。しかも、排気浄化を維持できるとともに、貴金属等の触媒種を増大させる必要もないためコストアップを抑制できる。また適切な時期に酸化触媒を復活させることにより燃費の悪化を最小限に抑えながら酸化触媒の劣化を防止できる。特に、上記排ガス温度が所定値以下とは排気路上のHCが自己着火しない温度状態であるとしたので、触媒担体上の触媒表面をHCで覆い、排ガスの高温化時に一気に着火し、酸化触媒を高温雰囲気下に保持して酸化触媒を復活させ、劣化を抑制することが容易となる。
【0038】
請求項2の発明は、排ガス温度が所定値以上となった時の時間積算値が所定値以上となり、且つ、排ガスのように、排ガス温度が所定値以下の温度状態でHCを排気通路の酸化触媒に燃焼しないまま吸着させ、排ガス温度が所定値を上回った後にHCを燃焼させて酸化触媒を復活させ、劣化を防止できる。この場合、更に、精度の良い触媒劣化推定が可能となる。しかも、排気浄化を維持できるとともに、貴金属等の触媒種を増大させる必要もないためコストアップを抑制できる。また適切な時期に酸化触媒を復活させることにより燃費の悪化を最小限に抑えながら酸化触媒の劣化を抑制できる。特に、上記排ガス温度が所定値以下とは排気路上のHCが自己着火しない温度状態であるとしたので、触媒担体上の触媒表面をHCで覆い、排ガスの高温化時に一気に着火し、酸化触媒を高温雰囲気下に保持して酸化触媒を復活させ、劣化を防止できる。
【0039】
請求項3の発明は、排温上昇制御手段が排温を上昇させることで確実にHCを燃焼させることができ、酸化触媒を復活させ、酸化触媒の劣化を抑制できる。
【0040】
請求項4の発明は、特別な供給装置を設ける必要もなくHCを触媒上流に供給し、酸化触媒を復活させ、酸化触媒の劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのエンジンの排ガス浄化装置と同装置を装着するエンジンの概略構成図である。
【図2】図1の排ガス浄化装置の作動モード説明図である。
【図3】図1の排ガス浄化装置が用いる燃料噴射制御のフローチャートである。
【図4】図1の排ガス浄化装置の経時的作動時期の説明図である。
【図5】図1の排ガス浄化装置が用いるその他の燃料噴射制御のフローチャートである。
【図6】排ガス浄化装置の触媒の劣化及び復活特性の説明図で、(a)、(b)は劣化時を、(c)(d)は復活時を示す。
【符号の説明】
1 エンジン
2 エンジンECU
3 酸化触媒装置
a 酸化触媒
E 排気通路
Tkm 走行距離
Ttime 走行時間
Tc 触媒温度(排ガス温度)
Tg 排ガス温度
Tkm 積算値
Ttime 積算値
Tαk 所定値
Tαt 所定値
Tc 所定値

Claims (4)

  1. エンジンの排気通路の酸化触媒により排ガスを浄化する排ガス浄化装置と、
    上記排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給するHC供給手段と、
    車両の走行距離または走行時間を積算する走行履歴算出手段と、
    上記排ガス浄化装置または上記排気通路の排ガス温度を検出する温度検出手段と、
    上記走行履歴算出手段により算出された積算値が所定値以上となり、且つ上記温度検出手段の排ガス温度が上記酸化触媒の表面にHCを燃焼せずに付着させるに適した所定値以下の温度状態であることが検出された場合に、上記HC供給手段を駆動して排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給する制御手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの排ガス浄化装置。
  2. エンジンの排気通路の酸化触媒により排ガスを浄化する排ガス浄化装置と、
    上記排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給するHC供給手段と、
    上記排ガス浄化装置または上記排気通路の排ガス温度を検出する温度検出手段と、
    上記温度検出手段からの情報を基に、排ガス温度が所定値以上となった時からの時間を積算する温度履歴算出手段と、
    上記温度履歴算出手段により算出された時間積算値が所定値以上となり、且つ上記温度検出手段により上記排ガス浄化装置または上記排気通路の排ガス温度が上記酸化触媒の表面にHCを燃焼せずに付着させるに適した所定値以下の温度状態であることが検出された場合に、上記HC供給手段を駆動して排ガス浄化装置よりも上流側の排気通路にHCを供給する制御手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの排ガス浄化装置。
  3. 上記制御手段は、上記HC供給手段によりHC供給を実施した所定時間後に、上記温度検出手段により所定値以上の温度が検出されなかった場合に、エンジンの排ガス温度を上昇させる排温上昇補助制御手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエンジンの排ガス浄化装置。
  4. 上記HC供給手段によるHC供給は、エンジンに装着されたインジェクタによる燃焼のための主燃料噴射を実施した後に膨張行程後期もしくは排気行程に後噴射を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエンジンの排ガス浄化装置。
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