JP4126472B2 - 染料含有排水処理用繊維構造物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場排水、主として染料工場より排出される排水中に含まれる染料などの着色物質を除去するに適した繊維構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工場等より排出される排水中の着色物質の処理は、環境との関係で苦慮する問題である。染料等の着色物質の吸着材としては、従来より活性炭が良く知られており、広く一般に使用されている。活性炭には粉末活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭があり、それぞれ一長一短がある。例えば、粉末活性炭は吸着性能は高いが取り扱いが面倒であり、粒状活性炭は取リ扱い易いが吸着性能が低く、繊維状活性炭は二次加工製品への加工が容易ではあるが、吸着性能は低い。このため、活性炭以外の吸着材の開発が検討され、キチン及びキトサンを利用することが提案されている。その一例として特公昭56−13499号で着色物質を含む溶液をキチン粉末と接触させる着色物質除去方法が、又、特開昭54−152685号でセルロース性粉末に脱アセチル化キチンを不溶化させ均一に定着させた染料吸着材が開示されている。しかしこれらのものは吸着性が低いという欠点があり、これらは粉末であるので吸着後の取り扱いにも問題がある。
【0003】
更に、特開平2−139090号公報にはキトサン粒子を充填した吸着塔を用いた汚水・汚泥の処理方法が開示されているが、この方法は先ずキトサン粒子に染色性物質を吸着させ、次いで酸性溶液中で該キトサンを溶解し、この溶液に汚泥等を添加、攪拌することにより凝集沈殿させて脱水効率を向上させるものである。しかしこの方法においては、染色性物質を吸着させたキトサンを一度溶解し、それに汚泥を添加してキトサンの凝集性により再度凝集させるといった煩雑な操作が必要であり、吸着操作は連続的に行い得たとしても、その後の処理は効率が良いとはいえない欠点がある。
【0004】
また、特開平7−39754号公報には、ウレタンフォーム等の立体網目構造を持つ素材の網目構造内に、リン吸着力を持つ物質をキトサンなどの高分子ゲルによって固定化せしめたリン酸イオン吸着材が開示されている。しかしながら、この発明は、ウレタンフォーム等の立体網目構造の中でキトサンのゲルにリン吸着性物質を包括固定化して用いるもので、ゲル化させているために該網目構造の中では通水性が良いとは言えない欠点がある。又、特開平3−68446号公報には、キトサン繊維が染料吸着用として適する記載があるが、該繊維をそのまま排水処理に用いるには、使用上問題があり、また、その性能を効果的に発揮させることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、上記した欠点を解決し、染料等の着色物質に対して高い吸着性を有し、染料等を含む排水の処理を効率よく行うことが可能である、キトサン繊維と三次元編織物から構成された染料含有排水処理用繊維構造物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する手段】
本願発明は三次元編織物の基布と染料吸着性を具備した密度が0.04〜0.10g/cm3 であるキトサン繊維含有バットからなることを特徴とする染料含有排水処理用繊維構造物であり、染料含有排水処理用繊維構造物において、染料吸着性を具備したバットはキトサン繊維の含有量が75%以上であることを特徴とし、更に染料含有排水処理用繊維構造物は、三次元編織物の基布とキトサン繊維を含有する染料吸着性を具備したウエッブを、ニードリングによリ基布に絡合したバットとからなるものである。
ここでバットとは、染料含有排水処理用繊維構造物を構成する三次元編織物の基布に絡合された繊維状物を云い、ウエッブとは、ニードリング前の密度のより小さい繊維状物を云う。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の染料含有排水処理用繊維構造物1は、図1に示す如く三次元編織物の基布2と、染料吸着性を具備した密度が0.04〜0.10g/cm3であるキトサン繊維含有バット3からなるものである。
【0008】
基布2の例をあげると図2に示す編物がある。図2に示す編物は、経編地よりなり、平行する亀甲状のメッシュを形成する表面生地4と裏面生地5とを連結糸6で一体に連結してなるダブルラッセル編地である。上記構成により連結糸6で支えられる表面生地4と裏面生地5の間に適宜な厚さ(例えば7mm)の空隙7が形成される。連結糸6は上記空隙7を確保するため適宜な剛性を有する糸が用いられ、そのような糸として、例えば300デニールのポリプロピレンのモノフィラメントを挙げることができる。表面生地4と裏面生地5とを編成する糸はいずれも例えば200デニールのポリプロピレンのモノフィラメントを用いれば良い。また、空隙7の個所では空気、水は上下のいずれの方向にも流れることができる。本発明の三次元編物は、該編物内部の空隙7にウエッブがニードリングにより容易に絡合できバット3を形成できるものであれば良く、この図に示す編物に限定されるものではない。
【0009】
上記キトサン繊維含有ウエッブを基布2の一面に適宜枚数重ねニードルパンチし、基布2を反転し他面にも同様にキトサン繊維含有ウエッブを同様に重ねニードルパンチする。このニードルパンチにより基布2の表面生地4と裏面生地5との間の空隙7にウエッブが刺し込まれバット3が構成される。該バット3は空隙7に刺し込まれる際にバット3を構成する繊維が基布2の連結糸6との間の絡み付き或は表裏面生地4,5による押え込み等によりバット密度を特に高くすることなく安定して基布2内に保持される。
上記は基布2に編地を用いているが、織布でも経緯糸による組織の間に空間を多くとれるもの、例えば二重織組織のもの、蜂巣織の如き凹凸の多いもの等を用いることが出来る。
【0010】
本願発明で用いられる染料吸着能を有するウエッブとしては、キトサン繊維単独又はキトサン繊維とポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の合成繊維、綿、絹、麻等の天然繊維、レーヨン、ポリノジック等の一種又は二種以上の繊維を混繊したものが用いられる。
【0011】
前記キトサン繊維は、カニ、エビの甲殻類などから得られるキトサンを繊維状に再生成形したものであれば良く、その繊度、繊維長は特に限定されない。例えば、キトサンを酢酸、乳酸等の有機酸水溶液に溶解したキトサン酸塩水溶液を適当なサイズのノズルから塩基性水溶液の凝固再生浴に紡糸して得られるキトサン繊維(特公昭61−46565号公報)、更に、繊維状に成形した後に、二官能性薬剤等による架橋処理や、染料等の吸着量を向上させるため化学的な官能基を導入したもの(特開平3−68446号公報)でも良い。
【0012】
前記キトサンを含む繊維の均一なウエッブは、カーディングによって得ることができる。これらのウェッブは一層のウェッブを基布の片面にニードリングする他、複数枚のウェッブを基布の片面又は両面に積層しニードリングしても良い。しかしながら、目的とするキトサン繊維の配合割合は、バット全体の75%以上、好ましくは90%以上である。
【0013】
一般のニードルフエルトは織られた基布とバットで構成されているが、その基布は経糸・緯糸で構成され、すなわちx(経),y(緯)方向の糸のみで基布の厚み方向であるz方向の糸は存在しない。従って、ウエッブを使用態様に耐えるように基布に絡合させようとするとニードリングを強化する必要があり、その結果そのニードルフエルトの密度は高くなり理想とする範囲を外れてしまう。
【0014】
本願発明においては、基布に三次元編織物を利用することによりニードリングを弱くして、ウエッブ同士、ウエッブと基布の絡合を緩くしてバット密度を極端に低くしても基布がx,y,z方向の糸で一定の連続パターンを構成しているため三方向より均一に補強されており、バットの脱落を押さえることができる。使用態様により切断等によるバットの脱落が深刻な問題となる場合は、このような基布の構造は特に有効である。
【0015】
該三次元編織物は、使用態様によってz方向に剛性・強度を必要とする場合はz方向糸の材質、太さ等を適宜選択すれば良く、x,y方向糸についても同様である。本願発明繊維構造物がフィルターとしての役目も要求される場合は、水圧に耐える強力を有することが必要で、コンベアーのベルトの如き態様で使用するのであれば、摩耗や衝撃のような物理的な力に耐えるように糸の材質等の選定が必要である。耐えるとは繊維構造物が変形せず、特に絡合されたキトサン繊維がバットから脱落しないことである。
【0016】
本願発明で用いる三次元編織物の厚みは、3cm以下であることが好ましく、3cmを超える厚みであると、該編織物の内部への染料の拡散、吸着性を阻害する結果となり好ましくない。更に、z方向に沿った上方から三次元編織物の表面を見たときに、x方向、y方向の繊維に囲まれた空間部分の面積の全体に対する割合を示す開口率が、60%以上であることが好ましい。開口率が60%未満であるときは、三次元編織物の基布にバットを絡合させた繊維構造物全体の密度が高くなり、吸着面積が減少し染料が内部に拡散、吸着するのを阻害する結果となり好ましくない。
【0017】
該染料含有排水処理用繊維構造物のバットの密度を上げると吸着量は増すが、吸着速度は減少する。着色物質の吸着量を増やすには該バットの密度を高くする必要があるし、吸着速度を高めるには該バットの密度を低くする必要がある。排水中の着色物質の吸着除去機能を有効に高めるには、該バットの密度の範囲を0.04〜0.10g/cm3とするのが好ましく、より好ましくは、0.06〜0.08g/cm3である。
【0018】
上記染料吸着性機能の優れたバットを用いて排水中の染料等の着色物質に対する高い吸着性を十分に発揮させる特異な構造を有する繊維構造物は、上記ウエッブを上記三次元編織物の基布に、ニードリングにより、ウエッブ同士、及びウエッブと基布を相互に絡合させて、三次元編織物のx,y,z方向糸によって補強された繊維構造物を作成することができる。
【0019】
尚、本発明においては、基布にウエッブが物理的に絡合されていれば良く、絡合の手段としてニードリング方法の他に、例えば高圧水流で繊雑を絡合させるスパンレース法等を採用するようにしても良い。更に、使用態様により筒状の繊維構造物が必要であれば、三次元編織物の形状を筒状としてウエッブをニードリングすれば良く、ベルト状にすることも同様に可能である。平面状の使用であれば所定の寸法に容易に切断して使用できる。
【0020】
【実施例】
次に、実施例により、本発明を更に詳しく説明するが、本願発明はこの範囲に限定されるものではない。染料吸着率の測定は以下のようにして行った。
(1)染色排水モデル液の調整
70mgのスミフィクス・スープラ・ターキス・ブルーBGF(商品名、住友化学工業(株〉製、反応性染料)、700mgの無水ボウ硝、300mgの炭酸ソーダ、300mgのアデカノールTS−403A(商品名、旭電化工業(株)製)を1Lの水に溶解しこの溶液を80℃で1時間加熱し染料中の反応性基を失活させた。この液を冷却水で5倍に希釈し、1N−酢酸水溶液を使ってpH7.4に調整した。このときの液の電気伝導度は393μS/cmであった。
(2)染料吸着試験
100ml容のビーカーに、x方向,y方向の長さがそれぞれ3cmである試料片を針金に刺して吊し、モデル液50mlをいれた。マグネティツクスターラーを使い攪拌しながら、25℃で30分間吸着させた。
(3)染料吸着率の測定
自記分光光度計(ベックマン製 DU65)を使い、吸着試験前のモデル液の波長667mmにおける吸光度(A)を測定した。同様に吸着試験後の吸光度(B)を測定した。
染料吸着率は次式で求めた。
吸着率={(A−B)/A}×100[%]
【0021】
[実施例1]
脱アセチル化度90%、平均分子量100,000のキトサン17.5kgを3.5wt%の酢酸水溶液232.5kgに溶解した。該溶液を2.0wt%NaOH水溶液と3.5wt%の酢酸ナトリウムを含む混合溶液5,000kg中に0.09mmφの孔径で孔数1,000個のノズルより定量押出し、凝固再生させ、中和する迄充分水洗後乾燥し、76mmに切断し、単糸9デニールの再生キトサン短繊維を得た。該繊維10gに対して水が200mlとトリデカエチレングリコールジグリシジルエーテルが40gの割合となるように加えた溶液で60℃で2時間攪拌し反応させた。反応終了後水洗し、80℃で乾燥し、繊度9.00d、乾強度0.83g/d、乾伸度13.7%、湿強度0.60g/d、湿伸度16.2%、結節強度0.71g/d、繊維長76mmの染料吸着性キトサン繊維を得た。
【0022】
該キトサン繊維を使用し、カーデイングにより250g/m2 のウエッブを作成した。基布としてポリプロピレンのスパーンヤーンで、太さが24メートル番手の2本撚りで、糸打ち込み数は縦・横共24本/インチで構成された目付85g/m2 の平織り織物の表面に上記ウエッブを一層積層した。次いで、オルガン社製の32番手3.5インチのニードル針を用いてニードル針の深さ13mmとし、50万本/m2 のパンチング密度となるようにニードリングし、更に平織織物の裏面に上記ウェッブを一層重ねてニードリング後、裏・表面をそれぞれ空打ちして試料No.1の繊維構造物を得た。試料No.1と同じ基布の表・裏面に上記ウエッブを二層ずつ積層し、試料No.1と同じ方法で基布とウエッブを絡合させ、試料No.2の繊維構造物を得た。基布としてポリプロピレンのマルチフィラメントで、太さが1070デニールの2本撚りで、糸打ち込み数は縦・横各々48×20本/インチ、目付787g/m2の2/2ハス織織物を用い、試料No.1と同じ方法で試料No.3の繊維構造物を得、更にこの基布を用い、試料No.2と同じ方法で、試料No.4の繊維構造物を得た。
【0023】
更に、基布として糸素材がポリプロピレンのモノフィラメントで、x方向及びy方向の糸の繊度がそれぞれ200デニール、z方向糸の糸の繊度が300デニールであり、目付360g/m2 、厚さが7mmのダブルラッセル編(八田経編(株)製)の三次元編織物を基布として用いて、試料No.1と同じ方法で基布と2枚のウエッブを絡合させ試料No.5の繊維構造物を得、また、上記三次元編織物を基布とし、試料No.2と同じ方法で4枚のウエッブを絡合させて試料No.6の繊維構造物を得た。
【0024】
試料No.1〜試料No.6の仕上がり物性として、厚さ、面積、重量を測定し、単位面積当たりの重量(目付、g/m2 )及び密度(g/m3 )を算出し、各試料を用いて染料吸着率を測定してその結果を表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
表1から、試料No.1〜試料No.4は、三次元織物を用いていないため、染料吸着率が低く、本願発明の繊維構造物である試料No.5〜試料No.6は、優れた染料吸着性を示した。
【0027】
[実施例2]
実施例1のキトサン繊維とポリプロピレン繊維(大和紡(株)製、繊度2デニール、76mmカット)とを重量比率が100/0、90/10、75/25、50/50となるように均一に混繊し、カーデイングにより250g/m2のウエッブをそれぞれ作成した。実施例1の試料No.5と同じ方法により、基布にこれらのウエッブを絡合して試料No.7〜試料No.10の繊維構造物を得た。
試料No.7〜試料No.10を用いて仕上がり物性及び染料吸着率を測定し、その結果を表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】
表2から、試料No.10はキトサン繊維の配合割合が低いため、染料吸着率が低く、本願発明の繊維構造物である試料No.7〜試料No.9は優れた染料吸着性を示した。
【0030】
[実施例3]
実施例1のキトサン繊維を用いてカーデイングにより、目付が250g/m2 、500g/m2 、750g/m2 、1000g/m2 、1250g/m2 の5種類のウエッブを作成した。実施例1の試料No.5で用いた三次元編織物を基布とし、目付の異なる5種類のウエッブをそれぞれ基布に積層して、実施例1と基本的に同じニードリング方法で基布とバットを絡合させ、試料No.11〜試料No.15の繊維構造物を得た。試料No.11〜試料No.15を用いて仕上がり物性及び染料吸着率を測定し、その結果を表3に示した。
【0031】
【表3】
【0032】
表3から、試料No.14〜試料No.15はバット密度が高すぎるために染料吸着率が低く好ましくない。本願発明の繊維構造物である試料No.11〜試料No.13は優れた染料吸着性を示した。
【0033】
[実施例4]
実施例1のキトサン繊維を用いてカーディングにより、目付が250g/m2のウェッブを作成し、開口率が40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%の図2に示したと同様の構造を有する三次元編物を基布とし、実施例1の試料No.5と同じ方法で基布と2枚のウェッブを絡合させ、試料No.16〜試料No.22の繊維構造物を得た。試料No.16〜試料No.22を用いて仕上がり物性及び染料吸着率を測定し、その結果を表4に示した。
【0034】
【表4】
【0035】
表4から試料No.16〜試料No.17は基布の開口率が小さすぎるために染料吸着率が低く好ましくない。試料No.18〜試料No.21は優れた染料吸着性を示した。試料No.22は吸着率に優れているもののバットの脱落が激しかった。
【0036】
次いで開口率が70%で、厚みが0.3,0.7,1.5,3.0,4.0cmの上記と同様の三次元編織物を基布とし、実施例1の試料No.5と同じ方法で基布と2枚のウェッブを絡合させ、試料No.23〜試料No.27の繊維構造物を得た。試料No.23〜試料No.27を用いて仕上がり物性及び染料吸着率を測定し、その結果を表5に示した。
【0037】
【表5】
【0038】
表5から試料No.23は基布の厚みが小さく、試料No.27は基布の厚みが大きすぎ、染料吸着率が低く好ましくない。試料No.24〜試料No.26は優れた染料吸着性を示した。
【0039】
【発明の効果】
本発明の、染料含有排水処理用繊維構造物は三次元編織物の基布と染料吸着性を具備した密度が0.04〜0.10g/cm3であるキトサン繊維含有バットからなり、そのバットはキトサン繊維の含有量が75%以上であることを特徴とし、該三次元織物の基布と染料吸着性を具備したウエッブはニードリングにより相互に絡合されている。本発明のように基布に三次元編織物を利用することによりニードリングを弱くして、ウエッブ同士、ウエッブと基布の絡合を緩くしてバット密度が低く、0.04〜0.10g/cm2の範囲に押さえても基布がx,y,z方向の糸で一定の連続パターンで構成されているため三方向より均一に補強されており、バットの脱落を押さえ、キトサン繊維の有する染色性物質の吸着性能を充分に発揮せしめることができる。従って本発明による繊維構造物は排水中の着色物質の吸着除去材として充分な強度と優れた染料吸着能を有し、取扱いにも極めて便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づき構成された染料含有排水処理用繊維構造物の拡大断面図である。
【図2】本発明に使用した三次元編織物の一例を示す部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 染料含有排水処理用繊維構造物
2 基布
3 バット
4 表面生地
5 裏面生地
6 連結糸
7 空隙
Claims (2)
- ダブルラッセル編地の基布に、染料吸着性を具備した密度が0.04〜0.10g/cm3 であるキトサン繊維含有バットをニードリングしてなることを特徴とする染料含有排水処理用繊維構造物。
- 染料吸着性を具備したキトサン繊維含有バットのキトサン含有量が75%以上である請求項 1 に記載の染料含有排水処理用繊維構造物。
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