JP4125495B2 - インクジェットプリント装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にインクジェットプリンティングに関し、より詳細には、プリントヘッド基板の大きさを低減するよう構成されたインク滴発生器(ink drop generator)のアレーとインク供給スロットとを有する、薄膜インクジェットプリントヘッドに関する。さらに詳細には、片面と両面の細長いインク供給チャネルを混ぜ合わせたプリントヘッド基板を備えたインクジェットプリント装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリントの技術は、比較的よく開発されている。コンピュータのプリンタ、グラフィックスのプロッタ、およびファクシミリ等の市販品が、インクジェット技術と共に実施されて、プリント媒体を作成する。ヒューレット・パッカード社のインクジェット技術に対する寄与は、例えば、すべてその参照によって本明細書に組み込まれる、Hewlett−Packard Journal、Vol.36,No.5(May 1985)、Vol.39,No.5(October 1988)、Vol.43,No.4(August 1992)、Vol.43,No.6(December 1992)、およびVol.45,No.1(February 1994)における様々な論文において説明されている。
【0003】
一般的に、インクジェット画像は、インクジェットのプリントヘッドとして知られているインク滴発生装置が放出するインク滴をプリント媒体上に正確に配置することによって、形成される。通常、インクジェットのプリントヘッドは、プリント媒体表面の上方を横切る可動のプリントキャリッジ上に支持され、マイクロコンピュータ、またはその他の制御装置の命令に従って適切な時点でインク滴を噴出するように制御されており、インク滴を施すタイミングは、プリント中の画像の画素パターンに対応するようになっている。
【0004】
典型的なヒューレット・パッカード社のインクジェットのプリントヘッドは、インクバリア層に取り付けられたオリフィス板内に正確に形成したノズルのアレーを含む。インクバリア層は、インク発射ヒータ抵抗器および該抵抗器を作動させる装置を含むプリントヘッド基板に取付けられている。上記インクバリア層は、関連するインク発射抵抗器の上方に配置されたインクチャンバを含むインクチャネルを画定する。そして、オリフィス板内のノズルは、関連するインクチャンバと整列している。インクチャンバと、プリントヘッド基板とオリフィス板のインクチャンバに隣接する部分とによって、インク滴発生器領域が形成されている。
【0005】
プリントヘッド基板は通常、シリコン等の基板から成っており、基板の上には、薄膜インク発射抵抗器、該抵抗器を作動させる装置、および、プリントヘッドへの外部電気接続用に設けられた接合パッドへの相互接続も形成する、様々な薄膜層が形成されている。インクバリア層は通常ポリマー材料であり、このポリマー材料は、ドライフィルムとしてプリントヘッド基板に積層されており、光によって画定可能で(photodefinable)、紫外線によっても熱によっても硬化するように設計されている。スロット供給設計のインクジェットのプリントヘッドにおいては、インクは、1つまたはそれよりも多いインク槽から、基板内に形成された1つまたはそれよりも多いインク供給スロットを通って、様々なインクチャンバに供給される。
【0006】
オリフィス板、インクバリア層およびプリントヘッド基板の物理的配置の一例が、上述のHewlett−Packard Journal,February 1994の第44頁に示されている。インクジェットのプリントヘッドの更なる例については、共にその参照によって本明細書に組み込まれる、本願の出願人に譲渡されている米国特許番号第4,719,477号および5,317,346号に説明されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
薄膜インクジェットのプリントヘッドについて考慮すべき事柄は例えば、用いるインク滴発生器および/またはインク供給スロットが多くなるにつれて、基板の大きさおよび/または基板の脆弱性が増大してしまう、ということである。従って、コンパクトで、かつインク滴発生器を多数有する、改良したインクジェットのプリントヘッドが、必要とされている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
開示する本発明は、プリントヘッド基板の両縁に隣接する第1および第2のインク滴発生器のアレーと、第1および第2のインク滴発生器のアレーよりも中央寄りの第3および第4のインク滴発生器のアレーと、第1のインク滴発生器のアレーに隣接する第1のインク供給スロットであって、第1のインク滴発生器のアレーが第1のインク供給スロットからのみインクを受け取る第1のインク供給スロットと、第2のインク滴発生器のアレーに隣接する第2のインク供給スロットであって、第2のインク滴発生器のアレーが第2のインク供給スロットからのみインクを受け取る第2のインク供給スロットと、第3のインク滴発生器のアレーと第4のインク滴発生器のアレーとの間の第3のインク供給スロットであって、第3および第4のインク滴発生器のアレーが第3のインク供給スロットからインクを受け取る第3のインク供給スロットとを有する、インクジェットのプリントヘッドに向けられている。
【0009】
当業者であれば、以下の詳細な説明を図面と共に読めば、開示する本発明の利点および特徴を容易に理解されよう。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下の詳細な説明、および図面において、同じ要素は同じ参照番号で示す。
【0011】
図1および図2に、本発明を用いることができるインクジェットのプリントヘッドの概略斜視図を示す。各図は、正確な縮尺率で描いたものではない。このプリントヘッドは一般的に、(a)シリコン等の基板を備え、その上に様々な薄膜層を形成したプリントヘッド基板11と、(b)プリントヘッド基板11上に配置したインクバリア層12と、(c)インクバリア層12の上に薄層状に取り付けた、ノズル板(オリフィス板ともいう)13とを含む。
【0012】
プリントヘッド基板11は、従来の集積回路技術によって形成され、内部に薄膜ヒータ抵抗器56が形成されている。インクバリア層12は、ドライフィルムで形成される。このドライフィルムは、熱および圧力によってプリントヘッド基板11に積層され、光によって画定されて、内部にインクチャンバ19およびインクチャネル29が形成される。インクチャンバ19とインクチャネル29は、ヒータ抵抗器56が形成される抵抗器領域の上方に配置される。プリントヘッド基板11の両端には、外部電気接続と係合可能な金の接合パッド74が配置されており、接合パッド74は、インクバリア層12で覆われてはいない。説明的な例として。インクバリア層12の材料には、米国デラウェア州ウィルミントン市のイー・アイ・デュポン社から入手可能な「Parad」印のフォトポリマーのドライフィルム等の、アクリル樹脂をベースにしたフォトポリマーのドライフィルムが含まれる。同様のドライフィルムには、「Riston」印のドライフィルム等、他のデュポン製品や、他の化学メーカが製造するドライフィルムが含まれる。オリフィス板13は例えば、ポリマー材料からなり、レーザ切断(laser ablation)によって内部にオリフィスが形成された、平らな基板である。このようなレーザ切断によるオリフィスの形成は、例えば、その参照によって本明細書に組み込まれる、本願の出願人に譲渡されている米国特許番号第5,469,199号において開示されているとおりである。オリフィス板はまた、ニッケル等のめっき金属を含んでもよい。
【0013】
図3に示すように、インクバリア層12におけるインクチャンバ19は、より詳細には、それぞれのインク発射抵抗器56の上方に配置されており、それぞれのインクチャンバ19は、インクバリア層12に形成されたチャンバ開口部に接続する壁によって画定されている。インクチャネル29は、バリア層12に形成された開口部によって、それぞれのインクチャンバ19と一体的につながっている。図1、図2および図3は、例として、スロット供給のインクジェットのプリントヘッドを示す。このプリントヘッドにおいて、インクチャネル29は、プリントヘッド基板11内に形成されたインク供給スロット72に向かって開いている。
【0014】
ノズル板13は、それぞれのインクチャンバ19の上方に配置されたオリフィスまたはノズル21を備えている。それぞれのインク発射抵抗器56、関連するインクチャンバ19、および関連するオリフィス21が整列してインク滴発生器40を形成している。
【0015】
上記プリントヘッドは、インクバリア層12と、それとは別個のノズル板13とを有するものとして説明したが、本発明は、多数の露光工程で露光し現像した単一のフォトポリマー層を用いた一体的なインクバリア/ノズル構造を有する、プリントヘッドにおいても実施することができる、ということを理解されたい。
【0016】
インク滴発生器40は、基準軸Lに関して直角の方向に互いに間隔を置いて配置した4つの列状(columnar)のアレーすなわちグループ61、62、63、64として配置されている。それぞれのインク滴発生器グループのヒータ抵抗器56は、基準軸Lの方向に略整列しており、ノズル21、21′、21″は基準軸Lに沿って所定の中心間距離すなわちノズルピッチ(P1またはP2。本明細書において更に説明する。)を有する。2つのインク滴発生器グループ61、64がそれぞれ、プリントヘッド基板11の対向する両縁51、52に隣接して配置されており、2つのインク滴発生器グループ62、63が、外側寄りのグループであるインク滴発生器グループ61とインク滴発生器グループ64との間の、中央寄りに配置されている。説明的な例として、プリントヘッド基板11は長方形であり、その対向縁(対辺)51、52は、長手方向の縁であり、対向縁(対辺)53、54は、プリントヘッドの長さ寸法よりも短い幅方向の縁である。長手方向の縁51、52は、基準軸Lと平行であってもよい。使用にあたって、基準軸Lは、一般的に媒体前進軸と呼ばれるものと整列していてもよい。
【0017】
それぞれのインク滴発生器グループのインク滴発生器40は、略同一直線上にあるように示しているが、あるインク滴発生器グループのうちのいくつかのインク滴発生器40が、例えば発射遅延を補償するために、その列の中心線からわずかにずれていてもよい。
【0018】
それぞれのインク滴発生器40がヒータ抵抗器56を含む場合、ヒータ抵抗器56は、インク滴発生器40に対応するグループすなわちアレーになるよう配置される。便宜上、ヒータ抵抗器56のアレーすなわちグループを、同じ参照番号61、62、63、64で呼ぶものとする。
【0019】
外側寄りのグループ61のインク滴発生器40は、プリントヘッド基板11の長手方向の縁51に隣接しており、基準軸Lに沿った中心間距離(すなわちノズルピッチ)はP1である。長手方向の縁52に隣接する外側寄りのグループ64のインク滴発生器40もまた、中心間距離はP1である。中央寄りのグループ62のインク滴発生器40の、基準軸Lに沿った中心間距離P2は、中心間距離P1とは異なっており、中央寄りのグループ63のインク滴発生器40もまた、中心間距離はP2である。言い換えれば、外側寄りのグループ61、64のそれぞれのインク滴発生器40は、中央寄りのグループ62、63のそれぞれのインク滴発生器40と比較して、基準軸Lに沿ってそのグループ内で互いの間隔がより狭くなっている。
【0020】
説明的な例として、中心間距離P2は、中心間距離P1の2倍であり、中央寄りのグループ62のインク滴発生器40は、中央寄りのグループ63のインク滴発生器40に関して、基準軸Lに沿って互い違いに配置されており、中央寄りのグループ62、63のインク滴発生器の組み合わせ中心間距離PCが、中心間距離P1と略等しくなるようになっている。より一般的には、中央寄りのグループ62、63を組み合わせたものの基準軸Lに沿った複合中心間距離PCが、それぞれの外側寄りのグループ61、64の中心間距離すなわちノズル距離P1の整数倍になるように、中央寄りのグループ62、63のそれぞれのインク滴発生器40の中心間距離P2を選択することができる。
【0021】
インク滴発生器の上述の配置は、図1、図2および図3に示すようにスロット供給のみのプリントヘッドにおいて実施することも、図4に示すように縁供給およびスロット供給のプリントヘッドにおいて実施することもできる。すなわち、中央寄りのインク滴発生器グループ62、63は、同じインク供給スロット72からインクを受け取り、従って同じカラーのインク滴を作成する。一方、外側寄りのグループ61、64は、異なるスロット71、73または異なる外側の縁51、52のどちらからインクを受け取ってもよく、外側寄りのインク滴発生器グループ61、64がそれぞれ、異なるカラーまたは同じカラーのインク滴を作成できるようになっている。説明的な例として、プリントヘッドの製造時に、中央寄りのグループ62、63のインク滴発生器40の配置および/または整列が、外側寄りのグループ61、64のインク滴発生器40の配置および/または整列ほど正確ではないのであれば、グループ62、63のインク滴発生器40を、シアン・イエロー・マゼンタのカラーシステムにおけるイエローのように、眼の分解能においてドットサイズのしきい値が大きい色の滴を作成するように構成することができる。イエローのドットのドット配置エラーは目立ちにくいので、このようにして、ドット配置エラーが大きくなる傾向があるインク滴発生器によって、イエローのドットを作成する。
【0022】
図1、図2および図3のプリントヘッドのプリントヘッド基板11では、基準軸Lに関して直角な方向に互いに間隔を置いて、基準軸Lに対して整列して、インク供給スロット71、72、73が形成されている。インク供給スロット72は、インク滴発生器グループ62とインク滴発生器グループ63との間に配置されており、インクをこれらのインク滴発生器グループに供給する。インク供給スロット71、73はそれぞれ、インク滴発生器グループ61とインク滴発生器グループ64よりも中央寄りに配置されており、それぞれ、隣接するインク滴発生器グループ61、64のインク滴発生器40のみにインクを供給する。すなわち、インク供給スロット71は、外側寄りのインク滴発生器グループ61と中央寄りのインク滴発生器グループ62との間に配置されているが、プリントヘッド基板11の縁51に隣接する外側寄りのインク滴発生器グループ61のみと液通している。同様に、インク供給スロット73は、インク滴発生器グループ64とインク滴発生器グループ63との間に配置されているが、プリントヘッド基板11の縁52に隣接するインク滴発生器グループ64のみと液通している。言い換えれば、インク供給スロット72は両縁すなわち両面の供給インクスロットであり、外側寄りのインク供給スロット71、73はそれぞれ、片縁すなわち片面の供給インクスロットである。
【0023】
図1に示すように、プリントヘッド基板11は更に、横方向に最も外側のインク供給スロット71と中央寄りのインク滴発生器グループ62との間に配置された第1の回路領域81と、他方の横方向に最も外側のインク供給スロット73と中央寄りのインク滴発生器グループ63との間に配置された第2の回路領域82とを含む。第1の回路領域81は、中央寄りのインク滴発生器グループ62用の駆動回路(例えば、駆動トランジスタおよび/または相互接続ライン)に利用でき、第2の回路領域82は、中央寄りのインク滴発生器グループ63用の駆動回路に利用できる。
【0024】
次に図4を参照して、インク滴発生器40の上述のレイアウトを、縁供給およびスロット供給のプリントヘッドにおいて実施することができる。外側寄りのインク滴発生器グループ61、64内へと通じるインクチャネル19は、プリントヘッド基板11の長手方向の縁51、52に向かって開いている。縁供給のプリントヘッドの例は、その参照によって本明細書に組み込まれる、本願の出願人に譲渡されている米国特許番号第5,604,519号、第5,638,101号および第3,568,171号に開示されている。中央寄りのインク滴発生器グループ62、63は、両者の間に配置されたインク供給スロット72からインクを受け取る。
【0025】
開示したインクジェットのプリントヘッドのインク滴発生器のレイアウトと、インクジェットのプリントヘッドのインク供給スロットのレイアウトとによって、プリントヘッド基板の脆弱性が好ましく回避され、強固でコンパクトなプリントヘッド基板が提供される。それは、プリントヘッド基板の縁51、52とスロット71、73との間の構造、およびスロット71、72、73の間の構造があるからである。
図5を特に参照して、プリントヘッド基板11のレイアウトは更に、プリントヘッドをプリントカートリッジ本体90の岬領域(haedland area)91(図6)に取り付けるのに最適のインタフェース領域83を、プリントヘッド基板11の下側に備えている。インタフェース領域83は、より詳細には、プリントヘッドをプリントカートリッジ本体90の岬領域91に取り付けるのに利用する接着剤と接触できる、プリントヘッド基板11の下側の領域である。インタフェース領域(インターフェースパターンともいう)83は、より詳細には、互いに近接する細長い閉ループを備える。これらの閉ループはそれぞれ、プリントヘッド基板11の下面上のスロット71、72、73の開口部を取り囲んでいる。
図6に示すように、プリントカートリッジ90の岬領域91は、より詳細には、インクスロット93を取り囲み、プリントヘッド基板11の下側のインタフェースパターン83に整合しており、プリントヘッド基板11の下側に接着剤によって取り付けられる、フランジ95を含む。例えば、岬領域91のフランジ95上に接着剤のビードが形成され、次に、インタフェースパターン83が岬91のフランジ95と整列した状態で、プリントヘッドを岬91上に押しつける。このようにして、カートリッジ本体90のインクスロット、接着剤およびプリントヘッドのインク供給スロットが、プリントカートリッジ本体90内の槽からインクジェットのプリントヘッドのインクチャネルにインクを運ぶそれぞれの管路を、効果的に形成する。
【0026】
図7に、上述のプリントヘッドを用いることができるインクジェットプリント装置20の一例の概略斜視図を示す。インクジェットプリント装置20は、シャシ122を含む。このシャシ122は、通常成形のプラスチック材料でできた、ハウジングすなわち封入容器124によって取り囲まれている。シャシ122は、例えばシートメタルで形成されており、垂直パネル122aを含む。プリント前のプリント媒体を保管しておく送りトレイ128を含むプリント媒体取り扱いシステム126によって、プリント媒体のシートがプリントゾーン125を通って個別に送られる。プリント媒体は、紙、カード用紙、透明シート、マイラー等、いかなるタイプのプリント可能なシート材料であってもよいが、便宜上、図示の実施形態においては、プリント媒体として紙を用いるものとして説明する。ステッパモータによって駆動される駆動ローラ129を含む、従来技術のモータで駆動する一連のローラを用いて、プリント媒体を送りトレイ128からプリントゾーン125内に動かしてもよい。プリント後、駆動ローラ129はプリントしたシートを一対の格納式出力乾燥ウイング部材130上に送る。ウイング部材130は、プリント後のシートを受け取るように伸ばした状態で図示してある。ウイング部材130は、新しくプリントしたシートを、出力トレイ132において乾燥させる前にプリントしたシートの上方で、短時間保持する。ウイング部材130はその後、曲線状の矢印133で示すように枢転して両側に格納され、その新しくプリントしたシートを出力トレイ132内に落とす。プリント媒体取り扱いシステム126は、摺動長さ調節アーム134および封筒送りスロット135等、レターサイズ、リーガルサイズ、A4サイズ、封筒等を含む異なるサイズのプリント媒体に対応する、一連の調節機構を含んでもよい。
【0027】
図7のプリント装置は更に、マイクロプロセッサとして概略的に示す、シャシの垂直パネル122aの後ろ側に支持されたプリント回路基板139上に配置された、プリンタ制御装置136を含む。プリンタ制御装置136は、パーソナルコンピュータ等のホスト装置(図示せず)から命令を受け取って、プリンタの動作を制御する。制御するプリンタの動作は、プリントゾーン125を通るプリント媒体の前進、プリントキャリッジ140の動き、およびインク滴発生器40への信号の印加等である。
【0028】
プリントキャリッジの摺動ロッド138は、長手方向の軸がキャリッジ走査軸に平行であり、シャシ122に支持されていて、プリントキャリッジ140をサイジング可能に(sizeably)支持し、往復運動するように横断して動く、すなわちキャリッジ走査軸に沿って走査する、ようにする。プリントキャリッジ140は、第1および第2の取り外し可能なインクジェットのプリントヘッドのカートリッジ150、152(それぞれ、「ペン」、「プリントカートリッジ」、または「カートリッジ」と呼ぶことがある)を支持する。プリントカートリッジ150、152はそれぞれ、略下向きのノズルを有するプリントヘッド154、156を含む。ノズルは、インクを略下向きに、プリント媒体のうちのプリントゾーン125内にある部分の上に噴出する。プリントカートリッジ150、152は、より詳細には、クランプレバー、ラッチ部材、またはふた170、172を含む、ラッチ機構によって、プリントキャリッジ140内にクランプされている。
【0029】
適切なプリントキャリッジの説明的な例は、その参照によって本明細書に組み込まれる、本願の出願人に譲渡されている、代理人整理番号第10941036号である1996年11月26日出願の米国特許出願番号第08/757,009号のHarmon等において、開示されている。
【0030】
参考のために、プリント媒体は、媒体軸に沿ってプリントゾーン125を通って前進する。この媒体軸は、下方にあってカートリッジ150、152のノズルが横切るプリント媒体の部分の接触線に平行である。図7に示すように、媒体軸とキャリッジ軸とが同一平面上に配置されている場合には、両者は互いに垂直である。
【0031】
プリントキャリッジ140の後ろの非回転機構は、例えばシャシ122の垂直パネル122aと一体的に形成されている水平方向に配置された非枢転バー185とかみ合って、プリントキャリッジ140が摺動ロッド138を中心にして前方へ枢転しないようにしている。
【0032】
説明的な例として、プリントカートリッジ150はモノクロのプリントカートリッジであり、プリントカートリッジ152は、本明細書の教示に従ったプリントヘッドを用いる、3色のプリントカートリッジである。
【0033】
プリントキャリッジ140は、従来技術の方法で駆動することができる無端ベルト158によって、摺動ロッド138に沿って駆動される。直線状のエンコーダの細長片159を利用して、例えば従来技術に従って、キャリッジ走査軸に沿ったプリントキャリッジ140の位置を検出する。
【0034】
本発明の具体的な実施形態を上で説明し例示したが、当業者であれば、特許請求の範囲で規定する本発明の範囲および精神から逸脱することなく、様々な変形および変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 正確な縮尺率で描いたものではない、本発明を用いるインクジェットのプリントヘッドのレイアウトの概略平面図である。
【図2】 図1のインクジェットのプリントヘッドの、一部を破断して示す概略斜視拡大図である。
【図3】 正確な縮尺率で描いたものではない、図1のインクジェットのプリントヘッドの概略部分平面拡大図である。
【図4】 正確な縮尺率で描いたものではない、本発明を用いる他のインクジェットのプリントヘッドの概略部分平面拡大図である。
【図5】 正確な縮尺率で描いたものではない、接着剤の接触領域を示す、図1のインクジェットのプリントヘッドのプリントヘッド基板の概略底面図である。
【図6】 正確な縮尺率で描いたものではない、図1または図3のインクジェットのプリントヘッドを取り付けることができる岬領域を含む、プリントカートリッジの概略斜視図である。
【図7】 正確な縮尺率で描いたものではない、本発明のプリントヘッドを用いたプリン
タの一部を破断して示す概略斜視図である。
【符号の説明】
11 薄膜基礎構造(プリントヘッド基板)
51 縁(第1の長手方向の側縁)
52 縁(第2の長手方向の側縁)
61 外側寄りのインク滴発生器グループ(第1のグループのインク滴発生器)
62 中央寄りのインク滴発生器グループ(第3のグループのインク滴発生器)
63 中央寄りのインク滴発生器グループ(第4のグループのインク滴発生器)
64 外側寄りのインク滴発生器グループ(第2のグループのインク滴発生器)
71 第1のインク供給スロット
72 第3のインク供給スロット
73 第2のインク供給スロット
81 第1の回路領域
82 第2の回路領域
Claims (6)
- 複数の薄膜層で形成され、長手方向に延びる第1の側面51および該第1の側面と反対側に位置し、長手方向に延びる第2の側面52を備えたプリントヘッド基板11と、
該プリントヘッド基板11内に形成され、長手方向に延びる第1の縁および該第1の縁と反対側に位置し、長手方向に延びる第2の縁を備えた第1のインク供給スロット71と、
前記プリントヘッド基板11内に形成され、長手方向に延びる第1の縁および該第1の縁と反対側に位置し、長手方向に延びる第2の縁を備えた第2のインク供給スロット73と、
前記プリントヘッド基板11内に形成され、第1のインク供給スロット71と第2のインク供給スロット73との間に位置し、長手方向に延びる第1の縁および該第1の縁と反対側に位置し、長手方向に延びる第2の縁を備えた第3のインク供給スロット72と、
第1のインク供給スロット71の第1の縁に隣接して配置され、第1のインク供給スロット71からインクを受け取るようになっており、第1のインク供給スロット71の第2の縁に隣接して配置されない、第1のグループのインク滴発生器61と、
第2のインク供給スロット73の第1の縁に隣接して配置され、第2のインク供給スロ
ット73からインクを受け取るようになっており、第2のインク供給スロット73の第2の縁に隣接して配置されない、第2のグループのインク滴発生器64と、
前記プリントヘッド基板11内に形成され、第3のインク供給スロット72の第1の縁に隣接して配置された第3のグループのインク滴発生器62と、
前記プリントヘッド基板11内に形成され、第3のインク供給スロット72の第2の縁に隣接して配置された第4のグループのインク滴発生器63とを備え、
前記第1のインク供給スロット71と、前記第2のインク供給スロット73と、前記第3のインク供給スロット72とは、シアン・イエロー・マゼンタのいずれかのカラーインクをそれぞれ異なって供給し、
第1のグループのインク滴発生器61および第2のグループのインク滴発生器64のそれぞれのノズル21は、長手方向の基準軸Lに沿って第1の所定の中心間距離(P1)に形成され、第3のグループのインク滴発生器62および第4のグループのインク滴発生器63のそれぞれのノズル21′、21″は、長手方向の基準軸Lに沿って、前記第1の所定の中心間距離(P1)よりも大きい第2の所定の中心間距離(P2)に形成され、
第3のグループのインク滴発生器62および第4のグループのインク滴発生器63のそれぞれのノズル21′、21″は、基準軸Lに直角な方向に沿って、第1のグループのインク滴発生器61の 1 つのインク滴発生器のノズル21および第2のグループのインク滴発生器64の1つのインク滴発生器のノズル21に略整列し、第3のグループのインク滴発生器62のノズル21′は、基準軸Lに直角な方向に沿って第4のグループのインク滴発生器63のノズル21″のいずれにも整列しないように形成され、
ノズル21′とノズル21″との基準軸Lに沿う複合中心間距離(PC)がノズル21の中心間距離(P1)と略等しく形成されてなるインクジェットプリント装置。 - 第1のグループのインク滴発生器61は、プリントヘッド基板11の長手方向に延びる第1の側面51と前記第1のインク供給スロット71との間に配置され、第2のグループのインク滴発生器64は、プリントヘッド基板11の長手方向に延びる第2の側面52と第2のインク供給スロット73との間に配置されている、請求項1に記載のインクジェットプリント装置。
- 第3のインク供給スロット72は、第1のインク供給スロット71と第2のインク供給スロット73との間に配置され、
第3のグループのインク滴発生器62は、第3のインク供給スロット72と第1のインク供給スロット71との間に配置され、
第4のグループのインク滴発生器63は、第3のインク供給スロット72と第2のインク供給スロット73との間に配置されている、請求項2に記載のインクジェットプリント装置。 - プリントヘッド基板11内に形成され、第1のインク供給スロット71と第3のグループのインク滴発生器62との間に配置された第1の回路領域81と、
前記プリントヘッド基板11内に形成され、第2のインク供給スロット73と第4のグループのインク滴発生器63との間に配置された第2の回路領域82とを備えている、請求項3に記載のインクジェットプリント装置。 - 第1のグループのインク滴発生器61は、プリントヘッド基板11の長手方向に延びる第1の側面51に隣接し、第2のグループのインク滴発生器64は、プリントヘッド基板11の長手方向に延びる第2の側面52に隣接して配置されている、請求項2ないし4のいずれか1項に記載のインクジェットプリント装置。
- 前記プリントヘッド基板11と、インク滴発生器がその上にインク滴を放出する媒体とが、相対運動するようにする装置を更に備えてなる、請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載のインクジェットプリント装置。
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