JP4125377B2 - 横方向に膨張可能なタンポン及び該タンポンの形成方法 - Google Patents

横方向に膨張可能なタンポン及び該タンポンの形成方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、使用中に、人体流体の漏れを減少させる、横方向に膨張可能なタンポンに関する。本発明は、またタンポンを形成するための方法にも関する。より詳細には、本発明は、使用時に横方向に膨張可能で、ほぼM字形状を有する生理用タンポンに関する。
本発明の背景
女性衛生上使用される2つの基本的な種類の生理用タンポンがある。第1のタイプは、使用者の指で直接女性の膣部に挿入されるように設計されている指式のタンポンである。第2のタイプのものは、アプリケータを使用して挿入されるように設計されている。双方のタイプともが、ゆるく組み合わさった吸収性材料ストリップをゆるく折り曲げたり、巻くことによって、ソフトワインドといわれる細長い形状に作られている。ソフトワインドは、カバーを有していてもいなくてもよい。次いで、ソフトワインドは、半径方向又は2軸方向に圧縮されてプレジェットになる。双方のタイプのタンポンにおいて、引き出しストリングが、圧縮前か、後に吸収体に取り付けられ、生理排泄物、または血液のような所定量の人体流体を吸収した後、使用者の膣からタンポンを簡単に取除くようになっている。
指式及びアプリケータ式の多くのタンポンでは人体流体漏れを防げないことがわかった。流体の漏れは、数多くの要因による。1要因は、タンポンが膣の入口領域に適切に適合しないことである。第2の要因は、女性の膣に最初に挿入されたとき短時間の間に、タンポンと接触する人体流体を吸収するのに十分なほど開く、すなわち半径方向に膨張できない程度に、タンポンが圧縮されていることである。第3の要因は、タンポンが膣管を通る流体の流れを遮るのに適切な形状ではないことである。第4の要因は、膣のひだ及び重なり部分の全てがタンポンと接触するわけではないことである。第5の要因は、タンポンに接触する人体流体を完全に吸収し、分布できるのに十分な量の吸収性材料を、タンポンが挿入端部に含んでいないことである。
タンポンが女性の膣部に挿入された後に人体流体の漏れを防ぐために、タンポンの挿入端部に、より多くの量の吸収性材料を与えるようなほぼM字形状の輪郭を有する生理用タンポンが発明された。タンポンを形成する方法も開示する。
本発明の概要
概して、本発明は、使用時において横方向に膨張可能で、特に女性の生理期間中に、女性の膣部からの人体流体の漏れを極めて減少させるタンポンに関する。タンポンは、タンポンと液体透過性カバーとを含む。このカバーは、少なくとも部分的に吸収体を取り囲み、これらは、第1端部と第2端部とを有する細長いソフトワインドを形成している。ソフトワインド自体が間隔を空けた3つの場所で折り曲げられ、M字状の輪郭を形成する。このM字形状の輪郭が圧縮されて、挿入端部と後端部を有する細長いプレジェットとなり、挿入端部は、後端部よりも大きな量の吸収体を含み、折り曲げることにより作られた窪みを有する。
この窪みによって、タンポンが女性の膣部に挿入されたとき、すぐにプレジェットが側部方向に膨張しやすくなる。タンポンは、さらにタンポンを女性の膣部から取除ける引出しストリングを含む。
タンポンを形成するための方法では、別個になった吸収体部材を吸収性ストリップから切断する段階を含む。各吸収性部材は、外周を有する細長い吸収体を形成する形状である。液体透過性カバーが、細長い吸収体の外周に固定され、ソフトワインドを形成するようになっている。ソフトワインドは、第1端部と第2端部とを有する。次いでソフトワインド自体が折り畳まれて、第1及び第2の端部が相互に隣接して整列し、ソフトワインドは圧縮されてプレジェットになり、引出しストリングがこれに固定されて、タンポンを形成する。もしくは、引き出しストリングを、ソフトワインドを圧縮させる前にソフトワインドに取り付けることができる。引き出しストリングは、女性の膣部からタンポンを取り出しやすくしている。
本発明の概略的目的は、使用中に横方向に膨張可能なタンポンを形成して、液体流体の漏れを減少させることである、本発明のより詳細な目的は、使用中に、横方向に膨張可能で、人体流体の漏れを相当量防ぐことのできる、ほぼM字形状の生理用タンポンを形成することである。
本発明の別の目的は、横方向に膨張可能なタンポンを形成することである。
本発明の別の目的は、膣部の体腔形状に近い形状に対し非対称に膨張することによって人体流体のバイパス漏れを減少できるタンポンを提供することである。
本発明の他の目的は、挿入の際に女性の膣部に膨張するタンポンを提供することである。
更に、本発明の目的は、挿入端部と後端部とを有し、人体流体の漏れを防ぐように、挿入端部が後端部よりもより多くの量の吸収性材料を含むようにになっているタンポンを形成することである。
更に、本発明の別の目的は、横方向に膨張可能であり、この膨張が、膣を取り巻く人体の組織と筋肉の通常の動きによって開始される。
さらに、本発明の目的は、女性の膣部の非円形の断面に一致するように膨張可能なタンポンを形成することである。
本発明の目的と利点が以下の記載と図面の詳細な記載を見れば、本分野の当業者であれば明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、個々のセグメントに切断できる吸収性材料の細長いリボンの斜視図である。
図2は、巻かれて、円筒形の形状になった別個の吸収性セグメントの斜視図である。
図3は、巻かれて、細長い円筒形の形状になった別個の吸収性セグメントの斜視図である。
図4は、カバー材料の長方形シート上に配置された細長い円筒形状の吸収体の斜視図である。
図5は、カバー材料で巻かれてソフトワインドを形成した吸収体の斜視図である。
図6は、ほぼM字形状を形成するように折り畳まれたソフトワインドの側面図である。
図7は、圧縮されてプレジェットを形成された後の図6に図示されたソフトワインドの側面図である。
図8は、貫通して形成された孔を表すプレジェットの側面図及び孔を通って延び、プレジェットに固定された引き出しストリングとの側面図である。
図9は、内部チューブと外側チューブとを有する2片の円弧形状タンポンアプリケータの側面図である。
図10は、タンポンを女性の膣部に挿入する前に外側チューブの曲線に対するタンポンの向きを表すために90度に回転され、部分的に破断された、図9に図示したタンポンアプリケータの断面図である。
図11は、内側チューブと外側チューブを有する2片のタンポンアプリケータの側面図である。
図12は、女性の膣部に挿入される前に外側チューブに保持されたタンポンを表す図11に図したタンポンアプリケータの断面図である。
図13は、頚部と骨盤入口の平面での女性人体の骨盤領域の一部を表す前面図であり、タンポンを膣部に入れた直後のタンポンアプリケータの位置を表す。
図14は、膣部に配置された直後で、タンポンアプリケータが引き出された後の横方向に膨張したタンポンの状態を表す図13に類似した図である。
図15は、横方向に膨張可能なタンポンがどのように膣部領域の断面領域に広がるかを表す図14の線15-15に沿った女性の膣部の垂直、横方向の断面図である。
図16は、女性の膣部から取除かれた横方向に膨張可能なタンポンの構造を表す側面図である。
図17は、横方向に膨張可能なタンポンを形成する方法のフローチャートである。
図18は、横方向に膨張可能なタンポンを形成する他の方法のフローチャートである。
好ましい実施例の詳細な記載
図1を参照すると、複数の個々の部材12に切断できる細長い吸収性リボン10が図示されている。各個々の部材12は、長さL、幅W、厚さTを有する長方形の形態である。長さLは、幅Wよりも大きいことが好ましい。
吸収性リボン10は、シート又はリボンに組み立てられる吸収性繊維から形成できる。あるいは、吸収性繊維は、所望であればほぼ円筒形構造に組み立てられ形成される。吸収性リボン10は、綿及びレーヨンのようなセルロース繊維から形成できる。吸収性繊維は、綿100パーセント、またはレーヨン100パーセントあるいは綿及びレーヨン繊維の混合物にできる。試されて、有効に機能した幾つかの混合物は、約15パーセント綿に対し約85パーセントのレーヨン、約70パーセントの綿に対し、約30パーセントのレーヨン、約60パーセントの綿に対し約40パーセントのレーヨン、約25パーセントの綿に対し約75パーセントのレーヨン、約6パーセントトの綿に対し約94パーセントのレーヨンを含む。繊維の特定の混合物は、好みにより変えることができる。ポリエステルまたは別の合成繊維を、吸収体10の弾性特徴を加えるように、混合物に加えることも可能である。
綿繊維が使用される場合、綿繊維は、約5mmから約20mmのステープル長さを有していなければならない。綿繊維は、一般的に約150から約280ミクロンの繊維大きさを有していなければならない。綿繊維は所望であれば脱色されてもよい。脱色は、綿繊維の外観をより白くする。
レーヨン繊維が存在する場合、レーヨン繊維は、約20mmから約35mmのステープル長さを有していなければならない。レーヨン繊維は、約2から約6デニールを有していなければならない。デニールは、線形材料において単位長さあたりの重量測定値である。デニールは、N.C.28232、チャーロット、P.O.ボックス32414所在のホエスト・セラネセ・コーポレーションから入手可能な’繊維及び紡織技術辞典’に定義されている。
すなわち、デニールとは、450メートルのヤーンに対し標準50ミリグラムに基いたヤーンの細さの単位である。これは、数字的に、9000メートルの材料のグラム重量に等しい。デニールは、より小さい数か細い大きさを表し、より大きい数が粗い大きさを表す比例的なナンバーリングシステムである。
レーヨン繊維は、円形の2分裂式、3分裂式断面形状を有しており、いくつかの横断面構造が本分野の当業者に知られている。2分裂式構造は犬の骨形状のように見える断面形状を有しており、3分裂式構造はY形状のような断面形状を有する。レーヨン繊維も所望であれば脱色できる。
吸収性シートまたはリボンから形成されるとき、吸収体10は綿及びレーヨン繊維から構成される。このような吸収性シートを形成するための2つの方法は、カーディング及び乾式堆積として知られている。最終的に形成されるタンポンに望まれる所望の吸収率によって、吸収体の基本重量が変わる。米国政府の食料医薬品局(FDA)ではジュニア、レギュラー、スーパ及びスーパプラスサイズのタンポンに関し標準となる吸収体を設定した。4つのサイズのFDA標準に適合するために、吸収性シート10は、それぞれ約100グラム/平方メートル(gsm)、120gsm、170gsmおよび230gsmの基本重量を有する。一般的に、カーディング工程は約40から約60mm、好ましくは約50mmの幅Wを有する吸収性リボン10を作り出すように制御されている。吸収体の基本重量又は長さは異なる大きさのタンポンを形成するように調整できる。
吸収性リボン10の長さLを、約100から200mmの範囲内で変えることができる。レギュラーサイズのタンポンに関し、約140mmから約150mmの長さLであれば十分である。
図1において、機械方向である中心長手軸線X-Xを有する個々の吸収性部材12が図示されている。中央長手方向軸線X-Xが吸収性リボン10をタンポンに形成することを述べるために、以下のいくつかの特徴における基準線として使用される。
図2及び3を参照すると、図3に中央の軸線Y-Yに沿って巻かれたり、折り曲げられて全体的に細長い吸収体14を形成するようになっている個々の吸収性部材12が図示されている。細長い吸収体14が円筒形状、長方形状、卵型形状、四角形形状等を有することができる。好ましくは、吸収体14は円形の断面積を有する円筒形の形状である。断面積は、約10から20mmの直径Dを有している。直径Dが約12から15mmであるのが好ましい。細長い吸収体14の実際の径Dは、ジュニア、レギュラー、スーパ又はスーパプラスのどのサイズのタンポンを作るのに使用されるかによって、変わる。細長い吸収体14の長さは最初の個々の部材12の長さにほぼ等しい。
図4と5を参照すると、細長い吸収体14が液体透過性カバー16の上に位置決めすなわち配置されている。カバー16は、第1の主要綿18を有しており、図示するように長方形のシートとして形成できる。カバー16は、細長い吸収体14の長さLに等しいか、大きい長さL1を有し、巻かれた吸収体14の外周よりも大きい幅W1を有するカバー16の幅W1をこのような大きさにすることによって、カバー16は、吸収体14の外面を完全にラップでき、20でそれ自体を重ね合わせることができる(図5参照)のが好ましい。
液体透過性カバー16は、有孔性基材を有する織り布又は不織材料から形成されている。織材料は、レーヨン、綿、ポリオレフィン又は他の合成ヤーンから形成できる紡織布を含んでいる。合成ヤーンは、ステープル又は連続したフィラメントのいずれかである。カバー16は、0.6オンス/平方ヤードのポリプロピレンスパンボンドである。不織材料は、スパンボンド、結合されカーディングされたウェブ及び水流交絡式ウェブを含むことができる。スパンボンド及び結合されカーディングされたウェブは、ニーナ・ウィスコン州54956,401ノースレークストリート所在のキンバリークラーク・コーポレーションにより販売されている。カバー16で使用できるほかの不織材料は、バインダーによりともに保持されている100パーセントポリエステル繊維から形成されている。この材料は、粒子結合カーディングウェブ(PBCW)である。PBCWは、ソースカロライナ州29609、グリーンヴィル、304アルカディア・ドライブ所在のHDKインダストリーズから商業的に入手可能である。カバー16は、2次元的または3次元的のいずれかの厚さを有する孔のあいた熱可塑性フィルムから形成できる。有孔熱可塑性フィルムは,イタリヤ、ピストイア、51031アグリアナ所在のテラシニ及びデラウェア州19799、P.O.Box582のアプライド・エクスツルージョン・テクノロジーによるパンテックスSri、パンテックスSud Srlを含むいくつかの製造元から入手できる。液体透過性材料16は水溶液で処理でき、摩擦抵抗力を減少させて、タンポンの湿潤性と、女性の膣部への挿入及び引き出しの容易さを高めるようになっている。カバー16は、吸収性リボン10で巻かれる前か、カバー16が細長い吸収体14の外面の周りに配置された後の何れかのときに処理される。
使用できる異なる種類の水溶液は、本分野の当業者に知られている。1つの特定の種類の水溶液は、1994年9月23日に出願された’低摩擦抵抗を呈するタンポン’、米国特許出願番号第08/311,692号に教唆されている、この特許出願は、キンバリークラーク社に譲渡されており、この特許出願の明細書の記載を本明細書の一部として組み入れる。
図5を参照すると、吸収性リボン10と液体透過性カバー16は巻かれて、ソフトワインド22として、ほぼ円筒形形状になる。ソフトワインド22は、中央の長手方向軸線X-Xを有する、細長い部材である。ソフトワインド22は.所望であれば、円筒形形状とは別の形状を有していてもよい。ソフトワインド22は第1の端部24及び第2の端部26を有する。端部24および26は相互に間隔が開いている。ソフトワインド22は、約10インチ(約254mm)までの長さL2を有することができる。
ソフトワインド22は、約2インチから約8インチ(約50mmから約203mm)の長さL2を有しており、約6インチ(約152mm)の長さを有するのが最も好ましい。ソフトワインド22が円形断面構造を有している場合、約015インチ(約13mm)から約2インチ(約50mm)の範囲の径D2、好ましくは、約1インチ(約25.4mm)の径D2を有する。ソフトワインド22の特定の径D2は、ジュニア、レギュラー、スーパ又はスーパプラスサイズのように、形成されるタンポンの種類により決定される。ソフトワインド22は実質的に圧縮されず、圧縮が望まれる場合でも、あまり圧縮されない。
図6を参照すると、ソフトワインド22は、第1及び第2の端部24、26が相互に、隣接して、整列され、端部24と26の間に配置された3つの折り目28、30、32を含むようにそれ自体が折り畳まれたり、折り曲げられる。3つの折り部分28、30、32はソフトワインドをほぼM字形状48に形成し、第1及び第2の端部24,26はそれぞれM字形状48のベースを形成することになる。このM字形状48において、ソフトワインド22は、28において折り畳まれ第1部分32を形成し、30で折り畳まれ第2部分36と第3の部分38を形成する。第1、第2及び第3の部分は、それぞれ同一の長さを有する。例えば、ソフトワインド22が約6インチの長さ(約150mm)の長さを有する場合には、第1、第2及び第3部分34,36,38のそれぞれは約2インチ(約50mm)の長さを有することになる。あるいは、第1及び第3の部分34,38のそれぞれがほぼ同一の長さを有し、第2の部分36は、他の2つの部分34,38のそれぞれよりも小さくてもよいし、大きくてもよい。例えば、ソフトワインド22が約6インチ’約150mm)の長さを有している場合、第1及び第3の部分34,38のそれぞれは約1.5インチ(約37mm)の長さを有し、第2部分36が約3インチ(約75mm)の長さを有することができる。
ソフトワインド22は、垂直方向のY-Y軸線に沿って分割される。第3の折り部分32は、ソフトワインド22にほぼM字形状の輪郭を与え、第1ローブ42と第2ローブ44との間で等距離離れた窪み40を作る。第1及び第2のローブ42,44はそれぞれ折り目28と30とにより形成される。窪み40は、Y-Y軸線に沿って整列した底面すなわち溝を有する。窪み40の深さは、寸法L3を有するが、M形状輪郭48は、全長L4を有する。長さL4は、ローブ42,44の一方の先端と、第1及び第2の端部24,26により形成されたベースに沿って引かれた線との間で、Y-Y軸線に沿って測定されるM字形状輪郭48の垂直方向の寸法である。窪み40の長さL3は、長さL4の約5から約80パーセントであり、好ましくは、少なくとも長さL4の約10パーセントであり、最も好ましくは、長さL4の約15から約50パーセントである。窪み40を、M字形状48の全長L3の全長の約5から約80パーセントになる深さL3に形成することによって、女性の膣体腔の幅に及びタンポン62を形成できるということがわかった。
図7を参照すると、M字形状48を、密度約0.1グラム/平方センチメートル(g/cc)から約0.5g/ccにまで圧縮することによって形成されたプレジェット50が図示されている。M字形状48は、圧縮されて、密度約0.15g/ccから約0.35g/cc、密度約0.25g/ccになるのが最も好ましい。M字形状48は、約15から60秒の間約200°Fから約300°Fに加熱される。熱硬化は、約240°Fで発生し、時間の長さは約45秒である。プレジェット50は、挿入端部52とこれに対向する後端部54とを有する。挿入端部52は、後端部54よりもより多くの吸収性材料10を含んでいる。なぜならば、折り曲げ構造28、30及び32は挿入端部52で発生するからである。しかし、プレジェット50がほぼ円筒形状に圧縮されると、ほぼ一定の外周を有し、挿入端部52の径は、後端部54の径にほぼ等しい。プレジェット50の挿入端部52において存在する窪み40は、折り目として視覚的に現れる。
なぜならば、プレジェット50が圧縮されると、第1及び第2のローブ42,44が相互に接触するようになるからである。
図8を参照すると、圧縮されたプレジェット50は、鋭利な器具により穿孔され、孔56形成される。孔56は、プレジェット50の後端部54内に形成されなければならず、第1及び第2の端部24,26それぞれに近接していなければならない。孔56は、吸収性リボン10とカバー16の双方を通って延びている。孔56が窪み40に垂直に整列できるように、プレジェットがキャリヤすなわち器具に向けられた状態で、鋭利な針、すなわち錐により孔56が形成される。配向の重要性を簡単に記載する。
引き出しストリング58は、孔56を通っており、プレジェット50への安定した取り付けを形成するように、それ自体をループ状にする。引き出しストリング58の自由端部が締められてノット60になり、引き出しストリング58がプレジエツト50から離れないようにする。引き出しストリング58は、相互に接触するように、プレジェット50の第1端部及び第2端部24,26を保持するようになっていることに留意しなければならない。引き出しストリング58は、第1及び第2の端部24,26が相当な程度に、プレジェット50の挿入端部52で可能な限り小さい程度に外方向に広がることを防ぐ。引き出しストリング58がプレジェット50に取りつけられ、固定されると、タンポン62が形成される。
引き出しストリング58は、様々な種類のスレッド又はリボンから構成できる。100パーセント綿から作られたスレッド又はリボンが良好に機能する。引き出しストリング58は、約2インチから約8インチ(約50.8mmから約203.2mm)から、好ましくは、約4インチから約6インチ(約102mmから約152.4mm)、最も好ましくは、約5インチ(約127mm)からプレジェット50の後端部54を超えて延びる長さを有していなければならない。引出しストリング58は、切断され、プレジェット50に固定される前にワックスのような抗吸い上げ剤で処理してもよい。抗吸い上げ剤を使用することは、生理排泄物、または血液のような人体流体が引出しストリング58に沿って吸い上げられ、女性の下着の内面に接触することを防ぐようになっている。使用者が自分の膣部からタンポンを取除こうとするとき、乾燥した清潔な引出しストリング58が好まれる。図8を参照すると、タンポン62の挿入端部52が、後端部54の少なくとも1.25倍の吸収性材料を含んでいる。好ましくは、挿入端部52は、後端部54の少なくとも2倍の吸収性材料10を含んでいるのが好ましい。挿入端部52において、吸収性材料の量がより多いことは、挿入端部52が後端部54よりもかなり大きい面積を締めるように、使用時に非対称に膨張することになる。後端部54は、引出しストリング58の取り付けによって、後端部54が広がりすぎないようにすることが重要である。このことは、後端部54が、タンポン62を女性の膣部から取除く際に先端部となるために、重要である。このために、後端部54が、タンポン62の引出しが使用者にとってより心地よいものであるように膨張できる量を制限することが有効である。
M字形状48によって挿入端部が52が厚さよりも幅寸法がより大きく広がることになる。この場合、幅が第1ローブ42と第2ローブ44の間の距離として図示されているが、厚さ寸法は垂直軸線Y-Yに垂直な紙になる。これの理由は女性の膣部の断面積が円形ではなく、弛緩状態においてより長方形に近いことである。女性の膣部の幾何形状に関する情報として、図13から15を以下に参照して記載する。
図9,10を参照すると、タンポンアプリケータ64がタンポンアプリケータ64が円弧形状又は曲線形状を有するものとして図示されている。タンポンアプリケータ64は、外側チューブ66と内側チューブ68とを含む。チューブ66と68は中空であり、それぞれが同一又は異なる材料から形成できる。材料は、紙、ペーパボード、カードボード、プラスチック、熱可塑性フィルム、これらの組み合わせ、または他の種類の適当な材料を含むことができる。外側チューブ66と内側チューブ68が同一の材料から形成されているの好ましい。最も一般的な材料は、紙、ペーパボード、カーボード及びプラスチックである。紙、またはペーパボードが使用される場合には、単一の層、または2つか、それ以上の層として存在できる。2つか、それ以上の層が使用される場合には、接着剤か、グルーで結合され、積層構造を形成する。外側チューブ66の外面がワックス又は不溶性ポリマーでコーティングされ、耐水性にする。
適当なプラスチック材料は、低密度のポリエチレン、及びポリプロピレンのようなポリオレフィンを含んでいる。外側チューブ66は、通常の膣圧力で崩壊しないのに十分な強度と剛性を有していなければならない。外側チューブ66を、長手方向のシーム又は渦巻き状に巻かれた円筒形状に形成できる。外側チューブ66約10から約20mmの比較的小さな径を有する。外側チューブ66の特定の径は、中に保持されるタンポンの大きさによる。例えば、ジュニア、またはレギュラーサイズのタンポンでは、スーパ又はスーパプラスタンポンに比較すると要求される径はより小さいものである、内側チューブ68は、径において外側チューブ66よりもわずかに小さく、外側綿66の内径内で引き込み式に摺動するように設計されている。内側チューブ68が、外側チューブ66と同一の材料から形成されているのが好ましい。曲線状タンポンアプリケータ64が、キンバリークラーク社に譲渡された米国特許番号5,158,535号の教唆に従って構成されていることに留意しなければならない。本発明は、この特許明細書を引例とし、本発明の明細書の一部とする。
タンポンアプリケータ64は、外側チューブ66の一端部に形成された挿入先端70も含んでおり、複数のソフトで可撓性ペタル72を含んでいる。ペタル72はドーム形状のノーズを形成するように構成できる。ペタル72は、狭いスロット74により分割されている。スロット74は、各パネル72を半径方向、外側に曲げることができ、拡大開口部を形成し、これを通ってタンポン62が内部チューブ68によって前方向に押されると、出ることができる。ペタル72の数は、偶数でも奇数でもよいが、好ましくは、3,5,7のような奇数が好ましい。奇数のペタル72を使用することにより、タンポン62が出された後で、外側チューブ66が壊れないようにできる。タンポンアプリケータ64が5つのペタル72を含むのが最も好ましい。外側チューブ66が崩壊することを防ぐことによって、タンポンアプリケータ64が使用者の膣部に挿入されたり、取り出されるときに膣部の組織が危険にならないことを確実にする。最適な性能に関し、ペタル72の全ては、ほぼ同一の形状と寸法を有していなければならない。ペタル72のそれぞれは、丸くなった端部を有する細長いほぼ切頭形状であり、それぞれが約1インチの1/16(約111mm)の長さを有する。アプリケータ64は、外側チューブ66の対向する端部に形成された指把持部76を含む。指把持部76は、使用者がタンポンアプリケータ64を持ったときに使用者の指から滑らない1つか、それ以上の隆起部78を含むことができる。指把持部76が、ポール他に発行された米国特許第5,588,535号に図示されたような平坦な面を含むこともできる。平坦面は、アプリケータ64が女性の膣部への向きを容易にできるように、タンポンアプリケータ64の曲線半径に対し垂直に整列されている。
タンポン62は、窪み40が円弧形状の中心線A-Aを形成する半径と平行に整列されるように、円弧形状のタンポンアプリケータ64に向いていることに留意しなければならない。タンポン62が正確に使用者の膣に向いていることを確実にするために、このことは重要である。
図11及び12を参照すると、中空外側チューブ82と中空内部チューブ84とから構成される直線状のタンポンアプリケータ80が図示されている。外側チューブ82は、タンポン62を収納するように設計されており、内側チューブ84は外側チューブ82の内側周囲内に引き込むように摺動可能であり、タンポン62を外側チューブから出るようにする。外側チューブ82は、上に形成された複数のペタル88を含む挿入先端86を有する。ペタル88は、狭いスロット89により分離されている。ペタル88とスロット89は、図9と10に上述に記載したように、ペタル72とスロット74として同一の機能を行う。直線状タンポンアプリケータ80が外側チューブ82の対向する端部上に一体的に形成されたフランジの形態で指把持部90も含む。直線状タンポンアプリケータ80は女性膣部に対し配向できる曲線を含んでいないために、使用者が膣部に対しアプリケータ80を正確に配向できる助けとなるようにある種のインジケータ92を含んでいなければならない。インジケータ92は、外側チューブ82の外面上に印刷、エンボス加工、接着された形成される矢印、長手方向の線、又は他の種類の印とできる。例えば、図11において、インジケータ92は、挿入端部86に隣接して配置された細長い矢印として図示されている。タンポン62は、窪み40がインジケータ92と平行に整列するようにアプリケータ80に挿入され、配向されなければならない。
タンポン62が外側チューブ82内に収納されると、指把持部リング90から離れる後端部94を有することに留意しなければならない。内側チューブ84が、タンポン62を外側チューブから出すために該外側チューブ82の中に押されると、内側チューブ84の後端部94が指把持部リング90に近づく。
図13から15を参照すると、タンポン62を女性の膣部の中に挿入することと配置することが記載されている。図13において、タンポン62を収納する直線状タンポンアプリケータ80が、親指と中指の間に使用者により保持される。親指と中指が、指把持部フランジ90のちょうど前で外側チューブ82と接触し、人差し指が内側チューブ84の後端部94上にある。挿入先端86が膣部のほぼ下端部にくるまで、外側チューブ82が入口を通って挿入される。タンポンアプリケータが挿入されると、インジケータ92が女性のへそに面し、ほぼ平行になるように整列されなければならない。
挿入先端86が膣部の下端部に隣接するように配置されると、使用者は内側チューブ84を外側チューブ82に人差し指で押し出す。これにより、ペタル88が急速に外方向に膨張し、タンポン62が膣部体腔に出ることができる。
図14,15を参照すると、膣部体腔内でのタンポン62の向きが図示されている。図14において、タンポン62が膣部の開口部を締めるように横方向に膨張した状態で図示されている。図15において、幅W2と厚さT2を有するタンポン62が図示されている。幅W2が厚さT2よりも大きい。
膣部体腔の独特の形状のために、膣からの流体の漏れを防ぐように挿入された後、図14に図示するように開位置まで横方向に広がる。膣部体腔を占めるように広がるタンポン62の能力は、現象の数に起因し、そのひとつがタンポン62内で密度が高く詰められた繊維の自然の弾性である。第2の要因は、吸収体10に非圧縮M字形状輪郭48に自然に戻ろうとする傾向を与える折り目28,30,32である。第3の現象は、吸収体10に沿って折られたカバー16が窪み40の領域において隣接して整列されることである。カバー16は、それ自体に結合したり接合されないので、プレジェット50をほぼ円筒形形状に維持する力が取除かれると、プレジェット10を広げて離すという自然な傾向を有する。言い換えれば、プレジェット50が外側チュー82から出されると、吸収体10とカバー16が、M字形状の輪郭48に自由に外方向に広がる。タンポン62の第2の部分36の膨張によって、ブリッジを子宮頚部のすぐ下側に膣部体腔を横切って形成できる。このブリッジ効果により、ローブ42,44が側部外方向に動くことができ、膣部の内壁に接触できる。この作用が、膣部の体腔を主にブロックし、人体流体の漏れが膣から流れ出ないようにしている。このことが発生している間、プレジェット50の後端部54がともに存在し、幅と厚さ方向に、相当小さい程度に広がる。このことは、タンポンを膨張構造与えることになり、図13に図示するように膣部の輪郭に最も近づくことになる。
表1と2は、本発明に従って形成されたタンポンを試験する模擬的な使用の結果と、いくつかの商業的に入手できるタンポンを表す。表1は、本発明に従って形成されたタンポンの方が、商業的に入手できるタンポンよりも幅が広い寸法にまで広がることを示している。表2は、本発明に従って作られたタンポンが先に使用した寸法に対するパーセンテージ上昇として計算されるように、より大きい幅の増大を表している。
簡潔に言えば、模擬使用の試験が以下のように導かれた。各タンポンの初期の最高幅(表1における乾燥寸法として定義される)を測定後、F.D.A.に使用したものに類似した油圧チャンバ内に含まれた可撓性のあるチューブ内に配置された。圧力が0.26PSIに上昇され、10ミリリットルの0.9パーセントの塩水がタンポンの先端に加えられた。漏れの開始後1分で、タンポンがチャンバから取り出されて、最も広い寸法を求めるために測定された(表1における湿潤寸法とする)。試験が、各種の5つのタンポンを用いて反復された。表2に図示されたパーセンテージ割合の上昇が以下のように計算された。
(湿潤幅−乾燥幅)/乾燥幅×100=幅のパーセント増加
膨張状態において、第2の部分36がわずかに水平ではない。この構造は、第2の部分が入口に対し、垂直方向に整列していないことを意味する。窪み40の溝46は、ローブ42及び44と水平に同一平面である地点まで高くならない。このことは、タンポン62を膣部体腔から容易に引き出せるようにするために重要である。
図16を参照すると、タンポン62を膣部体腔から取除く準備ができたときのタンポン62の概略的形状が図示されている。概略的M字形状輪郭48が、依然として存在することがわかる。後端部54が下方に動かされて、入口領域に入り、膣から取除かれると、入口領域が広がることになる。タンポン62を引き出し続けると、第3の折り目32のためにローブ42,44がともに近接する。ローブ24,44が入口領域を出るとき、入口領域の内壁によってローブ42,44共に圧縮される。この特定のM字形状輪郭48のためにタンポン62を簡単に、かつ心地よく引き出すことができる。
Figure 0004125377
Figure 0004125377
方法
生理用タンポン62を製造するための方法は、図1−12の構造を参照し、図17および18に図示したフローチャートを参照して説明する。この方法は、個々の吸収性部材12を吸収体ストリップ10から切断する段階を含む。吸収性材料12は、中央の長手方向の中心軸線X−Xを有する。吸収性部材12は、外周15を有する細長い吸収体14を形成するように形作られる。吸収性材料12は、中心横方向軸線Y−Yに沿って巻くか、その側部で、吸収性部材12を折り曲げるかもしくは、吸収性部材12を折ったり、巻くことを組み合せることによって細長い吸収体14を作るように形成される。カバー16を細長い吸収体14の外周15に固定して、ソフトワインド22を形成する。カバー16を細長い吸収体14に固定する1つの特定の例は、細長い吸収体14を液体透過性カバー16に配置し、吸収体14とカバー16をともに巻いてソフトワインド22を形成する。この詳細な例の説明が図4に示されている。ソフトワインド22が第1の端部24と第2の端部26を有する。2つの端部24、26のそれぞれは、ソフトワインド22が折り曲げられた状態にあるとき、ソフトワインド22の長さL2に等しい距離だけ離れている。次いで、第1及び第2の端部24,26がそれぞれ相互に隣接して整列されるように、ソフトワインド22が折り曲げられる。ソフトワインド22が2つの折り目28、30を含むように、好ましくは3つの折り目28、30、32を含むように折り畳まれていなければならない。ソフトワインド22を少なくとも折り目28,30において折り曲げることによって、第1部分34、第2部分36及び第3部分38が形成される。第1、第2及び第3部分34,36,38は、それぞれ同一の長さである。もしくは、第1部分34と第3部分38との間を橋渡しする第2の部分36は、第1の部分34の長さよりも短く、第3の部分38よりも短い。第1及び第3の部分がそれぞれ、ソフトワインド22を形作ることによって形成されるプレジェット50の全長を確立する。第1及び第3の部分の双方を同一の長さにすることが有効である。ソフトワインドが少なくとも2回折り曲げられると、第1及び第2の端部24、26のそれぞれが相互に隣接して配置されて、単一平面内で接触し、終了するようになっている。言換えれば、第1及び第2端部24,26のそれぞれの外面が相互に同じ高さである。ソフトワインド22を少なくとも2回折り曲げることによって、好ましくは3回折り曲げることによってソフトワインド22はほぼM字形状の輪郭48を獲得する。3つの折り目28,30,32が存在するときに、このM字形状の輪郭48が発生する。
図6を参照すると、第1部分34が第3部分38の長さにほぼ等しく、膨張状態の位置で、第2の部分36は第1部分の長さにほぼ等しい。約6インチの長さを有するソフトワインド22で開始すると、2つの場所28、30において、ソフトワインド22を折り曲げることが有効である。2つの折り目28、30が第1端部第2端部24,26の間に配置されており、第2端部36が少なくとも約2インチの長さを有するようになっている。ソフトワインド22が6インチよりも大きい状態で開始すると、第2の部分36を少なくとも約2インチの長さに作り、第1及び第3の部分34、38を、これよりもわずかに長くすることが更に有効である。
上述するように、第1及び第2の端部24,26の間に配置された、ソフトワインド22を3つの場所28,30,32でそれぞれ折り曲げることによって、ほぼM字形状の輪郭48が簡単に得られる。M字形状輪郭48において、窪み40が長さ、すなわち深さL3を有する窪み40が形成される。長さL3は、ローブ42,44の先端を通過する水平線から、窪み40の底面と接線として通る水平線形成するまで測定される垂直距離である。この長さL3は、M字形状輪郭48の長さL4の約5から約80パーセントである。
この方法は、さらにM字形状に折り曲げられ、挿入端部52と後端部54とを有するプレジェット50に折り畳まれたソフトワインド22を圧縮する段階を含む。挿入端部52が、後端部54よりも吸収体を多く含むことに留意する。このことは、付加的な吸収材料が挿入端部52に存在するようにソフトワインド22を折り曲げるために発生する。プレジェット50が形成された後で、引出しストリング58がプレジェット50に固定され、タンポン62を形成する。引出しストリング58をプレジェット50に固定するために、孔56が後端部54の場所に近接するプレジェット50を通って形成される。後端部54が、第1及び第2に端部24,26をそれぞれ整列させることによって形成される。次いで、引出しストリング58が孔56を通り、ノット60が一般的に、引出しストリング58の自由端部に形成され、プレジェット50に永久的に取り付けられることになる。引出しストリング58は、タンポン62が意図する目的を果たした後に、女性の膣部からタンポン62の取り出しを容易なものにしている。すなわち、タンポン62が生理流体、血液及び女性の膣から通常排出される流体を吸収した後である。
別の方法がフローチャート図18に図示されている。別の方法において、ほぼM字形状の輪郭48が形成されると、引出しストリング58が第1及び第2の場所近くで、ソフトワインド22に固定される。引出しストリング58がM字形状の輪郭48に固定されると、圧縮されてタンポン62になる。第1の方法に対するこの方法の利点は、ソフトワインド22を通り、圧縮プレジェット50を通る穴を形成するのがより簡単なことである。
引出しストリング58が孔56を通った後で、固定取り付けがソフトワインド又はプレジェット50に対し行われるように、ループ上にされることに留意しなければならない。プレジェット50の後端部45に固定されて取り付けられた引出しストリング58の存在は、極めて重要な機能を果たす。すなわち、引出しストリング58は、プレジェット50の後端部54が使用中に挿入端部52と同一程度に広がらないようにする。このことは重要である。なぜならば、後端部54が広がる量を規制することによって、タンポン62を使用者の身体から心地よく簡単に取除くことができるからである。タンポン62を心地よく取り出すことは、いずれのタイプのタンポンにとっても要求される基準である。
タンポン62のM字形状の輪郭48は、挿入端部52が後端部54よりも吸収性材料を含むことができるようにする。挿入端部52における付加的な吸収性材料は、流体の流れを遮断したり、タンポン62を通る人体流体の早すぎる漏れを防ぐのに有効である。M字形状の輪郭48はまた、使用中における女性の膣部の全横方向の開口部を占めるように開く能力を有し、このために、人体流体がタンポン62を通って漏れることを防ぐことができる。
本発明をいくつかの特定の実施例に関し記載してきたが、本分野の当業者であれば、上述の記載を鑑みて多くの変更例、修正例が明白になることが理解できるであろう。従って、本発明は、請求の範囲の精神と範囲内にあるこのような修正例及び変更例を考慮するものである。

Claims (18)

  1. タンポンであって、
    a)吸収体と、
    b)該吸収体を少なくとも部分的に囲む液体透過性カバーと、
    を備え、
    前記吸収体と前記カバーとが第1端部及び第2端部を有する細長いソフトワインドを形成し、該ソフトワインドが3個の離間した場所で折られてM字形状の輪郭を形成し、前記ソフトワインドが、ほぼ一様な直径の円筒形形状のプレジェットに圧縮されて、挿入端部と後端部とを有し、かつ、前記挿入端部が前記後端部よりも多量の吸収体を含む状態にされており、前記M字形状の輪郭によって、女性膣部に挿入されると直ぐに、側部方向に厚みよりも大きい幅にまで広がることができ、
    c)前記タンポンを女性の膣部から取り出すための引出し手段が、前記吸収体に固定され、
    d)前記第1端部を前記第2端部に固定して前記プレジェットの前記後端部が広がるのを拘束する手段が設けられた
    ことを特徴とするタンポン。
  2. 前記第1及び第2の端部が前記後端部を形成することを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  3. 前記細長いソフトワインドはほぼ円筒形状を有することを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  4. 前記プレジェットは、前記挿入端部が前記後端部よりも大きくなるように使用中に非対称に広がることを特徴とする請求項に記載のタンポン。
  5. 前記引出し手段は、前記プレジェットの前記後端部に固定された引出しストリングであり、前記引出しストリングにより前記第1及び第2端部を互いに固定することによって前記拘束手段が形成されることを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  6. 前記挿入端部は、前記後端部における前記吸収体の量の少なくとも1.25倍の量の吸収体を含むことを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  7. 前記挿入端部は、前記後端部における前記吸収体の量の少なくとも2倍の量の吸収体を含むことを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  8. タンポンであって、
    a)ほぼ円筒形の横断面構造を有する吸収体と、
    b)該吸収体を外周方向に囲み第1及び第2端部を有する細長いソフトワインドを形成する液体透過性カバーと、
    を備え、
    前記ソフトワインドは、3個の離間した場所で折られてM字形状の輪郭を形成し、圧縮されて、挿入端部と後端部とを有するほぼ一様な直径の円筒形形状のプレジェットにされることにより、前記挿入端部が前記後端部よりも多量の吸収体を含む状態にされており、該プレジェットの中には前記挿入端部から内部に向けて延びる窪みが形成されており、前記M字形状の輪郭によって、女性膣部に挿入されると直ぐに、側部方向に厚みよりも大きい幅にまで広がることができ、
    c)前記タンポンを女性の膣部から取り出すための引出し手段が、前記プレジェットの前記後端部において前記第1及び第2端部に取り付けられて、前記後端部が広がらないように拘束する、
    ことを特徴とするタンポン。
  9. 前記カバーが前記吸収体に結合されていることを特徴とする請求項に記載のタンポン。
  10. 前記カバーは、それ自体が重なり合うことにより結合されていることを特徴とする請求項に記載のタンポン。
  11. 前記窪みは、前記プレジェットの長さの5から40パーセントに等しい深さを有することを特徴とする請求項に記載のタンポン。
  12. 前記窪みは、前記プレジェットの長さの15から40パーセントに等しい深さを有することを特徴とする請求項に記載のタンポン。
  13. タンポンであって、
    a)ほぼ円筒形の横断面構造を有する吸収体と、
    b)該吸収体を外周方向に取り囲み第1及び第2端部を有する細長いソフトワインドを形成する液体透過性カバーと、
    を備え、
    前記ソフトワインドは、3個の離間した場所で折られてM字形状の輪郭を形成し、挿入端部と後端部とを有するほぼ一様な直径の円筒形形状プレジェットに圧縮されて、前記挿入端部が前記後端部よりも多量の吸収体を含む状態にされており、さらに、該プレジェットには、女性膣部に挿入されると直ちに側部方向に広がることのできる窪みが、前記挿入端部から内部方向に延びるように形成されており、前記M字形状の輪郭によって、女性膣部に挿入されると直ぐに、側部方向に厚みよりも大きい幅にまで広がることができ、
    c)前記タンポンを女性の膣部から取り出すための引出し手段が、前記プレジェットの前記後端部に取り付けられて、前記ソフトワインドの前記第1及び第2端部を互いに固定し、前記後端部が広がらないように拘束する、
    ことを特徴とするタンポン。
  14. 前記ソフトワインドは、0.1から0.5g/ccの密度に圧縮されることを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  15. 前記ソフトワインドは、0.25g/ccの密度に圧縮されることを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  16. 前記窪みは、前記プレジェットの前記長さの5から40パーセントに等しい深さを有することを特徴とする請求項1に記載のタンポン。
  17. タンポンを製造するための方法であって、
    a)個々の吸収性部材を吸収性ストリップから切断し、
    b)外周を有する細長い吸収体を形成するように前記吸収性部材を形作り、
    c)前記細長い吸収体の前記外周に液体透過性カバーを固定して、第1端部と第2端部とを有するソフトワインドを形成し、
    d)前記第1及び第2端部が相互に隣接するように整列され、女性膣部に挿入されると直ぐに、側部方向に厚みよりも大きい幅にまで広がることができるように、これら端部の間に前記ソフトワインドが3つの折り目を含むように該ソフトワインドをM字状に折り曲げ、
    e)前記ソフトワインドを圧縮してほぼ一様な直径のプレジェットにし、
    f)前記タンポンを女性膣部から容易に取除けるようにするための引出しストリングを前記プレジェットの前記第1端部及び前記第2端部に固定して、該引出しストリングにより前記プレジェットの前記後端部が広がるのを拘束するように構成されたタンポンを形成する、
    段階からなる方法。
  18. タンポンを形成する方法であって、
    a)中心長手方向軸線と中心横方向軸線とを有する個々の吸収性部材を吸収性ストリップから切断し、
    b)前記吸収性部材を前記中央の横方向軸線に沿って巻いて細長い吸収体を形成し、
    c)該細長い吸収体を液体透過性カバー上に配置して、前記吸収体と前記カバーを共に巻いて第1端部及び第2端部を有するソフトワインドを形成し、
    d)前記第1及び第2の端部が相互に隣接して整列し、女性膣部に挿入されると直ぐに、側部方向に厚みよりも大きい幅にまで広がることができるように前記ソフトワインドがこれらの間に3つの折れ部分を含んで、ほぼM字形状の輪郭と窪みを持つように前記ソフトワインドを折り曲げ、
    e)前記ソフトワインドを圧縮して、挿入端部と後端部とを有し、前記挿入端部が前記後端部よりも吸収体を多く含むようにされたほぼ一様な直径のプレジェットに形成し、
    f)前記タンポンを女性膣部から容易に取除けるようにするための引出しストリングを前記プレジェットの前記後端部において前記第1及び第2端部に固定することによって、前記ソフトワインドの前記第1及び第2端部を互いに固定して前記後端が広がるのを拘束されるように構成されたタンポンを形成し、
    g)円弧形状の外側チューブ内に前記タンポンを配置し、前記窪みが前記外側チューブの円弧状に湾曲した中心軸に平行に整列するようにする、
    段階からなる方法。
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