JP4123584B2 - 写真焼付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像源たるネガフィルム又は多数の画素により形成された画像を表示している画像表示手段から光を印画紙に照射して、該画像を印画紙に焼き付けるようになっている写真焼付装置に関するものであって、とくにネガフィルム又は画像表示手段と印画紙との間の光路に配置された光反射手段の反射特性を変化させることにより、画素ずらしを行って高画質のプリント写真を得ることができ、あるいは画像源を切り替えることができるようになっている写真焼付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多数の画素により形成された画像を表示しているデジタル式の画像表示手段、例えばLCD(液晶ディスプレイ)からの光を印画紙に照射(露光)し、該画像を印画紙に焼き付けるようにした写真焼付装置は従来より知られている。そして、かかる画像表示手段においては、各画素が空白部(無画素部)を隔てて2次元配列されているので、該画像表示手段の画像を単純に印画紙に焼き付けたのでは、空白部に対応する部分には画素の投影像は形成されず、ネガフィルムの画像を印画紙に焼き付ける場合などに比べて、プリント写真の画質が悪くなるといった問題がある。すなわち、印画紙上の、画素に対応する部分には該画素の投影像(以下、これを「画素投影像」という)が焼き付けられるが、空白部に対応する部分には画素投影像は焼き付けられず、単なる無画像部となる。
【0003】
そこで、かかる写真焼付装置においては、画素ずらしを行うことにより、画質の向上を図るといった対応がなされることが多い。ここで、画素ずらしとは、画像表示手段の画像を印画紙に焼き付けた後、画像表示手段と印画紙との相対的な位置関係を微少量(例えば、半画素分、すなわち図8(a)中の1画素長Aの半分)ずれさせた上で、さらに画像表示手段の画像を印画紙に焼き付けて無画像部に画素投影像を形成し、印画紙上での画素投影像の密度を高めてプリント写真の画質の向上を図るといった写真焼付手法である。なお、かかる画素ずらしは、普通、複数回行われ、例えば、基準状態から、まず右側への画素ずらしを行い、続いて前側への画素ずらしを行い、さらに左側への画素ずらしを行い、この後画像表示手段と印画紙との相対的な位置関係を基準状態に復帰させるといった手順で行われる。
【0004】
そして、かかる従来の写真焼付装置では、画像表示手段と印画紙との相対的な位置関係は、一般に、印画紙を前後左右に移動させることにより、あるいは画像表示手段を前後左右に移動させることにより変化させるようにしている。
具体的には、例えば図7(a)に示すように、ランプ101(光源)から放射された光102が画像表示手段103を通過した後、焼付レンズ104とBGRフィルタ105とを透過して、可動ステージ106(XYステージ)の上に配置された印画紙107に照射される。そして、可動ステージ106(印画紙107)が、X1、X2、Y1、Y2方向(前後左右)に平面的に移動し、これにより画像表示手段103と印画紙107との間の相対的な位置関係が変化させられる。
【0005】
あるいは、図7(b)に示すように、画像表示手段103が可動ステージ108(XYステージ)上に配置され、可動ステージ108(画像表示手段103)をX1、X2、Y1、Y2方向(前後左右)に平面的に移動させることにより、画像表示手段103と印画紙107との間の相対的な位置関係が変化させられる。
【0006】
かくして、画素ずらしを行わない場合は、図8(a)に示すように、印画紙107上において各画素投影像110の間に無画像部111が形成され、印画紙107上での画素投影像密度が低くなり、画質が悪くなる。
他方、例えば図8(b)に示すように、右方向、前方向、左方向の順に3回の画素ずらしを行う場合、無画像部111には、右方向への画素ずらしにより第2画素投影像112が形成され、前方向への画素ずらしにより第3画素投影像113が形成され、左方向への画素ずらしにより第4画素投影像114が形成される。これにより、無画像部111が実質的に消滅し、画素投影像密度が4倍に増加して画質の高いプリント写真が得られる。この後、画像表示手段103と印画紙107との間の相対的な位置関係が基準状態(1回目の画素ずらしを行う前の状態)に戻される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば図7(a)に示すような、可動ステージ106で印画紙107をX1、X2、Y1、Y2方向に移動させることにより画素ずらしを行うようにした写真焼付装置では、シート状の印画紙には問題なく対処することができるものの、ロール状(帯状)の印画紙に対処することは極めて困難であるといった問題がある。すなわち、ロール状の印画紙を左右(印画紙搬送方向と垂直な方向)に移動させることは極めて困難である。
また、例えば図7(b)に示すような、可動ステージ108で画像表示手段103をX1、X2、Y1、Y2方向に移動させることにより画素ずらしを行うようにした写真焼付装置では、画像表示手段103に振動が加わり、該振動が画像表示手段103に悪影響を与えるおそれがあるといった問題がある。
【0008】
ところで、プリント写真は、LCD等のデジタル式の画像表示手段の画像だけではなく、ネガフィルム等の画像を印画紙に焼き付けることによっても作成される。このため、一般に写真焼付装置は、画像表示手段とネガフィルムの両方の画像源に対してプリント写真を作成することができるようになっている。そして、かかる従来の写真焼付装置においては、画像源の切り替え、すなわち画像表示手段の露光とネガフィルムの露光の切り替えを行うために、専用の切り替え手段が設けられている。
【0009】
具体的には、例えば図9(a)に示すように、かかるタイプの従来の写真焼付装置120では、デジタル式のLCD(画像表示手段)を露光するためのLCDユニット121と、ネガフィルムを露光するためのオートネガマスク122とを設け、図9(b)、(c)に示すように、LCDユニット121とオートネガマスク122とを取り替えることにより、画像源を切り替えるようにしている。このため、画素ずらし手段に加えて、画像源切替手段を別途設ける必要があり、該写真焼付装置120の構成部品(部品点数)が多くなるといった問題がある。なお、光路中にミラー機構を設け、該ミラー機構により画像源の切り替えを行うようにした写真焼付装置も知られているが、この場合でも画素ずらし手段に加えて、該ミラー機構を別途設ける必要があるのはもちろんである。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、印画紙の形態にかかわらず、また画像表示手段に振動を加えることなく、画素ずらしを容易に行うことができ、さらにはネガフィルムの露光と画像表示手段の露光とを容易に切り替えることができるコンパクトな写真焼付装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる写真焼付装置は、(a)空白部(画素が存在しない部分)をはさんで互いに離間して2次元配列された複数の画素によって形成された画像を表示している画像表示手段からの光を印画紙に照射して、該画像を印画紙に焼き付けるようになっている写真焼付装置であって、(b)画像表示手段からの光を、例えばプリズム、反射鏡等で反射させて印画紙に向かわせることができ、かつその反射特性を変化させることにより、上記光の印画紙への照射位置を変化させることができる光反射手段が設けられていて、(c)光反射手段の反射特性が基準状態にあるときに、画像表示手段が表示している画像が印画紙に焼き付けられて、画素に対応する画像部と空白部に対応する無画像部とを伴った画像が印画紙上に形成され、(d)該光反射手段の反射特性を基準状態から微少量変化させ、各画素の印画紙への投影像がそれぞれ無画像部(本来は投影像が存在しない部分)に移動するように上記光の印画紙への照射位置をずらす(すなわち、画素ずらしを行う)ことにより、上記無画像部に上記投影像が焼き付けられる一方、(e)光反射手段がその反射特性を基準状態から微少量変化させて、上記光の印画紙への照射位置をずらせたときに、画像表示手段の画像が無画像部に形成すべき(適切な)画像に切り替えられるようになっていることを特徴とするものである。
【0012】
この写真焼付装置においては、印画紙と画像表示手段とを固定した(停止させた)状態で、光反射手段の反射特性を変化させるだけで画素ずらしを行って、無画像部に、該無画像部に形成すべき投影像を焼き付けることができるので、プリント写真の画質の向上を図ることができる。したがって、印画紙はシート状のものに限定されず、どのような形態の印画紙(例えば、ロール状ないしは帯状の印画紙)にも支障なく対処することができる。また、画素表示手段に振動が加わることがない。
【0014】
また、上記写真焼付装置においては、光反射手段が、その反射特性を所定の状態まで大きく変化させたときには、(画像表示手段からの光を印画紙に向かわせずに)ネガフィルムの透過光を反射させて印画紙に向かわせるようになっているのが好ましい。このようにすれば、光反射手段の反射特性を変化させることにより、画素ずらしを行うことができ、かつ画像表示手段の露光とネガフィルムの露光とを切り替えることができる。したがって、画像源切替手段を別途設ける必要がなくなり、写真焼付装置の構成部品が少なくなり、該写真焼付装置がコンパクト化される。
【0015】
さらに、上記写真焼付装置においては、光反射手段が、所定の方向に移動することができる少なくとも1つの移動反射部材(移動ミラー、移動プリズム等)と、位置が固定された固定反射部材(固定ミラー、固定プリズム等)とを備えていて、移動反射部材を(直線的に)移動させることにより、上記光の反射特性を変化させるようになっているのが好ましい。このようにすれば、光反射手段の構造が簡素なものとなり、かつ上記光の位置決め精度が良くなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
図1(a)は本発明にかかる写真焼付装置の斜視図であり、図1(b)は該写真焼付装置の模式的な立面断面図であり、図1(c)は該写真焼付装置の模式的な平面断面図である。また、図1(b)、(c)には、露光部内における印画紙及び光路(露光方向)の概略が示されている。なお、図1(a)〜(c)において図示が省略されている露光部の詳細は図2〜図5に示されている。
【0017】
図1(a)〜(c)に示すように、本発明にかかる写真焼付装置1においては、ペーパーマガジン2内に収容されているロール状の印画紙3が、該ペーパーマガジン2から引き出された後、カッター(図示せず)で所定のサイズのコマ長さにカットされてシート状の印画紙3(図2参照)となり、印画紙搬送機構4によって焼付部5に搬送されるようになっている。そして、シート状の印画紙3は、焼付部5で画像が焼き付けられた後、現像処理部6で現像され、さらに乾燥部7で乾燥させられ、この後取り出し部(図示せず)からプリント写真として取り出されるようになっている。なお、ここでは印画紙3は画像焼き付け前にシート状にカットするようにしているが、画像焼き付け後にシート状にカットするようにしてもよい。すなわち、ロール状ないしは帯状の印画紙3に画像を焼き付けるようにしてよい。
【0018】
この写真焼付装置1において、焼付部5内の露光部8では、印画紙3を露光して該印画紙3に画像を焼き付けるようになっているが、以下この露光部8の具体的な構造を説明する。
図2(a)、(b)は、露光部8において、第1ランプボックス9内に配置された第1ランプ10(光源)又は第2ランプボックス11内に配置された第2ランプ12(光源)から放射された光が、印画紙3に到達するまでの光路に配置された各種機器の概略構成を示す斜視図であり、画像表示手段13の露光(デジタル露光)と、ネガフィルム14の露光(ネガ露光)の切り替え手法をも示している。
【0019】
図2(a)、(b)に示すように、この写真焼付装置1では、第1ランプ10又は第2ランプ12によって露光される被露光体すなわち画像源としては、デジタル式の画像表示手段13とネガフィルム14とを用いることができるようになっている。なお、画像表示手段13としては、例えば、透過型LCD、反射型LCD、PLZT、LEDパネル、DMD、CRT、VFD、PDP等があげられる。さらに、この光路には、移動ミラー15及び固定ミラー16を備えた光反射手段17と、焼付レンズ18と、BGRフィルタ19とが設けられている。
【0020】
ここで、移動ミラー15は、A1方向又はA2方向に直線状に移動することができるようになっており、この移動ミラー15の移動により、光路を変化させて、画像表示手段13の露光とネガフィルム14の露光とを切り替え、あるいは後記の画素ずらしを行うことができるようになっている。なお、図2(a)、(b)には、光源として2個のランプ10、12を搭載した例が示されているが、プリズムやミラー(例えば、ハーフミラーと全反射ミラー等との組合せ)等の光誘導手段を用いて、1個のランプから画像表示手段13とネガフィルム14とにそれぞれ光を導くようにしてもよい。
【0021】
ここで、移動ミラー15をA1方向又はA2方向に直線状に移動させるミラー移動機構としては、図5に示すような、ねじを利用したスライド機構20が用いられる。
図5に示すように、このスライド機構20においては、モータ21の駆動軸22に同軸に取り付けられたモータプーリ23と、第1回転軸24に同軸に取り付けられた第1従動プーリ25と、第2回転軸26に同軸に取り付けられた第2従動プーリ27とにまたがってベルト28が巻きかけられ、第1回転軸24及び第2回転軸26は、モータ21によって、時計回り方向又は反時計回り方向に回転駆動されるようになっている。ここで、第1回転軸24及び第2回転軸26の外周部には、それぞれ、従動プーリ近傍部を除いて雄ねじが切られている。
【0022】
他方、移動ミラー15を保持するミラーホルダ29には、それぞれ、第1回転軸24及び第2回転軸26の雄ねじ部と螺合する第1雌ねじ部30及び第2雌ねじ部31が設けられている。ここで、モータ21がある回転方向(例えば、時計回り方向)に回転し、これに伴って第1回転軸24及び第2回転軸26が該方向に回転すると、前記のとおり両回転軸24、26の雄ねじ部と両雌ねじ部30、31とが螺合しているので、ミラーホルダ29ひいては移動ミラー15がA1方向に直線状に移動(スライド)する。他方、モータ21が反対方向(例えば、反時計回り方向)に回転すると、ミラーホルダ29ひいては移動ミラー15がA2方向に直線状に移動(スライド)する。
【0023】
かくして、図2(a)にその状態が示されているように、移動ミラー15が画像表示手段13からの光32の光路上に位置する(A1側に位置する)ときには、露光部8はデジタル露光モードとなり、画像表示手段13の上記光32が順に移動ミラー15と固定ミラー16とによって反射された後、順に焼付レンズ18とBGRフィルタ19とを透過して印画紙3に照射(露光)される。
【0024】
他方、図2(b)にその状態が示されているように、移動ミラー15がA2方向に大幅に移動してA2側の位置に配置されたときには、露光部8はネガ露光モードとなり、ネガフィルム14の透過光33が固定ミラー16によって反射された後、順に焼付レンズ18とBGRフィルタ19とを透過して印画紙3に照射される。この場合、第1ランプ10は消灯されることになるが、仮に点灯されていたとしても、画像表示手段13からの光32は固定ミラー16には入射されず、したがって印画紙3には到達しない。なお、前記のデジタル露光モードでは、第2ランプ12は消灯されるが、仮に点灯されていたとしても、ネガフィルム14の透過光33は移動ミラー15によって遮られ、固定ミラー16には入射されず、したがって印画紙3には到達しない。
【0025】
このように、移動ミラー15をA1、A2方向に移動させて光反射手段17の反射特性を変化させるだけで、画像表示手段13の露光とネガフィルム14の露光とを切り替えることができる。
なお、図2(a)、(b)に示す例では、両光32、33を調光するための調光フィルタとして、B(ブルー)、G(グリーン)、R(レッド)の各フィルタを回転させる加色調光方式のBGRフィルタを用いている。しかしながら、調光フィルタはこれに限られるものではなく、例えば、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各フィルタを重ねて配置する減色調光方式の調光フィルタであってもよい。
また、図2(a)、(b)に示す、調光フィルタ19、焼付レンズ18、ミラー15、16、被露光体13、14等の配置形態は単なる例示であり、これに限られるものではないのはもちろんである。
【0026】
ところで、この写真焼付装置1では、デジタル露光モード時には、移動ミラー15を微少量だけ移動させることにより光路を微少量だけ変化させて画素ずらしを行い、プリント写真の画質を高めるようにしているが、以下この画素ずらし手法を具体的に説明する。
図3及び図4は、それぞれ、デジタル露光モード時において、移動ミラー15をA1、A2方向に微少量だけ移動させた場合における画像表示手段13からの光32の光路の変化を示す図である。なお、図3と図4とは、それぞれ、露光部8の上面平面図と斜視図とである。
【0027】
図3及び図4に示すように、デジタル露光モード時においては、基本的には、第1ランプ10から放射された光は画像表示手段13により(透過、反射等により)画像を含む光32となり、該光32は、移動ミラー15と固定ミラー16とで反射された後、焼付レンズ18と調光用のBGRフィルタ19とを透過して印画紙3に照射(露光)される。なお、印画紙3は矢印B方向(下向き)に搬送されている。ここで、移動ミラー15をA1、A2方向に微少量だけ移動させると、光反射手段17の反射特性がわずかに変化し、これに伴って光32の印画紙3への結像位置が微少量だけ変化する。例えば、移動ミラー15を基準位置に配置したとき(実線)は光32aとなるが、移動ミラー15を基準位置から微少量だけA2方向に移動させたときには光32bとなる。すなわち、印画紙3に照射される画像は、微少な距離dだけ基準状態から横方向(印画紙の広がり面上において、印画紙搬送方向(B方向)と垂直な方向)にずれることになる。
【0028】
写真焼付装置1では、このような現象を利用して、画像表示手段13の画素と画素との間の空白部(隙間)に、あたかも画素が存在するのと同様の効果を生じさせて「画素ずらし」を行う。換言すれば、画像表示手段13の各画素の印画紙3への投影像である画素投影像が、それぞれ該画素投影像に隣接する無画像部に移動するよう、光32の印画紙3への照射位置をずらせる。これは、移動ミラー15の移動量を、印画紙3上での画像表示手段13の画素ピッチに対応した適正量だけ移動させることにより行われる。
【0029】
ところで、このような移動ミラー15の移動による画素ずらしは、印画紙広がり面上において印画紙3の搬送方向(B方向)に垂直な方向に対してのみ行うことができる。したがって、移動ミラー15の移動による画素ずらしでは、印画紙搬送方向(B方向)への画素ずらしは行うことができない。そこで、この写真焼付装置1では、印画紙搬送機構4で印画紙3を微少量だけ印画紙搬送方向(B方向)に移動させることにより、印画紙搬送方向への画素ずらしを行うようにしている。なお、印画紙3がロール状ないしは帯状のものであっても、印画紙搬送機構4により印画紙3を印画紙搬送方向に容易に移動させることができるのはもちろんである。
【0030】
したがって、例えば、前記の図8(b)に示す画素ずらしの例では、まず基準位置(基準状態)で露光して第1画素投影像110を焼き付け、続いて移動ミラー15のA2方向への移動により右方向への画素ずらしを行って第2画素投影像112を焼き付け、次に印画紙搬送機構4により前方向への画素ずらしを行って第3画素投影像113を焼き付け、この後移動ミラー15のA1方向への移動により左方向への画素ずらしを行って第4画素投影像114を焼き付けることになる。
【0031】
なお、この写真焼付装置1においては、画素ずらしを行うときには、図示していない画像表示切替手段(例えば、パーソナルコンピュータ等)によって、画像表示手段13の画像が無画像部に形成すべき適切な画像に切り替えられるようになっている。すなわち、画素ずらしを行うたびに、焼き付ける画像は少しずつ変化させられる。換言すれば、画像表示手段13には、画素ずらし時に異なる画像が表示されるようになっている。つまり、画素ずらしされない場合の画素と画素との間に挿入すべき画素のデータを、補完処理を行うことにより、又は画像読み取り手段からダイレクトに得て、画素ずらし露光時に画像表示手段に表示させるようになっている。これにより、プリント写真の画質が一層良好となる。
【0032】
図3及び図4に示す写真焼付装置1では、印画紙搬送方向の画素ずらしは、印画紙搬送機構4を利用して行うようにしているが、移動ミラーないしその移動機構を2組設ければ、印画紙搬送機構4を利用せずに、印画紙搬送方向と、印画紙広がり面上でこれに垂直な方向との両方について、移動ミラーの移動のみにより画素ずらしを行うことができる。図6に、移動ミラーないしその移動機構を2組設けて、移動ミラーの移動のみにより画素ずらしを行うようにした写真焼付装置の露光部の具体例を示す。
【0033】
図6に示すように、この露光部8’には、A1、A2方向に移動することができる前記の移動ミラー15に加えて、C1、C2方向に移動することができる副移動ミラー34が設けられている。この副移動ミラー34は、光32の光路において、移動ミラー15よりも画素表示手段13側(光源側)に配置されている。そして、この副移動ミラー34は、移動ミラー15の場合と同様に、例えば図5に示すようなスライド機構20によりC1、C2方向に直線状に移動させられるようになっている。ここで、副移動ミラー34がC1方向に微少量だけ移動したときには画像表示手段13からの光32が印画紙進行方向に微少量だけずらされ、他方C2方向に微少量だけ移動したときには該光32は印画紙進行方向とは反対方向に微少量だけずらされる。したがって、副移動ミラー34をC1、C2方向に微少量だけ移動させることにより、印画紙搬送方向の画素ずらしを行うことができる。
なお、ミラー移動機構はかかるスライド機構20に限られるものではなく、これ以外のどのようなミラー移動機構を用いてもよいのはもちろんである。
【0034】
かくして、図6に示す写真焼付装置の露光部8’では、移動ミラー15のA1、A2方向への移動により、印画紙広がり面上において印画紙搬送方向に垂直な方向への画素ずらしが行われ、他方副移動ミラー34のC1、C2方向への移動により印画紙搬送方向への画素ずらしが行われる。したがって、印画紙搬送機構4を利用せずに、移動ミラー15及び副移動ミラー34の移動量を適切に組み合わせることにより、印画紙3及び画像表示手段13を移動させずに画素ずらし露光を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明にかかる写真焼付装置の斜視図であり、(b)は(a)に示す写真焼付装置の模式的な立面断面図であり、(c)は(a)に示す写真焼付装置の模式的な平面断面図である。
【図2】 (a)は画像表示手段からの光を印画紙に照射するデジタル露光モード時における、写真焼付装置のランプから印画紙に至る光路に配置された各種機器の斜視図であり、(b)はネガフィルムの透過光を印画紙に照射するネガ露光モード時における(a)と同様の図である。
【図3】 デジタル露光モード時において画素ずらしを行う場合における、写真焼付装置のランプから印画紙に至る光路に配置された各種機器の平面図である。
【図4】 デジタル露光モード時において画素ずらしを行う場合における、写真焼付装置のランプから印画紙に至る光路に配置された各種機器の斜視図である。
【図5】 写真焼付装置の移動ミラーを移動させるスライド機構の斜視図である。
【図6】 移動ミラーを2つ設けた場合における、写真焼付装置のランプから印画紙に至る光路に配置された各種機器の斜視図である。
【図7】 (a)は、印画紙を移動させることにより画素ずらしを行うようにした写真焼付装置のランプから印画紙までの光路中に配置された機器の斜視図であり、(b)は、画像表示装置を移動させることにより画素ずらしを行うようにした写真焼付装置のランプから印画紙までの光路中に配置された機器の斜視図である。
【図8】 (a)は、画素ずらしを行わない場合における印画紙に焼き付けられた画像の模式図であり、(b)は、画素ずらしを行った場合における(a)と同様の図である。
【図9】 (a)、(b)、(c)は、それぞれ、画像表示手段の露光とネガフィルムの露光とを切り替える切り替え装置を備えた従来の写真焼付装置の斜視図である。
【符号の説明】
1…写真焼付装置、2…ペーパーマガジン、3…印画紙、4…印画紙搬送機構、5…焼付部、6…現像処理部、7…乾燥部、8…露光部、9…第1ランプボックス、10…第1ランプ、11…第2ランプボックス、12…第2ランプ、13…画像表示手段、14…ネガフィルム、15…移動ミラー、16…固定ミラー、17…光反射手段、18…焼付レンズ、19…BGRフィルタ、20…スライド機構、21…モータ、22…駆動軸、23…モータプーリ、24…第1回転軸、15…第1従動プーリ、26…第2回転軸、27…第2従動プーリ、28…ベルト、29…ミラーホルダ、30…第1雌ねじ部、31…第2雌ねじ部、32…画像表示装置からの光、33…ネガフィルムの透過光、34…副移動ミラー、101…ランプ、102…光、103…画像表示手段、104…焼付レンズ、105…BGRフィルタ、106…可動ステージ、107…印画紙、108…可動ステージ、110…画素投影部、111…無画像部、112…第2画素投影部、113…第3画素投影部、114…第4画素投影部、120…写真焼付装置、121…LCDユニット、122…オートネガマスク。
Claims (4)
- 空白部をはさんで互いに離間して2次元配列された複数の画素によって形成された画像を表示している画像表示手段からの光を印画紙に照射して、上記画像を上記印画紙に焼き付けるようになっている写真焼付装置であって、
上記画像表示手段からの光を反射させて上記印画紙に向かわせることができ、かつその反射特性を変化させることにより、上記光の上記印画紙への照射位置を変化させることができる光反射手段が設けられていて、
上記光反射手段の反射特性が基準状態にあるときに、上記画像表示手段が表示している画像が上記印画紙に焼き付けられて、上記画素に対応する画像部と上記空白部に対応する無画像部とを伴った画像が上記印画紙上に形成され、
上記光反射手段の反射特性を上記基準状態から微少量変化させ、上記各画素の印画紙への投影像がそれぞれ上記無画像部に移動するように上記光の上記印画紙への照射位置をずらすことにより、上記無画像部に上記投影像が焼き付けられる一方、
上記光反射手段がその反射特性を基準状態から微少量変化させて、上記光の上記印画紙への照射位置をずらせたときに、上記画像表示手段の画像が上記無画像部に形成すべき画像に切り替えられるようになっていることを特徴とする写真焼付装置。 - 上記光反射手段が、その反射特性を所定の状態まで大きく変化させたときには、ネガフィルムの透過光を反射させて上記印画紙に向かわせるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の写真焼付装置。
- 上記光反射手段が、所定の方向に移動することができる少なくとも1つの移動反射部材と、位置が固定された固定反射部材とを備えていて、上記移動反射部材を移動させることにより上記光の反射特性を変化させるようになっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の写真焼付装置。
- 上記光反射手段が、プリズム又は反射鏡で上記光を反射させるようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の写真焼付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22046298A JP4123584B2 (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 写真焼付装置 |
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