JP4123424B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転部材と、この駆動側回転部材に対して同軸状に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材とを備え、駆動側回転部材或いは従動側回転部材の少なくとも一方に形成された流体圧室と、この流体圧室を進角室と遅角室とに仕切るベーンと、進角室及び遅角室の一方もしくは両方に対する作動油の給排出を流体圧室油路を介して実行し、流体圧室に対する前記ベーンの相対位置を変更して、駆動側回転部材と従動側回転部材との相対回転位相を調整可能に構成されるとともに、ベーンが流体圧室壁面側へ付勢される構成の弁開閉時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の弁開閉時期制御装置は、駆動側回転部材と従動側回転部材との相対回転位相を流体圧室内に設けられたベーンの回転位置制御により変更・設定可能とされており、内燃機関の運転状態に対応して相対回転位相を適切に設定することで好適な運転状態を達成する。
【0003】
簡単に、この種の開閉時期制御装置の基本構造を説明すると、図1、2に示すように、ベーン5は流体圧室40を進角室43と遅角室42とに仕切る。さらに、ベーン5は、従動側回転部材である内部ロータ1の径方向に設けられるベーン溝41に出退移動可能に収納され、内部ロータ1に収納されているベーンスプリング51により、駆動側回転部材である外部ロータ2の流体圧室内壁面wに付勢されている。
【0004】
さて、この種の構成の弁開閉時期制御装置において、ベーンの進角移行操作において進角室に油圧を供給すると、この油圧がベーン先端に作用し、ベーン先端が流体圧室内壁面から離間してしまう現象(所謂、口開き)が発生する場合があることが認識されていた。
【0005】
この問題に対しては、ベーンを流体圧室壁面側に付勢するスプリング51の付勢力を増加させ、口開きを減少させることも考えられる。しかしながら、付勢力を大きく設定すると、ベーンの相対位置を変更して前記相対回転位相を変化させる際の抵抗となり応答性が悪化する虞れがある。逆に、このスプリング51の付勢力が弱過ぎると流体圧室の区分けを十分なものとできない。
【0006】
そこで、本願出願人は、進角室に導入される進角油の一部をベーン溝下部に連通し、ベーン先端方向へ付勢力を発生させて、流体圧室内壁面へ押し付けている(例えば特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−339114号公報(第2頁、図1、2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この構成を採用すると、例えば、始動操作時に、進角室、ベーン下部の油圧が共に上昇してしまい、抵抗となる場合があることが判明した。
【0009】
例えば、駆動側回転部材と従動側回転部材との相対回転を拘束するロック姿勢と、相対回転を許容するロック解除姿勢との間で姿勢変更自在なロック機構(図1、2に示す6)を備え、両回転部材間の相対回転位相が最も進んだ最進角位相と、相対回転位相が最も遅れた最遅角位相との間に、このロック機構6が働くロック位相(図2に示される位相)を有し、始動ロック動作(ロック機構をロック解除姿勢からロック姿勢に姿勢変更する動作で、エンジンの始動時に実行するもの)を、流体圧室のドレイン状態で実行するものにあっては、上記抵抗が問題となり、良好なロック動作行えない場合があることが判明した。
【0010】
本発明の目的は、流体圧室の状態にかかわらずベーンの流体圧室内壁への付勢を好適に確保することができるとともに、例えば、ロック機構が働くロック位相が最進角位相と最遅角位相とは異なった中間位相に設定され、ロック動作を、流体圧室内の油及びロック油のドレイン状態で実施する場合にあっても、良好にロックがかかる開閉時期制御装置を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、本願に係る弁開閉時期制御装置の特徴構成は、請求項1に記載されているように、流体圧室油路に供給される作動油とは独立に、相対回転位相の変更時に油圧が供給され、ベーンを流体圧室壁面側に付勢する付勢力を発生するベーン油路を備え
前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材との相対回転を拘束するロック姿勢と、前記相対回転を許容するロック解除姿勢との間で姿勢変更自在に構成されるロック機構を備え、
前記相対回転位相の変更時に油圧が供給されて、前記ロック機構を前記ロック姿勢から前記ロック解除姿勢に姿勢変更付勢するロック油路を備え、さらに、
前記ベーン油路が、前記ロック油路とともに前記油圧の供給を受けることにある。
【0012】
この構成にあっては、流体圧室油路への作動油とは独立に、ベーン油路に油圧が供給される。ここで、独立とは、少なくともその供給タイミングにおいて独立であることを意味する。
従って、この構成においては、駆動側回転部材と従動側回転部材とが相対回転して相対回転位相が変えられる変更時等に、適切な油圧を供給して、ベーンの流体圧室壁面への付勢力を上昇させ、問題となる口開きを回避することができる。
【0013】
ところで、駆動側回転部材と従動側回転部材との相対回転を実行する状況にあっては、ロック機構がロック解除状態にある必要があり、同時に、本願で課題となるベーンの流体圧室内壁側への付勢力が適切であることが必要である。
従って、ロック解除動作とベーン付勢動作とは、そのタイミングを同じくする。さらに、ロック油は流体圧室への作動油とは独立な系統で給排出される。
よって、この構成のように、ロック油路とベーン油路とを共通とすることで、ロック油路への給油が実行されて、ロック機構の姿勢がロック姿勢からロック解除姿勢とされるタイミングで、ベーンを流体圧室内壁面側へ付勢することとなり、回転位相変更に伴って必要となる動作を、比較的簡単な構成で、良好に実現できる。
【0014】
さらにこの構造では、請求項3に記載されているように、相対回転位相が最も進んだ最進角位相と、相対回転位相が最も遅れた最遅角位相との間に、ロック機構がロック姿勢とされて駆動側回転部材と従動側回転部材との相対回転を拘束するロック位相を有し、
このロック機構によるロック動作を、前記流体圧室のドレイン状態で実行するものである場合も、良好にロック動作を実行することができる。
即ち、ロック位相から両回転部材間の相対回転位相が外れており、ロック機構によるロックがかからない状態で、進角油、遅角油等をドレイン状態として、ロック動作制御を実行する場合、図5の相対回転位相に示すように、エンジン始動に伴って、ベーン、換言すると相対回転位相を周方向でばたつかせて、相対回転位相をロック位相に合わせる動作を実行することとなる。
【0015】
この場合にあっても、本願構成では、ベーンの流体圧室内壁側への付勢力を、口開きが発生せず、かつ、ベーンの周期的なばたつき幅を適切な幅で得られる付勢力とすることが可能で、結果的に、良好なロック動作性能を確保できる。
【0016】
さらに、請求項に記載されているように、前記ベーン油路に印加される油圧が、流体圧室油路に印加される油圧以上に設定されていることが好ましい。
【0017】
少なくとも流体圧室油路に印加される油圧以上とすることで、ベーンの流体圧室内壁面への付勢力が不足して、口開きが発生することを抑制することができる。この油圧は、オイルポンプの供給圧力以下の範囲となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1〜図7に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1に示す弁開閉時期制御装置は、自動車用エンジンのクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転部材としての外部ロータ2と、前記外部ロータ2に対して同軸状に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材としての内部ロータ1とを備えて構成されている。
【0019】
上記内部ロータ1は、エンジンのシリンダヘッドに一体回転するように支持されたカムシャフト3の先端部に一体的に組付けられている。
【0020】
上記外部ロータ2は、上記内部ロータ1に対して所定の相対回転位相の範囲内で相対回転可能に外装され、フロントプレート22、リアプレート23及び外部ロータ2の外周に一体的に設けたタイミングスプロケット20を備える。
【0021】
タイミングスプロケット20とエンジンのクランクシャフトに取り付けられたギアとの間には、タイミングチェーンやタイミングベルト等の動力伝達部材24が架設されている。
【0022】
エンジンのクランクシャフトが回転駆動すると、伝達部材24を介してタイミングスプロケット20に回転動力が伝達され、上記タイミングスプロケット20を備えた外部ロータ2が図2に示す回転方向Sに沿って回転駆動し、ひいては、内部ロータ1が回転方向Sに沿って回転駆動してカムシャフト3が回転し、カムシャフト3に設けられたカムがエンジンの吸気弁又は排気弁を押し下げて開弁させる。
【0023】
図2に示すように、上記外部ロータ2には、径内方向に突出するシューとして機能する突部4の複数個が回転方向に沿って互いに離間して並設されている。外部ロータ2の隣接する突部4の夫々の間には、外部ロータ2と内部ロータ1で規定される流体圧室40が形成されている。図示するものにあっては、4室備えられている。
【0024】
内部ロータ1の外周部の、上記各流体圧室40に対面する個所にはベーン溝41が形成されており、このベーン溝41には、上記流体圧室40を相対回転方向(図2において矢印S1,S2方向)において進角室43と遅角室42とに仕切るベーン5が放射方向に沿って摺動可能に挿入されている。
このベーン5は、図1に示すように、その内径側に備えられるスプリング51により、流体圧室内壁面w側に付勢されている。さらに、ベーン溝41の底部位には、本願の特徴構成であるベーン油室410が備えられており、この油室410へのベーン油の供給により、ベーン5を流体圧室内壁面wに付勢する構造が採用されている。このベーン油室410への作動油の給排出は、ベーン油通路411を備えた後述する油圧回路7を介して実行される。即ち、この構成により本願のベーン油路が備えられている。
【0025】
また、上記進角室43は内部ロータ1に形成された進角通路11に連通し、遅角室42は内部ロータ1に形成された遅角通路10に連通し、進角通路11及び遅角通路10は、後述する油圧回路7に接続されている。即ち、この構成により本願の流体圧室油路が備えられている。
一方、内部ロータ1とフロントプレート22との間に、ベーン5を進角方向に常時付勢するトーションコイルスプリング27が備えられている。
【0026】
さらに、内部ロータ1と外部ロータ2との間には、相対回転位相が最進角位相と最遅角位相との間に設定された所定のロック位相(図2に示す位相)にあるときに、内部ロータ1と外部ロータ2との相対回転を拘束可能なロック機構6が設けられている。
【0027】
このロック機構6は、外部ロータ2に設けられた遅角用ロック部6A及び進角用ロック部6Bと、内部ロータ1の外周部の一部に凹状のロック油室62とを備えて構成されている。
【0028】
遅角用ロック部6A及び進角用ロック部6Bは、外部ロータ2に径方向において摺動自在に設けられたロック体60と、ロック体60を径内方向に付勢するスプリング61とを備えて構成されている。尚、ロック体60の形状は、その用途に従って、プレート形状、ピン形状、又はその他の形状を採用することができる。
【0029】
そして、上記遅角用ロック部6Aは、ロック体60をロック油室62内に突入させることで、内部ロータ1が外部ロータ2に対して遅角方向へ相対回転することを阻止し、上記進角用ロック部6Bは、ロック体60をロック油室62内に突入させることで、内部ロータ1が外部ロータ2に対して進角方向へ相対回転することを阻止する。
【0030】
図2に示すように、遅角用ロック部6A及び進角用ロック部6Bの両方のロック体60が、ロック油室62内に突入した状態で、内部ロータ1と外部ロータ2との相対回転位相を、最進角位相と最遅角位相との間に設定された所定のロック位相に拘束する所謂ロック状態となる。尚、上記ロック位相は、エンジンの弁の開閉時期がエンジンの円滑な始動性が得られるような位相に設定されている。
【0031】
ここで、ロック体60のロック油室62内への突入は、ロック油室62内に油圧回路7を介して供給されるロック油がドレインされた状態で、スプリング61による付勢で発生する。一方、ロック体60のロック油室62からの離脱は、ロック油室62に油圧回路7を介してロック油が供給された状態で発生する。
従って、本願にいうロック油路が備えられており、ロック油の給排出がロック機構6の動作を支配する。但し、ロックされるためには、上述の外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転位相がロック位相となっている必要があることは当然である。
【0032】
〔作動油の給排出構成〕
油圧回路7は、基本的に、上記進角通路11及び上記遅角通路10を介して進角室43及び遅角室42の一方若しくは両方に対する作動油としてのオイルの給排出を実行し、ベーン5の流体圧室40での相対位置を変更し、外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転位相を最進角位相(進角室43の容積が最大となるときの相対回転位相)と最遅角位相(遅角室42の容積が最大となるときの相対回転位相)との間で調整可能な相対回転位相調整機構として機能する。
さらに、この相対回転位相設定を実行するのに必要となる、ロック機構6によるロック、ロック解除動作、並行して行なうこととなるベーン5に対するベーン付勢、ベーン付勢解除動作をも実行する。
【0033】
詳細に、以下、個々に説明する。
油圧回路7は、エンジンの駆動力で駆動し、作動油又は後述のロック油およびベーン油となるオイルを制御弁76側に供給するオイルポンプ70と、ECU9による給電量制御によりスプールの位置を変化させて複数のポートにおけるオイルの給排出を実行するソレノイド式の制御弁76と、オイルを貯留するオイルパン75とを備えている。
【0034】
上記進角通路11及び上記遅角通路10が、上記制御弁76の所定のポートに接続されている。
【0035】
上記ロック油室62は内部ロータ1に形成されたロック油通路63に連通し、ロック油通路63は上記油圧回路7の制御弁76における所定のポートに接続されている。
【0036】
即ち、油圧回路7は、ロック油通路63を介して、ロック油室62にロック油としてのオイルの給排出を実行するように構成され、制御弁76からロック油室62にロック油が供給されると、図3に示すように、ロック体60が外部ロータ2側に退避して、外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転のロック状態が解除される。この姿勢をロック解除姿勢と呼び、ロックされている姿勢をロック姿勢と呼ぶ。
【0037】
上記ベーン油室410は内部ロータ1に形成されたベーン油通路411を介してロック油通路63に連通し、ロック油通路63が接続されると同じ制御弁76における所定のポートに接続されている。ベーン油通路411は、図6,7に示すように、ロック油通路63に連通する連通路411bと内部ロータ1の軸方向端面に設けられた環状路411aから構成されている。
【0038】
油圧回路7は、ロック油室62にロック油としてのオイルの給排出を実行するとともに、ベーン油室410へのオイルの給排出をも実行するように構成されている。結果、制御弁76からロック油室62及びベーン油室410にオイルが供給されると、図3に示すように、ロック状態が解除されるとともに、ベーン5が流体圧室内壁wに付勢される。
【0039】
〔制御弁の動作制御〕
図4に示すように、油圧回路7の制御弁76は、ECU9からの給電量に比例してスプール位置を位置W1から位置W4まで変化させ、進角室43、遅角室42、ロック油室62、及びベーン油室410に、作動油、ロック油又はベーン油となるオイルの供給、ドレイン、停止等を切り替えるように構成されている。
【0040】
即ち、制御弁76のスプール位置を位置W1とすることで、進角室43及び遅角室42の作動油と共にロック油室62のロック油をオイルパン75側にドレインするドレイン操作を実行することができる。
この状態では、ベーン油室410に関してもドレイン状態となるため、ベーン5の付勢はスプリング51のみによるものとなる。
【0041】
制御弁76のスプール位置を位置W2とすることで、ロック油室62にロック油が供給されて外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転のロック状態を解除し、更に、遅角室42の作動油をドレインしつつ、進角室43に作動油を供給して、外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転位相を進角方向S2に移動する進角移行操作を実行することができる。
この状態では、ベーン油室410にもオイルが供給されるため、進角動作において、ベーン5に対する適切な付勢力を得ることができる。
【0042】
制御弁76のスプール位置を位置W3とすることで、外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転のロックを解除しつつ、進角室43及び遅角室42に対する作動油の供給を停止して、外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転位相をその時点での位相に保持する保持操作を実行することができる。
この状態でも、ベーン油室410にもオイルが供給される。
【0043】
制御弁76のスプール位置を位置W4とすることで、外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転のロックを解除しつつ、更に、進角室43の作動油をドレインしつつ、遅角室42に作動油を供給して、外部ロータ2と内部ロータ1との相対回転位相を遅角方向S1に移動する遅角移行操作を実行することができる。
この状態でも、ベーン油室410にもオイルが供給されるため、遅角動作において、ベーン5に対する十分な付勢力を得ることができる。
尚、制御弁76の作動構成は、上記のものに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【0044】
〔動作制御〕
エンジンに設けられているECU9は、所定のプログラム等を格納したメモリ、CPU、入力出力インターフェース等が内蔵されている。
ECU9には、カムシャフトの位相を検知するカム角センサ90a、クランクシャフトの位相を検知するクランク角センサ90b、エンジンオイルの温度を検知する油温センサ90c、クランクシャフトの回転数(エンジン回転数)を検知する回転数センサ90d、IGキースイッチ(IG/SWと略称する)90eや、その他の、車速センサ、エンジンの冷却水温センサ、又は、スロット開度センサ等の各種センサの検知信号が入力される。また、ECU9は、カム角センサ90aで検知したカムシャフトの位相と、クランク角センサ90bで検知したクランクシャフトの位相とから、カムシャフトとクランクシャフトの相対回転位相、即ち、弁開閉時期制御装置における内部ロータ1と外部ロータ2との相対回転位相を求めることができる。
【0045】
ECU9は、上記のようなエンジンオイルの温度、クランクシャフトの回転数、車速、スロット開度等のエンジンの動作状態に基づいて、上記油圧回路7の制御弁76への給電量を調整して、内部ロータ1と外部ロータ2との相対回転位相をその動作状態に適した位相に制御するように構成されている。
【0046】
〔動作〕
次に、エンジン始動時における弁開閉時期制御装置の制御状態について、図5に基づいて説明する。説明は、始動ロック動作とそれに引き続く遅角動作を例にとって説明する。
【0047】
1 始動ロック動作
ECU9は、IG/SW90eから入力信号が入力されると、クランクシャフトをクランキング(クランクシャフトをスタータで強制回転させることを意味する)させ、エンジンを始動する。
エンジン始動時では、制御弁7のスプール位置を位置W1として、進角室43及び遅角室42の作動油、ロック油室62のロック油及びベーン油室410のベーン油はドレイン状態となっている。
【0048】
進角室43及び遅角室42の作動油がドレインされている状態で、クランクシャフトをクランキングすると、カムシャフトにおいて弁を開閉駆動させるために発生する周期的なカム変動トルクにより、図5における始動ロック動作の相対回転位相で示すように、流体圧室40内においてベーン5が往復移動し、内部ロータ1と外部ロータ2との相対回転位相が前述のロック位相を間に挟む領域内で周期的に変動する。
この始動時においては、一対のロック体60はスプリング61により内部ロータ1側に付勢されている。
【0049】
即ち、一対のロック体60を内部ロータ1側に付勢しながら、相対回転位相がロック位相を挟む領域で周期的に変動されることにより、上記相対回転位相がロック位相となったタイミングに、一対のロック体60がロック油室62内に突入し、上記相対回転位相がロック位相に良好に拘束されてロック状態とされる。
このようにして、エンジン始動時に、上記のような相対回転位相のロック位相へのロックを迅速に行うことで、良好なエンジンの始動性を得ることができる。
【0050】
2 ロック解除及び遅角動作
上記のようにして、ロック状態において始動をかけた後、相対回転位相制御に移る。
即ち、ECU9はエンジン等の運転状態をモニターしており、入力されてくる情報に従って、相対回転位相制御への移行を決定する。基本的には、本願にいう遅角制御が実行される。この制御は、前記した制御弁76に対するスプール位置制御の形態を取る。上記したように制御弁76を、スプール位置W1からW4に移動させた後、W3に移動させる。この操作により、遅角室42への作動油の供給が実行されるとともに、ロック油室62へロック油が供給されてロック体60が、ロック油室62から退避される。結果、ベーン5の的確な位置変更が可能となる。
さらに、スプールをW3の位置に維持することで、ベーン5の位置を所定位置に維持できる。
【0051】
また、本願にあっては、ベーン油室410を備え、ロック油の供給と並行して、ベーン油を供給することにより、ベーン5に対する流体圧室内壁w側への付勢力が確保され、遅角もしくは進角動作に伴う口開きを発生することもない。ここで、ベーン油は作動油とは独立の油圧系統を介して供給されるため、相対回転位相制御の始動時等に、不測に油圧が上昇し、ベーンの移動が阻害されることもない。
【0052】
3 ベーン油の制御
制御弁73の構造からも明らかなように、ベーン油の給排出は、ロック油のそれと連携したものとなり、ロック動作時におけるロック油のドレインに伴って排出される。
【0053】
〔別実施の形態〕
(1) 上記の実施の形態にあっては、ベーン油とロック油とを共通の油路とし、この油路を作動油の給排出系とは独立のものとしたが、本願のベーン付勢用油供給の目的は、回転位相変更時の口開きを無くし、変更時に過度の抵抗が発生することを抑制するものであるため、ベーン油のみの給排出経路が作動油の経路と独立に備えられていてもよい。
即ち、上記した制御弁にベーン油専用のポートを設け、このポートを介する作動油、ロック油とは独立の制御を実行してもよい。この場合、給排出タイミング、油圧等さらに細かな制御が可能である。例えば、回転位相の変更開始タイミングの近傍のみにおいて、ベーン油の圧力を高めることでも、本願の目的は十分に果たせる。
また、上記した実施の形態において、ベーン油通路に油圧調整用の制御弁を設け、ECU9側からの指令により、ベーン油の油圧を経時的に調整できるものとしてもよい。この場合、流体圧室内の油圧に連携して、ベーン油圧を調整できる構成としてもよい。
(2) 上記の実施の形態にあっては、ベーン油の供給を、内部ロータ1の端面に周方向に設けられたベーン油通路を介するものとしたが、ベーン油通路の形成部位は、リアプレートの他、内部ロータ1の径方向に設けてもよい。
図8にリアプレートに形成した例を、図9に径方向に構成した例を示した。
この場合、進角通路は別に設ける必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベーン油通路を備えた弁開閉時期制御装置の概略構成を示す側断面図
【図2】ロック機構による相対回転位相のロック状態を示す立断面図
【図3】ロック機構による相対回転位相のロック解除状態を示す立断面図
【図4】制御弁の作動構成を示す図
【図5】エンジン始動時以降における弁開閉時期制御装置の制御状態を示すタイミングチャート
【図6】ベーン油通路の詳細構成を示す図
【図7】ベーン油通路の詳細構成を示す図
【図8】ベーン油通路の別構成例を示す図
【図9】ベーン油通路の別構成例を示す図
【符号の説明】
1:内部ロータ
2:外部ロータ
3:カムシャフト
4:突部
5:ベーン
6:ロック機構
6A:遅角用ロック部
6B:進角用ロック部
7:油圧回路
9:ECU
10:遅角通路
11:進角通路
20:タイミングスプロケット
22:フロントプレート
23:リアプレート
24:動力伝達部材
40:流体圧室
41:ベーン溝
42:遅角室
43:進角室
60:ロック体
61:スプリング
62:ロック油室
63:ロック油通路
70:ポンプ
75:オイルパン
76:制御弁
90a:カム角センサ
90b:クランク角センサ
90c:油温センサ
90d:回転数センサ
90e:IGキースイッチ(IG/SW)
410:ベーン油室
411:ベーン油通路

Claims (3)

  1. クランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して同軸状に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材とを備え、前記駆動側回転部材或いは前記従動側回転部材の少なくとも一方に形成された流体圧室と、前記流体圧室を進角室と遅角室とに仕切るベーンと、
    前記進角室及び遅角室の一方もしくは両方に対する作動油の給排出を流体圧室油路を介して実行し、前記流体圧室に対する前記ベーンの相対位置を変更して、前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材との相対回転位相を調整可能に構成されるとともに、前記ベーンが流体圧室壁面側へ付勢される構成の弁開閉時期制御装置であって、
    前記流体圧室油路に供給される作動油とは独立に、前記相対回転位相の変更時に油圧が供給され、前記ベーンを前記流体圧室壁面側に付勢する付勢力を発生するベーン油路を備え、さらに、
    前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材との相対回転を拘束するロック姿勢と、前記相対回転を許容するロック解除姿勢との間で姿勢変更自在に構成されるロック機構を備え、
    前記相対回転位相の変更時に油圧が供給されて、前記ロック機構を前記ロック姿勢から前記ロック解除姿勢に姿勢変更付勢するロック油路を備え、
    前記ベーン油路が、前記ロック油路とともに前記油圧の供給を受ける弁開閉時期制御装置。
  2. 前記ベーン油路に印加される油圧が、前記流体圧室油路に印加される油圧以上に設定されている請求項記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記相対回転位相が最も進んだ最進角位相と、前記相対回転位相が最も遅れた最遅角位相との間に、前記ロック機構が前記ロック姿勢とされて前記駆動側回転部材と従動側回転部材との相対回転を拘束するロック位相を有し、
    前記ロック機構によるロック動作を、前記流体圧室のドレイン状態で実行する請求項1または記載の弁開閉時期制御装置。
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